セウル号沈没事件

横井技術士事務所
技術士 横井和夫


 なんだか原因究明が曖昧なままに、セウオル号船長の無期懲役が確定。世間では航海士の操船ミスとされていますが、筆者は舵の損傷つまり船体の酷使が原因だと考えています。これは今の横浜LaLa問題に共通しています。つまり目に見えない根本問題を無視して、目に見える部分だけを追いかける姿勢です。横浜問題では、世間は末端の下請け業者のそれも派遣社員のことばかりを問い詰めるが、根本的な問題は元請である三井建設の設計ミスであることは明らか。
 こういう根本的ミスは、判ったときに退治しておかなければ必ず将来に禍根を残す。それが出来るかどうかが、一流か二流か(国家も企業も)の分かれ目だ。
(15/11/13)

 本日ソウルでのセウオル号沈没一周忌追悼祭で、遺族と警官隊が大立ち回り。その原因は沈没原因に対し、遺族側と政府説明とで乖離があることだ。政府は積荷が傾いたためセウオル号の針路が狂い、それが船の横転沈没に繋がったと主張する。責任は船長始め乗務員および運営会社にある。一方遺族は船が針路を帰る前にドガーンと大音がし、その後針路が変わってたとする。その原因としてアメリカの原潜が衝突したという説もある。
 筆者はセウオル号の航跡図から針路変更の前に何かあったと考えている。この点は遺族側主張と一致する。転針の原因がアメリカ原潜はどうだか知らないが、ワタクシはその原因は舵かシャフトの損傷と考えてている。
 どれがどうだか判らないのだが、こんなものセウオル号を引き揚げて調べれば直ぐにわかる。なぜ韓国政府は事故発生以来1年もセウオル号引き揚げを遅らせてきたのでしょうか?おまけに大統領が追悼式典が済むとさっさと外国に逃げ出したので、余計に遺族の感情を刺激した。当にエモーシュナルな顛末だ。
(15/04/19)

  何事も異例ずくめで始まったのが韓国セウオル号裁判。十分な証拠調べもせずにいきなり起訴公判というスピードはなんとなく2.26事件の軍法会議を思わせる。何から何まで公開というのは、殆ど人民裁判だ。遂に韓国は人民共和国になったのだ。
 起訴事実は全て結果責任だ。しかし事故原因は当日8:30頃の突然の右旋回である。何故こういう事が起こったのか?それを修正することが出来なかったのか?については全く明らかになっていない。
 見ている限り、韓国の司法は大統領とマスコミの方ばかり見て、やるべき事をやっていない。これが国家全体に蔓延しているのである。
(14/06/12)

今の時代、文明国ではあまり考えられないのですが、18〜19世紀では船の運航は船長が請け負っていた。つまり船長が船員や食糧・燃料を調達し、儲けは船会社と山分けというシステムです。
 セウオル号もこれをやっていた可能性があります。つまり、船員は船長が雇い、積み荷の量も船長の采配。過積載の儲けは会社と山分け。今回の斉州島航海でセウオル号は、過積載分だけで6200万ウオンの利益が出たはずと云われています。復路でも過積載をやるだろうから、儲けは往復で1億ウオンぐらいになるはず。その半分を船長が取るとして5000万ウオンの儲け。但しこれを独り占めしては船員から文句が出るから、口封じのために半分をボーナスで渡すと、一人当たり200万ウオン(20万円)くらいの臨時収入だ(云っておくがせいぜい3〜4日の一航海だけでだよ)。だから事故時に船員も船長と一緒になって乗客を見捨てた理由はこれでよく分かる。
 なお、これは18〜19世紀の海賊船や捕鯨船のやりかたです。
(14/05/07)

