豊洲市場問題の真実

横井技術士
技術士(応用理学) 横井和夫


 豊洲移転か築地改築かの東京都PTの検討結果が発表されました。それを見ると、築地改築にはプラス面ばかり、豊洲移転案はマイナス面ばかり。これは典型的官僚作文で、誰かの意志を”忖度”した結果に違いない。
 官僚の作る作文や数字は、自分がその部署に居る期間だけ維持できればそれでよい。遥か将来のことは、どうでもよいのである。最終判断は知事ではなく、都民であることを忘れなく。
(17/04/09)

 昨日BSフジプライムニュース。ゲストは今注目の浜渦元東京都副知事。どっちみちたいしたことは喋らないが、どんな言い訳をするのか興味があって見てみたが、思った通り、この男二流の役人上がりだ。
 筆者もサラリーマン時代、何人かの役人OBを見てきたが、二流の役人には共通点がある。それは何かにつけて、自分の自慢話をすることだ。やれあの道路は俺が作ったのだとか、あの橋は俺が作ったのだ、という類である。浜渦もその例に漏れなかった。一流の人間は、自分から己の実績をひけらかすことはない。問われれば答えるが、それはむしろ自分の失敗談だ。それは将来、同じ失敗を繰り返させてはならない・・・それが進歩である・・・と思うからである。ところが浜渦の話・・・・シンタローもそうだが・・・には、そういう哲学が全くなかった。だから二流なのである。反省なきところ、進歩はない。
(17/03/22)

 さて東京都100条委員会。こんなものただの客寄せ余興。そんなものみんなわかっているし、シンタローだってお見通しだから、あんな様になってしまった。シンタローは若干認知症は入っているが、痴呆ではないから、もっと長い審問にも耐えられたはずだ。
 さて、この騒ぎの張本人は誰かと云うと、どれはシンタローではなく百合子。本人、外ではしらばっくれているが、内心はどうか?本心は豊洲に移転したいが、それではシンタローに屈服したことになる。おまけに知事選で投票してくれた多くのアホ都民の多くは、移転反対派だ。うっかり豊洲移転なんてこと言うと政治生命を絶たれる。
 おりしも技術検討委員会が「今のままでも豊洲で安全」という答申を発表。これが100条委員会の前日だったのは意味深。これが偶然だったのか?百合子の指金だったのか?要するに、百合子は豊洲は安全だ、と誰かに言って欲しかったのだ。本心は「助けてください皆さん」だ。
 また、100条委員会の追及が甘いと言われるが、どっちみち八百長委員会だから当たり前。昨日BSフジプライムニュースでの音キタ(元自民で現都民ファースト)など、環境基準のハードルをシンタローが引き上げたからこうなったんだ、とまるっきり筋違いの発言。だったら環境基準を国の基準に戻せば豊洲移転は可能といわんばかりだ。しかしこれも百合子の願望に沿ったもの。
 そうだったらそうと、はっきり言うべきなのだ。それをやれ安全と安心は違う、などと訳の分からないことを愚図愚図いうから、こんなことになったのである。愚かな扇動者は、自分の扇動にがんじがらめにされて、身を亡ぼすという典型である。
(17/03/21)

 豊洲の再調査でまたまたベンゼン他が基準値超レベル。筆者はこの報道を聞くたびに、東京都・・・どの部局か知らないが・・・の無知・無能ぶりが目に見える。現在の東京都のレベルは、中学・高校理科部のレベルである。大学・大学院なら、もっとましな答えを出せるはずだ。
 我々がやるなら、まず基準値以上の値が出ている場所を特定する。平面的には大体分かっている。あとは垂直方向に、どの部分が高濃度であるかを特定すればよい。その上で、その部分を掘削除去すれば、それで済む。その部分は特定されているはずだが、なぜか東京都はそれを公表しない。本当に分かっていないのなら、東京都の技術レベルは中学・高校並みということだ。
 汚染層が幾ら深くても、せいぜい地下10数mである。このレベルの土砂を掘削排除する工法は幾らでもある。それどころか、建物の下にあった函渠は、そのためにあったのだ。共産党もアカハタ編集部も、野党も、ついでに北野タケシもマスコミも、少しは勉強しろ。
(17/03/19)

シンタローに名指しされた練馬区長。シンタローが「困る人が出てくるでしょうね」といったのはこいつのことか?この人物、かつて都知事本局長を務め、シンタローの側近中の側近。シンタローは「誰かにハンコを使われた」と云ったが、この人物こそ知事印を自由に使える立場にあった。おまけに都退職後東京ガスに天下っている。これこそ怪しい。ただこれだけで済むなら、いかにも小物過ぎる。他にも豊洲利権に群がった連中がいるのではないか?
 シンタローの父親は鹿児島県出身で、その所為かシンタローも郷土の英雄西郷隆盛とか大山巌を気取るところがある。但し気取っているだけで、中身は月とスッポン、空っぽだが。西郷ー大山流人心掌握術の意味を全く理解していない。シンタローは全てを副知事の浜渦に任せていたと云うが、これは「坂の上の雲」に描かれた大山と児玉源太郎の関係に重ねたのだろう。司馬遼の罪は結構深いのである。しかし、浜渦と児玉とでは出来が全く違う。浜渦など所詮三流官僚の成れの果て。児玉は戊辰戦争から西南戦争、台湾平定まで経験した実戦派。中身はほっといて、形だけ真似して満足するのは、昭和高度成長期以来の日本人の特徴だ。
 その点はアベ晋三が故郷の英雄吉田松陰を気取ったのは良いが、森友学園籠池なんて俗物にたぶらかされて、とんでもないことになったのとよく似ている。所詮シンタローもアベも見かけ倒しの俗物と云うことだ。
(17/03/05)

