民主党対自民党(3)

民主党対自民党(2)
民主党対自民党

軽井沢事故スキーバス運転手の年齢は65才。大型車の運転は今回が始めて。淡路島蛇行運転バスの運転手はなんと70才。これが1億総活躍社会の実態だ。この元を作ったのが、オリックス宮内、竹中平蔵、コイズミ純一郎。その跡を継いでいるのが、アベ晋三と秋田のハゲネズミこと菅義偉。


 岸田派(宏池会)に続いて二階派、アベ派も解散を発表。これでは他の派閥も居ても立っても居られないだろう。それこそバスに乗り遅れるなで、派閥解散ラッシュになるかもしれない。派閥の弊害は単に金の問題だけではない。それが権力と結び付くことによって企業や組織・国家の方向を左右し、しばしば破滅に導くことである。では派閥が欲しがる権力とは何から生まれるのか?それは「人事と予算」である。
 近現代日本の最大・最強の派閥は自民党アベ派なんてものではない。それは旧帝国陸軍、中でも統制派と呼ばれる集団である。昭和の初め、陸軍参謀本部・陸軍省の中堅将校によって当時陸軍省軍事課長だった永田鉄山を中心に「一夕会」と称する任意組織が出来た。彼らは国家革新を目指しそのための陸軍近代化を主張した。そして永田ら幹部が目標としたのが「人事と予算」を握ることだった。そして彼らは陸軍省・参謀本部の中枢部門にメンバーやシンパを送りこむことによって、見事に目標を達成した。それが昭和12年2月の所謂2.26事件である。
 自民党派閥の源流を宏池会に求める向きもあるが、これは間違いである。自民党派閥の始まりは1955年の保守合同。当時の日本保守勢力は吉田茂をトップとする官僚出身者中心の自由党と、鳩山一郎をトップとする民間人中心の民主党があり、さらに河野一郎らの改進党がありこれらが合同して自由民主党となった。これに呼応するように左翼も左右社会党が合同して日本社会党ができた。所謂55年体制である。
 発足当時の自民党にも出身政党によって官僚派、党人派の対立は既にあった。この中でいち早く政策集団としてまとまったのが宏池会である。これに対抗して出来たのが佐藤派、三木派、河野派など。佐藤派は72年佐藤栄作の引退とともに、田中派と福田派(後の清和会)に分裂。
 これらの中で最も権力臭の強いのが田中派。75年ロッキード事件で角栄が失脚すると、田中派は更に結束と数的膨張を広げる。これに呼応するかのように他のグループも結束を強める。政権派閥の始まりである。しかし田中派の数に物を言わせた力は圧倒的だ。いざとなれば党役員・閣僚を出さないという手段で他派閥を牽制し、常に党・内閣に一定以上の影響力を行使する。当に「人事と予算」を握ったのである。
 2013年以降の清和会(事実上のアベ派)の膨張も、かつての田中派の膨張とよく似ている。清和会も「人事と予算」を握って、約8年に渡り国政を壟断し、更にその後も後継政権に影響を与え続けてきた。それが今回あえなく解散とは、かつての田中派や後継の経世会の末路を見るようだ。
(24/01/21)

自民党池田議員逮捕の切っ掛けは、なんとその裏金額の大きさだけでなく、事務所にあったPC記憶媒体・・・多分ハードデイスク・・・の破損だった。この記憶媒体にはパーテイー券販売先や、裏金使途先などのデータが残っていたのだろう。重要な証拠になるが、捜索を察知してその前に破損させたのは、重大な捜査妨害・証拠隠滅に当たるとして逮捕に踏み切ったとされる。
 記憶媒体の破損といえば、2005年頃の小渕優子明治座間隙ツアーで、地元の小渕後援会会長がPCのハードデイスクをドリルで穴をあけ、データ復元を不可能にした事件である。この結果”ドリル優子”なるあだ名が広まった。この事件の後、暫くして飯島勲が某BS報道番組に出演して、「小渕はン円の領収書まで取っている、収支報告書は全部で300ページにもなる。これは凄いですよ」と絶賛、如何にも小渕優子が清廉であるかと持ち上げた。
 しかしこんなこと大したレベルではない。筆者自身ある裁判の鑑定人だった時、依頼者が作成した工事清算書を領収書一枚一枚チェックしたことがる。やっぱり全部で300ページ位あったと思ったが2時間か3時間で全部をチェック出来た。但し領収書一枚に要する時間はせいぜい0.5秒。それでもまともかどうかは分かる。その中におかしなのが一つあったが、「それは黙っといてください」というものだから黙っていたが、300ページ位の書類のチェックなどベテランの税理士や会計士ならあっという間だ。
 さて小渕の場合は逮捕起訴されたのは地元の後援会長だけ。本人はおとがめなく、党・政府の要職を歴任。しかし池田は議員本人の逮捕に至った。この差は何か?小渕事件から10年近く検察の政治家に対する対応に変化が出てきたのか?だとすると、政治家側の反発もさらに強くなる。アベ派がこのまま黙って見過ごすとも思えない。みすごしておけば、派はバラバラになる。三月国会明けに本格倒閣運動を始めるか?
(24/1/09)

 2023年、色々ありましたが国内政治の分野では、なんといっても自民党アベ派の政治資金パーテイー券裏金疑惑。事の成り行きによっては自民党分裂危機まで囁かれる。さて日本の政治史上で自民党を遥かに凌ぐ長期政権と利権を独占したのが、平安時代の藤原氏。その藤原氏も時代の流れと変化には勝てず、最後は分裂解体の運命を辿った。2024年NHK大河ドラマ「光の君へ」の主人公は光源氏。光源氏の本名は多分源光だろう。だとすると嵯峨源氏の嫡流ということになる。嵯峨源氏は嵯峨天皇を祖とする公家源氏の名門。一字名を名乗るのが特徴。そして光源氏は藤原道長がモデルとされる。
 藤原氏が権門として朝廷に深く関りだすのは、鎌足の孫の不比等からである。不比等は娘の光明子を聖武天皇7の皇后に送りこみ、外戚としての地位を確立した。しかし藤原氏の干渉を嫌った桓武天皇は平安遷都を断行し、親政を始めた。しかし清和・醍醐帝のころから摂関政治が始まると藤原氏が台頭し、摂政・関白職を藤原氏が独占するようになった。この利権を支えたのは実は竹の利権だが、それは又別に。とにかく藤原氏は竹を使って利権を独占したが、その利権をめぐって北家・南家に分裂する。北家のエースとして登場したのが道長である。道長は娘2人を入内させ、皇室の外戚として「この世をおば我が世と思う・・・」権力を手にした。
 しかし藤原氏の隆盛もここらあたりがピークで、半世紀後白河法皇が院政を始めると藤原氏の力も次第に低下し、保元・平治の乱で武家平氏が政権を握ると。藤原氏は権力の座から滑り落ちてしまった。鎌倉期では藤原北家も五摂家に分かれ、摂政・関白といっても名ばかりで、権力どころか権威すらも無くなり只の名声だけが残った。
 この藤原道長の栄光を今の自民党に当てはめれば、2001年コイズミ政権誕生と共に始まった清話会の拡大。それを更に拡大強化したのがアベ長期政権。清話会はさしずめ藤原北家のようなもの。これこそが権力の中枢となる。アベ晋三が道長といったところか?
 ところが道長ーアベ晋三が凶弾に倒れるや、権力の中枢=清話会は急にガタツキ始め、統制が取れなくなってしまった。そしていずれ解体分裂に向かうか?かつてはその後院政が始まった。今院政を狙うのは誰か?菅あたりが狙っているかもしれない。石破清盛もねらっているから一気にクーデター・・・保元・平治の乱ならぬ、令和の乱・・・が起こり過去を清算して武家政権に奔るか?それとも清和会が巻き返しに掛かるか?三月国会明けにひょっとすると答えが出るかもしれない。
(24/01/02)

今話題のパーテイー券売り上げキックバック、これが合法か違法か?よくメデイアで登場する意見に「キャッシュバック自体は問題ない、収支報告書に記載しなかったのが問題だ」というのがある。果たしてそうか?政治資金規正法の解釈によっては違法になるケースがある。
 昭和30~40年代までは企業でキャッシュバックは当たり前だった。メーカーが販売代理店に販売ノルマを課す。そのノルマを達成すれば、超過分一部が代理店にキャッシュバックされる仕組みだ。中にはメーカー担当者が中抜きする例もあった。しかしこの商慣習は公正取引法違反に問われて・・・或いは日本市場を狙うアメリカにつつかれて・・・50年代には無くなってしまった。つまりキャッシュバック以前にメーカーが販売店にノルマを課すこと自体、公正な競争を妨げるからである。自民党派閥パーテイー自身が集金目的だから、i一種の営利事業である。だったら一般の商取引と同等と見なされても仕方がない。一方ノルマを押し付けられる議員は独立した事業主である。派閥が議員にノルマを課すこと自体、公正取引法違反となる。
(23/12/24)

 かつてアベ一強政権を支えたのは、一つは自民党アベ派、次いで幹事長の二階俊博(二階派)、そして官房長官の菅義偉である。これらのうち、アベ派、二階派は派閥パー券裏金事件で火だるま状態。一人菅だけが、関係ない顔。
 さて考えてみると、派閥パー券問題が出てくる直前には内閣官房機密費問題がメデイアの俎上に上がっていた。これだって叩けば一杯埃が出る。一番風圧がかかるのは当然菅だ。それがパー券問題で、突如何処かに消えて行ってしまった。これで胸をなでおろしたのも結構いるでしょう。果たして誰が一番得をしたでしょうか?
 元々20世紀までの官房機密費は数億円レベルのものだった。それがあるとき急に増えだした。それが何時かというと、第二次アベ内閣、官房長官が秋田の禿ネズミこと菅義偉の時代。この時代官房機密費は何時の間にか10億円を突破し、今年の予算案ではなんと16 億円規模になってしまっている。官房長官はアベ派の松野博一。さてこの巨額の官房機密費が何処へ消えたのか?
 うがって考えると今回のパー券裏金問題。発端は新聞「アカハタ」のすっぱ抜きと上脇教授の告発だが、それだけで検察があれほどの大捜査陣を敷くとも思われない。ひょっとするともっと大物から検察へ何らかの指図があったか?果たしてそれは誰か?
 推理小説の世界では、犯人はその事件で最も利益を得るものと相場が決まっている。これはシャーロック・ホームズ以来変わらない。今回の騒動で一番利益を得るのは、云うまでもなく禿ネズミ菅義偉である。彼は無派閥だから派閥パー券には無関係。これでライバルのアベ派・二階派の力が削げれば、その後岸田を引きずり下ろし、神奈川連合或いは小石河連合で政権を奪取する。そして自らキングメーカー或いは大軍師として政権に君臨する。てな処か。さあ、そう上手くいくでしょうか?
(23/12/21)

 アベ派に続いて二階派も睨まれ、遂に両方とも強制捜査。それでも立件はせいぜい会計責任者止まりで、上のほう・・・つまり議員・・・には行かないだろうという観測が強い。会計責任者とは企業でいえば経理課長か部長レベルの中間管理職。又今回の派閥収支報告書不記載は、いわば不正経理つまり粉飾決算に相当する。企業が粉飾決算をする動機は、通常、株価を釣り上げる、銀行の融資を受けやすくする、株主総会対策てなところがメインで、従業員数100人レベルの中小企業ならいざ知らず、経理部長が勝手に出来ることはない。必ず経営者の指示了解がある筈だ。
 この経営者に当たるのが議員で、事務総長とは企業に於けるCEOのようなものだ。企業になにか不祥事があればまず責任を問われるのがCEO。ところが日本の場合、CEOが責任を取らず末端に押しつけるケースが非常に多い。例えばジャニ^とか宝塚歌劇団問題だ。最悪は経団連会長の十倉ではないか?出身の住友化学が5000億とも云われる空前の赤字決算にも拘わらず、財界活動やおまけに万博協会会長までやっている。それでいて消費税増税だの自民党政治献金は社会貢献だ、などと浮世離れしたことを云っている。この人物こそ、プーチンと同じでパラレルワールドに住んでいるのだろう。ひょっとしたら経団連自身が裏金造りに協力しているのではないか、と疑ってしまう。そもそも自民党パーテイー券最大の購入者は経団連とその加盟各社だからだ。こんなのが社会の上部にいる限り、自民党の裏金造りは終わらない。
(23/12/20)

 自民党派閥パーテイー券キャッシュバック嵐は政権中枢部を襲い、官房長官の松野更迭という事態に至った。この嵐、果たしてこれで収まるのか?それとも更に勢力を拡大して吹き荒れるのか?永田町はみんな固唾をのんで見ている。そこに面白い話が飛び込んできた。これはあるアベ派国会議員の談話だが「以前はみんな規則通りやっていた・・・多分収支報告書の記載だろう・・・、ところが20年ほど前に「もういいじゃないか」となって今のような状態になった。
 「もういいじゃないか」というのは収支報告書に一々記載しなくてもよいという意味だろう。そう言い出したのは誰か?それは党内のカネの出入りを自由に左右できる立場の人間である。自民党には総裁以下4役があるが、その中でカネの出入りを左右できるのは幹事長だ。今から20年ほど前といえば2023 ~04年。当時の自民党幹事長はアベ晋三。その前は山崎拓、後は武部勉。後の二人はあまりこの件に関係があるように見えない。やっぱり一番怪しいのはアベ晋三である。アベ幹事長の代に、自民党のカネの出入りに関するケジメが緩んでしまったと云えよう。
 本人はこれも規制緩和の一環と勘違いしていた可能性もある。コイズミ政権時代に政府は新自由主義経済を導入し、大幅な規制緩和を行った。その旗振り役を務め、更に自分の政権じにはアベノミクスという新自由主義敵政策をを取り入れ日本の社会と経済に混乱だけをもたらし、見事に失敗した。その陰でパー券裏金還流が行われていた。今回露見した還流の大部分がアベは議員に集中しているのも当然かもしれない。親分が云っているのだから、子分が真似して何処が悪い、というヤクザの論理だ。かくてアベノミクスはアベ派解体をもたらしたのみ、という結果に終わるだろう。
(23/12/10)

 今の世間の話題は日大アメフト・宝塚イジメ問題と並んで、官房機密費と自民党パーテイー券キックバック問題。実はこの二つ、どれもアベがらみなのである。特に後者はアベ晋三が殺害されていなければ、こうも大問題になりはしなかっただろう。それどころか何処かでもみ消されていたかもしれない。
 まず機密費だが、アホな石川県知事の、不用意というか自慢話に火がついて大炎上。しかし官房機密費というのは昔からあって、それは戦前どころか明治、憲法発布で議会制度が出来てからあった。しかし用途は自ずから決められていて、政党政治時代は野党対策、勅撰内閣時代は議会対策,その他外交儀礼などに限られていた。
 別に自民党幹事長室には、幹事長だけが開けられる大金庫があって、それは派閥対策、選挙公認料料などに宛てられる。この程度は誰でも知っていることで、別に驚くことではない。
 以上の様に自ずから制限を設けていた官房機密費が、オリンピック招致に使われるなど、何時の間にかタガが外れたようになってしまった。それが何時頃からかというと、第二次アベ政権以降だ。例のサクラ問題でも地元接待費に官房機密費が使われていた疑いがある。ジジイの岸は権威主義の権力亡者で嫌な奴だったが、カネの噂はあまりない。但し児玉譽志夫の関係もあるのでなんとも云えない。
 それに比べ孫のカネの使い方は、いかにも三代目らしく軽薄である。よく言えば規制緩和だが、歯止めが無くなっている。それを見習ってか、続く菅・岸田の使い方も軽薄だ。連日の派閥領袖との高級焼き肉店やら高級寿司屋での会合など、これも官房機密費か、と疑われてしまい。
 そして派閥パーテイー券キャッシュバック問題である。売り上げのの一部をキャッシュバックする慣行は、昭和30~40年代にかけて横行した。元売り企業が、小売企業にノルマを課し、それを越えた分ぬついて、元売りにキャッシュバックする慣行である。流通段階が幾つにも分かれると中間業者にもバックが入る。また一部は末端小売にも還元される。仮に小売業者が拒否すれば、商品の供給をストップされるので、元売りの云うことを効叶えればならない。
 しかしこれは40年代に、公正取引法違反ということで禁止された。まともな会社でこんなことをやっている会社はないだろう。しかし20世紀に入ると復活してきた。しかもそれはコイズミ・竹中ーアベ・菅政権という新自由主義派政権で顕著になっている。例えばビッグモーターである。この会社では各店舗にノルマがあって、それを越えると幾らかが店長にキックバックされる。売り上げが多い程バックが大きいから中には年収1000万という店長も現れる。しかしその結果産まれたのが、ご存じの不正請求とか保険の不正契約。結果としてビッグモーターだけでなく、それに群がった保険会社も社会的非難を浴びる始末。つまりブラックなのである。ということは、自民党派閥は大なり小なりブラック体質を持っており、中でもアベ派が最もブラック度が高いということになる。
 何故こういうになったのか?上の2件に共通することは、ケジメのなさである。これをリードしてきたのがアベ晋三という三代目だ。「売り家と書く三代目」という言葉が本当になってきた。
 ではこの騒動、自民党はどう収めるでしょうか?とりあえずは何らかの形で岸田退陣。その間に多少の揉め事があって、一部の議員は党を割る可能性もあるが、たいしたことはない。そのあと、あまりこの件に関係のない議員を担いで毒の中和を諮る。例えば神奈川連合とか、小石河連合だ。これで世間の眼をそらせた上で、再び権力奪取に乗り出す。これまで自民党が常に使ってきて、その都度国民が騙されてきたパターンだ。今度もそうなる。
(23/12/04)

 自民党老害の一角細田がいなくなったと思ったら、又新しい老害候補が現れた。それは前総理菅義偉(75)である。ネットでは、最近彼の言動がよく取り上げられる。一つはカーシェアリングの推進、もう一つが江戸城天守閣復元である。
 前者は、元はというと、コロナ後の外人観光客のインバウンドと、運転手不足によるタクシー不足解消。これに万博目当ての維新吉村とか、何でも新しもの好きで人気取りには目がない河野太郎が飛びついて言い出したもの。元々菅はアベ政権時代以来、吉村・松井ら維新とは入魂の間柄。河野とは同じ神奈川連合。背後に政略的思惑があるのは間違いない。
 江戸城天守閣復元の目的は観光立国を目指す日本の首都東京にランドマークがないのはおかしい、江戸城天守閣を東京のランドマークとする、というものだが、まったくもって理解不能。東京のランドマークとしては既に東京スカイツリーがあるし、江戸城天守閣を作るなら当然皇居内の一角となる。天守閣を一般観光客に解放するとなると、天皇を見下ろすことになる。そもそも江戸城は朝敵徳川の居城。それを国家のシンボルとするなど一部右翼が黙っていない。
 そういえば菅の出身地秋田は賊藩。だが盟友だった亡きアベ晋三は尊王派長州。但し長州が本当に尊王だったかどうか疑わしい。単に天皇を利用しただけだ。池田屋事件の発端となった、桂小五郎ら長州尊王派による京都放火天皇拉致計画などはその証拠。アベ晋三など、元号決定過程をみても、自分は天皇以上だと思っていた節がある。
 菅のこれらの言動から何が伺えるか?菅はまだまだ政権への色気を捨てていない。アベはいなくなり、岸田はボロボロだ。この機に乗じて、あわよくば第二次菅政権を、という野心の現れ。真の狙いは、仮に自分がなれなくても河野か進次郎を祀り上げて、キングメーカーとして君臨するてなところか。
(23/11/13)

 自民党老害四天王の一角を担っていた、細田博之が急死。前の記者会見の時は如何にも弱弱しかったが、次の衆院選には出ると云っていたから、あれはフェイクではないかと疑っていたが、やっぱりホンンモノだったのだ。細田自身は自前の派閥や政策グループを持っていたわけではなく、只権力者にへつらうだけでここまでやってきただけだから、彼がいなくなっても自民党や派閥内の力関係が変わるわけでもなく、まして政局になることはない。ただ選挙区の後継者の問題は残る。本人自身、次の選挙に出る、といっていたから、後継者は決まっていないのではないか?そうなら来年の補欠選挙で、自民党に一波乱ありそうだ。
 細田が逝って、残る老害は森、二階、麻生の三人となった。いずれも自前の派閥を持っているか、あるいは派に陰然たる影響力を残している。従ってこの三人、或いは一人でもいなくなれば、たちまち党内バランスが崩れ、ひいては政局になりかねない。最長老は森喜朗。彼は既に現役を退いたといっても、今なおアベ派に影響力を及ぼす。先般も下村博文が派閥会長になりたくて、森のところに現金入り紙袋を持って行ったところ、森に罵倒されて追い返されたという話がある。森が「おれがカネで動く人間とみくびったのか、それともこんな端したカネじゃ話にならん」、と怒ったのか分からないが、まだまだ生臭さは残っている。
 順番から云えば森が一番先にあの世にいきそうだ。そうなると問題はアベ派。今のところ5人衆による集団指導ということになっているが、これとても裏で森が画策したから。先の下村問題でも明らかなように、派閥の体制を決めるのは森だ。それがいなくなれば、集団指導など忽ち崩壊。アベ派分裂の危機となる。そうなれば政局だ。
 岸田にとってアベ派を切り崩す絶好のチャンス。この際、アベ派から30人程吸収出来れば、最大派閥になれる。ひょっとするとそのチャンスが来年にも巡ってくるかもしれない。出来るかなあ?出来ないでしょうねえ。
(23/11/11)

 麻生太郎に”癌”と迄罵られたにもかかわらず、「評価しない」とひたすら我慢の公明山口。何故か?自公連立は池田大作直々の指示だからだ。自民党アベ派にとって死んだアベ晋三の言葉が絶対であるように、創価学会、公明党の古い会員・党員にとって、大作の指示は絶対。まして大作は・・・多分植物状態だろうが・・・未だ生きている。生きている限りどんなことがあっても、公明の方から自公連立解消を持ち出すことはあり得ない。多分、自民も麻生もそう踏んでいる。だから云いたい放題だ。
(23/09/27)

 またまた出てきた麻生太郎の妄言・暴言。何かの私的会合での発言。岸田内閣が打ち出した敵基地反撃能力を含む安保3文書等岸田防衛政策に反対したのは、公明の山口らで公明は”癌”だと斬って捨てた。更に言葉を続けて「これらの政策を黙って進めたのは岸田さんで、岸田さんは真のリーダーだ」と持ち上げる。はたしてその真意は何処か?
 まず”癌”とまで云われた公明だが、山口は表面上無視する構えだが、一般党員や支持母体である創価学会はそうはいかないだろう。丁度数カ月前には、新設の東京23区のショバ割を巡って、自民東京都連と公明が激しく対立した経緯もある。自民と公明の関係は必ずしも良いとは言えない。これが全国に波及すると、地域によっては選挙を戦えない議員も出てくる。するとまたまた頭を持ち上げてくるのが統一教会ということになる。
 冒頭の麻生発言は、まさか只の思い付きではあるまい。何か意図があるはずだ。果たして麻生の真意は何処か?一つは衆院解散は当分ない、というシグナル。現在の自民党は公明の協力なしでは選挙が戦えないような状態。そんなところに「公明”癌”発言」が飛び出せば、自滅もいいところだ。
 もう一つ考えられるのが、この際公明を切って国民或いは維新との連立を組む、という作戦。上の麻生発言では、続けて「・・・竹下・石井・北側に安保三文書を呑ませた」と、随分上から目線だが、現実はそれとは異なる。
 そもそも今の自公連立は、90年代終わり衆参両院で過半数を失った自民党の野中広務が、太いパイプを持つ公明に連立を持ち込んだところ、かねがね自公連立を考えていた池田大作が、その話に乗って出来たもの。この時野中の「毒饅頭を喰らってでも」というセリフが話題になった。つまり自民は元々公明に借りがある。これがトラウマとなって、麻生のような不適切発言に連なるのである。
 それから20数年、パイプも次第に錆びて細くなってきた。この際もっと太いのを、と思っているところに現れたのが、国民玉木。彼は自国連立を否定しない。しかしライバルの前原は明確に自民との連立を否定しており、玉木が強引に奔れば国民分裂の可能性もある。また、支持母体の連立も、旧総評系は連立反対だから、これも分裂の亜可能性がある。つまり麻生が描く自国連立は只の数合わせ・皮算用で実態を伴わない。ということで、麻生がどう思おうが、自民は当面公明との連立を維持していかざるを得ないのである。しかし自民党も、何時までもこんな死にぞこない人騒がせジジイを要職につけておくのでは先がない。いい加減に引導を渡すべきだ。
(23/09/26)

