イージス艦カーチスウイルバー見学記

 棚を整理しているとこんな写真が出てきました。今から10年ほど前、大阪にアーレイバーク級イージス駆逐艦カーチス・ウイルバーがやってきたので、それを見物に行って来たときの写真です。丁度、湾岸戦争の時だったので、すわ中東出動準備か、と注目を集めましたが、実態は通常の訓練航海だったらしい。周辺には警備の警官が何人かいたが、大した混乱もなく、のんびりしたものだった。当方のサイト読者にもオタクが居ると思います。オタク写真を自分で独占しているのも何なので、公開することにしました。
 なお、このアーレイバーク級イージス駆逐艦は、現在の我が国金剛級イージス護衛艦のモデル。また、アメリカでもこれよりバージョンをアップした艦を建造した情報はないので、今のところ、世界の最先端艦と見なし得ることになります。中国がこれを越える艦を建造しようとするのは当然ですが、電子制御システムで何処まで迫れるか、少なくとも数個以上の偵察衛星を打ち上げておかないと能力を発揮出来ない、といった点が課題でしょう。

斜め正面からの全景。ステルス性を考慮した傾斜した艦橋側面と後傾したアンテナマストがこのクラスの特徴。艦橋側面の六角形の版は三次元アレーレーダーフェイス。
斜め後方からの全景。巨大なガスタービンエンジン冷却搭が目立ちます。
 5インチ自動砲と艦橋正面。艦橋前の構造物は20oバルカン砲。
 写真ではよく見えないが、艦橋に向かって右にEマークがある。これはこの艦が定期査閲で最高得点(Excellent)を採ったということ。
 前部バルカンファランクスシステム。白い円筒は射撃制御用レーダー。その下につきだしているのが、1分間に6000発と云われる20oバルカン砲。
航海艦橋内部。正面は操舵盤。驚いたのは、コンピューターシステムがWINDOWSではなかったこと。ペンタゴンとしてはWINDOWSのような脆弱なシステムは信用できない、所詮、WINDOWSなど子供のおもちゃ、ゲームでもやって遊んどれということか?
 艦体中央のガスタービンエンジン冷却搭。ガスタービン排気はもの凄く高温になるので、このような冷却設備が必要なのだろう。それでも「運転中は高温につき近寄ってはならない」という表示があったので、完全には冷却出来ないと云うこと。
 そうなら人工衛星から熱感知センサーで簡単に補足出来るので、艦体のステルス設計はあまり意味がないことになる。
後部バルカンファランクスシステム。後方は衛星通信用アンテナ。写真右下はトマホークミサイル発射筒。
 艦橋後部のトマホークミサイル発射筒。意外に簡単な構造なのでびっくりしました。
 この陰に若いアベックがいて、・・・こんな所にデートに誘う感覚がよく判りませんが・・・男の方が彼女に「これがスタンダードミサイルで、射程はこれこれ・・」とうんちくを傾けていた。彼女は黙ってフンフンと聞いていたが、内心はどうだったでしょう。「このオタクめ!」と思っていたのではないでしょうか?
 あの二人はその後どうなったのでしょう。
後甲板上の対空ミサイル発射システム(VSL発射筒)。
 側にいた下士官に「これをいっぺんに発射するのか?」と聞いたら「オーノー、とんでもない」と云われた。

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