 さて豊洲問題のシンタロー会見に、やれ無責任だの責任転嫁など、マスコミ筋からの評判は甚だ悪い。何故悪いかと云うと、シンタローがマスコミが期待する情報を、出さなかったからだ。
 評判は悪いが、筋はシンタローの方が、マスコミより通っている。「責任は行政全体にある」というのは、確かに責任転嫁のようだが、東京都のような巨大組織になると、ある事案の決定が誰の責任で、どのように行われたのか、さっぱりわからなくなるのである。これは何も東京都だけではなく、かつての大日本帝国だって同じだ。
 シンタローは「豊洲移転は都庁・都議会の総意であって、ワタクシが裁可しただけだ」と強弁。裁可とは何事だ。裁可という言葉は、旧憲法下では天皇にしか使えない言葉。たかが東京都知事如きが使ってよい言葉ではない。知事というのは所詮官僚の成れの果て。使えるのは決済だけ。そんな言葉の違いも判らないアホが、永年芥川賞審査委員を務めていたのだ。芥川賞のレベルダウンもやむを得ない。本人は自分は天皇だ、と錯覚していた、あるいは未だ錯覚しているのかもしれない。なんとなく日米開戦に当たっての昭和天皇独白録のようだ。
 世間では「窮地に追い込まれるシンタロー、高笑いの小池」などというアホフレーズが飛び交っているが、シンタローなどもはや過去の人物。失うものは何にもない。だから窮地など存在しない。むしろこの際、裏切り者を全部地獄の底まで連れて行ってやる、ぐらいのつもりなら、もっと面白くなる。
 そもそも小説家などという無責任稼業の人間に、行政責任を問うことこそナンセンス。彼が細かいことは何も知らなかった、というのは、おそらく本当だろう。第一、週に一度それも3時間しか登庁しない知事が、細かいいきさつを理解しているわけがない。そんなアバウト人間に15年もの間都政を、それも圧倒的多数で支持してきた東京都議会や東京都民の方にこそ責任がある。一億でなく1000万総ざんげだ。東京都民がアホだったのだ。誰がアベルで、誰がカインだったのか?
(17/03/04)

 豊洲問題に関し、筆者はずっと初めから築地だって危ないものだ、と指摘してきました。それは第五福竜丸の汚染マグロ・・・マグロはとっくの昔にバクテリアが分解しているが、放射性物質は未だ3/4以上は残っている・・・だったり、自動車排気ガス対策用フィルターからの重金属・・・バナジウムが出てきます・・・だったり、それ以上に物騒なのは戦時中の不発弾だ。豊洲に不発弾はない。
 ところがここに出てきたのが、戦後米軍クリーニング工場のトリクロロエチレン。そこまではワタクシも気が付きませんでした。
 しかし小池はコンクリートやアスファルト(As)でカバーしているから大丈夫だ、とイケシャーシャー。別にシャーシャーしても、東京など他人のことだからどうでも良いが、本人いや一般東京都民はコンクリートやAsの実態を、どれだけ知っているのでしょうか?
 あんなところで使うコンクリートやAsなど、ろくなものじゃない。どっちみち建築用のシャブコンで、Asだってうすっぺらなもの。永年の酷使で、薄くなりひび割れだらけ。透水性など土と変わらない。無いのと同じだ。
(17/03/02)

 最近とみに強くなってきたのが、豊洲問題に絡むマスコミ石原シンタロー批判。週刊現代がシンタローの旧悪暴露までやりだした。しかしこんなことマスコミならみんな知っていたのじゃないか?田原総一郎や田崎史郎だって知っていたはずだ。知らなければジャーナリストとして無能。知っていて報道しなかったのは、ジャーナリストとして失格。
 確か就任一期目で、毎日新聞だかサンデー毎日が、シンタローの週一出勤とか四男への補助金疑惑を報じたが、それに追随するマスコミは全くなく、二期目は400万票取って圧勝。これで本人は、オレが何やっても大丈夫、都民が支持しているんだから、と錯覚しても当然。この錯覚を与えたのが、マスコミであり、都民なのだ。
 その後はやりたい放題。四期目など都政などほったらかして新党設立とか政治活動ばっかりだ。その後継者である猪瀬にも東京都民は圧倒的支持を与えた。猪瀬はテレビじゃ都の役人を批判するが、自分自身シンタローのおかげで知事になれただけの二流人物だ。
 こういう無責任シンタローや二流の猪瀬を知事に祭り上げたのは、と京都民以外の何物でもない。東京都民こそ恥を知るべきだ。
(17/02/16)

 豊洲市場問題で石原シンタローが東京都議会参考人招致出席を表明。但し「僕は困らないが、僕の証言で困る人が出てくるかも・・・」と意味深発言。都議会への一種のブラフだろう。別にシンタローの肩を持つわけではないが、幾ら彼を追い詰めても何も出てこないだろう。何故なら彼が豊洲移転費用の適切性を判断できるほど、緻密な頭脳の持ち主とは思えないからである。実際にこの問題を取り仕切っていたのは、浜渦他の副知事・局長クラス。シンタローは彼らの報告を上の空で聞いて、次の航海のプランでも練っていたのか?今回の参考人招致は住民(といっても実態は共産党)の、移転経費に関する告発を受けてのもの。800ン10億円もの巨額買収費の算出根拠と支払い決定責任を問うものである。
 そもそも豊洲移転は先々代の鈴木都政からの懸案事項。それを鈴木も青島も解決できなかった。シンタローはこの問題を解決し、男を挙げてやろうと思ったかかどうか知らないが、買収条件で結構乱暴なやり方をやった。しかし、何か事業をやろうとするとき、法律やルール通りにやっておれば、返って問題がこじれ、にっちもさっちも行かなくなることが多い。そのとき乱暴な方法を使って強引に通す方が、返って安上がりにつくこともある。別にシンタローの肩を持つわけではないが、世の中にはそういうこともあるということだ。ワタクシだって結構やってきましたよ。
 シンタローは知事になってからも、登庁は周に一回、それも午後1時から3時までと、ろくに都政を見ていなかったのである。それを都議会も会都民もマスコミも、事実上容認してきた。その無責任体質・・・東京平和ボケ体質・・・が今問題になっているのである。無論都庁にやってこない間に、秘書を介して色々報告を受けたり、あるいは当事者・・・たとえば東京ガス経営者・・・と裏で会ったりしただろうが、それは闇の中。そこで何を話したかは、参考人だから知らぬ存ぜぬで通しきれる。だからシンタローからは何も出てこない。期待するだけ無駄。メギツネの妖術に化かされているだけだ。
(17/02/09)

