維新と橋下・・・このミニモンスター(次期('15年)大阪府知事選に向けて)


 散々橋ノ下改革の悪口ばかり言ってきていますが、何故ワタクシが橋ノ下を批判するかという点は説明する必要があるでしょう。それは選挙の前年か前々年ではなかったと思うが、丁度世間では村上問題とM&Aで大騒ぎしていた頃、あるTV番組を見ていると、橋ノ下が得意満面の顔立ちで、「ウチもM&Aをやっていますから、是非どうぞ」と宣伝するのである。コイズミ改革で、弁護士でもTV宣伝をしても構わなくなったのでしょうか?例え民放バラエテイ番組でも、公共の電波を使っての自己宣伝は、医師・弁護士・技術士など後ろに”士”がつくものにとっては、憚れる行為である。そういえばこの男、その前には離婚調停を「ウチはン十万で引き受けます」というようなことを、同じTV番組で喋っていたような記憶がある。 そしてその頃から、筆者はTVに橋ノ下という人間が出てくると、チャンネルを変えるか、スウイッチを切ることにしていた。何故なら、直感的にこの男は卑しい人間という気がしたからである。事実、人の裏を掻くことに練達した卑しい人間であることが次第に明らかになっています。そもそも弁護士という職業は、人の不幸をネタにして、金を稼ぐ卑しい職業である。それを近現代で弁護士倫理規定とかいう内部規律を作って、まともな職業にしたわけだ。倫理規定を作らなければならない処に、この職業集団の怪しさがある。橋ノ下もその例外ではない。むしろ卑しさという点で、抜群なのである。なお橋ノ下という表現は差別用語です。皆さん何故差別用語になるか知っていますか?上方落語に造詣が深く無ければ無理でしょうねえ。
(08/07/16)
注;文中〇〇は差別用語です。どんな言葉が入るか、皆さんで考えて下さい。カタカナ2文字です。


 経済同友会会長が、橋した八策を「寄せ集めで、一貫したものがない」と批判。やっとまともな意見が出てきました。当たり前だよ。メールとツイッターでこれは良さそうと思ったのを、つまみ食いしただけだから、ろくなモンじゃない。
 それに対する経団連はどうなのか?(日本をファッショに売り渡すのか)一向にはっきりした姿勢が見えない。かつて、ナチ台頭時のドイツ財界と同じだ。
(12/03/17)

東京都や大阪府では、卒業式で教師が君が代口パクをやっているかどうかを、チェックしているらしい。悲しくなりますねえ。これ、ジョンイルの葬式で北朝鮮特務が、市民が本気で涙を流しているかどうかをチェックしているのと同じ。国民・市民を信頼出来ないアホ独裁者という点で、ジョンウンもシンタローもトオルも共通している。大阪は都になった途端、北朝鮮状態になるでしょう。北朝鮮になりたく無くなかったら、それなりの意識は持つべきです。大阪府民並びに日本国民へ。
 云って置くが、君が代なんて陰気な唄を謳っていたから戦争に負けたのだ。君が代主義者こそ敗北主義者、日本敗戦主義者である。今や21世紀、もっと元気の出る、戦争に勝てる国歌を創るべきである。なお、現在の皇統問題と「君が代」が矛盾を生じる可能性が高い。その時、橋した、石原のような君が代主義者や、その下請けの東京都・大阪府教育委員会は責任をとれるのか?
(12/03/14)

 橋したと維新が、前回の市長選で大阪市交通局労組が選挙期間中に平松支持ビラを撒いたとして、公選法や地方公務員法違反で同労組を刑事告発すると息巻く。まるで鬼のクビをとったかのようなはしゃぎようだ。確かに法違反かもしれないが、ビラ配りと現金供与とでは悪質性が全く違う。今回の場合は只の不注意ということで、告発は受理されないか、又は受理されても不起訴になる可能性が高い。仮に起訴されて裁判になっても、精々罰金程度。わあわあ騒ぐようなレベルではない。5年前のコイズミ郵政選挙のおり、素人の刺客候補を立てたところ、運動員も素人だから公道上にポスターを貼ったり似たようなことは一杯あった。しかし、警察は注意するだけで検挙した例は一つもない。それどころか、昔は選挙期間中の投票依頼を、役所自身が業者を使ってやってきたのだ。警察も例外ではないだろう。もし裁判になって、被告側がそういうことを暴露すればこれこそやぶ蛇。
 しかし、橋したは40にもなって全くの子供だね。私ならこの件が露見した段階で労組トップを呼び、「今回はみのがすが、以後気をつけるように」と注意を促し、次いで「民営化の件だが、君は悪いようにしないから、ついては労組対策を君に一任する」てな甘い話しを持ちかけ、相手の抱き込みにかかる。実はこれ、JR東日本が動労松崎を抱き込んで、労組潰しをやった手口で、別に珍しくも何ともない。敵をして味方に付け、勢力を拡大するのは、中国古来からの戦術。漢楚の戦いに例えれば、橋したは当に楚の項羽。敵と見れば、有無を云わさず力ずくで叩きつぶす。「当に我が力山を抜き」だ。相手はその力に恐れ入ってひれ伏す。しかし、それは本心からではない。次第に人の心は離反し、気がついたときには「四面楚歌」。長江河畔でのどを突いて自決することになった。一方の劉邦は自分は何もしなかったが、張良・陳平といった人材を活用して遂に天下を平定したのである。彼がやったことと云えば、ひたすら頭をさげることだけだったろう。しかしこの手で敵を味方に付けていったのである。
 こうすれば、最大の抵抗勢力である交通局労組を味方に付けられる。そうすれば、後は懐にてを入れているだけで向こうからすり寄ってくる。そういう作戦を進言する者が、周辺にいないのだろうか?思うところ、橋したには人気目当ての取り巻きはいても、本当の意味での参謀がいないのではないか?堺屋など只の通産クズレのお祭り屋。複雑な作戦を組み立てられるだけの頭はない。他の中田だとか、経産くずれの元官僚など、どれも橋した人気を利用して国政進出を狙う、腹に一物野郎ばかり。大阪のことなど真剣に考えている者など、一人もいない。
 平松前市長は今がチャンスかもしれない。劉邦になった気で、如何に項羽が倒れたかを勉強すれば、再びチャンスが訪れるだろう。但し、アホな労働組合や商工会なんかには見切りをつけることが大事。
(12/03/09)

一昨日、京都府福知山市で「福知山維新の会」なる物が発足。福知山といえば丹波山中の一地方都市。もの凄く保守的な土地柄で、自民党の金城湯地。そんなところで都市型の維新が自発的に出来るわけがない。おそらく次の総選挙か市議選の票割りを巡って、自民党が分裂しただけの話しだろう。維新には常にこの手の胡散臭い話しがつきまとう。元祖「大阪維新の会」だって、選挙を巡っての自民党府議団の仲間割れが発端。それに橋したがつけ込んで、母屋を乗っただけだ。
(12/03/05)

 大阪市職員アンケート調査結果が、とうとう未開封のまま廃棄処分になりました。弁護士が何人もいて結局失敗。何のためにこんなことをやったのでしょうか?今、大阪市で揉めている事項に、選挙メール内部調査と、平松前市長推薦人リスト捏造疑惑があります。後者は職員労組が刑事告発を決めているので根拠はあるのでしょう。前者も、調査の結果何も出なかったら、市長当局としては大失態。野村はクビだ。
 前のアンケート調査といい、これらの騒動は橋した本人の発案なのか?しかし彼はそれほど頭は良くないので、背後に誰か仕掛け人がいるのではなかろうか?
(12/03/03)

 橋下政治塾は2000数100人を数グループに分けて教育。何をおしえるのかと見ると、街頭演説とかデイペート技術。まるっきりコンビニや居酒屋チェーンの店長講習の感。こんなのに金を払って行くアホの気が知れない。但し一人3万円の受講料だから合計で6700万円程度は入る。無論、これには税金がかかります。経費を1/3と見積もると、所得は約4500万円。所得税はおおよそ1520万円になります。誰が払うんでしょう?
 さて橋した政治塾の目標は、次の総選挙での候補者或いは刺客候補擁立である。衆院議員定数は450、内小選挙区は250。それに全部候補を立てると、供託金だけで7億5000万円が必要。仮に50人しか通らないとすると、戻し金は1億5000万円だから6億円がパー。一人当たり240万円の損失。誰がこれを負担するのか?立候補者自ら負担するなら構わないがね。そういうことも政治塾で教えておかなければならない。
(12/02/27)

大阪市で、今度は市特別参与の弁護士山形某の要求により、職員のメールサーバーを無断点検するという騒ぎ。実行はナニワのヒムラーこと野村修也弁護士。黒幕は維新と橋下だろう。果たしてこの行為違法か否か?行為そのものは違法とは云えないが、手続きは違法の可能性がある。昭和40年代、ある会社で終業後管理職が、一般社員の机やロッカーを点検するという事件があった。理由はどうもその会社で使い込みがあったらしい。そこで点検された社員がプライバシーの侵害だといって訴えた。裁判はもつれて最高裁まで行ったのだが、結局「机・ロッカーは会社が社員に対し貸与したものであり、その管理権は会社側にある」として会社勝訴という判例がある。これに照らせばメールサーバーも市が職員に貸与したものであり、管理権は市にあることになる。従って、サーバーの点検も問題はないことになる。
 しかし世の中そう簡単ではない。上に挙げた会社の例では、管理職が会社の職務命令または職権に基づいて点検を実施した。ところが、今回の例では、点検を要求したのも実行したのも、市「特別参与」という根拠不明の民間雇員である。彼等に市管理権を代行させることが出来るのか?民間人が任意に行政に介入出来るのか。今後訴訟になったとき、その点が争われることになるだろう。又、メールサーバー内データにも、例えば入札情報など市の行政機密に関するものが含まれている可能性もある。それを一民間雇員に過ぎない・・・つまり行政守秘義務を負わない・・・「特別参与」が自由に閲覧出来るというのは大問題だろう。従来、民間人が任意に行政に介入してきた例は腐るほどある。解同やヤクザの跳梁をみれば一目瞭然。特に、関西・大阪は多い。やっと減ってきたのだ。橋下はそれをまた復活するのか?下手すれば、将来大スキャンダルになりかねない。
(12/02/22)

 大阪市職員組合活動に関する職員アンケートを大阪市が凍結する事になりました。この件、後ろで橋下を唆す誰かがいると睨んでいましたが案の定、野村修也という弁護士がそれ。ところが、彼は毎日新聞の取材に「内容は全く問題ない」と回答。橋下も「問題はない」と述べる。両方とも問題ないと思うならやれば良いじゃないか?何故凍結したのでしょう。世間のほとぼりが冷めた頃に復活させる腹づもりか。さすが暴力団顧問弁護士を努めたことがあるだけ、考えがずるがしこい。
 しかしこの問題の本質はそんなことではない。何故橋下がかくも組合を敵対視するのか?それは彼の幼児体験にあるのではないか?つまり解同との確執である。現在の大阪市職員組合の最大派閥にして最強実力集団は環境局組合。そのバックに居るのが部落解放同盟。環境局組合幹部が解同大阪市支部の幹部を兼ねることも珍しくはない。そして、組合員の中にはヤクザ組織の構成員もいる。しかしこの連中は全組合員の中のほんの一握り。ところが歴代市幹部は、彼等の背後に居る(と勝手に想像した)組織を恐れて野放しにしてしまった。それが現在の大阪市行政の混乱を招いた一因である。既に利権集団と化した組合幹部に、何らかの手を打たねばならないのは当然かもしれないが橋下ー野村は、幹部と一般組合員をゴッチャにして、却って問題をこじらせ敵を増やしてしまった。そもそも、あのアンケート何が目的なのかさっぱり判らない。実際に実施すると1万人規模の集団訴訟になりかねない。又あの内容では、裁判で勝てる見込みは全くない。戦略もなく、今後の展望もなく只闇雲に復讐心にかられて始めたのだろうが、世間の風当たりがつよいと見るやたちまち引っ込めてしまった。やっぱり橋下グループは解同が怖い臆病な小心者集団か。
(12/02/18)

橋下維新が「船中八策」なるものを出しましたが、見るに耐えないしろもの。維新どころか、古くさいスローガンの焼き直し。要するに坂本竜馬のパクリだが、筆者自身竜馬をそれほど大した人物とは思っていない。所詮薩長に操られて小手先で動いただけの小物。それを大物にしたのは、司馬遼太郎とNHKの営業政策。橋下八策つまらん小手先の細工だけで、この国をどうするのかという中身が何もない。この点は小沢=民主マニフェストと同じ。只、スタンスが左から右に移っただけだ。しかし、そのスタンスも本物か?笑ってしまったのが、最後にTPP推進、日米同盟重視がくっついていること。これは財界・保守派へのヨイショ。おそらく堺屋の入れ知恵だろう。あちこちから確実に点数を稼ごうという算段が見え見え。  当に北野ー早稲田点取り虫人生の面目躍如。その証拠に消費税とか沖縄とか、マイナスポイントになることは無視している。これは受験のコツ。苦手な分野の問題はスルーして、得意分野だけで勝負するのが受験生のイロハ。
 本当に反骨なら、思い切ってTPP反対、日米安保条約破棄、自主防衛核武装ぐらいのことを云ってみれば、少しは見直してやってもよかったが、そういうヤバイテーマは素通り。要するに、橋下も維新も本当のところは自信もなく、周りの眼と点数だけを気にする臆病者集団なのだ。これは、現代の若者世代に共通する病理である。「弱い犬ほどよく吠える」の例え。
(12/02/11)

 本年度大阪府教員採用試験合格者2000数100人の内、採用辞退が200数10人に上っている。これは異常事態である。ところがこれを理解していないアホがマスコミに多い。採用試験合格者が全員教員になれると思っている。辞退者はそもそも教員適格者ではないのだ、などと見当違いなことを云う馬鹿が結構いるのだ。
 ところが実態は、教員採用者は試験合格者の1割ぐらい。つまり採用辞退者と同じオーダーだ。こんなことを繰り返していると、いずれ大阪府には教師が居なくなる。それでは困るというので、またまた制度改革。結局もとに戻るのだ。何処が維新かね。自分の頭を維新し直した方がマシだ。特に松井。河内ヤンキーのカラッポ頭だから無理だろうが。
(12/02/10)

今度は「日本創新党」なる政治団体が橋した維新と連携を宣言。さて「日本創新党」とはいかなる団体か?確か去る大阪府知事選で、こういう名前の団体が立候補していたように記憶している。主張は、大阪都ではなく、大阪分割だ。面白いから入れてやろうと思ったが、止めた。大阪分割を主張する団体が、大阪統合を主張する維新と連携など、悪い冗談以外の何者でもない。橋下が出てから、こういうまがい物が一杯出てくるようになった。

 京都で、維新抜きで現職市長が再選。「京都は大阪やありゃしまへんで」、というプライドか。河内やエタとは一緒になれんわなあ。維新にとってはショック。おそらく神戸も同じ。大阪と一緒にされたら、みなと神戸の沽券に拘わる。
(12/02/06)

橋下の陰の師匠にして、闇の操り人堺屋太一が大阪10大名物構想を発表、その中身と云えば。
 1、道頓堀をプールにする。
 2、15年頃に「大阪都発都記念大博覧会」をやる。
 3、御堂筋をデザインストリート化。
 4、1万haの映像「ヘクタールビジョン」をつくり、CMを流す。
 5、近鉄阿倍野タワーに驚愕展望台をつくる。
 6、大阪駅の大屋根の下に空中カフェを作る。
 7、大阪駅北ヤードに高層マンションと空中庭園
 8、北ヤードナレッジキャピタルを世界的名物になるよう改装
 9、咲州又は南港にエレクトロゲームセンターを作る。
 10、関空と舞州を一体開発。国際特区化
 私はこれを読んでいる内に頭が痛くなりました。私より10才以上も年寄りで、それなりに人生の経験もある人間が、かくも無責任で他人任せのことを云うとは信じられないのである。未だお祭り気分が抜けないらしい。一つ一つの問題点を指摘する気にはなれないが、ズバリ何も中身が無いことは顕か。文化のブの字もなく、全体を貫く思想もない。所詮、下町の個人企業主や中小企業経営者あたりが、居酒屋で呑みながらでっち上げた思いつきの類。長続きするものなど一つもない。全部が大阪のベース・・・つまりもの作り・・・を無視したイベントアイデアだということだ。
 そもそも堺屋太一という人物が世間で有名になったのは70年大阪万博。しかし、この成功は政府と大阪財界の全面支援があってのこと。みんな東京オリンピックの夢を見ていたのだ。この中で一番金を出したのは、今橋下が目の敵にしている、関西電力という地域独占会社。さて、彼は万博以後、大阪府・市の顧問を務め、様々なイベントをプロモートしてきた。一つは花博であり、大阪オリンピックである。しかしこれらはみんな失敗である。この名物構想は堺屋個人の「夢よもう一度」なのだ。
 しかし、年寄りの「夢よもう一度」でわらって済ます訳にも行かない。90年代、日本を騒がしたのは所謂金融犯罪。この主犯として挙げられた人物の共通点の一つに、世代の共通性がある。主犯の多くは当時60代末から70代。終戦の年には20代前後か半ば。その15年後に高度成長が始まる。その時、彼等は30代前半から半ば。サラリーマンとして一番油が乗り切っている時。元祖モーレツサラリーマンである。ところが突然のオイルショック。またまた、臥薪嘗胆の毎日。そして10数年後、彼等は会社内で実力会長やテンノーと呼ばれる地位まで上り詰めていた。云ってみれば何でも出来る立場だ。 これまた降って沸いたようなバブルの到来。「夢よもう一度」である。その結果がバブル崩壊後の金融犯罪と今に続く日本のデフレ。そしてもう一つの共通点に、彼等より1世代若い部長やら何とやらが、共犯者としてくっついていたことである。両者が共謀して日本経済を破壊していったのである。
 堺屋を「夢よもう一度老人」とすれば、橋下や維新は、その共犯者である部長や副社長の役割だろう。
(12/01/29)

 大津で36才の女市長誕生。別に悪いとは云わないが、もし私が大津市の役人で幹部級だったとして、いきなり自分の上司が何にも知らないオンナノコになったりしたら、うんざりして辞表を出すでしょう。出す出さないは本人の自由意志。
 会社の場合、上司がいきなり替わることはあるが、それは大衆の選挙によるものではない。経営者の判断だ。その上司が無能なら、それは彼(女)を選んだ経営者の責任。しかし、自治体の場合、選んだのは要求はするが、絶対に責任を取らない大衆である。
(12/01/23)

 最高裁で東京都の日の丸・君が代騒動に対する一定の基準が示されました。しかしよく考えると、私自身産まれてこの方、日の丸を掲げたこともなく、君が代を歌ったこともなかった。別に左翼という訳ではないが、[君が代]なんてあんな陰気くさい歌は歌えない。国歌が陰気くさいから戦争に負けたのだ。国歌・国旗に拘るより戦争に勝つことの方が重要ではないか?!
(12/01/17)

 大阪府知事のアホ松井(河内の人間にまとものはいない)が、大阪府庁舎の咲島移転を表明。裏で操っているのが、橋下と妖怪堺屋太一(現代の鳥居ようぞう)であることは顕か。
 その根拠となるのが、国の中央防災会議のシミュレーション結果。しかし、これはこれまでの大阪府・市によるシミュレーションに比べ見積もりが甘いのは、既に指摘されているとおりである。大阪府庁舎が地震でひっくり返ってもどうでも良いのだが、その責任を誰がどう取るかという問題だろう。
(12/01/16)

維新系の堺市市議(69)が早々新年早々、飲酒とひき逃げででとっつかまる。維新の中身などこの程度。本質は自民馴れ合い政治で、その上にコイズミ流カイカク衣装をまとっているだけ。古い自民党がなかなか実権を譲らないものだから、橋下を担いで実権乗っ取りに乗り出したのが実態だ。松井の顔を見れば、古い大阪の因果のなれの果て、というのは、直ぐに判る。実権とはイコール利権です。維新が政権を採れば、この勢力は間違いなく自民党以上の利権勢力になるでしょう。ニュー自民党だ。例えば中国共産党とか、北朝鮮労働党のような。
(12/01/04)

 大阪府教職員条令や職員条令は、橋下や維新は、これが成熟した民主主義だと言って自画自賛する。それに騙されるアホが世の中に一杯いる。この両条令は実は形を変えた共産主義なのである。
 旧ソ連時代、地方教育は共産党地区委員会の指導下にあった。党が教育目標を作り、学校はそれに従う。地区党書記が実質的に教育行政を支配する。斯くして起こったのは、教育の退廃と教員の堕落、教育水準の劣化である。最終的にはソ連という国の崩壊をもたらした。
 共産党を”維新の会”、首長を党書記と読み替えればそっくりだ。これに賛同するのが、石原シンタローという失語症兼チック症兼脳軟化症の老人。日本も北朝鮮と同じく、いつまで経っても老人パワーから抜け出せない。
(11/12/22)

「何かやってくれそう症候群」
 「何かやってくれそう症候群」とは、この人なら何かやってくれそう、と淡い期待を抱きながら裏切られ、それでも別の人に、同じ期待を抱くことを延々と繰り返す精神疾患です。
 大阪府知事選の前の休日に、野暮用でJRに乗っていると、隣にたっている20才代ぐらいの若者が、松井候補の選挙ビラを食い入るように読んでいた。こういうのを「何かやってくれそう症候群」というのである。
 この疾病が発症したのはコイズミ内閣時代。「コイズミ総理なら何かやってくれそう」で、多くの若者がコイズミ支持に動いた。ピークが05年の郵政選挙。コイズミカイカク結果は、格差の拡大と地方の過疎化だけだった(オリックスは随分儲けた)。おまけにその後継者がみんなダメ。こんな筈じゃ無かったと、次は民主党に「何かやってくれそう」と、政権交替。これも期待外れで10年の参院選、民主党の大敗北。そして今度は大阪での維新大勝利。これも又「何かやってくれそう症候群」。自分じゃ何もせず、誰かの力にすがる情けないイヌばかり。
 一体何時から、日本人はこんなに情けなくなったのでしょうか?誰がこんな病気を振りまいたのでしょうか?一つはワシにまかせれば大丈夫と法螺を吹いてきた政権政治家や政党。もう一つは政権批判ばかりして、政権が変わればみんな変るかのような夢物語をばらまいた野党やマスコミである。
(11/12/02)

今回の大阪ダブル選。当初から予想されていたのは高投票率。これが橋下・維新の追い風になる。ではこの高投票率を支えたのはどういう世代でしょうか?
 おそらく橋下支持に動いたのは、所謂浮動票とされる20〜40才代世代と考えられる。で、この世代の特徴は何かというと、一人っ子が多いことである。今から20数年前、入ってくる新入社員を見ると、最近は一人っ子が多くなったなあ、という感じがした。彼等が今の40代。その下の世代は更に一人っ子が多くなる。
 一人っ子の特徴は、親から大事に育てられただけあって、素直なのである。少なくとも筆者のようなへそ曲がりは少ない。素直だから、外部からの影響に染まりやすい。又、一人っ子は常に不安である。だから強いリーダーを欲しがる。橋下のようないい加減な山師でも、彼等にとってはあこがれなのである。
 もう一つの一人っ子特徴は「我が儘」で「脇が甘い」ということ。おだれてられると何でも喋るし、何でもやる。要するにガード不足。最近目立つ幼児虐待も、この一人っ子世代に多い。甘やかされが自己不安におちいり、それが過虐性にはしるのか?今回沖縄防衛局長が、(不適切を通り越した)過虐性発言でクビになったが、彼の年は50才。一人っ子世代のはしりだ。
 タレントクラシーを支えるもの、それは一人っ子である。何故なら、彼等の世代から、テレビの一人一台が始まったからである。そして、いずれ一人っ子が天下をとり、彼等から総理大臣が産まれる。内閣みんな一人っ子という時代がやってくる。橋下一人の精神分析だけではなく、一人っ子世代の精神分析が必要なのである。
 一人っ子問題は中国だけの問題ではない。日本の将来に直結する問題なのだ。
(11/11/30)

 皆さんはヒトラーの「我が闘争」を読んだことがあるでしょうか?非常に読み難い本です。実はここに橋下とヒトラーの類似性を見ることが出来ます。その共通項は第一に旧体制(大企業、官僚、既成政党)への憎悪、第二に自己の生い立ちに対するコンプレックス、そして第三が内容空疎にして、実現不可能な大言壮語。どちらも精神病理学上の研究テーマになる。橋下批判者に精神科医が多いのはその所為でしょう?
 今、今回の大勝利に幻惑されて、既存政党も周辺自治体もマスコミも、橋下・維新へのペコペコスリより発言ばかり。しかし、維新の力は橋下人気のみ。中身など何もない。今は連続勝利で騎虎の感に酔いしれているが、所詮は烏合の衆。政権奪取でいい気になっている内に派閥が出来、仲間割れが生じ、分裂することになるだろう。ナチもそうだった。橋下の相棒が松井なら、彼は定めしヒトラーの片腕だったレーム大尉の役割。レームはヒトラーが許す以上の権力を望んで粛正された。メドベージェフとプーチンの関係を考えてみなさい。
 トリックスター橋下のネタが尽きたとき、維新の会はバラバラになって雲散霧消になるニダ。
 (11/11/29)


 乞食の橋下と維新のごろつきが大勝。なんとなくこんなことになるのではないかと悪い予感がしていました。タレントが天下を取るというのは、筆者が15年前に予測しています

 しかし、同時にタレントクラシーもいずれ腐敗堕落するだろう、ということも予言している。この証拠がシンスケ事件です。ではタレントクラシーは何処から腐敗するか?それはテレビの視聴率からです。タレントとテレビは持ちつ持たれつ。この関係が全ての腐敗堕落を産む源になっているのです。
 今後もタイトルを変えて、橋下と維新の悪口を言い続けます。私も頑固だからねえ。「頑固寿司」の社長は橋下のタニマチ。あんな不味くて高い寿司は食えない。
 橋下・維新の政権奪取手法、これはかつてのナチのやり方とそっくり。それに対し既成政党が何も出来なかったのもそっくり。只違うのは、ヒトラーが国家の基礎を軍隊にしていたにも関わらず、大阪維新は自衛隊を根拠に出来るか?である。
(11/11/28) 

 本日大阪府市長選投開票。結果は意外と直ぐにでてくるかも判りません。しかし、期日前投票の結果がでてくるのが、当日開票の後になるからなんとも云えない。ずばり云えば、橋下の応援にシンタローが出てきたことに象徴されるように、維新の主張・政策はとにかく古い。40年代のアナクロだよ。
 比較的新しい例で云えば、最近ではコイズミカイカク、古くは角栄やその前の高度成長理論の焼き直し。「夢よもう一度路線」にすぎない。一度失った夢が二度と返ることはない。過ぎ去った夢を追いかけることは、過去の失敗を二度三度と繰り返すことに他ならない。
 今の大阪がやらなければならないことは、10年間ジッと我慢して借金を返すことだ。そうすれば、10年後に光りが見えてくる。今、維新や堺屋の政策を受け入れれば、借金が更に嵩むだけで、日本、いやアジアのギリシャになるだけだ。
(11/11/27)

やっぱり慎太郎は大阪入りをしたようだ。何のためにか?それが疑問。

 本日慎太郎が大阪入りするという噂がある。大方、橋下の応援だろう。河村に東国原、中田とテレビ政治家を総動員し、最後に慎太郎までとは。暴力団関連で吉本芸人は使えないし、これまでのタレント政治家効果も思ったほどパットしない。却って反発を買ったのかもしれない。実態はよっぽど苦しいのか?そこで切り札登場ということだろうが、慎太郎の上から目線がナニワに受けるかどうか判らない。
(11/11/26)

 
日本で最も人気のある教育映画は「二十四の瞳」だろう。ワタクシ自身、映画を見たこともなければ、原作も読んだことはない。しかし、あるショットだけはテレビなどで再映されているので、覚えて「いる。
 東京から来た若い女教師が、スカートをはいて自転車を乗り回し、島の子供に余計な思想を植え付けて居るらしい。島の住民はこの女教師に違和感を覚えたが、クビにも出来ず有耶無耶。何故クビに出来なかったのか?それはこの女教師が、教育勅語と小学令によって守られていたからである。
 政治と教育の分離、これは戦後の教育基本法ではなく、それ以前の勅語と法律によって担保されていたのである。教育を首長権限にという維新のやり方では、あの女教師は直ぐにクビだ。つまり「二十四の瞳」はあり得ないことになる。
(11/11/25)

 箕面の倉田哲郎市長が昨日になって、突如「市村長の会」離脱を表明。本人は「始めから都構想に賛成だった」と云っているが、本当でしょうか?なお、この男は、府知事候補の倉田薫とは縁もゆかりもない。但し、松井や維新とは、市長選とか今年の地方選で腐れ縁ぐらいはあったかもしれない。票読みで松井勝利と読んだのか、さて又維新から脅しをかけられたのか?本人、再来年に選挙があるからビミョー。
(11/11/25)


 先々日辺りから「卒維新 市町村長の会 府民連合」なるポスターが目立つようになりました。云うまでもなく倉田支持陣営の巻き返し。そしてそれが自民議員事務所にも貼ら  れています。その横には松波ケンタのポスターも。親維新か反維新かでウロウロしていた自民党中央や国会議員団も、遂に腹を決めたか?チョット遅かったような気もしますが。平成大阪「秋の陣」は、いよいよヒートアップ。
(11/11/22)


