タイの洞窟遭難事件

技術士  横井和夫


 タイの洞窟遭難。少年13人の無事が確認されてとリあえず安心。問題はこれからの救出方法。現地は雨期で、ポンプ排出量より、流入量の方が多く、なかなか埒が明かないらしい。ワタクシは前に、ドリーネなどの外部流入口を閉鎖した上で、排水するという方法を考えたが、どうもこれでは時間が懸って問題解決にはならないようだ。
 救出の行方を阻んでいるのは、洞窟にアップリフトがあって、凹上部が水没していることである。と云うことは、脱出路を上に広げればよい。一番手っ取り早い方法は、凹部の天井を爆破し、その土砂で底を埋めればよい。洞窟は人間が入れるから、鉱山用の削岩機なら搬入可能。出来れば凹部の手前をいくらか拡幅して、2台パラレルに並べれば、効率は倍加する。


 こうやって洞窟断面を順次拡大しながら前進していけば、モノの一か月ぐらいで、遭難地点に到達できる。他のプロでも難しい潜水救出や、乾季まで4か月待つよりマシだ。
(18/07/04)

 タイの洞窟(鍾乳洞)に、少年ら13人が閉じ込められている。原因はここ数日来の大雨で洞窟内の水位が上がり、洞窟の一部が水没して、通行不能に陥ったためである。タイ軍部はポンプを投入して排水に努めているが、容量が足りず、洞窟内水位は下がらない。ということは、流入する水量がポンプ容量を上回っていることになる。つまり、外部の何処かから流入する経路があるはずだ。その経路を遮断すれば、洞窟内の水を排水出来ることになる。
 外部からの地下水流入経路としては幾つか考えられるが、一番可能性の高いのはドリーネである。次に、洞窟から枝分かれしている枝洞窟である。これらはひょっとすると既に分布が確認されているかもしれない。現地に詳しい地質研究者の指導を仰ぐべきである。
 ドリーネや枝洞窟は、石灰岩の中の断層のような地質構造に規制されて発生し成長する。これらが既に地質調査で把握されていれば、それを参考にすべきである。 又これらが未確認または不正確な場合は、並行して物理的探査を行う。その場合、地質構造を短時間に、広域的に把握できる手法が必要である。地表が東南アジアの熱帯雨林という条件を考えると、手法としては、レーダースキャナー探査とかレーザースキャナー探査が挙げられる。こういうのを技術のアウトリーチと呼ぶ。

(18/07/04)