 豊洲市場の地下水汚染物質濃度が、今回いきなり急上昇した件について、東京都は「・・・原因はわかりません」と曖昧で逃げようとしている。こんなものこれまでのデータが誤魔化しで、今回知事が変わったから誤魔化しきれなくなって、公表したに過ぎない。
 誰がどういう意図で、どうやってごまかしたのかは、いくつかのケースが考えられる(後ほど検討)。しかし誤魔化しであることは小学生だってわかる。同じやるならもっとうまくやれ、だ。そういうことも出来なくなったということは、能力劣化の表れだ。
 と最初は思ったが、まてよ必ずしもそうとは言えない、と思い直すようになった。まず誰でも思うのが、これまでのデータがねつ造だったのではなかったか?ということだ。しかし、現在の微量成分分析は、中学校や高校の理科実験じゃあるまいし、手で分析するなどと云うことはしない。まともな分析機関なら、ガスクロマトグラフィとか自動分析設備を使い、データもコンピューター処理で、分析の初めから終わりまで、人手が介入することは、まずありえない。
 また、基準超のデータが出てきたのは、事業の最終段階で、だ。この結果で知事は移転するかどうか決断すると言っているのだから、最終データが最も重要である。ねつ造するならこの時だ。しかし実際は逆である。つまりデータねつ造は考え難い。
 公開データを見ると、許容限界を超える値が出たのは、16年8月の7回目からである。ところが6回目から7回目までは結構インターバルが開いている。この間に何があったのか、がポイントだろう。
 津京都が豊洲移転を決めたのは確か平成8年。平成9年に技術検討委員会が立ち上がり、その後環境調査と汚染物質除去工事が行なわれた。汚染土層は旧海面から2mの盛土(A層)と、旧海面から旧海底面までの埋め立て土(B層)に分かれる。A層の対策は除去置換である。B層の対策が何で行われたか定かではないが、おそらく地下水くみ上げで行われたと思われる。
 これは井戸を掘って水を汲み上げ、汚染物質を濾過した後、水を処分するもので、汚染物質対策工としては広く用いられてきた。ところがこの工法の難点は、完全除去は不可能だということである。概ね90%オーダーまでは除去できるが、残り数%はどうしても残ってしまうと言われる。では残った数%はどうすればよいか?上から何らかの力が加われば、汚染物質は水の中に絞り出されてくる。いわゆる圧密(排水)作用である。
 豊洲市場建築工事は14年春着工、16年秋竣工。実質2.5年という短期間工事である。工事内容の主体は外周護岸築造・市場建屋の建築と、AP4.5mまでの盛土である。さてこの場合どの工事を先行させるでしょうか?。外周護岸は当然ですが、市場建屋を先行し、その後盛土に移るのが常識的な線。もしこの通りの施工が行なわれたとすれば、どうなるでしょうか?建屋荷重などたいした有効応力増加にはならないので、地下水の絞り出しには寄与しない。一方盛土荷重は面的に大きいから、影響は無視できない。また、これによる絞り出しの影響があらわれるにはいささか時間が懸る。数週間ぐらいは最低懸るだろう。その効果が10月検査に現れたの可能性が考えられる。つまり、盛土の施工を考えれば、今回検査で大きな値が出たのは、不思議でも何でもないことになる。
 なおこの推論は、実際の施工工程との突合せが必要だということ、だからと云って頭の悪い東京都民が、ハアー納得しますというかどうかは別問題だ。
(17/01/17)

 豊洲問題をややこしくしている元凶は東京都の驚くべき前時代的官僚主義、それにあぐらをかいた歴代知事の無責任体質ですが、その一つに、”専門家”と称するシロートの跋扈がある。彼らはしばしばテレビ画面に登場し、一般ピープルを前に、愚にもつかない妄説を垂れ流す。特に酷いのが、一級建築士と称するシロート達である。その例を幾つか挙げる。
1、図面が読めない一級建築士
 共産党が建屋地下に盛土がないことを公開してから直ぐの、某TBS昼のワイドショー。共産党の婆さん達は、「都は土を入れ替える必要がある時の、重機を入れるためのスペースだ、と説明するが、重機の入り口がない」と主張。そこにテレビ画面に建屋の図面が現れる。陪席していた一級建築士が「確かにありませんねえ」と解説。ところが、筆者はその図面に、ちゃんと資材搬入用クレーンが描かれているのを見たのだ。この手のクレーンは、倉庫特に港湾倉庫にはよく用いられるもので、別に特殊なものではない。
 TBS用意の説明図に、重機としてバックホウが地下室の隣に描かれている。これを見て建築士が「これをどうやって入れるんでしょうか?トンネルでもほるのでしょうか?」と発言。筆者は一瞬、何を言っているのか分からなかったが、どうやらこの建築士はTBSが描いた画をそのまま現実と受け取ったらしい。普通まともな技術者なら、この画は間違ってますよ、と訂正させるものだ。又重機というのも、都の職員(これがまたシロート)が共産党の質問に対し、うっかり重機と答えたのが、そのまま一人歩きしたのである。
 あんな狭いスペースの中での掘削工事に、バックホウなど使うわけがない。深礎でやるのが常識。こういう初歩的知識すら、この建築士達は持ち合わせていなかったのである。そしてその数週間後、TBSは資材搬入用のクレーンと扉の存在を認めた。筆者が三秒で分かったことに数週間を費やしているのである。
2、構造力学が分からない一級建築士
 これも同じTBSワイドショー。ある一級建築士が一般ピープル相手に、建物の安定性について講釈。彼がいうのは、豊洲の地盤(筆者が云うA層)は埋め立てて間がないから十分に締まっていない。地下方式だと、地震時に周辺の地盤の拘束がないから不安定になる、と説明。つまり、地震時に水平力が働くと転倒に対し不安定になると言いたいわけだ。ここで彼が出してきた図が、縦長のいかにも倒れやすそうな画。
 しかし現実の豊洲市場建屋は、横長で全く異なる。構造物に水平力が働いた場合、鉛直力と水平力の合力の作用点が重心から離れた距離(偏心距離e)が基礎幅1/6以内に入っておれば転倒は生じない。eは構造物の形状、荷重条件で異なるので、その都度求めなくてはならないが、大雑把な目安としては、構造物の基礎幅Bと高さHの比B/H>.0.7なら概ね大丈夫である。
 実際の市場建物は横幅が大きく、高さは小さい。B/Hは1.5から2.0ぐらいはありそうだ。従って、どんな大きな地震が来ても、ひっくり返ることはまずない。無論、建物の一部に損傷が入ることはありうるが、豊洲市場に損傷を起こす地震がくれば、築地などペチャンコだ。
 また、地震時の揺れを考えてみよう。盛土案と現在の函渠とで、地震の揺れはどちらが大きいか?地震の揺れは、軟弱な地層があれば、地震波そこで増幅する。つまり新しい盛土があればそこで増幅する。一方函渠(空洞)であればどうか。地震波は空気中は伝わらない。無論函渠構造物を通して伝達するが、その構造はRCのガッチリしたものである。どちらの地震動が大きいか、言うまでもない。
 もし地下室案が駄目なら、建物を盛土上に建設しなくてはならない。先の建築士の言い分では、盛土でも拘束力がないのだから、地上型なら全くないはずだ。ではどうなるか、強い地震がくれば、ひっくり返らないがズルズル滑ってしまう。その結果、地下配管との連結が切れ、市場は使い物にならなくなる。
 側方拘束力がないのだから、鉛直支持力もないはずだ。その結果建物は沈下を起こ、しこれまたつかいものにならなくなってしまう。その場合建物基礎はより深い支持層に達する支持クイ基礎とするか、あるいは旧海底面以上の地層を全てセメントか何かで改良処理をしなくてはならない。これに要する工費・工期は莫大なもので、前者は建物と同額かそれ以上、工期はあと1年は要する。
 しかし、地下函渠方式なら、少なくとも盛土荷重分だけは支持力は稼げる。又、盛土下の埋め土(B層)は埋め立てて数0年は経っているので、そこそこの支持力はある。これを組み合わせれば、地上2~3F程度の建物なら十分に支持できる。
 つまり、構造力学的に見ても、地上設置案(全面盛土案)より、地下函渠案の方がすぐれているのである。