 今頃になって、民主党が八ツ場ダム検討会を始める。大臣が国交省の洗脳にあったせいかもしれない。今年の台風12/15号台風の災害がトラウマになった可能性もある。しかし、そもそも単なる一事業を、票ほしさに選挙のマニフェストにしたのが間違いだったのだ。
 
それはそうと、大阪府知事選広報が入っていました。大阪維新の会の公約は如何にも中途半端。教育や公務員条例は入っているが、表には出していない。関空発着便3倍増とかカジノ、脱原発も表にはでていない。あまりの評判の悪さに引っ込めざるを得なかったのだろう。強面路線を止めて、ニコニコ路線に転換か?世の中ニコニコ顔で近づいて来る奴ほど、腹の中は黒いものだ。
(11/11/19)

イギリスの「エコノミスト」系調査機関EUIの調査によると、アジアで一番(ということは日本で一番)住み易い都市は大阪だそうだ。一方、法政大大学院の研究では、日本での幸福度ワーストNO1が大阪府で、NO2が兵庫県という結果を発表した。大阪のNO1は判らないでもないが、兵庫県がNO2というのが解せない。何かが間違っているのだろう。或いは全部間違いか。
 皆さんどちらが正しいと思いますか?当たり前だが、国際的にも通るのがEUI調査。法政大では指導教官は「使ったデータが違っているから」ととぼけた発言。しかし問題はデータではなく、調査のコンセプトが根本的に間違っていたからだろう。馬鹿教授がアホ学生(ひょっとするとゆとり世代か?)を使って、いい加減なことをやったに過ぎないのである。こんな研究が世間の批判に耐えられないのは当たり前。それを大げさに取り上げるマスコミの知能レベルが問題なのである。
 一方トップは福井県とか鹿児島県。こういう県は若者はみんな東京に出て、残るは年寄りばかり。その年寄りは年金暮らしで、道路も橋もみんな国が造ってくれる。これで不幸せなんて云ったら罰があたる。第一、幸福度トップの県で何故人口減や過疎化が進むのか?幸福度最低の大阪府や兵庫県では、人口がわずかながらでも増えているのだ。調査結果と現実との矛盾が甚だしい。だから、法政大調査など、大学院生のママゴト研究ゴッコに過ぎないのである。
 さて、大阪市長選。現職の平松はEUI調査を取り上げ、維新の橋下は法政大調査を取り上げる。ということは、橋下は大阪を年寄りばかりの、国の補助金頼りの3流自治体にしたいということだ。
(11/11/17)

 本当に橋下カイカクは大阪府財政を改善出来たのでしょうか?実はその検証は全く行われていない。表面だけの予算書を黒字に持っていくために、債務(借金)を別勘定に持っていく。その結果、大阪府債務は却って増えたとも云われる。その象徴が咲島庁舎。あンなもの、堺屋太一のようなボンクラの口車に乗って、世間知らずのボッチャンの道楽。府知事選挙後、第三者による検証が必要になるでしょう。
(11/11/14)

概ね、維新・橋下の選挙公約(マニフェスト)がでてきたようです。但し、マスコミ報道では府知事選と市長選とがゴッチャになっていたり(と言うことは維新自身ゴッチャにしているということ)するので、ワタクシもいささか混乱していますが、 主なものを挙げると
1)教職員基本条例を制定して教育に競争原理を持ち込む。つまり、アホな生徒はいつでも退学させられるようにする。
2)職員基本条例を制定して、いうことを聞かない職員はいつでもクビに出来るようにする。
3)大阪都構想の実現
4)関空の離発着量を三倍に増やす。
5)年2%の経済成長を目指す。
6)カジノを実現する。
7)脱原発を目指して関電への株主発言権を行使する。
 他にもあると思うが、主なところはこんなところだろう。はっきり云って古い。問題点は、副作用と実現可能性、マニフェスト同士の矛盾を無視していることである。
 まず、1)2)は自民党タカ派の主張そのもの。1)は自民党保守派特にアベ晋三の主張に、2)は逆に自民党構造改革派や「みんなの党」の主張に沿ったもの。もし、この構想が実現されれば、将来とんでもない副作用が発生するかもしれない。例えば、府(市)民が急に心変わりして、共産党系や同和系(つまり、ヤクザのひも付き)首長が誕生したらどうなるんでしょう。たちまちアカ教育の復活、或いは校内暴力の奨励なんて事が起きるかもしれない。市役所の真ん中で職員が花札やっていても、誰もとがめ立て出来ない社会が現れるかもしれないのだ。
 3)は戦後間もない頃、松下幸之助等が主張した「道州制」の焼き直し。その所為か、自民党構造改革派や経団連の後押しがある。これを化粧直しした者が「都構想」で、そうさせたのが堺屋太一。これを実現するには様々なハードルがあるが、それは政治が作ったものだから、政治で主導権を握れば解決出来る。しかし、問題は府・市の行政能力の差である。客観的に見て、行政能力は大阪市の方が上だ(これは大阪市大と大阪府大のランク差にも表れる)。これを一緒にすると、能力の低いものが上に、高いものがその下に位置付けられることになる。却って大阪の価値が劣化するおそれがある。
 4)から6)は、高度成長期の夢の再現にすぎない。筆者が一番指摘したいのは、これらと7)との矛盾である。一般に経済成長率とエネルギー消費量との間には、明瞭な相関関係があると認められている。ここでエネルギーとは、現代社会では電気を意味する。上記4)から6)の実現には、莫大なエネルギー即ち電気の安定供給が前提となる。4)については、関空は24時間営業だから、夜間の離発着増加が前提になるはずで、その場合夜間電気使用量が現在の3倍になるわけだ。5)は公共投資の大幅アップが前提になる。今後政府の公共投資は、少なくとも20年間は東北中心になる。関西(でも和歌山は別かもしれないが)、大阪は無視。又6)カジノも電気を大量に消費する産業である。特に夜間に莫大な電気を食らう。一方で7)では、脱原発を目指すという。さて、原発なしでこの電気をどうやって確保するのか?誰が見ても判るが、4)から6)の政策は原発再稼働を前提としている。それを原発なしでやろうと云うのだから、これこそ忍術ならぬ、橋下妖術である。
 もう一つは資本の確保である。維新の主張を実現しようとすれば、おそらくン千億単位の資本投下が必要だろう。その金を何処から引っ張ってこようとするのか?万博は政府の全面的バックアップがあったから、地元企業も安心して投資できた。しかし、今の政府の財政事情で、大阪に政府保証を付ける訳にはいかない。おまけに東北復興に莫大な費用がかかる。更に、万博当時は大枚の資金を提供した地元資本の大部分は既に東京に本社を移している。現在、大阪在住の最大資本は関電だが、これも橋下・維新とは冷たい関係。これまで大阪は何度も
「夢をもう一度」をやって、その都度失敗してきているのである。

 何故、懲りないのか?それは維新・橋下のバックにいる堺屋太一というアナクロ評論家の、時代をわきまえない、訳の判らない持論が原因である。筆者の思うところ、彼は現在のグローバル市場主義経済が理解出来ていないのではあるまいか?産業と金融との関係を見ると、従来の資本主義は産業が主で、金融は従だった。今や、その関係は逆転し、金融が主で産業が従である。これにグローバリズムが関与するとどうなるか?海外の投資家は投資活動の最適化をめざすから、その国の中心部にしか注目しない。これは世界的傾向である。例えば、アメリカでも金融=経済=資本の中心はニューヨークに集中している。中国でも上海に集中する。日本ではそれが東京だということだ。今更大阪大阪と言っても始まらない。無理矢理、大阪に
金を突っ込んだところで、誰も注目しないから、花火は不発。残るは借金の山。橋下・維新とは実は貧乏神なのだ。
(11/11/10)
 

「妖術使い橋下徹の原点」
 大阪ダブル選挙を前に、これまでは只のローカルトリックスターだった橋下徹がいきなりメジャーデビュー。取り上げたのは、サンデー毎日とか、週刊文春、週刊新潮のような関東系メデイア。おまけに今週は文藝春秋までこれを取り上げる。その中に、橋下の出自はいかなるものか、というのがある。これは橋下が知事に当選した直後、ネットでは散々流れていた話しだ。但し、投稿者はみんな、差別社会というものを十分理解していないみたいだったがね。
 そもそも「橋下」という姓は非常に特殊で、かつて聞いたことがない。大阪には元もと無かった姓だ。その点から、彼の出自を考える時、差別との関係を疑わざるを得ないのである。
 差別社会には法定差別と法定外差別の2種類がある。法定差別とは、近世初期つまり徳川幕府の始まりに、従来慣習的に行われた差別を、身分序列の中に組み入れたものである。所謂士農工商エタヒニンの差別である。この差別というのは、あらゆる身分に適用されるのであって、エタヒニンだけが割を食っていたわけではない。身分を越えた婚姻・職業選択の禁止は、全ての身分に適用されたのである。又、エタヒニンは差別を蒙っていたものの、社会から疎外されていたわけではない。彼等の本業は汚物処理などの都市環境の維持、犯人の捕縛・処刑のような治安維持が中心で、いわば徳川支配体制の一翼を担っていたのである。つまり、これが法定差別であり、エタヒニンは法定被差別民と云える。これが、明治維新以後、明治4年の解放令により、その規制は撤廃された、筈である。しかし、この観念は簡単には無くならない。大正期以降、部落解放運動が盛んになり、全国の被差別集落を結集した組織が結成された。これが今に続く「部落解放同盟(所謂「解同」)」である。この中心となったのが、江戸時代のエタヒニン、つまり法定被差別民なのである。そしてこれは戦後、日本社会党左派の有力支持団体となり、所謂「同和行政」を推進していくことになる。55年体制下、社会党も自民党と共同して国家支配体制を作ってきた。と言うことは、同和団体は、解放よりは国家支配体制を支えてきたのである。ある時は、左から糾弾と称して体制をつついて同和予算をとり、又ある時は政権党に献金して利権を取る。彼等のある者は、明治以後パリッとした背広を着て、市会議員になったり、同業組合の幹部になる者もいた。中には国会議員や政権中枢まで食い込むものもいた。その中心にいたのが野中広務である。
 これに対する法定外被差別民とは何か?これには沢山あるが、ここでは「橋の下」と「サンカ」を取り上げる。「橋の下」とは大阪特有の賤民らしく、別名ガタロとも云う。ガタロとは「河太郎」が転じた者とも云われるが、詳しくは判らない。法定被差別民は定住地を持っているが(江戸ではヒニンは公有地を不法占拠していたが、幕府は見て見ぬ振りをしていたので、定住地と見なされても仕方がない。大阪では「垣内」という板囲いの定住地があった)、ガタロはこれが無く、橋の下や家の軒先を借りて居住していた。収入は主に河に捨てられる金物や木材を拾って換金すること。一種の河川清掃人である。但し、法定被差別民は身分から抜け出すことは出来なかったが、ガタロは自分の才覚で境遇を抜け出すことが出来た。今では公務員となり、結構な給料を貰っている。最近、河川で拾った現金や金品を着服して摘発された大阪市環境局職員は、要するにガタロの末裔であり、拾得物横領は彼等の特権でもあったのである。筆者は当初「橋下」をその姓から、「橋の下」の末裔かと思ったのだが、彼は中学生ぐらいの時に、東京から移住してきたと云われるから、この可能性は否定される。
 サンカは中世あたりから現れる日本の漂泊民のことである。一定の居住地を持たず、山野を集団(一般には家族単位)で移動し、竹細工品や川魚を農民と交換して生計を立てる。柳田国男は、彼等を大和族が列島を支配するまでに居た列島先住民と考えたが、現在では否定されている。サンカが有名になっったのは、昭和の初めに起こった説教強盗事件。これの取材に当たった朝日新聞記者三角寛による所謂サンカ小説により、サンカは一躍有名になった。しかし、明治政府は維新後、サンカの教科・定住化政策を進めていたのである。農商務省エリート技官だった柳田がサンカ研究を始めたのも、その国策に沿ってのことだったに違いない。サンカの定住化政策は戦後も続き、概ね昭和30年代には、殆どサンカは消滅したと考えられている。定住化政策の基本は戸籍を作ることである。これが無くては、義務教育も受けられず、借金や公営住宅への入居も憚れる時代があった。
 さてここで橋下一族だが、筆者はサンカの末裔と考えている。無論直接証拠は何もない。しかし、彼の周辺から出てくる断片情報を一番上手く説明できるのが、橋下=サンカモデルなのだ。彼の父親はヤクザで、大阪に来たときは、字の読み書きが出来なかったと云われる。幾ら被差別民でも、法定被差別民なら学校に行っているので字の読み書きは出来る。ここが疑問のとっかかり。橋下徹の現在年齢は42才。と言うことは昭和44か45年産まれ。息子の出産時の父親の年齢を25才前後とすると、父親は昭和19年前後の出生になる。彼が学齢期に達したのは、昭和25年前後。この頃の日本は、まだまだ戦後の混乱を脱し切れていない。ましてサンカの定住化政策に人を割く余裕もない。そこで、橋下一族が定住化政策の隙間に漏れてしまった可能性は十分ある。そうすれば、父親が文盲だったとしても不思議ではない。「橋下」という姓の由来だが、新しく戸籍を作る場合、身元保証人があれば作るのは簡単。例えば、地元の警察署長が身元保証人になり、名字はどうするかと云えば、橋の下に住んでいたのだから「橋下」にしておけ、と言えば、役所の戸籍係は何も云わずに書類を作ってしまう。明治になってからの戸籍法施行後は、そんな事が横行していたのである。
 さて、彼が小学生か中学生の頃に一族は大阪にやってきた。しかし、居住地は同和地区ではなく、その外側。つまり同和地区に入れなかったのだ。何故なら、同和地区には、同和特別措置法により、改良住宅が建設されていたが、その入居順位は解同に所属する法定被差別民に優先権が与えられる。サンカのような法定外被差別民は、法定被差別民からも差別を受けるのである。更に彼が中学生の時か、中学校での人権(同和)教育に激怒して、かみついたという逸話がある。公教育での人権教育の実態が解同に支配されているのは周知の事実。教科書も指導内容も、全て解同(もとを糺せば法定被差別民であり、体制支持勢力の一部)の主張に沿ったものでなくてはならない。彼橋下徹が、法定外被差別民なら、これに激しく反発するのは当然なのだ。そして、大阪府教育委員会との意見交換で、委員会側が橋下カイカクをやれば、同和教育は成り立たなくなると反論すると、彼は「そんな者はない」と言い放った。彼には、同和運動に対する憎悪しかないように感じられる。筆者も同和なんぞ叩きつぶせばよいと思ってるが、彼はその基点が我々と異なっている様に感じられるのだ。むしろ恨みに近い者がある。これもかれの出自をサンカと考えれば、納得できる。  
(11/11/11)

某週刊紙情報によると、吉本興業の昨年度売り上げ高680ン億円に対し、純益6億円。信じられますか?あの手の業界なら、通常営業利益は最低3割で200億。税引き後はその半分として純益100億は固い。おそらくは関連会社を一杯作って赤字を作り、更に赤字イベントを乱発して利益を圧縮する古い手段。そして圧縮された利益が、どの世界に入っていったのか?大阪闇世界か?そこに橋下法律事務所がどう関与していたのか?シンスケが関わっていたのかどうか?てな話しが直ぐに出てくる*。最早、吉本は国税の監視下に入ったと見た方がよい。大阪地検特捜も関心を持っている可能性はある。
*以前、橋下法律事務所の様子がテレビで紹介されていた。高級ビルの中の瀟洒な事務所。筆者も何人か弁護士を知っているが、あんな贅沢な事務所を構えているのはいない。弁護料が法外に高いのか、或いは依頼者が特殊社会の人物か?
(11/11/09)


[大阪市は一政令都市から自由都市へ]

 大阪の橋下が堺屋と共著で、大阪都構想本を今月20日に出版するらしい。ワタクシがかねてから云っているように、大阪都構想は橋下オリジナルでは無く、裏に人形使いがいるということが証明されました

 下は橋下大阪ローカル政権発足後、筆者が評論した一節です。今とあまり変わらない。
毎度、橋ノ下の不規則言動がマスコミを賑わせています。これは彼のキャラクターと勘違いしている人が多いでしょう。しかし、そうではないのです。橋ノ下徹はただの傀儡、裏で操っている「闇の帝王」がいます。このことをマスコミは知らないのか、知っているがわざと報道しないのか、どちらかです。前者とすれば無能・無責任、後者とすればマスコミ自身が「報道の自由」という権利を、一権力者に売り渡したことになります。では、その「闇の帝王」とは一体誰でしょうか?その名は元霞ヶ関は通産官僚堺屋太一です。
 橋ノ下は大阪府知事選立候補を表明したところ、自民大阪府連も公明もこれまでの彼の言動に不安を抱き、支持を見合わせていた。中には露骨に反対を表明する者もいた。ところがある時、深夜密かに総理官邸に福田を訪れるものがいた。それが堺屋太一である。この後、自民も公明も一転して橋ノ下支持に動いた。それまでなら、民主熊谷の圧勝だったはずである。以後の選挙戦では、民主選挙手法の拙劣さもさることながら、ここで公明を取り込んだのが大きい。この結果、堺屋は「陰の大阪府知事」として君臨することになった。
 橋ノ下が知事としての特徴の一つに、発言のぶれが大きいことが挙げられる。確か当選当初、上海万博への出展拒否を明言していたが、いつの間にかそれを撤回した。それどころかWTCを視察した折りに、「ここから大阪の未来が見える」などと中国ヨイショ発言。更に大阪府庁WTC移転など、一体誰の差し金か?。シャープ堺工場の補助金問題でも、当初「なんで下請けまで払わなけりゃならないんだ?」と言っていたのが、その内有耶無耶、結局下請け部分も補助対象に含めることになった。御堂筋パレードも、当初廃止を謳っていたのが、その後御堂筋ルミナリエに変身して復活。その他、何か忘れてしまったが、何かを止めるとか云って、世間の顰蹙を買うと、たちまち翌日には「オカンに怒られた」などと、見え透いた言い訳で復活。オカンとは誰だ?一方で障害者診療補助金を始めとする福祉医療等厚労省や、公共事業等国交省関係予算は、ばっさばっさと斬って行く。霞ヶ関の中でも財務省や経産省にとって、こんな有り難い知事はいない。これら一連の発言撤回劇の裏に誰か人形遣いがいる。筆者はそれを堺屋太一と睨んでいるのである。
 そもそもこの人物、かつての大阪万博のコーデイネートで有名になり、その後通産省を退職して大阪に居座り、大阪財界にコネを作ってあれこれちょっかいを出す。これ以後、大阪経済は従来の堅実なモノ造り路線を捨て、ひたすらお祭りイベント路線にシフトする。これこそ現在の大阪の没落の原因である。主なものを挙げると、「花博」、「泉南コスモ」、「大阪五輪誘致」、「茨城北部開発」のようなお祭りプロジェクトが頻発するが、この中で比較的成功といえたのは「花博」だけ。これもバブルの余韻があった時代の作品に過ぎない。あとは全部失敗だ。最大の失敗作は「関空」なのだが、これは旧運輸省プロだから堺屋は免責かもしれない。
 堺屋は、前の大阪府知事選に何か意図があったのではないかと思われる。最期のお祭りだろう。お祭りの人形として最初に出てきたのが元阪大教授の熊谷。知性のレベルが堺屋とはまるで違う。おまけに理系だから、論理で迫られるととても叶わない。それに比べ橋ノ下は頭も浅薄で乗りも軽い。担ぐならこっちの方が楽だ。
 と言うわけで、今の大阪は橋ノ下と堺屋太一という、馬鹿と悪党で牛耳られているのです。更に問題は、大阪のマスコミが見かけの派手さ、視聴率アップばかり気にして、橋ノ下ヨイショ報道に余念がないことである。これというのも、今の大阪府民が物事を深く考えることを忘れてしまったからである。
(10/01/11)

 次の大阪市長選及び知事選は、大阪市及び大阪府の将来を考える上で重要な意味を持っている。大阪府の将来はあまり大したことはない。所詮関西広域連合に吸収されるのだから。筆者は、混乱が生じた時は、まず原点に返るべきと考える。大阪の原点とは何か?それは太閤秀吉が作った自治都市「大阪」である。この原点は更に戦国期の自由都市「堺」に連なる。中世堺は、ヨーロッパ商人から東洋のベネツイアと呼ばれた。ベネツイアは今のベニス。現在では只の観光都市に過ぎないかもしれないが、中世では西洋世界最大の商業国家にして最大の工業国。十字軍もベネツイアの協力が無ければ、軍勢を中東に送れなかった。又独自の軍事力を持ち、独立性が極めて高かった。更に独特の共和制をしいていたので、外国がトップを脅迫したり、買収したりすることも出来なかった。戦国期の堺も同様で、鉄砲を始めとする工業力で他を圧倒し、雑賀党のような傭兵軍団を雇って独立を維持する。又、町衆の合議による自治共和制を敷いていた。これが「東洋のベニス」と呼ばれた所以である。それをそっくり大阪に移したのが秀吉である。秀吉は、軍事力だけは取り上げたが、他は従来通りにした。この方針は徳川幕府時代でも踏襲された。これが原点なのである。
 同じ大阪と云っても、大阪市とその周辺とでは、顕かに性格が異なる。大阪市以外の大阪府地域を見ると、摂津、河内、和泉の三地域に分類される。摂津は大阪府の最北部を形成する。実は歴史的には京都文化圏。京指向が強く、腹の中では南の大阪を馬鹿にしている。では大阪南部はどうかと言うと、、河内は元もと大和(奈良)の植民地。和泉はおそらく四国阿波あたりの植民地。みんなそれぞれ言葉も文化も歴史も違うのである。こんなの一緒にしていたって仕方がない。つまり、戦国の時代から、大阪は周辺地域と全く独立し、独自の発展を遂げてきた一つの文化・経済圏なのである。それを二重行政が無駄だとか、くだらない効率主義で一緒にしたところで何の意味もない。

 一日明けて、またもや丸山立候補断念。おそらく丸山を担ぎ出そうとする大阪府選出自民党国会議員団が、裏であれこれ画策したのだろう。何故か?やっぱり次の衆院選で維新を敵に廻したくない、という自己本位の思惑。どんな手を使ったのか知らないが、丸山もウッカリ彼等の口車に乗ったのだろう。ところがふたを明けてみれば、地元からの思いがけない反発。これじゃダメだと断念表明。男丸山、男を下げてしまった。ケンタなど、いい加減な事を言いまくったのじゃないか?
 しかし、この騒動で最も能なしを露呈したのが、今の自民党谷垣執行部。たかが大阪府という一地方自治体知事選挙にも、なんら指導力を発揮も出来ず、自民党(中央)不信の種を(地方に)バラ撒いた。これでは仮に次の衆院選で政権を奪還したとしても、今の野田内閣と同じで、いてもいなくても内閣になってしまうだろう。
(11/10/31)

 さて、いきなりの丸山大阪府知事選立候補表明。大阪府自民党組織は結構複雑で、自民党大阪府連、自民党大阪府議団、大阪府選出自民党国会議員団がある。この三つが府知事候補擁立を巡って、それぞれのメンツと筋を巡っての対立。元もと、自民党は明確な自主候補を持てなかった。民主は最初郷原を押したが、ものにならなかった。おそらく・・・民主が共闘を組みたい・・・自民側が拒否したのだろう。郷原は元特捜検事。ウッカリこんなのを知事にしたら、これまでの悪事が全て明らかにされるのを恐れたのか?そこで出てきたのが丸山だが、これは地元を無視した国会議員団の勇み足。ところが、丸山の態度が煮え切らないので、しびれを切らした府連・府議団は、民主・公明との連携可能倉田前池田市長を押すことにした。これに横やりを入れて来たのが国会議員団。その理由がさっぱり判らない。谷川は「自民と政策協定を結べない候補は推薦出来ない」というが、前回の府知事選でも、自民は橋下と政策協定は結んでいない。もし結んでいたら、当選後自民府議団の半数が、自民を離れて維新に行ってしまう事態は無かったはずである。だから、自民国会議員団の対応はさっぱり理解できない。ズバリ本当の理由は、ここで維新を敵に廻したら、次の衆院選で生き残れないという恐怖感だけだ。だから、松波ケンタなど最低で、次の選挙では高槻から追放しなければならないだろう。
(11/10/30)

 大阪府知事選にやっと前池田市長の倉田が出馬表明。出馬に当たっては、府内首長28人の支持が必要だ、とか始めから及び腰。おまけに、橋下カイカクを継承するなどと訳の判らない声明を出す。そんなに、橋下や維新のヤクザごろつきが怖いのかね。こんな頼りないのを知事にして大丈夫か?という疑問を府民に与えてしまう。大阪府にも暴力団排除条例が出来ている。恐れることはない。
 なお、やっと週刊文春や新潮が、橋下と同和・暴力団との関係を特集。こんなことズーット前から判っていました。
(11/10/27)

 「学校経営に保護者や市民を関与させよう!」。これは橋下及び維新の会の主張である。「学校教育」ではなく、「学校経営」だということに注意。おまけに橋下は「学力の低い地区には、ドカーンと金と人をぶちこめばいいんや」と訳の判らない無責任発言。大阪政局は、教育を巡って奇々怪々。
 ズバリ云えば、橋下と維新は大阪教育の実状を知らない理念主義(但しこれは、教育とは何か?などという高尚な話しではない)。まず、維新は学校経営と学校教育と区別しているように見えるが、どう違うのか明確にしていない。保護者・市民にはその区別は出来ず、同じものと受け取ってしまう。どの会社でも、経営の基本は予算と人事である。つまり、これに保護者・市民が関与出きるとなればどうなるか。保護者・市民といっても、一様ではない。大阪(だけではないだろうが)の場合、これには主なものとして同和解放同盟(それに同調する新左翼系市民団体)、創価学会、共産党があり、更に闇社会系保護者もいる(これは怖いゾー)。たちまち学校経営現場は、彼等の勢力争いの戦場になる。橋下が云うように、ドカーンと金をぶち込めば、学校は彼等の利権争いの場にもなる。大阪の保護者は決して教育に無関心だったわけではない。むしろ関心を持ちすぎた。その証拠は昭和70年代に頻発(今でもあるだろう)した、解同系による糾弾集会である。この背景に新左翼系過激集団の扇動があったのは顕かである。橋下維新の教育改革は、かつての混乱教育の復活をもたらす危険がある。教員採用まで保護者・市民の意見を入れたらどうなるか?同和・新左翼系教員が増えてたちまち混乱。
 橋下流に学力が低い地区に「ドカーンと金と人をぶちこめば」どうなるか?金と人員には限度があるから、他の地区で学力が低下することになる。そこで又そこにドカーンとぶち込む。またまた、他に学力不足地区が出来る。何時まで経っても終わらない、地獄の責め苦のようなものだ。何故、こんな発想になるかと云うと、橋下も維新も学校とコンビニの区別が付いていない知的幼稚さにある。橋下が急に教育改革に熱心になったのは、最近韓国に行って、その競争社会に圧倒され、韓国を追いかけねば、という思いになったのだろう。あの人間はかつての上海万博でもそうだが、何か凄いものを見ると、深く考えることもなく、たちまちその気になってしまう癖があるみたいだ。WTC買収も、誰か(堺屋太一に決まってまんがな)に唆されて、そのノリでやってしまったのだろう。ただのおっちょこちょいに見えるが、いきなりテンションが上がる傾向が見られるのは、精神病理学的にはテンカン気質というところか。テンカン知事からテンカン市長になるつもりか。しかし、国家にとっては危険である。
(11/10/21)

自民が橋下の積年のライバル丸山を押す姿勢を見せた。これが本当ならそこそこ良い勝負になるだろう。ところがその足を引っ張るのが、丸山を押した自民大阪府連会長の谷川秀善というクソ坊主。テレビのインタビューに答えて「橋下に対して丸山をぶつけたらおもろいやろなあー」とか「丸山以外にも(おもろい)人を探しとる」とかバラエテイーののり。大相撲じゃあるまいし、これを丸山が聞いたらどう思うでしょうか?人を馬鹿にするのもいい加減にしろ!で、この話しオジャンになる可能性大。
 この谷川秀善と云う人物、僧籍でありながら政治という俗事にかまけて、釈尊の遺志を軽んじておるのではあるまいか?見るからに、比叡山の悪僧という面構え。おそらく何代かの住職の家に産まれ、周りからおだてられて育って来たのではあるまいか?だからジコチューで、自分が云ったことは常にそのままとおることが当たり前。人の気持ちや感情を考えることなどやってきたことがない、我が儘息子。そもそも、前回の知事選で、「此奴はおもろいやっちゃ」と云って、橋下を担いだのは本人。ところが橋下が知事になって「大阪維新の会」と言う会派を立ち上げると、これまで自分の子分だと思っていた自民議員が、一斉にこれに移動し、もとの飼い主の自民にかみつく始末。要するに、飼い犬に手を噛まれたと言うわけだ。そして、それから始まる自民vs維新の対立も、飼い犬と飼い主のケンカのレベル。今度の自民知事選選びも、飼い犬探しのレベルなのだ。これでは、大阪府自民党の再生はあり得ない。もし、再生を目指すなら、谷川秀善とその周辺のアナクロ我が儘派を斬って前進するしかない。
(11/10/13)