 初代小泉チルドレンの一人で自民党大阪11区支部長の佐藤ゆかりが、次期衆院選不出馬と政治家引退を表明。理由は党本部から大阪府連支部長の公募制を頭ごなしに指示されたから。要するに党本部は、昨年参院選、一昨年衆院選の敗戦の責任は、府連各支部長の無能、努力不足にあると判断し、府連幹部の一斉交替が必要と判断したのだろう。誰が判断したのか?選対委員長の森山か、幹事長の茂木か、それとも総裁の岸田か?こんなボンクラの判断など、役に立たないのは顕か。
 そもそも今の大阪自民党の凋落は、2007年大阪府知事選に始まる。この時大阪府連は独自候補を立てられなかった。そこに現れたのが橋下徹。堺屋太一の強訴で、時の福田内閣は大阪府連の頭越しに橋下支持を打ち出した。勝利を収めた橋下は大阪府議会の一会派に過ぎなかった「大阪維新の会」に合流。その後色々あって、一々思い出せない。ある時は石原慎太郎と結んだり、「みんなの党」と結んだり、その場凌ぎだがとにかくメデイアへの露出を増やし、次第に党勢を延ばす。
 そして2013年以後の第二次アベ政権で、維新とアベ・菅政権が急接近。特に松井・吉村とアベ・菅の緊密度がたかくなった。理由は何か?大阪維新側には万博・IR招致というビッグプロジェクトに、何が何でも政府与党を引き込む必要があった。アベ・菅側にとっても、アベには憲法観、菅には新自由主義的経済観が一致したのだろう。それよりアベ・菅には、関西に対するちゃんとした見方がなく、吉本的雑多な社会という認識しかなかったのではないか?松井・吉村・橋下らが、そういう浅薄な関西観を余計助長したかもしれない。
 どっちにしろ、大阪には、末端では維新と自民が血みどろの戦いをくりひろげているにも拘わらず、中央ではトップ同志が手を握るという奇妙奇天烈な状態が続いていたのである。選挙の相手は維新だ、しかし党中央ではトップが維新と慣れあっている。これでは、自民党の末端は選挙戦に身が入らないのは当たり前だ。そしてその結果が、大阪に於ける自民党の全面敗北である。
 この体制を立て直すにはどうすべきか?戦うなら敵を明確にしなければならない。アベー菅ー岸田政権下での選挙で大阪自民の敗北の原因は、元々自民支持だった保守系中間層をみんな維新に持っていかれたからである。対する既成反自民党派は議席・得票数を減らしている。減った分がどこへいったかというと、自民党ではなく、維新にいったのである。つまり大阪自民党の真の敵は維新なのだ。
 ところが今の岸田や茂木・森山などはそこが理解できていない。未だにアベ・菅時代の自民・維新蜜月時代を懐かしんでいるだけだ。これでは自民党の立て直しはいつまで経ってもおぼつかない。今の支部長公募制をごり押しすれば、第二第三の佐藤ゆかりがあらわれかねない。そうなれば大阪の自民の壊滅は必定。その内、維新に呑み込まれるだろう。危機感の無さ極まれりだ。
(23/07/18)

 自民党が衆院大阪府連に属する支部長の大幅入れ替えのため、支部長公選を決定。ここ数年続く大阪での自民党敗北の立て直しのためだ。しかしこれでは、自民党執行部は、これまでの敗戦の原因は支部長の能力・努力不足にあると判断している、と受け取られる。これぐらい地方議員を馬鹿にした話はない。これを主導したのは幹事長のボンクラ茂木。
 敗戦の原因を探ろうとすれば、先ず誰に負けたのか、どうして負けたのか、何故負けたのか、を明らかにしなければならない。自民党執行部はこのどれも理解出来ていない。先ず誰に負けたのか、というとそれは「維新」に負けたのである。大阪の選挙はこの数年、「維新」vs「反維新」の対決になっている。「反維新」勢力には自民だけでなく公明、立民に加え共産党まで参加する。それでもなかなか勝てない。反維新の中心になるのは自民だが、何故勝てないか?それは自民大阪府連と自民党執行部が反対の方向を見てきたからである。
 自民党中央と維新との繋がりは1997年大阪府知事選まで遡る。この時大阪府連は独自候補を立てようとしたが断念。ときの福田内閣はサプライズを狙ったのか、橋下徹支持を表明。陰で動いたのが堺屋太一。結果は橋下ー維新の地すべり的勝利。この時から自民党の中でも福田派(=清和会)との蜜月が始まった。
 2012年第二次アベ政権。新自由主義を執る橋下、松井ら維新は同じ新自由主義のアベ政権に急接近。一方既得権益保守層をベースとする大阪府連は、維新とは対立することになる。この結果、大阪府連は反維新、アベ・菅が牛耳る自民党執行部は維新支持というネジレ現象が生まれた。その結果、大阪の自民議員は選挙に身が入らなくなる。
 さてこの間でウロウロしていたのが公明。公明も中央は自民党と連立を組んでいるから、表立って反維新の旗幟は振れない。しかし末端の国会議員や地方議員はそうはいかない。そもそも中央が中途半端だから、どっちについてよいか分からない。これでは選挙に身が入らない。よく言われるのが、公明党の参院比例得票数hが一時の900万票近くあったのが、昨年参院選では600万票台まで減少した。これは創価学会員の高齢化等でちからがなくなったからだ。しかし現在の高齢化社会で、高齢化で得票数が減るという理屈は通らない。減った300万票の相当部分が維新に流れたのだ。その理由は、党中央の中途半端さを反映して、自主投票に負ける例が増えているからだ。
 もう一つが、関西メデイア、中でもテレビメデイアの、選挙干渉ではないかと思うぐらいの維新びいきである。これは関テレ、読売テレビで著しい。そしてそれを裏で支えているのが吉本興業。橋下も吉村も、これを引き上げたのは、やしきたかじんという吉本芸人。「西の吉本、東のジャニーズ」で、関西のテレビ局は吉本に頭が上がらない。維新ー吉本とあべ政権とは、ある時選挙応援にきたアベ晋三が、吉本新喜劇の舞台に飛び入り登場するぐらいの密接度だ。つまり自民党執行部が、本来ライバルであるべき維新を、あの手この手で育成強化しているのである。
 果たして今の岸田執行部は、大阪におけるこのような実情を理解しているのだろうか。それもなしに、単に選挙に勝てないといって頭を挿げ替えるのは、当にスターリン主義だ。自民党はいつの間に共産党になったのか?今回の自民党支部長公選制は、自民党大阪府連だけでなく、公明党との関係にも影響を及ぼす。次の選挙で、大阪の自民党は又も負けるだろう。みんなボンクラ茂木とノー天気オジサンの岸田の所為だ。
(23/07/05)

 国会が閉幕しましたが今国会で明らかになったのが、国民民主(以下国民)と維新の翼賛政党ぶり。例えばLGBTQ法案でも、単に言葉の入れ替えだけで与党案・・・事実上の骨抜き・・・を通してみたり、挙句の果てが野党のくせに内閣不信任案に反対してみたり、」ますます翼賛度を増した。これでは独立した政党とは言えず、まるっきり与党にすり寄る下請け政党だ。
 国民の基礎体質には翼賛体質がある。国民の素は旧民社党。これのルーツは戦後の右派社会党で、それは更に戦前の社会大衆党に行きつく。社会大衆党とは昭和7年、それまでの無産政党諸派を集めてできた反既存権力政党である。しかしその中に急進改革派ともいうべき勢力が生まれ、反財閥、反資本主義を掲げた。更に日中戦争の泥沼化、対英米関係の悪化に伴い、急速に軍部に接近した。むしろ軍部以上に反英米・反中国を主張したのが、社会大衆党といってよいだろう。
 昭和15年、「大政翼賛会」が発足すると、いち早く解党し「大政翼賛会」に参加、この時党首の西尾末広は「ヒトラーの如く!、ムッソリーニの如く!」とナチ・ファシズム礼賛演説を行っている。このため、西尾は戦争協力者として追放されるが、サンフランシスコ平和条約とともに政界に復帰、55年体制造りに一役かっている。この点、ライバルの岸信介とよく似ている。
 この時、自由・民主・改新の保守3党は今の自由民主党を結成し、一方左右両社会党も合同して日本社会党となった。しかし60年安保指導方針を巡って左右対立が深まり、60年右派が離脱して民主社会党となった。それ以後民社党は「是々非々」路線を掲げて、ある時は与党に反発したり、又ある時はすり寄ったりのイタチ・蝙蝠戦法で生き延びて来た。
 その後の政権交代やなんやらで、2001年解党して民主党に参加したが、それでも反共DNAは消えず、党内右派として旧社会党や市民運動発の左派と対立。1917年小池百合子がいきなり「希望の党」を立ち上げると、大挙して参加したが総選挙では大敗。生き延びを掛けたのが、国内世論の保守化を睨んで、与党すり寄り翼賛政党化だ。党是は反共労使協調、中道保守。
 一方の維新は少し違う。維新はれっきとした自民党の分派なのだ。19995年大阪府前知事の中川が関空汚職で逮捕、辞任。後継選挙で自民党大阪府連が独自候補を立てられなかった。その間隙を縫って登場してきたのが、民社党の横山ノック。300万票の大量得票で圧勝。このとき自民党大阪府連の一部が造反して新会派を結成した。これが「大阪維新の会」のルーツである。これをリードしたのが松井一郎ら大阪青年会議所を中心とする若手企業経営者グループ。
 一方横山ノックは二期目の選挙運動中に女性運動員にセクハラ行為をやったのがばれて辞任。その後任として選ばれたのが元経産官僚の太田房江。当時勢いのあった民主党組織に助けられて二期八年を務めたが、三期目に東京出張中の旅費ネコババがばれて辞任。
 さて知事選だが、またまた困ったのが自民党。独自候補が立てられない。その隙をついたのが「大阪維新の会」。ある夜、官邸を訪れた人物がいる。その名は堺屋太一。密か見福田首相に面会し、橋下徹擁立を打診。これに福田がウンと云ってしまった。これが今に続く「大阪維新の会」と自民大阪府連、自民執行部との確執の始まりとなる。
 その後大阪政界は、維新vs反維新(自民大阪府連、立民、共産、公明)の二項対立となるが、反維新派はどうにも勝てない。その理由は90年代不況に、自民党が何もしなかったからである。大阪経済は基本的には輸出型で、しかも中小企業が多いという特徴がある。90年代不況はバブル崩壊に伴うもので、円高と力をつけてきた中国・韓国の土砂降り輸出というダブルパンチを受けた。その最大の被害を受けたのが大阪である。
 それに対し政府与党だけでなく野党も何もしなかった。その原因は、昔から中央や地方にある大阪軽視思想なのである。筆者はサラリーマン時代、大阪勤務だったが、転勤もあったし、会議や何かで東京やその他地方社員と接触する機会もあったが、共通するのは大阪軽視、つまり大阪なら何があっても何とかやるだろうという一種の甘えである。それが大阪に対する投資不足を招き、更には人材流出という事態を招いた。自民党も似たようなものだったのだ。それが維新の特徴である「小さな政府」論に繋がっていく。
 一方2000年から始まったコイズミ政権は、竹中平蔵を内閣参与に向かえ「小さな政府」論をぶちあげる。これが維新の橋下、松井らと琴線が合うきっかけとなった。コイズミのあとを襲った第一次アベ政権が惨めに倒れた後、福田・麻生と続いて09年に民主党へ政権交代。これが上手くいかず12年に第二次アベ政権となる。この政権は、コイズミ政権と同じ「小さな政府」を指向し、政策的には誰がどう見ても矛盾の塊でしかないアベノミクスを進める。これに飛びついたのが維新である。これから10年にわたるアベ、菅ー維新蜜月・・・維新の翼賛化・・・時代が始まった。
 しかし自民党内はそれで納得しているだろうか?本質的にアベ・菅「小さな政府」路線を支持するのはアベ派(清和会)。一方ライバルの宏池会系の岸田派麻生派、旧経世会の流れをくむ茂木派等は清和会系とは一線を画する。必ずしも一枚岩ではない。又、連立を組む公明もアベ派流の「小さな政府」には必ずしも組せず、バラマキ福祉を要求する。
 では何故維新は自民にすり寄ろうとするのか?一つは維新が当初公約に掲げた、関西経済の復興である。その具体的な目標が、直近に迫った大阪万博や、北陸新幹線、リニア新幹線の延伸への政府支援を取り付けること。特に万博の成否は現下の情勢からは、決して甘いものではない。他の2件も関西経済圏だけでは全く手が及ばない。国の関与が無くてはならない。
 一つは維新を関西限定ではなく、全国レーベルにすること。そのために必要なことは、既存野党との差別化を諮ること。そのターゲットにされたのが立民。立民を「何でも反対」の旧世代野党として貶め、維新を新世代政党とアピールする。この結果、翼賛化が更に進み、明瞭になってくる。
 しかしなんでも新しければよい、というものでもない。維新が主張する「小さな政府」ー新自由主義経済は、既に欧米特にEU圏では批判の的にさらされ、脱新自由主義が全体のトレンドとなっている。現在のトレンドは多様性とSDGSで、これは企業の無制限な活動に制限を加えようとするものだ。
 又維新の掲げる関西経済の復興には国の関与が必須である。この点についても維新の主張・・・とても政策といえたものではない・・・には矛盾がある。この矛盾を明らかにしないためには、自民と対決するより外野に廻って、態度を曖昧にしておいたほうが得なのである。この手は無党派層に食い込むのに実に有効である。無党派層というのは表向きは反与党だが、一方で野党にもきを許していない。ある時は反自民ポーズをとり、ある時は既存野党を叩いて自分の存在感を際立たせる。しかし裏で与党としっかり手を組む。かくて維新の翼賛化は益々進む。尤もこのからくりがばれたときの反動が如何なるものになるか、誰も考えていない。
(23/06/18)

 いよいよ泥沼化する公明vs自民の対立。中には、これは早期解散を牽制するための出来レース、そのうちシャンシャンで手打ちだ、と穿った見方をするのもいる。しかしもしそれが本当なら、支持者特に公明では創価学会員への重大な背信行為である。そのうち、山口下ろしの動きが出てくるやもしれない。
 そもそも25年に及ぶ自公連立を作ったのは、97年小渕内閣の時。当時自民党はその前の参院選で敗北し橋本内閣は退陣、小渕恵三内閣が誕生した。しかし参院は野党に握られている。この局面を打開するために当時幹事長代理だった野中広務が打った手が「自公連立」だった。自民党内からも批判を受けたが「毒饅頭を喰らう気で」の名セリフで押し通した。以来、自民党内でも自公連立支持は旧経世会やその流れを汲む派閥だけで、タカ派の清和会(アベ派)はどちらかというと連立批判派。自公双方とも7幹部は自公連立を潰す気はないが、中堅若手以下、特に末端で選挙を支えるクラスには、相当フラストレーションが貯まっていると考えてよい。
 自公連立政権の選挙活動を事実上支えているのは、創価学会、特に婦人部である。この部門は活動だけでなく票も握っている。統一教会は活動は献身的だが、表にはならない。ではこの部門は自民党の政策を全面的に支持しているかというと、そうではない。先ず7憲法観が違う。防衛政策でも過度な軍備拡大には批判的。さらには昨今重要なのは原発再稼働や環境問題、更にはLGBTQ問題では、自民党に対立するばめんもある。そのため与党法案は、自民独自ではなく、公明の意向を受け入れたものになってしまう。
 これに不満なのが、自民党保守派、特にアベ派若手を中心に連立解消を主張する声が高い。これはアベ晋三自身が創価学会嫌いだったことと、自民党保守派の最大の支持母体である日本会議の主要メンバーに、神道政治連盟があるからだ。神政連の支持を得るためには、創価学会を斬らなければならないからである。
 もう一つ創価学会の集票能力に陰りが見えてきたことも影響している。例えば、参院比例区では、かつては890数万票をとったが、昨年参院選では620万票程度にとどまった。おおよそ300万票近く減少した。従って、創価学会はもう頼りにならない。だから公明に遠慮することもない。どうぞ出て行ってください、その分公明が握っていた国交省利権や閣僚・政務官ポストの取り分が増えるというわけだ。
 集票力の低下は学会員の高齢化によるものと受け留められているが、必ずしもそうではない。減少分のかなりが、維新に流れているのである。これは関西特に大阪で著しい。昨年の参院選、今年の統一地方選で大阪の自民は維新に惨敗した。そこで慌てて党本部に大阪対策本部を立ち上げたが、そもそも遅すぎ鈍感過ぎる。これは何故かというと、アベー菅政権10年に渉って、維新対応を巡って、党本部と大阪府連がねじれを起こし、それを総理・官房長官が見過ごしてきたからである。自民の大阪での惨状は、実は若手保守派が支持するアベー菅ラインの所為なのである。敵は本能寺にあったのだ。
 それはさておき、減ったといっても600数10万票は大きい。仮に連立解消でこの票がどこかへ行けば、自民党は事実上選挙ができなくなる。そこで自維連立となるが、そうなればこれまで維新に流れていた浮動票・・・事実上反自民票・・・が、これまたどこかへ行くので、維新もまた被害を受ける。へたすると消えてなくなるかもしれない。もし自公連立解消なら、立民・公明同盟というのもありだ。小沢一郎辺りが手を伸ばして来るかも。
(23/05/29)

 衆議院10増10減で自公連立が揺れている。ことの発端は新設の東京28区に公明が独自候補を立てると発表したこと。これに対し28区に自分の子分を立てるつもりの自民萩生田が猛反発。飽くまで自民擁立を主張。一方の公明は、自民が独自候補を立てるなら、東京全区の自民党候補推薦取りやめを決定。これが行きつくところは、20数年続いた自公連立の解消だ。公明の掲げる「安定・安心」など何処へ吹き飛んでしまった。
 さて連立解消となると自公両党はどうなるでしょうか?公明は創価学会という独自の組織・支持基盤を持っているから、独自の選挙戦を戦える。従って、衆参両院にそれなりの議員数を確保出来るから、悪くとも野党第二党の地位は確保出来るだろう。つまりキャステイングボートを握れる。
 問題は自民党である。これまで国政選挙は、殆ど創価学会の組織に頼ってきた。アベ政権後は統一教会が食い込んできたが、組織力の点では創価学会の比ではない。しかも昨今の情勢でそれも期待できない。創価学会の組織、統一教会の献身が期待できないとなると、本当に選挙が戦えるのかと心配になる。特にアベチルドレンといわれる、当選4回以下の議員である。彼らは党内で100人以上、しかも大部分がアベ派に属する。
 この隙をついて自民との連立を狙うのが「日本維新の会」。しかしこの党、本当に頼りになるのか?今回の統一地方選挙で維新が台風の目となったのは事実である。しかしそれは政策や組織活動の結果ではない。そもそも維新には政策も組織もない。自民党執行部は国会対策の上で維新を取り込みたいだろうが、党組織の末端はそれどころではない。維新の影におびえ、血みどろの戦いを続けなければならない。下手すれば自民分裂の引き金になりかねない。
 統一地方選で維新に投票した人へのある意識調査では、自民に対抗出来るからが40%強、野党に期待できないからというのが30%強、およそ70%強の人が反或いは非自民という「消極的理由で維新に投票したに過ぎない。更に維新の藤田(幹事長)は、維新躍進の理由を自民・公明や野党に投票したくない人の受け皿になっただけだと達観。つまり統一地方選での維新躍進は、政治的実体を伴わない、空気或いは雰囲気の塊のようなものなのだ。そのような塊は風向きが変われば、忽ち方向を変えるか消えてしまう。
 しかし維新でも大阪組とされる松井、吉村、馬場等はアベ政権とべったりだったし、いまも萩生田とはツーカーの仲。馬場に至っては、口先では自民と論争すると云いながら、やってることは自民ヨイショと公明、立憲叩き。その目的が公明抜きの自・維連立であることはあきらか。これでは、反・非自民で維新に投票した有権者への裏切りである。
 裏切りには報復が付き物だ。昨年の参院選、今年の統一地方選で維新に投票した人は、別に維新に義理も恩義もあるわけではない。大部分は一時的なノリだ。そのノリが何処へ向かうかは誰にも分らない。これがポピュリズムの怖さなのだ。
 維新も自民との連立を目指すなら、やれ身を切る改革だとか、大改革をとか、意味不明スローガンを声高に叫ぶだけでなく、少なくとも次の諸点に明確な態度を示す必要がある。
1、原発再稼働問題
2、少子化対策と移民・難民問題
3、LGBTQ問題
4、夫婦別姓問題。女帝問題
5、外交政策と靖国問題
6、統一教会だけでなく宗教全般と政治との関り方(つまり靖国神社や神社本庁=神道政治連盟との付き合い方)。
(23/05/25)

元々筆者は「日本維新の会」というのは、ゴミタメ、掃きだめ政党と思っていた。そのココロは、自民党にも入れず、他の野党からも目を向けられないゴキブリやネズミ共が、そのハードルの低さに釣られて集まってきたからである。今その掃きだめは立花の「N党」なんかが引き受けている。昔に比べ少しはマシになったかと思ったが、そうでもなくまだまだとんでもないのがいる。例えば政治活動費を私的流用して維新を除名された兵庫県議とか、女性大阪市議にセクハラを働いた維新の大阪府議団長。他にも今回のウクライナ戦争でロシア=プーチンの責任を棚に上げて、ウクライナ=ゼレンスキーにも責任ありとする、維新衆院議員鈴木宗男。そして極めつきが今回参院法務委員会での維新梅村みずほ発言。
 これはあの評判の悪い入管法改正に関する質疑で出てきたもので、名古屋入管で死亡したスリランカ人女性「ウイシュマ」の死因を「ハンストによるもの」、「支援団体から病気を装えば出られると聞いてやった詐病」といった根拠不明、当に2チャンネルやヤフコメレベルの噂を本気にしただけのキワモノ。はっきり言ってこの議員、メデイアリテラシーが出来ない間抜け、はっきり言えば頭が悪いのである。
 今日本が抱えている最大の問題は、将来の人口減少問題である。「ウイシュマ」問題、更には改正入管法は、深くこの問題に関係しているのだが、残念ながら日本保守層には十分浸透しておらず、危機感が全く乏しい。梅村質問も、その危機感欠如の鈍感さから出きたものである。日本保守層特に自民党が如何にこの問題に鈍感か、次の例を見れば顕かである。
1、岸田内閣は「異次元の少子化対策」を打ち出したが、その財源は何かというとさっぱり。社会保険は抵抗が強い。財務省の狙いは消費税増税だが、消費税が将来アップすると思えば、逆に誰も子供を作りたからくなる。そして消費税を上げても、その分が本当に少子化対策に使われるのか、甚だ怪しい。早速これを狙って、麻生太郎のような利権目当てのハイエナが現れる。
 税金は受益者負担が原則である。人口が減少すると最も被害が大きく、逆に増えると恩恵を蒙るのは産業界である。従って少子化対策財源は、企業増税が最も筋が通っている。
2、人口減を補う手段の一つに、外国人移民の受け入れがある。昨日BS-TBS「報道1930」。テーマは「難民問題」。ゲストは自民党の山下貴司と立民の長妻。難民認定緩和派は日本の難民認定が諸外国に比べ異常に厳しすぎ、国連からも批判を受けている。将来の人口減少対策としての移民受け入れのためにも、認定基準を緩和すべきだと主張。
 これに対し慎重派の自民山下は、「・・・難民は拒否していない。但し誰でもよいというわけではない。技能資格を持つ人なら受け入れている」と反論。この男、難民と経済移民の違いが分かっていない。1930年代ドイツ、政権を採ったナチによるユダヤ人迫害が始まる。この時英仏はユダヤ人難民を受け入れたが、アメリカは身元引受人はいるか、学歴はどうか、技術資格はあるか等の高いハードルを設けたため、多くのユダヤ人が渡米を諦めざるを得なくなり、その多くが収容所で殺された。自民山下のいうことは、この時のアメリカの対応とそっくりなのである。
 よく日本人は海外に目を向けなくてはならない、と云われる。しかし同時に海外からも見られている、ということを忘れてはならない。上にあげた自民山下始め難民受け入れ慎重派は、次の点で大きな勘違いを犯している。それは何かというと、日本は今も・・・そして将来も・・・経済大国であり、途上国民にとって焦がれの的である。従って移民(難民)受け入れハードルを下げなくても幾らでもやってくる。
 果たしてそうか?今やGDPは世界三位、いずれドイツにもインドにも抜かれる。半導体始め日本が誇る技術は、無能な経営者と政治家、官僚の所為で衰微の一途だ。政府は盛んに日本の素晴らしさをパンフレットやHPで宣伝するだろうが、普通の人はそんなものは見ない。彼らが信用するのは、ネット情報とか帰国者からの口コミだ。そこに「ウイシュマ事件」、その他さまざまな人権侵害情報が刷り込まれれば、日本への移民はスルーして、もっと給料の高い他国へ行く。
 90年代に移民が急増したが、それは円高の所為だ。今や円の価値は、当時から50%以上下がっている。その結果給料は下がり、タイより安い。誰がわざわざ日本にやってきますかね?其のうち、日本側が支度金を用意して、移民をお願いしなくてはならないようになる。先の山下発言や、参院での梅村発言は、日本の将来を見通せない狭い幼児性、世間の変化に無頓着なドンカンの典型である。
 そしてこれと同じ構図を持つのが、入管法と同時にでてきたLGBTQ法。そもそもLGBT差別解消と禁止を狙う筈の法案が、自民党保守派(実態は統一教会汚染議員)の横やりで、事実上の差別容認法案となってしまった。これに対しアメリカバイデン政権は懸念を表明したが、保守派は「内政干渉だ」として無視。無視するのは勝手だが、世の中は日本のLGBT対策を無視してくれない。
 今の世の中、欧米先進国消費者にとって、LGBTQを含む人権問題は、環境問題と並んで関心が高いテーマである。この点はグローバル企業にとっても重要な課題となる。例えばある国際企業が人権問題で告発されたりすると、途端に株価は下がり下手すると不買運動も起きかねない。そしてその影響は企業の取引先まで及ぶ。国の法律で事実上LGBT差別を容認している日本と取引があれば、その企業は日本との取引を停止せざるを得なくなる。この問題については、むしろ企業側のほうが敏感で、与党法案について不満を訴えている。つまりLGBTQ問題を曖昧にしておけば、今後国際市場から取り残されるおそれがあるのだ。それも理解出来ないのは、日本の保守勢力・・・これは自民だけでなく公明、維新、国民民主も同様・・・が如何に世間に鈍感でボンクラであるかを、よく物語っている。これというのも自民党が統一教会に、未だに未練を持っているからだ。
(23/05/19)