(その他の安全性)
 実はこの項を書こうとしていた時に、突然PCにトラブルが発生し、そのままファイルからデータが消えたり、データを復元しようとしていたら、ファイルが混乱してひどい目に合いました。では気を取り直して、続きを書きます。
3、高潮、津波に対して
 マスコミでは、豊洲地盤の施工基面AP4.5mに対し、技術検討委員会が「この数字は科学的根拠はない」と語ったと報じられていますが、これは化学的の間違いであることは既に指摘しています。理由は基礎知識の無い文系マスコミがパソコン変換ソフトで出てきた字をそのまま記事にしただけのお粗末。
 さて化学的根拠はなくても、他に何か規制値があれば、それに従うのが世間の常識。豊洲開発は東京都企業庁マターらしいが、その場合設計条件は都港湾局との協議の上で決められる。港湾にこれでやってくれと云われれば、事業者はそれに従わざるを得ない。そしてその根拠となるのが高潮・津波高である。筆者は現在の東京都港湾局の設計基準がどのようなものか、詳細は承知しないが、将来襲来が予想される南海トラフ地震による津波、又温暖化によって大型化する台風による高潮を考慮すれば、この程度は必要かとも思われる。無論この高さなら絶対安全という保障はありません。
 一方現在の築地の高さはせいぜいAP2m。これでは将来の高潮・津波には、とても耐えられない。これまで無事だったのは、単に運が良かっただけだ。つまり、将来予想される自然災害に対しては、絶対とは言わないが、築地より豊洲の方がマシなのである。
4、その他の汚染
 豊洲の汚染は2段階に分かれ、海面からAP2mまでは東京ガスによる汚染。これは概ね撤去された。その下から旧海底面までの地盤からの汚染物質が、現在問題になっているわけです。この汚染物質供給源はずばりゴミです。これは豊洲だけでなく、東京都湾岸地域埋立地に共通する現象です。
 では築地ではどうなんでしょうか?近世初期までは概ね今の大手町・・・つまり東京駅西側・・・辺りまで浅い海が、広がっていた。関ケ原の後、徳川家康が征夷大将軍になってから江戸の開発が進んだ。

 またまた豊洲問題。昨日東京都の行政刷新委員会が、豊洲の盛土函渠案を決めた8人の戦犯を特定したと発表。特定してどうするのかね?刑事告発でもするのか?具体的な被害は出ていないし、工費・工期は当初(盛土案)より改善されている。安全性疑惑の具体的根拠は何もない、ただの云いがかり。これまでの騒ぎでコストがかかったとしても、それは単に小池とマスコミが騒いだだけだ。
 もしこの8人の名前を公表し、その結果具体的な被害(ネットによる誹謗・中傷、脅迫等)が出れば、逆に小池と東京都が訴えられることになる。
 さてこの問題、最近の傾向は汚染物質より、建物の安全性に関心が移ってきているようである。そこでテレビ・マスコミに登場するのが、専門家と称する素人達。なかには一級建築士と云いながら、建築の基本も判っていないのが、一般ピープルを前に滔々と妄説を並べる。日本もおわりだ。
(16/10/29)

 相変わらずの豊洲問題報道。本日昼食時、家人が「裏に一杯利権があるのやろなあー?」と云うものだから、ワタクシ「公共事業というものは、そもそも利権の塊だ。それを上手く利用すると大儲けが出来る」というと、カミさんが「そんなこと言うなら自分でやってみい。出来もせんでえらそうなことゆうな」とキツーイ突っ込み。すると息子が「父さんは、いつもそういうことばっかり考えていたが、結局出来なかったかった。その結果が今だ」。お父さんがっくり。
 それはそうとこの問題、今や東京都と日建設計との間の争いに移りつつある。東京都は先週前半までは函渠案は技術委員会の提言に基づくものと言い張っていたが、これが委員会側から否定されると、これは日建設計独自の提案に基づくものだと、突然矛先を実施設計に当たった日建設計に向けた。無論日建設計だって黙っていられないから、「これは都の指示によるもの」と反論。日建設計という会社は好き嫌いはあるが(筆者は好きではない)、ただの設計事務所ではない。もともとは住友系不動産の管理から始まって、不動産開発から建築設計までやりだした。三菱っグループの三菱地所のような会社だ(やり方はもっとあくどいが)。内部は東大閥で、政財界にもコネが広く深い。
 都の言い分は実施設計はプロポーザル(提案)方式で行なったもの。だから責任は提案を行った日建設計にあるというもの。そもそもプロポーザル方式といっても色々あって、一概にこうだとは言い切れない。設計の段階にもよるが、豊洲市場の実施設計発注は11年か12年だから、基本設計というより、実施設計対応と考えられる。この段階では発注者側には設計に対する基本コンセプトが既にあって、それを実現するための手法を求めるというのが通常である。
 問題は基本コンセプトがどのようなものであるかだが、これには二通りのケースがある。
(1)都のプロポーザル要請書に既に函渠案があって、その実施設計委託
(2)単に工期短縮、工費低減のため
 そのどれにしても、最終案は函渠案が採用されたのだから、責任は東京都にあるのは明らかである。こんないい加減なことで、責任を民間業者に持ってこられたのでは、民間としては今後東京都とのおつきあいは遠慮願います、ということになりかねない。
 何故こんな東京都無責任体質が産まれたのか?それは石原シンタロー(猪瀬も含めば)17年に及ぶ長期政権だ。この間に都内にはボスの顔を伺って、ボスの気に入る報告さえ挙げておけば大丈夫、という空気が産まれたのだろう。
 さて自民党。最近の動きでは、総裁任期延長論が主流になってきた。三期9年どころか、無期限なんてのまで出てきた。石原以上の安定願望だ。しかし、石原長期政権で東京都はここまで堕落した。アベ無期限政権なんて気楽なことを言っていると、これが自民党崩壊のきっかけになるだろう。
(16/10/10)