 大阪市長選に橋下が立候補するのはほぼ確実。では次の知事候補が誰か、と言うことが問題になる。自民は中山(中山正輝の息子。どちらかというと保守強硬派)が立候補を表明。一方維新は、橋下が意中の人が居る、と言ったにも拘わらず、意中の人に蹴られてしまって、候補者がいない。結局、幹事長の松井が知事候補になった。こんなの意中の人と云えるか?選挙民を馬鹿にするのも程がある。これまでも、有力候補が見つけられず、組織代表が立候補する例は少なくなかったが、当選した例はない。選挙民が白けてしまうのである。ところが、これに対し、民主党が未だに候補者を立てられないでいる。公明は当然自民を押すだろう。これに対抗しようとすれば、思い切って、辻元キヨミが衆院議員を辞めて立候補する手がある。これぐらいのことをやらなくては、政治の世界で勝ち残れない。
(11/10/08)

 読売TVの辛坊が大阪府知事選不出馬を表明。一ヶ月ほど前、橋下が云った意中の人とは、やっぱりこれだったのだ。何故不出馬となったのか?市長選で自民市議団が平松支持を表明。ということは、府知事選でも、次の衆院選でも、大阪自民市議団はアンチ維新を意思表示したということだ。
 問題は大阪府に於ける維新系の支持状況である。大阪維新の会の支持は去る統一地方選がピークで
その後下がりつつあるのではないかと思われる。その根拠は極めて弱いのだが、最近高槻市内で目立つのが、辻元キヨミの整形後ポスター・・・整形だけにン百万は使っている。それはどうでも良いのだが、辛坊も独自情報ルート(読売TV)を使って色々考えて、この際橋下とは一線を画した方がよいのでは無いか?という判断に達したのだろう。無論彼が将来出てくる可能性は否定できない。
 そこで混乱するのが11月の大阪府知事選。橋下が出るか?
(11/10/01)


 大阪府市長選に自民が民主・公明と協同して、平松支持を表明。大阪府連に対する反逆行為。さて、自民中央はどう仕切るのか?仕切りの中心はノブテル。
今のところ、維新は対平松候補を擁立しきれていない。橋下が自ら立候補する可能性もあるが、頼りにしていた自民が、反橋下で旗幟鮮明にした・・・当然公明もこれに載る・・・のでこれはヤバイ。これまでの経緯から、維新は実は自民党改革派(つまりコイズミ・竹中路線の忠実な信奉者)であることが判った・・・程度のことは幾らアホな大阪府民でも判っているだろう。多分、彼はまたまた目くらましの妖術を使うだろう。この妖術に騙されているのが、自民大阪府連と党中央。何故、妖術に騙されるのか?それは自分自身に欲があって、助かるためには、何でも良いという状況になっているからだ。怪しい宗教や上手い話しに載って、身を滅ぼすのはみんなこのパターン。と言うことで、自民中央と大阪府連など、潰れた方がよっぽど世の中のためになると言うお話。
 ついでに云っておくが石原ノブテルという人物、怪しい妖術・宗教に弱いタイプではないか。昔、コイズミ内閣で国交相をやっていたとき、「今ある哲学者に教えを乞うている」という発言があった。哲学者とは何者か?筆者はひょっとしてサイババではないかと思ったが、そうではなかったらしい。しかし、おそらく何らかの宗教指導者だろう。自信の無い政治家に限って、特定の宗教にはまる傾向がある。宗教にも様々あって、全てがダメと言うわけではないが、宗政分離、法治主義を謳う現憲法下で、政権交替可能な政党の責任者が特定の宗教にはまることは、許されるべきではない。
(11/09/30)

 橋下独裁極まれり、か。大阪市長に当選すれば都構想に反対する職員は降格かクビ。都構想の中に大阪市大と府大の統合が挙げられている。この件は筆者が学生の頃からあった話しで、その都度潰れている。統合となれば、市大がまず反対する。何故なら、府大とのレベル差だ。そして市大の教員をクビにしていけば、誰もいなくなる。残るのは、カラッポの三流大学。
 それより、大阪府並びに府民は橋下個人に対し、無駄になったWTC買収費用79億円の返還請求を行うべきではないか(大阪市だけが儲けておる)?これを市長選・府知事選の争点にしても良い。
(11/09/13)

 右翼も左翼も嘘つきばかりだが、右翼最大の嘘は「ワシは同和やない」。福岡教育大主催講演会で、同和地区学校の勤務は「アウシュビッツ」だと云った福岡県下の某講師の講演が、講演集から削除されたという報道。建前上は同和差別はないと言うことだろう。実態は講師の云うとおり。
 大阪府では、維新の会が公立小中学校の選択制を導入しようとしたところ、教育委員会が同和問題を理由に反対した。これに対し知事の橋下は、そんなものはもう無いと発言。如何に橋下や維新系が実態を把握していないかを如実に現す事実。実際、差別は現存する。むしろ、維新会系こそが差別を進めている勢力。維新の会通りにやれば不動産価格が大幅に変動する。維新系(中小経営者が多い)はこれで儲けようという算段か?それなら判る。今でも不動産屋の広告には「〇〇小学校校区」などというフレーズが舞っている。
(11/08/25)


 大阪維新の会が、知事による教育長の任免権と府立高校長全員の公募制を認める条例案を提出準備。まあ、何を提出しても構わないが、問題はそれの実現性と副作用を考えているかどうかである。

 
校長公募制は一時鳴り物入りで、各地で導入されたが、、今では問題の方が大きくなっている。理由は公募人員に比べ、応募者数が減っていることや、途中退職が増えて定員が充足されないことである。理由は簡単で、サラリーマンの場合、現職を辞めて公募しても任期付きだからその後の保障がない。戦闘的組合員や柄の悪い府立高校生対応ノウハウを持ち合わせていないから、途中でノイローゼになって途中退職してしまっても保障はない。部分公募でさえこれである。全面公募となればどうなるか?特に橋下は府立高校の差別化を計っている。その結果、低ランク高校と上位高校の格差は広がるのみ。こんな状態で校長公募をやったところで、低ランクへの応募はなくなり、結局定員割れになる。そこで発生するのが、現職校長を一旦退職させ、その後公募採用する員数合わせのヤミ公募。
 
維新の会メンバーには、地元商工業者が多い。彼等の意識では、校長などコンビニの店長ぐらいなものだろう。駄目なものは取り替えればよい、代わりは幾らでもいるという独りよがりである。これはコイズミ改革民営化委員会そのもの。確かに質的にはコンビニ店長の方がマシだという気もするが、逆にまともな校長ほど幾らでもいる訳ではない、と言うことに気が付かなくてはならない。
 (11/08/12)

 守口市長選で維新会系候補が当選しましたが、「大阪維新の会」を裏で操っているのは誰でしょう?それは堺屋太一という小役人上がりの工作屋。彼は大阪万博をプロデユースしたことで有名になったが、その後彼が関与したイベントは赤字続き、結局今の大阪財政破綻の原因を作った人物である。三年前の大阪府知事選の前に、橋下支持をコイズミに取り付けるため、官邸に潜り込んだのは有名。結構政治的に動くのだ。
 戦後大阪三大インチキインテリとして、つぎの三人を挙げたい。
 
司馬遼太郎
 小松左京
 堺屋太一
 今、各方面から司馬遼史観批判が多くでている。実証的データに基づかず、個人の思いこみが強いという理由である。いずれ、小松・堺屋の両名も同じ批判にサラされるだろう。
(11/08/07)

 関電株主総会に大阪市平松は出席したが、議決権は行使しなかった。一方大阪府橋下はその前に、議決権行使や株主委任状集めなど、関電に対しホリエや村上、ヤクザ並みの脅しをかけたが結局は出席もしなかった。
 どちらも間違いである。それどころか橋下の行為は、恐喝未遂又は実行した場合、刑法に触れる可能性すらある。平松がギリギリの線で思いとどまったが、関電に対し一定の圧力を加えたことに変わりない。大阪府も大阪市も関電の活動・・・例えば管内の施設整備・拡張・廃止・・・には許認可権を持っている。それが更に株主代表権を行使する事は、重大な経営権の侵害である。こんなところに外国企業が進出してくる訳がない。
(11/06/30)

 関電が今夏電力供給対策として、大口受容者を始め15%の節電を要請。それに橋下がかみついた。15%節電の根拠は何か?だ。筆者もこの根拠には大きな疑問を持っている。この騒ぎを起こした張本人は、橋下本人なのだ。何故なら、関西の電力ー原発には、福井県ー関電ー関西自治体(大阪府)というトライアングルがあった。そこに橋下がなぐり込みを掛けた。あの人間は世間の空気がこれだと察知すると、突然空気乗り発言をする。福島事故の後、いきなり橋下が脱原発を言い出した(この点で管直人そっくり)。これに反発したのが福井県と敦賀市。定検中原発の再起動を認めないと言い出した。つまり関西原発トライアングルにひびを入れた。しかし、何でもひびを入れれば良いと言うモノではない。ひびの修復法を考えておかねばならない。その点が出来ていないのが、管の様な団塊全共闘派とか、橋下のようなオウムデイペート派の共通点。
(11/06/10)

 大阪府が府庁WTC検討委員会のメンバーに、反対派の河田恵を起用。本心は何処か?橋下自身がWTC移転に自信をなくし、止めたくなったが、そのアリバイ造りを謀った?或いは河田を取り込んで、反対派の動きの牽制を謀った?
 それより前に、あのWTCビルは欠陥建築です。制振工法のコンピュータープログラムに問題があるのか、制振機構に不具合があるのか?それより以前に、南海ー東南海地震が起これば、咲島は液状化より、マッドダイアピル(泥火山)が発生するおそれがある。そうなれば、WTCビルは最悪倒壊だ。理屈は結構ややこしい。だから学問的には非常に興味のある話しだが、今回の東北大津波と同じで、取り上げる人はいないだろう。おまけにその時橋下はどっか遠くに逃げている。
(11/06/09)

 近代国家にとって国歌・国旗など大した話しではない。せいぜいサッカー国際大会レベル。これに拘るのは発展途上国、独裁国、アメリカやイスラエルのように自己のエゴが原因で周りからのテロに脅える国。東洋の君主国である日本に恐れるものはなにもない。何故橋下維新の会は国歌・国旗に拘るのか?それは彼等自身が差別という名で脅えているからではないか?要するに橋下と維新の会はは被差別民なのだ。形を変えた解同か?
(11/05/21)

 火は付けるが火消しは他人に押しつけるい、いつもながらの橋下妖術。
 まず第一は小中高校に於ける国歌国旗掲揚義務化。府議会でこれを条例として可決した場合、府下各首長は従わない教員を解雇出来る条例を作ると言うのだ。筆者個人としては日教組如きに同調する気はないが、たかが国歌国旗如きでワイワイ騒ぐなというのが筆者の意見。まずこれを実施すれば、当然沸き起こるのが反対と訴訟問題。日教組の反対運動などどうでも良いが、訴訟は別問題。うっかり教員解雇をやれば当たり前だが、大阪府は訴訟の山。ところが橋下は巧妙に逃げを打っている。訴訟対象の大部分は小中学校で、市長が槍玉に挙げられる。府知事は知らん顔をしていればよい。そもそも国旗国歌訴訟の始まりは東京都だが、最近最高裁判決で東京都敗訴が確定している。と言うことは、自治体首長が教員をクビにしても、クビにされた教員が訴訟に出れば、間違いなく自治体敗訴になる。その間の訴訟費用は自治体持ち。つまり税金。しかし、橋下は知らん顔。国歌・国旗など近代国家にとって大した話しではない。国歌・国旗の意味・目的は国民の統一・一致・団結である。国歌・国旗もなく2000年も国家・民族を統一してきた日本人という民族もあれば、必死で国歌・国旗教育をやっていたにも拘わらず、分裂してしまった旧ソ連とか、今でも分裂の恐怖に脅える中国という国もある。つまり、国家・民族の統一を支えるものは、その民族の歴史・文化・伝統であって、国歌・国旗のような人工物ではないということだ。
 次に関空・伊丹統合化について。昨日この法案が国会を通過成立した。ポイントは大阪ー関空間高速アクセスである。ところが、橋下はこれに関する調査費が国から出なければ、大阪府はこれから降りると言い出す。そもそも、関空ー伊丹一体化を言い出したのは橋下本人ではなかったか?調査費という予算項目は実にいい加減で、何でもありなのだ。しかも、調査費が付いたところで、それが本予算になる確率は極めて少ない。橋下は調査費が付けば本予算になると錯覚しているのだろうか?そうだとすれば、全くのシロートだ。ところで、本法案は地元自治体を縛る構造になっている。仮に国が調査費をを出さなければ、この問題は白紙に戻る。将来的にどうなるのか、さっぱり見えないのだ。ズバリ云えば、関空など採算に合わない道楽息子、と言うのが一般的見方だろう。要するに、泉州の漁師と大阪のヤクザが釣るんで作った空港だ・・・あの当時の大阪府議員の2/3はヤクザか、ヤクザがらみ。。関空事業の2/3位 が、日本闇社会に消えているのはみんなが知っている。これを明らかにしないで、(クリアーな))伊丹統合もないでしょう。泉州など大阪の恥以外の何者でもない彼は弁護士ではなかったのか?
 第三に、いきなり言い出した関西バックアップ構想。メデイアは橋下が最初などとたわけたことを云うが、これの原点は梅棹忠男。京都学派に原点がある。要するにパクリだ。これなど、彼の原点である朝鮮・エタヒニンパクリ文化に根があるのだろう。
(11/05/18)

 なんと今度は、橋下が府庁舎の咲島移転を白紙に戻すと発言。やっぱりWTCビルが筆者が云ったとおり(11/04/02)、欠陥建築であることを認めたのである。誰が作ったのか?施工は何処だか知らないが、設計は日建設計。日本最大の建築設計事務所である。ところが、筆者はこの会社にあまり良い印象を持っていない。福島で大チョンボをやらかした原子力村と同じく、超がつくほどエリート意識が強く、関連業界を見下す傾向がある。その代わり、住友系列だから金には渋い。筆者が日建設計の仕事に疑問を持った原因には、二つの土質調査例がある。日建設計も系列にボーリング会社を持っていて、日建設計からの土質調査はそこがやることになっている(今はどうか判らない)。
 まず一つは神戸市商工貿易センタービル(神戸での最初の高層ビル)である。設計は日建設計、施工は鹿島建設。地下(GL-13m付近)を掘削していたところ、状況が事前土質調査(日建設計の子会社が実施)と異なっていたので、チェックボーリングを行うことになった。それを当時筆者が所属していた会社が受注し、新入社員だった筆者が現場に派遣された。その時に見た事前土質調査では、沖積層の下にN値50以上の洪積砂礫層が10数mに渉って堆積し、なお且つ山側に傾斜している断面図が示されていた。ところが掘削面の観察やボーリングでは全く逆で、粒度淘汰の悪いN値20〜30位の砂礫層と、N値2〜5位の有機質粘性土の複雑な互層・・・これは寒冷期の堆積物で、大阪平野では、主要活断層の周辺に分布する・・・が、概ね海側に向け傾斜している状況が明らかになった。従来の見解とは全く逆になったので、鹿島の職員が自分で見てみると云って、スコップで掘削面を掘ると、筆者の云ったとおりになった。その結果、それまで色々あって険悪になっていた両者の関係が、一気にこちら側に風向きが変わったのである。
 もう一つは筆者が仙台支店勤務のとき。東京から八戸港でボーリングをやってくれという依頼があった。発注者は日建設計。その時も、昔日建設計の子会社がやったボーリングデータがやってきた。それを見ると、これもN 値50以上の砂が10m以上に渉って続いている。「これじゃ砂じゃなくて砂岩だぜ」とみんなで大笑い。そこで仙台から下請けを派遣してボーリングをやってみると、調査地の土質はN値は5〜10位の砂。地震時に液状化を起こしてもおかしくない。要するに、日建設計はまともに標準貫入試験をやっていないことになる。
 さて、この2例から何が伺えるでしょうか?両方ともボーリングを行った時期は昭和30年代後半。標準貫入試験そのものが世間に十分認知されていない時代。特に東北のボーリング屋は砂や砂礫なら、貫入試験をやらずに自動的にN値50にしてしまう癖がある。だから、全ては下請けのボーリング屋の責任だ、という見方もある。筆者もこれまではそういう見方をしてきた。しかし少し見方が変わって来て、日建設計自身がボーリングデータを改竄させたのではないか、と考えるようになってきた。そして、日建設計という会社は、それをやりかねない危ない体質を持っているのである。普通の人間なら自分が考えたこと(所謂想定)が、周辺の状況と違っておれば、想定を修正するものだが、エリートと言う人種は、逆に周辺の状況を自分の想定を合わせようとする。このN値は想定と違うから変えてしまえ、というわけだ。そういうことを云い、それを自慢する土木屋や建築屋・・・真面目な人間は決してそんなことを云わない。こんなことをする不真面目人間は極少数なのだ・・・を何人か知っている。何となく、日建設計の悪口オンパレードになってしまったが、これは福島原発事故に於ける東電や原子力安全・保安院の体質と非常によくにているのである。WTCビルはそういう体質の会社が設計したビルなのだ。そんな会社の設計が信用出来ますか?
 地震当日WTCビルは最上階で最大2.7mの変位を観測したと云われるが、そもそも制振工法を採用してそんなに大きい変位が発生するでしょうか?更に300数10箇所で壁のひび割れその他の損傷が発生した。これも又疑問である。大阪府は原因究明と補強対策を進めると云っているが、来るべき東海ー東南海地震南海地震同時発生モデルで、大阪では震度6強級の地震動が予測されている。今回の震度3レベルとは比較にならない。
(11/05/14)

 いきなり大阪の橋下が脱原発宣言。これを関西広域連合の綱領にしようと言うわけ。これ、大阪都構想で平松にケンカを売ったと同じ手口で、犬猿の仲の兵庫県の井戸への揺さぶり。「脱原発」で世間の注目を集め、一気に関西州へなだれ込む算段か?どっちみち選挙目当ては間違いない。
 なお、知事は原発を作ったり廃止したりする申請を許可する権限はあるが、自分で作ったり廃止したりする、又それを命令する権限はない。こんな危ないものの新設・廃止を知事に任せておけるわけがない。
 なお、橋下は東京にもしものことがあった場合のバックアップを関西で引き受けると発言。関西と言っても広い。本音は大阪か。しかし、大阪は経験から云ってその能力はない。未だ神戸元町の方がある。あんまり自分を買いかぶり過ぎないように。
(11/04/28)

 
ジワジワと勢力を拡大する橋下「維新の会」。橋下のやり方はナチの政権奪取法とそっくりである。ナチは1933年に政権を奪取し・・・これの尖兵となったのがナチ党員、つまりヒトラーチルドレン・・・、大規模公共投資による驚異的な経済成長を成し遂げた。しかし37年頃には財源が尽きて長続きせず、38年の「水晶の夜」でユダヤ人から財源を巻き上げるもののこれも、39年には戦争に突入せざるを得なくなった。
 コイズミ、橋下の劇場型選挙の原型はヒトラーにある。そしてその勢いはたった4年しか続いていない。つまりチルドレンの寿命は4年である。「維新の会」も4年後には泡のように消えているだろう。
(11/04/20)

大阪府高槻市も、市長・市会議員選で大騒ぎ。橋本維新の会の躍進で、従来の既成党派にも気合いが入ったようだ。しかし、ワタクシが考えているような構想を訴える候補は一人もいない。その構想とは、高槻は大阪から独立して京都か兵庫県と一緒になるというもの。むしろこれをきっかけに、大阪府北部(大阪市も含む)が大阪府から独立すべきだ。河内や泉州のような柄の悪い地域と一緒になっている必要はない。「大阪」と「京都」・「兵庫」ではブランド力が違う。GDPでも大阪北部と南部とでは大違い。アホな大阪南部はほったらかして、我が道を行きましょう。平松も「大阪北部独立」」といえば、橋下もビックリする。
(11/04/19)


 
実はワタクシ、今アドルフ・ヒトラー著「我が闘争」を読んでいるのである。この本の評価は様々で、とんでもない下劣嘘八百プロパガンダという見方もある。確かにその部分もあるが、何故か、現代日本の現状を予言しており、なるほどその通りと思える部分も多い。シンタローが又も復活したとか、大阪「維新の会」が議会の過半数を採ったとかなど、ファッショの復活を思わせる現象。ナチ・ファッショは静かに意識させないようにすりよってくるのだ。共産党も同じ。

 大阪府議、大阪市議選で「維新の会」系候補が大躍進。しかし実態は、橋下の威を借りた(借りようとした)チルドレンの集合体。一番喜んでいるのは、槇尾川ダム中止で潤う、泉州地元土建談合組織。過去の例を見ると、チルドレンの寿命は4年しかない。二度あることは三度ある。4年後には、橋下チルドレンも泡の如く消えているでしょう。その時、ボスが果たして何処に行っているのか?
 そもそも橋下を政界に引きずり出したのは自民党、特に構造改革派と呼ばれる連中。中川秀直とかコイズミ側近連中。つまり、根本問題はコイズミ時代の自民党内紛。「維新」のDNAは自民党なのだ。そこのところをみんな良く判っていないみたいだね。ありゃ、時代遅れだよ。
(11/04/11)

 昨日、某テレビの関西限定、統一地方選への各党派代表トーク番組。今回の地震で大阪府咲島庁舎(旧WTCビル)のエレベーターが止まり、書類が落下し、壁にひびが入った点についての野党側質問に対し、橋下は「あれぐらいの地震ならこんなことが起こっても当然」と居直る。しかし、大阪の震度は3。この値もよく判らない。筆者の住む高槻では、1程度、良くて2。大阪の3は水増しの疑いがある。仮に3としても、この程度では、築40年の安物マンションでも、書類が落ちたり、壁にクラックが入ったりはしない。ましてWTCは制振工法を採用している。壁にクラックが入るような揺れが発生する筈がない。中越地震の時、六本木ヒルズの森タワーでエレベーターが止まる事故があったが、住民は殆ど振動を感じなかったという。大阪WTCとは大違いだ。ひょっとしてWTCでは制振機構が作動しなかったのでしょうか?それならこのビルは紛れもない欠陥建築です。何処の誰が建てたのだ!?
(11/04/02)

大阪府槇尾川がダムじゃなくて河川改修で決着。橋下知事の英断と持ち上げるアホマスコミ。こんなの、知事が替われば直ぐひっくり返る。国政でも総理大臣が云ったことが、方便で直ぐにひっくり返るのだから、知事の決定などゴミみたいなもの。これも又、方便。何のための方便かというと選挙。目前の統一地方選、来年の府知事選に関係する。
 ダムだと肝心な処はみんな大手に持っていかれ、地元業者はその下請けだけ。ところが河川改修だと、大手は重要部分(例えば鉄道橋とか高速道路橋)だけで、あとはみんな地元業者。地元で予算をワケワケ出来るから、「橋下はよう判っとる」ちゅう訳で票が集まるという仕組み。流域環境は返って悪化する。
 かくて絶滅危惧種まで行った、ヤクザ・同和がらみ談合組織が、ゾンビの如く復活するのである。それというのも、知事自身がその世界の出身者だからだ。
 なお、筆者が考えたのが地下河川。山から海までトンネルを掘り、末端に貯水槽を作って洪水時にはそこに導水し、海へポンプで排水する。これは東京都や大阪市内でも既に実施例は多い。これだと、ダムも要らないし、河川改修のように用地買収で地元と揉める事もない。工事は静かで、何をやっているか判らない内に終わってしまう。イイトコずくめ。但し、問題は、これは全部大手が取り仕切る。地元業者が入る余地はない。だから採用されない。
(11/02/18)


 昨年からやっていた、山口県某市ポンプ場の訴訟鑑定意見書が、昨日やっと完成。弁護士に送りました。それにつけても感じたのが、地方公共団体土木のお粗末ぶり。何故かというと、設計や工法を、地元業者のレベルに合わせてしまうからだ。地元業者のレベルが低ければ、新しい技術や工法は採用出来ない。だからお互い低レベルのまま。
 こんな状態で地方分権を進めて大丈夫でしょうか?小人に身に余る権力を持たせると、どう使って良いか判らずにウロウロ。その内濫用に奔ってトラブル続出。何にも考えない地方分権は、訴訟が増えるだけで、行政は停滞。非効率の典型になりかねない。
(11/02/14)

 関西広域連合が発足しました。ところが、連合長などというものがいるらしい。ワタクシはこんなものは、テーマ毎に各府県の代表者が集まって方針を決めればそれでよいと思っていたが、そうではないようだ。
 連合長が出来ればそれを補佐する事務局という官僚集団が発生する。更に連合議会などという屋上屋を重ねる事態が発生しかねない。これは道州制でも同じ。行政の効率化を図ったつもりが、逆に非効率化に繋がることはよくある。今のEUみたいなものだ。
(10/10/31)

大阪府槇尾川がダムじゃなくて河川改修で決着。橋下知事の英断と持ち上げるアホマスコミ。こんなの、知事が替われば直ぐひっくり返る。国政でも総理大臣が云ったことが、方便で直ぐにひっくり返るのだから、知事の決定などゴミみたいなもの。これも又、方便。何のための方便かというと選挙。目前の統一地方選、来年の府知事選に関係する。
 ダムだと肝心な処はみんな大手に持っていかれ、地元業者はその下請けだけ。ところが河川改修だと、大手は重要部分(例えば鉄道橋とか高速道路橋)だけで、あとはみんな地元業者。地元で予算をワケワケ出来るから、「橋下はよう判っとる」ちゅう訳で票が集まるという仕組み。流域環境は返って悪化する。
 かくて絶滅危惧種まで行った、ヤクザ・同和がらみ談合組織が、ゾンビの如く復活するのである。それというのも、知事自身がその世界の出身者だからだ。
 なお、筆者が考えたのが地下河川。山から海までトンネルを掘り、末端に貯水槽を作って洪水時にはそこに導水し、海へポンプで排水する。これは東京都や大阪市内でも既に実施例は多い。これだと、ダムも要らないし、河川改修のように用地買収で地元と揉める事もない。工事は静かで、何をやっているか判らない内に終わってしまう。イイトコずくめ。但し、問題は、これは全部大手が取り仕切る。地元業者が入る余地はない。だから採用されない。
(11/02/18)

 昨年からやっていた、山口県某市ポンプ場の訴訟鑑定意見書が、昨日やっと完成。弁護士に送りました。それにつけても感じたのが、地方公共団体土木のお粗末ぶり。何故かというと、設計や工法を、地元業者のレベルに合わせてしまうからだ。地元業者のレベルが低ければ、新しい技術や工法は採用出来ない。だからお互い低レベルのまま。
 こんな状態で地方分権を進めて大丈夫でしょうか?小人に身に余る権力を持たせると、どう使って良いか判らずにウロウロ。その内濫用に奔ってトラブル続出。何にも考えない地方分権は、訴訟が増えるだけで、行政は停滞。非効率の典型になりかねない。
(11/02/14)

 関西広域連合が発足しました。ところが、連合長などというものがいるらしい。ワタクシはこんなものは、テーマ毎に各府県の代表者が集まって方針を決めればそれでよいと思っていたが、そうではないようだ。
 連合長が出来ればそれを補佐する事務局という官僚集団が発生する。更に連合議会などという屋上屋を重ねる事態が発生しかねない。これは道州制でも同じ。行政の効率化を図ったつもりが、逆に非効率化に繋がることはよくある。今のEUみたいなものだ。
(10/10/31)

 さて、橋下が大阪に一大リゾート基地建設を表明。その中心になるのがカジノ。こんな与太話、橋下が一人で勝手にやるのは構わないが、その尻馬に乗るアホがでてくる。そして橋下も、その尻馬乗りも実は、地の大阪ではなく、余所から来たのが多い。
 それはともかく、こんなこと本気で出来るとでも思っているのでしょうか?そもそも大阪にはリゾート経営のノウハウが、江戸時代以来、官民ともに育っていない。例えば、TDLは連日満員だが、USJはかんこ鳥。これはノウハウの差である。カジノのノウハウならヤクザ屋さんの方が上だが、弘道会組長を経営トップにするわけには行かない。ノウハウの無いビジネスは必ず破綻する。宮崎シーガイアの大阪版になるのが関の山。
 今、野球賭博が挙げられているから、これはチャンスと大阪カジノに日本ヤクザが集まる、それに連れて、世界中から闇世界住民が集まってくる。そこで色々トラブルが発生する。橋下はそれを(弁護士としての)ビジネスチャンスと捉えているかもしれない。
(10/07/08)


 始めて知りましたが、「大阪維新の会」と云うのは、実は自民党の隠れ蓑だったのですね大阪府民はこの事実をどう捉えるでしょう。そもそも、民主に後押しされた大阪市長の平松が橋下の軍門に下るわけには行かない理由がここにあります。
(10/06/19)