 電力会社9社の値上げ申請について、認可官庁の経産省に対し、消費者庁が激しく牽制。中電・関電他によるカルテル問題他、電力会社のスキャンダルを放置しての値上げは許さんぞ、というわけだ。一見この件電力会社の口車に載って「オヌシもワルよのう」と云った悪代官経産省に、遠山の金さんこと消費者庁が待ったを掛けた様に見えるが、実態には裏がある。それは次期自民党総裁選を巡る掛け引きだ。
 電力会社の後ろ盾は経産省で、これのトップは西村康稔(アベ派)。対する消費者庁は河野太郎(麻生派)。両者の対立が電力料金値上げ問題に関係する。そしてこれは次の総裁選の前哨戦というわけだ。只次期総裁選の目玉はこの2人だけではない。岸田の本命は外相の林。次の総裁選は河野、西村に加え、林が加わっての大混戦。高市の出る幕はないでしょう。
(23/05/10)

 統一地方選挙前半戦の結果が出揃いました。思った通り自民党の退潮が著しい。奈良県知事は自民が分裂して、維新が漁夫の利を得た。この責任は一に、県連会長の高市にある。選挙戦中一度も現地入りしなかったのは、「風邪で異常な高熱が出て・・・」などと下手な言い訳していたが、これは真っ赤なウソ。そもそも60過ぎて風邪を惹いても、高熱は出ない。何か、奈良に入れない事情でもあったか。調整能力というより、指導力と先見性不足である。
 県府議選で、自民が退潮したのは統一教会の復讐か?誰も統一教会疑惑が怖くて、教会の応援を断ったり、接近を避けたので選挙力が低下した。自民の協力党である公明も、一時ほどの勢いがなくなった。これは創価学会員の高齢化が影響しているのだろう。
 立民など中間政党が駄目なのは、本来彼らの支持母体になるべき中間層の要求を受け止められず、それがみんな維新に行ってしまったから。つまり地方組織が弱いのである。
 かつての社会党地方組織といえば、労働組合だった。ところが80年代以降の円高で、企業が生産拠点を海外に移したり、非正規雇用を増やしたりして、労働組合組織率は低下するばかり。それにもかかわらず、旧民主党を見ても、離合集散を繰り返すのみで中間層の受け皿になり得ていない。そこを維新につかれているのである。それに気が付かないのは、立民や国民の幹部には、相変わらず労働組合と経営者との癒着関係が懐かしいからだろう。
 さて今回の地方選の結果が国政にどう影響するか?国政では衆参両院とも自民党が過半数を握っているから、今回の結果が国政に直接影響することはない。問題は与党内での対立だ。
 自民党と公明の関係では、自民党内には元々清和会中心の反公明派と、旧経世会中心の自公派の対立がある。前者の代表が故アベ晋三であり、菅義偉である。彼らは公明よりむしろ維新に秋波を送る。アベ、菅は橋下、松井ら維新幹部とべったりだった。後者の代表が二階や麻生。
 今回の地方選で公明の力が低下したのは顕か。これは次の国政選挙戦略に直結する。今の自民党には、地方で単独で選挙を戦う力はないから、何処かと組まなくてはならない。それがこれまでは公明=創価学会の組織力だった。その公明の力が衰えてきたのなら、別に行動部隊が必要だ。統一教会は強力な助っ人だったが、今の状況ではこれは無理だ。
 そこで考えられるのが維新との共闘。公明を見捨てて維新と連立を組むという究極の選択。但しこれは両刃の剣であり、踏んではならない地雷でもある。何故なら、双方トップ同志は同意できても、末端組織はそうはいかない。そもそも「日本維新の会」の前身である「大阪維新の会」はj民党のアンチテーゼとして生まれた。それが地域で根を張った理由である。
 今回の地方選でも、末端では維新と自民は血みどろの争いだ。又維新投票者だって、大部分はノンポリ、自民は嫌だが、野党もお断り、というのが維新に流れる。それが、いきなり自民との共闘となれば、「なんだ維新も同じ穴の狢か」となる。というわけで、本音では自民と共闘したいが、表向いては反自民のポーズを取るしかない、というのがこれからの維新の立場。所詮、どっちつかずの蝙蝠政党だ。
(23/04/10)

 自民党に残る統一教会の影響力、もう一つ。昨日衆院予算員会での同性婚に関する岸田答弁「同性婚で世の中が変わるおそれがある」。さてこの意味は何か?ポジテイブに考えれば、これによって日本もヨーロッパ並みの近代国家になれるということだが、無論岸田の云う意味は、その全く逆である。要するにこんなことを認めれば、日本の”伝統”である{家族制度」は崩壊し、男性本位社会が崩れるという恐怖観念である。
 では日本の「家族制度」が何時頃から始まったかというと、江戸時代初期に幕府か農民に対し、「一家は夫婦2人子2人を基準として、一軒の家屋と自給できる田畑を有する」自給自立を原則とした家族モデルが示された。封建主従制に基づく武士のイエ制とは全く異なるものだった。それが明治になって、農町民にも戸籍制が拡大され、イエを構成する基本単位は夫婦とその子で、夫婦は男女が当たり前とされた。
 一方日本は近代化の過程でヨーロッパの制度も取り入れた。当時(19世紀)のヨーロッパを支配する道徳はキリスト教である。キリスト教は同性愛に厳しい。貴族であっても同性愛者と名指されるとその地位を失ったり、国によっては刑事訴追を受けた。明治の日本は封建時代に生まれたイエ制と、当時のキリスト教道徳の両方を受け入れたため、独自の戸籍制度を作ってしまった。現在の民法が同性婚を認めないのはその所為である。現在の保守勢力が主張する「日本の伝統」とはその程度のものなのだ。
 しかし保守派、特に自民党右派はしつこくこの制度維持に務める。これと同じく、同性婚反対を強硬に主張するのが「統一教会」だ。岸田答弁の背景にはアベ派を始めとする自民党右派があるのは当然だが、その背後に蠢くのが統一教会。つまり自民アベ派は未だに統一教会を忘れられないのである。
(23/02/03)  

 子供手当所得制限撤廃を巡って、自民党の古傷が出てきた。今話題になっているのが参院議員丸川珠代の10年参院厚生労働委員会での「この愚か者め」、「このようなくだらん選択をしたバカモノは絶対に許さない」という発言。
 この女、前身はテレ朝の女子アナで「たけしのテレビタックル」という番組のアシスタントをしていたのだが、番組中は北野武の横に座っているだけで一言も喋らない、シャベランアナだった。それがどういうわけか参議院議員になってしまった。実は何かの会合でアベ晋三に気に入られ、アベのごり押しで参院選比例名簿上位になっただけで、なんの政治活動も選挙活動もしていない名ばかり候補。議員になっても何にも喋らないから、こんなの居たのか思っていたら突然の大音声。実はこれもアベにアピールするだけのパフォーマンスだったという噂。ひょっとすると統一教会へのアピールかも。要するに中身など何もないのだ。
 さてこの年、また別の子育て支援反対論もでてきた。「子育て支援は、国家が家庭から子供を奪う政策で、スターリンやポルポトに匹敵する」。誰かと思うとアベ晋三。その他、自民党右派から、子育て支援は只のバラマキだとか、子育ては家庭の責任論が噴き出してくる。つまり自民党は、国家による子育て支援には徹頭徹尾反対だった。それを吹き込み、後押ししたのは、一体誰だったでしょうか?
 さて、この2010年という年、どんな年だったでしょうか?自民党は野党に転落し、脾肉の嘆を掻こう。何とかしなければ。そこにある団体がすり寄ってくる。そう「統一神霊協会」です。統一教会は霊感商法を巡って東京地検に目を付けられ、捜査の目を誤魔化すために「世界統一家庭平和連合」への名称変更を文科省に申請した。しかし宗務課長の前川喜平の抵抗にあって頓挫。お互い苦しい時期だった。
 そこで統一教会は、作戦を霊感商法から自民党に受けの良い家庭教育やLGBT問題に変更した。つまり子育て責任を個人の家庭にすり替えた。この目的は信者二世を統一教会に留めることだった。これはまんまと功を奏し、再び自民党への影響力を回復した。つまり、上にあげた丸川の「いきなり愚か者」発言も、アベ晋三の「子育て支援イコールスターリン、ポルポト」発言も、実は裏で「統一教会」の要求に従ったヤラセだったのである。そして自民党による子育て支援反対論も、統一教会の要求に自民党が従っただけだったのである*。そう考えれば、全て辻褄が合う。丸川も又統一教会についてシロではないことにメデイアはもっと注意すべきである。
*この点については、BS-TBS某番組で辻元清美が指摘したが、番組は何故か深く踏み込まない。しかしいずれ表に出てくるだろう。又、今国会で子供手当所得制限撤廃反対の急先鋒に立っているのが、自民の西村康稔。これは自民党でも統一教会汚染度は萩生田と並んでトップ。未だに統一教会に未練タラタラ。
(23/02/01)

 国会出席拒否のガーシーことNHK党東谷参院議員に対し、自民党が懲罰動議を出すよう野党に共闘を求めた。別にガーシーを擁護する気はなく、彼のあまりにも国会をなめ切った態度には、懲罰どころか国会追放をやってもらいたい位だが、かくいう自民党にも脛に傷はある。
 ガーシーのような長期欠席議員は自民党にも結構いる。代表的なのは田中角栄と竹下登だ。角栄は脳梗塞でたおれてから、竹下も例の右翼による「竹下さんはいい人です」事件以来、殆ど登院しなくなり、気が付いたらいなくなっていた。金丸もそうだったかもしれない。
 ただ彼らとガーシーとの違いは、彼らが登院しなくなった時期は、政治家として最盛期が終わった黄昏時だったこと。それまではガンガンバンバン政治活動をやっていた。逆にガーシーは政治家になっても全く政治活動をせずに、首になりかけている。つまり始めから黄昏時で、若くして死期を待っていることだ。
 かつての自民党では、首相とか国会議長とか顕職を極めた人物は議員を継続しても表には立たず、一旦後ろに退いて現職内閣からの相談を受けたり、野党とのパイプを務めたりと陰の存在に徹したものだ。ところが昨今は違って入りる。例えば死んだアベ晋三も、前首相の菅も、首相を辞めても派閥や政策グループを率いて政権に圧力を加えようとしている。当に老害極まれりだ。こんな老害ロートルに比べれば、反面教師としてのガーシーの方が未だましか。
(23/01/24)

 元立憲民主党岐阜県連所属だった今井瑠璃という女性が、いきなり立民を飛び出し、自民党に鞍替えして、今度の統一地方選挙の岐阜県議選に立候補する。これに対し立民は激怒し、除名からこれまでの政治資金返還を求める処分に出た。筆者は今井を擁護する気はないが、こういうことをされる立民側にも問題がある。
 多分ことの発端と考えられるのは、昨年起こった立民岐阜県連顧問山下八州夫がJR無料乗車券を偽造し逮捕されるという事件である。昔東大の名誉教授が、つい学生時代を思い出して電車のキセルをやったのを取っ捕まった事件があったが、それとは悪質度が異なる。筆者が学生の時の教室主任だった教授が退官後・・・無論大阪市立大学名誉教授・・・が酔っぱらって、阪神電車の駅員をぶん殴って警察に突き出された事件もあったが、こんなのはご愛敬。
 そもそも政党顧問という社会的組織を指導すべき立場の人間が、無料乗車券偽造などで逮捕されるなんてことが起きると、当たり前だが組織に従う立場の人間は、組織そのものに不信感を抱く。立民岐阜県連は、その不信に応えられなったのだ。
 何故そう言えるかというと、山下という顧問はJR労組出身だからだ。つまり山下は旧国鉄の労組組織(何処かは知らないが)の中で、トコロテン式に出世し労組票を背景に国会議員に上り詰めた。実は旧社会党や民社党出身議員にはこういうのが多い、それどころかこういうのが党の主流を占めていた時期もあった。そういう時期の労働組合がどういうものがどういうものだったかというと、労使交渉の場では口を極めて、経営側を非難するが、その陰で手を握り高級料亭で手じまいの相談をする、といった具合。要するに労使馴れ合いだったのである。
 それでいて労組内では、年功序列、男女差も激しくパワハラ・セクハラ当たり前という世界だったのである。その成れの果てが、今や労働者組織率20%とか30%という惨めな現状。統一教会問題という自民党潰しの絶好の機会にも拘わらず、立民は7イマイチ延びない。何故かというと、党組織や候補者が組織労働組合に依存してしまって、国民特に都市消費者に支持が広がらないからである。
 何故広がらないかというと、労組内に頑固な原理的左派がいて、労組の改革の足を引っ張る。彼らは支持政党である立民の中の最左翼を形成する。これが確信的保守派で、改革の邪魔をする。誰がやっているかというと、ズバリカクマルとか、社青同解放派といった旧新左翼系。しかしカクマルなどJR東の松田とつるんで国労潰しをやっていた。逆に云うと、彼らは実は自民党のスパイで、立民潰しに躍起になっているのかもしれない。今井はそれに見切りをつけたのだろう。立民が再浮上を期するなら、既成労組との関係を見直すことが最重要だ。
(23/01/16)

 一昨日行われた自民党アベ派研修会で、会長代理の塩谷は「・・・・統一教会の問題で、今世間の批判は我が派に向かっているが、この逆風に耐えて進んでいこう」と所属議員に檄を飛ばした。ここには
1)何故世間の批判がアベ派に集まるのか?
2)耐え忍んだあとに、何をしたいのか?
 という視点が欠けている。飽くまで被害者はアベ派で、いわれもない理由で、世間から叩かれているのだ、という意識しかない。つまり何故叩かれているかという反省がないのだ。反省がない人間には進歩がない。しかもじっと耐えていると、ストレスが内にこもり、内部崩壊を起こすか、外部に対し攻撃的にならざるを得ない。そうなれば派閥として終わりだ。
 岸田はアベ国葬理由の一つとして在任中6度の国政選挙に勝利したことを挙げた。何故こんなものが国葬の理由になるのか、一般国民にとってはさっぱりわからないが、永田町という別世界の住人には凄いことなのだろう。ところが去る18年の統一教会イベントで、韓鶴子は「・・・(自民党)に対し過去6度の奇跡を与えた・・・」と述べた。つまり岸田があげた国葬要件第一は実は統一教会のお陰だったのだ。
 ということは統一教会亡くして、アベ政権下6度の国政選挙はなかったということだ。そしてその後の菅内閣、岸田内閣での総選挙、今回の参院選も統一教会のお陰ということだ。無論、生稲晃子の当選も統一教会のお陰である。
 そして、アベ派会合で塩谷が述べた、アベ派に対する逆風も統一教会との関係が基だ。今のアベ派の弱点は所属議員の半数を占める所謂アベチルドレンである。彼らは独自の選挙力を持たない。それを補ってきたのが統一教会だ。自民党と統一教会との関係が見直さざるを得なくなった現在、アベ派だけが相変わらず統一教会との関係を維持することはできない。さてどうするか?派閥の長はどう考えているのか?じっと辛抱して、世間が忘れた頃、もう一度統一教会・・・無論その時はまったく名前は変わっている・・・と、よりを戻すのか?但し新統一教会がウンという保障はない。
 アベ晋三の直系の後継者なら弟の岸信夫だが、この人物健康に不安を抱えている。やっぱり67才であの世にっ行くのではあるまいか?むしろアベ派の将来を決めるのは、現職議員ではなく、齢94才のアベ家ゴッドマザーことアベ洋子か、それとも「真のお母さま」韓鶴子か。
(22/09/22)

 沖縄知事選で辺野古反対の玉城デニーが圧勝。辺野古移設に反対する沖縄県民の意志の現れ、という見方が主流だが、なんとなく自公推薦の佐喜真が空気に負けたという感がする。何故か?ズバリ統一教会の報復である。知事選までの三回の市長選では全て与党候補が勝っていた。ところが知事選では大差で逆転。この間に起こったのが自民党と統一教会との癒着暴露。岸田は慌てて自民党内の内部点検や、統一教会との関係を切るよう議員に要求。それに議員もしぶしぶ応じる。
 頭にくるのが統一教会。散々これまで協会を利用してきて、協会もそれに応えて来てやったのに、都合が悪くなると後ろ足で砂をかけるような真似をしやがる。容赦せんぞ、というわけ。実際先月茂木が統一教会との関係見直しを議員に指示した時も、統一教会はこれまでのことを全部ばらすぞ、と不気味な脅し。
 その第一発が今度の沖縄知事選。これまでの市長選では統一教会は動いたが、知事選では動かなかった、というのが筆者の読み。これというのも岸田の早合点が原因。ここで統一教会を叩いておけば支持率アップと思って、もし今後何時協会との関係が明らかになったら、党籍離脱も含む強い処分をするぞ、と意気込んだ。しかし結果は支持率は・・・国葬の所為で・・・下がりっぱなし。統一教会との縁も切れて、選挙力はますます劣化。
 確かに今後三年間は国政選挙はないが、地方選は来年さっそくやってくる。統一教会の支援なしで当選できる自民地方議員がどれだけあるかが興味の的。そこそこ勝てればやけくそで解散総選挙という手もあるが、大幅に減らせばそれもできない。元々自民党のコアの支持率は30%程度。支持率が30%前後になれば危険水域。これを切れば、自民党内にも反岸田派が増えたということ。20%前後になれば内閣は持たず、解散もできない。解散できなければ、内閣総辞職しかない。ポイントは10月の内閣支持率と、来年統一地方選の結果。
(22/09/13)

 以前(08/31)に連合会長の吉野が統一教会ではないか?と書いたら、本日(09/06)日刊ゲンダイ電子版に、同じような記事があった。誰も見るところは同じだ。
(22/09/06)

 立憲民主党がようやっと、提案型から本来の批判追求型野党に回帰。今度の選挙で提案型野党が如何にデマゴギーに満ちたものかが、よくわかったのだろう。今回の参院選で、連合吉野の反立民発言にも関わらず、本家提案型の国民も議席を減らし絶対絶命状態になった。
 提案型野党というのは、今では国民民主党の玉木が言い出したように思っている人が多いと思うが、元々はかつての民社党が言い出したもの。時は1960年、60年安保闘争の最中、社会党主流の左派による徹底抗戦路線に反発して右派が分離し民主社会党を結成した。これが与野党協調路線を主張した。しかしこの前身はというと、戦前の翼賛政党である社会大衆党。ヒトラー、ムソリーニを賛美し共産主義を敵視する、国家社会主義政党である。
 そもそも野党の役割は、政府・与党の動きをチェックし、問題点を追及し、そのうえで政権奪取を目指すことである。提案というのは体制の中で、体制を守るための方法を考えることであり、野党とは根本的にスタンスが異なる。それどころか与党・体制の延命を助けるだけの効果しかない。
 例えばある問題について、野党が対策案を提案したとする。それが上手くいけば与党は、これは自分の手柄と宣伝する。上手くいかなければ、野党の言った通りにしたのですよと、責任を転嫁し居直る。90年代末の小渕内閣のように、断末魔の状態に置かれても、野党提案をみんな丸呑みして命拾い・・・小渕自身は死んでしまったが・・・した。
 このように提案型というのは、与党を利するだけで野党にとってメリットは何もない。ところがまだしぶとく提案型に拘るのが一人いる。それは連合の吉野である。立民親執行部幹事長についた岡田克也について、かつて共産党共闘に傾いたことを取り上げて懸念を表明した。たかが労働組合のボス如きが、口頭の人事に口を出すとは生意気にもほどがある。この女、筋金入りの反共主義者で、その反共度は自民党を飛び越して統一教会(勝共連合)並みだ。本当は統一教会信者なのではあるまいか?吉野の出身母体である同盟も、反共がテーゼ。組合員の中に統一教会が浸透していても不思議ではない。
(22/08/30)

 何かにつけていがみ合うのが、立憲民主党と国民民主党。アベの葬儀問題についても、「国民」の玉木はいち早く国葬支持を打ち出したが、「立民」の泉は当初曖昧でダンマリ。その後やっと「国葬には議論が必要」と否定的ニュアンス。人気の点で泉を遥かに上回る蓮舫、辻元の2人が国葬反対を打ち出したから足元がふらついているのだろう。
 「国民」が「立民」に対し抵抗するのは、そもそも両者が分裂した経緯に起因するが、大きく1)DNAの違い、2)支持母体の不一致が大きい。
1)DNAの違い;よく旧社会党の後継者を社民党と思っている人がいる。田原総一郎もそうだ。あんな不勉強な落第ジジイのいうことを本当にしてはいけない。社民党のルーツは旧社会党左派とそれを支えてきた社会主義協会。今の「立民」のルーツはむしろ旧社会党右派。江田三郎や石橋らで、戦前の労農党のような無産政党。
 一方「国民」は旧民社党がルーツ。戦前の社会大衆党が大元である。社会大衆党の指導者が西尾末広。強烈な反共主義者で、ナチ容認者。1940年大政翼賛会発足に際し、いちはやく参加。「ヒットラーの如く、ムッソリーニの如く」とファシズム礼賛演説をやっている。戦後追放されたが、サンフランシスコ条約恩赦で復活。右派社会党を設立。
 右派社会党は50年保守合同に対する革新合同で日本社会党に参加。しかし社会党の左傾化に反発して分離、民社党となる。その後は自民党と社会党との中間位置を取り続けるぬゑ的存在。91年政権交代で細川連立政権に参加。その後、野党離合集散の過程で一旦「立民」に参加したが、20年路線対立で分裂。
 「売り」は対決ではなく提案型政党。馬鹿じゃなかろうか?90年代終わり、自民小渕内閣は景気対策の決め手を失い立往生状態。このとき小渕ー野中が打った手が野党要求の丸呑みだ。上手くいけば自民の手柄、失敗すれば「オタクの云う通りににやった結果です」と野党に責任をおっ被せればよい。
 提案とは与党を利するだけで、野党には何のメリットもない。玉木雄一郎はその程度の政治の初歩もわかっていないのだ。その証拠が今回の参院選。「国民」はやれ提案型政党だ、現実路線だと野党共闘を捨てて自民すり寄り路線に舵を切ったが、結果は議員数を2名減らす惨敗状態。この原因を作ったのが支持母体連合。
2)支持母体連合の不一致;「立民」「国民」共通の支持母体が労働組合統一組織「連合」である。日本の労働運動の歴史は遠く大正期に遡るが、最初はコミンテルン主導の過激運動だったが、これが紡績業を中心に労使協調路線が産まれ、それらが昭和期に合同して労働総同盟となり、その後翼賛同盟となった。
 戦後GHQ主導で翼賛同盟は解散され、左派系の労働総評議会、所謂「鬼の総評」に集約された。一方55年体制下で、反左派グループが反発して総評を脱退、同盟を結成。その後、日本の労働界は大きく官公労主体の総評、大企業民間単産主体の同盟に分かれ、双方が対立しつつ並存した。
 この両者に共通するものは、公務員・大企業従業員等組織労働者が主な対象で、中小企業中心の未組織労働者は無視してきたことである。この隙間に食い込んできたのが共産党。つまり共産党こそが彼ら共通の敵なのである。その思いは民間中心の同盟に強い。
 80年代以降の円高とそれに伴うリストラで、組合組織率は低下し、90年代には組織率は30%を切るという状態。これに危機感を感じた総評と同盟は合同して「連合」となった。これは当時の民主党統一支持母体だった。12年解散総選挙の敗北で民主党は分裂。その後多くは「立民」に集約されたが、憲法問題その他で左右が対立し、20年「国民」が分離独立。その間、連合は民主党、「立民」「国民」を支持してきたが、風が変わったのが21年総選挙。
 この時「立民」は野党共闘を掲げ、共産党との選挙協力に踏み切った。これに慌てたのが連合執行部。連合会長は初の女性会長吉野。ところはがこれがとんだ食わせ物。強烈な反共主義者。その理由はイデオロギーというより組織防衛が優先。今年に入ってからも自民党と会食したり、何かにつけて与党寄りの野党共闘否定路線。これでは選挙戦略は混乱し、末端組合員はどうしてよいかわからなくなる。結局のところ、一般組合員の票は、「立民」「国民」から維新、「参政」に流れてしまった。
 野党敗北の最大要因にしてA級戦犯は「連合」会長吉野友子である。筆者が思うに、これまでの野党リベラル勢力の凋落は、労働組合の堕落に始まる。労働組合こそ最大の既存利権集団。労働者の利益より、組織防衛を優先し、裏で経営者や与党と手を握り、酒食を共にする。こういう連中の支持をあてにしているから、労働者や市民から見放され、労組組織率は3割りを切るのである。「連合」に明日はない。
 これから言えるのは野党特に「立民」は労働組合幹部と縁を切り、末端の組合員、消費者一般市民に軸足を置いた政策を練らなければならない。但しこれは今の共産党や「れいわ」がやっていることだ。うかうかすると「立民」は維新どころか「れいわ」からも追い越される。なお「国民」は提案だ、現実主義だなどと中途半端なことをやっていると、労働者から一層目をはなされ、かつて社会大衆党が大政翼賛会に吸収されたように、いずれ「連合」と一緒に消えてしまうだろう。
(22/07/18)