 豊洲新市場問題の最終決着点はもはや明らかです。委員会は既に、盛土なしでも安全性に問題はないと述べている。その結果、小池は「苦渋の決断ですが、委員会の意見を受け入れ、豊洲への移転をみとめます」と発表するでしょう。期限は11月7日。あと一か月余り、あまり時間はない。要するに泰山鳴動ネズミ一匹・・・どころか一匹もでない・・・状態でシャンシャン。
 さてこの問題、大きく二つの問題に分かれます。
1、手続きの問題
 これが一番うるさく言われている事柄です。
1)まず当初全面盛土だったはずが、何故一部函渠(一般報道では空洞となっていますが、土木的に正確には函渠というべきです)となったのか、そのプロセスが不明。
2)函渠方式への変更が、技術検討委員会はおろか、都の上層部にも伝わっていない。無論都の広報にも伝わっていない。
3)東京都内でのガバナンス不足。つまり、情報共有化努力不足。それより、都内官僚の横方向の連絡や、縦方向の情報伝達がなっていない。
 これらのうちで最大の問題は無論3)です。なぜこういう現象が起こるのか?それは上下間の信頼感がなくなっているからです。
 現実に豊洲再開発を担当しているのは土木系技術職員。ところが肝心の市場長(多分事務系)が、「自分は盛土の上の高床式と思っていた」などとトンデモ発言。こんなアホを担いでいたのでは、技術系が事務系を無視するのは当たりまい。東京都の文系優先人事政策が問題なのだ。
2、安全性の問題
 小池は知事に就任してこの件を知るなり、「豊洲問題は盛土がなくなるなど悪くなる一方だ」だと発言した。この背景には、当初の計画がどこかわけのわからないところで決定されている。これはルール違反だから、結果は悪くなるはずだ、という思い込みからはじまる。共産党や市民団体、マスコミも同じ思い込みに洗脳されてしまっている。
 手続きの問題と安全性とは、本来別次元の問題である。手続きは正しかったが、構造物は壊れてしまった、という例ははき捨てるほどある。その結果が膨大な法や基準の改訂である。今後も法・基準改訂は続くだろう。それは手続きと結果とは必ずしも一致しないということの証明である。無論その逆もあるが、それは単なる「まぐれ」である。
2-1)豊洲地盤の形成過程
 今豊洲問題で一番欠けているのが、地質学と地盤(土質)工学からのアプローチである。豊洲地区の地盤状況は、報道では全く現れず、東京都も知らん顔だ。下図は筆者が想定した豊洲地盤モデルである。

   1)A層;いわゆる「盛土」。A-1は2.5mの新規盛土。A-2が在来の埋め立て盛土に対する2mの置換盛土。
2)B層;旧海底面から海水面までの埋め立て土。
3)C層;いわゆる有楽町層と呼ばれる軟弱な沖積粘土層。その中間に薄い砂又は砂礫層が介在する可能性がある。
4)D層;沖積層の基底を作る砂礫層。これより以下がいわゆる洪積層(最新統)。

 この図から豊洲地盤は、次のように形成されたと考えられます。
1)まず外周に護岸が築造される。護岸形式はよく分からないが、図から推定すると捨て石護岸と思われる。
2)護岸の中を排水しながら、外部から土を持ち込んで海面まで埋め立てを行う(B層)。どんな材料でしょうか?ずばり建設残土とゴミです。これは何も豊洲だけでなく、東京湾岸埋立地はみなこれです。どんなゴミが持ち込まれたでしょうか?これについては誰も何も言いません。何故なら東京都民自らが吐き出したゴミだからです。
3)ゴミによる埋め立てが海面まで達したあと、AP+2mまで山土による盛土を行います。東京ガス工場はこの上に建設されました。従ってこの層が主な汚染土ということになります。
4)築地市場からの移転が決まると、汚染土対策として、旧盛土の撤去と置換(A-2)と、その上に新規盛土(A-1)が計画されました。
 ざっとこんなところだろうと思いますが、では汚染(有害物質含有層)は、どのあたりまで広がっていたでしょうか?A-2層の前身盛土が主汚染土だったというのは容易に想像できますが、汚染はその下のB層まで浸透しているはずです。又、B層自身も有害物質を含有しています。問題発覚後、東京都が青果棟函渠のたまり水に行った水質試験では、微量の六価クロムとシアンを検出しています。このどちらも石炭起源ではない。最も多いのはメッキ工場です。かつて東京下町には多数のメッキ工場がありました。そのメッキは何に使われたのでしょうか?それはガンダムやゴジラなどの玩具、PCやケータイの外面塗装です。これらの最大消費者は東京都民。なんのことはない、みんなして東京湾を汚染していたのです。
2-2)盛土の問題
 さて、こういう地盤条件で盛土を行うとどういうことになるでしょうか?地下(例えばB、C層)の有効応力変化を考えてみよう。まずもともとあった盛土は撤去されたが、新たにA-2層が投入されたので、これによる有効応力変化はない。ところがさらに2.5mの盛土(A-1)が行なわれた。盛土の密度を18~20KN/m3とすると、増加荷重は45~50KN/㎡となる。これは馬鹿に出来ない値である。
 ある荷重qを加えた時、地下のある一点における増加応力Δqは次式で与えられる。
      Δq=Iq×q
      ここでIqは応力増加係数で0~1.0までの値を取る。 Iq=f(載荷面からの深さ、距離、載荷面の形状等)
         