関空に関する深い闇
 関空に関する深い闇が始めて明らかになったのは、今を去る14、5年前、副知事から成り上がった中川という知事が収賄で辞任に追い込まれた。当然知事選になるが、立候補者がいない。議会与党が当初押したのは某自治省官僚だったが、彼が固辞したため、知事候補が共産党以外現れないという異常事態になった。そこに現れたのが横山ノック。何故、自治省官僚が固辞したのでしょうか?彼の知事立候補に猛烈に反対したのが、府議会自民党保守派だった。中川が収賄で起訴された原因は関空疑惑である。関空及び関連事業を通じて莫大な資金が、大阪府特に南部に流れていた。それを取り仕切っていたのが大阪闇社会(ヤクザと同和)である。中川が失脚したのもヤクザとの関連を疑われたからである。当時の大阪府議会議員の、おそらく2/3は闇社会、もしくは何らかの形でこれと結びついていたと考えて間違いはない(河内や泉州など100%だろう)。自治省は警察を握っている。こんな時に警察官僚が現れてはとんでもないことになる。つまり、これまでの利権や、ややこしい所得をみんな摘発される。だからみんなこぞって自治省反対運動をおこしたのだ。
 基本的に関空事業当時の大阪経済を牛耳っていたのは大阪闇社会である。果たしてそれが精算されているでしょうか?問題はそこなのだ。バブル崩壊と同時に、大阪は深刻な不況に陥った。その代わりヤクザもいなくなった。みんな東京に行ったからである。その結果、大阪はかつて無い平和な街に生まれ変わっている。周りを見ても、昔のようなヤーサンの影が見えないのだ。さてここで橋下のように、大阪に何が何でも金を持ってくるような政策をとれば、金も来るがヤーサンも一緒にくっついてくる。さて皆さんどちらを選びますか?
(10/04/25)

最近、世の中にはびこるものに、竜馬気取りと偽維新。世の中、石を投げれば偽竜馬と偽維新に当たる。大阪でもあのインチキ府知事の音頭取りで、「大阪維新の会」なるものが出来た。さて、皆さん、「維新」という言葉の意味を知っているでしょうか?
 「維新」という言葉は江戸時代後期の国学者平田篤胤の言い出した言葉。平田国学の特徴というか異様さは、既に筆者が解説しています。彼は天皇を天津神の直系と考え(現人神という概念はここに始まる)、天皇の交替は天津神の意志と捉えた。その結果新たな天皇は、新たな意志で国体を変革していかなければならない、と断ずる。これが「維新」である。即ち、明治天皇には明治維新が、大正天皇には大正維新が、昭和天皇には昭和維新が対応する。現天皇には当然平成維新が付随する。
 つまり「維新」とは、天皇の名による上からの国家改造、政治革新である。これが下からの体制変革を狙う「革命」と根本的に違う点である。では、昭和初期に日本で起こった国家革新運動=昭和維新はなんぞや、と言うことになるが、当時の国家主義者や青年将校は、みんな天皇の名による国家革新を主張していた。だから維新理論には矛盾しない。
 では「大阪維新」とは何かね?維新は天皇の名の下に行われなければならない。それを何処の馬の骨やら判らない〇〇連中が名乗ることこそ、不敬である。但し、府民・市民の意志を無視し(一体全体、大阪府民・市民の中で、府市統合を願う人間は何人いるのでしょうか?)、一方的に自分の願望を押しつけることこそ、「上からの改造」である。この上からの強制こそ「維新」的なのだ。
(10/04/21)

大阪府庁移転の夢物語
 一旦解決したはずの大阪府庁移転案が再燃し、大阪府政治に混乱が生じています。ことの原因は橋下徹という〇〇知事が、府庁移転に執念を燃やし、それに関空問題を絡めて問題を複雑化させ、更に自分の言い分を聞かなければ出直し選挙だとか、住民投票などと、筋の通らぬことを発言していることです。おまけに、此奴の取り巻き自民府議「維新の会」とか云う劣等生集団が、出直し選挙より、住民投票の方がやすくつく、などと間接民主制の根本を理解しないファッショ的迎合発言をする。それをマスコミがこれ又迎合的に採り上げるから余計ややこしくなる。
 まず問題を整理しなくてはならない。そもそも府庁建て替え案が出たのは、阪神大震災直後、老朽化と耐震性能不足が原因である。その後の調査で、@現地立て替え案、A耐震補強案の2者が出たが、大阪府の財政逼迫が明らかになって@は脱落、Aが本命になっていた。そこへ、後からやってきた橋下がいきなりBWTC買収移転案を持ち出したことから現在の混乱が始まったのである。
 橋下の言い分ををまとめてみよう。当初は@今の府庁とその周辺の府有地を売り払って、その金でWTCを買収する。Aこれを契機に上本町周辺を再開発して、大阪を活性化する。BWTCと大阪市中心部を結ぶゾーンを、大阪市再活性化の中心軸として景気浮揚を図る。甚だ抽象的な案で評価のしようもないが、これが議会で拒否されるとCWTCにカジノを誘致する、とか到底府民の理解を得られそうもない案を持ち出す。WTC買収額は当初200ン10億といわれていたが、府市の交渉がものわかれになり、大阪市がWTCを破産させると、今度は破産管財人が、査定額を90億に落とし、おまけに売り渡し先として大阪府が最適と不可思議な意見を付ける。そもそも破産物件は競売にかけるのが当然で、破産管財人がわざわざ売り渡し先まで指定するとは面妖。裏に平松・橋下密約があって、管財人がそれに乗っただけではないかという疑いがある。もしそうなら、この破産管財人は特別背任となる。
 個人的には、WTCが本当に90億で買えるなら良い買い物と思うが、こういう物件は必ず何処かに落とし穴がある。まず橋下案が成立するためには、上本町(現府庁)開発と咲洲(WTC)開発が、同時進行で進んで成功する必要がある。現在、大阪市内で進行中の再開発事業で最重要な物件は、大阪駅北ヤード開発である。しかし、この超優良物件とされたプロジェクトでも、昨年のリーマンショックで、オリックスグループが撤退を表明。更に市内オフィスビルやマンションでも空室率が3割に達する。バブル期じゃあるまいし、現在のように地価が下がった時点で、このような大型プロジェクトを同時並行で進めるなど、常識では共倒れ以外のなにものでもない。つまり、橋下の描いている画は、空気のキャンバスに描いた只の空想に過ぎないのである。
 果たして橋下の思惑は実現できるだろうか?これはもっと厳密に検証する必要がある。何故なら、関空の失敗を繰り返さないためである。
(追記)上本町、咲洲開発がどの程度煮詰まったものか?疑問の点がいくつかある。
1、上本町の府庁舎敷地売り出し価格240億と府は主張するが、これは現庁舎取り壊し費用や文化財調査費用を含むものなのかどうかが不明。含まなくて、デベロッパー負担なら、落札価格はより下落する。逆に府がこれらを負担するなら、この経費が別途発生する。通常は更地にして売却するのが常識。
2、現庁舎本館の文化財的価値をどう担保するのか?現庁舎外観を維持したままの再開発を条件付けるとすれば、デベロッパーの計画はかなり制限を受けることになる。
3、咲洲開発については、既に地震時液状化(筆者はマッドダイアピル=泥火山の可能性を指摘している)や高潮などの防災リスクが指摘されている。こんなハイリスクな土地に敢えて進出を試みるデベロッパーがあるでしょうか?又、防災リスクに対する対策は、誰がどう担保するのか?今のところ全く不明である。
4、冗談だとは思うが、橋下はカジノ誘致をほのめかしている。カジノがくれば、それに合わせてフーゾクや怪しい商売の連中が集まってくる。果たして府職員は真面目に仕事が出来るでしょうか?納税者としては心配である。又、役所に近接してこのような歓楽産業が設けられた例は、古今東西寡聞にして知らない。そんなことが出来るかどうか、民俗学上の実験としては面白いと思うが、果たして一般府民はどうでしょう?
5、大阪市平松もWTC移転を要望しているが、まともに将来像を描けているのでしょうか?何か橋下に洗脳されてしまった感がする。
 このような疑問にキチンと答えられない限り、WTC移転案は画に描いた餅。

 以前、橋下は泉南の槇尾川ダム事業を廃止して、堤防強化案で行くと、発表しました。これに対しワタクシは、槇尾川から河口までの距離が短いこと、上流では河床高が大きいことから、もし氾濫を起こせば被害はもの凄く広範囲になるので、無理だろうと思っていたら、今度はダム復活、但し計画降水量を80oから65oに落とすそうだ。バナナのたたき売りじゃあるまいし、降水量を勝手に変えて大丈夫かね。
(10/05/23)

 伊丹ー関空一体運用に関し、関西経済同友会がクレーム。同友会の判断では、一体で売りに出したところで、4000〜6000億円が限度、8000億など夢物語。要するに、前原ー橋本案は画に描いた餅、ということ。そもそも同友会は民主党支持なので、同友会が挙げた数字でも相当甘いと考えられる。それでも非現実的と云われる。にもかかわらず、前原が何故こんな案を出してくるのでしょうか?考えられるのは唯一、陰で財務省が画策し、前原はそれに洗脳され、財務省(と国交省)に操られているだけ。国交省は要するに、伊丹周辺の空港交付金(騒音対策費)を出すのが嫌なだけ(尤も周辺自治体が、これまで騒音対策費を一般財源に組み込んできたことも問題だが)。50年リニア開通など夢の又夢。これも一種の密約か?
(10/05/02)

 前原が大阪にやってきて、大阪の橋下とだけ会談し、関空・伊丹一体化運用と民間売却、2050年リニア開通前提に伊丹廃港を合意。果たしてこんな重要事項を、大阪府知事とだけの合意で決定出来ると思っているのでしょうか?(この点の現状認識能力は鳩山と同レベル)。普通なら兵庫県等関連自治体との協議の上で発表すべきなのだ。そもそも、前原は大阪府と兵庫県の境界が何処にあるかを理解していないのではないか?選挙優先・理念優先の文系馬鹿の典型だ。
 それはともかく、関空+伊丹売却価格8000億に対し早速クレーム。財界ではせいぜい1000〜2000億ぐらいだろう、というのがコンセンサス。更に外資参入も認めるという。中国人や韓チョンが、空港を支配することもあり得るということだ。国土支配という重要事項を、前原とか橋下のような韓チョン子孫エタヒニンの勝手にさせてよいでしょうか?
(10/04/27)

さて、何故橋下がWTCに拘るかというと、そこには、関空に関わる深い闇がある。
(09/10/07)

 大阪府堺市長選に「首長連合」と称するチンドン屋が登場。中に、中田や片山など既に首長では無い人間が混じっているのが、これがチンドン屋たる所以。
(09.09.29)

 今年の全国一斉学力テストを巡って、様々な議論があり、特に大阪では知事とそれに反発する市長との間に不毛の議論が沸き起こっています。果たして学力に地域差があるのでしょうか?その実態に迫ります。

筆者は橋下徹は大嫌いだが、関空に関する前原の対応に対しては、橋下を支持する。前原は日本列島とそれを含む東アジアの地図を見たことがないのではないか?日本列島はフォッサマグナを境にほぼ90゜に折れ曲がっている。この結果、東日本人にとって外国はアメリカ・カナダになり、西日本人にとってはアジアになる。アジアをどう見るかという航空政策が必要だ。
(09/10/14)

 橋下が関空ハブ空港化を前原に直訴するも、前原は羽田優先で答える。つまり、は関空は現政権の関心事ではないということ。自民党にとっては、このギクシャクにくさびを打ち込む良いチャンスだが、そこまでの戦略に立てる人間が残っているでしょうか?
(09/10/12)

 橋下が自分発信メールに対する批判メール発信者に対し、職権を濫用して厳重注意処分。これに対するマスコミ反応は、上司に対する言葉遣いが乱れているとか、そういうくだらないレベル。馬鹿が自分で歩いているようなものだ。これは私怨である。橋下批判メールを送ったのは、例の女性職員。実はこの女、橋下と同じ北野で、橋下ががラグビーをやっていたときのサッカー部マネージャー。その後阪大から大阪府。エリートだよ。大阪府には北野→京大、北野→阪大などゴロゴロいる。たかが早稲田に三浪もするような北野の落ちこぼれに、なんでペコペコしなくならないんだ、という思いはある。何時かは叩きつぶしてやろうというわけだ。これに対して橋下が反撃したのが、今回の騒動の実態だ。大阪府エリートコース対よそ者の因縁の対決。
(09/10/09)

 
経営再建に向けて、JALが関空便の減便を発表すると、今度は大阪橋下が「公的資金を注入するなら、大阪だって税金を払っているんだから、赤字でも飛行機を飛ばせ」とヤクザ顔負けのイチャモン。大阪府民として恥ずかしい。やはり〇〇の本性は拭えない。こんな事をハイハイと聞いていると、JAL公的資金注入に際限がなくなり最期は国有化だ。そんなことをすれば、民主内閣支持率は10%は下がる。さて、前原よどうする。問題は、今の世の中橋下のようなチンピラの横っ面を張り飛ばせるほど度胸のある大人がいないこと。みんなマスコミ芸人(みんな〇〇)の報復を恐れて、ごまを擦るのみ。かつての同和利権とそっくりだ。
(09/10/08)

09年総選挙後に於ける注目知事の発言
〇宮崎県東国原知事
 選挙後、「自分の提案を自民が受け入れていれば、ここまでの敗北はさせなかった」と広言。そうでしょうか?彼のイメージはかつてのコイズミ選挙の再現と考えられる。特に自分が応援演説に出れば、マスコミの注目を必ず引き寄せて見せるという自信あってのことだろう。しかし、現実は4年前とは全く違っている。テレビは前回選挙報道批判を踏まえて大騒ぎしなかった。小沢チルドレンにしても、選挙期間中はテレビで採り上げられることは殆どなかった。こういう環境下にタレント一人出てきたところで、殆どインパクトはない。何故なら、彼が唯一の頼みにしていたマスコミ=テレビが、コイズミ報道の反動で身動き出来なかったからである。更に有権者自身、テレビ報道に浮かれ騒ぐ事はなく、むしろマニフェスト重視スタンスに傾いた。タレントの出る幕はなかったのである。
〇橋下徹大阪府知事
 選挙期間中は支持政党を明らかにせず、洞ヶ峠を決め込んだ。二枚舌、臆病狸、強いモノに媚びを売る〇〇の本領発揮である。ところがこの人物、民主圧勝決定後、「民主から要請があれば政権入りもある」と発言(08/31毎日新聞夕刊)。あきれ果てた自信である。民主党は既に衆院だけで308人を擁している。更に党外に連立政党や協力政党もいるから、大阪の〇〇に手を借りなければならないほど人材に不足はしていない。〇〇は〇〇らしく黙ってジッとしておればよい。さもなくば手討ちにいたすぞ。
いや刀の汚れになるから、何処かへ追放じゃ。
(09/09/01)

 橋下が府庁移転を再提案し、否決されれば辞任出直し選挙も辞さないと、府議会を脅迫。〇〇らしいやり方だねえ。急な出直し選挙となると、自民も民主も今のところ橋下に対抗出来るタマを持っていない。事実上の信任選挙になりかねない。こんなことをやって何の意味があるのか判らないが、彼の背後にあるグループがそれなりの作戦を建てているのだろう。
 さて、府庁舎問題がここまで揉める理由は、橋下(裏にいるのは堺屋太一だろうが)が府庁移転論を単なる効率論でだけ片づけ、その理念・哲学を物語って来なかったことにある。

  首長連合(毎日はグループ、読売は連合と云う・・・メデイアによって呼び名が異なることが面妖)てなんでしょう?これが昨日、いきなり民主支持を打ち出す。但し応援演説はやらないらしい。この団体の代表が例の大阪府知事橋下徹なのである。しかしこの男、かつては民主議員総会に出席し「民主党には政権担当能力は無い」と広言したり、自民支持団体最右翼の経団連セミナーで講演したり、更に、全国知事会でのマニフェスト評価で自民優位を主導し、自民の提灯を持ってきた人物なのである。知事選の時の関係から橋下がカクレ自民であることは間違いない。自民もそのつもりで接してきたはずだ。それがこの期に及んでこんなことを言い出すとは、獅子心中の虫とはこの人物のことだ。
 結局は次の知事選或いは国政進出を狙って勝ち馬に乗ったということだろう。つまり上に挙げた様々な行動で、自民支持率アップを狙っていた。心中、「オレが何かを喋れば、間違いなくマスコミが大きく採り上げるから、これで流れを変えられる」、ぐらいの自負はあっただろう。実際、そのまんまは「自分が(自民を)勝たせて見せる」とまで広言していたから、彼に対するライバル意識もあったはずである。
 ところが、散々メデイアに露出して、自民の提灯を振りかざしたにも拘わらず、一向に自民風は吹かない。それどころか、北海道は全滅とか、誰それが離党したとか、自民の混乱・分裂ネタがマスコミを駆けめぐる。本人のお膝元である大阪でも、10区では橋下シンパの松波ケンタがギブアップ寸前。選挙区は社民キヨミ、比例区は民主へという流れが出来ている。唯一の頼みは公明の選挙協力だが、公明だって自分のところで精一杯、ケンタの面倒まで見る余裕はない。
 自分自身の2期目、或いは国政転出を考えた場合、ここで民主とガチンコをやったところで得するものは何にもない。と言うことは、ここで一番民主に恩を売って於いた方が得だ、ということで勝ち馬に乗ろうとしているのだろう。但し、民主が、これをどの程度恩に着るかは判らない。小沢なら無視するだろう。
 人間の性格はいざというときにでてくるものだが、やっぱり最期にこの人物の卑しい性格がでてきたようです。
(09/08/12)


 更に全国知事会批判。なんで全国知事会というのは、あんなに頭が悪いのでしょうか?その理由は、地方分権に関する自民、民主両党マニフェスト評価で、自民が優れていると判定を下したことである。全国に知事は52人いるが、世代交代で半分ぐらいは共通一次世代に変わったのだろう。つまり5択マルペケ世代ということだ。
 まず、全国知事会が自民マニフェスト優位と判断した理由は、自民が地方分権を拡大したからに過ぎない。しかし自民は、7月中はこの点については何にも述べていない。例のそのまんま事件で検証してみよう。古賀選対がそのまんまに衆院選立候補を持ちかけた時、そのまんまは@全国知事会決議を自民党のマニフェストとせよ、A自分を総裁候補とせよ、の2点を要求し、この内Aがマスコミに大きく採り上げられた為、問題は妙な方向に迷走してしまった。そして07/12都議選の後、古賀とそのまんまの正式手切れになるのだが、その時古賀は、手切れの理由として「東国原氏の地方分権案が、党の了解を得られなかった」と表明している。つまり、自民党はそれまで地方分権など問題にもしなかったということだ。ところが都議選敗北以来、党内でどういう動きがあったのか、明らかにはなっていないが、風向きが変わってしまった。
 何故か?自民党には元々官僚派と党人派との対立があった。官僚派は岸・佐藤・福田・大平らの流れで、その嫡流と云えるのが、今の町村・伊吹派。党人派は古くは河野・大野派。宮沢・加藤は出身は官僚だから一見官僚派と見られるが、実際はノンポリの河本派が源流だから党人派でもあるのだ。問題は最大派閥であった田中・竹下・橋本経世会は何であるかだが、これは党人と官僚を取り込んだハイブリッド軍団だったのである。ところが、コイズミ改革で経世会が絶滅し、結局残ったのは、官僚派。何故ならコイズミ5年間の治世で、政策を官僚にマル投げし、党内で唯一政策策定能力のあった経世会を潰したからである。
 官僚派が頼みとするのは勿論霞ヶ関官僚群である。古賀がそのまんま擁立を諦めた陰には、霞ヶ関の強い抵抗があったことが伺われる。
 さてこういう状況の中で、7月末に自民党からマニフェストが発表された。その中に地方分権が高らかに謳われ、おまけに道州制の法制化までご丁寧に挿入されていた。都議選敗北の結果は、麻生の支持率を下げるだけでなく、党内に麻生批判勢力の跋扈を許し、更に党外では一部自治体知事の揺さぶりが繰り返された。この結果、従来勢力(つまり官僚派)が相対的に力を無くし、それにつけ込んで党人派(総選挙優先派)が勢力を盛り返し、反官僚政策をマニフェストに盛り込むことを要求した。その結果が自民マニフェスト、要するに自民マニフェスト地方分権部分はドタバタの膏薬みたいなものなのである。つまり、自民党の突然の方針変更、これが総選挙対策以外の何者でもないのは顕かです。さて、このようなドタバタで出来たマニフェストを評価する全国知事会など、意味があるでしょうか?
 仮に今回の総選挙で自公が勝ったとしよう。たちまち党内では町村等守旧官僚派が力を盛り返し、寝た振りをしている官僚が息を吹き返す。地方分権などその内骨抜き。仮に形だけの地方分権が出来ても、霞ヶ関からの出向が増えるだけで、中央統制が返って強まるだろう。その程度のことが判らないのだから、全国知事会はノーナシの集まりと云えるのである。
(09/08/11)

更に全国知事会批判。全国知事会が開かれるたびに、テレビに出てくるのは大阪の橋下(ゲタと呼んで良い)と宮崎のそのまんま。この二人の発言があたかも知事会の声明の様にメデイアで扱われている。この二人は知事会の役員でも何でもない。何故、この二人に勝手な発言を許すのか?メデイアが勝手に流しているかもしれないが、それをコントロールするのが知事会長である。それも出来ないと言うことは、知事会長が無能無責任なのだろう。こんなことでうっかり地方分権などすれば、とんでもないことになる。橋下とそのまんまの云う地方分権など絵空事だ。
(09/07/17)

 再び全国知事会批判。地方分権に関し各党マニフェストを数値評価するらしいが、これ自身二大政党、つまり自民対民主の拮抗状態を前提としたものである。幾ら高い点数を与えても、相手がいなくなってしまえば、何にもならない。
 問題は自民党なのである。この党が今年9月以降存在しているかどうか判らない。亀井の云うように、自民解散のための国会解散になりかねない。ということは、知事会の評点作業は総選挙後に持ち越しておくのが現実的。
(09.07/16)

 全国知事会とはそも何者でしょう?橋下とそのまんまのお陰で随分有名になったが、これまでは名前だけの盲腸みたいなもの。知事にもっと大きな権限を!と云いたいらしいが、知事如きに過度な権限を持たせては百害あって一利なし。知事権限を利用して悪事を働いた奴は幾らでもいる。今でも実際の知事権限は、総理大臣以上なのだ。そのまんまの前職もその手合いだ。大阪がこんなことになったのも、中川という輩が知事権限を使いすぎたからである。その他、昔の福島県汚職、宮城県ゼネコン談合など、知事権限を隠れ蓑にした腐敗・不法行為は枚挙に暇ない。権限の集中は必ず腐敗を産み、亡国の元凶。
(09/07/15)

 結局、WTC府庁移転問題は、府議会の同意を得られず否決。最大のポイントは公明の造反が大きい。それも橋ノ下の「移転に賛成か反対かで、今後の対応に差を付ける」などと、ジョンイル張りの恫喝作戦が裏目に出た。これに反発したのは公明だけでなく、自民や民主の中にもいるはず。今回の騒動は知事と支持会派との間に、深刻な亀裂を産んだ筈。ここに民主がつけ込めるか?無理だろねえ。
 それはそうと、一連の平松発言を見ると、大阪市は既に今回の否決を読んで動いていると思われる。秋にはWTCの二次破綻が確実。さてこれをどうすのでしょうか?
(09/03/24)

 府庁移転問題で容易に府議会同意が取れないと見るや、橋ノ下はいきなり自分の嫁取り話しを持ち出しての泣き落とし戦術。これも駄目と思うと、今度は大阪市の平松を呼びだして説明してくれと要求。さすがに平松はこの無責任振りにキれて断る。当たり前だ。自分のショバは自分で仕切るのが、この世界にしきたり。それも出来んようなものに一々つき合っていられない。全くこの知事、幼児性が抜けていない。駄々をこねれば、周りがみんな面倒見てくれると錯覚しているのだろう。事実、これまでそうやって甘やかしてきたからだ。少し厳しく躾をした方がよい。それが議会の役割だ。
 なお、この問題、WTCに入っている大阪市部局の引っ越し費用を大阪府は負担しないと橋ノ下が言明したから(本日府議会)、おじゃんになるだろう。WTC移転の筋書きを書いた人にとっては、とんだ見込み違い。はて、その人とは誰でしょう?ワタクシは堺屋太一その人物と睨んでいますが、どうでしょう。
(09/03/10)

 大阪府庁WTC移転に対し、突然の側面攻撃。それは京大防災研河田の「周辺敷地液状化問題」発言、共産党による同じく「液状化問題」と「地盤沈下問題」、更に「知事はこの事実を知りながら隠していたんじゃないか」という、如何にも共産党らしいねちねち戦術。そういえば、先々週辺りの6chサンプロ、橋ノ下がテレビ電話で出演。「地震の問題はどうですか?」という田原総一郎のつっこみに、「あれは全く問題ありません」と一見自信満々に答える。しかし、筆者は一瞬彼の顔が緊張に引きつり、言葉もややうわずったことを見逃していない。「この野郎、知ってるくせに誤魔化しとるな」というのが、ワタクシの印象。
 河田所見や共産党の批判はWTCビルとその周辺にとどまっているが、筆者はそれよりもアクセス部分にに脆弱性を感じる。WTCビルは大阪港の外側に埋め立て造成された人工島の中に位置する。完成は1995年、阪神・淡路大震災の年である。地上55F、高さ256mの超高層ビル。構造は当時としては未だ珍しかった制震工法を取り入れている。従って対震性能は、従来の耐震設計に基づく構造物よりは向上していると考えられる。但し基礎については、この付近はまともな支持層がないから、本当に支持力は満足されているのか?、とか色々疑問はある。しかし、それらは一応現在の建築基準法はクリアーしていると考えておこう(私だって、WTCの基礎の検討を依頼されれば、建築基準法を満足するような計算をしますよ)。又、液状化でも、これが直接建物の安全性に関係するわけではない。問題はアクセス部分。WTCのある咲島は大阪市内から離れた人工島。市内からのアクセスは南側のニュートラムと、北からの阪高湾岸線・地下鉄中央線しかない。地震で、この何れかにダメージが生ずれば連絡は極めて困難になる。両方ともダメージを受ければ、咲島自身が孤立してしまう。ビルは建っていても外との連絡が取れなくなれば、災害対策指揮中枢としての府庁は、全く機能しなくなるおそれは残る。つまり、WTCビルがこれまで通りの民間ビルであれば、それ自身の耐震性だけ考えておけば良かった。しかし府庁庁舎となれば、それだけでは駄目で、府全体との指揮連絡系統の確保が要求される。そのためには、市内アクセス部分の絶対的安全性を確保しなくてはならない、ということだ。府庁移転コストにはそれも含めておかなければならないのは当然である。

 河田所見は咲島の液状化問題のみを取り上げているが、咲島の地盤条件を考えると、ワタクシはむしろ泥火山(マッドダイアピル)の可能性が高いと考える。特にこれは長周期地震動(例えば、東南海地震、南海地震、中央構造線・大阪湾断層を震源とする直下型地震)下で発生する確率が高いだろう。泥火山とは聞き慣れない言葉だが、砂地盤の液状化と同様、地下で発生した高い間隙圧(水圧だけでなくガス圧も含む)で、未固結の軟泥が流動化し、地表に溢れ出す現象である。数年前のインドパンジャブ州での地震では、パンジャブデルタで幅100m、長さ数100mの泥火山が生じた。最近話題になっている、インドネシアジャワ島ジョクジャカルタ付近の泥の噴出は、メカニズムは違うが、天然ガス採掘で生じた一時的な過剰間隙圧による泥火山(マッドダイアピル)である。我が国で地震で泥火山が確認された例は未だないが、これは単なる偶然に過ぎない。阪神淡路震災では、主に神戸〜西宮間の大阪湾北岸埋め立て地で、液状化が発生したが、泥火山は発生していない。その理由は、この地域の埋め立て地盤の土質が、主に花崗岩や神戸層群起源のマサや岩砕、建設残土などで、泥質材料が少なかったためである。一方咲島を作っているのは、大阪港拡張工事で出てきた浚渫泥が主体。阪神地区とは条件が違う。
 泥火山が生じると、地表面はデコボコ、表面は泥だらけ。一番懸念されるのは咲島トンネルの安定性である。このトンネルは沈埋工法。泥火山が生じると、底版に強い揚圧力が作用する。それによって躯体が浮き上がると、取り付け部との間に段差が出来、そこから海水が滲入するから使い物にならなくなる。なお、砂地盤の液状化は地震直後のみの一過性の現象だが、泥火山は粘土の塑性流動現象だから、地震が終わってからゆっくり発生する。その期間は泥火山の規模にもよるが、数日から数週間ぐらいつづくことがあるので要注意。

 従って、まずWTCビル移転にどういう問題があるか?という点を整理し、これまでの経緯を吟味する必要があると思うが、それらを統一的に説明した批評をこれまで見たことがない。要するに、そういう込み入った問題の検討・整理をすっぽかして、いきなり結論を持ち出した事に問題がある。ということはこの問題、誰かさんが勝手に絵を描いて、それに橋ノ下やその周辺が乗ってきた疑いが極めて強いのである。その誰かさんとは一体誰でしょう?
 さて誰も注目しないのが、現庁舎の販売方式。何時、幾らで売却するのか、という点で具体策が示されていない。橋ノ下の目論見の前提が現庁舎を民間に売却し、その売買益で府の赤字を補填するということ。それを何時にするかで、話しは大きく違ってくる。まず今の時点では不動産価格は大きく下がっているので、大阪府としては全くメリットはない。幾らでどういう形で売却するのか?まさか、郵政「カンポの宿」の様に、役人にお任せにするのではないでしょうねえ(日本郵政は形は民間会社だが、その経営実務を握っているのは旧郵政官僚)?競争入札と言いながら、始めからオリックス不動産に決まっていたりして。これは無い話しではない。橋ノ下財政顧問である元阪大教授本間正明は、かつてのコイズミ内閣民営化委員会メンバー。竹中平蔵ーオリックス宮内系列に連なる人物。なお、センセー離婚は上手くいったのでしょうか?新地のママとはその後どうなったのでしょうか?どうでもいいですが。
 淀川4事業に関し、橋ノ下は淀川流域委員会決議を盾にとって、事業費負担拒否を表明した。府庁移転という大問題に対しては、そのひそみに倣い、専門家だけではない一般府民も参加出来る委員会を設置し、その議論の中で結論を出すべきだろう。これには、液状化や地盤沈下問題もさることながら、現庁舎売却過程の透明性をどう担保するか、も含めてだ。他人がやることには第三者の意見を入れろ、自分のやることには異見を云うなでは、論理の矛盾撞着も甚だしい。これこそ金ジョンイル的指導法である。
(09/03/07)