 これは我が家だけの世論ですが、あの船長が船内放送で、「皆さん待機して下さい」とだけ云って、次の行動指示を出さなかったのは、救助船の数が足りないのに、乗客が一斉に避難すると、自分達が助からなくなる。だから乗客は船内に閉じこめて、自分達だけ逃げようという算段。一見うがった見方に見えますが、前後の状況を見ると、結構うなずけるのです。
 さて沈没時の映像を見ると、殆ど波はなく、夏の瀬戸内海か琵琶湖のような状態だ。4月だから水温も高いので凍死の恐れはない。救命ボートに乗れなくても、救命胴衣を付けておけば3〜4時間は浮いていられる。その間、救助船を待てばよい。陸地は近いので、水泳の得意な人間なら、泳いで陸地にたどり着ける。従って、沈没前に乗客を甲板に誘導しておけば、救助数はもっと上がり、殆ど全員救助出来たかも知れない。そうすれば船長は英雄になった。

 さてセウオル号事件。韓国検警察当局の捜査の手が、政界まで延びてきました。この事件場合によっては韓国与党分裂・政界再編に結びつきかねません。
 事故後数日経ってみると、船長及び清海鎮海運(運航会社)と各規制当局との癒着があったと考えられる情報が少なくありません。1)まず日本から購入した後の船尾部の増築、2)当初海洋文化施設として購入したが、その後旅客船に用途変更してしまった、3)安全教育の無視。これらは清海鎮と韓国水路水産部との癒着が考えられます。4)過積載、乗客名簿の不備、救命ブイの固定など、違法状態で出港を許可することが常態だった。これは船長及び清海鎮と港湾当局との間に癒着があったとしか考えられない。清海鎮もそれを黙認し奨励していた可能性もある。5)救助された船長を海警は、当初「救命胴衣のため確認出来なかった」と説明したが、実際は船長は救命胴衣を付けていなかった。海警の中に船長のお友達がいて、見逃してやろうとしたのだろう。船長と韓国海上警察との癒着も疑われる。
 では何故こんなに癒着が横行出来たのでしょうか?その背景には、政治との癒着があったと考えられます。セウ
ル号が日本から買い取られたのは2年前。通常船舶の輸出は許可・手続きに2〜3年ぐらいは懸かるから、購入計画が持ち上がったのは前政権のイーミョンバク政権の後半です。斉州島はイーミョンバクの本貫ですが、韓国では僻地。斉州島に大型船を就航させ、中央部と結べば、観光や産業開発が出来る。とどちらが持ちかけたか知らないが、清海鎮と前政権との間に金品のやりとりがあったと疑われても不思議ではない。これが末端官庁が違法行為をウヤムヤにする原因を作る。
 パククネは大統領になったものの、男性優位の韓国社会では未だお嬢さん扱い。政官界にはまだまだ前政権の息が懸かった旧体制が残っている。クネはこの際、これら旧弊を一掃し、自分の独裁体制を作ろうと思った。それが事故後頻発する政府・官僚批判に現れている。しかし、イー派も黙ってはいられない。あの手この手を使って延命を諮るだろう。この結果が、次の韓国政変となるのです。
 イーミョンバクは在任当時から怪しい怪しいと思われていたが、ナントカ誤魔化し無事退任出来た、と思っていたら、とんでもないところでボロが出てしまった。
(14/04/30)