 まず地盤内応力がどうなるかを下図で考えてみよう。
(イ)は敷地全体に盛土を行った場合(当初の委員会案)の建屋直下の応力変化を考えてみよう。これは極めて広範囲な盛土になるからB、C層の下まで増加荷重が作用することになる(つまりIq=1.0)。その場合主としてC層に圧密沈下という現象が生じる。どの程度になるかはこの図だけでは分からない(東京都は当然この値を把握しているはずである)が、おそらく数10㎝から1mオーダーに上るだろう。つまり、建屋もこれと同じだけの沈下を生じる。ところが地下水位(=海水面と連動)は変化しないから、盛土内地下水は地盤沈下分だけ上昇する。しかもこれは汚染物質を含んでいる。このことがマスコミに知れたらどうなるか?盛土内の汚染地下水処理は極めて困難であり、まして市場が稼働している建屋内では、ほぼ不可能である。

3)対策工
 この問題の対策は、いかに地盤沈下をコントロールするかに懸っている。対策工法には幾つかある。その主なものを挙げてみよう。
1)支持クイ工法
 全面盛土を行った上で、建屋全体を支持クイで支える。これは委員会決定に沿う形で、手続き上は問題ない。また、いくら地盤沈下しても汚染水が市場建屋に影響することはない。問題は工期である。上で示したように、豊洲地点で支持クイをやろうとすれば、大体40~50m/本のクイが必要である。これを施設全体に適用しようとすれば、おおよそ半年ぐらいは要する。本体工事は14年春発注、16年秋竣工だからおおよそ2.5年。これだけでもキツイ工期だが、これに基礎工半年が加われば、工期は完全にパンクである。
2)沈下抑制工法
 これにもたくさんの工法があるが、どれも一長一短。間違いないというものはない。今問題になっている函渠工法はその中の一つである。建屋の下を函渠にすればどうなるか?上図の(ロ)の場合がこれである。この場合、建屋に注目すると、沈下に寄与する部分は建屋と建屋の間の盛土部分だけである。盛土幅が小さくなるからIqは極端に小さくなり、全面盛土の数分の一、つまり沈下量も数分の一になる。無論ゼロではないから函渠内への地下水流入もあるが、それは集めてポンプで排水すればよい。この場合地下水流入の多い場所、流れを現地で視認できるから対策も取りやすい。全面盛土で仮に地下水の流入があった場合、流入点の特定やその経路の把握は極めて困難である。
 函渠工法も基本的には地盤沈下を前提としている。その場合市場建屋も沈下する。これが等沈下なら構わないが、不等沈下を起こすと問題がある。特に生鮮市場だから水はよく使う。不等沈下を起こして水の流れが逆になったりすれば大事だ。しかしご心配なく。建屋基礎と函渠の間」にジャッキを設置しておき、いざ不等沈下を生じると、これを使って建屋の高さを調節するのである。この工法は既に関空ターミナルビルで用いられており、別に珍しいものではない。設計にあたった日建設計がこの程度のことを知らぬはずがない。ワタクシの云ったとおりならご心配なく、ということだ。
 というわけで、函渠工法は地盤沈下対策にも、汚染水流入対策にも使えるので、技術的合理性はある。多分ワタクシだって同じことを考えたでしょう。よくマスコミなどでコンクリートに僅かでもクラックが入れば、ベンゼンなどの有毒ガスはそこから噴き出すといったコメントが出てくる。ベンゼンは揮発性だが水溶性でもあるから、地下水位以下で噴き出すことはありえない。ここには土で覆えばすべて解決という迷信がバックにある。土は粒子と水の集合体であって、隙間だらけ。隙間はコンクリート以上に多い。何故コンクリートでは駄目で、土なら大丈夫なのか?その点の認識・説明が共産党や小池支持者やマスコミなどのアホには全くできていない。
(16/10/08)

 豊洲の専門家会議が、”謎の地下洞”に入って、「地下水の可能性が高いが、成分から見て危険レベルではない。換気や排水をやれば問題なかろう」とご託宣。これまで危険だ危険だと騒いでいた共産党やマスコミ・市民団体はどうするのでしょう?それよりことの発端に火をつけたユリコは?ことの対応を誤れば、せっかくピークまで達した支持率も急落。そうなれば差し迫った衆院東京10区補選の行方にも影響する。
 最終決着は筆者が当初云ったとおり、委員会の報告(無論これは都の意向が反映)を受けた形で、豊洲移転に踏み切る。抵抗する者がいれば強制執行だ。それをどう見るかは都民の判断だ。
 なお地下水が上がってきた原因は、盛土による地盤沈下に建物が引きずられただけのことです。地盤は変動するが、水位は変化しないのです。共産党・マスコミのもの知らず。頭もついてないのだろう。
(16/09/25)

これは今やおなじみの豊洲盛土の断面です。この件で非常に気になるのが、テレビも新聞もマスコミはみんな”盛土”を”盛り土”とかいていることです。”地すべり”を”地滑り”と書くのと同じ間違いです。
 こういう間違いが起こるのは、記者がPCのワープロソフトで検索した字を、正しいと思って安易にそのまま使うからです。盛土・切土などはテクニカルタームですから、基本的な文献・教科書を当たらなければなりません。   ATOKやIMEなどに初期的に埋め込まれている字が、正しいとはかぎらないのです。

