メガソーラーは夢の名薬か?・・・電田構想批判

 電力会社が大型太陽光発電の受電拒否を表明した。この後ろに原発再稼動を目論む経団連のロボットアベや経産省の策動があるのは明らかだが、現在の再生エネルギー強制買取制度が矛盾に満ち満ちたものであることも明らかである。この制度が出来たときの管直人と孫正義の,お手て繋いで馬鹿踊りが、この制度の末路を象徴していたのである。
 現在の電力供給環境を見ると、戦後出来た9電力による地域独占制が崩壊しているのも明らかである。まず地域社会の人口減少と崩壊である。人口が減れば、各戸供給を基本とする電力産業収益が低下し、行く行くは破綻するのは当たり前である。だから何処の電力会社も、人口が増えている首都圏に営業戦略を伸ばす(この前の国勢調査結果を見れば一目瞭然)。その結果が地方の崩壊である。
 ではどうすればよいか?ワタクシはこの狭い日本に九つも電力会社は不必要と考える。NTTと同様、(周波数によって)二つに整理統合すればよい。四国電力や沖縄電力など、必要ではない。同じことは鳥取県や和歌山県が本当に必要かどうかという議論に結びつく。無論それに対する反対もある。誰が反対するのか?電力会社に天下りを目論んでいた経産OBとか、電力利権で食ってきた自民党政治家達である。
(13/10/12)

 岡山の旧塩田跡地でメガソーラー案浮上。出来れば250MW(原発1基の1/4)の太陽光発電所になるらしい。面積は550ha。当地は所有会社が倒産した後、ほったらかしで、今では野鳥の天国らしい。さて、ここにソーラー基地を作れば、環境保護団体との軋轢が始まるのではないでしょうか?どちらも環境/環境と息巻いている。エネルギーと生物多様性とのせめぎ合いである。これがどういう結末を迎えるのか?興味深々。
(11/08/25)


三井化学始め三井系企業が愛知県にメガソーラー基地建設を計画。愛知県だから東海筋か渥美・知多半島地域だろう。この地域は東海・東南海地震の強震地域。海岸沿いは液状化の危険性が高く、丘陵地でも地すべりの多発地帯でもある。それを覚悟した上なら、何処に何を作ろうが構わない。但し発想の始まりが再生エネルギーの固定価格買い取り制にあるのなら、情けない話し。如何にも常に他人のふんどしで相撲を取りたがる三井的発想。
(11/08/21)


本日新聞を見ると、シャープがタイに売り込む190haのメガソーラーの一面広告。一瞬キチガイ沙汰かと思いました。その下流では、今後洪水が増えて農民は飢餓に苦しむでしょう。別によその国だからどうでも良いが、シャープは結果に対し、責任を持たなくてはならないだろう。
(11/08/01)

台風6号の影響で四国地方は随分雨が降りました。もし川の上流で電田構想を実行していると。今頃、吉野川や物部川にはソーラーパネルがプカプカ浮いているでしょう
(11/07/21)

[ペテン師と被害者]
詐欺という犯罪は詐欺師だけでは成立しない。それに騙される馬鹿が必要である。この馬鹿の代表として、さだめし今の札幌市長が相当するだろう。
 昨日この市長、孫にメガソーラー誘致をお願いしたらしい。しかし、札幌でソーラーが機能するのは年間数ヶ月しかない。何に使うのか?おそらく再生エネルギー促進法による政府の補助金だろう。つまり、電力交付金を充てにした原発誘致と、発想は同じなのである。ソフトバンクにしてみれば、用地はただで手に入れられる。面倒臭いことは全て札幌市に押しつけ、利益を確保した段階で逃げ出せばよい。しかし、札幌市はメガソーラー維持管理のノウハウなど持っていない。トラブルが起こればみんなメーカーまかせ。費用はメーカーのいいなり。それとメガソーラーは、いわば無人工場だから、地域に雇用は産まない。
(11/06/29)