橋下ジョンイルの瀬戸際外交
 橋ノ下がわざわざ上京して国交大臣に、政府直轄公共事業の国/地方負担割合の見直しを直訴。これを各マスコミは地方の反乱だとか何とか、色々かっこ良い話しで飾り立てていますが、それほどたいそうなものでしょうか?これに対する金子一義(国交大臣)の回答は、中長期的に見直すこともあり得るという素っ気ない返事。政府中央の「中長期的に・・・・」という言葉は、当分は何もしないという意味。それを本人は「さすが政権党は違う」と持ち上げる。この政権党の運命や風前の灯火ぐらい、当人も判っているはず。要するに狐とイタチの化かし合いレベル。金子にしてみれば、ここで地方より発言をしておけば、次の選挙に有利と考える。橋ノ下にしてみれば、大臣と直接交渉してそれをマスコミに取り上げられれば、それは今後の議会運営に有利になる、自分を売り込むにプラスになるという計算。どっちも国民・府民を馬鹿にしている点で変わりない。その証拠に、橋ノ下は翌日凍結していた関空関連予算7億を計上すると表明。隠していたに過ぎないのだ。何となくヤラセの感がします。ヤラセの筋書きを書いたのは誰か?おそらく国交省(旧運輸省系)役人。橋ノ下(或いはその意を受けた元官僚)と国交省役人が事前に打ち合わせをして、金子ー橋ノ下会談をテレビに露出したのである。これで国交省役人のメンツも立つし、何よりも予算と自分らの利権を確保できた。これなど、全くキムジョンイル並みの瀬戸際外交。金子などその手に乗ったヒル前六カ国協議アメリカ代表みたいなもの。今、霞ヶ関の役人の最大の守り神は、実は橋ノ下徹なんだよ。
 ただ問題はこれ以外に新潟・福岡両県が、公共事業の地方負担拒否を示したことである。以下は次へ
(09/02/22)

 大阪府21年度予算府原案が出来たよし。橋ノ下は11年振りの黒字予算だ、と自画自賛。本当でしょうか?昨年暮れには税収が2000ン100億だか減ると騒いでいたのに、それがいきなり解決するなんてことはあり得ない。何か忍術でもあるのでしょうか?どうもありそうなのです。それは来年度増収分を今年度に繰り込むという手法らしい。防衛省の後年度負担と同じ原理。果たしてこれが地方自治法で認められるかどうか、議会で揉める可能性もある。但し、身内の金だから利子は付かない。要するに、金利の付く外部借り入れを止めた、というそれだけの話しである。なお、大阪府HPを見ても来年度予算については、昨年10月から11月に作られた、作成方針だけで予算案自身が未だアップされていない。情報開示を標榜する知事にしては行動が遅すぎる(普通は知事がこれでよし、と判断した段階で公表すべきでしょう)。
(09/02/14)
 
大阪府庁舎のWTC移転の府職員の8割が反対。議会の動向も判らない。府職員の意見や議会の動向などどうでも良いのだが、このWTC移転問題、なんだかきな臭い感じがする。そもそも前の府知事選では府庁舎移転問題は争点にならなかった。それがいつの間にか・・・昨年の夏頃か?・・・急に大阪市との協議に入って、最早移転が既定路線。それどころか、庁舎移転が「今後の大阪府に光りを与える、これなくして大阪の将来はない」などと無責任絶叫。府民は全くこんなことは聞いていなかった。平松との闇取引ではないか。
 府庁舎移転の必要条件とされたのが、現庁舎の耐震性だが、WTCも似たようなもので、あんなポンコツビルなど買っても補強に金が懸かって仕方がない。第一、ビルの構造や設備が古いから、補強で20年持ったところで、その内必ず立て替え議論が出てくる。不便さもそうだが、それ以前にクリアすべき問題が多い。
 
さて、こういう問題には必ず裏に誰かが居る。橋ノ下の場合、それは堺屋太一である。それと堺屋の周りにうごめく関西財界と称するネズミどもである。そもそもWTCは第三セクターで出資者は大阪市だけではなく、大阪財界企業も出資している。この二月にはWTCの破綻が本格化する。そうなれば大変だ。自分も被害を被る。それを防ぐために、関連企業が堺屋を盾に橋ノ下に押し込んだのが、府庁舎のWTC移転というのが実態だろう。大阪府民の利益より自分の都合を優先する、これこそが大阪財界、いや上方ゼエロクの真骨頂。その代表が「頑固寿司」の親父か。裏に色々とややこしい動きがあると見た方が良い。
(09/01/27)

大阪の市民オンブズマン「見張り台」から知事メール公開を要求されて、「こんな物、幾らでも抜け道はありますよ。例えば私的PCから私的メールを送るとか、部屋に呼びつけて口頭で指示するとか」とうそぶく。どうもこの人間、高校数Tをやっていないのではないだろうか?数Tでは数学的帰納法即ち、ある命題が成立するためには、必要条件と十分条件が同時に満足しなければならない事ぐらいは学んでいるはずである。
 まず、命令・指示は発するだけでは駄目で、それが必ず遂行されることが保障されなくては意味がない。命令・指示の発令とは発令者意図の明確化である。これが必要条件である。この表現は別にどんな形式を採っても構わない。一方、受令者にとって、どんな命令でも従わなくてはならないかというとそうではない。まず命令が法律・政令・組織内規則及び公序良俗に反しないかどうかは当然だが、命令伝達手続きも重要な要素である。基本的には、その命令が後になって第三者による証明が得られる手法でなくてはならない。このための最も基本的な手法は文書だが、現在では公的メールでも構わない。また、口頭指示の場合、公的空間で価値観を共有出来る第三者の同席があれば、公的命令と見ても良いだろう。裁判になった場合、第三者の客観的証言が期待出来るからである。但し、この場合でも、第三者によるメモは必要になるだろう。しかし、私的メールや私的空間での口頭指示の場合どうだろうか?誰もその存在を客観的に証明出来ないし、第一、受令者が命令を実行しない可能性だってある。「あれは冗談だと思ってました」で終わりだ。もし私的手段・空間での命令・指示が実行されなかったとして、受令者を罰することは出来ない。そんなことをして、裁判に訴えられれば発令者が負けるのは当たり前である。
 つまり、橋ノ下の云う抜け道は抜け道なんかではない。もしこれを実行すれば知事権力の私的濫用である。オンブズマンは知事の脅しに屈する事無く、ひたすら文書・メールの公開を求めればよい。もし、この中に記載されていないことに付いて府職員が活動していれば・・・これは即ち府予算の私的流用である・・・法的処置に訴えれば良いだけだ。
 多分この件も、いずれ、橋ノ下は「私が間違ってました」と言い訳するだろう。それと問題はこのような低次元のことに付いて、橋ノ下シンパと思われるマスコミ関係者(例えば大谷とか田原総一郎など)が橋ノ下提灯発言をすることである。彼らのために、大阪の民度は下がる一方だ。
(09/01/19)

 橋ノ下がとうとう、「定額給付金から学校耐震化」が出来ないことを認める。そんなこと当たり前でしょ。弁護士ともあろう者が法律のイロハを知らないのである。尤も、この弁護士が知っているのは、離婚調停とか会社の破産整理ばっかりで、肝心の憲法や行政法には全く無知らしい。それでも、まだ400万円の所得制限には未練があるらしい。一体何を考えているのでしょうか?例えば、大阪府だけ独自条例を作って給付の所得制限を行うとか。そして国からの支給金との差額を府予算に繰り込むとか。そんなことが出来るわけがない。もしそんなことをすれば、国からの給付金支給が差し止められるよ。それぐらいのこと判っているよね。40にもなるんだから。橋ノ下の最大の問題・欠陥はこの種の幼児性である。幼稚園年長組が大阪府知事になっているようなものだ。
(09/01/14)

毎度、橋ノ下の不規則言動がマスコミを賑わせています。これは彼のキャラクターと勘違いしている人が多いでしょう。しかし、そうではないのです。橋ノ下徹はただの傀儡、裏で操っている「闇の帝王」がいます。このことをマスコミは知らないのか、知っているがわざと報道しないのか、どちらかです。前者とすれば無能・無責任、後者とすればマスコミ自身が「報道の自由」という権利を、一権力者に売り渡したことになります。では、その「闇の帝王」とは一体誰でしょうか?その名は元霞ヶ関は通産官僚堺屋太一です。
 橋ノ下は大阪府知事選立候補を表明したところ、自民大阪府連も公明もこれまでの彼の言動に不安を抱き、支持を見合わせていた。中には露骨に反対を表明する者もいた。ところがある時、深夜密かに総理官邸に福田を訪れるものがいた。それが堺屋太一である。この後、自民も公明も一転して橋ノ下支持に動いた。それまでなら、民主熊谷の圧勝だったはずである。以後の選挙戦では、民主選挙手法の拙劣さもさることながら、ここで公明を取り込んだのが大きい。この結果、堺屋は「陰の大阪府知事」として君臨することになった。
 橋ノ下が知事としての特徴の一つに、発言のぶれが大きいことが挙げられる。確か当選当初、上海万博への出展拒否を明言していたが、いつの間にかそれを撤回した。それどころかWTCを視察した折りに、「ここから大阪の未来が見える」などと中国ヨイショ発言。更に大阪府庁WTC移転など、一体誰の差し金だ。シャープ堺工場の補助金問題でも、当初「なんで下請けまで払わなけりゃならないんだ?」と言っていたのが、その内有耶無耶、結局下請け部分も補助対象に含めることになった。御堂筋パレードも、当初廃止を謳っていたのが、その後御堂筋ルミナリエに変身して復活。その他、何か忘れてしまったが、何かを止めるとか云って、世間の顰蹙を買うと、たちまち翌日には「オカンに怒られた」などと、見え透いた言い訳で復活。オカンとは誰だ?一方で障害者診療補助金を始めとする福祉医療等厚労省や、公共事業等国交省関係予算は、ばっさばっさと斬って行く。霞ヶ関の中でも財務省や経産省にとって、こんな有り難い知事はいない。これら一連の発言撤回劇の裏に誰か人形遣いがいる。筆者はそれを堺屋太一と睨んでいるのである。
 そもそもこの人物、かつての大阪万博のコーデイネートで有名になり、その後通産省を退職して大阪に居座り、大阪財界にコネを作ってあれこれちょっかいを出す。これ以後、大阪経済は従来の堅実なモノ造り路線を捨て、ひたすらお祭りイベント路線にシフトする。これこそ現在の大阪の没落の原因である。主なものを挙げると、「花博」、「泉南コスモ」、「大阪五輪誘致」、「茨城北部開発」のようなお祭りプロジェクトが頻発するが、この中で比較的成功といえたのは「花博」だけ。これもバブルの余韻があった時代の作品にに過ぎない。あとは全部失敗だ。最大の失敗作は「関空」なのだが、これは旧運輸省プロだから堺屋は免責かもしれない。
 堺屋は、前の大阪府知事選に何か意図があったのではないかと思われる。最期のお祭りだろう。お祭りの人形として最初に出てきたのが元阪大教授の熊谷。知性のレベルが堺屋とはまるで違う。おまけに理系だから、論理で迫られるととても叶わない。それに比べ橋ノ下は頭も浅薄で乗りも軽い。担ぐならこっちの方が楽だ。
 と言うわけで、今の大阪は橋ノ下と堺屋太一という、馬鹿と悪党で牛耳られているのです。更に問題は、大阪のマスコミが見かけの派手さ、視聴率アップばかり気にして、橋ノ下ヨイショ報道に余念がないことである。これというのも、今の大阪府民が物事を深く考えることを忘れてしまったからである。
(09/01/11)


 例の定額給付金問題で与野党が揉めて、国会審議がなかなか前に進まない。この法案、公明党の要求による定額減税が、効果が限定的になるという問題から首相周辺から突如出てきた物で、元々出自は悪いのだが、一方それに対する野党側の代案も、抽象的であったり、即効性に欠けるという難点があり、議論を収束出来ない。このままでは、国民から何でも良いからもらえる物はもらっておこう、という空気が出てくるだろう。景気対策としては、むしろそういう雰囲気の方が効果ががあるという見方もある。民主党としてはこの点の空気を読み違えてはならない。
 この給付金予算に付いて、一つ疑問がある。全体で2兆円規模とされる。日本の人口は約1億3千万人だから、一人あたり約15400円。しかし、給付額は12000円、総額で1兆5600億。差額の3400円、総額4400億は何で何処に消えるのか?手数料としても一人3400円は高すぎる。その辺の説明が足りない。何処かの団体や法人の利権に消えるのではあるまいか?
 さて、ここでとんでもないトリックスターが現れた。大阪府知事の橋ノ下徹である。昨日マスコミを集めて、「給付金対象は所得400万円以下とし、余った金は小学校の耐震補強に使う。(この案を総務省が予算の目的外使用だと批判すると)だから霞ヶ関は馬鹿なんだ!」と切れまくり。さてここに彼が如何に不勉強で世間知らずの独りよがりであるか、が如実に現れています。当に大阪の恥、北野の汚点だな。
1)まず給付金問題は(1)当初全国民一律で始まったが、内閣の一部(与謝野)から「高額所得者に対してはいかがな物か?」というクレームが付き、(2)次に所得1000万円未満になった。ところが市町村側から所得の捕捉の手法や経費についてクレームが付き、(3)2000万円案が出たがこれも消えて、結局当初の一律案に落ち着いたのである。この経緯を見ると、給付所得に制限を設けること、その上限が低いほど実施が困難だということが判る。しかもこれは中央の霞ヶ関からではなく、市町村・・・当に橋ノ下が拠り所とする地方・・・から出てきたクレームなのである。橋ノ下400万円案は、当初不可能とされた所得1000万円を遙かに下回る数字である。実現不可能としか云いようがない。
2)小学校耐震化予算は既に国交省予算に組み込まれている。その程度も知らなかったのか、とあきれる次第である。これを別立てでやれば、典型的二重行政である。その他、野党提案の福祉予算も、二次補正予算案に組み込まれている物が多く、国会の争点になりにくい。だから野党は給付金を取り上げて政局にしたいのだろう。この点で、民主は既に作戦ミスを犯した可能性がある。
3)かつては予算の目的外使用など頻繁に行われてきた。筆者の経験でも、ある業務の予算が天井を打つと、どこからか金が出てきたのである。それが駄目になったのは昭和50年代後半以降、その後段々と厳しくなって、今では何でも予算内で収めなくてはならない。つまり、予算の目的外使用は禁止なのである。だれがそうさせたか?それは世論という見えない力である。この力はマスコミ特にTVメデイアを通じて強く作用し、権力の方向を左右している。大阪府知事自身、この力を利用して、現在の地位まで上り詰めたのである。ではこの力、予算の目的外使用を容認してきたであろうか?かつては社会保険庁のゴルフ練習施設、最近は国交省事務所の健康グッズ、道路特別予算の河川工事への転用まで、メデイアは予算の目的外使用糾弾に汲々としてきた。メデイアをバックにしている人間が、メデイアが批判している事を容認するとは、矛盾も甚だしい。
 ところが、この矛盾撞着に満ちた橋ノ下発言に対し、池田市長が賛意を示している。この二人の真意は何処にあるのか?国からは満額を受け取り、給付金上限を低く抑えることによって給付額を抑え、差額を着服しようという魂胆だろう。着服した金が何処へ行くのか?借金の返済に廻れば本末転倒。景気回復にほど遠く、政治のモラルハザードの極みである。
(09/01/08)


 平成21年度大阪府予算財政課長案が出ました。新規事業0。大阪府財政課長はおそらく財務省出向者でしょう。橋ノ下は日頃「霞ヶ関を「ぶっ壊せ!」などと威勢のいいことを云っているが、実のところ霞ヶ関特に財務省と、裏で手を組んでいるのではないでしょうか?何故なら今度の予算案といい、昨年話題の補助金カットといい、財政再建団体になったら、財務省がやらなくてはならないことを、大阪府知事が率先してやってくれているのだから、こんな楽なことはない。大阪府は最早、財務省の意向を受けた財政再建団体ですよ。
(09/01/08)

 近畿二府四県の中で道州制をしきりと主張するのは大阪府だけ、他の一府四県は知らん顔。大阪府が道州制に固執するのは、今の知事が道州オタクの所為だがそのココロは、大阪府の溜まりに溜まった赤字を他の府県にばらまこうとう算段。そんなことは皆お見通しだから、誰も反応しないのである。道州制の最反対派が兵庫県の井戸知事。医療や災害などの共助は、道州制でなくとも広域行政協定で可能である、というのが兵庫県の見方。この前の「関東地震は関西のチャンス」という井戸発言に橋ノ下がかみついたのは、この問題を巡っての意趣返し。この他、この二人関空を巡っての橋ノ下による伊丹廃港発言でも対立している。元々肌が合わないのだろう。
 さて、大阪府の財政難は知事自身が宣伝しているから嘘ではないだろう。しかし、その中でも色々違いがある。財政が悪くなっているのは、実は大阪府と大阪市であって、その他の自治体とは色合いが異なる。傘下自治体でも内容が悪いのは府下南部、河内と泉州で、府北部(北摂)はそうでもない。高槻など400億からの経常黒字を抱えている(但し、妙なファンドで運用などしていると、今頃どうなっているか判らないが)。この差は例の関空バブルの影響である。あの時代、大阪府の公共投資は南部に集中していた。そこにヤクザが絡んできて、それと府幹部や府会議員・・・今橋ノ下の協力会派である保守系が、この時代ヤクザの提灯持ちをやっていたのだ・・・が絡んで府財政を出鱈目にしたのである。一方府北部はこのバブルから置き去りにされた形で、大したことはやっていない。全くやっていないわけではないが、泉州に比べればマシ。この府内部出鱈目振りを直さなくては、格好だけ付けて余所の府県と合併を申し込んだところで誰も相手はしない。私は北摂諸都市連合を作って、大阪府・大阪市から独立した方が良いと思っている。そもそも摂津と河内・泉州が一緒になっていることがおかしいのである。おっと、これは人種差別発言。
(08/11/30)

 淀川流域4ダムの命運は、淀川流域委員会並びに下流3知事の反対により風前の灯火です。ワタクシに云わせれば、こんな三馬鹿吹き飛ばして、ダムをやってしまえば良いと言うことになるのだが、今のご時世ではそういう訳にもいかず、ご無理ごもっともと聞いて置かなければならない。さてこの中で大阪の橋ノ下が「地方のことは地方にまかせればよい!」と大見得を切った。それをテレビで見て、「さすが橋ノ下」と感心するアホ(一般ピープルだけでなくマスコミも含めて)が多いのが関西の問題なのである。こういう連中は、まとめて南港の埋め立て地に、ゴミと一緒に捨てたいのが山々なのだが、そういう訳にもいかない。橋ノ下はそんなことを云って大丈夫か?後で後悔するんじゃないぞ、後悔させられるのは本人ではなく、府民なのだ、てなことは全く話題にも残らない。
 さて、4ダム反対派の理論的根拠になっているのが、下流での「堤防強化案」である。「堤防強化案」とはそもそも一体何であるか、それを理解しなくては話にならない。「堤防強化案」は技術的に見た場合、机上の空論、画に描いた餅、犠牲を下流住民に押しつけるだけの暴論である。
 「堤防強化案」とは、中小河川堤防に対し、国土交通省が出した「指針」が基になっている。この指針自身、中小河川(二級河川、一級でも自治体委託)の破堤に対する対策であって、一級河川を対象にしたものではない。「堤防強化案(指針)」の骨子は、(1)越流は認める、(2)破堤を避けるための技術基準を定める、と云うものである。これがカイカク派知事の云う、洪水との共生、環境との共存に繋がる。
 (1)越流は認める、と言うことは堤外への浸水を国(自治体)が認めるということだ。浸水には床下浸水と床上浸水があるが、今のところの想定は床下浸水までと言うことらしい。床下浸水と床上浸水との境界を何処で引くか、これだけでも直接従事者である市町村にとっては相当難しい問題である。各自治体は国土交通省から与えられたデータ に基づいて浸水地域マップを配布する(高槻ではやっていますが、他ではどうでしょう?)。しかし本当にどうなるかは洪水が来てみなければ判らない。しかも、行政が配布する浸水マップによって地価(即ち資産価値)が変わってしまうのである。こんないい加減な前提を基に、「地方が責任をもてる、地方に権限を委ねよ」、などと大言壮語を吐けるのでしょうか?もし、浸水地域外で浸水が生じて、訴訟に発展したとき、地方(自治体)が責任を持たなければならないのだ。そのとき、国は知らん顔をするよ。大阪府知事であれば、大東水害訴訟を常に覚えておくべきだ・
 (2)破堤を避けるための技術基準が「指針」に示され、幾つか工法例が挙げられているが、どれも学生が書いた漫画のレベルを脱していない。技術的評価のレベルに達していないのである。こんな物を根拠に「堤防強化」とするのは、ズバリ話にならない。評価をしたいのだが、評価のしようがない。
(08/11/17)

 東京都は早速、中小零細企業向け特別融資を開始した。それに引き替え大阪府知事は呑気に小学校の芝生見物。小学校の芝生に補助金を出す位なら、中小企業対策に気を使え!この危機感の無さが、東京と大阪の格差を作り、タイガースが巨人に負けた原因だ!府職員も独裁知事をおそれて、云いたいこともいえなくなっているのではないか?
(08/10/12)


 先日の大阪府議会。ある自民党府議の質問に対し、橋ノ下は「その問題は国に要望します」の連発。しびれを切らした府議が「一体いつまで要望を続けるのか!」と質問。そこで橋ノ下は「反省します」。反省だけなら猿でも出来る。ところで、橋ノ下の云う「国」とはなんでしょうか?一般には政府・与党或いは霞ヶ関中央官庁を指す。ところで、橋ノ下は官僚出身ではないから、霞ヶ関にコネはない。だから霞ヶ関には要望を出せない。従って、彼のイメージにある「国」とは与党であり、就中自民党の更に主流派閥と考えられる。これまで橋ノ下の要望発言の背景には、彼が「国」と見ていた特定の権力集団に対する甘えがあったのだ。では、この権力集団とは何者か?そしてこの甘えがこれからも続けていけるかどうか、が大阪府政の今後を占うポイントになる。
 橋ノ下が大阪府知事選に立候補したとき、自・公大阪府連は拒否反応を示し、関西の経済界も疑問視した。ところが12月になると、いきなり自・公も財界も橋ノ下支持に動き出す。何があったのでしょうか?支持率低下に困っていた福田内閣が、宮崎県知事選のタレント知事ヒーバーに乗ってみようと思ったのではあるまいか?そこで自民中央が橋ノ下支持に動き、それにつられ大阪府連も関西財界も橋ノ下支持に動いた。なんだが、毎年繰り返される自民党総裁選の大阪版の様ですが、実際そうでしょう。
 さて、橋下もこの動きに自信を深め、自公連立支持を固めて府知事選に勝利した。この結果で自民府連も関西財界も橋ノ下にすり寄り、民主も色目を使うようになる。しかも自民中央は橋ノ下支持を明らかにしている(いつぞやの福田〜橋ノ下会談)。これで橋ノ下も盤石の地歩を固めたかに見えた。これが上に述べた、橋ノ下の「その問題は国に要望します」の連発に繋がるのである。ここには政治中央への甘えの感覚が見え隠れする。彼が甘えた相手は誰だろうか?彼も馬鹿ではないから、狙った相手は権力の中枢。当時の権力中枢といえば自民党、中でも最大派閥の町村派。この程度が彼の限界なのだ。福田内閣支持率の変化を考慮に入れなかった。これが8ヶ月後に裏目に出る。彼が当面頼ったのは福田だろうが、むしろ福田内閣の背後にあるコイズミを頼ったのではないかと疑われる。本人自身が大コイズミファンだったとも考えられる。この結果、コイズミ周辺のカイカク派とかチルドレンの力を過大評価したのではあるまいか?。橋ノ下がコイズミを頼った証拠としては、いくつかの知事人事に伺われる。今の大阪府知事の諮問委員である本間正明は、コイズミ時代の民営化委員(離婚調停は上手くいったのでしょうか?新地のママとは上手くいっているでしょうか?)。今回教育委員に委嘱された陰山というのは、コイズミ〜アベ時代の教育再生委員(あんな者、細木数子と同じインチキ。奇跡とはインチキである)。あちこちにコイズミのDNAが見えるのである。ではこのDNAは効果を発揮するでしょうか?コイズミ、福田政権が強力で永続性があれば、無論威力を発揮します。むしろ、橋ノ下はこの効果を狙って自民党にすり寄ったはずです。
 しかし、事態は急展開しました。最大の庇護者であった筈の福田が突然政権を投げ出し、更に最強の理解者であった筈のコイズミも突然引退してしまった。コイズミの後継者であった小池は総裁選で最下位。橋ノ下の中央(国)へのリンクは、突然みんな潰れてしまった。コイズミ引退声明の後の、橋ノ下の動揺振りはいささか異常であった。何もいい年した大人が、これ如きで泣き叫ぶことはないと、普通の人間なら思うだろう。コイズミに過度に没入したのではないかと思われる。更に福田の後の麻生とはそもそもコネもない。更に、解散総選挙で民主中心政権でも出来ようなものなら、当然ながら「国」の大阪府に対する態度は変わってくる。小沢が橋ノ下を支持すると思いますか?それより、総選挙で橋ノ下がどう動くかに興味があります。今後、どうなるかは未だ判りません。しかし、最早、橋ノ下が自分の庇護者、後援者を失い、「要望」の相手が亡くなってしまったのは間違いはない。第一、彼が一番頼りにした、自民党、就中町村派自身分裂の危機に立たされている。自民中央が分裂すれば、大阪府連もバラバラ。当に中に浮かぶフーセン状態。果たして彼はどこに行くのか?
 そこで興味があるのは全国のカイカク派知事の集まり。この一部は「センタク」と称して政治活動を行う集団。彼らは一見革新的に見えるが、実態は自民カイカク派を指向する保守派。彼らが頼るのも実はコイズミ。コイズミなき後何処へ行くのか?フーセンと同じふらふら。
 (08/10/02)
 

 最近の大阪府の話題に、全国一斉学力テストの情報公開問題があります。これも元は橋ノ下が火をつけた物ですが、それに旧文部省やら、妙な市長や県知事が悪乗りして大騒ぎ。このように、火のない処に火をつけて騒ぎを大きくし、世間の関心を自分の思い通りの方向に持っていくことが、当に典型的ヒトラー手法。
 学テ情報公開に一番興味を持っている業界は何処でしょう?それは不動産業界です。今まででも、不動産屋のチラシにはしばしば「〇〇校区」というキャッチコピーが散見されます。これは学校間格差を利用した営業戦略です(裏には大阪特有の差別意識がある)。しかし、これは単に私的な噂に過ぎません。しかし、教委による学テ結果公開は、これに公的なお墨付きを与える物です。大阪府教育委員会は不動産屋の手代になってしまったのです。これに対する大阪府下各市町村の対応は混乱しています。まず箕面市が結果公開に手を挙げました。これだけ見ると、箕面市は情報公開に積極的に見えるかもしれませんが、実はそうではありません。箕面市長は市の学テ結果が全国平均を上回っているのを知った上で、公開に踏み切ったのです。ココロは学テ結果を呼び水に、余所から人間を引き込もうと云う不動産屋的発想です。それに追随するのが、摂津とか千早赤坂とかといった市町村。一方本日吹田市長が学テ結果公表を拒否しました。それどころか。大阪市、堺、高槻といった大人口都市が未だ公表に踏み切っていません。こういう都市は内部に様々な矛盾を抱えているため、箕面のような中小都市のように単純な行動はとれないのである。
 こういうことを続けていくと、いずれ人口の移動、即ち所得の移動が発生する。これは必然的に様々な点での地域間格差の元になる。大阪府はたかが全国一斉学力テストというくだらない行事の為に、勉強が出来る地域、出来ない地域という風に上下に分裂されてしまうのである。そしてそれは新たな差別を産むことになる(大阪は差別の本場だということをお忘れなく)。その結果は大阪教育南北戦争だ。そんなことをして何のメリットがあるというのだ。この点にも橋ノ下の単純点取り虫人生観が現れている。
 この問題の始まりは四年前のOECDによる国際学力テストにある。このテストのお粗末振りは既に筆者が指摘したとおりであるが、これにあわてふためいたのが当時の文部科学大臣だった中山成彬。自民党文教族を動かしてゆとり教育を止めさせ、とうとう、全国一斉テストまでやった。これもOECDの国際学力コンクールで上位を得たいためだけ。大阪府情報開示は単にこの延長線にあるだけ。理念も何もあったもんじゃない。まあ、北野ー早稲田点取り虫人生に理念など期待しても無駄だろうが。
(08/09/19)