 最近になってセウル号の沈没時の映像とか、出港時の貨物積載状況、船内設備が公開され、沈没事故は(1)セウオル号の急速旋回、(2)積み荷の固定不良による船体の傾斜、(3)重心の移動による傾斜の加速が原因と説明するのが主流の様です。これは船体が傾斜した後・・・即ち事故発生から一定時間経過後・・・の経過を上手く説明出来ます。船体傾斜の原因は急旋回でしょう。しかし、何故旋回を始め、それを止められなかったか、が説明されていない。つまり鶏が生まれてからの成長過程は記述出来ても、鶏を生んだ卵がどうして出来たかが説明出来ていない。
 下の図ー1は04/18に韓国海警が発表したセウル号の航跡図を簡略化したものです(04/18にテレビニュースで出されたものに、04/22毎日新聞版を重ねたもの)。航跡は海警版では図のA点(8時35分か40分頃)から、通常の航路から僅かに北に外れています。B点(8時49分)で急旋回を始めた。これが三等航海士が指示したものかどうかは、未だ明らかになっていない。その後旋回行動を続け、C点(8時55分)にやっと「本船は危険だ、傾いている」という救難信号が発信された。このときの傾斜角は、おそらく30゜を越えていたものと思われる。なお、韓国海警は図のB点、C点で急旋回したと発表したため、日本の一部のメデイアでは、セウオル号が図ー1の破線のような航跡を辿ったと勘違いしたアホがいたようだが、幾ら何でも7000tを越える(当時)大型船が、自転車じゃあるまいし、こんな急角度で曲がれる訳がない。
 それは別にして、セウオル号がBC間を円運動していたのは間違いない。この間の航跡は図の様な単純円で、途中で航路を戻そうとした形跡は伺えない。又船の姿勢は、AB間では航跡に従いA→B方向だが、、BCの中間点からは、それと逆方向になり、以後は変わらない。と言うことは、セウル号はB点以後は姿勢を制御する能力を失っていたと云える。更に図の右下から流れる海流がセウオル号を押し流す。これがセウオル号が旋回を続けていた理由である。
  


 そこでまず、船が傾斜するメカニズムを考えてみよう。図ー2はそれを単純に模式化したものである。まず、積み荷など荷重が全て鉛直方向の場合は、力は図ー2のOAの方向に働き、少々の過積載では吃水は深くなるが転倒する事はない。しかしここに何らかの水平力OBが働くと、合力はOCの様になる。又この力により、船体は破線のように傾斜する。この作用点の位置が、Aからミドルサードの範囲内なら転倒は起こさず復元は可能。これが少しずれると不安定になるが、直ちに転倒するわけではなく、適正な措置を採れば復元可能。しかし大きくずれると、復元は不可能となり、傾斜は加速して転倒・沈没となる。
 ここで重要なものは、云うまでもなく水平力OBである。OBの発生原因には
 (1)急激な高波や近接船との衝突などの外的衝突の様な衝撃的外力
 (2)船体欠損による浸水や荷重の偏心、旋回時の遠心力
挙げられるが、事故当日の映像では波や風は全くなく、近接船もなく、(1)の要素はない。(2)でも船体欠損は(1)がなければ起こらないし、荷重の偏心は船体が傾斜しなければ起こらないのである。従ってOBの発生原因は、B点での急速旋回による遠心力の発生としか考えられない。そこで又元に戻るのだが、何故セウル号が急旋回する必要があったのか、という説明がないのである。報道では25才の女性三等航海士が急旋回を指示したことになっているが、これは操舵手の証言で、本人の供述ではない。操舵手が航海士の指示を勘違いして舵を斬りすぎたところ、自分の責任を隠すためにそう証言した可能性もある。又、操舵系全体が故障を起こし、機能不全に陥っていた可能性もある。

 セウオル号の船長がパンツ一枚で逃げ出した映像が公開されて、物笑いの種になっていますが、これは本人だけの問題ではありません。これは便衣です。古来中国では、戦況不利と見ると、兵隊は軍装を脱ぎ捨て、私服(便衣)に着替え逃げ出す事が普通でした。この結果、数万あった軍勢があっという間に消えてしまうのです。
 これは近代社会ではルール違反です。ところが中国はこれを近代戦でもやったのです。便衣で武器を採れば、現代では不正規兵と見なされ即決裁判で銃殺です。しかし便衣戦を知らない日本軍は、日清戦争以来この便衣隊に苦しめられました。
 永年中国に事大してきた朝鮮人は、中国人の最も悪い部分を学んだのです。この船長にとって、自分の船が沈むと言うことは自分の敗北です。だからとっさに昔ジイサンなんかに聞かされた便衣を思い出し、それに倣ったたのでしょう。しかしこれは国際ルール違反です。
 国際ルールを護らない中国、道徳を無視する韓国人。これらは世界と言うより地球の恥だ。
(14/04/28)

