西オーストラリアの大塩湖と塩の川

 グーグルアースで西オーストラリアの映像を見ていると、下の様な白い固まりと、その周囲に白い筋のようなものが見えました。

 これは何か?と拡大したのが、下の映像です。これは塩の固まりです。太古海だったところが干上がって、砂漠になり、塩が固まって塩湖になったのです。上の画像にあった白い筋は干上がった海底に出来た川に塩水が流れ、それが更に干上がったものです。なお、塩湖の周辺に黒い部分がありますが、これは水です。衛星写真では水は黒く写る。但しこの水も塩分濃度が高く、とても飲めた物ではないでしょう。塩湖の周りに、斜め左上から右下方向に黄色い筋が平行に何本も走っているのが見えます。さて、これは何でしょう?



 この筋に近づいてみます。黄色い筋が枝分かれしながら互いに平行に並んでいます。しかしよく見ると、筋が枝分かれしている処では、上の筋が下の筋を切っています。これはこの筋が一度に出来たものではなく、何度かに分かれて出来たことを意味します。又、筋の間に黒い斑点のようなものが見えますが、これは何でしょう?灌木か?それとも岩石の表面か?これらは何物で、どうして出来たのかは、この映像からだけでは判りません。グーグルアースの分解能では、画面をこれ以上拡大してもぼやけるだけだからです。無論、現地で見れば一発で判るでしょう?




とlころが、ある時雑誌ニュートンを見ていると、同じ写真がありました。そこでこれの謎が解けたのです。下の写真は別の場所にある筋を、別の角度(3D)で見たものです。この筋は砂漠に出来る風紋です。ニュートンによれば、今から2億数千万年前の砂漠化の跡らしい。2億数千万年前と言えばペルム紀。地球全体がもの凄く暑かった時代(この時の熱帯化に比べれば今騒いでいる地球温暖化など、激暑サウナとぬるま湯ぐらいの差がある)、オーストラリアも例外なく猛烈な乾燥と砂漠化に見舞われた訳です。そしてこれまでの石炭紀以来の海が干上がって砂漠になってしまった。写真中央右の白い部分はそれによって出来た塩の海。これで塩の海と黄色い筋の成因が統一的に説明出来ました。


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