橋ノ下がWTCの最上階に上って「明石海峡の向こうに大阪の未来がある」と宣う。エライ文学的表現だが、要するにやっと中国とアジア新興国の重要性が判ったということ。大阪府知事に立候補するなら、その程度は判ってからにして欲しい。こういう鈍感を知事知事に選んだ大阪府民がアホか?
(08/08/23)


橋ノ下の「大阪空港(伊丹)廃止」発言に関し、急に三空港一体運用という言葉が出てきました。一体運用といえば聞こえは良いんですが、具体的にはどういうことでしょうか?これについては、橋ノ下だけでなく、誰も具体的に説明しません。こういう官製用語には、例の地方財政の三位一体カイカクとか、後期高齢者医療制度と同じく、裏の意味があるということを理解しておかなければなりません。
1、今大阪周辺には、関空・大阪(伊丹)、神戸の3空港があります。実は大阪、神戸の両空港はそれなりの収益を挙げています(伊丹は関空が出来て国際線を持って行かれたので苦しい展開ですが国内線が残っているのでなんとかやっていける)。つまり一番駄目なのは関空というわけ。一体運用というのは、実は関空の赤字と借金を他2空港に押しつけるやり方です。
2、一体運用の場合、運用会社というのを別に作って、そこに三空港の債権債務を全部移さなくてはならない。この運用会社に誰がどれぐらい出資するかで、相当揉めるでしょう。債務の大部分を抱えるのは関空だから、国と大阪府が7〜8割位は負担しないと、兵庫県他周辺自治体はウンと云わないでしょう。国がそんなリスクを負担するとは思えず、大阪府の負担が大きくなるのは当たり前。さて、大丈夫ですか?橋ノ下さん。
3、運用会社が出来て、一体運用が始まりました。一体運用とは、各空港バラバラでやっている空港運用を一つの頭でやること、即ち空港利用の最効率化を目指すことである。例えば、伊丹や神戸に降りたい飛行機を、関空が空いているから関空に無理矢理誘導するようなものだ。その程度は誰だって考える。しかし、伊丹に増便したいと思っている会社があって、申請したところ運用会社から「オタクは関空に行ってくれ」と云われたとすれば、その会社は関空どころか関西そのものから撤退しかねない。運用会社の効率的指導こそ一体運用の神髄。しかし、これは究極の社会主義なのである。
4、今、大阪空港(伊丹)では、周辺自治体に対し騒音対策費用が国から補助金の形で支払われています。これが自治体財政にとって馬鹿にならない額で、橋ノ下が突然「大阪空港(伊丹)を廃止して・・・・・」などと発言するものだから、兵庫県知事や関係自治体から猛反発。おまけに冬柴まで「橋下さんは素人や」という始末(冬柴も橋ノ下に劣らぬ素人だが)。ところがこれも翌日になると、「三空港一体運用を念頭に置いて、根本的なところから議論を巻き起こしたいんだ」とトーンダウン。云っておくが、根本的なところから議論を巻き起こすと、間違いなく霞ヶ関役人の手玉に取られるだけ。そもそも、三空港一体運用は財務省(旧大蔵省)の主張。本音は関空に2本も滑走路はいらんやろ、ということ。それに抵抗したのが旧運輸省。冬柴が「橋下さんは素人や」と云うのは、それを踏まえてのこと。無論、関西に三つも空港は要らない、というのも議論としてあり得る。その場合、廃止するなら伊丹ではなく、神戸だろうというのが常識である。無論、関空そのものの廃止もあり得る。あの空港は立地条件が悪すぎる。
 関空の赤字減便問題は橋ノ下が思っているように、伊丹の所為ではない。大阪の所為なのだ。橋ノ下は関空が潰れれば、大阪が沈没し果ては日本も沈没すると大げさに騒ぐが、これぐらい本末転倒の議論はない。大阪の経済力が低下したから、航空会社にとって伊丹に比べ関空便の魅力が無くなっただけである。その最大の理由は、関空の立地条件の悪さである。それが証拠に伊丹便は減便していない。大阪空港(伊丹)を廃止すれば、大阪の地盤沈下は更に進む。
 この知事は誰もが認めないことを唐突に言い出して、それを叩かれると「あれは議論を巻き起こすためで・・・」と言い訳しまくる。三文国会議員なら何を云っても構わないが、大阪府知事ならそんな無責任な言い訳は通らない。関空問題を議論したければ、「大阪空港(伊丹)を廃止して・・・・・」などという余計なことを云う必要はない。こんなことを何度も繰り返していると、次第に周りから信用されなくなる。その内「又云うとる。明日になったら云うことが変わっとるやろ」で相手にされなくなる。人の上に立つ物は発言に責任を持たなくては。おっと、下賤の生まれと育ちだから、そんなことは考えも出来ないか。橋ノ下支持者、特に芸能界人は概ね下賤民。
(08/08/03)

橋ノ下カイカク案が大阪府議会でほぼ全面否決?殆どの案件で、削減幅を圧縮して予算案を再提出するというのだから、全面降伏といって良いでしょう。これまで 財界、政府、与党、一部保守系評論家は、橋ノ下カイカク案を「100点満点だ、行財政カイカクの手本だ」ともてはやしていたが、その手本が府民の代表から総スカンを食ったのだから、何をかいわんやである。さて問題は世間がこれをどう受け止めるか?である。議会を抵抗勢力とし、橋ノ下を哀れなキリストと演出するのか?ただのアホ、ポピュリストと見限ってしまうのか?ただ知事選で橋ノ下の支持勢力となった自公が、府議会でも最大勢力なのは大いなる矛盾である。
 議会による知事予算案の否決は、単に予算問題だけにとどまらず、次の衆院選や地方選にビミョーな影響を与えるでしょう。選挙戦で橋ノ下と何処まで寄り添うか、の判断である。高槻市芥川商店街に女性自民党府議の事務所があって、つい最近迄、橋ノ下とツーショットのポスターが貼ってあったが、いつの間にか無くなってしまった。
(08/07/19)

 いよいよ橋ノ下という人間の云うことやることが判らなくなりました。この間、近畿地整局長との会談で、淀川4ダム受け入れを表明したと思ったら、今度は地元負担金について訴訟も辞さぬとコワモテ。又、ある時「大阪府職員を自衛隊に体験入隊させたい」と、トンデモないアナクロ発言。ところが先日突然体験入隊発言を撤回。入隊させたい発言はただの思いつきだろうが、撤回の理由は判らない。いずれもどこからかの圧力があったのだろう。こういうことが今後も繰り返されると、その内府民からも信頼をなくすことになる(筆者ははじめから信用していないから驚かないが)。彼は裁判と政治を勘違いしているのではないだろうか?裁判の場合、前言を撤回しても裁判官が認めれば、前言は消えてしまう。始めから新たな審理に持っていける。しかし政治は一回の発言が何時までも影響するのである。「あれは間違いでした」では済まない。何回もこんな事を繰り返す政治家は選挙民から見放されてしまうのである。
 自衛隊体験入隊発言が抱腹もの。橋ノ下曰く「自衛隊はすみずみまでピシーッとしている」。すみずみまでピシーッとしている筈の自衛隊で今度見つかったのが、日米合同演習図面データの紛失。実態は紛失ではなく、おそらく某国スパイにからめ取られた某1尉による犯行でしょう(某国スパイの手が伊丹の様ないい加減な街まで及んでいたというのが驚異的ですね。筆者が育った街が伊丹だからよく判るが、おおよそ国際紛争とか緊張とは無関係のおおらかな街。ある人に云わせると、京都から吹田・伊丹を経て芦屋に至るいわゆる「京阪神地区」は、日本で一番おっとりした地域らしい。実際筆者もそう思う)。この前の「あたご」事件に見るように、今の自衛隊は隅々までダラダラになっているということ。こんな処に職員を体験入隊させれば、更に職場規律が低下することは間違いない(補)。
(補)これは何も自衛隊を誹謗中傷するものではない。昔いた某コンサルでは社員を某大手ゼネコンや某道路公団に派遣していた(いわゆる施工監理)。社員に現場の実務を体験させるためである。ところが、覚えてくるのは、データの誤魔化し方、手の抜き方、その場限りの言い訳の仕方などろくなことではない。結局、現場には下請けだけで社員は派遣しないことにしたのである。
(08/07/02

とうとう、橋ノ下が国交省に全面降伏。近畿地方整備局との協議で、淀川4ダム建設を原則受け入れ。但し金がないと云う。これは自民党がなんとか動けばなんとかなると云う意味か。そしてその結果はズーット大阪府へのツケで残ってきます。ズバリ云って橋ノ下のような素人なんか、国交省の手練手管に懸かれば赤子同然。そもそも、国交省による淀川流域の流量予測の根拠は誰も判らない。建設技研あたりがやっていたと思うが、それにしても旧建設省の下請けだから、役所の云うがまま。おまけに建設省もコンサルもしょっちゅう人が変わるから、今では元の処から判っている人間が誰もいなくなってしまっている。その年度々々で辻褄合わせをするだけだから、ますますおかしくなっていく。だからアバウトの話しか出来ない人間ばっかりになってしまった。橋ノ下もアバウト人間だから、アバウトでストーリーを作れば、こんなアホ騙すのは簡単なのだ。
 昨年、あるコンサルから電話があって、「国交省からトンネル工法をこういう風に変えろと」いわれたがその理由書を作ってくれ、という話。「今時そんな工法でやるトンネルなんかないよ」、返事をしたら、「もうでっち上げなんで、内容は何でも構わない」というお話。仕方がないから、技術レベルを20年前に戻してでっち上げ。国交省なんか技術が20年遅れていると思えば構わないか。確かに委員会資料の中の設計計算やFEM解析なんかを見ると、20年は遅れているという感はする。上の淀川4ダムの一つです。
 そして事業費内訳を見ると、昨年度予算の算定単価が一昨年度のそれから25%増えている。その理由は誰も判らない。国交省の上からの指令らしいが詳しいことは判りません。大阪府の技術屋の中に「これはおかしい」と思う人間がいないのかね。
(08/06/27)

 橋の下改革案(一次予算案)の評価がそろそろ出揃って来たところです。人によっては100点満点という(主に財界、政府、自民党財政改革派)。当たり前だが、自分の腹は少しも痛まないのだから。筆者の評価では55点。橋の下改革案が最初に出た時、ある人はこれを「政府に忠実な破産管財人による会社整理案」と呼んだ。これはその通りなんだが、筆者の評では「先生の指導に忠実に書いた受験優等生の模範解答」といったところ。先生とは自民財政改革派(頭は伊吹文明)、総務省・財務省・国交省のこと。ココロは、書いてあることの一つ一つは間違いではないが、面白くない・・・当たり前のことを羅列しているだけ。高校や大学教養ならこの程度でも合格点かもしれないが、学部・大学院ではちょっと無理ではないかと思われる。それがマイナス45点の理由である。何故マイナス45点となるのか?
1)大阪府がどうしてこのような財政危機に陥ったのか、という根本的な問題に対する切り込みが足りない、というより全く触れていない。
2)従って、根本問題を踏まえた財政再建策の将来展望が描けていない。つまり、橋の下改革案では大阪府の将来が全く見えてこない
3)選挙中に出したマニフェストと予算案との整合性はどうか?どうも最近になって云うことと、当初の主張との間に乖離が見られる。
4)府財政の細かい構造、特に政府補助事業に対する基本的な知識が不足していたのではないか?例えば、国の事業は建前上国が勝手にやるのではなく、地元の要請によるもの。従って補助事業でなくても必ず地元負担が発生する、という初歩的なことを。だから国から出向しているキャリア官僚に簡単に丸め込まれる。本人自身に中央指向憧憬傾向・・・ズバリ云えば東京コンプレックス・・・があるのかもしれない。
5)
 なお、昨日の6chムーブで、第二名神の大阪府負担について、飯島勲が橋ノ下に負担金400億を一度に出すのではなく、とりあえず200億を今年度とし、残りを先送りにすればよい、というような闇金並みの悪知恵を授けていた。こんな甘言に乗っては後で大変なことになる。やるなら今やるか、徹底的に反対して政府に貸しを作るか、だ。
 当選してたった五ヶ月で、腰がふらついている。果たしてこんな人間信用出来るのか?なお、相当政府特に総務省や国交省、それと自民筋に脅しをかけられていると見られる。橋ノ下に殺し脅迫を仕掛けられるのは、ネットオタクだけではない。
 ・・・・続く・・・
(08/06/26)

 橋の下と府庁職員組合との団体交渉決裂。どんな会社再建でも、一番最初にやるのは人件費削減。この点で職員給与に手を着けるのは当たり前だが、その前にやることがあるだろう。それは行政監査委員や選挙管理委員、教育委員などの府行政委託委員の経費である。おおよそ年間83億円に上っている。中には府議として議員報酬を受けながら、委員報酬を受け取っている例がある。欧米ではこの種委員は無給ボランテアがあたり前。何故、こういう委員に報酬を支払うのか?よく考えると、これまで市民団体が監査請求を出しても門前払いになるケースが多かった。ということは、行政とこれら行政委員が裏で癒着し、委員が行政に都合の悪い請求を退けたり、委員会でも積極的発言を避けていたということだ。委員報酬とは、そのための口止め料といったところか?それならよく判る。
 橋の下はこの経費を20%削減と云っているが、それでは足らない。ゼロベースで全廃しなくてはならない。無給ボランテアで公募にしたらどうか?行政委員が創価学会と共産党ばっかりになったりすると大変だから、自民も民主もそれなりに対応するだろう。
(08/06/22)

 更に橋ノ下改革案批判。教育行政方針の変更である。つまり特定進学校での学区制を廃止して、私立に対抗して東大、京大に特化した進学目的高を作ることである。筆者は何も古くさい機会平等論など振りかざすつもりはない。只、この方式で行けば確かに大阪からの東大進学者は増えるだろう。では東大進学者はその後どうするか?東京で就職してしまって大阪には戻ってこない。つまり人材の流出である。大阪からの人材流出に、大阪府は税金を使って手を貸そうというのである。これでは大阪の地盤沈下は止まるどころか進む一方。今大阪で必要なことは、資本と人材流出を防ぎ、大阪に呼び戻すことである。そのためにやらなければならないことは、大阪に東大に負けない大学を創って、そこに全国から優秀な人材を集め、その人材が活躍出来る社会基盤を創ることである。知事の役割はそのための戦略を練ることである。知事自らがいたずらに東大・東京偏重主義、大阪からの人材流出を煽ってどうするのか?
注;単一総合大学で東大に勝てる大学を創るのは、予算やなんやかやで大変難しい。しかし在阪3大学(阪大、大阪市大、大阪府大)がそれぞれ役割を分担し、ネットワークを組めば、トータルとして出来ないことではない。まず第一は単位の互換と入試・学位審査の統合である。
(08/06/11)

 更に橋ノ下改革案批判。今の大阪府予算は約3兆円。ところで橋ノ下改革案は1100億円の削減。3.7%に過ぎない。その内人件費が340億だから補助金分は760億、2.5%。しかも福祉、教育、文化方面補助金は更にその数分の一にすぎない。誰が考えても、こんなゴミみたいな補助金を削ったところで、何の効果もないことは判る。もっとも私学補助金とかワッハ大阪補助金を斬るのは賛成である。吉本が年間ン億もの家賃を取っていたなど、怪しからんにもほどがある。吉本はそんなに上方お笑い文化を存続させたいのなら、自前で経営するか、施設を寄付するのが筋だろう。こんな金に汚い、トヨタ並みの下郎が威張っているから大阪は駄目になったのである。それはそうとして、問題はあたかもこのような僅かな補助金を削ることによって、なんだか大阪府財政が再建出来るような空気をマスコミが作っていることである。問題の本質はそういう処にはない。最大の責任者は政府である。政府の口車に乗って次々とプロジェクトを立ち上げた大阪府にも勿論責任はあるが、借金が積み重なったときに出てきた三位一体改革がとどめを刺したのである。その点を明確にし、政府の責任を追及しなければ何にもならない。政府自民党の思うつぼである。橋ノ下は実に政府方針に忠実な忠犬ハチ公である。彼が将来国政選挙を目指しているのは顕か。しかし、前任の太田房江も、もう一期努めて国政に出るつもりだったのが顕かだったから人のことは云えない。
 橋ノ下改革案は、自民・政府特に総務省的には100点満点の答案だろう。自分は何もしなくても、相手が勝手に自分で自分の首を絞めているのだから。当に北野ー早稲田点取り虫人生の集大成。
(08/06/10)

大阪府財政改革橋ノ下案が提示。概ね好評の様に報道されている。しかし、こんなレベルの低いまやかしに満足しているから大阪は駄目になったのだ。改革案の性格は如何にも有効応力的、ズバリ言えば目先の効果を狙った小乗的対応。個々の事案については興味が無いので割愛。
1、問題点その1
 府下自治体や各傘下団体は概ね満足の意を表明している。あの強硬反対派の池田市長もまあまあ満足げだ。何故、こうなるかというと、小人物は全体はともかく自分の言い分さえ通れば満足する性癖を持っているからである。その点を橋ノ下に上手く利用されたようなものだ。誰も大阪府全体とか、大阪府の将来など考えていない。自分さえ良ければ余所のことなど構わないのである。この場合、大阪市とか堺市とか人口の多い市の言い分が通る。和泉市とか島本町の言い分は周りからも無視されるのである。
 実はこの方式は55年体制そのものなのである。あの当時、社会党は与党との予算折衝に当たって、支持母体の利益優先姿勢で当たった。つまり、総評とか日教組とか解同とか、社会党支持母体の利権を確保することが予算折衝の最大目的であって、それさえ通ればあとはどうでも良かった。つまりいわゆる消費者=サラリーマンこそが無視された。これがその後の社会党没落の原因なのである。全体の利益を無視し、自らの利益のみを優先する体質が残る限り、大阪の再生は無いだろう。
2、問題点その2
 橋ノ下が傘下各団体を手名付けた手法は、ヒトラーが政権奪取を確実にした時のやり方とそっくりなのである。ヒトラーが政権を奪取したときのドイツには、主な反ナチ勢力は(1)ヒンデンブルグ大統領と国防軍、(2)産業界、(3)社会民主党及び労働組合があった。ユダヤ勢力などびくびくしているだけで何の力もなかった。これに対し、ヒトラーは(1)大統領や国防軍に対しては徹底的に下手に出ると同時に、軍備拡張をほのめかして、彼らをを籠絡した。(2)クルップ他の産業界に対しては、公共事業の拡大、共産党の弾圧と左派労働組合の骨抜きを約束して支持を取り付けた。(3)そもそもが社会民主党とドイツ労働総同盟の不倶戴天の敵は共産党と左派系労働組合。ヒトラーは共産党の弾圧を約束して社民党と労働組合の支持を取り付けた。そして肝心のマスコミ・ジャーナリズムはヒトラーから守旧派のレッテルを貼られるのをおそれ、ひたすらナチの提灯持ちに堕したのである。
 これを今の大阪府を取り巻く社会状況に当てはめると、当にそっくりだ。ヒンデンブルグと国防軍は定めし、自民党府議団と府下市町村長会。最初はアンチ橋ノ下と云っておきながら、詰め寄られると敢えなく降伏。産業界は関経連と云ったところか。社民党と労働総同盟は今の民主党を現している。これも最初はアンチ橋ノ下と云いながら、世論状況を見てヒトラー=橋ノ下支持を打ち出すなど、キリストを裏切ったユダそこのけである。そして問題はマスコミ・ジャーナリズム。今の関西系ニュースショー的番組のコメンテーターは殆どが、大谷とか宮崎・勝谷などの橋ノ下シンパが占めている。アンチ橋ノ下など出る幕はない。おまけにお笑いタレントが皆橋ノ下シンパだから、その点から一般ピープルに対する橋の下洗脳工作が行われている。そして、大阪は誰も気がつかない内に政府(つまり東京)の植民地に変化するのである。
3、問題点その3
 冒頭に橋ノ下改革案に興味はない、と云ったが、その理由はそれぞれの案が各論であって、総論がない。枝葉末節に終始し、全体を通すポリシーが感じられないからである。出てきた改革案は出来は課長、係長の作品、こんな物は副知事にでも任せておけばよい。今の大阪府で何が一番問題か?それを解決するにはどうすべきか?という視点がない。当に管財弁護士による企業解体案である。弁護士などいくら偉そうに云っても所詮この程度だ、ということだ。
 大阪がここまで落ちぶれた最大の原因は、バブル崩壊後続いた資本、人材の流出である。従って、今何をおいてもやらなくてはならないのは、@流出した資本、人材を呼び戻す、A外部からの資本、人材の導入、である(ここでいう外部とは政府や財界のことではなく、ズバリ海外のことである。具体的には韓国の現代とかインドミタルとか、フィンランドのITメーカーとか、そういうレベルの話である。政府の金や中央の役人を導入したところで、借金ばっかり増えてろくなことはない)。知事のなすべき仕事はそのための戦略の組立である。堺市泉北地区へのシャープ工場誘致はそのための成功した数少ない例であるが、この事業に対し、橋ノ下は選挙戦中、協力会社への補助金支出反対を表明した。そんなことを云っておれば、肝心のメイン企業の進出まで進出に躊躇するおそれがある。それが証拠に、松下工場は兵庫県に持って行かれた。知事という物は、単純な経理屋や法律屋ではなく、経済人の資質がなくてはならない。今のところ、橋ノ下には経済人としての器が感じられないのである。
4、問題点その4
 一昨日発表された橋ノ下財政改革案はあくまで案に過ぎない。それも財政という府政全体では一部に過ぎない。案は議会で審議されて始めてホンモノになる。ところが、発表後のマスコミ報道は、あたかもこれが”決定”であるかのようである。しかも、TVでは橋ノ下シンパの芸人がこれを持ち上げ、反対意見を封じ、一定の空気が出来てしまっている。このような状態で議会が開かれたとして、果たしてまともな議論が可能か?どの会派もマスコミから守旧派のレッテルを貼られるのをおそれ、橋ノ下提灯質問を繰り返すだろう。議会の機能は失われ、府庁は橋ノ下チルドレンのPTが大手を振るってまかり通る。民主主義は死に絶え、大阪は東京並みのおそるべきファシズム社会になるだろう。そして、その背後でほくそえんでいるのが、実は政府・自民党なのだ。その片棒を担いでいるのがメデイア、特にTVマスコミ。これこそマスコミの堕落。マスコミの堕落は亡国の始まり。戦前・戦中の朝日や読売新聞を見よ。

 橋ノ下改革案はずばり云って、遅れてきた小泉改革案。そしてこれに、一番喜んでいるのは、政府筋特に総務省、財務省それと国土交通省である。自分でクビを切りたいと思っている本人が、自分で首吊りの縄を引っ張るのだからこんな有り難いことはない。橋ノ下改革案の目玉である補助金削減対象は全て大阪府独自事業である。この中に国庫補助の削減という項目がないのである。つまり大阪府に対する中央の利権はそっくり温存されている。しかもこの改革案を府民の2/3が支持しているのだから、その陰に隠れて後は、大阪府民の負担でやりたい放題だ。橋ノ下は府民の支持だといって、政府自民党による地方切り捨て政策を忠実に実行するだろう。
 結論をを云うと、橋ノ下改革案は、大阪夏の陣に次ぐ大阪方の前面降伏である。橋ノ下の役割は、豊臣家に忠誠を誓っておいて、その陰で徳川に豊臣家を売った片桐且元といったところか。しかし片桐は用事が無くなると、あっさり見捨てられた。
(08/06/08)

 橋ノ下が大阪府進学校の学区制廃止を表明。いよいよ、北野→早稲田点取り虫亡者の本性が出てきた。ホリエも村上もこれの同類なのである。ということは、大阪府は今後、ホリエ、村上のような犯罪者予備軍を公費で育成しようというわけだ。2年前世界史未履修事件が問題になった。橋ノ下はこのとき、ヤシキタカジン司会の某関西ローカル安物ロクデナシテレビ番組で「世界史なんて何でやらなくちゃならないんだ!」と吠えたのである(ヤシキタカジンよ!安物と馬鹿にされて文句があるなら堂々と云ってこい。いつでも受けて立ってやる)。彼の主張は高校教育を受験第一主義に塗り替えることである。こんな人間が大阪府教育を支配すれば、この次に出てくるのは、受験に関係のない分野の切り捨て。そして一番迷惑するのは誰あろう、大学である。受験科目に特化した教育しか受けていない人間が大学に入って来れば、大学は高校補修授業でてんてこ舞い、研究どころの話ではなくなる。従って、大学のレベルは低下し、世界の二流国になってしまうだろう。そして問題はそのような偏った教育しか受けていない人間が、将来日本の高等教育をになっていくことである。教育の偏りは社会の偏りを招き、最後は国家の崩壊を招くだろう。
(08/06/04)

橋ノ下が大阪府認可法人の理事長に対し、これまでの補助金の返還を要求。それに対し、理事長は「理事会に諮ってからでないと返答出来ない」と回答。これに対し、橋ノ下は「法律は道具だ!まず結論ありきだ!」と吠えた。フムフム彼の年齢は38才。だれでもこれぐらいの年にになるとそういう発想になってしまう。筆者は昔、ある大先生が「・・・何を作るのが大事なのだ。設計などそれに合わせればよい」と宣うのをを聞いたことがある。その時はそんな物か、と思ってしまったが、今となってはそれはとんでもない傲慢の現れとしか思われなくなってしまった。それを最初に感じたのは、15年前の阪神大震災。今度の四川大地震で設計(=法律)を道具としか考えていなかった連中の責任が問われるだろう。中途半端に物事を知ってしまった、いわゆるお利口が橋ノ下のような傲慢発言に繋がるのである。
 なお、橋ノ下がやり玉に挙げた某財団法人などあってもなくてもどうでも良いような物。さっさと潰せば良い。
(08/05/30)

 橋ノ下が連合主催のメーデーへの招待を断る。理由は先の知事選で敵に廻った組織の招待を受けるのは理に反すると言うことらしい。未だ子供だねえ。喧嘩は一度やっても、その後は関係修復を計るのが大人。いや、子供でもそうするよ。橋ノ下は所詮、頭の悪い”自分が一番”餓鬼に過ぎない。私ならハイハイと言って招待を受け、敵の抱き込みを計るがね。北野→早稲田という点取り虫人生を送ってきたばかりの視野の狭さが露呈。こんなことをやっていると周囲に敵ばかり作り、いずれは孤立。その内子飼いの橋ノ下チルドレン(つまり橋ノ下PT)からも見放され、周りを見ると無責任なお笑い芸人ばっかりと言うことになりかねん。府民は泣いて、知事とその周り、テレビマスコミだけが笑っているというおぞましい状況が待っている。
(08/05/03)

 昨今の状況を見ていると、世の中には橋ノ下改革に賛同するアホが結構多いようだ。云っておくがあれは改革でも何でもない、大阪府が財政再建団体になれば国から当然要求されることを先取りし、如何にも自主的案のように見せかけているだけなのだ。橋ノ下案でも今後大阪府が赤字再建団体にならないという保障はない。しかし、あの案をそのまま踏襲すれば、府下各自治体に再建団体に陥るケースが多発する。つまり、親(大阪府)は助かっても、子(自治体)は死んでしまうか、下手すりゃ共倒れの構図なのだ。その原因は戦略目標を分散しているからである。この場合、本当の戦略家ならどうするか?問題が多岐に渡ればそれを一点に集約し、そこで一気に解決をはかるのである。実はこれは、モルトケもナポレオンもロンメルも戦略家と云われる人間なら誰でもやっている手法なのだ。しかも筆者は今から30年以上前、道路公団仙台建設局の工事課長から教わった秘訣でもある。
 橋ノ下案は大阪府の問題を府下各自治体に押しつけているに過ぎない。つまり問題の分散である。これでは問題の先送りに過ぎず、百害あって一利なし。大阪府なんか潰れても良いが、府下自治体だけは残しておいた方がよい。但し府下自治体でも、財政状況の悪いのは、堺、泉佐野、泉大津のような関空バブルで大騒ぎした泉州や河内のたわけ者。こんなのは滅亡させた方がよい。大阪を駄目にしたのはこの連中なのだ。高槻は300億の経常黒字を抱えているのだからこれを原資にして、河内、泉州のアホを切り捨てて、摂津だけで独立するか、京都か兵庫県と合体した方がマシ。摂津連合を作って大阪府から独立しよう!
(08/04/25)

 大阪府で橋ノ下PT対知事部局の対決が始まっていますが、こんなの只の八百長か下手すりゃ人民裁判。云ってみれば知事PTは検事、一方の部局は被告。しかしこの被告には弁護人がいない。橋ノ下は裁判官の立場などと偉そうなことを云っているが、検事は裁判官が任命したわけだから、検事と判事が実は一体なのだ。こういう裁判を人民裁判と云う。本来は裁判官は府民であるが、代理民主主義社会では府議会が代行を努める。従って、このような儀式はそもそも府議会で行われなければならない。議会を無視していきなり人民に訴えかける方法をファシズムと呼ぶのである。特に20世紀以降目立つのは、マスコミを利用したファシズムの横行である。東京しかり宮崎しかり。大阪でもファシズムがまかり通ろうとする。ファシズムを許す最大の原因は、その国民の民度の低さである。知識・意識が低く、想像力に欠ける民族にファシズムが忍び寄る。
(08/04/24)