 セウル号沈没事故対照的に、テレビや週刊誌などのメデイアによく採り上げられるのが、5年前紀州沖で沈没したフェリー「ありあけ」の遭難事故。これはセウオル号の姉妹船で船形も大きく変わらない。これが6.9mの高波を受けて横転沈没。しかし乗客・乗員は全員無事救助。船長と副長はルール通り最後に退船してこれも救助された。セウル号とは大違いだ、これは日本人と韓国人の民度の差だ、と言うわけでネトウヨや保守系メデイアは大喜び。ワタクシも韓国人のような愚民・土人に、大きな玩具(船)与えたのが間違いの素という気はしますが。
 しかしあまり喜び過ぎて夜郎自大にならないように気を付けた方が良い。日本だって、福知山線脱線事故の時、死亡・負傷した乗客をほったらかして逃げ出した車掌、それを当然と指示していたJR西日本という会社とか、軌道幅の検査報告を組織ぐるみで誤魔化していたJR北海道という会社。他にも色々ある筈だ。
 過積載の問題も韓国特有ではない。今日本では、橋梁や下水管など公共インフラの劣化・破損対策が話題になっているが、インフラの劣化は何も鉄やコンクリートなど構造材の老朽化だけが原因ではない。その6割位は過積載である。これを放置してきた国土交通省と、それを可能にしてきた自動車メーカーの責任こそ問われるべきである。
 他人を嗤ってばかりいられないのである。
(14/04/27)

 パククネがセウル号事件の後、珍道島にやってきて、「これは殺人事件だ」とか、「関係者はみんな処罰する」なんて、大統領にあるまじき単細胞的発言をしたのが話題になっています。しかしワタクシは別に不思議に思わない。クネは慶尚道(新羅)の出身。慶尚道の人間は、性格が強く、激すると感情をコントロール出来なくなる・・・ついでに迷信深い・・・と云われる。その性質が出ただけである。
 これに比べ全羅道(百済)人は大人しく、北部(高句麗)人は我慢強いと言われる。日本人はどちらと付き合うべきか、考えるべきヒントである。
 セウ
ル号運航会社のオーナーは総額263億円の資産家で某新興宗教幹部でもあった(統一教会か?)という噂。政界にも相当金をばらまいているはず。役人に賄賂を払って過積載をやるというのは、会社の命令だろう。あながち船長だけの責任とは云えない。
(14/04/24)

 今朝は何処のマスコミにも載っていないが、昨日夕のテレビニュースで、セウオル号の操舵輪の電子系統に不具合が見つかった、これに関連して検察当局は運営会社関係者の出国禁止措置を採った、と報道。セウル号最期の異常旋回行動について、筆者は既に(04/19)これは舵の損傷によるものと指摘している。
 操舵輪と舵は一体のものである。操舵系統に異常が発生すれば、船はコントロールを失ってしまう。三等航海士が急旋回を指示したのは、船がいきなり異常行動を起こしたので、それを修復しようと試みたのだろう。残念ながら航海士も操舵員も、操舵系統に不具合があるとは知らなかった(ワタクシも気が付かなかった)。知っていたのは経営者だけだったという訳だ。
 過積載も当初から取り沙汰されている。しかしセウオル号は今回だけでなく、過去から過積載を繰り返してきた疑いがある。あの船長はそれを実行し、会社もそれを黙認して儲けてきたはずだ。波が静かで航路が一定しておれば、少々の過積載で転倒などはしない。しかし何度も繰り返されると、船の構造部材がダメージを受ける。これが重なると、ある時突然破壊する。所謂疲労破壊である。8時過ぎに生じた「ドン」という音はこれかも知れない。これが操舵系に関係する部分だったりすると、元々操舵機に不具合があったのだから、たちまちセウオル号は針路をコントロール出来なくなる。みんなマスコミは8時57分の急旋回(=三等航海士の指示)が転倒の原因と考えているようだが、実際はその前に舵が効かなくなっており、その結果が急旋回になったのである。
 つまり、事故の原因は三等航海士の技量ではなく、セウ
ル号の整備をサボってきた運営会社であり、それを見逃してきた船長の責任である。
 さて何が云いたいかというと、ここ数日メデイアに採り上げられているのは、25才の女性三等航海士である。メデイアではやれ経験不足だ、未熟だとか、あたかもこの航海士に責任があるような報道が為されている。筆者にはこれがSTAP細胞の問題を、小保方一人に押しつけようとする理研や、その尻馬に乗る朝日や毎日やサンケイなどの間抜けマスコミと重なって見えるのである。
 なお、我が国都市圏鉄道の朝夕の通勤ラッシュで繰り返される光景は、明らかに過積載である、と思えば他国のことを嗤ってばかりはいられないのである。
(14/04/21)

