08/11/17 スラワジ沖地震の断層

 08/11/17、インドネシアスワワジ島沖で最大M7.5の地震が起こりました。M7.5は決して小さい地震ではありませんが、日本では殆ど報道されていません。過疎地で被害が少なかったか、そのためインドネシア政府が外国に対し援助を求めなかったか、それともアメリカの金融崩壊の方が忙しくて、スラワジまで手が廻らなかったのどちらかでしょう。下の写真は地震の翌日のグーグルアースの映像です。震源地はスラワジ島の北端に枝上に延びている半島北方の海底。


 震源が四つきれいに直線上に並んでいます。これは一つの海底活断層の存在を表しています。海底に活断層があると云うことは、その延長が陸上にもあるはずだ、となります。そこでこの断層の陸上への延長を見てみました。

海底活断層の延長部での地形は、ENE-WSW方向の二つの山脈とその中間の低地帯の発達で特徴づけられます。海底活断層は南方の山脈の北麓に見られるリニアメント(太い破線)に延長するようです。このリニアメント西方の河川系では右オフセットが見られ、これも活断層と考えられます。その他にも小さいリニアメントが幾つか見られます。リニアメント東方に逆三角形をした明るい部分があります。これは棚田です。我々の感覚では棚田=地すべりです。日本では報道されていませんが、この棚田でも地すべり災害が起こっていて不思議ではありません。


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