[慈善の英雄の腹の内]
 アメリカのフォーブス紙が今年の慈善の英雄として、ソフトバンクの孫正義とユニクロの柳井を選定した。理由は東北震災救援救援の私財提供である。ここで、柳井は実際に私財10億を振り込んでいるから問題はない。しかし、孫は私財100億を寄附すると表明しただけで、実際に振り込みは実行されていない。
 彼の腹は何か?簡単な話だ。私財100億を提供すると云えばマスコミは黙っていない。やれ正義の味方とか、やれ前代未聞の義民とか、大騒ぎだ。この結果ソフトバンクの株価は上がる。無論これを見込んで投機筋が買いに奔るし、ソフトバンク自身が自己勘定で買いに入ることもあり得る。株価が十分上がったところで、株を売って寄附に当てれば、自分の懐は一切痛める必要はない。さすが久留米大付属だから馬鹿じゃない。
 寄附を何時何時までにやらなければならない規則はない。マスコミの取材にも適当に答えておればよい。日本のアホマスコミを騙すなど、赤子の手をひねるようなもの。
 かくて孫は、名誉と富、その延長としての権力を手に入れる。朝鮮人管と在日孫の日本乗っ取り作戦だ。しかし、そもそも孫自身、100億の寄附が出来るほど純資産(現金)を持っているのでしょうか?日本の所得税法を忠実に守れば、個人純資産がそんなに溜まる筈がない。実際に寄附を実行すれば、国税が動き出す可能性がある。このやり方、見方に拠れば証券取引法や所得税法に引っかかる恐れもある。この辺りが中途半端秀才の限界か。孫もホリエも村上も、みんな塀の上ギリギリを歩いているのだ。それくらいやらなくっちゃ大金は掴めない。
(11/06/24)


[電田構想批判]
 ソフトバンクの孫正義が全国の休耕地を利用して太陽光発電を行えば、原発100基分の電力が得られるという構想(電田構想)を発表して以来、全国知事の半分近くがこれに賛同し、更にマスコミに至っては、これこそ日本のエネルギー問題を解決する夢の名薬ともてはやす。又、一部の評論家は一刻も早くこれを実現しようとメデイアで煽る。さて一般には名薬ほど副作用が強いものである。彼等はこの構想の副作用を考えたことがあるのだろうか?
 そもそも、休耕地を太陽光発電に利用する構想は、リーマンショック時の原油価格高騰対策として農水省が発表している。しかし当時は誰らも見向きもされなかった。つまり、これは決して孫の独創ではなく、農水省案の二番煎じに過ぎない。それはともかく、ここでは本構想と太陽光発電の問題点を検討する。

1、電田構想の問題点
 これには大きく次の二つの問題点が挙げられる。
   1)流域生態系の攪乱
   2)河川流出量の増大

1)流域生態系の攪乱
 通常太陽光発電パネルは発電効率を上げるために、南向き30゜の角度で設置される。つまりこの角度に覆われる範囲は陰になって光が入らない(100%ではないだろうが)。光が入らないと植物は光合成が出来なくなるから、常時酸素欠乏状態になる。この結果、植物などの好気性生物は死滅し、嫌気性バクテリアが増殖する。死滅した植物やバクテリアの死骸から2酸化炭素が発生するので、却って2酸化炭素が増加することになる。現政権の国際公約である減炭素政策にとってマイナス効果しかない。
 休耕地というのは、実は豊富な生物多様性を持つ生態系を作っている。これはひとつの有機複雑系である。そこに太陽光パネルという高度に純化された無機物質や、極度に単純化された工学系を投入すれば、当然ながら生物多様性は失われることになる。有機複雑系と高度無機物質系を共存させることは、そもそも無理がある話なのである。

2)河川流出量の増大
(1)休耕地に降った雨は直ぐに流れ出すのではない。休耕地に降った雨は一旦田面や植物・土壌に貯えられ、余剰分が水路を経て河川に流出する。休耕地の田面は概ね水平である。つまり、田面に降った雨は水平方向には流速を持たない。その結果、土壌に貯えられた水は地下に鉛直浸透し、その後河川に流出する。浸透には結構時間が必要である。この結果、降雨のピークと河川流量のピークには時間的ずれが発生する。つまり、休耕地は自然の洪水調整池の役割を果たしているのである。
(2)さてこういう場所に太陽光パネルを張りつめるとどうなるだろうか?先に述べたように、太陽光パネルは30゜の角度で設置されるから、降った雨はパネル先端では水平方向の流速を持っている。この流速により降った雨(全部ではない)は下流に押し寄せることになる。そして、水路から下流河川流量の増大をもたらす。このピークは従来とは異なり、降雨ピーク直後に発生する。極端に云えば、強い雨が来た時、地域行政が避難勧告を出す前に洪水ピークが来ることもあり得るのである。この量は流域面積にも拠るが、少なくとも電田構想プランでは決して馬鹿にならない量になることは容易に察せられる。つまり、この構想は結果的には河川流量の増大をもたらし、別途防災施設の設置が必要になる。
防災施設としては、当面洪水調整池の設置での対応が考えられるが、降雨量が調整量を超えれば当然下流河川流量の増大を生じ、やれダムだの広域下水道だのと別の洪水対策が必要になる。その費用もソフトバンクが負担するというなら別に構わないが。