泣けば何とかなると思っているようなガキが知事である限り、大阪府の財政問題は解決しない。大阪府は潔く財政再建団体に転落すべきである。癌の手術は早いに越したことはない。遅れれば遅れるほど被害は拡大する。大阪府の最大の問題は、府職員の給与水準の高さである。10%カットでなお平均所得が700万円。夫婦で府に努めていれば、なんと年収1500万だ。こんな出鱈目を許して置いて、府下自治体に人件費を削れなどよく云えたモンだ。 まず人件費カットをしなければならないのは大阪府である。府民の生活に直結してるのは、府下各自治体。これさえあれば大阪府なんかあってもなくても構わない。 大阪府を潰して、府下各自治体の存続を狙うべきである。では大阪府が残した借金は誰が払うのか?はっきり言えば踏み倒すのです。平成版徳政令?ではありません。自治体版の夜逃げです。そういう方法を考えるのが弁護士ではないのかねえ。
 なお、財政再建団体になるなら、早ければ早いほど良い。日本では銀行への公的資金注入が遅れたために、銀行損失額が膨れ上がり再建に長時間を要した。今のアメリカでは、金融機関への公的資金注入にブッシュが一人抵抗しているために、サブプライムローンによる資産劣化が更に進み、国際的金融不安に結びついているのである。
(08/04/20)

 橋下が大阪府市長会の詰問に涙を流す。なんだか、株主の増配要求に涙を流したホリエモンを思い出します。そういえばホリエモンも橋下も同世代。あの世代は大人から怒られると泣く癖があるのでしょうか?全く子供から成長していない。そういえば、ヒトラーも演説中によく涙を流した。この涙に騙されたのが、ドイツ中年女性。ドイツ人がヒトラーの嘘泣きに気が付くまで12年の歳月、1000万に及ぶ人命、栄光あるドイツ国家滅亡という代償を払わなくてはならなかった。
 さて橋下の涙に騙されてはいけません。彼の本職は弁護士です。この世の中で最も信用してはならない職業の一つが弁護士です。彼だって裁判官の前で心にもない涙を流して、訴訟に勝った経験があるはずです。
(08/04/17

やっぱり!20年度大阪府暫定予算で、建設府債900ン10億だかを復活。自民党大阪府連の強いプレッシャーを感じます。それとも「ワタクシの認識不足でした」で済まそうとするのか?民事係争の場合、最初にブラフをかませ、後で段々値を下げて示談に持ち込むのはよく使う手。裁判になっても、後で新証拠が見つかったと言って、前言を翻すのは訴訟テクニックの中にある。しかし行政はある方針の下で動くのが本筋。トップが方針をくるくる変えたのでは下はやってられないだろう、と思う。
(08/02/29)

 橋ノ下が府下各市町村に対する補助金の見直しを指示。これに各市町村も吃驚、ブーイングの嵐。ところが、橋ノ下はちゃっかり内容によっては復活の含みも持たせる。これぞ、やくざの常套手段。最初は脅しておいて、相手を恐怖のどん底に陥れる。次に甘い顔を見せて、言うことを聞けば助かるよ、と救いの手をさしのべる。これで大概の人間はメロメロになって、後は言うがまま。よく考えると、これはやくざだけでなく、宗教が一番よく使う手なのだ。オウム真理教の例を見よ。と言うことは、橋ノ下はいずれ橋ノ下教を作ってその教祖に収まるつもりなのか?では橋ノ下はどこでこういう手を学んだのか?おそらく弁護士活動の中で暴対もやっただろう。ということは、その過程で丸暴とのつきあいも出来たはずだ。更に彼の生い立ちを考えれば、周囲に丸暴の存在を考えなくて良いと言うことにはならない。
 さて、問題はこの程度のブラフで直ぐペコペコする市町村長が出てくることだ。特に堺や泉佐野のような泉州は危ない。我が高槻市は300億からの経常黒字を抱えているのだから橋ノ下の言うがままになる必要はない。思い切って高槻は独立した方が良い。高槻が独立すれば、枚方、寝屋川、吹田、茨木、摂津などの摂津各都市が追随してくるかもしれない。河内、泉州はほったらかし、阪神間諸都市を糾合し、摂津都市圏で独立しよう!そのとき、大阪市はどちらに付くのか?
(08/02/21)

 いよいよ橋ノ下の本性というか、衣の下の鎧が見えてきました。と言っても見えているのは私だけで、他の大阪府民は殆どメクラ同然(差別用語ですがあえて使います。橋ノ下も差別用語ですが、これも同様。何故橋ノ下が差別用語になるかを知っている人は、今はあまりいないでしょう)。早速出てきた補助金見直しが、小中学校への警備員派遣費用だとか、女性就業支援だとか、どちらかと言えば教育労働関係特に民主党主導型補助金の見直し。ところが、選挙では府債発行0、建設事業0と言っていたにもかかわらず、その後府債の発行を認めた。これの言い訳に、交付金の担保があることに気が付かなかった、知識が足りなかった、といかにも自分の未熟さをアピールする表現をしていた。しかし府債の使用先が160億円の建設事業とあっては、これの背景に、府下建設業団体すなわち自民党利権団体との裏取引があったとしかとしか理解出来ない。
 もう一つ、選挙直後は府出資法人の補助金見直しを言明していたが、未だにその発表がない。府出資法人とは大阪府職員の天下り団体。実はこれこそが裏で自民党に直結する利権組織。これの代表が大阪万博協会である。そしてその黒幕が堺屋太一で、これが橋ノ下の闇軍師。従って、諸悪の根元府出資法人には手つかず。何か言われても「・・・重要性に関する知識が足りませんでした」で誤魔化されるだろう。大阪マスコミは頭も感度も悪いから、みんな有耶無耶。従って、大阪の利権談合組織は温存され、自民公明は息を吹き返し、残るは職員(と言っても高給職員はそのままで末端のサービス部門のみ)の首切りと公共料金の値上げのみ。おそらく、末端職員の非効率をあげつらい(末端の非効率の最大の原因は、国の干渉が強いからなのだが、アホマスコミはそれが判らない)、橋のノ下に近い高給職員は安泰。
 ルシファーはニコニコしながら近づいてくる。橋ノ下はルシファーのような大物ではない。せいぜいその下で使い走りをやっているメフイストフェレス程度。であればファウスト博士は誰か?堺屋当たりがファウストの役回りをやっているのか?
(08/02/11)

橋ノ下が知事になって早速ぶち挙げたのが、補助金の撤廃。その中の一つに、大阪市主催の御堂筋パレードへの補助金1億ン千万の見直しがあった。来るべき衆院選に向けて、民主平松大阪市長へのジャブというところだろう。さてこれに対する平松の対応が今後興味がある。たった1億かそこらの補助金目当てに橋ノ下にペコペコするか、ここで意地を見せるかの瀬戸際だ。私が大阪市長なら、そんな「はした金ほしくはない」と居直って、自分で金を集めますがね。その代わり、御堂筋パレードには知事は勿論、府からは誰も招待しません。平松市長なら毎日放送時代の顔や人脈を使えば、1億ン千万位簡単だと思うが。このあたりが、サラリーマン出身市長と、同和やくざの隣に住んでいた○○知事との違いか。もしここで橋ノ下に媚びを売ってペコペコすると、ますますつけあがってやりたい放題になる。出る杭は早めに打っておく、草は伸びる前に刈り取っておくのが為政者のコツ。
(08/02/05)

 嫌な予感がしていましたが、やっぱり橋ノ下当選です。ちょっと熊谷がひどすぎたな、という感です。さてこの選挙、大阪府最北端の高槻では、府知事選など何処でやっておるんだという感じでした。何故なら、肝心の候補者が誰も現れない。共産党が代理人演説やビラ配りをやっていたが、熊谷は宣伝カーのみ。橋ノ下に至っては宣伝カーもやってこない。失敬千万である。あんな無礼な若造は到底、知事としては認められない。さて、何故熊谷が負け、今後の府政はどういう展開をするのでしょうか?
1、民主党の敗因
 これには、主に次の三点が挙げられます。
  (1)大阪人の内向き指向
  (2)候補者擁立の遅れと争点の曖昧さ
  (3)本人のキャラ
(1)大阪人の内向き指向
 選挙翌日の某関西ローカルバラエテイ番組で、ある大阪芸人が「投票所までどちらにしようかと迷ったが、結局知っている橋ノ下に投票した」。これこそが大阪人の典型的内向き指向的行動パターンで、実に現在の大阪の低迷はこの内向き行動に起因しているのである。大阪は「あらゆる新しいものを受け入れる」とか「外の文化に対し抵抗が無い」とか、いかにも大阪人が開明的・開放的であるような表現がなされている。本当にそうでしょうか?筆者は大阪育ちではない(育ったのは大阪の隣の兵庫県伊丹市)が、学生時代以後大部分の時間を大阪と関連し、又生活してきた。その結論を云うと、大阪ほど閉鎖的な処はない、ということである。無論閉鎖性と言う点では東北・九州も相当なものであるが、大阪とはGDPの桁が違う。都市としての社会的責任が異なるのである。又、地方都市の閉鎖性は市民生活の場にとどまる。大阪の場合は市民生活はオープンだが、政治・経済・行政といった少し次元の高い場面では、途端に閉鎖性になる。実は筆者はこの大阪独特の閉鎖性に音を上げて、サラリーマンを辞めた。改革が出来ない、足下を見る、仲間内で集まる、難しいことはあまり考えず近間で済ます、てなところだろう。冒頭で挙げた某関西芸人の行動は、当にこのパターンなのである。
 筆者は無論、熊谷に投票した。何も熊谷の政策に賛同したわけではない。熊谷候補の政策は欠点だらけで、今の流行語で云えばKYなのである(尤も、橋ノ下は肝心の政策を隠して大衆を騙すことに専念していたが)。それでも何故熊谷を支持したかというと、かつて云ったように、これからの大阪府知事に必要な資質は、@国際感覚があって、A海外に人脈があるということだ。橋ノ下は残念ながら関西ローカル弁護士にして、関西ローカル芸人。海外には全く人脈はない(村上ファンドは数少ない海外人脈だろうが、彼も今回のサブプライムローン関連株安で大損しているだろう)。それに比べ熊谷元教授は人工知能研究の世界的権威であり、海外への人脈は広い。海外特にアメリカでは、大学と企業はほぼ一体である。熊谷人脈を使えば海外先端企業の大阪への投資を呼び込める。そうすれば、大阪は新しい先端技術産業拠点になれる。大阪はそこに賭けるべきだった。それを大阪人自身が拒否したのだから、云うべき言葉もない。尤も、今の大阪人にこのような迂遠なことを云っても、豚に真珠、猫に小判だろう。橋下こそ大阪的内向き指向の典型なのである。
(2)候補者擁立の遅れと争点の曖昧さ
 これが最大の敗因だと思うが、まず最初に連合と民主大阪府連との足並みの乱れがあった。太田房江が政治資金問題でマスコミに追いつめられているにも拘わらず、連合大阪は次期選で太田支持を表明するなど、そのKY振りにも驚かされるが、民主府連も似たようなもの。永年にわたる全与党体制の体質の悪弊(要するに与党呆け)が一挙に出た感がある。その隙に橋下が立候補声明を出して一気にマスコミの注目を集める作戦に出た。これを小沢に一喝されて慌てて担ぎ出したのが熊谷だった。しかし、この時点で既に橋ノ下=自民連合に一周ぐらいの差を付けられてしまっていたのである。しかも、橋ノ下=自民の出した政策(とは言えない幼稚なものだが)は、やれ子育て支援だとか、医療の充実とか、行政の見直しとか、本来なら民主の政策になるべきものをパクっているのである。このため熊谷=民主側は、個人所得50万円増とか、毎年2800億の債務返済など、フーン出来るか?と思われる政策を出して、橋ノ下との違いを際だたせざるを得なくなった。しかし、所詮は大阪庶民相手の選挙だから、結局は似たようなものになり、上で挙げた大阪芸人のようにみんなはっきりした意志を出せないまま、いつもテレビでよく見ているキャラに投票する事になったのである。では上で挙げた国際性=大阪の国際化を打ち出せば、風が変わっただろうか?肝心の民主大阪や連合がその意味を理解出来ないから、やっぱり無理だろう。これこそが、民主大阪の無能力差の現れである。衆院総選挙は近い。民主大阪(連合も含めて)は幹部は総退陣、体制を一新しなければ、後は橋下のやりたい放題になる。
(3)本人のキャラ
 まず人相がテレビ向けではない。又しゃべり方も訥弁で今様ではない。大学教授だからもう少しスピーチングが上手いと思ったのだが、やや期待外れ(昔と違って、最近の大学教授は講義を上手くなくては務まらない。阪大はどうだか知らないが、大学によっては学生による教員評価もある)。やはり、灘高→東大というキャリアが足を引っ張っていると思われる。最初の財界との挨拶では、手を後ろに組んで反っくり返って話をしたらしいが、これなど典型的教授スタイル(本人は緊張でそうなってしまったのだろうが、世間はそう受け取ってしまう)。同じ理工系でも理学部に比べ、工学部はやはり昔の権威主義的空気が残っているのだろう。
 それと阪大教授と言っても灘高→東大だから大阪にルーツがない。高校・大学の同窓会組織が使えないのである。民主党は以上のことをよく考えて、今から次期知事候補の選定と選挙戦略を練っておかなければならない。
2、今後の大阪府政の展開
 さて、当選後橋ノ下がいきなり出して来た政策が
    @府債の発行停止
    A建設事業の廃止
    B各種補助金の見直し
    C職員の削減と給与カット
 本人はこれらは選挙期間中云ってきたと言うが、筆者は聞いたことがない(当たり前だが、高槻には本人どころか選挙カーも来ないんだから、聞ける訳がない)。さてこれで吃驚したのが自民党大阪府連と財界(関経連)。@は財界にとって、ABは自民党にとって大事な利権を失うことになる。両者にとって死活問題である。又、職員組合(つまり連合)にとっては、胸元に匕首を突きつけられたようなものだ(C)。こんなのを本気でやられたら、自民が自分で自分のクビを絞めるだけだ。そもそも、自民は橋下と事前にまともに政策協議をしたのか?してないようだなあ。とにかく何が何でも選挙に勝たねばならぬ、と言うわけでバッタモンに飛びついただけだろう。一方自民中央は上機嫌。福田も伊吹も全面支援を約束。しかし、何を支援するのでしょう?府債の発行要件に手心を加えるとしても、また大阪での公共事業を増やすとしても、本人が要らないと云っているんだから出来る訳がない。それとも国営公共事業を奮発するのでしょうか?国営でも地元負担が発生する事をお忘れなく。第一、福田内閣自身が既に支持率30%そこそこ(今週あたり30%を切っているかもしれない)の風前の灯火、ローソク内閣。こんなの当てにしたって仕方がないよ。なお、上に挙げた各政策は、筆者が01/24に”大阪府が財政再建団体になったら”どうなるか、ということをまとめた内容とほとんど被っているので、それも面白くないのである(ほとんどパクラれたのではないかと思ってしまった)。
 また、これとは別に、「大阪の中小企業製品の売り込みを計る」などと云っている。これは堺屋太一あたりの吹き込みと、宮崎県の物まねだろうが、実態を全く理解していない。どうも彼らは大阪の中小企業が困っているのは、宣伝不足でモノが売れないと思っているらしい。とんでもない。大阪の中小企業製品の大部分は工業部品である。既に大阪の中小企業の中には世界シェアトップと言うのが幾らでもいる。では何故彼らが困っているのか?まず第一は円高、次に大企業の値引き要求、更に昨今の原材料価格の高騰である。工業製品は地鶏やマンゴーとは違う。農業製品なら知事が走り回ればテレビが取り上げるので、売り上げも増えるかもしれない。しかし、工業製品、特に部品は知事が幾ら走り回っても売れるものではない。顧客が限られているのである。 その製品を買うか買わないかは、元売りメーカーの技術屋が決めることである。後は価格と信頼性だけである。むしろ、知事がやらなくてはならないのは、上に挙げた問題に対する中小企業への支援である。
 以上のような問題に対し、橋ノ下の政策には具体性が感じられない。橋ノ下府政誕生と同時に府庁内は意気消沈、議会は与野党ともに疑心暗鬼、しかし知事は満面の笑顔でテレビ出演。議会対策は例の話(詐)術で煙に巻く。しかし、2年も経てば、府庁内は知事派と非(反)知事派に分裂しバラバラ、ガタガタ。ベテラン職員(橋下が嫌うジジイである)はいなくなり、残ったのは気合いだけの青二才だけ。JR西日本状態である。府民は仕方ないとあきらめ顔。笑顔は一人橋ノ下知事のみ。 
(08/01/30)

 タレント知事が誕生すると誰が一番喜ぶでしょうか?タレント知事と言っても皆同じではありません。自民党系保守派もあれば、民主党系もある。ここで自民党系保守派タレント知事の場合を取り上げます。一番喜ぶのは、その県の闇社会、つまり利権・談合組織です。何故なら、これらはそもそも自民党の支持母体であり、知事も選挙戦を通じて従来の利権構造とは無関係というポーズを取る。又、知事のマスコミ人気が高ければ、マスコミの関心は全て知事の方向へ行く。従って、マスコミは従来の利権組織には見向きもしなくなる。この隙に従来の利権組織は着々と息を回復し、いずれ捲土重来巻き返しを計っている筈です。その証拠に、宮崎県では、前知事関連だけが起訴され、その背景にある黒幕は無事安泰。現東国原知事も、県内談合組織を摘発する意欲はないようだ。自民党にとっては、まことに有為奴なのである。しかもこの巻き返しは、かつてのように中央省庁からの天下りを要請するのではなく、県民に抜群の人気を有するタレント知事を抱き込むという形で実現するでしょう(その第一歩がガソリン税暫定税率の維持なのです)。何故、そういうことが可能になるかというと、知事とマスコミ(特にテレビメデイア)との癒着関係を利用出来るからです。もし、マスコミが、官製談合のような何らかのスキャンダルのネタを掴んだとします。そこでそれを報道したとすれば、責任は知事まで行くから、マスコミが逆に知事を支持する県民から袋叩きにあってしまう。「何であの人の悪口を書き立てるんじゃー!」。それが怖いからマスコミは何も云わない。この結果、県民の知らない内に腐敗が進行するのです。その良い例が防衛庁守屋問題です。マスコミは守屋スキャンダルを、かなり早い段階で掴んでいた。しかしその報道を始めたのは、せいぜいアベ内閣の後半からです。何故報道がこれほど遅れたか?隠していたか?その理由は守屋とコイズミ元首相との密接な関係があったからです。守屋スキャンダルを暴くということは、国民に絶大な人気を誇るコイズミ馬鹿首相(ということは国民も馬鹿ということ)の足を引っ張ることになり、国民の反発を買うことになる。マスコミはそれが怖くて自縄自縛に陥ったのです。こういう例は他にも枚挙のいとまがない。田中ロッキード事件が明るみに出たのも外国報道機関から。
 さて大阪府で、仮にタレント知事が誕生したとしましょう。誰が一番喜ぶか?それは自民党とそれに連なる府内談合組織なのです。思えばかつて横山ノック知事を誕生させた原因は、中川というやくざ紛いの知事と府会議員というやくざ、それに正真正銘のやくざが結び付いて府政を壟断混乱させたことにあります。その結果非自民主体の連立府政が続いた。その間、自民はやりたいことが出来なくなってしまった。参院選では負け続け、衆院選でも公明の助けが無くては選挙が出来ない有様。そこに保守系タレント知事が誕生すれば勿怪の幸い。タレント知事の人気を隠れ蓑にマスコミの追求をかわし、民主党に半分乗っ取られた府内談合利権組織を取り戻すことが出来る。さて、今回の選挙は自民党に裏で深く結びつく闇社会の復活を許すかどうか分かれ目なのです。大阪府民はこのことを十分考えて投票行動に臨むべきでしょう。あとでしまった、と思ってももう遅い。
(08/01/27)

 どの候補も選挙の争点は大阪府の危機的財政状況の改善を訴える。その心は財政再建団体転落の恐怖である。府民もみんなそれがどういうものか判らないのに、とても怖いものだと思いこんでそれから逃げたがる。さて、財政再建団体となることはそれほど大変なことでしょうか?いつも引き合いに出されるのは夕張市だが、夕張市の現状はそれほど大変でしょうか?
 まず再建団体になるとどういうことになるでしょう。
1)地方債が発行できなくなる。
 いいじゃないですか。大阪府がここまで落ちぶれたのは、勝手に地方債を出しまくってそれが焦げ付いたからです。地方債が出せなくなるということは、これ以上借金が膨らむことはなくなる。結果として地方債を出させ、それを自分の利権にしていた議員は力をなくし、その内姿を消す。ついでにこれらの周りにウロチョロしている妙な外郭団体もなくなるから、なお都合がよい。
2)教育や住民サービスの質が低下し、公共料金が値上がりする。
 教育の問題としては、まず無駄な教育機関や教育補助金を廃止出来る効果が期待出来る。大阪府大は無駄だから大阪市大に吸収させればよい。府大は要するに市大の中百舌鳥分校だ。教育予算で一番問題なのは私学助成金である。大阪府下の私立学校にはこれから相当額の補助金が出ている。しかし、大阪府下の私学授業料が他府県に比べ際だってやすいとは思えない。そうなら他府県からの流入がもっとあって良いはずである。つまり、全体の経費から大阪府補助金を差し引いて算出される授業料と、実際に支払っている授業料との間に差があるということだ。この金が何処へいったのか?闇から闇ということだ。何年か前にあった私学団体からの大阪府教育委員会への裏リベート、最近の初芝学園理事長による補助金私的流用疑惑などは、皆この私学助成金に始まっているのだ。つまり私学助成金が無くなっても、私学側が経営の合理化に取り組めば、父兄の負担はほとんど変わらないはずである。
 公教育はどうか?公教育の最大の問題は、教育委員会の肥大化である。教育委員会は自分が大きくなりすぎたために、自分が食うための余計な仕事を増やす(役人とはそういうものだ)。余計な仕事を学校に押しつけるから、現場の教師はへとへと。教育委員会を今の1/3位の規模に縮小すれば、大阪府の教育はもっとまともになるだろう。
 公共料金の値上げは当然目論まれるでしょう。では公共料金を構成するものは何か?実にその1/3は人件費なのである。そもそも大阪府は職員が多すぎ、しかも給料が高過ぎる。財政再建団体になれば独自事業は出来なくなるから、その分野の職員をリストラして、残りも給料を2/3位に落とせば、公共料金の値上げをしなくて済むのである。
3)人事・予算を国に握られ、独自政策が出来なくなる。
 当たり前、自業自得でしょ。特に副知事・総務部長・土木部長(のような利権ポスト)は皆国からの出向者に握られるから、府庁プロパーは何も出来ない。国の顔色を伺ってペコペコしなくてはならない。これも、これまで府会議員の顔色を伺って、利権の提供ばかりやってきたからそうなったのである。
4)公共事業が無くなるから、倒産が増え失業者が増える。
 その通り。しかし公共事業を今のペースでやっていって、皆が救われるでしょうか?そもそも大阪のような小さいエリアに企業の数が多すぎるのである。地場企業だけでなく、東京本社の会社も大阪には必ず支社・支店を出す。そういう会社が利益を無視して安値受注に奔るからから過当競争になり、企業収益性がものすごく悪くなり、公共事業発注額に比べ税収が延びないのである。従って、公共事業関連企業はもっと減らすべきなのである。一旗組の出稼ぎ企業は出ていけ、ということだ。

 要するに、財政再建団体になれば
@利権議員とその周りに巣くう利権団体や、怪しい補助金を退治出来る(特に闇同和予算など)。
A多すぎる議員と職員を総整理出来る。
B利権団体を喜ばすしか意味の無い公共事業を整理出来る。その結果、無駄な企業を退治出来る。
Cこれまで有耶無耶でやってきた職員人事を、実力本位に切り替えられる。
 というわけで、良いことずくめ。是非赤字再建団体になるべきだ。それでも赤字再建団体が嫌な人は、大阪から逃げ出すべきである。日本は自由主義国家だから、誰でも自分の居住地を自由に決めることが出来る。なお、我が高槻市は300億円からの経常黒字がある。大阪府にこの黒字を掠め取られない内に、大阪府とは手を切って、京都府と一緒になった方がよい。
(08/01/24)

大阪府知事選候補が出揃いました。概ね自民橋下対民主熊谷の一騎打ちと見られている。橋下陣営では本人及びその支持者は自民色を消すのに必死らしいが、出馬の経緯から見て橋下が自民候補というのは顕か。みんなそう思っている。おそらく自民色を消して当選した石原シンタローの真似だろうが、オレオレ詐欺被害が一番多いのが東京、反対に一番少ないのが大阪という事実を見逃している。大阪のオバチャンのシビアな眼を誤魔化そうとしても無駄。打つ手が一歩遅れている。
 さて両候補の比較と行きたい処だが、橋下にはこれと取り上げるべき・・・批評に値する・・・政策が見られない。補助金削減で5000億の歳出削減と云っているが、これはバックにいる堺屋太一らの入れ知恵。橋下は民法専門の弁護士であり、地方行財政に明るいとは言えない。

弁護士は法律全般に明るいと世間の人はお思いでしょうが、意外にそうでもない。特定の行政法に関しては、我々技術士の方が詳しいことがある。昨日もある弁護士が、TVで「市街化調整区域では建物は建てられない」なんてとんでもない発言をしていたが、これはこの弁護士が都市計画法の規定を知らないだけ。市街化調整区域内では一定規模以上は勝手に出来ないと言うだけで、一定規模を越えてもしかるべき手続きをとれば建築は出来ます。そうでなければ、洞爺湖ホテルだって違法建築になってしまう。

 と言うわけで、橋下についての批評はとりあえずペンデイング。しかし、彼の主張にはかなりの部分で石原シンタローの物まねがあります。例えば、関経連とのパーテイーで、例の小学校運動場芝生化案を批判すると、「府の役割は市町村をまとめて引っ張っていくことだ」と反論した。これなど聞いているとかっこ良いが、実は裏にあるのは市町村を見下し、「おまえ達は儂のいうことを聞いておれば良いんだ」というシンタロー的おごりである。
 ファシストには次の三種類がある。
 (1)強面ファシスト
 (2)にっこりファシスト
 (3)同情ファシスト
 さて、橋下はどの分類に入るでしょうか?
 では熊谷候補はどうか?予め云って置きますが、筆者は今回の知事選では熊谷支持の立場です。しかし、熊谷の全てを支持しているわけではない。橋下などといういい加減な与太者に府政を任せることが出来ないから、その反作用として熊谷支持と云っているだけ。熊谷公約に付いての、とりあえずの問題点を2点指摘しておきます。
1)大阪府と大阪市の二重行政の解消
 これはその通りで別に反対しないが、その後に府立大と市立大との統合を打ち出すのは許せん。府大と市大との統合はものすごく昔(筆者が学生の頃)からあったが、結局実現出来ていない。これは双方からの反対が大きかったからである。それと今の大阪府の最大の問題は莫大な行政赤字で、これを解消することが先決である。これに比べれば府大と市大の統合による経費削減など問題ではない。第一、統合したところでどこが面倒みるのか?国も面倒見る気はない。現在国立大学同士の合併はある(例;阪大と大阪外大)が、これは両方の親が国だから問題はない。しかし、市大と府大は親が違うから、これを単純に一緒にしたところで、互いに子供を押しつけるだけ。予算・人事を巡って新たな対立が発生し、混乱のあげくが再分裂が落ちである。両大学の合併を実現しようと思えば、その前に府市の合併を実現しなくてはならない。その後のプランを示せない公約など公約ではない。
 なお、二重行政と言っているが、何が二重行政なのか、それを具体化しなくては官僚の無用な抵抗を招くだけ。
2)新幹線の大阪駅導入
 唐突に出てきた案で、熊谷候補が何をイメージしているのかよく判らない。何処かの財界人から吹き込まれたのではあるまいか、という疑いはある。まず新幹線だが、これが東海道なのか中央なのかよく判らない。まず東海道とすると、これには大阪府だけではなく、JR東海、JR西日本の二社が絡まなくては話にならない。JR西日本はともかくJR東海が乗ってくるかどうか判らない。何故なら、JR東海は中央新幹線という大プロジェクトを抱えているから、大阪駅周辺という小さい事業に巨額の金を投資する余裕はないだろうと考えられるからである。工事そのものは大深度法を使って、地下40m以下に駅を作ればそれで済むから、技術的には大したことはない。金は莫大ですよ。但し、新幹線駅という都市拠点を梅田に移動すれば、せっかくの北大阪の発展が逆行するおそれがある。バブル崩壊後、大阪市内の地価が急落したとき、大阪の景気を牽引したのは新大阪の北の吹田市江坂だったことをお忘れなく。日本でも東京一極主義には問題もあり、批判も多い。それが大阪が梅田一極主義を持ち出すなどナンセンスである。
 一方、中央新幹線のターミナルを大阪駅とするなら話は違ってくる。そもそも中央(リニア)新幹線の大阪側ターミナルは天王寺だった。その後色々あって未だにルートも決まらない。ところが実態は、旧鉄建公団が20数年前に新大阪まで、リニアを地下80m付近に敷設する計画を立てていたのである・・・このときに池田俊夫さん(当時ダイヤコンサルタント最高顧問)がわざわざ大阪まできて、三菱重工の工場を視察していた。これが何を意味するか!このとき既に三菱は地下80m、ということは0.8MPaに対応出来るシールドマシンを開発していたと云うこと。筆者も、当時もし中央や北陸新幹線をやるなら、高圧シールドプラスECLだろうと思っていたから 別に何とも思っていなかった(但し大阪ではECLは難しい。やっぱり在来工法か?)。もし熊谷プランがこれの延長なら、大したことではない、20年遅れている。なお、問題はリニア新幹線への大阪の対応である。先般、JR東海は東京ー名古屋間のリニア自費建設を表明した(工費約10兆円)。では名古屋ー大阪間はどうなるのか?今のJR西日本にこれだけの巨額投資が出来る体力があるのか?もしリニアの大阪延伸をやらなければ、近畿圏は完全に中部圏に追い越される。何時までも大阪は日本のナンバー2だ、などとふんぞり返っていられないのである。かといってリニアの延伸を望めば、当たり前だがJR西日本は地元負担を求めてくる。この問題に対して、熊谷候補はどう答えるのか?そこが不明なのである。なお、以上の疑問に対しては他2候補の所見を聞く必要は無いと思う。梅田候補はリニアなんて頭から反対だろうし、橋下候補には危機感が感じられないからである。
注)リニアの東京側ターミナルは当初新宿だったが、その後東京に変更された。これを実現するために作られた法律が、大深度地下利用法なのである。ハイレベル最終処分地設置条件が地下600m以下になっているのもこの法律が関係している。
(08/01/13)