 本日ロイターネットを見ていると、事故が起こった4/16当時、学校関係者がロイター記者に対し、「300人は救助された」と語っていたのだ。翌日パククネが現地を訪れ、「280人以上は助かっている」と喋って猛ブーイングを受けたのは、この発言を受けたものと思われる。あの国の言語では、行方不明者と救助者との区別が出来ていないようだ。

 セウオル号事件で、船長が真っ先に逃げ出したのが話題になっていますが、これ考えようによっては当たり前かもしれないのです。そもそも緊急時にキャプテンが最後に退船(艦・機)するのは、イギリス海軍の伝統が船員法などに組み込まれたからです。この伝統は古くは中世騎士道が起源で、それはキリスト教をベースにしている。処が近世に入ると、騎士という階層はなくなり、世の中はブルジョワジーと称するジコチュー欲深紳士が支配するようになり、騎士道精神はすっかり廃れてしまった。仕方なく逃げ込んだところが海軍だったのです。
 19世紀以降、イギリスが勢力を伸ばすに連れ、イギリスに影響を受けた国はこの伝統を受け入れるようになった。その典型が我が日本である。明治になって日本海軍は、イギリス海軍の伝統をそっくり真似した。江戸時代、日本では武士道が強調された。これは騎士道とは性質は違うが、家名や恩義と言った抽象的価値観が、個人生命に優先するという点で、価値観が騎士道とラップするところがあり、西欧価値観を容易に受容出来たのだろう。
 ところがそれと異なるのが大陸の騎馬民族国家である。ユーラシア大陸内部の厳しい環境に暮らす騎馬民族では、訳の判らない抽象的価値観より、現実的価値が優先される。最も重要なことは、最も強い種のDNAの存続である。何故ならこれが絶えると、集団全体が滅亡するからである。韓国や中国はれっきとした騎馬民族国家。だから危機に当たって、国王や族長が家臣や部下を見捨てて逃げるのは当たり前。「鴻門の会」から逃げ出した劉邦が、項羽に追いかけられた時、親父や子供を馬車から突き落として逃げたのは有名な話しである。だから船長が真っ先に逃げ出したのは、単に彼等の民族的伝統に従っただけかも知れない。
 しかしこの船長はクビになるだろう。会社にとって、乗客の生命はどうでも良いが、船は重要である(騎馬民族に於ける馬のようなもの)。この船長は大事な船を失った。一族(会社)の大事な財産の喪失を防げなかったのである。従って彼は優れた種の後継者とは見なされない。よって集団から排除される。
 日本は西欧に支配を受けなかったが、西欧の伝統を学んだ。しかし他のアジアは西欧に支配されたが、西欧の伝統を学ばなかった。この違いだよ。
(14/04/20)