3)管理の問題
 どんな設備でも長期的に使用しようと思えば必ず管理が必要である。休耕地が多いのは高齢化が進んだ過疎地帯である。誰が管理をするのでしょうか?光合成が妨げると云ってもそれはパネルの下の話し。周辺の空き地からは生命力の強い植物が生長する(主にセイタカアワダチソウなどの裸子植物)。ライバルになる被子植物が死滅しているからどんどん増える。それにほこりも溜まる。その結果発電効率が低下するから、効率を維持するための管理が必要となり、費用が発生する。これもソフトバンクが負担するなら別に構わない。更に過疎の高齢者地帯を良いことに、ソーラーバンデイットがやってくる可能性もある。ン千万とかン億を掛けてパネルを設置したのは良いが、一晩経つとそっくりなくなっていて、気がついたときには、パネルはウラジオ行きとか上海行きの貨物船の船上にあったてな話しもあり得る。

 要するに、世の中は何でも都合の良い事ばかりではないということだ。

2、太陽光発電の問題点
 以上述べたことから、太陽光発電については、電田構想よりは管首相の云う1000万戸(数字は別にして)構想の方が未だましなような気がする。理由は一般家庭の屋根に設置した方が、1で述べた理由から環境負荷が低いと考えられるからである。しかしこれでも現在の施策はあまりにも問題が多く、工学的にも経済学的にもナンセンスとしか云いようがないケースが多い。例えば、某大手メーカーがメデイアCMで流している、屋根全面を太陽光パネルで覆う方式など、ナンセンスを通り越して殆ど詐欺の段階に達している。更に、消費者の無知を利用して、そもそも発電に適さない屋根にも、無理矢理押しつけてくるインチキ業者も出てくる。太陽光発電事業には、それを取り締まる法的整備が必要なのだ。

 現在の太陽光発電システムは、一般消費者が発電装置を購入・設置し、発電量を電力会社に売ると云うものである。これを見ただけでも、これが非現実的であることが判る。
1)技術の進歩に対応出来ない
 例えば、現在一般消費者が発電及び蓄電装置を購入しようとすれば、200〜300万円近い初期費用が発生する。1個人としては馬鹿にならない出費である。太陽光発電推進論者は20年で償却出来ると言うが、20年の間にシステムに不具合が起こらない保証はない。又、その内更に発蓄電効率の良い機器・材料が開発されるだろう。そうなれば、古い機器から新しい機器への交換が奨められる(少なくともメーカーの営業はそう行動する)。この結果、古い機器は捨てられ、膨大なゴミの山を作る。このゴミの処分法が未だ決まっていない。

2)経済原則に逆行している
 現在のシステムで、電力会社が自然エネルギー利用電力を強制的に買い取らなければならないようになっている。問題は買い取り価格だが、これが低めに抑えられているので自然エネルギー利用がなかなか進まない、と言うのが自然エネルギー推進論者の主張である。そこで、彼等や民主党政権は、この価格の上乗せを主張している。しかしチョット待って貰いたい。今でも発電単価は自然エネルギーは従来型に比べ遙かに高い。現在でも逆ざやが生じている。これ以上買い取り価格が上昇すれば、電力会社の経営を圧迫し、株主代表訴訟も発生しかねない。そうなれば料金引き上げか、国家による補助金投入である。これは大衆の負担による一部の有資産家に対する優遇措置となる。更に発電量の固定価格買い取りとなれば、消費者の無知を利用して、発電効率の悪い家屋でも、無理矢理太陽光発電を売り込む悪質業者が発生する。現に上で述べたように、屋根の周囲を全てパネルで覆うようなCMを流すメーカーがいるのである。
 そもそも生産結果の取引に国家が介入すること自体、資本主義の原則に反則している。それどころか、現在の民主党政権下では価格決定まで国家権力が介入しかねない。これを「統制経済」と呼ぶ。トロツキーに拠れば、統制経済とは独占資本主義の最も堕落した形態である。この体制下では企業家は大衆の方を向かず、政治家と官僚の方ばかりを見る。そこでは価格競争は行われず、経済活動は沈滞するのみである。