 今度は自公本部が橋下推薦を拒否。どうも橋下のキャラクターは、今の福田執行部とは合わなかったみたいだ。そりゃそうだろう。そこで自民府連の作戦が政党色を消すこと、らしい。幾ら何でももう遅いと思うが。そもそも橋下は最初の立候補発言以来、自民党の推薦を取り付けようとし、それに自民が乗ったのはみんな知っている事実。それを今更隠そうなどとは、船場吉兆並の隠蔽工作。今時の38才と云うのは、この程度なのかね。
(08/01/05)

平和呆け知事の無責任放言(その1)


 ここで平和呆け知事とは、東国原宮崎県知事のことである。ある時、宮崎県への高齢者の移住を促進するためのPRだろうが、TVで「…宮崎県は災害がない、地震がない、プレートがない…」とやってしまった。最近流行の食品偽装に近い安全偽装である。
1、 災害が無いか?
宮崎県だって立派に災害はある。(1)数年前、南九州を襲った台風で宮崎県も大被害を受けた。確か今年も台風による水害があって、宮崎県は激甚災害指定を受けたのでは無かったか?今後温暖化が進めば台風の勢力は強くなるので、県下の風水害は大きくなっても小さくなることはない。(2)霧島火山は宮崎県が誇る観光資源だが、れっきとした活火山。現在、国により噴火予知観測が続けられている。(3)南海地震、東南海地震が起こると南九州にも津波が押し寄せている(宝永南海地震、安政東南海地震)。宮崎県も例外ではない。(4)その他、県南部の椎原地区は有名な地すべり地帯。椎原ダムでは地すべり対策で随分揉めた。宮崎平野は軟弱地盤地帯。無論地震時には液状化の危険は大きい。
2、 地震はないか?
内陸には大した地震は起こっていないが、向かいの日向灘は地震の巣。数10年置きにM7級の大地震が発生し、死者も出ている。
3、プレートがない
これは意味がよく判らない。プレートが無ければ、宮崎県の地下は直接マントル物質ということになる。そういう場所は世界中に何カ所かはあるが、非常に特殊な地質構造の場である。幸か不幸か、宮崎県はそういう場所ではない。プレートと活断層を混同しているのではないかと思われるが、これは本人に確認しなくては判らない。

 災害とは自然現象の一部で、避けることが出来ないものもあるが、それを助長するのも、縮小させるのも政治次第。要するに、地方自治体の首長が、冒頭に挙げた様なレベルの認識では困るのである。こういう場合、責任ある知事の発言としては「…過去にこういう災害はありましたが、現在かくかくしかじかの対策を採っておりますのでご安心下さい。なお、災害問題については県のしかるべき窓口にお気軽にご相談下さい」とすべきなのである。無論これを担保するための人員・組織・インフラの整備が必要なのは云うまでもない(税収増を狙えばそれなりの投資は必要)。ところが、いきなりトップが「災害はありません」とやってしまったから、後は何もできなくなる。極端には(1)防災事業が県予算に計上出来なくなる、(2)防災関係部署の縮小・廃止が迫られることになる、という問題の発生があり得る。来年度の宮崎県予算と知事発言との整合性が楽しみである。
 「治に居て乱を忘れず」、「災害は忘れた頃にやってくる」、とは彼のためにある言葉かもしれない。なお、本当に災害が無いと信じているなら、是非原発や高レベル廃棄物最終処分地を誘致してみてはどうかと思われる。

平和呆け知事の無責任放言(その2)

 ここで平和呆け知事とは、東国原宮崎県知事のことである。ことの発端は東京の某ラジオ番組で、個人的な意見ですがと断った上で「…現代の若者の規律を糺すために、徴兵制を復活して…」とやったことである。そのアナクロ振りに対する批判は既にあちこちに出ているので、繰り返すのは止めて、別の視点から検討してみる。キーワードは唯物弁証法の「量的変化は質的変化をもたらす」である。
 宮崎県知事がどの国の徴兵制をイメージしているのかよく判らないが、かつての大日本帝国と仮定してみる。帝国は確かに国民皆兵制だったが、それは建前で実態はかなり異なったものだった。明治建軍以来70年、平時を越えて徴兵枠が拡大されたのは、日露戦争と日中戦争前後の合わせて10数年間、中でも国民を根こそぎ動員したのは昭和13年の国家総動員法以後のたった8年間しかない。平時ではどうだったか。大正期の海軍は、海兵団の応募倍率が10数倍という超難関。陸軍でもあれやこれや理屈を付けて徴兵免除や徴兵延期が行われ、身体剛健・志操堅固・成績優秀で甲種合格即日入営というのは徴兵適格者の一割ぐらいしかいない。軍隊にも選ぶ権利はあったのだ。韓国・台湾は全員入営ではないか、と思うかも知らないが、あれらの国は今も戦時体制下にあるのだ。
 一方、軍隊で国民教育を行うとする。何処の国でも新兵教育に当たるのは下士官である。旧陸軍では10数人〜20人位で内務班を作り、班長(下士官)1、助教1で新兵教育にあたった。これは何処の国の軍隊でも似たような数字である。ところで我が国自衛隊はコイズミ政権下で猛烈なリストラを行った(本当は橋本行革が始まり。コイズミはそれをパクッただけ)。かつて世界最強と云われた我が国下士官もその例外ではない。人員が一時より数千人以上減少している。そんなところに、何にも判らない新兵を大勢押しつけられても迷惑なだけである。ではどうなるか?帝国陸軍の例で見ると、日清戦争・日露戦争・日中戦争・太平洋戦争の順にほぼ倍々ゲームで動員数が増えているが、それに連れて前線での不祥事も増えている。動員数の増加は必然的に軍隊の質、つまり軍規(軍隊規律)を低下させる方向に動く。哲学もない無思想な増員の結果は、自衛隊の質的低下しかない。つまりこれが「量的変化は質的変化をもたらす」ことなのである。
 そもそも若者が規律をなくすのは、社会や彼ら自身より、その親、その又親に原因がある。東国原知事がどの世代をイメージしているのかよく判らないが、今の10代後半から20代とすると、その父親世代は40代後半から50代に当たる。丁度知事の世代である。東国原知事そのものが問題世代なのだ。そしてその親は今70代。石原慎太郎の世代だ。
 世の中には、これらの知事のように何でもかんでも軍隊に任せばそれで済むと思っている人のことを「平和呆け」と云うのである。
(07/12/29)

 公明党が橋下推薦を辞めて支持ににとどめる。実態は公明党と創価学会との協議が物別れになったということ。学会側の予想外の反発に、公明党も吃驚ではなかろうか。もっと驚いているのは自民大阪府連。学会の協力なしで選挙をやっていけるのか。
 最大の責任は自民大阪府連。宮崎県のそのまんま効果に目がくらんで、とにかく勝てる(票を集められる)人間として、橋下に乗っかったのだろう。つまり(1)TVによく出ている→(2)ということは視聴率が高い→(3)ということは大衆に人気がある→(4)選挙で票を集められる(勝てる)、という単純図式である。しかしここには大きな落とし穴がある。橋下が出演していた番組は、ほとんど全国バージョンで、関西ローカルは1局のみ。つまり彼の人気は全国レベル・・・というより実態は関東地区・・・で作られたものであって、関西での人気を現すものではない。平松大阪新市長が、毎日放送という関西ローカル局で人気を集めていたのと好対照なのである。又、彼中心の番組もない。多くはワイドショーとかクイズ番組。つまり誰かとまとめて幾らなのだ。彼個人で幾ら視聴率が稼げるか、が不明である。
 本人の責任も小さくはない。人気に溺れたのか、プロデーサーの唆しに調子に乗ったのか、余計な過激発言が多すぎた。これが一般ピープルの不快感を刺激した可能性は大きい。経済団体から不支持発言が出るのはその所為だろう。筆者など、彼が画面に出てくると、あの不潔な顔を見たくないのと、訳の分からないコメントを聞きたくないから、チャンネルを変えたり、スイッチを切ったりするのだ。筆者は極めて標準的な大阪府民と思っているから、同じような大阪府民は結構多いと思う。関西人の心理は関東人に比べ複雑で、思った通りに動かない。その結果が、今回の公明党の支持表明に繋がったのだ。これも自業自得。
 とはいうものの、とにかく来月10日の公示までに自ー公ー創の関係修復に努めなければならない。しかし時間はない。一旦もつれた糸を撚り直すのは至難の技。結局は若者浮動票頼み選挙になるだろう。その場合でも、頼りになる筈の学会系タレントの対応は、ビミョーにならざるを得ない。
(07/12/27)

 橋下担ぎ出しに一役買ったのが堺屋太一。もうこの人物は既に賞味期限切れ。いい加減にこの世から去った方が良いのではあるまいか。彼が絶頂だったのは大阪万博時代。その頃は高度成長の絶頂期で、誰が何をやろうと成功したのである。それから幾星霜。バブルが潰れて以降、彼が大阪府や大阪市のブレーンで立ち上げたプロジェクトで何か成功したものがあるでしょうか?代表が大阪オリンピック。惨めな結末に終わりました。ぶち挙げは派手だったが、残ったのは借金だけ。それが今の大阪経済を冷え込ませた元凶なのである。橋下との勉強会(奇しくも熊谷教授の出馬表明当日)で話し合われたことが何か?十分明らかではありませんが、大体こんな処らしい。1)大阪に、にぎやかさを取り戻す、2)子供が笑える街にする、3)大阪の技術を売り込む。2)は具体的に意味が分からない。3)は宮崎県知事のパクリである。但し、初めは「大阪の中小企業技術を向上させる」と云っていたのを「売り込む」と言い換えたのは、中小企業連合会とか、そのあたりから批判が出たからだろう。1)がいかにも堺屋的である。要するに、何か大きなイベント(お祭り)を立ち上げ、それを起爆剤にして人と金を集め景気浮揚につなげようという作戦である。全く昔と発想が変わっていない。夢よもう一度なのだ。ここに見られるのは、根本治療より対処治療、原因より結果を重視する転倒した発想である。お祭り行政はいい加減にしてくれ、と言うのが大阪府民の実感ではなかろうか。

 さて今のところ、大阪府下各組織で橋下支持を打ち出しているのは自民党大阪府連だけ。公明党・創価学会は未だ態度が決まらない(公明との政策協議の場での「弱者には犠牲になってもらいます」発言が効く・・・・その後優先順位を言い換えただけだと釈明するが、もう遅い)。財界では関西経団連が今一つ煮え切らない。ニュートラルと云って誤魔化している。本心は橋下を支持したくないのだ。傘下企業経営者の中に橋下に不快感を持つ、或いは橋下より熊谷を押すグループがあって一致出来ないのだろう。経団連でこれだから、よりリベラルな関西経済同友会の動きは当然、橋下には冷淡になる。但し、あからさまに国政野党を支持できないから、熊谷支持に廻っても水面下だけ。もう一つ自民=橋下陣営が勝つためには、予算を人質に取って、自民中央から財界に締め付けを計る手段はある。しかし、支持率30数%の福田内閣でそんなことが出来るだろうか?その前に福田自身にとって、大阪府知事選は大して重要なことではないのだ。この点を自民大阪府連は勘違いしているような気がする。と言うことは、橋下自民陣営に取っては、既成確実組織を頼りにすることは出来ず、浮動票に目を付けざるを得ない。従って、タレント・芸人・テレビメデア動員は必至で、非常に騒々しい選挙戦になりかねないことが懸念される。
(07/12/23)

 さて、橋下が再立候補を決意したのは、本人曰くヤシキタカジン、島田伸介、大谷昭広ら芸人の薦めと励ましによるものだ、と言うことらしい(実態は下に述べるように既に自民との密約があった上のことなのだが)、更にその後宮崎のそのまんま東から応援メッセージが届く。支持するのが芸人ばっかりで、弁護士界の先輩とか、大学の恩師とかが一切ないのが不思議。よっぽど法律業界では孤立しているのだろう。何となくお笑い芸人総動員選挙になりそうだ(大谷は自称ジャーナリストらしいが、関西での受け取り型はお笑い芸人と変わらない)。これだけでなく、最近の国政・地方選挙には芸能タレントの出馬が多く、既成政党の選挙作戦も芸能人発掘にシフトしている。この傾向は既に10 年ほど前に、筆者は「タレントクラシーの時代」という評論で「・・・実務家(と称する顔がはっきりしない、何をいっているのやらよく判らない存在)は衰退し、文章よりは言葉、言葉よりは表情・行動、論理よりは度胸・感性を優先するタレント・スポーツ選手(とそれに類似した人間)の時代(タレントクラシーの時代)に変わるであろう。」と予言している。当にそれが的中した感がある。しかし、筆者はその中で「・・・しかし、彼らもいずれ腐敗する」とも述べている。今回の橋下立候補には、既にタレント腐敗の兆しが見えてきているのである。

 橋下が立候補正式表明の前に立候補を完全否定したのは、正式表明の前に事前報道があるとまずいという、自民党の判断(アドバイスと称されているが)によるものとの観測が流れている。別に事前報道があったところで公職選挙法に触れる訳ではない。これはどちらかというと、他党の選挙活動を攪乱するための選挙戦術、つまりフェイントと考えられる。つまり、最初の立候補報道で、まず他党は吃驚する。次の立候補否定で独自候補選びを慌ててしなくてはならなくなる。ここに再立候補表明で他党の選挙戦術は更に混乱する。この混乱を利用して、自民が選挙戦を一歩抜きん出るのがねらい。うまくいけば、他党も自民ー橋下ラインに集まってくるというのが目論見。では他党とは何処か?民主(+社民)に決まっている。自民にとっては大阪府知事選は、夏の参院選、この間の大阪市長選の敗北に対するリベンジの最終チャンス。何が何でも勝たねばならぬ。こんな複雑な戦法が自民大阪府連だけで考え出されるとは思えない。おそらく中央選対あたりから人が入って作戦を練ったのだろう。しかし、その複雑さが却って大阪という土地柄では裏目に出ることがある。
 自民のフェイントに懸かったのは何も民主(+社民)だけではない、公明も同じなのだ。つい昨日まで立候補はしないと云いながら、いきなり立候補を表明。それどころか、公然と「共産党以外の各党に支持をお願いします」というのは、顔に唾を吐きかけておいて握手を求めるのと同じである。その厚顔恥知らず振りに恐れ入る。だから、公明・創価学会の中には早くも橋下(=自民)不信論が発生している。おまけに彼はテレビで堂々と、憲法九条改正、再軍備、核武装を公言している。こんなのを選挙で支持すれば、公明・創価学会が日頃主張している「平和」というのは、国民をだます全くの嘘っぱちと言うことになる。橋下支持は公明にとっても踏み絵なのだ。さて、公明・学会よどうする。学会が動かなければ、自民党の地方組織が壊滅している以上、橋下陣営は動きようがない。後は芸人・タレントを動員しての芸能・お笑い選挙選以外にない。大阪の恥さらしだ。
 又、「共産党以外の各党に支持をお願いする」というのは、要するに府議会でのオール与党体制を念願しているということである。このオール与党体制こそが、談合や随契疑惑のような地方政治の腐敗・堕落の温床となったシステムである。つまり、彼は初めから府政の腐敗・堕落を公約しているのだ。むしろ、橋下を利用して談合組織を復活するのが、自民党の真の狙いだろう。つまり、これがタレントも腐敗する兆しなのである。
(07/12/14)

 昨日夜、TVのニュースを見ていると、橋下(ハシシタ)弁護士が出てきて、府知事選立候補における所信表明を行った。詳しくは覚えていないが、概ね次のようなものだったと思う。
   1)大阪を子供が笑えて、役人が汗をかく町にする。
   2)御堂筋を歩行者天国にする。そうすれば人が集まり、大道芸人も集まり、町がにぎやかになる。
   3)保育所、医療機関の充実。特に保育所は東京都の真似をしてナントカ型保育所にする
   4)予算を一カ所に重点集中して、投資効果を上げる。
   5)大阪の中小企業の技術力を向上させる。
 
1)は抽象的過ぎて、具体的にはよく判らない。子供の笑いと役人の汗がどう結びつくのか意味不明。
2)はイベントとしてなら既にやっている(御堂筋パレード)。大阪市は政令都市だから、国道使用については国と直接協議出来る。どちらか云うと大阪市長の仕事でしょう。大阪府知事のやる仕事ですかね。しかし恒久的にするのなら大問題。現在御堂筋を通る南行きの自動車をどこに切り回すのか?新たに別ルートを造るのか?その予算的裏付けはどうするのか?国土交通省が簡単にうんというと思っているのか?石原晋太郎の日本橋高速道路地下化案と同じ、実現性のない思いつきに過ぎない。歩道を利用したイベント空間を作るとすれば、現在の歩道幅では狭すぎる。従って、歩道拡幅が必要だが、これをやろうと思えば御堂筋条例を改正か廃止し、思い切った周辺の高層化を図り、空間を確保することが必要。これについては、筆者が既に「大阪再生計画」として当HPに公開してある。
3)も市長レベルの話。医療機関云々は何処でもそうなので、橋下の独自性にはならない。
4)は新自由主義の発想。かつての小泉時代ならヨイショしてもらえたかもしれないが、今やアナクロ。集中してもらえる分野は天国だが、その他は地獄。気がつけばとんでもない格差社会が実現している。重点分野には関連業者が群がり、腐敗の温床。格差の拡大は犯罪を呼び、再び大阪は日本一の犯罪多発地となる。それでもマスコミはヨイショするだろう。一将功なりて万骨枯れるの典型。
5)は大阪地場企業に対する侮辱的発言である。大阪の中小企業は今でも十分技術力は高い。問題はその技術力を生かす場がないことだ。だから、みんな府外か中国に逃げ出すのである。残っている企業を生かし、逃げ出した企業を呼び戻す方法を考え、実行するのが知事の役割である。

 ざっと見て橋下所信は、知事立候補所信としてはあまりにも軽すぎる。レベルで云うと高等学校の自治会選挙並か、せいぜい大阪府庁の誰かが云っていた市町村長並。ピントも現在の大阪府の抱えている問題点から大きくずれており、対応法も幼稚で批評に値するものではない。要するに全く危機感が感じられないのである。ご飯は親(府民)が食べさせてくれるから、そのすねをかじって楽しく遊んで暮らそうという、あの世代特有のパラサイト感覚である。この程度では、とても府知事選の争点にはなり得ない。
 
 なお宮崎県知事は一年目だから、人気だけでやってこれた。予算も前任者が作ったものを、そのまんま使っておれば良かったからだ。しかし、これからは違う。二年目には自分の独自予算を組まなければならない。更に自分で議会質疑に対応しなくてはならない。そこから始めて真価が問われるのである。
(07/12/13)

 橋下(ハシシタ)が立候補取りやめでやれやれと思っていたら、突然再出馬表明。自公も受け入れる方針。果たして自公と橋下との間にどんな密約が交わされたのか?前回の出馬辞退の理由とされたのは、出演番組の契約違反問題である。通常違約金は倍返し。更に彼の場合は単独出演というのは無くて、共演者が多いから番組の取り直しや再編集の手間が大変。そのコストは当然別途請求になる。それらの費用を自民が肩代わりすると言うことだろう。そしてこの費用は知事になれば、大阪府予算から関連企業を通じて、自民に環流されるという仕組み。
 さて、ここで見て取れるのは、自公の作戦の安易さ。おそらくは宮崎県知事選や大阪市長選の結果を見て、実務家路線より大衆アピール効果を狙って芸能人路線にシフトしたのだろう。
 では宮崎県知事東国原英男と、弁護士にして三流芸人橋下徹との間に共通点はあるだろうか?実は全くないのである。以下は両者の比較である。

比較ポイント 東国原英男 橋下 徹
芸能界との関係 知事選出馬までの数年前に芸能界を辞め、大学に再入学して地方自治を研究していた。 芸能人のまま、知事選に出馬表明。
既成政党との関係 既成政党の支持は受けず、単騎出馬。ほとんどホーマツ状態。特に県保守系が全て敵に廻った。 はじめから自民党支持を取り付けている。保守基盤に乗った選挙戦を指向。
出馬までの経緯 首尾一貫。 一転二転、狐疑逡巡。
選挙支持団体 なし。後で無党派市民団体が乗っかる。 自民・・・大阪府談合組織、随契企業団体が集票マシーン。
公明・・・創価学会
大阪弁護士会は不支持に動くだろう。
芸能人、メデイアの支援 なし。タケシ軍団も無視。 ?既に芸能メデイアが大騒ぎしている。所属芸能事務所タレントや創価系芸人の大量動員が予測される。


 筆者が一番注目するのは、選挙戦に入った時の選挙支持団体の動きである。自民党系では建設業を中心とする談合組織や大阪府調達を巡る随契組織、公明系では創価学会が行動部隊になる。学会は別にして、自民系ではどうなるだろうか?二つのケースで考えて見よう。
(1)大阪府談合組織、随契企業団体が健全な場合
 橋下は選挙の段階でこれらに依存する事になるから、知事になっても自民の傀儡(ロボット)に過ぎない。ロボット知事の下で、彼らはやりたい放題。ノックの前の中川知事時代のやくざ主導放埒府政の再来である。
(2)大阪府談合組織、随契企業団体が崩壊している場合
 枚方談合汚職や、太田房江のとどめを刺した中小企業協議会騒ぎで、これらの組織・求心力が崩壊している場合である。このときは、創価学会が行動部隊の中心になる。従って、府議会は公明党の牛耳るところとなり、弱者救済を名目とした我田引水放埒府政の実現である。
 これまでの彼の発言から伺えるのは、イメージ先行型のポピュリストで、経済・財政には素人。こんなのが知事になって自公が後押しになると、太田房江がせっかく減らした、財政赤字や職員数、ひったくりが又元の水準に戻ってしまうおそれがある。
 このような見たくもない事態を避けるには、民主党がまともな候補を擁立する以外にない。ところがこれが駄目なのだ。大阪の人材不足窮まれり。
(07/12/12)

 昨日の夕刊を見て、橋下徹弁護士が自公推薦で大阪府知事立候補に吃驚。こんな軽薄カラッポ40代が知事になるかと思うと、筆者は大阪を逃げ出したくなってしまった。全く、今の政治家は何を考えているのか、票さえとれれば何でもよしではないのだ。ところが本日朝刊、たった一日で立候補を撤回。理由は知事選に立候補すると、現在出演中の番組に違約金が発生するかららしい。立候補の動機も取りやめの理由も実に安直。そもそも、立候補表明に当たってはテレビ出演に関する契約をキチンと理解しておくべきである。こんなことも出来ないで、よく現職の弁護士が務まるなあ、と思ってしまうのである。
 さてこれで自公側の候補者探しは振り出しに戻った。一方の民主は未だに手懸かりもも掴めず、入り口で立ち往生。ではどういう知事が望ましいか。今の大阪の最大の問題は、様々な意味で資本が不足しているということである。この資本不足を補うための諸策を、これまで国に依存しすぎてきた。国に依存すると云うことは、いわゆる補助金獲得である。そのためには、中央省庁のキャリア官僚をスカウトするのが一番手っ取り早い。その象徴が元通産官僚だった太田房江なのである。これからみても、大阪府に如何に国依存体質が強かったことが判る。しかし、補助金というものは使い切らなければならないから、結局は資本は蓄積出来ず、下手をすると借金しか残らないことがある。その典型が北海道夕張市。補助金ばっかり頼っていると、国から締め付けがきつくなる。その結果、大阪府も人が育たず、全てにおいて自立出来なかったのである。これからの大阪に必要なことは、この国(=補助金)依存体質を脱却し、自己資本の充実を図らなくてはならない。そのために必要な施策は、民間及び海外からの資本導入である。大阪の未来は、東京とは異なる形態のグローバル化を目指すしかない。そこに大阪の個性を発揮すれば良いのである(但し、グローバル化における大阪の個性とは何か、をこれまでの府政が作って来なかったことが問題)。従って大阪府のトップには、国際的視野が広く、民間特に海外に人脈を持ち(かといって村上義明のようなのではない)、長期的展望に立てる人物でなくてはならない。例を挙げると、三井総研の寺島理事長とか、アメリカハドソン研の日高研究員とかである。無論外人だって構わない。但し、これらの人たちと今の大阪府職員や府議会議員(1/3はやくざだからね)とは知的レベルの差がありすぎるのが問題。大阪人もいつまでも、たこ焼きやお好み焼き、お笑いだけでは駄目なのだ、ということを自覚しなければならない。なお宮崎県の例は宮崎県特有の現象であって、これを参考にしてはならない。自公の橋本擁立工作は、宮崎県の特異現象の形だけをまねた最も愚かな、政治家として最も堕落した行為である。又、こういうときになると、何でもかんでも大阪や大阪の特異性を強調する高名な学者や評論家がいるが、全てそれは間違いである。なぜなら、横山ノックも太田房江も大阪・大阪と叫んで、結局は何の成果も得ていない。今大阪人に必要なことは、大阪とさえ叫んでいると何とかなるというドグマ・迷信を捨て去ることである。
(07/12/06〜07)

 太田房江が次期大阪府知事選不出馬を表明。それはそうだろうが、早速漏れ聞こえてくるのが、自公民相乗り案。府民を馬鹿にするのもいい加減にせよ。一番サイテーは民主党と連合大阪。コレら(彼らというのもはばかれる。コレで
十分だは、先の参院選や大阪市長選の意味が全く分かっていない。このまま行けば府民は白けてしまって、サイテー投票率になりかねない。ということは、とんでもない新人が出てくれば、白け票がぐーんと動いて、十分勝算はあるということだ。誰かやってみますか。只、今の大阪にはかつての宮崎県や滋賀県のような明確な争点がないことが問題である。
(07/12/03)

 
平松当選祝賀会でバンザイをしてしまったために自民党大阪府連がむくれて次期知事選に太田以外の独自候補擁立を表明。では民主党はどうかというと、例の中小企業連盟の高額謝礼金などで、色々裏金脈が出てきたにも拘わらず、連合大阪は次期知事選での太田支持を表明。相変わらず、大阪の民主組織の政治感覚のなさ、ピンぼけ振りが発揮された。そして昨日、民主大阪府連が太田不支持を表明。さて、大阪府知事選は来年三月に迫っている。もうあまり時間はない。こんな状態で自民も民主も独自候補を擁立出来るのだろうか?普通は副知事をたてるのだが、副知事も太田と一緒に業界団体の接待に応じているから、どちらの陣営から出ても、相手のネガテイブキャンペーンにさらされるから、論外。一番手軽なのは、宮崎県のひそみにならって、芸人を立てることである。吉本でいくか、松竹でいくか、それとも東京系でいくか?の争いになるとはいささか情けない。
 思えば、太田房江は大阪を、いささかなめていたのではなかろうか?
太田府政になって、大阪は少しでも良くなっただろうか?我が家の家人に云わせれば、太田房江は只の銭ゲバらしい。筆者も太田の目的は、大阪府知事を三期努め、以後国政に打って出ようというところにあったように思える。つまり、大阪は国会に行くまでのワンステップだった。大阪を使い捨てにしようとして、使い捨てにされたのである。いささか脇が甘かったようだ。
 要するにこの問題の本質は、今の大阪にはそれぐらい人材がいないということなのだ。では大阪人は皆駄目になったのか、というとそうではない。優れた人物はいくらでもいる。しかし、それが大阪には居着かず、みんな東京に行ってしまうことが問題なのだ。この傾向は、実はバブル時代から発生していた。ところが、当時の大阪政財界はその問題に気づかず、目先の好景気に目を奪われて長期的な投資を怠ってきた。更にバブルが崩壊するとそれどころではなくなり、ひたすら中央のお情けにすがるしかないていたらく。これらの無為無策が現在の無様を招いてしまったのである。
(07/11/30)


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