 さてアベ政治とはなんであったかという点への現状のマスコミ報道は、ひたすらアベ誉め一遍同で批判的評価は影を潜めている。何か見えない権力に脅えているのか?それは別に、やっとポストアベ政局への見方が出てきだした。筆者の見解では、ポストアベ政局で予想されるのは、(1)アベ派の流動化、(2)自民党内派閥の再編成、ヘタすれば分裂、(3)重要な点は9月人事で、ことと次第によれば解散総選挙もあり得る、である。
 さて昨日BS8某番組。ゲストスピーカーは評論家後藤と、自民甘利。
1評論家後藤の意見。9月解散という見方を除けば、ほぼ筆者と同意見。要するにアベのいないアベ派は、みんな団栗の背比べで、派閥を引っ張るリーダーがいない。これは後継者を育てなかったアベ自身の責任でもある。
2、甘利。今のアベ派のリーダー達(概ね7人)には94人・・・今後もっと増えるかもしれないが・・・という大派閥を率いる能力はない。だからリーダー達は今後は仲良く集団で引っ張って行って貰いたい。今後暫く見守るしかない。随分優しい意見ですねえ。要するに当面は集団指導体制で行け、ということだ。但しその後のことは云わない。
 後藤・甘利に共通しているのは、「アベ派」はアベのものであり、跡を継げる能力を持っている者はいないという認識である。後藤は評論家だから本音を率直にいうが、甘利は政治家だ。政治家の言葉には表と裏がある。「仲良くやれ」という言葉の裏には、「どっちみち仲良くなんかやってられなくなる。或いはそれがチャンスか」という政治的リアリズムが働いているはずである。
 なお、過去の歴史を見ても独裁者が急にいなくなった後、集団指導体制が取られた例は多いが、上手くいった例は全くといってよいほど無い。大概は革命で新しい体制が生まれるか、次の独裁者が現れるまでの中継ぎに過ぎない。ナポレオン曰く「一つの戦場は一人の将軍にまかせるべきである。もし将軍が2人いれば、戦場を二つに分けるべきである」。つまりいずれ分裂は避けられず、むしろそのほうが自民党の活性を維持するには有効かもしれない。
 もう一つ政治評論家が見逃しているのが、アベ晋三個人の後継問題、つまり衆院山口4)区の後継問題である。アベ死亡で衆院に欠員が生じた。そのためこの秋にも衆院山口4区で補欠選挙が行われる可能性がある。その時誰が立候補するのか?そもそも今の自民党に候補者を立てられる能力があるのか?この点にも、アベ晋三は不用意だった。本人自身、こんなに早く死ぬとは思わず、再々登板を狙っていたのかもしれない。
(22/07/12)

 日本で親ロ派著名人といえば、森喜朗にアベ晋三(自民)、それから鈴木宗男と橋下徹(維新)だが、他にも結構いる。自民党の某福井県議が「ウクライナ避難民のふりした工作員かもしれないから監視が必要だ」と県議会で発言。議会は早速発言を取り消すなど大慌て。この県議も宗男と同じロシアシンパなのかもしれない。
 鈴木やこの福井県議など氷山の一角で、水面下にはもっと大勢の隠れロシアシンパがいて不思議ではない。北海道から北陸にかけての地域、本州では新潟、富山、敦賀、舞鶴などこれらの地域経済に日ロ貿易が占める割合は大きい。30年ほど昔、ある業務で舞鶴の西舞鶴港に行ったとき、岸壁に平気でロシア船が泊っているのを見た。埋立地に積まれていた大量の石材は、おそらくロシア産だろう。
 だから北海道から北陸日本海沿いには、福井県議のような隠れロシアシンパがいて不思議ではない。それが、今度の戦争で、日本政府が地場産業への補償等経済対策も考えず、アメリカの要求に従って対ロ制裁に踏み切ったから、仕事がなくなってしまったのである。その恨みがウクライナ難民に向かったというわけだ。
 この県議はおそらく地元商工会の想いを代弁しただけかもしれない。そうなら議事録からの発言削除を拒否すべきなのだがしなかった。何故か?結構気の小さい、肝っ玉が小さい人間なのだろう。まず大した人間ではない。しかし世の中、こういう大したことはない人間の妄言が、周囲に影響し大きな力になることがある。ナチもそうだったし、今の維新もそうだ。弱いものは、より弱いものを攻撃する。新型コロナ騒ぎでも、一番攻撃にさらされたのは感染者だった。これが日本における「差別」の起源か?
(22/07/02)

 いよいよ参院選が始まりました。今朝、家の側を誰かの応援カーが通り過ぎ、何を云ったかというと「皆様のお役に立ちたくて・・・」。この候補、衆議院小選挙区と参議院の区別が分かっていない。数日前から街中には選挙ポスターの掲示板が立ち、公示後各党のポスターも見られるようになった。しかしいろんな党があるものだ。「ごぼうの党」というのもある。そのうち「キャベツの党」なんてのもできるかもしれない。つまり参議院の動物園化である。
 参議院に先駆けて動物園化が進んだのが衆議院。始まりは2001年コイズミ郵政選挙。当選さえすれば中身は問わない刺客候補をあちこちに立て、それをアホさ加減ではコイズミに負けない無責任テレビマスコミが煽りたてたものだから、杉村大蔵なんて際物まで議員になる始末。そのあと、やれ不倫疑惑だなんかで世間の顰蹙を買った、今井絵里子や金子恵美のようなお騒がせ議員が続出するきっかけを作った。
 議会の動物園化を手助けしたのはマスコミである。但し手段が明らかに異なっている。コイズミ郵政選挙の時は主にテレビだった。テレビで発信できる情報はテレビ受像機でしか受信できない。しかし現在の情報発信の主力はネットである。ネットは個々人に直接情報を届けられる。情報密度は遥かに大きい。つまり一つ一つはミクロな情報でも、ネットという大量拡散システムを使えば、かつての組織選挙以上の効果を、選挙のプロでなくても、誰でも出来るのだ。
 さてこのような議会の動物園化の行く末はどうなるだろうか?それはポピュリズムの氾濫と、国家の滅亡である。ポピュリズムというのは、政策を提示した政治家がその責任を取らない政治システムである。紀元前5世紀頃のギリシアアテネでも、民会の動物園化が起こり、僭主がはびこり、ポピュリズムとそれに関わる汚職が蔓延して、結局マケドニアに征服された。古代ローマの末期も似たような者だ。ローマの元老院は世襲制だが、対立する皇帝は民衆をバックにするからポピュリズムに奔る。そのうち元老院もポピュリズムに侵されて、政治は空洞化し、最期は異民族に乗っ取られた。
 今参院選で台風の目とされるのが「日本維新の会」。では「日本維新の会」の政策とは何か?実は維新は政策を公募しているのである。つまり貴方の願いを叶えてあげますよ、というわけだ。殆ど宗教、オウム真理教と変わらない。政策が実現できなければ、それは貴方たちの努力がたりないからだ、といって責任を転嫁する。逆にいうと、自分自身に政策立案能力がない、ということを自ら認めたようなものだ。そんな政策、反故にするのは簡単。つまり究極のポピュリズムである。
(22/06/24)

 U18メッチェン破廉恥事件で四面楚歌の自民吉川議員。おひざ元の自民からも辞任要求がでている。すわ自民議員も道徳的になったか、というとそうでもない。吉川は比例代表だから、辞任しても次点が繰り上がるだけだから、自民の議席数は変わらない。何が変わるかというと派閥の力関係だけだ。吉川は岸田派。次点は誰だか知らないが、岸田派の数が減ればそれだけ何処かの派閥が増えるだけ。声が大きいのは安倍派と二階派。一方吉川が辞めなければ、自民議員数は変わらず、岸田派も・・・離党届は出して自民党員ではないが・・・変わらない。なんとなく安倍派と岸田派との代理戦争のようだ。
 さて総理はやめても、声だけは大きいアベ晋三。第二次安倍内閣で彼が掲げた四大目標、(1)北朝鮮拉致問題の解決、(2)北方領土問題の解決、(3)デフレマインドの払拭と景気回復、(4)憲法改正。この内いうまでもなく(1)(2(4))は何もできず残るは(3)の維持のみ。最近(4)は有利な状況になってきたが、これはウクライナ戦争の影響。即ちプーチンのお陰だ。プーチンがあんな馬鹿なことをしなければ(4)だって立ち消えになっていたはずだ。
 (3)の目玉は異次元の金融緩和。金利を限界まで、引き下げ財務省は国債をバンバン発行する。それを日銀が際限なく買い増しする。当然ながら長期金利は下がり、円は下がって輸出は増え、それが国内市中に還元する。その結果賃金は上昇し、物価も上昇する、これがアベノミクスの根幹のはずだった。
 処で現在、確かに円安と物価上昇は並行して進んでいる。しかしこれをアベノミクスのお陰と思っている人は殆どいないだろう。せいぜい内閣参与の浜田とか、財務省の捨て猫高橋洋一とか、永田町のドブネズミこと田崎史郎ぐらいではないか?四月決算でトヨタは史上最高益を出したが、ドル建て債権を円建てに換算すれば、何もしなくても円安分だけ利益は上がる。只の為替操作利益だ。
 この物価高に対し、日銀総裁の黒田が、「コロナ貯蓄を考えれば、今の物価高は家計・・・企業で云えば資産・・・の許容範囲内である、従って円安は悪くはない、とマクロ経済と庶民のミクロ経済をごっちゃにした答弁ををしたものだから、ネット世界は大炎上。とうとう黒田も急速な円安は好ましくない、と前言を撤回する始末。中央銀行総裁の発言がこうブレると、日本経済に対する国際信用度が低下し、更なる円売りを加速しかねない。バイデンじゃないが、発言は慎重に行うべきだ。
 しかし日銀黒田の円安否定発言は、今の物価高=インフレを否定するもので、言い換えればアベノミクス否定に繋がりかねない。そこで激怒するのがアベ晋三。当然ながら岸田との抗争に発展する。その答えが出るのが、7月参院選。
(22/06/16)

 立民提出の内閣・衆院議長不信任案が衆院で否決された。ついでに日銀総裁不信任案も出せばよかったのに、と思う。これに対し、与党は勿論、野党でも日本維新とか国民民主のようなフニャチン政党には、出しても否決されるfだけだからやるだけ無駄、というような投げやり発言が目立つ。
 「答えは初めから分かっているから、やるだけ無駄。だからやらない」という云い方は、昭和50年代の新入社員、今では60~50代から目立つようになった。例えばある業務で何か問題に引っかかった。すると「答えはこれに決まっているから」と、ああでもないこうでもないと理屈を作って問題をスルーする。或いは発注者の意向とか、その他周辺を忖度して、それはそれなりに理屈が通っているから、アホな経営者は「こいつは出来る」と勘違いする。本人にしてみれば、単に面倒くさいだけなのだ。彼らの考えた理屈は、自分だけ或いはその会社だけに通用するもので、一般性を持たない。だから一旦社会に出るととても耐えられたものではない。世間の風は冷たいのである。
 今回の内閣・衆院議長不信任案否決も、永田町とその周辺でだけで通用するものだ。そういえば、国民の玉木や大阪維新の松井、橋下、日本維新の馬場とかは、みんなこの世代だ。今の50代、60代世代に蔓延する、「面倒くさい」意識が世代の保守化を進め、ポピュリズム、ファシズムの温床になっているのだ。
 維新・国民・公明が不信任案で立民に協力しなかった理由は、否決しても否決される、そうなれば逆に内閣・議長を信任したことになる、というもの。この理屈がさっぱりわからない。確かに不信任案が衆院で否決されれば、衆院は内閣・議長を信任したことになるが、これは衆院だけの話だ。最終的な判断は選挙で下されることになる。議会制民主主義は議会に全権を委ねているわけではない。国民が保有する主権の一部を議会に委ねているだけだ。議会が国民の負託にこたえられるかどうかの判断は、各党間の取引、与党内派閥の駆け引きではなく、選挙によってのみ決まるのである。
 結論を言えば、維新・国民は自民党の意向を忖度して細田のような下劣野郎を認めた訳だ。実は党内に似たようなセクハラ議員がいるからではないか?維新には間違いなくいる。
(22/06/10)

 今衆院議長の細田というのは昔から何の信念もなく、只派閥ボスに尻尾を振っただけで派閥の長にのし上がった人物。ろくな人間でないのだけは確かだ。その細田がこのところ世間に吹きまわっているのが、衆議院選挙区の10増10減案の見直し。曰く、法律で決まったといっても、盲目的にこれに従う必要はない。曰く選挙区には地方の実態を反映させるべきだ。曰く議長なんて月給100万円なんだから・・・100万円以下の・・・議員はもっと増やしてもよい。この法律、本人自身が成立に拘わった。それを簡単にひっくり返そうというのだから、外から相当強い力が働いたに違いない。
 何故いきなり細田が衆院定数改革に反対しだしたかというと、誰でも分かるが、元首相のアベ晋三筋からのプレッシャー。他にも二階俊博のプレッシャーもある。中でもアベからのプレッシャーが強く抵抗仕切れなかったのだろう。現在山口県の衆院選挙区は4だが、これが次の衆院選では3に減る。このうちアベ晋三が立候補する下関地区には、元公設秘書が立民から立候補する。又次の衆院選で衆院鞍替えが予定される岸田派の林芳正が、土の選挙区で立つか興味の的。つまり着々とアベ包囲網がしかれている。これを不利と見れば比例区に廻る手もあるが、人一倍見栄っ張りのアベにとって、それはプライドが許さないだろう。
 この辺りのアベの意向を忖度して、衆院議長の義務もプライドもかなぐり捨てて、親分に忠義を尽くす。あっぱれ三下子分の鏡だ。細田なんて、風向きがあっちに吹けばあっちにふらふら、こっちに吹けばこっちにフラフラの風船野郎。そのうち糸が切れれば、そのまま飛んでしぼんで落ちるしかない。
(22/05/12)

 立憲民主党岐阜県連顧問で元参院議員山下八州夫が、国会議員乗車証を偽造して逮捕された。なんともまあセコイ話だ。今の立民の状態をよく表している。 私が興味を覚えるのは、この元議員の出身母体が何かだ。山下議員など聞いたこともない名前だから、辻元清美とか蓮舫のように、個人活動から上がってきたタイプではない。多分何らかの組織をバックに、トコロテンで出てきただけ。労組系それも官公労系か、それとも解同系か?*どのみち、自分で選挙運動や市民運動などやらず、全ては組織に丸投げ、言いなり。他組織との調整・根回しをもっぱらにしてきたのではあるまいか。こういうタイプの議員が立民の背骨を蝕んできたのである。
 立民始め旧民主党系野党の凋落の原因は、指導者層の能力不足もあるが、永年続いてきた労組依存体質にある。労働組合など今や過去の遺物。組織率が20%とか30%では、選挙の時の動員すら危ないものだ。それどころか今の労働組合は、連合特に旧同盟系労組のように保守化を進め、経営側と一体となって第二労務化している。最早労働組合の名に値しない。これを支持母体とする国民民主が自民党にすり寄るのは、只の組織防衛論理。かつての翼賛運動への先祖返り。
 今後立民がやるべきことは、このような堕落した労組から手を切り、自立した市民をベースにした非共産の市民運動に立ち返ることである。そうしなければ、冒頭にあげた議員乗車証を偽造するようなセコイ連中を排除出来ない。
 *その後の報道でこの議員のバックはJR連合。つまり旧国労か全国施設系。右翼反動自民党経団連の手先に成り下がった核マルJR東日本よりはましだ。
(22/05/09)

国民民主党が野党としては異例の政府予算案賛成。おかげで来年度予算案は戦後2番目のスピードで衆院通過。世間や他の野党はびっくりだろうが、筆者はさほど驚かない。何故ならこの党の体質は元々そうなのだから。国民民主の前身は元を言えば旧民社党。支持母体は旧同盟。系労組。更にそのもとは戦後出来た右派社会党で、更に戦前の社会大衆党に遡る。この党の起源は第三インターに遡るが、社会会民主主義と反共をテーゼとする。
 昭和14年、国家総動員法ができ翼賛政治連盟ができると、社会大衆党は率先して解党し、翼賛連盟に参加した。この時党首の西尾末広は「・・・今こそヒットラーのごとく、ムッソリーニのごとき指導者が必要である」とファシズム礼賛演説をやっている。また、傘下労働組合も労働総同盟を結成し、翼賛運動の一翼を担った。
 この右翼反共体質のDNAが今回はしなくも現れただけ。何の不思議もない。この党の基本は右翼反共労使協調(労働者無視)だが、もう一つは体制迎合である。その時の時流を見て強い方に流れる。例えば上で上げた翼賛政党化は、当時の国内事情が政党弱化軍部独裁化傾向にあったから、自分が生き残るために政党政治を見捨て、軍部にすり寄っただけである。戦後は民主政党のようにふるまったが、それは当時の日本を支配していたのがアメリカだったからにすぎない。これを民社ー国民は「是々非々」と言い換えるが、客観的に見れば,ただの日和見主義に過ぎない。
 90年の政権交代では細川連立政権に参加したが、当時の自民党が内部腐敗でボロボロだったから。今回自民党にすり寄ったのは、昨年の衆院選での立民の敗北を見て、自民、維新にすり寄った方が得と考えただけ。常にその時の強者を見て尻尾を振る飼い犬、あるいは大きい魚にくっつくコバンザメ体質は変わらない。その点を国民からみすかされているから、選挙では同盟票で何人か議員は取れるが、世論調査では常に0パーセント台という惨状。これも変わらないだろう。
(22/02/22)

 橋下をヒトラー呼ばわりした管直人を、暴走老人呼ばわりするマスコミがいる。おまけに立憲民主党もオタオタだ。ヨーロッパでは一方的な主義主張をする者をヒトラー呼ばわりすることがあるのは当たり前で、管のあんなツイッターなど暴走の内には入らない。それより大したことでもないのにワアワア騒ぐ維新の橋下や松井のほうがよっぽど暴走している。アポなしで管に抗議状を持って行った維新の会の馬場という幹事長こそ礼儀知らずの暴走ヤンキーだ。
 一番の問題は今の立民執行部である。管が”暴走”するとしたら、その原因を作ったのは現立民執行部を作る、40代50代の所謂中堅若手と称する連中の不甲斐なさである。昨年秋衆院選野党敗北原因を作ったのは、「連合」と称する緩ま湯労働組合である。とっくの昔にストも打たず、経営側からリストラで脅迫されると自分たちの権益を守るためだけの労使協調。そのくせ共産党憎しの内輪もめだけは熱心だ。明らかになったのは、自民にまで色目を使う翼賛体質。全く日本の国民、労働者を守る気概がうかがえない。それにカチンときたのが、管の維新批判であり、福島での小児甲状腺がん告発である。何処が老人の暴走か?今の中堅こそが、だらしなく自民に骨抜きにされているのだ。
(22/02/07)

 今回の総選挙で明らかになった立共連携を、筆者は1930年代の人民戦線の復活か、と思ったら、今度は維新と国民民主が政策協定。これも1930年代ファシズムとポピュリズムの野合。維新のベースがポピュリズムにあるのは明らかだが、国民民主がファシズムとはこれ如何に。それは国民民主のそもそもの成り立ちとルーツを知れば明らかである。この党の原点は旧民社党、更にそのルーツは戦前の社会大衆党。これがそうだったからである。
 ファッショとは”統合”を意味するイタリア語である。イタリアは第一次大戦で戦勝国となったものの、得たものはチュニジアとリビアだけ。どれも砂漠ばかりでうまみなどない。フランスとイギリスはちゃっかりシリアとイラクの油田、スエズ運河の利権を手に入れた。イタリアでは戦後不況で経済は混乱。そこにロシア革命の影響で左翼労働運動が活発化。これに危機感を感じた北イタリアの地方政治家ムッソリーニはファシスト党を立ち上げ1922年首相となって、独裁権を確立した。ここで彼が主張したのがファシズム(統合)である。
 何を統合するのか?それは企業と労働組合、経営者と労働者、軍隊・公務員と市民、労働者と農民である。しかし全てを統合する訳にはいかない。余りウイングを広げると、利害対立が発生し統合が分解する可能性がある。意に沿わないもの、路線が異なる者は排除しなくてはならない。
 どういう者が排除の対象になるのか?それは世襲貴族や大地主、急進社会主義者や共産党員、ユダヤ人、同性愛者、ジプシーなどである。しかし最大の搾取階層であるカトリック教会や資本家達はちゃっかり統合の恩恵に浴した。更に軍隊を使ってマフィアを弾圧したので、治安は見違えるほど良くなった。このファシズム政策で、イタリアはすっかり様変わりし、鉄道は時刻表通りに走り、郵便物も無事届くようになった。
 では日本ではどうだったか。まず左の方では、昭和12年、人民戦線事件というのが起こり、東大総長の矢内原忠雄が辞任するという騒ぎがあった。しかし現実には日本に共産党という組織は既になく・・・共産主義者はいたが・・・人民戦線を結成しようにも実態がないのだから検挙する意味がない。
 右では昭和12年、これまであった労働組合が統合して「労働総同盟」となった。これの指導者の一人である西尾末広は「今こそファシズムの実現を」と大演説。「総同盟」は戦争遂行を主張。昭和14年の国家総動員法で、経済界も統合の道を進む。更にその総仕上げとして昭和15年「大政翼賛会」として政治統合がなされた。西尾は第一回翼賛選挙に翼賛会推薦議員として出馬した。西尾は戦後公職追放となったが、サンフランシスコ平和条約の恩赦で復帰。右派社会党を立ち上げ、55年体制下での左派合同で日本社会党に加わるが、その後左派との対立が深まり、分離して民社党を結成。その後細川連立政権に加わったり、民主党に加わったりしたが、そのなれの果てが今の国民民主党である。つまり右の「統合」とは、かつてのファシズムの再生産あるいはなれの果てなのである。
 自民党アベ政権もファシズムの物まねである。その典型が三本の矢と称する景気対策。中でも無分別な円安・利下げと官製春闘と呼ばれる大企業中心の賃上げ対策。大企業とその従業員には恩恵を与えたが、結果として日本企業の足腰を弱める結果にしかなっていない。何故ならここに出来たのは、企業と労働組合との協調と称する馴れ合い。当にこれこそ”統合”でわる。
 維新がポピュリズム政党であることは云うまでもない。それどころか、実質指導者の橋下自身、ポピュリズムこそ民主主義と、ポピュリズム賛同発言をやっている。20世紀最大のポピュリズム政党はドイツのナチ党である。ナチは今の中国共産党のような強権主義的政党ではない。国民・・・但しゲルマン人であることが証明されたものだけ・・・への福祉充実には熱心だった。ナチの何たるか議論するには紙面が足りないが、最大の悪業は、近代以来理性(知性)でカバーされてきた人間の集合無意識(獣性)を解放・・・むき出しに・・・したことである。
 ナチが知性とそれに基づく科学・芸術・文化を目の敵にしたのは有名だが、維新もまた反知性主義政党。橋下徹が大阪市長の時、市立病院の改廃、芸術・文化事業への補助金削減、教育改悪等々反知性主義的政策は数えきれない。このように両者は細部では似通っているのである。ということは最後も似たような運命をたどるということか。
(21/21/04)