 昨日夜のテレビでやっとセウオル号の航跡図が出てきました。これを見ると最終場面では、セウル号はジグザクに回転しているように見える。これを韓国当局は、当初急旋回したため積み荷のバランスが崩れ、操船不能に陥ったと説明する。
 しかし、筆者にはこの時点で既に舵が損傷していたのではないかと考える。舵が損傷すると、操船不能となり、同じ場所を回転するようになる。それが始まったのが午前8時半頃。その結果、針路が予定より外れることになる。航海士が急旋回を指示したのはそれに気づいたときで8時49分。しかし、未だ舵が損傷したとは思っていない。その後は操船不能となる。舵が損傷すると同時に固定シャフトが変形すると、船体との間に隙間が出来、これは回転が継続すると更に拡大する。そこから浸水が始まり、ついには沈没に至る。
 では舵損傷の原因は何か?筆者が主張する潜在岩礁も勿論あるが、もう一つ見逃してならないのは、船体の整備不良である。セウ
ル号は船齢20年。船齢を重ねると整備コストも懸かってくる。おまけに後何年も使っていられない。そんな船に高い金は懸けられない、で整備を先送りしてきた可能性はある。
 そしてこの運航会社が与党派だったら、全責任を三等航海士に押しつけて、全てはウヤムヤに出来る。当にSTAP細胞に関する、理研と小保方の関係にそっくりになる。
(14/04/19)

 韓国セウオル号沈没事件。韓国政府やマスコミは、概ね航海士の操船ミスによる横転と結論付けようとしていますが、ワタクシは未だ潜在岩礁説を捨てていません。
 まず横転説は、船が急旋回したため積み荷や乗客が一方に偏り、その結果重心のバランスが崩れたことが原因とする。しかし様々な点で不可解な点もあります。
1、事故後の映像を見ると、積み荷のコンテナが船の周囲に見られるが、みんな浮いている。と言うことはコンテナは空荷で且つ船に固定されていないということである。この場合船が急旋回しても、積み荷重量は僅かであり、且つそれは船には直接伝わらないから、モーメントとしては寄与しない。単に船の遠心力で吹き飛ばされるだけである。
2、乗客が一方に偏った。セウル号の様な旅客船の場合、乗客は一番片舷に偏るのは出港時である。特に乗客の大半は修学旅行生だから、両親の見送りもあるから、その傾向は強い。しかしセウオル号は何ら問題なく出港している。
 一般に人間がバランスを失うのは地表面が30゜を越えてからである。もし、乗客が片舷に集中していたとすると、それは船体の傾斜が30゜を越えてからの現象である。
 第一セウオル号の幅は全長140mに対し22mあり、十分な安全設計が行われている。少々乗客が偏ったところでバランスを失う訳がない。
3、もしバランスを失っての横転なら、セウオル号はコスタ・コンコルデイア号の様に正横に横転している筈である。処が実態は船尾を下に船首を上に向けての傾倒である。これは船尾部に何らかの損傷が入り、そこから浸水し船尾から沈没したとしか考えられない。
4、事故当時操船していたのは経験4ヶ月の女子三等航海士で、これが急旋回を指示したと云われる。又沈没前から異常な航跡が見られるとも云われる。急旋回を指示したのは間違いはないにしても、これが実行されたかどうかは別問題である。まずそもそも当海域は潮流が大きいと云われている(衛星写真を見てもそう思う)。そんな処で7000t近い大型船が急旋回出来るでしょうか?舵の力より、船と潮流による慣性力の方が大きくなってしまうのである。
5、横転説では事故の前(午前8時過ぎ)に起こった、ドーン(がーン)という音の発生を説明出来ない。
6、沈没地点の水深はおおよそ37mとされ、岩礁説否定の根拠になっているが、そうはならない。まず5で挙げた音が事故の発生(A地点)とすると、それが生じた時刻と、実際に救難信号を出した時刻(午前9時過ぎ)には2時間近い時間差がある。この間に4で述べた異常運動が生じても不思議ではない。当時の潮流速度・方向の関係もあって複雑だが、船速との合成速度を考えると、A地点と沈没地点との間には数〜20q近い距離が生まれる。つまり岩礁説を否定したいなら、潮流速度を考慮して航路上の海底地形を検証しなくてはならない。
 以上1〜6の点から横転説は力学的に成立せず、根拠も無いと云える。
 ではどういう状態が考えられるだろうか?午前8時前に三等航海士は船長から交替を命ぜられた。その後船尾に異常音を感じた。これが岩礁との衝突である。但し所謂正面衝突ではない。プロペラ或いは船尾の一部がこすれただけかもしれない。それでも単船殻の内航船にとってはダメージである。その結果正常航路が維持出来ず、操船に混乱が生じた。これが沈没前の異常操船の原因だろう。又船尾から次第に浸水が大きくなった。その間事態収拾を試みたが効果なく、10時過ぎに救難信号、乗務員に退船命令。乗客には有効な避難指示が出されなかった。
 以上が筆者の描く全体像です。しかし、結末は全責任をこの三等航海士に負わせてウヤムヤ。小保方STAP細胞のやり方と同じです。何故なら、未確認岩礁があれば、それは韓国海洋警察庁の責任になる。船長の責任にすれば、そのボスの経営者にも跳ね返ってくる。末端女子ならどうにでもなる。
(14/04/18)

