21'ヨーロッパ大洪水

技術士(応用理学)   横井和夫


 これは07/18に紹介したドイツ中部の斜面崩壊のその後。18日にはかろうじて残っていた右岸の陥没孔もそこから二次崩壊が始まって見る影もありません。この斜面は今後も崩壊を続け、最終的には30゜前後の緩い勾配になって落ち着きます。
 その後どうなるかは住民と行政の態度次第。ほおっておけば10~20年後には植生が復活して森になるかもしれないし、只土で元に戻しただけではマタマタ同じことの繰り返し。ドイツ人は懲りないから、又同じことをしそうだ。日本人も同じだが。
(21/08/11)


 今回のヨーロッパ大洪水で出来た河岸の崩壊。場所はドイツかベルギーの何処かで判りません。災害は傾斜した台地の中を走る川の両岸で発生した崩壊。右岸では斜面肩に丸い陥没が出来、これを起点に辷り崩壊が発生している。降雨の浸透により地下に大きな動水勾配が発生するとパイピングが生じる。すると空洞が発生しそれが成長して地表まで達する。これが.陥没である。左岸に見られるのは通常の斜面崩壊。
 そしてこの画面を拡大してよく見ると、台地を構成している土質は粒径の揃った・・・粒度配合の悪い・・・砂です。この種の砂は陸上では砂丘、大きな河川の自然堤防や中州のような処でしかできない。果たしてどんな環境で出来たのか?或いは鉱山排出物の中にも砂そっくりの残渣はあります。果たして近世鉱山で出来たスラグか?
(21/07/18)


 これは日本ではありません。ドイツでの洪水の様子。道路が冠水し、橋桁に流木が引きかかっているのは日本と同じ。今世界では日本だけでなく、中国でもヨーロッパでも洪水が大発生。
 鈍感なのはロシアのプーチンとアメリカのトランプぐらいでしょう。
(21/07/16)