 意外な自公勝利と野党特に立民の敗北。これに対し色々な解説がなされています。例えば自公の末端組織の強さとか、立共統一戦線の失敗とか。しかし原因はそれだけではない。重要な点は事前のマスコミ報道による逆誘導効果である。
 選挙前、多くのマスコミはメデイアによって強弱はあるが、概ね自民大敗、野党躍進を報じていた。この報道が有権者、特に無党派層にどういう影響を与えるか?が問題なのである。例えばもしマスコミ報道で自民有利と伝えられたら、自民支持者なら、自民党に投票しなくても大丈夫だと思い、投票しなくなる。又無党派層なら自民党に投票しても意味はないと思うだろう。それで浮いた分が野党に向かう。逆に野党有利と伝えられれば、野党支持者は大丈夫、俺が投票しなくても誰かが投票してくれるだろう、なんて思い込んで投票に行かなくなる。その結果は組織力に勝る自公に有利に働く。
 筆者は今回の総選挙での野党敗北は、事前のマスコミ報道の誤誘導とそれによる低投票率が原因と考える。それともう一つはハロウインだ。これで若者が浮かれ騒いで投票率を下げた。如何にメデイアの影響が重要かという例証だが、そんなことばっかりに頼っていると最後は国家破滅だ。
(21/11/02)

 衆院選の前哨戦とも云われる、静岡・山口参院補欠選。自民は一勝一敗と評するが。実際はゼロ勝一敗。静岡の一敗は誰でも分かるが、山口で大差を付けて圧勝というのは腑に落ちない。勝利というのは、相手がいての話だ。山口で自民に対抗したのは共産党と泡沫一人。事実上相手なしの不戦勝。バッターボックスに誰もいないのに三振を取って勝った勝ったとはしゃいでいるようなものだ。理由は野党共闘が失敗したからだ。
 今回の参院補欠選を見て分かったのは、如何に今の岸田執行部が選挙に下手か、である。執行部だけでなく、岸田自身が選挙に下手、あるいはあまり興味がないのではないか。例えば昨年の広島参院補欠選。広島は岸田の地盤。なおかつ党から1.5億もの資金を得ながら自民候補(河井アンリ)は敗北した。菅の責任も大きいが、自分の地盤さえも抑えられないのでは、という評価が起こっても不思議ではない。もう一つの原因は、やっぱり甘利シンドロームか。
 逆に静岡の例を見れば、野党共闘が成功すれば、あるいは無党派層の取り込みに成功すれば、仮に共産党がいなくても選挙に勝てる、ということだ。
 静岡の敗戦、その前には横浜市長選の敗戦がある。これらはみなアベ政権の負の遺産の表れだ。横浜は、菅自身がこれまで8年間、アベの片棒を担いできたのだから自業自得。しかし岸田は外相としてアベ政権の前半にはいたが、その後は干されっぱなし。そもそも外相という地位は党内政局にも選挙にも関係ないポジション。広島での敗戦は二階vsアベの仕業、自分の責任ではない。このところの自民敗戦続きはみんなアベの負の遺産の所為だ、と思う自民党員も少なくないだろう。
(21/10/26)

 衆院選で自民不利と見られるや、途端に始まったのは自民による野党共闘、中でも立民・共産枢軸における共産党叩き。事の始まりはいつぞやのTBSワイドショーで、コメンテーターの国際弁護士が共産党の綱領を取り上げ、共産党は暴力革命を否定していない、とやったこと。これに我が意を受けて自民党が反共産キャンペーンを始めたのである。弁護士はその後共産党の抗議により発言を取り消したが、自公は黙っていない。河野太郎も悪乗りして大声を張り上げているが、あれは頭が悪いから仕方がない。立民のパートナーに問題があるとすれば、自民のパートナーはどうか?
 自民のパートナーといえば公明党。そしてその上部団体が創価学会であることは云うまでもない。創価学会は日蓮正宗の数ある信徒団体の一つに過ぎない。元々富士大石寺門下だったが、大石寺と金銭トラブルを起こし破門されて、独自団体を作ったが、根本理念が日蓮正宗であることにはかわりない。又日蓮正宗は宗祖日蓮の正統後継者であると主張し、他の日蓮系諸派を異端とする。但し最大手の身延山日蓮宗は日蓮正宗を異端とするから、どっちもどっちだ。
 さて創価学会(=日蓮正宗)は戦後重要な宣言を行っている。それは「国立戒壇」である。これは富士山下に国立の戒壇を設け、そこに天皇皇后を招き、日本全体が日蓮門下、ズバリ言えば創価学会会員になることを宣言するものである。その根拠は宗祖日蓮の遺言にあるとされる。この宣言は前代の戸田城聖から三代目の池田大作にも受け継がれている。
 共産党主義暴力革命の根拠となるのはコミンテルンであるが、これは1943年に解散しており、今の日本共産党とは何の関係もない。つまり綱領は幾らでも変更できる。出来ないのは、なお党内に古い体質を持った党員がいるからだ。それは自民党に日本会議のような同じアナクロメンバーがいるのとおなじである。
 それに比べ創価学会の「国立戒壇」構想は、学会の基本理念である日蓮の遺言に基づくもの。今の学会執行部やその下請けに過ぎない公明党がどうこう出来るものではない。さて皆さん、このまま創価学会会員になるのが良いかどうかの分かれ道だ。
 なお創価学会といえば池田大作だが、彼はこのところさっぱり姿を見せない。生きているやら死んでいるのやら。最早脳死状態か、それとも武田信玄流に、今後何年かは自分の死を伏せろとでも遺言したのか。
(21/10/24)

 解散を前に現財務省事務次官矢野・・・・テレビで見たとき、「ゲゲゲの鬼太郎」のネズミ男を思い出した・・・の文春への与野党バラマキ合戦批判投稿論文がマスコミで話題になっています。このことから見てこの論文の性格が伺えます。
 マスコミから聞こえてくる声は①論文の主張は正論である。②矢野は正義感が強い直情型。妥協しないタイプ。③根っからの財政規律主義者。従って現状からやむに已まれず所信を論文の形にしたのでしょう、といかにも矢野が正義感が強く、国家の現状を憂えて警世の論を述べたといわんばかり。
 本当にそうでしょうか?実は彼の主張には一つ大きな嘘がある。彼は財政赤字と国家経済をごっちゃにしていることだ。企業でいえば貸借対照表の右と左をごっちゃにしているようなものだ。
 確かに今の国債残高は1100兆円超という巨大なものになっている。矢野や財務省・マスコミはこれを国民の借金に転嫁しているが、実はこれは国民が借金しているわけではない、国民が国に貸した金なのだ。もし国民が国に貸した金を返せと言ったら、それは「革命」だ。国民がそういうことを云わないことをいいことに、国債残高を際限なく膨らせた。それがアベノミクスの実態だ。
 1100兆円を超える国債残高の陰で、輸出関連を中心に企業の内部留保は増大し、今や700兆円超。それに対外純資産を含めれば、日本が持つ総資産は1200兆円に上り、世界一の黒字国という試算もある。
 矢野が云う財政破綻とはどういうことか。要するに国債残高が限度を越すと銀行が政府に金を貸さなくなり、予算が組めなくなる状態を指す。その指標は政府収支の赤字の累計である。財政赤字はズーッと昔から始まっている。それは70年代後半に始まった円高、90年バブル崩壊、それに対する対策を誤ったからだ。
 バブルが崩壊すれば直ちに景気対策を打たなければならないが、その足を常に引っ張ったのが時の大蔵省である。バブル崩壊でたちまち地価は暴落した。地価は一種の景気指標でもある。土地流動性を高くすれば景気回復を促せる。その障害となったのがバブル期に導入された「地価税」である。
 00年当時には地価は十分下がった。つまり地価税の持つ役割は終わった。従って地価税を廃止して土地流動性を高めれば景気回復は促進される。しかしそれに一貫して反対したのが財務省である。地価税が廃止されたのはその数年後。それから東京や大阪にタワマンが林立しだしだした。
 財務省の罪はこれだけにとどまらない。最大の過ちはアベノミクスである。第二次アベ政権で、日銀総裁に財政均衡派の白川に替え、元財務官僚でリフレ派の黒田を送り込んだ。彼がやった異次元の金融緩和で一気に景気浮上を目指したが、結局は何もなっていない。せいぜい現状維持を8年間続けられただけだ。
 衆院選前のバラマキ合戦は日本人向けだから未だ罪は小さい。しかしもっと酷いのは第二次アベ政権下で「俯瞰的外交」とか「戦略的援助」とか言って、アベが途上国向けにばらまいた無償援助の方が性質が悪い。担保も取らず、償還の補償もない。何のためかといえば、中国牽制のためだけ。しかし中国は日本のはした金以上の援助攻勢を仕掛けるから、とてもかなわない。国内バラマキを批判するなら、対外バラマキ要求に抵抗すべきだ。
 従来国債の引き受け手の主体は市中銀行だった。ところがこれらの株主もモノ言う外人投資家が増え、意味なく国債を引き受けることが難しくなった。そこで目を付けたのが日銀。総裁にアベと入魂の黒田を据え、日銀が無制限に赤字国債を引き受けることができるようになた。これこそがアベノミクスの根幹である。これに勝るバラマキはない。自公与党のバラマキの片棒を担いだのは、日銀と財務省である。
 そしてアベ政権下で官房長官の菅の懐刀として、主税局長、主計局長を歴任し、菅の秘書官まで務め、財務省に辣腕を振るった。そんな人間がまともな意見を持っているわけがない。背景にいるのは菅か河野か?
 今回の総裁選で漁夫の利を得て笑いが止まらないのが、アベー細田派と甘利ー麻生派。没落したのが二階派と小石河連合と云われる。しかし誰よりもアベー麻生同盟に恨みを持っているのが菅、そして小石河連合。彼らが狙っているのは、なんとしてでもアベー麻生同盟。そしてそのターゲットにされたのが岸田。今回の矢野論文はそのための宣戦布告文か?
 今回の矢野といい、森友の佐川といい、何故今の財務省幹部には、あごの小さい貧相なネズミ男ばっかりになったのか?昔の大蔵OBは、池田といい、大平といい、福田といい、あごががっしりした武骨な顔立ちが多かった。貧相になったのは宮沢あたりからか。
(21/10/15)

 今日、JR高槻駅前ロータリーを通ると、自民の大隈が演説中で、明日(10/10)、駅前で街頭演説会をやる、そのとき河野太郎が自民広報委員長としてやってくる、と猛宣伝。今年の春から高槻では河野/大隈ツーショットポスターが出回っていたが、総裁選のあとでも消えていない。そして演説会のゲストに河野を招くということは、あくまで岸田より河野を頼る、ということか。しかし選挙を仕切るのは岸田ではなく甘利である。
 通常選挙ポスターは総裁とのツーショット。それをかつて総裁選を争った人物をパートナーに選ぶということは、いまだに自民党内にアンチ岸田派がいるということだ。それを操っているのは誰か?これが将来の自民分裂の引き金になりかねない。
(21/10/09)

 長期政権の後は短期政権が続く、というセオリーがあるらしい。確かに戦中戦後政治を振り返って見ると、そうなっている。1944年、東条独裁政権が崩壊した後は、小磯、鈴木、東久邇、幣原、片山と短期政権が続き、48年吉田政権が誕生。これは54年まで続く長期政権だったが、後半はワンマンとののしられやむなく退陣。その後は鳩山、石橋と短期政権で、57年岸政権。長期政権が期待されたが60年安保の処理を巡って退陣。池田勇人が後を襲ったが惜しくも癌で退陣。
 次の佐藤栄作は8年に及ぶ長期政権だったが、その後の田中、三木、福田、大平、鈴木はいずれも短命。タナボタの中曽根は5年の長期を維持したが、後の竹下、海部、宇野、宮沢はいずれも短命で遂に政権交代。その後自民党は政権を奪還したが、橋本、小渕と短命。そして小泉長期政権となった。ところが小泉後にまたまた短期政権病が復活し、政権交代。その反動でアベ長期政権となった。
 このセオリーを敷衍・・・果たしてこれをアベ晋三や麻生太郎は読めるでしょうか?フエンと読みます・・・すれば、岸田内閣は短命に終わることになる。別に岸田が短命でも構わない、我が党は人材豊富というのが、自民長老たちの言い分だろう。ところが今回は、従来の長期ー短命政権パターンと違う要因がある。
 内閣が短命で終わっても後継者に事欠かない、というのが自民党の強みだった。事実かつてはマスコミ人事の要素は大きいが、後継者人事の大枠が出来ていた。例えば佐藤政権下では「三角大福中」、中曽根政権下では「安竹宮」、小泉政権下では「麻垣康三」とかいった序列である。これ自身八百長なんだが、みんなこの八百長に沿って各派閥が行動していたのである。
 ところがこれまでのアベ政権下では、そういう後継者構想が全く見えていない。これはアベが意図的に後継者潰しをやっていたか、後継に足る人材を育ててこなかったかのいずれかである。このような後継者序列のない中で、仮に岸田政権が短命に終われば、八百長をしようにもネタがない。そもそも自民党というのは八百長政党だ。八百長のネタがなくなれば、後は自民党分裂しかない。そういう状態に自民党を追い込んだのが、アベー麻生関門やくざである。
(21/10/05)

 マスコミが大騒ぎした割に出てきたメンツを見れば、まるっきり「冷めたピザ」というか「冷蔵庫の隅から引っ張り出してきた食べ残しキャベツ」というのが自民党岸田新執行部。誰が冷めさせたかというと、幹事長の甘利と副総裁の麻生。その他4役の中にも高市政調会長とか、遠藤選対委員長とか、明らかに岸田が望んだものではないメンツが大部分。岸田執行部というより、実態はアベ・麻生の生霊執行部だ。
 逆に言うとこういうウットオシイ連中を党に押し込めたから、閣僚人事で独自性を発揮できるという見方もできる。しかしそれでは党/政府の対立が深まるばかりだからメリットはない。そこでやっぱりアベ・麻生派からの人材押し込みになるだろう。
 さて遅くとも来週には内閣総辞職、臨時国会招集、首班指名から新内閣発足という流れになるだろう。当然それに並行してマスコミ各社は世論調査を行う。内閣支持率が何処まで行くか、が注目点。菅の70%というのは世間が勘違いしただけ。この一年で世間もある程度学習しただろうから、こんな数字は期待できない。ご祝儀を含めても55%程度か?尤も当初支持率が高いからといって、その内閣が長続きするとは限らない、その逆もある。
 余談だが、今日ネットを見ていたらいきなり出てきたのが高市早苗の顔。正直ぞっとした。おぞましいというかこの世の人とは思えない妖怪婆あがニターッと笑ってこちらを見ているのだ。思わず慌ててサイトを変えた。あれは整形のし過ぎか、整形の失敗か。高市が整形していないわけがないだろう。
(21/10/01)

 なんとなく自民党総裁選は予定通りに推移し、予定通りに終わったという感。予定通りというのは、初めからアベ・麻生らには岸田本命という線があったが、そのままだと岸田が妙に自信をもって、総裁選後自立するおそれがある。それを牽制するために、アベは高市を、麻生は河野を、二階は野田を立て競わせ、結局は岸田に落ち着かせる。岸田にはお前一人で勝ったんじゃないぞ、と思いしらせる。
 ところが思惑が外れたのは、途中で高市票が予想以上に伸びたこと。このまま行って、もし高市総裁なんてことになったら、自民党分裂の引き金になりかねない。そこで手綱を曳いて高市票の一部を岸田に渡して貸しを作る、てなところだろう。
 まるっきり昔のゼネコン談合とか、やくざの縄張り争いの世界だ。如何に今の自民党が駄目か、という良い見本である。世の中はもっと先を行っているのに、自民党だけが昔ながらというより、過去に回帰した親分子分の世界に閉じこもってるのだ。その原因は明らかにアベ晋三と麻生太郎という関門やくざの私欲とアナクロニズム。
 それはそうと、ある評論家によれば河野太郎が石破化するだろうという観測。石破はアベに立てついたばかりに党内で孤立し干されっぱなし。河野太郎もそうなるだろうというのだ。
 しかし考えようによっては悪いばかりではない。つまり石破が二人になるのだ。それに進次郎や菅が加われば一定の勢力になる。世の中、数は力なり。数年後には小石河連合が自民党を抑える可能性もなくはない。それにしても駄目なのは若手と称する三回生議員のだらしなさ。親分に一喝されると途端にへなへなだ。福田達夫なんて期待しただけ無駄だった。
(21/09/30)

 さていよいよ明日は自民党総裁選。果たして次期総裁は誰か?国民目線では河野、しかし議員目線では本命は岸田。対抗が高市といったところ。聖子は残念ながら番外。もし聖子なら大穴もいいところだ。要するに選挙ポスターをツーショットで取るとして、相手が誰がよいか、という話だ。
 では野党目線では誰が一番ありがたいか?一番やりにくいのは岸田だろう。宏池会で政策も野党と似たり寄ったり。ずばり攻めにくい。逆に攻めやすいのが河野・高市。コロナ対策、年金、原発、外交安保等攻めどころ満載。この弱点を攻めきれれば、次の衆院選はともかく、来年の参院選結果で自民党分裂に追い込むことも可能になる。
 実際今の自民党は分裂の火種を抱えている。それは総務会である。これまで何故自民党が党勢を失っても分裂しなかったかというと、それは総務会という調整弁が機能していたからである。総務会は自民党運営全般を審議し、特に法案上程はこれの賛同を経なければできない。総務会というのは事実上各派閥の代表者会議のようなもの。派閥間対立を避けるため、議決は原則として全員一致だった。そのために様々な駆け引きが行われる。ある案件について自民党内でいくらもめていても、総務会審査が終われば何もなかったようにすっきりしてしまう。その原因は満場一致原則があったからである。
 ところが誰か忘れたが、ある時総務会議決を満場一致ではなく、多数決でやろうと言い出しそうなった。多数決はいかにも民主的に見えるが、そもそも総務会というのは派閥代表者会合だから、メンバーも民主的に選ばれたわけではない。派閥均衡原理で出来た組織に民主主義的手法が通用するわけではないのだ。そんなところに多数決原理を持ち込むと、必ず遺恨を残す。これが組織分裂の原因になる。河野や高市の場合、総務会多数決原理で突っ走る恐れがある。野党にとってそれが付け目。
(21/09/28)

 今日はお彼岸の最終日。コロナ騒ぎでしばらく行けなかったが、ワクチン接種も済んだので、久しぶりに伊丹へ。そして帰りがけ、JR高槻駅前高架橋に来ると、自民大隈が街頭演説。アルバイトだろうが若いのが盛んにビラ配り。
 大隈が河野シンパなのは、今年四月には河野とのツーショットポスターで明らか。果たしてこれが吉と出るか凶と出るか?岸田とか高市なんてことになれば目も当てられない。アベ・麻生が最も嫌うのは河野政権だ。河野政権になれば自民分裂の可能性が高くなる。順当なところで岸田政権となれば大隈は衆院選で公認を得られるかどうかも分からなくなる。
(21/09/26)

 だいぶ前からウットオシイと思っていたのが、ネット上の高市早苗広告。広告主は本人ではなく、経営科学研究所という、以前から胡散臭いと思っていたカルト企業。本日、この広告をブロックしました。そしてネットを見ると、やっぱり筆者と同じ、あの広告をウットオシイと思っているのが世の中に、大勢いるということが分かった。
 なおあの広告、何故高市をあれほどブスに見せるのか?意図が分からない。本人に対する失敬にもほどがある。最初見たとき、これはゾンビかと思ったぐらい不気味なのだ。多分皆さん同じ思いをしたのでしょう。同じ広告を出すなら、もう少しキャラに気を使うべきだ。
(21/09/22)

 自民党総裁選候補者4名が出そろいました。それぞれ個性があって面白い。メデイアが注目するのは河野太郎の個性だが、あれは只のオポチュニスト(機会主義者)で筆者は特に興味を覚えない。筆者が興味を覚えるのは高市早苗である。かといって彼女に総理・総裁になってほしいというのではない。あんなのが国のトップに座ったら、日本はとんでもないカルト国家になってしまう。
 今自民党だけでなく細田派内でも、彼女を支持する人間はそう多くはないと思う。それでも何故か無視できないのがアベ晋三の動きである。細田派は、岸田支持派と高市支持派に別れてしまった。その原因はアベ晋三の言動である。
 何故アベは高市を支持するのか?本人は国家観が共通する、と言っているがそれだけか?高市の選挙区は橿原、桜井などの奈良盆地南部。桜井の大神神社の祭神はヤマトの大物主の神。日本の土着神の元締め。恵みの神でもあるが、おっかない祟り神でもある。なにせアマテラスをヤマトから追い出したのだから。この辺りは古代では物部氏の支配地で古い神には事欠かない。出雲と並んで日本のスピリチュアリズムの中心地でもある。
 本日ネットを見ていると、昨日の河野太郎との討論で、北朝鮮ミサイル実験に関し「敵国攻撃能力を保持すべし、その手段として「電磁波や人工衛星を使うべき」と主張したらしい。電磁波と聞いて思い出したのが例の白装束集団、パナソニック教団である。これは当にスピリチュアルの世界である。そのうちスカラー波なんて言い出すかもしれない。
 電磁波といってもどういう周波数帯を使うのか?実はSF小説やアニメでは既に実用化されている。例えば「ラピュタ」である。またマイケルクラントンの「コンゴ」もこの範疇に入る。再生エネルギー開発の中に、太陽エネルギーをマイクロ波に変えて地球に送るというのもある。しかしどれもSFの世界に過ぎない。しかしスピリチュアルというのは、空想と現実世界との関係を中間を飛び越えて結びつけてしまう精神状態である。
 スピリチュアルといえば、アベ晋三のヨメアッキーがいる。森友学園事件でも何やら怪しいご託宣で籠池夫妻を惑わし、ほかにもネットなどで「神様が見守ってています」とか何とか、訳のわからないことを発信していた。当初これはアッキーの個人的性格かと思っていたが、どうも亭主の晋三自身にその傾向があると思われる。つまり安倍家スピリチュアリズムの発信源は晋三自身、アッキーはそれに影響されただけ。高市にアベが入れ込むのは、お互いひきつけるもの、つまりお互いスピリチュアルなのだ。これが進むとカルトとなる。危険千万である。
(21/09/17)

 未だ告示もされていないのに、テレビを始めメデイアは早くも次期自民党総裁の品定めに必死。今のところ候補は岸田、河野、高市三名に絞り込められそうだ。そこで気になるのが、この三人が三人とも前々首相のアベ晋三にペコペコへーこら路線。岸田はモリカケ問題や桜問題は追及しない、河野は原発再稼働を認める。高市はアベノミクス踏襲保守路線強化。果たして何故か?みんな細田派90人の議員票をあてこんでいるのである。細田派の動向を左右するのがアベ晋三の胸先三寸。しかしそうでしょうか?細田派議員の約4割を占めるのが若手特に所謂三回生議員といわれるアベチルドレン。最近の情報では、彼ら若手議員に動揺が始まっているらしい。
 その先頭に立っているのが福田達夫、福田康夫の長男だ。福田そのものも三回生議員だが、それ以上にあるのが福田家とアベ一派との確執。そもそもアベ・福田が属する「清和会」というのは、故福田赳夫が創業者。昭和40年代前半、自民党主流は岸ー佐藤派。福田赳夫と田中角栄が激しく跡目を争っていた。佐藤は結局角栄を跡目に指名。福田は「清和会」を結成して党内野党となる。
 この時突如起こったのがベトナム戦争終結に向けた米中会談。当時首相だった角栄はアメリカの機先を制する形で日中会談、中国承認へと進む。今の自民党内親中派のはじまりである。これに激怒したのが反中派のドン岸信介。早速日台議員同盟を立ち上げ、一つの政治勢力を作る。
 一方福田は元大蔵官僚で、岸のようなゴリゴリ反共反中主義者ではない。しかしライバルの角栄への対抗上保守路線をとらざるを得なくなった。そこへ石原慎太郎とか浜田幸一のような半ぐれや本職やくざが加わる。小泉もその一派。かくて清話会は反共反中議員の受け皿と化した。
 ではこの時安倍家はどうだったか。昭和60年代当時清和会のプリンスとして、次世代総理として期待されていた。しかし平成3年、癌に倒れ夢は消えた。その跡を継いで現れたのが次男の晋三である。晋太郎の死後、清和会はこれといった人材も現れず竹下経世会の後塵を波するばかりだったが、風がかわったのは、政権交代以後の竹下派の凋落。この傾向を見て取ったのが小泉純一郎で、2000年自民党総裁選、続く総選挙で圧勝するとアベ晋三を内閣官房副長官にひきたて、次いで官房長官、幹事長を歴任させて自分の後継者とした。これがアベ家の清和会乗っ取りの始まりである。
 それからいろいろあったが、平成12年民主党野田のうっかりから始まった解散総選挙で、自民党は圧勝。アベ政権基盤が固まった。一方清和会本流の福田家は、当主の康夫が一度首相になったものの、権力基盤の醸成に淡泊であったため、権力に貪欲な岸一族の血をひくアベに権力の座を奪われ、長らく冷や飯食い。つまり創業者である福田家にとって番頭程度と思っていたアベに軒先貸して母屋を乗っ取られたようなものだ。その怨念が今回の総裁選で噴き出した
 今回総裁選で細田派(清和会)の対応は揺れている。アベ晋三個人は高市支持を表明しているが、派としては岸田支持。しかし若手三回生は自主投票を要求。その先頭に立っているのが福田達夫だ。
 かつて角栄失脚後でも田中派は派閥としての団結を崩したことはなかった。しかし今回の細田派の対応を見ると、アベの威信はみるかげもなくばらばら。キングメーカーの面影もない。おそらく派内4割を占める3回生議員の大部分は河野支持に回るだろう。理由は来るべき衆院選で勝ち残るためである。細田派でこの動きが活発になれば、それは他派閥にも影響する。その結果、河野の地すべり的勝利が予想される。
 めでたしめでたしだが、そう喜んでばっかりもいられない。河野支持に走った若手の大部分は、自前で選挙をやったことがない、選挙下手連中。これまではアベの顔、二階の手腕におんぶで抱っこだったが、今度は自分で戦わなくてはならない。果たしてそれができるのか、だ。河野もこんなのを抱えて選挙を戦わなくてはならないのだ。そもそも河野自身た三世議員。今度は本音で選挙を戦わなくてはならない。ところが河野を含む今の60台世代は所謂共通一次世代。この世代は、仲間の繋がりは強いが上下の面倒見が悪いのである。
 なお評論家と称するマスコミ芸者田原総一郎は河野期待感をあらわした。かし田原が認めた人間にろくなのはいない。昔、アメリカ帰りの変人経済学者竹中平蔵を橋本龍太郎に合わせたのは田原だ。その結果、日本はとんでもない格差社会になった。安倍晋三を次世代のリーダーとして持ち上げたのも田原。菅に期待し、内閣成立直後に菅に呼ばれていそいそと官邸に赴いた。菅に何を期待したのか?アホとしか言いようがない。つまり田原に気に入られた政治家は、国民にとって災いでしかないということだ。
(21/09/15)