 豊洲問題で、石原シンタローが「やっぱり役人にだまされていたんだ」と責任転嫁。文学者、中でも芥川賞作家の最大の欠点は反省がないことである。みんな大したことはない・・・芥川賞など世界では通用しない・・・のに、自分が天才・天下一と錯覚している。そういう知的倒錯者に、現実行政権を渡したのが、過ちの素。そういう都民がアホなのである。他にこの件で問題をこんがらかせている発言が未だある。それは汚染土対策委員長の「計画高さの+4.5mには科学的根拠はない」という発言である。これを聞いた一般ピープルは、いかにも東京都の計画はいい加減なものと思ってしまう。しかしこれは”化学的根拠”の”化学”を、無知のマスコミが”科学”と勘違いした・・・あるいはワープロソフトに”KAGAKU”と打ち込むと”科学”と返ってきた・・・だけの話なのである。FH=+4,5mというのはおそらく高潮対策のためである。
 本日某テレビ放送で、たまり水からアンモニアNH3の検出が報道された。何故アンモニアか、というわけだが、考えてみると簡単。この土地はもともと東京ガス工場で、石炭からガスを作っていた。石炭の焼成過程でアンモニアが出来るのは当たり前。さてアンモニアは有害物質といえるでしょうか?
 昔は鉢に刺されるとアンモニア水を掛けると治るといわれ、薬局でアンモニア水というのが売っていた。アンモニアを硫黄と反応させると硫化アンモニウムが出来る。これは代表的な化学肥料で、明治以降の日本の農業生産力向上に大いに貢献した。この程度は中学の理科程度の知識である。又、中学校・高校の理科実験室でもおいてあり、化学実験の必須アイテム。そんなものまで有害物質扱いすれば、日本の理科教育は終わりだ。
 アンモニアはアルカリだから、共産党のリトマス試験紙反応はこの所為かとも思える。なお、水がアルカリということは、地下空洞を作っているコンクリートにとって有利である。コンクリートはアルカリ環境下で強度を発現し、中性化が防止される。何が問題か?これを問題にする馬鹿こそ豊洲の地下に埋めてしまえばよい。
(16/09/19)

 アホさ加減では、どっちもどっちの豊洲問題。一昨日筆者は豊洲地下で見つかったたまり水のPHが強アルカリにシフトしていることを、砕石投入時のモルタルの所為ではないかといいました.。しかしあれはスラグの可能性もある。
 もともと関東地方は新第三紀以降の地層が多いので、砕石資源には恵まれていない。あるとすれば秩父地方のジュラ紀の岩石か石灰岩。その中でここ30年来よく使われるようになったのが、製鉄所から排出される高炉スラグ。これな見かけは通常の砕石と変わらないが、高アルカリが特徴。鉄鉱石の一時精錬から出てきたものだから、不純物が含まれていても不思議ではない。石灰石は無論高アルカリ性。
 東京都の発表ではベンゼンは検出されず、微量のヒ素と六価クロムが検出された。その他の成分は未発表。何故?全部出さないのでしょうか?これが木っ端役人の性。
 ヒ素の場合酸素の多い環境下では亜ヒ酸をつくる。これは水中の水素を消費するから、PHは減少し、水質は酸性にシフトするはず。六価クロムは単体では中性のはずだ。ただしメッキ過程でCNと反応する。CNは水素を消費してHCNとなるから結果は酸性へのシフトになる。もし砕石がスラグか石灰石なら、たまり水は高アルカリ反応を示すのは当然。
 もしたまり水が地下水なら、これの起源は海水になる。従って、高塩分濃度を示すはずである。つまりCLを滴定すればよい。これは中学生レベルの実験だが、水質試験では基本中の基本。CL濃度が数100ppm以上なら地下水起源。それ以下なら陸水起源と考えてよいだろう。それどころか、水を一口舐めればわかる。地下室に入った国会議員のなかで、たまり水を舐めたことのある議員は一人でもいたのでしょうか?何故こんな基本動作をしないのか不思議千万。
 従って共産党が一昨日、鬼の首を採ったように自慢したリトマス試験紙の結果とは矛盾するのである。こんなことをいつまでもグダグダ続けているのではなく、東京都は計画変更の経緯とその判断根拠、水質試験の全データを明らかにすべきなのである。
 それともなんでもうやむやにして世間が忘れるまでの時間稼ぎか?これは役人がよくやる手。
(16/09/17)

 このところ何かとにぎやかなのが、豊洲問題。他に大した話題もないから、マスコミにとってこれは恰好の暇つぶしネタ。昨日共産党都議団が地下室内に入り、動画撮影。入ったところは砕石区間で、くるぶしほどまでだから20㎝程度のたまり水。そこにリトマス試験紙をつけると強いアルカリ反応。共産党も含めてネット上では大騒ぎ。しかしこの砕石何でしょうか?誰でもわかるが、コンクリート床版の基礎砕石か路盤材。この種の砕石は若干のモルタルを混ぜるのが普通。それが溶け出したものです。水質分析をすれば大量のCaが検出されるでしょう。
 ではこのたまり水はどこから来たものでしょうか?ずばり雨水です。1)未だ引き渡し前だから建物艤装は不十分。空いた扉や窓から雨水が吹き込み、それが階段を伝って地階に滞留した。2)地下壁と外周盛土の間に隙間があり、そこを伝ってきた雨水が床下に浸透してきた、の2通りが考えられます。
 しかし、共産党やマスコミはそうは捉えない。地下から地下水が湧き出してきたというのである。もしそうならそのプロセス及びメカニズムを物理的に証明しなければならない。また、これまでの東京都の説明や報道では、2mの土壌置換で、汚染物質は大部分除去されたはずだ。
 地下水が地表に勝手に湧出するということは、力学的にはあり得ない。しかし温泉や山の湧水などで、地下水が自然に湧き上がってくるように見える現象はよくある。しかしこれは大抵、炭酸ガスや高温水蒸気による被圧が原因である。豊洲のようなケースで湧水があったとすれば、地下室の下の地盤に過剰間隙水圧が作用しなくてはならない。しかし地下ボックスでは、これが発生することはあり得ない。ということで、このたまり水は雨水しか考えられないのである。
 なお、筆者が困っているのは、豊洲建物の基礎構造がさっぱり分からないことである。
(16/09/15)