 これは昨日韓国客船セウオル号が沈没した南西部珍島島沖の海底地形です。図の右上が珍島島で、その南西部には多島海が広がっているのが判ります。セウオル号はこの何処かで沈没したのです。
 これまでの報道からは、セウオル号が沈没した地点を具体的に知るのは難しい。しかし沈没地点は珍島島の南西約24qで、捜索状況の映像によれば、周辺は全体に波静か内海状態。水平線上に島も見えている。これらの点から沈没地点を推測すると、下図の赤×地点の付近になります。多島海中の浅海域で、こういう場所は水面下に岩礁が隠れていることもあれば、潮流速が速く、干満の差も大きい。日本では瀬戸内海の来島海峡とか鳴門海峡のような処だ。
 沈没原因については様々な仮説が示されていますが、ワタクシは今のところ岩礁衝突と考えています。根拠は、1)周辺に燃料流出の形跡が無い、2)船体長140mに比べ幅員が22mと大きく、大変な安全設計を行っていると云うことです。これぐらい幅に余裕があれば、急回頭や乗客の移動で少々重心がずれたところで横転する事はあり得ない。従って、何らかの理由で船底或いは船腹に穴が空き、そこから浸水したと言うのが最も妥当な見方でしょう。穴が空いた理由として、北朝鮮魚雷攻撃も捨て切れませんが、その場合は浸水だけでなく燃料への引火も考えられるので、油が出ていないことの説明が付かない。


本来なら半島南部の多島海を避け、南の外洋にルートを採って斉州島に向かうべき処を、仁川での出港が遅れたため半島寄りに航路を採ったのだろう。それにしても不思議なのは、未だ船内には500人近い乗客がいるのに拘わらず、船長・船員がさっさと逃げ出していることだ。何年か前の北朝鮮による韓国警備艇雷撃事件でも、艇長・士官が部下をほっぽりだして逃げ出した。これは韓国の伝統なのでしょうか?
(14/04/17)

 韓国珍島島沖で客船が沈没したというので、すわ北朝鮮特殊潜航艇の攻撃かと思い、幾つかニュースを見てみたが、そうではなく、単なる座礁の可能性の方が大。あの辺りは多島海で海図に載っていない岩礁が多いのだろう。
 それは別にして、サンケイにしろ中央日報にしろ、読売にしろ、ロイターにしろ、各メデイアに出てくる写真が、ほぼみんな同じなのだ。つまり同じ写真をみんなで使い回ししているのだ。
 これってコピペではないでしょうか?小保方コピペ論文を一番非難していたのは、サンケイ始めこれらマスコミ各社ではなかったか?
 世の中で一番多くコピペをやっているのは、マスコミと役人と政治家、それと大学教授と称する学者だ。
(14/04/16)