 自民党総裁選で、若手衆院議員70名が今回総裁選について派閥の締め付けを拒否し、自由投票を主張。いよいよ派閥解体か、と思いきや別の思惑も見え隠れ。この70名、全員が三回生。つまり選挙に弱いアベチルドレンなのである。彼らの思惑はあたり前だが、10月末に予定される衆院選。果たしてこれに生き残れるか?が最大課題。世間の見方では次の総選挙で自民は50名減、それどころか60名減というデータもある。下手するとこの70名全員が討ち死にのケースもあるのだ。
 そうなるとどうなるか。派閥はまず当選確率の高いベテラン議員を優先して党に公認申請を行う。党も勝たなけりゃならないから、それに倣う。割を食うのは若手、特に三回生議員。だから派閥選挙をやめよ、というのだ。
 ではどうすればよいか?実は彼ら自身分かっていないと思う。本心ではアベ復活を期待しているだろうが、既に立候補者が確定化しつつある現在、今更アベでもあるまい。本人もそれほど愚かではないはずだ。自由投票を名目に、新総裁が誰であれ、影響力を温存する、というのが本心。仮に思惑はそうであっても、衆院選の結果がすべてを決めるだろう。
(21/09/08)

 テレビアナウンサーの絶叫のわりに盛り上がらなかったのが東京オリンピック。それ以上に盛り上がらないのが自民党総裁選。かつて二階は「菅の後は菅だ」と云ったが、その理由は、菅とアベと二階がよってたかって愚じゃぐじゃにした、コロナ対策の後始末を誰もしたがらないこと。
 それはともかく、今回の総裁選の特色は、若手を中心にフルスペックでの投票を、と云う声が強い。昨年は緊急性を理由に、国会議員だけでの、いわば半密室投票。ここでは国会議員だけの派閥の論理が優先する。その心は地方(党員)票を入れると、地方に強い石破総裁の芽があった、石破断固阻止というのが、アベ・麻生ラインの腹。しかしこんなこと二回も続けて出来るわけがない。
 フルスペック投票で誰が有利になるか、実は未だ分からない。と云うのは候補者が未だ本当には決っていないからだ。逆に言うと、立候補常連の岸田・石破が不明確。その理由は言うまでもなく、総裁になった後のコロナ対策という火中の栗と、衆院選の結果。これが菅無投票再選というシナリオの根拠になる。要するに面倒事(まがごと)はみんな菅に押し付けて、お祓いを済ませ、新たに再出発。
 さてそんな上手くいくでしょうか?興味の的は現在の横浜市長選。菅が自民党を割ってでも支持する小此木が本命かと思えばさにあらず。自公の調査によれば立民推薦の山中元教授が優勢で、小此木陣営は必死らしい。その理由は自民党より菅個人が嫌われている事。この現象は地方にも波及している。
 国会議員は次の衆院選が当面のターゲットだが、地方議員は2年後の統一地方選挙がターゲット。その時に菅を担いで選挙を戦えるのか、と云うのが本心。横浜で小此木が敗れれば、衆院選だけでなく地方選にも影響する。それどころか、菅自身、次の総選挙で勝てるかどうかも怪しい。もし現職の総理総裁が総選挙で落ちたり、比例復活なんてことになると、それこそ自民下野、再々分裂ということになりかねない。
 さてこの事態をアベ、麻生、二階はどう対処するのか?それとこういう事態を招いたのは、アベ長期政権下でアベが後継者育成を怠った、それどころか党内権力抗争を仕掛けて後継者の芽を摘む事ばかりやってきたからである。
(21/08/20)

 新型コロナもそうだが、もう一つの注目株が横浜市長選。この選挙には、菅の恩師である小此木彦四郎の息子の小此木が閣僚を辞めて出馬。閣僚から市長とは随分格落ちだが、それでもやるというのだから仕方がない。主張は横浜IR阻止。IR特に横浜は菅の大命題。何としてもやり遂げたい。そこに自分の胸元から造反が起きたのだから大変だ。一方自民からの林前市長はIR推進。」さて困ったのは菅だ。
 そしてなおトンデモ事件は、ハマのドンこと藤木某がなんと立民推薦の元横浜市立大学教授山中を支持すると発表。彼もまた横浜IR反対派。これ以外に元長野県知事の田中も立候補しているが、これも当然IR反対派。
 これを見ると今回の横浜市長選はIR推進派vs反対派の戦いのようだ。今のところ推進派は現職の林だけだが、反対派はバラバラ。しかしIR問題で反対派が合体すれば、IRは否決される公算が大。これは菅にとって大打撃。目玉の政策を否定されるだけでなく、横浜と云う大きな地盤を失うことになる。こんな状態で総選挙はとてもできない。菅政権の行方を見る上で、今回の横浜市長選は見逃せない。
(21/07/18)

 さて注目の東京都議選。自民党惨敗に終わりました。原因は小池マジックだの、小池の術中にはまっただの言い訳だらけだが、国民の多くは自民党の自滅と分かっています。自民自滅の原因にあるのは、自民党中央の東京都民への舐めた態度でしょう。これは三人の無神経発言に象徴される。
1、麻生太郎の「小池入院、身から出た錆」発言。
2、アベ晋三の「オリンピック反対論者は反日派」発言。
3、菅義偉の何時まで経っても「安全・安心」の繰り返し。
 自民党の件はこれぐらいにして野党の方を見てみよう。野党としては都民ファースト、共産、立民、国民、維新その他がある。ここで都民ファーストは議席は減らしたものの減少幅は思ったより小さく、まあまあと云ったところ。小池がほくそ笑む顔が眼に浮かぶ。共産は1名増、立民は8名から15名に増やしたがこれは共産との選挙協力が成功したもので自力とは言えない。哀れなのは国民で議席はゼロ。その他弱小野党も弱小のまま。維新は大阪から吉村がやってきたにも拘わらず1名のまま。来なかった方がよかったのではないか。
 ここで立民、国民の問題点を考えてみよう。両者ともバックには「連合」という日本最大の労組組織がある。これの集票力をフルに使えれば、全部で16人なんてことはないはずだ。しかし今や立民支持者の多くは市民団体、立候補者も非労組系が多い。一方国民は相変わらず労組依存体質から抜けきっていない。それも同盟系労組主体。これは電力労連とか自動車労連など労使協調型で政府・財界との対決を好まない。何よりも戦前の人民戦線事件以来、共産党との敵対意識が強い。要するに選挙戦のテーマが与野党対決型となった時、連合は選挙戦力としては無力、落第ということである。つまり国政政党の一翼を担いたければ今の労組依存体質から抜け出さなければならない。
 最も滑稽なのは国民代表の玉木雄一郎である。玉木のアホさ加減は今に始まったことではないが、以前立民との対立軸・・・自公とではない・・・を明らかにするためか、批判政党ではなく提案型で行くと宣言した。本当にアホだ。更に今回の都知事選結果を受けて、立民抜きで連合と協議したとか。都知事選だけでなく他の選挙でも、連合が選挙マシーンとして能力がないというのは分かっている。ないもの同士で協議してもゼロ+ゼロはゼロだ。
 与党に政策提案して野党に何の利点があるのか?与党が提案を受け入れて、上手くいけば与党の手柄、まずければ野党の無能にされてしまう。思い出すのは90年代末の小渕政権。参院選で負けて自民は政権没落の瀬戸際。その時自民の小渕、野中は野党提案をみんな”丸吞み”して、延命に成功した。所詮玉木と云うのは官僚の成れの果てである。
 野党の存在価値は与党と対立することである。これによって有権者に選択肢を与えることができる。今必要なことは、くだらない”提案”より明確な主張である。例えば「悪夢のような自公政権から”正しい日本”を取り戻そう」とかだ。
 問題は何故ここまで日本の労働組合がダメになったかである。70年代後半以降の円高時代で、むしろ企業経営側の方が体質改善に取り組んだ。その結果労働市場の自由化を旗印にした非正規労働者の増大である。しかし労働側は時代の変化が読み切れず、企業内組織防衛を優先させた。それが80年代以降の組合組織率低下につながった。組織率低下はとりもなおさず選挙力低下である。これが左翼リベラル勢力低下となり、アベ自民一強独裁や維新やN国のようなエセファッショ紛い政党を作った。日本政治の混乱の始まりである。これと云うのも今の労働組合幹部の腑抜けが原因である。
(21/07/07)

昭和17年4月空母ホーネット、エンタープライズを発進したアメリカB25爆撃機が首都を空爆した。所謂ドーリットル空襲である。しかし政府・大本営はこの事実をひた隠しにし、被害に会った住民には憲兵の監視がついた。この件について陸軍省の一部が東条陸相兼首相に対し、市民、生産施設の地方移転を進言したが、東条は「それでは国民に不安感を与え、戦争指導に影響を与える」として却下。この結果が3年後の東京大空襲として跳ね返ってくるのである。
 さて本日、公明の山口が「一部野党によるオリンピック中止・延期主張は、国民にいたずらに不安を与える」として、立民、共産党など反自公野党を批判した。これは79年前のドーリットル空襲時に於ける政府、軍部とまるっきり同じ発想である。
 そもそも山口奈津男と云うのは元々池田大作の御稚児で、その後はアベ晋三の男妾、今それを菅に乗り換えただけ。その所為で公明党はすっかり自民党のヨイショ太鼓持ち政党に成り下がった。維新も同じだが。山口も松井も顔を見れば卑しいところはそっくりだ。
(21/06/17)

 衆議院で内閣不任案が否決。解散はなかった。通常これで出てくる評価は、現政権は戦闘回避、もっと悪く云えば敵前逃亡だ。しかし解散に追い込めなかった野党も非力は否めない。但しその後出てきたのが自民党内権力抗争。まず二階主導の「アジア・太平洋平和議員連盟」と云うのが総会を開いたかと思うと、時を置かず3Aと云うが実質甘利主導の「半導体議員連盟が総会を開く。どっちもアベ晋三を最高顧問に頂く。それだけでなく岸田も別の議員連盟を立ち上げ、これも最高顧問にアベ晋三を持ってくる。
 何故か菅は仲間外れ。しかもこれらの会合が、G7で菅が日本にいない時を狙って突如行なわれた。これは何を意味するのか?当たり前だがこれは秋の解散総選挙後の総裁選とその後の党内人事を巡ってのもの。どのグループもアベ晋三を外していない。それは今自民党衆議院議員の1/3を占めると云われる、所謂アベチルドレンの取り込みが目的.。彼らは自らの選挙能力はなく、これまでアベの傘でしか選挙出来なかった。しかし数は力なりである。嫌でもやってくる総選挙と総裁選。この時彼らアベチルドレンの動向を左右するのはアベ晋三で、菅義偉ではないのだ。露骨な算数だが、これが自民党の現状。ただ間違いないのは、どの議員連盟もこれと云った総裁候補を持っていないことだ。つまり菅としては、これらグループを競わせ、勝った方に乗っかって「漁夫の利を得る」という作戦もある。
(21/06/16

 コロナを巡って激しく動く永田町政局。本日家の近所を歩いていると、自民党広報版のポスターが入れ替わっているのに気が付きました。この手のポスターが変わることは解散総選挙の前宣伝に外なりません。その場合、地元選出議員は時の総理・総裁とのツーショットが当たり前。しかしここ高槻では地元の大隈と河野太郎とのツーショットになっています。これはどういうことでしょうか?
 果たして自民党中央は菅を見放して河野太郎に乗り換えたのか?色々憶測を呼びそうなポスターです。
(21/04/21)

 自公二人の議員が夜中に銀座のクラブを呑み歩いたことが週刊新潮にバレて・・・本人は呑んでいないというが、あんなところへ行って酒を呑まないわけがない。それと酒を飲んだかどうかが問題ではなく、一般国民が外出自粛中に、国会議員がフラフラ出歩いたことが問題なのだ・・・国会で問題になった。
 これはどういうことか?最早菅は与党内でも舐められており、誰も彼のいうことを真面目に聞いていないことの証しである。では後見人の二階はどうか?ここで興味があるのが、自民と公明が二人で呑みに行ったということ。二階と公明との間に太いパイプがあるのは周知の事実。
 ひょっとしてこの二人、元々は4月解散について腹の探り合いをやり、何らかの形で意気投合して、それならこれから一つ前祝いと行こう、てな話で銀座に繰り出したのではあるまいか?だとするとこの一件、菅は置いてけぼりで、二階の了解のもとでという可能性もある。
 そもそもこのところの菅内閣支持率低下の原因は、G0 Toしかりビジネストラックしかり、みんな二階の押し付けが原因ではないか。その結果フラストレーションが溜まって仕方がない。おまけに二階が何か言う度に、マスコミから叩かれ支持率が低下する。ということで今や菅と二階との間に溝が生じているに違いない。しかしこれも身から出た錆。たかが秋田の侍ネズミが長州のイタチと紀州のクズ狸におだてられて舞い上がっただけだ。
(21/01/27)

 今月九日九州での石破派会食に、石破が出席したので問題。実はその当日午前に、自民党執行部は大勢での会食自粛を通達している。タイミングが良すぎる。誰がどこで何をするかは、党執行部は常に把握しているはずである。石破派会食もそうだろう。とすれば執行部通達はこれタイミングを合わせて出した可能性がある。
 大勢の会食は相当前から予約制で、簡単にキャンセルできるものではない。まして九州福岡という、「理」より「情」を優先する社会ではそうだ。うっかりやると「あの先生は義理も人情も何ンもないばい」てなことを言われかねない。
 さてこの件、石破の総裁選再立候補を防止するための陰謀ではないか、と思っていたら立川志らくも同じことを言っていたらしい。もしこれが本当に石破潰しの陰謀なら、今の自民党主流は相当焦っているとみられる。
 おそらく二階、麻生らは菅ではダメだということに一致していると思われる。ではどうすればよいか、その答えがない。アベが後継者をみんな潰して来たからだ。
 この陰謀に気が付いた菅が、やぶれかぶTれで伝家の宝刀を抜くかもしれない。下手すると三月国会明け解散か?
(21/01/14)

 菅の8人会以来、暴露が続くのが国会議員や地方議員、それも自民党系の「飲食を伴う会合」。マスコミもこれさえやればワイドショーで視聴率を獲れるとばかり騒ぎ立てる。9月の菅政権発足以来、世間・・・というより永田町・・・に駆け巡る情報は、やれ11月解散だ、あるいは年末解散総選挙だとか年明け解散総選挙・・・これは飯島勲とか田原総一郎の説・・・だ、てな話ばかり。何処まで信用できるかは別にして、黙っていても票が集まる大物議員は別にして、末端のチンピラ議員にとっては気が気じゃない。支持者を集めて気勢を挙げたくなるのは当たり前。
 そこをどうコントロールするかが幹事長始め党三役の務めだが、要の幹事長である二階は自派拡大しか関心がない。ほかの二人、政調会長の下村ともう一人誰かは無能だから何もできない。かくして自民党分裂崩壊の崖はますます近くなってくる。
(20/12/25)

 75才高齢者医療費窓口負担が1割から3割増額への所得制限が、当初政府案の170万円と公明の240万円が対立していたが、結局200万円で落着。どっちみちそんなことだと思っていた。
 政策で対立すれば足して2で割るのは、昔からの自民党の常套手段。前例を踏襲しないはずの菅政権だが、例のヤスの政府葬しかり、今回の医療負担改正しかり、自分の責任になりそうなことはみんな先例踏襲の逃げまくり。所詮秋田の禿げネズミはネズミ以外の何物でもない。
(20/12/10)

 アベがいきなり「学術会議完全民営化を」なんて言い出した。アベ晋三という貧知性人間が、学術会議に口出しすることこそおこがましいのだが、ココロは国会に於ける菅答弁のお粗末振りに業を煮やして、急遽援護射撃を打ったというところだろう。しかしこれが援護射撃になるだろうか?
 永田町論理で行けば、前首相に援護してもらえなければならないような弱い総裁で次の選挙を戦えるのか?ということになる。菅の後見人である二階は早速次の選挙で勝てば二期目は無投票続投だ、と他派閥を牽制。
 しかし、大阪都構想での友党維新の敗北や、このところやけに目立つ行動をとる河野太郎など、頭の痛いこと続きだ。
(20/11/14)

 昨年亡くなった中曽根康弘の葬儀を自民・内閣葬にするのでおおよそ2億円近い費用が発生する。それに飽き足らず葬儀の日には各官庁には半旗黙祷を求め、さらにそれを国立大学まで求めたことに対し、大学側から猛反発。それはともかく、たかが中曽根ヤス如きの葬式になぜこんなに大騒ぎをしなければならないのか?一つはヤスが大勲位旭日大綬章だったこと。但しこれを決定したのは当時の竹下内閣。竹下にとっては大勲位を出すから口出しするな、という程度の取引材料。
 中曽根ヤスは在任も長かったが、それは田中角栄の暗黙の了解のもと。実際中曽根内閣では、自民党・内閣の重要ポストはみんな田中派が占めている。つまりヤスも角栄なくしてトップの座は射止められなかった。しかしその大恩ある角栄ー竹下経世会をあっさり裏切ったのもヤスだ。ヤスの舎弟だった小泉純一郎は経世会潰しに執念を燃やし、遂に09年総選挙で自民党分裂に追い込んだ。
 それはともかく中曽根ヤスには表に出ないスキャンダルがある。それは瀬島龍三との関係である。中曽根ヤスの功績と云われるものに、NTTと国鉄民営化がある。いずれも80年代後半、中曽根内閣下での臨時行政調査会答申に沿うもの。NTT民営化は所謂土光臨調。一方国鉄民営化時の臨調会長は瀬島龍三。
 80年代日本政界を揺るがせた事件に東芝機械事件がある。これは東芝機械が潜水艦用スクリュー切削盤を第三国を経由してソ連に三角輸出したもので、ココム違反で東芝機械は摘発を受けている。この結果、ソ連の潜水艦のスクリュー音が皆静かになり、日米の対ソ連潜水艦システムを全面変更せざるを得なくなった。実はこの取引を裏で仕切っていたのが伊藤忠商事。警視庁公安部は伊藤忠を捜査しようとしたが当時中曽根臨調会長が伊藤忠会長の瀬島龍三。そのため中曽根からの圧力で伊藤忠ー瀬島ラインの捜査は打ち切られた(以上は保坂正康「昭和の怪物七つの謎」から)。
 伊藤忠という会社の行動はこれではとどまらない。中曽根が退陣して政権は竹下に移譲。その後政権交代など色々あったが竹下経世会の支配力は弱まらない。そして繰り返されていたのが対中ODA。竹下派と伊藤忠、その配下の会社には莫大な利権が転げ込んだはずだ。それを横目で見ていたのがアベ晋三と菅義偉というのは穿ち過ぎか。09年政権交代で民主党政権の実権を握ったのが親中派の小沢一郎。そして彼が任命した駐中国大使丹羽総一郎は元伊藤忠会長。
 筆者は中曽根ー瀬島、竹下ー瀬島というルートを介して、相当の日本の防衛・産業情報が旧ソ連、中国、下手すると北朝鮮まで、流出していたのではないかと疑っている。果たしてこういう後姿が,、黒とは言えないまでもグレイに近い人物の葬儀に、国費を使ったり礼を尽くすべきかもっと考え直すべきである。特に自民党保守とか自称愛国者たちがそうだ。愛国者の振りをして実態は売国屋ではないのか?
(20/10/15)

 河井杏里事件で被告の広島県議が「亭主の河井に、これは二階幹事長からと30万円手渡された」と爆弾証言。二階は否定するが、大方そんなことだろうとみんな思う。1億5千万もの大金を幹事長の許可なしで動かせる訳がない。逆に言うと自民党幹事長はそれだけの権限を持っているということだ。
 自民党幹事長の金権独占は田中角栄が有名だが、その前には古くは造船疑獄の佐藤栄作(アベ晋三の大叔父)、佐藤内閣の川島正二郎、竹下内閣の金丸信とか例に事欠かない。二階は政治家となって始めは田中派に属し角栄最後の弟子と称するから、金丸や竹下の金の集め方動かし方を十分学んだのだろう。何時かは俺もやってやる、と。その点秋田から出てきて国会議員秘書になった菅とよく似ている。
 さてこの先だが、そもそもこの事件、発端は19年参院選広島地方区での岸田派vs二階派のバトル。二階と同盟するのは当時官房長官の菅、そしてバックにはアベ晋三もいる。つまり21年総裁選の前哨戦でもあった。この戦いは二階・菅同盟の勝利。岸田敗北でアベもほっとした。
 ところが今回の証言で風が変わる可能性もある。場合によっては東京地検が自民党本部捜索か?もしやるなら26日国会召集前ということになる。但しその前に法務大臣による指揮権発動もある。今回の組閣で上川(二階派)を法相にしたのはその伏線か。
 なお岸田派が参院から衆院山口に林芳正を擁立する動き。これに激怒が二階俊博。この騒ぎを鎮められるのは党総裁しかない。それが出来ないのだから菅の力量はこの程度と見くびられる。
(20/10/06)

 今の菅内閣が5派閥連衡の棚ボタ(トコロテン)政権だということには・・・本人は否定するかもしれないが・・・誰も異存はないだろう。さて今般内閣・自民党葬と称して1億9千万もの大金をかけて豪華な葬式・・・世間では家族葬のような簡素が進むが・・・を執り行う大勲位こと中曽根康弘風見鶏も立派な棚ボタ総理だった。前任の鈴木善幸・・・これも棚ボタ・・・が政権を投げ出した時、棚ボタというかトコロテン的に、角栄の一言で政権に就いたのが中曽根。但し生みの親の田中角栄は中曽根の勝手にはさせず、重要ポストには自派を配置、特に内閣の要となる官房長官には後藤田正晴を当てて風見鶏ににらみを利かせた。そこまでは良かったが途中で田中派が分裂し竹下経世会が出来ると永田町には安竹宮という流れが出来、風見鶏が独り歩きを始めた。その結果が80年代バブルである。
 それはともかく昔から棚ボタ(トコロテン)政権は幾らでもあった。戦前では2.26事件の後の内閣では、一旦宇垣一成に大命降下があったが、右翼と軍部の妨害により組閣断念、林銑十郎に棚ボタで決まった。背後に石原莞爾が動いたという説もあるが不明。どっちにしろ林は陸軍の操り人形トコロテン政権だったことには間違いない。
 あの東条内閣も棚ボタ政権だった。1940年日米交渉は行き詰まり事態打開の道はなくなった。日本側で最も強硬だったのは陸相の東条英機。但し彼に日米関係打開の定見や具体的プランがあるわけではなく、単に陸軍強硬派・・・主に参謀本部の中堅幹部とそれに踊らされている無定見将軍達・・・と反米右翼の主張を代弁するだけだった。しかし40年9月の御前会議で強硬派の意見が通ると同年10月、東条に組閣大命降下。しかし実態は木戸や近衛など本当に責任を取らなければならない重臣たちがみんな逃げてしまい、結果として東条に責任を押し付けただけなのだ。tまり態の良い棚ボタ内閣だ。だが東条は何を勘違いしたのか当夜ハラハラと感涙にむせび、一気に日米開戦に突っ走ることになる。そして自分は天皇から負託を受けた身だからと、反対者・批判者を弾圧・排除し周りを側近で固め、裸の王様となって国家を滅ぼしてしまった。「自分は選挙で選ばれたのだから何でもできる」と豪語する秋田の禿ネズミとそっくりだ。
 ではこういう棚ボタ政権はどうだったかというと、色々あって短命政権も多いが意外に長命だった政権もある。例えば徳川幕府五代将軍綱吉も四代家綱の嫡子ではなかった。ライバルに従兄弟の家宣がいたが、これがしっかり者なので大老酒井雅樂頭がもっと扱いやすい若いのを、というので綱吉を押した。ところが綱吉は酒井の思惑を外れ酒井をくびにし、親政を始めてとうとう30年近くの長期政権を打ち立てた。菅を綱吉とすれば酒井雅樂頭は二階や麻生といったところ。あるとき二階を首に出来れば菅は独自の本格政権になれる。しかしそれにびくついて居れば所詮アベという長州のイタチの尻尾にしがみつく秋田の禿ネズミで終わるだろう。なお仮に独自政権としても、長くてアベの残り任期1年と次の3年の計4年。そこまで持つか?という気はする。野党はこのタイミングをターゲットにして選挙戦略を練らなくてはならない。
(20/10/01)