3)原価償却は本当か?
 メーカーは20年経てば元が取れる、つまり原価償却が出来ると宣伝する。しかし、それはその20年が何事もなかった場合の話しである。20年というのは結構長い。その20年の内に何が起こるか判らない。例えば、地震で家が潰れたとか、火事で家が燃えたとか。地震保険の対象は家屋だけで設備は含まれていない。別に保険に入っておかなければならない。

 ではどうすればよいか?筆者は電力事業(基本法)の原点に立ち返るべきと考えている。まず同基本法では、電力会社に地域独占権を認める代わりに、電力安定供給を義務付けている。一方、平成の電力自由化で発電事業には誰でも参加出来るようになった。それはそれで良いのだが、参入に当たって差別を設けてはならないのは理の当然である(参入に差別を設けるのが統制経済、設けないのが自由主義経済)。何故差をつけなくてはならないのか?それは自然エネルギー事業業者の競争力が弱いからである。だから、こういう弱い業者(つまり多くは個人)には退いて貰った方がよい。筆者が考える太陽光発電事業とは次のようなものである。

(1)発電会社が各戸を調査して、有効発電が可能かどうかを判断する。
(2)可能と判断された場合は、所有者と設置契約を結ぶ。
(3)この段階で、発電施設に関する資産は個人から電力会社に移る。このほうが、税法上も個人に有利に働く。さもなければ、下手すると固定資産税がかかってくる。
(4)発電装置の設置・維持管理・設備更新は全て発電会社の負担とする。
(5)発電会社は所有者に賃貸料を支払う。

 こうすれば
(1)発電施設設置・更新でウロウロするインチキ業者を排除出来る。これは消費者保護の為に絶対に必要である。
(2)これまでは各個人の個別発注だからコストが割高になっている。発電会社からの発注なら一括大量計画発注になるから大幅コストダウンが期待出来る。
(3)蓄電設備でも各戸で設置するから高くなるので、発電会社が自前の発電所や変電所を利用して、大型蓄電工場でも作れば、ずーっとやすくなる。多分今の半分以下になるでしょう。
(4)設置事業は各発電会社の年度経営計画内に収められるから、発電会社の経営にダメージを与えることはない。経済合理性並びに資本主義の原則に反することもない。

 無論この方式なら、太陽光発電推進論者が主張するような大規模発電を早期に実現することは無理だろう。しかし、それが自然の摂理なのである。
(11/06/15)

[電田構想の裏表]
孫正義の100億円義捐金は未だ振り込まれていないよし。800億電田構想も、自分は金は出さず800億を自治体に肩代わりさせる腹ではないか?

 楽天が経団連脱退をほのめかした。誰がどうしようと構わないが、楽天が商売をやっていけるのは、電力事業法で電力会社が電気の安定供給を義務付けられているから。もし孫正義が狙うように電力完全自由化が実現すれば、電力会社が楽天をねらい打ちにして電気を止める。そこで楽天は終わりだ。

西日本は本日から梅雨入りになりました。孫正義の休耕田を太陽光発電基地に転換する電田構想は、実はリーマンショック前の原油価格高騰期に農水省が出したもの。結局これはものにならず。電田構想の最大の問題は、太陽光パネルで水田を覆うため、流域の流出係数は増大し、河川流出量が増大し、災害が増大する。結局ダムでも作るかという話しになりかねない。環境と災害は裏表の関係。
(11/05/27)

[孫正義のメガソーラーは安いか高いか?]
孫正義が私財800億円を投じてメガソーラー建設。それに近畿首長はみな賛成。さて800億で得られる出力はせいぜい数万KW。100万KW級の原発1箇所新規立地に要するコストは、大体1〜2000億。原子炉単体なら200億位だろう。さて、どちらが安いか?
(11/05/22)


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