 豊洲問題の続き。この問題、01年に築地市場の移転が決まったことに始まる。その後東京ガス豊洲工場跡地が浮上し、ここに決定した。07年工場敷地土壌の有害物質汚染が指摘され、08年委員会で対策案として、上載盛土案が提示された。しかし、東京都はこれを無視し、地下利用案を推進していた。これがけしからん、と世間一般ピープルはいうのである。
 さて、東京都は07年まで豊洲地点土壌の有害物質汚染をしらなかったでしょうか?まさかです。元ガス工場の地盤が、有害物質で汚染されていないわけがない。これはその当時の、一般技術者のコンセンサスです。
 一方で、築地に比べ豊洲は狭い。問題は駐車場だ。あの面積では駐車場が足りない、というのは誰でも気が付く。ワタクシは築地に行ったことはないが、多分周りの道路は不法駐車だらけだろう。いくらなんでも新しい流通市場を不法駐車を前提に計画するわけにはいかない。その妥協点が地下利用案だったということだったのだ。
 そして8年技術委員会。東京都は汚染土対策を含めた施工案を1)盛土案、2)地下利用案、3)その他・・・これは当て馬の捨て案・・・ぐらいに分けて出した。そのうち本命は2)地下利用案。これが委員会で承認されれば何の問題もない、シャンシャンで終わりのはずたっだ。ところが、何がどう狂ったのか委員会の答申は1)盛土案になった。こんなはずはない。さてどうしたものかと都知事(石原シンタロー)にお伺いをたてたところ、「委員会答申など無視すればよい」とご託宣。そこで既定方針(地下利用案)で走ることになった、というのが実態だろう。一般ピープルは委員会の権威は絶対で、その結論は金科玉条のように思えるだろうが、役人にとってはあんなものただのガス抜きだ。
 まず言えることは、都の委員会対応が拙劣だったということだ。仮に都案を本命だとしても、それを了承させる場が委員会なのである。だから事前に委員長とか、環境問題でうるさいせんせーにあらかじめ根回しするぐらいのことはやっておかなくてはならない。又、提案書の書き方にも工夫が必要だ。単純に工事費だけを出したのではあるまいか?という疑いは残る。さらに石原長期政権と高い都民支持率に胡坐をかいて、知事さえ取り込めば大丈夫と高をくくった可能性もある。とすれば、今回の騒ぎの張本人はシンタローということだ。
 なお本日某ネットでは、シンタローは「僕は騙されていた」とほざいたらしい。だったら、だれが何のために知事を騙す必要があるのか?一連の東京都の動きは、典型的役人行動だ。役人はこんな大物知事を騙すほどの度胸はない。闇に隠れたシンタロー利権があるのだ。
 では東京都はどうすれば巻き返せるか?それは今のところ、筆者が云う、盛土案での圧密沈下問題しかない。
(16/09/14)

小池が東京都全職員粛正とトンデモ発言。粛正とは政府方針を支持しない人民の存在を消去する行為である。通常は夜中に突然呼び出しを受けて、そのまま帰ってこないとか、人民裁判(現代ではネットを使った攻撃)で権利を奪うとかの方法が使われる。つまり、今後東京都ではこのような恐怖政治が発生する。果たしてこれは職員だけで済むでしょうか?小池支持者による、不支持者への監視・密告・スパイ活動が発生するかもしれない。冗談のようですが、冗談ではなくなることもある。ただし小池不支持者は、増田・鳥越得票数をあわせると、350万票におよび、小池得票数を遥かに上回る。
 さて、小池が粛正の根拠としたのは、(1)豊洲敷地の盛土が全面的に行われていなかった、(2)そのため安全性に疑問が残る、(3)この点に東京都職員は無関心だった、ということである。
 豊洲移転はどこの管轄か知らないが、港湾局かその辺りか。港湾のやったことを他の部局に押し付けられても納得できない。もし本気でこれをやれば訴訟の山だ。
 昨日小池は敷地一部に4.5mの盛土が省略されていることを明らかにした。ただしこれは建屋棟の地下を構造物で対処しただけ。また、これは共産党が既に指摘していたことで、小池は共産党のパクリをやっただけ。それを取り上げ、本人もメデイアも、「建物の下は空洞だ」、「説明と異なる。危険だ危険だ」のオンパレード。これを空虚の幻想というプロパガンダ。この行きつく先が衆愚政治。
 筆者の見解では、4.5mの盛土こそナンセンス。汚染物質は2mの掘削置き換えでほぼ除去される。当初計画では更にこの上に2.5mの盛土が行われる。つまりおおよそ50KN/㎡の有効応力増加が見込まれる。豊洲を含む東京湾岸部地下には、軟弱な沖積粘土層がおおよそ30~40mにわたって分布する。上記の有効応力増加は、この粘土層の圧密沈下をもたらす。しかもこれは面載荷だから、載荷重は地下深部まで到達する。どの程度になるかは詳細な土質調査データが必要だが、筆者の勘では数10㎝オーダーになるはずだ。
 しかもこの沈下は、理論的には永久に継続する。こんな地盤に建物は作れない。建物の主構造はクイ基礎で支持層で支持させられるが、それでもネガテイブが働くから不利になる。おまけに盛土が沈下するから、上水・下水・ガス等地下配管は、すぐにベキベキに折れてしまう。つまり、折角建物を作っても使い物にならないのだ。この沈下が終了するまではおおよそ数10年を要する。そこに降ってわいたのが東京オリンピック。そんな悠長なことでは到底間に合わない。なんとかしろ!だ。
 もっと大事なことがある。小池やメデイアは盛土なら安全というが、本当にそうでしょうか?2m下の粘土層にも有害物質は存在する。盛土に依って過剰間隙水圧が発生するから、その結果、有害物質は上の盛土の中に浸透していく。つまり盛土は絶対的解決策ではない。多数ある対策工法の一つに過ぎないのである。
 圧密沈下対策には大きく二つあって、一つは沈下促進対策工法。これの代表的なものが、サンドドレーンとかペーパードレーンのような、排水距離を人工的に短くする工法。もう一つが沈下量制御工法で、人工的に過圧密状態を作り出して、圧密を制御する工法である。これにも色々あって、例えばEPSのような超軽量盛土とか、発泡モルタルとか空き缶のような軽量盛土などがある。
 今回東京都が採用したボックス基礎形式は、究極の沈下対策工法である。沈下しないから過剰間隙水圧は発生しない。だから、地下の汚染物質を吸い上げることはない。ベンゼンというのは揮発性だから、ボックスの中のダクトで吸い出せば問題はない。つまり盛土工法案の方が、マイナス面がたかいのである。
 ところが、小池やメデイアは当初案を変更したこと自体が、安全性低下というのである。こういう言い方は、旧大戦でも大本営命令とおなじである。現実を見ず、非現実命令を出してそれに従わせる。この結果、どれだけの犠牲が出たか?今の小池や小池支持派、メデイアがやっていることは、かつての大本営メデイアと同じなのである。
(16/09/12)