 行革担当の河野太郎が縦割り行政目安箱を開設したところ、メールが4000通も届いてサーバーがパンクして中止に追い込まれた。多分メールの大部分は新型コロナ関連で、PCR検査を受けようとしたところ断られたり、休業補償を申請しようとしたところ手続きが複雑すぎて断念、てなケースだろう。
 役所の縦割りを利用した悪い奴もいる。筆者が10年ほど前に手掛けた山口県岩国市の某・・・中津・・・下水道排水ポンプ場建設工事による家屋被害訴訟を取り上げる。このポンプ場は、地下11.5mの掘削にも拘わらず山留工法は在来(鋼矢板打設)工法だった。地盤は結構しまった砂地盤で常識的には施工は無理と判断される。それを岩国市はバイブロジェットで強引に施工し、近隣家屋に損害を与えたのである。
 そもそも国交省基準では市街地での10mを超す掘削は「大規模掘削」で本省協議が必要とされる。そしてその当時沖積地盤での大規模掘削工事の山留はSMW工法が標準になっていた。それにもかかわらず在来工法を使えば会計検査どころか補助申請すら危うい。何故在来工法を使ったのか?
 一つはこの事業は国交省補助事業ではなく防衛施設庁補助事業だったのである。だから国交省基準の存在もしらない。また、会計検査院も担当省庁別に縦割りだから無関係。 もう一つ重要な点はこの工事が行われた翌年に統一地方選挙があったことである。工法を在来でなくてSMWにしたところで全額国庫補助だから岩国市の腹は痛まない。SMWなら地元業者では施工できないから中央の専門業者に下請けになる。その場合、儲けごとみんな持っていかれ、地元業者には何にも残らない。在来工法なら少々ヤバくても利益がでる。その一部が誰かの選挙資金に化けたとしても不思議ではない。
 かくて行政の縦割りを利用した補助金流用は後を絶たないのである。河野太郎は前防衛大臣だった。防衛省補助事業こそ縦割り弊害の最たるもの。それを見抜けなかった本人が「縦割り110番」なんて笑止千万。
(20/09/23)

 菅内閣についてある人は「昭和オッサン内閣」と評した。筆者は昭和を通り越して明治薩長藩閥政権と呼びたい。薩は定めし二階派、長は細田派といったところか。令和薩長政権ににらまれた石破は西郷となるか?なれば再度風雲が訪れるだろう。菅義偉の自慢は危機管理だが本当か?彼が得意とする危機管理は政権、特にアベと官邸周辺に疑惑が生じた時にそれを葬り去ることで、真に国家的危機が訪れた時には全くの無能である。Covid19対応で見てみよう。
 中国武漢地区に新型肺炎が流行していることが日本のメデイアで報道されだしたのは一月13日頃である。中国政府が認めたのは01/19、武漢閉鎖は01/24。その後日本政府は武漢在留邦人の帰国を決めたが、なんとそれは希望者のみ、更に8万円の航空料金を徴収するというもの。これをテレビでシャーシャーと喋っていたのが官房長官の菅。さすがにマスコミの猛批判を受けてたちまち航空料金は撤回した。しかし中国からの強制帰国は、北朝鮮やベトナムなどの周辺諸国が中国国境を閉鎖したにもかかわらず、武漢周辺のみに留まった。
 2月にダイヤモンドプリンセス号事件が発生。これに対し政府は殆ど何もせず神奈川県と横浜市に丸投げ。実は日本には120年以上前に世界に誇る防疫事業があったのだ。それは日清戦争の終結で大陸から復員してくる将兵約30万人に対する防疫である。
 陸軍は宇品他2箇所に大規模検疫所を設け、復員将兵を一旦ここに収容検査し、無菌者より順次帰営させた。この事業の総指揮を執ったのが陸軍次官の児玉源太郎と内務省医官の後藤新平。ダイヤモンドプリンセス号乗客数など5000人程度、30万人の復員兵に比べればゴミみたいなもの。更に日本寄港は1月中には分かっているのだから、横浜港の岸壁に臨時の検疫所*を作って、乗客を一旦下船させれば船内感染は防げたのである。19世紀末の日本人が出来たことが何故21世紀になってできないのか?政府の能力が落ちているのだ。その要が官房長官。無能なのである。
 毎年四月上旬には筆者が昔居た会社のOB会がある。さて今年はどうするか、と思っていたら2月下旬にに幹事から「今年は中止します」というメールが入った。その頃稀に電車に乗るとガラガラ。庶民は既に自粛(=「自助」)体制に入っていたのである。ところが政府が非常事態を宣言したのは三月末。世間より一か月遅れている。何故か?アベが東京オリンピックと習近平訪日にグズグズと拘ったからだ。その要にいたのが菅義偉。
 他にもいろいろあるが数え上げるときりがないのでこの2例に留めておくが、かれが守ろうとしたのは国家・国民の安全ではなくアベ政権の支持率だったことは明らかである。つまりこれが菅内閣の危機管理の実態だ。新政権の下で国民が一番努力しなければならないことは「自助」であって、国の支援(「公助」)なんて期待してはならないということだ。なお昨日竹中平蔵が官邸に入った。「自助」圧力はますます強まる。
*中国政府は武漢封鎖で、100万人収容の隔離病棟を10日で作っている。
(20/09/18)

「政策に異議があれば更迭する。理由は議員は選挙で選ばれている。その方針に従うのは当然だ」。これは公務員人事に関する菅の回答。これこそ次の政権を担う菅義偉の本音だ。国民が選んだのは政権であって政策ではない。本人は政権と政策の違いが分かっていないらしい。さすがに秋田の禿ネズミ、日本語がわからないようだ。
 筆者は彼の公務員人事論を聞いて思い出したのは、戦前の陸軍統制派軍人。永田、小畑、東条ら一夕会系軍人は人事と予算を握って軍を改革し国家革新を目指すと決議した。しかし批判派軍人の更迭まで踏み込んでいない。
 これをやったのは東条秀樹で、彼は昭和15年陸相に就任すると腰ぎんちゃくの富永恭次を人事局長に据え陸軍人事ににらみを利かす。ヨメの勝子まで陸軍人事に嘴を挟んだという・・・田中隆吉手記。更に憲兵隊を手中に収め反東条派の監視を行う。彼の人事政策は徹底しており、反東条あるいは批判派は容赦なく予備役編入か前線派遣。昭和19年サイパン失陥で政権を退くがなお陸軍人事には影響力を残した。その結果陸軍中枢には終戦まで東条派(=継戦派)が残り本土決戦を叫んでいたのである。
 菅方針・・・実態はアベ方針・・・を貫けば、無論官僚は菅忠誠派で固められ同質化が進む。同質化した組織は一見強固に見える。ボスにとって部下組織メンバーが一様であれば一番有難い。しかしこれにはとんだ落とし穴がある。この手の組織はとにかく打たれ弱いのだ。考えるプロセスが皆同じだから結論も同じ。そこを相手に見底されると後はぼこぼこだ。かつてのドイツや日本軍人、今の日本企業の経営者を見ればよく分かる。みんな組織の同質化を図ったばかりに敗北を重ねた。
 一番危ないのは政権発足後、中国、北朝鮮及びアメリカの出方。特に北朝鮮や中国はお手並み拝見とばかり何かやるかも知れない。例えば秋田沖にミサイルを打ち込むとか、尖閣沖に空母を配置するとか。アメリカは大統領選でトランプになるかバイデンになるかで多少温度差はあるかもしれないが、いずれにせよ甘くはない。特に菅は直接の外交経験が無いことと英語が出来ないことがハンデ。10月中にはサミットがある。チャイナとアングロサクソンにいいようにあしらわれるおそれがある。
(20/09/16)

 菅義偉のスローガンは「自助、共助、公助」。これは自民党綱領の一部らしいが、それをどうも簡略化し都合の良い様に改竄したらしい。いかにも森加計、「さくらを見る会」での文書改竄隠蔽の張本人らしい。
 さて筆者は最初この言葉を新聞で見た時、前大戦でのサイパン、沖縄そして本土空襲下の東京、大阪、名古屋などの都市住民を思い出した。これらの戦場では、役所や軍施設は公助で十分な手当てを受けられた。しかし一般市民は当に自助と共助を強制された。例えば軍施設はコンクリート製の頑丈な防空壕が作られたが、一般市民は自前で作らなければならなかった。防空壕が作れない住民は野ざらしだ。一般市民は疎開させればよいではないかというと、東条首相は「それでは国民に敗北思想が蔓延する」と云って拒否。いたずらに犠牲者を増やした。そういう人間の同類がどうやら今後の日本を引きずってい行くことになりそうだ。
(20/19/14)

 昨日までマスコミには菅政権誕生の折には大阪橋下入閣などという噂が垂れ流されていた。それが今日になると当人も菅もそれは全くないと打ち消す。なんだか両方とも天下を取った気分だ。では私はどうかというと60%ぐらいの確率で、橋下入閣はない、と読んでいる。理由は実現する可能性の高い菅政権は、自民党史でもかつてない派閥均衡タイプだからだ。今日の毎日新聞朝刊では四者密談で一気に菅擁立へ、とある。時期はアベ退陣表明明けの今月4日。メンバーは二階、麻生、森山(細田派)、林(竹下派)。これで菅一強への流れが出来た。そして今は新政権の人事問題。
 何故こんな派閥均衡政権になるかというと、自民派閥の力関係で菅が一番の安全パイだから。まず自前の派閥を持っていない。党内に菅支持グループというものはあるが、派閥といえるほどの結束力があるわけではない。又政策も菅以外、特に石破などになるとこれまでの派閥利権が崩壊する恐れがある。森加計以外にもスキャンダルはあるはずだが、菅ならそれを全部隠してくれる。石破なら分からない。菅がいうことを聞かなければ潰せばよいだけだ。各派閥にとって最も必要なのは現在の地位と利権の継続である。その点アベ路線継承を約束する菅はもってこい。というより各派閥が菅にそう言わせたのかもしれない。安全パイの役割は勝負を避けてその場を流すだけ。用事がなくなればガラガラポン。担ぐ神輿は軽いほど良い。
 当然各派閥は重要ポストを要求する。その中でこれまで野党で自民党を批判し、総裁選でも何の寄与もせず安全地帯にいた橋下を認めるわけがない。仮に橋下を重要ポストにつければ、菅支援派閥のポストが一つ減るわけだ。そんなことは絶対に認められない。仮に入閣するとしても部下も何もないない特任ポスト。要するに菅を世間にアピールするための看板。しかしそれは橋下のプライドが許さないだろう。もし橋下を重要ポストにつければ、その時点で菅政権は空中分解する。
 それだけではなく公明党との関係も微妙になる。橋下が入閣すれば維新は与党となる。一方与党としてこれまで自民党を支えてきた公明は、大阪では維新と血みどろの争い。大阪都構想に反対する自民大阪府連と公明が連携する可能性もある。ここで菅が必要以上に橋下にすり寄ればかえって公明の反発を買いかねない。公明が与党を離脱すれば、自民は事実上選挙ができなくなる。全国区に力を持つ公明と所詮大阪ローカル政党の維新のどちらを採るか、選択の時だ。
 以上はごく常識的な線で誰でもそう思う。しかしそう思わせないのがアベ政権の特徴。菅はアベ路線踏襲というからひょっとしてサプライズも、というのが残りの40%である。
(20/09/13)

菅が自民党総裁選候補に挙げられだした7月頃からマスコミに漏れ出した「苦労人菅義偉伝説」*がある。それは秋田の農家に生まれ、高卒後集団就職で上京し、苦学しながら大学を出、政治家を目指した」というものである。これには大きな嘘が二つある。
1)まず集団就職ということだが、これは中卒者を対象とするもので高卒者は対象にならない。
2)彼は現在71才で筆者より4才年下。ということは上京したのは昭和42年である。当時は高度成長真っ盛りで、就職市場は売り手優先。いくらでも就職先はあった。だから苦学という言葉は当てはまらない。しかも彼の生家は秋田の結構素封家らしかったから、金は幾らでもあったはずだ。なかったのは学力だけだろう。
 その間様々な職種に就いたが、そこで学んだのは都会での処世術。如何に人間関係を利用して上位を根差すか、他人を蹴落とすかがテーマ。本人も云っている「私が一番学んだのがマキャベリズム」。ろくな人間じゃないことは明らか。
 マキャベリズムを持ち上げたのは山本七平。それに騙されたのが自民党や田原総一郎などの二流のマスコミ。マキャベリなんてのは中世イタリアの各国宮廷を渡り歩いた三流コンサルタント。散々悪知恵を吹き込んだがイタリアがそれで強くなったわけではない。ナポレオンの大砲一発でへなへなだ。ずる賢いというのはそれだけだ。
*なんと09/10発売の「週刊文春」に菅苦学伝説はフェイクという記事がある。
(20/09/09)

 総裁選への菅の主張は「自助、共助、公助」らしい。早速ネットでは「自己責任論だ」「弱者切り捨て」だと批判相次ぐ。しかしこれに対しこれは自民党の綱領にある言葉で、菅はそれを読んだだけで批判は的外れ、という解説もある。
 だったらそれがどういうことなのか?党の綱領なら党員は全て知っているはずだ。それを繰り返したところでなんの役にも立たない。総裁選といういわば転換点であれば、党員は誰でも知っている綱領以上の言葉(思想、方針、政策)を立候補者に期待する。それに答えないのは、要するに一般党員を馬鹿にして、その存在を無視していることだ。
 筆者の評価では菅義偉を企業で位置づければ、総務部人事課長程度。営業(外交)、経理(財務)、製造(国家政策)もできず、ボス(社長)の周りであれこれ情報集めをしている変なのが、どこの会社にもいる。大方そんなレベル。
(20/09/04)

 石破降ろしを狙った前代未聞の自民党新総裁選び。これにそっくりなのが00年小渕恵三突然死去後の総裁選び。この時の小渕内閣の使命は、バブル崩壊とそれと同時に始まった橋本行財政改革に伴う経済不況克服。今のアベ政権が自らが執った消費税引き上げに伴う景気低下にCovd19禍が加わって生じた景気低迷対策に行き詰って退陣したのとよく似ている。
 この時の次期総裁選びは経世会の野中と青木、それと森の三人で協議され、形式だけの党臨時総会で森総裁が選ばれた。森の政策論や思想・哲学など全く問題にされていない。当たり前だがそんなもの持ち合わせている人物ではない。この時、野中が云ったのは・・・総裁はよちよち歩きでも我々が支えているから大丈夫だ・・・何故野中、青木が森にしたのか?それは経世会にとって最大の敵対勢力小泉純一郎を潰すためである。馬鹿の森なら余計なことをせず扱いやすい。おそらく二階も麻生も菅に似たようなことを言ったのだろう。
 そして何の取柄もない森政権誕生だが、内閣支持率は確か20%そこそこだったのではなかったか?そして1年後の政権末期では内閣支持率9%まで低下して退陣。そしてやっと正規の総裁選で小泉が当選、その後の長期政権を作ったが、その陰でかつて小泉を潰そうとした経世会は小泉の復讐にあって四分五裂、いまや見る影もない。
 これから伺えるのは新政権の始まりが、思想・哲学・政策ではなく敵対勢力打破という、姑息な意図で生まれた政権は長続きしないということだ。おそらく菅政権が誕生したところで、支持勢力はバラバラ。それぞれが自らの利権・・・党内又は内閣ポスト・・・を要求するだろう。それを上手く仕分けできるか、あるいは国民に納得させられかで、寿命は決まってくる。注目は新政権発足後の内閣支持率である。40%超なら意外に長期政権。30%ぎりぎりか以下なら、かつての森政権の二の舞だ。
(20/09/02)

 国民民主が分裂して大部分が立民に参加、残りは新党結成へ。アベ自民はほっと一息。原因は国民玉木と立民枝野の確執、両党の路線対立と云われる。本当の内情は私などが知っているわけはないが、感じとしては国民特に参院に多い保守派の共産党アレルギーがあるような気がする。
 今の立民・国民の背後にある支持母体は「連合」だが、ここにも官公労を中心とする旧総評系と民間単産を中心とする旧同盟系があり、選挙では前者は旧社会党、後者は民社党系と重なる。この違いは様々な点・・・特に対共産党政策・・・の対立を産んだ。これを全て水に流せ、というのは無理な話で、いずれはこうなると思っていた。
 結論を言うと、国民玉木の言うようなやり方では国民の未来は消え去るしかない。彼は新党を中道保守とし、提案型野党を目指すなどとと云っている。いい年して何を寝ぼけたことをいっておるんだ。提案型と云えばかつての小渕丸呑み内閣を思い出す。97年橋本行革で参院選に大敗した自民党は、総裁を小渕恵三に変えた。この小渕内閣がやったことが野党要求(提案)の丸吞みである。これに野党は手を焼いて結局自民党は生き残りに成功、00年コイズミ内閣の成立を迎えるのである。つまり提案型手法は、上手くいけば手柄は与党のものになり、失敗は野党に押し付けられる、結果としてこれは与党を利するだけの愚策に過ぎない。ある田原総一郎司会の某テレビ番組で、あのアホで顔だけじゃなく性格もブスの片山さつきが4「・・・・野党は提案を・・・」と吠えていた。又別の番組で現代のシーラカンスし(死にぞこない)伊吹文明が「国会を開いても野党は批判ばっかりだから・・・」とアベの国会開催拒否を弁護。
 野党に提案を求めたり、野党からの批判を拒否するのは、自らの政策立案能力不足や野党追及を説得する自信が無いことの表れである。こういう時に今更路線云々などという玉木は当に敵に塩を送ることになる。その背景にあるのは何か?旧民社党以来の共産アレルギーとすればアナクロも甚だしい。仮に新党を作っても、その内公明や維新と同じく自民に吸収されるのが落ちだ。政治とは権力奪取のための闘争だ。ヒトラー曰く「政権を獲るには数合わせなど無意味だ。非妥協的に自分の意志を相手に強要することである」。
(20/08/15)

 スパコン「ふがく」が計算能力世界NO1になったことについて、蓮舫が「努力に敬意を表します」と談話。スパコンと蓮舫と云えば民主党政権時の事業仕分けでスパコン予算について「二番ではダメなんですか?」と質問したことに対する猛批判。特に激しかったのは理研始め学術会議側からの批判で、中には「何が何でも世界一でなければ意味はない」などと科学者らしからぬ、非科学的且つ感情的な批判まであった。筆者もその当時はその一味だった。
 しかしそれから数年たってよく考えてみると、蓮舫の質問の方がまともだった。問題は蓮舫の単純な質問に、文科省がまともに答えられなかったことである。これは理研の責任も大きい。世界一という大きなスローガンさえ掲げれば、政府は無条件で金を出してくれると思い込んでいただけなのだ。
 文科省は蓮舫の質問に対し「現在の世界の科学技術の動向はこれこれで、技術立国を目指す日本はこのレベルのコンピューターは保有しておかねばならない。それは必然的に世界一を目指すことになります」とでも説明すれば、蓮舫だって納得する。ところが文科省の役人はその説明を怠って・・・というより理研の説明を理解できずに・・・世界一だけを強調したから突き返されたのだ。政権がなんでも丼の自民党なら・・・今も昔も変わらない・・・世界一だ、世界一だと唱えておれば、ナントカもおだてりゃ木に登るで、それだけでも予算は付いたろうが、ところがどっこい民主党政権ではそうはならなかっただけの話である。
 しかしこの構図、見方を逆にすれば今のアベ政権と国民との関係と鏡の裏表なのである。つまり国民(蓮舫)が発する一連の質問・・・例えば森加計問題、「さくらを観る会」、コロナ対策、河井問題等・・・に対し、政権・官邸(文科省)がまともに答えられていない。この10年全く進歩していないということだ。
(20/06/24)

 トカゲのしっぽ切りと逃げ切りは今のアベ晋三ではなく、祖父の岸信介、大叔父の佐藤栄作以来、岸ー佐藤家に連綿と受け継がれている得意技。トカゲのしっぽ切りの典型は例の森友学園事件での籠池切り。今では河井夫妻事件がそれである。本日河井夫婦は自民離党を表明。さらには議員離職まで、むしろ自民党内から出ている。
 そもそも事の発端は2019年参院選広島選挙区で岸田派の元職に加え菅に近い河井を立て、自民独占を狙ったこと。それに1億5千万もの選挙資金が投入されたが元職は落選し議席独占はならなかった。対投資効果としては最悪である。
 この責任は何処にあるか?ということなのだが、結論を云えば、原因は官邸と党執行部の不一致である。旧大戦敗戦原因について、昭和天皇はその原因の一つに陸海軍の不一致があったと認めておられる。それと同じだ。
 元々自民党では候補公認は各派閥の駆け引き、選挙資金は幹事長で決まっていた。それがコイズミ以降、公認は総裁専権になってしまった。ということは、広島3区候補も総裁あるいはその側近で決められたはずだ。側近とは誰か?2017年当時であれば菅義偉以外に考えられない。1億5千万もの選挙資金も、いくら二階でも独断で決められたとは思えない。少なくとも総裁・副総裁の暗黙の了解があったはずである。何故こんなことをしたのか?21年総裁選に向けて岸田立候補の芽を摘む以外に考えられない。
 つまり、広島河井事件は自民党総裁選に絡む構造的犯罪で、河井夫婦はそれに載せられただけなのだ。ところが今の自民党の風潮は問題を河井夫婦におっ被せ、自分は逃げ切ろうという算段が見え見え。これにマスコミも同調している。特に田原総一郎とか田崎史郎あたりが河井悪党論をテレビで展開している。これこそトカゲの尻尾切りの手伝い。マスコミの堕落極まれりだ。なお問題は、切られた尻尾が何年か経つと、ちゃっかり再生することだ。これこそ自民龍再生医学の極意。
(20/06/17)

 アベ内閣支持率急落で突如動き出したのが自民党内政局。中心は幹事長の二階。昨日アベの天敵石破派の勉強会に顔を出して講演したかと見ると、次は七月都知事選で小池を担ぐと言い出す。そういえばこのところ石破のメデイア出演が目立つ。それに引き換え菅の影は頭と同じで、薄くなるばかりだ。
 小池支持には党内、特に自民東京都連に強い反発があるはずだ。小池は元々二階派、先の都知事選では「都民ファースト」で自民候補を破って大勝。自民東京都連にとって憎んでもあまりあるメギツネだ。
 それにも関わらず二階が天敵石破やメギツネ小池と接近を図る。こんなことはかつてのアベ一強時代にはあり得なかったことである。理由は一つ、このままアベ政権では次の選挙では勝てない、今の内保険を懸けておこうということだろう。
 世間ではとにかく姿を隠して選挙を先延ばし、その間支持率上昇を待つ作戦とも云われるが、そんなこと通用するでしょうか?永田町という世界では、何か流れが変われば一気になだれ込む傾向がある。つまり解散を先送りすればするほど支持率は低下し、それは党幹部だけでなく末端議員まで影響を受ける。
 この結果党内に倒閣運動が起こり、みじめな退陣となるのである。そうなれば最悪自民党分裂の可能性もある。石破のいう”このままでは自民党が壊れる”というのはそのことだ。彼は元々三木派で例の三木おろしを経験しているから、余計実感しているのだろう。
 もしアベが身を捨ててでも自民党を護りたければ、潔く退陣し後継を政敵に託し、解散総選挙に訴えるべきである。幸い今の野党では連携すらもまともに出来ない。勝てなくても負けない選挙は可能である。
(20/06/09)

 例の検察庁法改正案はドタバタの挙句、とうとう成立先送り。事実上の廃案だ。これだけ世間の注目を集めた法案の撤回は、本来なら内閣総辞職もの。何故撤回したのか?先週からのSNSでの抗議、検察OBのは反対意見書。果ては自民党内からも批判が上がり、これではヤバいと思い、一昨日いきなり政府は、黒川・・・日銀の黒田と云い、アベはやたら黒が好きみたいだ・・・の定年延長は法務省・検察から持ち込まれたものだ、とトンデモ言い訳。
 昨日BS朝日某番組で、片山さつきが、いかにも訳知り顔でこう解説。ところが直後のBS-TBS某番組で著名な検察OBが「こんなことは絶対にない、明らかに虚偽だ!」と断言。別にこれが引き金になったわけでもないだろうが、本日朝には早くも成立先送りという報道。一体何がおこったのでしょうか?
 そもそもこの法案、アベ肝いり法案なら、彼がSNS抗議ぐらいで引っ込むとは思えない。なんてたって「・・・千万人と云えど我いかん」という妄言に洗脳されている長州人だから。ということは誰かが横からひょいと差し込んだ法案ということだ。誰だ?誰が考えても閣議直前にそんなことが出来るのは官房長官の菅以外に考えられない。おまけに菅と黒川とはかねてから昵懇の間柄と云われる。
 筆者が云うようにこれが河井問題隠し作戦だとすれば、原因は18年総選挙まで遡らなければならない。この時広島10区の自民現職は岸田派、一方河井は二階派。一見菅は関係ないように見えるが、この時既に次期総裁を巡って、本命岸田に対抗して菅の名前も挙がっていた。ここで岸田派候補が通れば菅の党内地位は低下する。何が何でも岸田を弱めろ、」と二階にねじ込み、1億5千万もの聞いたことがない選挙資金を捻出させた。二階だってここで菅に恩を売っておけばという読みもあったのだろう。
 以上は筆者個人の無責任な与太話だが、少なくとも政府が提出した法案をSNSとか、検察OBとはいえ民間人の抗議で引っ込めたとあれば、最早今の政権はバラバラ、統制が採れていない。それは今回のCovid19対応への遅れにも見て取れる。更に本日自民党は7月都知事選独自候補擁立をあきらめた。アベの求心力は下がる一方。間違いなく6月内閣総辞職、解散、7月総選挙です。その時自民党は一体誰を目玉に戦うのでしょうか?進次郎か?
 ここで滑稽なのはこれまで官邸の提灯持ちをやって、検察官定年延長正統性をテレビ・・・TBS「ひるおび]・・・で宣伝してきた、永田町のドブネズミーアベのチョウチンアンコウこと田崎史郎。体よく官邸に梯子を外されたようなものだ。田崎と菅との関係も並々ならぬものがある。やっぱり背後で動いていたのは菅義偉だったのか?
(20/05/18)

 これまでのアベ一強独裁体制では考えられなかった検察庁法改正案の議決先送り。来週仕切り直しとなればcovid19対応の第二次補正予算案採決も遅れることになる。下手すればこれだけ廃案ということもある。内閣の危機だ。
 それはさておき何故このドサクサに政府官邸がこの法案を予算審議に紛れ込ませようとしたのか?色々取りざたされていますが、直近は河井問題の先延ばし。もう一つは検察改革にあったのではないかと思われる。
 検察改革と云えば2年前大いに話題になった韓国検察改革騒ぎがある。韓国文政権は巨大化した韓国検察権力を積年の悪弊と位置づけ、腹心を法務相に送りこんで、検察を行政の膝下に置こうとした。ところが検察の巻き返しもすさまじく、マスコミと組んで法相のスキャンダルを垂れ流し法相を辞職に追いやった。
 現在のアベ政権にとっても検察は厄介な存在だ。モリ・カケ問題はナントカ切り抜けたが、今最大の問題は河井問題。今は国会開会中だから不逮捕特権があるが、国会が終われば検察は河井夫妻逮捕に踏み切るだろう。こううことが続けば我が自民党はやっていけなくなる。将来の自民党独裁体制維持に必要なことは”検察改革”だ。今の内やってしまえ、てなところだろう。
 現在の検察に問題がないとは言いません。例えば最近では滋賀県女性看護師冤罪事件とか、国際的にも問題視されているゴーン被告に対する長期勾留など、様々な問題はある。これらに対しては当然検察改革が必要である。しかし今回のアベ版”検察改革”はそういう捜査手法の改革ではなく、検察を行政・・というより官邸・・・の内にとりこもうという思惑が見え見えなのである。アベ版検察改革では、今の検察捜査の汚点とされる人権無視の自白偏重、忖度捜査が改善されるどころか拡大される懸念さえあるということだ。
 河井問題でつくづく考えさせられるのは閣僚特に法務大臣の質の劣化だ。検察に選挙違反で捜査を受けるなど論外だが、今の森だって国会でまともに答弁できず雲隠れ。河井の前任の上川陽子は台風21号による緊急事態宣言下に赤坂自民亭で酒盛りして酔っぱらっていた。しかもそれはオウム真理教死刑囚7人に対する死刑執行の前日だった。この女、自分の役割というものを全く理解していない。死刑の執行に当たっては、担当検察官だけでなく執行命令書に押印した法務大臣も立ち会わせるべきだ。それが出来ない人物を法務大臣にすべきではない。
 昔の法務大臣というのは、事実上副総理格・・・今の麻生のようなヤンキー崩れの調子ものではない・・・で、政権の暴走を防ぐのが役割、例えば後藤田正晴のような重みがった。それが軽くなったのは小泉内閣が始まりで、特にアベ政権下で著しくなった。末期症状だね。
(20/05/16)

 連日のコロナ報道、中でも繰り返されるのがPCR検査不足。これに対し政府はやれ15000台稼働可能とか20000台確保とか言うが、一向に増えないのが検査数。これに山中教授も業を煮やして、大学パワーを使えばもっと検査数を増やせるとアピール。しかしこれに対し聞こえるのは、それは出来ないという否定的見解、あるいは官僚の無視。
 そこに見え隠れするのが、官邸(経産省)vs厚労省vs文科省という省庁対立。それに財務省とか総務省がちょっかいを出すから余計ややこしくなる。ではトップが先頭に立って命令すればよいじゃないか、という意見・・・代表が大阪の橋下・・・がネットやメデイアを通じて出てくる。しかしアベはそうしない、出来ない。何故か? 元々アベ政権というのは弱い政権だった。12年自民党総裁選では、党員票は石破に流れ、議員票で勝ったものの僅差。この時、彼には大きく二つの敵がいた。まずこの二つを潰さなくては長期政権は維持できない。
 一つは自民党内の敵対派閥。党内には古賀宏池会とか経世会の残党などアンチ細田派がいる。但しこれは師匠の小泉から教わった選挙公認権を使って分断できる。
 もう一つは霞が関官僚、中でも財政再建派の財務省である。おれは腹心の麻生を財務省に送り込むことによって頭を押さえ、次に官房長官に菅を使い内閣人事権を使って官僚を脅して分断できる。
 更に都合がよかったのが民主党。あの当時民主党では財政再建、社会保障を巡って、霞が関をバックにする保守派の野田グループと、何よりも選挙と政権維持を重視する小沢グループに分かれ対立していた。
 一方自民党は民主党にクサビを打ち込むため消費税増税先送りを主張。その結果12年総選挙は自民の圧勝で、アベ晋三は党内確保に成功。かくして長期安定政権の足場を固めた。
 しかしアベ一強ともアベ独裁ともいえる状況下で何が起こるか?サラリーマンをやった経験のある人なら分かるが、誰もトップのいうことを聞かなくなるのである。これには二つの意味があって一つはトップの指示を無視して勝手なことをやる。もう一つは言うことを聞いたふりして何もやらない。トップが独裁的な場合は往々に後者のケースとなる。うっかり目立ったことをやって、それがトップの気に入らなかったり、あるいはこいつはオレの後釜を狙っているんじゃないか、と疑われるとその先の自分の人生はなくなる。だから目立ったことはやらない。中でもトップが作った縦割りの壁を破って互いに連携しようなどとすればたちまち失脚だ。だから誰もなにもしなくなるのである。
 さて冒頭に挙げたPCR検査の普及増大には、各省庁横断体制の構築が必要である。しかしこれまで述べてきたことから、誰もこれには手を付けない。必要なのは号令を掛けるトップではなく、誰かが犠牲になることだ。あの森友学園事件で自殺した大阪財務局の赤木さんの様にだ。そしてその犠牲を一番欲しがっているのが内閣総理大臣であるアベ晋三なのである。要するにこの国でなにかをしようと思えば生贄が必要なのである。昨年の天皇代替わり儀式の大嘗祭の本来の意味は、犠牲を神(オオモノヌシ)に捧げる儀式なのである。
(20/05/11)

 田原総一郎がマスコミ芸者なら政界チョウチンアンコウは田崎史郎。アチコチのテレビメデイアを渡り歩いて、アベ官邸の提灯持ちをやっている。通常の放送で政治家を職名付き・・・例えばアベ総理とか菅官房長官・・・で呼ぶのは彼ぐらいだ。
 それはさておき、本日オッサンはテレビで興味あることを口走った。これは例の10万円支給に関するテレビ会見で、アベが「混乱の責任は私にある・・・」と述べたことについてである。通常政治家が責任論に触れれば、辞任引退ということになる。つまりアベの場合、政権投げ出しが待っている。ところが田崎は「・・・後継者がいない。従って今後も政権を維持する覚悟だ」と解説する。たかが三流業界紙上りが内閣の後継者を云々するとは、思い上がりも甚だしいが、実はこれアベの本音かもしれない。
 政治家というものは、自分の本音と逆のことを腹心の誰かに喋らせてアドバルーンを上げ、世間の反応を見るということをよくやる。大叔父の佐藤栄作もよく使った。今田崎がやっているのはそのアドバルーンの役割だ。チョウチンアンコウが風船になったのである。
 ここで重要なことは、今回の非常事態宣言の期限を5月6日連休明けと区切ったことである。世の中そんな短期間にコロナ騒ぎが収束すると思っている者はいない。ということはつまり、ぼくちゃんこれ以上世間に叩かれるのは嫌だ、太郎ちゃんやって、てなところだろう。今の安倍内閣で見られるのは、かつて鉄の結束を計ったアベー麻生ー菅トライアングルにひびが入り、日に日にそれが拡大していくということだ。
 ずばり、6月政権交代、7月都知事選に合わせて解散総選挙です。野党にとって絶好のチャンスですが、今のところそのチャンスを生かせる様子はない。その理由の一つが未だに続く連合内での組織対立。こんなのに振り回されていたのではいつまで経っても政権は採れない。旧態依然の労働組合こそ絶滅させるべきだ。
(20/04/20)

 新型コロナ肺炎騒ぎ以来、なんとなく気にかかるのが現政権内の足並みの乱れ。ずばり、アベと菅との不協和音である。今話題になっているのが緊急事態法発令後、ネットで公開された自宅でくつろぐアベ晋三の姿。
 これにネト民が噛みついて炎上。こういう場合、菅は記者会見で「・・・なんら問題ない!」と切り捨てるのが通例だった。ところが今回は「・・・いろんな見方がある」と、半ば批判意見を容認する姿勢。地元の神奈川県で、知事が東京都に同調する姿勢をみせたからたちまち気弱になったのか?
 あの特措法にしてみても、二カ月もかかったのに実態は旧民主党政権時代のものと何にも変わらない。多分旧法を変えるのに党内に異論続出で収集がつかなくなり、結局は旧法踏襲になったのだろう。こういうのを竜頭蛇尾という。
 この騒ぎで日経平均は今のところ年初来から5000円近く下落、手堅かった内閣支持率も40%を割る始末。今頃二人で責任のなすりあいをやっているでしょう。
(20/04/13)

コロナ騒ぎに隠れて有耶無耶になりそうなのが、例の河井夫婦選挙違反事件。これ二階vs岸田の遺恨試合で、自民党の内ゲバに過ぎない。しかし1億5千万円という破格の選挙資金が投入されたことで、世間はそれでは済まない。
 この問題について最大の責任者は幹事長の二階俊博である。アベ晋三は何故二階を処分しないのか?しないのではなく、出来ないのである。自民党幹事長の仕事はまず選挙に勝つこと。そのための利候補者の調整、公認、選挙資金の配分全てを幹事長が取り仕切る。その結果、様々な情報が幹事長に集まる。その情報の中には勿論議員のスキャンダルも含まれる。つまり幹事長は金とスキャンダルの両方を握ることになり、党内では絶大な力を持つことになる。
 これを利用して天下を取ったのが、田中角栄・竹下昇。佐藤内閣下の川島幹事長とか、竹下時代の金丸、その次の小沢一郎なんかがこの手合いに入る。二階俊博は角栄」の最期」の弟子と云われる」。そうなら幹事長ポストの手練手管を知っているはずだ。
 ではアベにスキャンダルがあるのか?あるかもしれないしないかもしれない。ここで”ない”というのは裁判等で立証できないという意味に過ぎない。
 アベスキャンダルで一番目に付くのは森加計問題だ。しかしこんなものは大したことはない。最大のスキャンダルはイージスアショアに関する日米防衛スキャンダル。次が沖縄辺野古埋め立てスキャンダル。間に入るのはは大成建設だ。その他オリンピック関連事業やリニアにも大成の名がちらほらでている。アベの日立・大成好きは何処から来たのか?
 無論こういうのは無責任な外野からの憶測に過ぎない。しかしこういう疑念がマスコミや野党から出てきて、それに同調するのが党内から出てくれば、政権は崩壊する。これを選挙をかたに、みんな抑えているのが二階幹事長。だからアベも麻生も二階に頭が上がらないのである。一見金丸信に似ているが、金丸は黒駒勝蔵*の系統に属する甲州ヤクザ。そこそこ国士の意地がある。あれが貯めこんだが検察に押収された金は小沢新党のための軍資金。そうはさせじと当時の政権・・・たしか中曽根か・・・が検察を動かしたのだろう。それに比べ二階はアベに食い込んで何をしたいのか?さっぱり分からない。そこがただの利権屋呼ばわりされる所以だ。
*黒駒勝蔵は映画・講談では悪党呼ばわりされるが、只の清水のゴロツキ次郎長と違ってインテリで学もある。尊王攘夷思想に燃えて赤報隊に加わったが、長州に騙されて偽官軍の汚名を着せられて処刑された。これを見ても、長州人が如何に薄情で信用できないかがよく分かる。籠池が騙されたのも黒駒と同じだ。
(20/04/05)

 新型コロナウイルス騒ぎで俄かに騒がしくなってきたのが自民党内政局。次期総裁選びの駆け引きだ。ポイントは5月末の東京オリパラ開催に対してのIOCの判断だ。五輪中止となれば即刻アベ退陣というケースもある。だから何としても5月中に収束宣言しなくてはならない。そのためには感染者数の操作は当然あるでしょう。無論粘っても7月東京都知事選が山場。この前に内閣総辞職ともなれば、小池が再び出てくる可能性もある。
 早くもポストアベを狙っての思惑駆け引きが始まっている。世論調査では石破がダントツ25%、二番手の進次郎はこのところ支持を得られず14%台に低下。大方の処大勢は岸田に固まっているとみられている。理由は党内最大の細田派が後任を出せないこと。本来なら加藤勝信だが、これは今回の新型コロナ対策で失敗したため後継は無理だ。第一感染症対策なら厚労相の専任事項のはずなのに、これを飛び越してアベ自身が対策を宣言してしまった。アベもよっぽど厚労省の無能さ加減が頭に来たのだろう。しかし加藤や厚労省幹部はそうは受け取らない。首相が俺たちの顔を潰したと考える。当然党内、派内、官僚内で内閣不信が広まる。内閣、与党がバラバラだ。
 ここで内閣改造と云っても、岸田総裁なら自民党支持率は15%低下し、25%ぐらいになる。さてこれで解散総選挙に勝てるか?ここが思案のしどころか。
(20/03/04)

 昨日某民放BS番組。ゲストスピーカーに自民選対委員長の下村。例の河井杏里1.5億円について「選挙資金額はケースバイケース、広島では何としてでも二人当選を勝ち取りたかった」と幹事長を擁護。広島選挙区では自民一名。これを二人にするために一方の候補者に1.5億もの資金を投入すれば割を食うのは既存候補者。これまでの自分の支持者を食い荒らされるわけだから。そしてその結果は、自民は岸田派一人落として残ったのは河井だけ。どう見てもこの選挙、岸田派潰しにしか見えない。当たり前だが自民分裂で漁夫の利を得たのは野党だ。当然幹事長への責任追及は強まる(はずだ)。
 実はこの前の衆院選山梨では岸田派vs二階派で血みどろのバトル。この戦いは二階が制したが、更に広島でも岸田をやっつけろということか?何故二階は岸田をそれほど敵視するのか、理由は」よく分からない。育ちが違うから肌が合わない、というのは分かるが、そんなこと言っていたのでは政治家は務まらない。その点を調整するのが党総裁の本来の役割だが、本人全くその気はない。何があっても私は知りませんだから、末端が好き勝手放題だ。
 ただ細かい点では、二階が岸田を潰そうとしているのは明らか。その証拠が二階から出てくるアベ四選論である。しかしそれも今回の河井1,5億円問題でどうなるかわからないのだ。今の自民党に欠けているのは、政局」に対する危機感だ。これは国家の危機感欠如に繋がる。
(20/01/28)

 河井杏里19年参院選1.5億円振込み事件。筆者はこれは官邸指示以外にないと考えた。しかし河井(夫)は実は二階派だったという。そこで本日毎日新聞記事に出てきたのは、17年下関市長選に於けるアベ派候補vs林派候補の血みどろの争い。この結果が、18年「さくらを観る会」でのアベ派議員の過剰招待と云われる。ではこれが18年衆院選での岸田派vsアベ派の抗争にどうつながるのか?
 筆者の見るところ、根拠は全くないが1.5億円を出させたのは、アベ母ではあるまいかということだ。かつてアベは「うちのオフクロは選挙が好きで、選挙になるとやけに張り切るんだ」と述懐していた。18年参院選での広島の争いは岸田派vsアベ派の激突。息子に恥を搔かせてなるものか、とバアサンがやけに張り切った可能性がある。それを息子が止められなくて、二階や菅が動いてしまったということだ。90にもなるバアサンでも国政を動かせるという悪例である。なお、晋三は女・・・母とヨメ・・・に弱い。
(20/01/26)

 大して実績もない若手候補者に対し前代未聞の1.5億円もの巨額選挙資金。誰だって訝しく思うが、他の自民党候補者からも疑問視されるのは必定。自民党選挙資金の配分は通常は幹事長の判断で行われる。幹事長たるもの、まず第一に考えなくてはならないのが党内の結束。その場合特定派閥や候補に過度の支援を行うことは、断じて差し控えなくてはならない。これはムラ社会の掟のようなものだ。しかし今回の河井杏里選挙資金は、その掟を破ったに等しい。
 では誰が掟破りを唆したのか?目的が岸田潰しにあることは間違いない。ということは犯人はポストアベを狙った人物。まず誰が考えても、それが菅義偉である。菅の掟破りをボスのアベや代貸しの二階や麻生が黙ってみているでしょうか?つまり今や次期総裁ポストを巡って、自民党内で抗争がはじまっているのです。但しワタクシに言わせれば、クズのようなゴキブリの闘争ですが。
 一昨日の某民放BS番組で、亀井静香が石破と玉木が手を握れば政権奪取も夢ではないと咆哮自民OBの古賀が「今の政治家は二世・三世が多く苦労していない。土の臭いがする菅の方が良い」といったが、その後やっぱり岸田支持に切り替えた。筆者には何故古賀が菅を評価するのかよく分からない。確かに叩き上げは叩き上げだが、その実態は権力者へのすり寄り・利用であって、何か自分の政策というものが見えて御ない。
 筆者は彼こそ今の日本でアベ晋三に次いで最も総理にふさわしくない人物と考える。その理由はいくつかある。一つは疑惑、一つは嘘のつき方、もう一つが人間のキャパシティーの小ささである。
 疑惑は言わずと知れた、ニッサン(ゴーン追放事件)とIR汚職。嘘のつき方は、政治家が嘘をつくのは当たり前だが、つきかたが下手で見てられない。その典型が昨年「さくら」疑惑に関する記者会見でのドタバタジタバタぶりである。この様子は既にテレビに出ているので説明するまでもない。あの映像を見て、大抵の人は「こりゃ駄目だなあ」と思ったでしょう。三番目の人間的キャパシティー不足だ。これは記者会見にも関連するが、特定のメデイア、特定の人物を敵対視し、質問を受けるとわざと無視することである。誰のことかというと、東京新聞の望月望衣子のことである。
 普通政治家とか企業経営者とか、社会・組織のトップにある人物は、批判にさらされるのが当たり前。そんなのに一々目くじら立てていれば、政治も経営もやってられない。まして政府官房長官なら批判者に対しより時間を割いて説明するか、時間が根ければ後からメールか何かで真意を伝えるかすればよい。そうすれば逆に批判者を味方に出来る。
 ところが菅は返って反発を強めた。そのため最初の批判者だけでなく、世間からの批判も浴びることになった。馬鹿としか言いようがない。しかしこの傾向はボスのアベ晋三自身の性格にもよる。総理大臣が国会質問で野党議員に野次を跳ばすなどというのは憲政史上かつてないことだ。
 かつての古い自民党時代では、国会質問時間は野党により多い時間を配分していた。これはかつての民主党政権時代でもそうだった。ところが、12年政権交替後は質問時間は議員数割りとなり、その結果意味のない、例えば二階俊博の質問のような幼稚園の学芸会以下の与党弁チャラ質問が横行するようになった。これまた批判を嫌う・・・あるいは恐れる・・・アベ晋三の性格の現れである。
 つまり菅は敵を味方に変えるという政治家としてのイロハもわきまえぬ素人ということなのであるあんなの所詮臭い長州のイタチ(アベ晋三のこと)の威を借る禿ネズミということだ。。こんなのが日本のトップリーダーになればどういうことになるか? 海千山千のプーチンや習のいい餌食だ。つまり古賀は未だに、世界政治と日本の関係が理解できない、九州ローカル政治家だということだ。
(20/01/24)

 共同通信世論調査によれば、次期自民党総裁にふさわしい人物として、トップは石破、2位が進次郎、3位がシンゾーで、4位が河野太郎、以下岸田、菅と続く。しかし党内では次期は岸田が本命。世論人気がワースト2なのに本命とは面妖だが、理由はアベが意中だということだ。
 ご存知のように自民党総裁選は、党員票と議員票に分かれる。議員票は党員票の2倍にカウントされるので、仮に党員票で多数を取っても議員票を固められなければ敗北する。これは過去2回の総裁選で党員票で優位にたった石破が議員票を固めたアベに敗れたことで立証済みだ。なお議員票を固めようと思えば解散風を吹かせればそれで済む。
 さて昨日BS-TBS報道番組。ゲストは岸田。テーマはずばり岸田の政策論。ということはTBSも次期は岸田が本命とみているわけだ。しかし聞いてみるとやはり持ち味の曖昧さは消えない。唯一断言したのは禅譲はない、ということだけ。政策的には今の官邸トップダウンを改めるとか、官僚の能力を引き出すとか、抽象的な面のみ。緊急課題の財政再建は目的ではないと語る。改憲は従来路線通り。つまり新味は全くなく、アベ成長路線の踏襲。これでは仮に総裁選で勝ったとしても、岸田は所詮アベのロボット、政策もアベ路線のコピーに過ぎないと世間が見れば、支持率は良くて30%、下手すると20%台まで落ち込む恐れがある。そこに再び清和会が手を突っ込んできてアベ再々登板なんてことになりかねない。
 まあ本人も結構つらい面はある。例えば二階や麻生がしばしば流すアベ四選論などは、岸田が従来路線を踏み外さないようにするための脅しだろう。それが分かっているからうっかりしたことはいえないのだ。これは今の自民党で旧宏池会や経世会が如何に力をなくしたかの現れだ。しかしおごれるもの久しからず、かつて権勢をほしいままにした旧田中派や経世会の現状を見れば、清和会がそうならないとは限らない。何よりも清和会の大部分を占めるのは当選3回のいわゆるアベチルドレン。彼らは上からの指示に従うのみで自分で考えるという訓練を受けていない。つまり将来を担う人材が育っていない。これは将来ボデイブローのように効いてくるだろう。
(19/12/19)

新天皇即位、大嘗祭と戦後レジームを変えるイベントが重なる中、筆者は奇妙に思っていたのが、各イベントの招待者の中に中曽根康弘の名が見えないことである。彼も今や100才を超える高齢。いよいよ寝たきり植物人間か、と思っていたら、本日死亡の報道。何というか昭和の残渣が一つ、やっと消えたかという感だ しかし昭和残渣の中でも、これは岸・佐藤・角栄等に比べるとやっぱりスケールが小さい。本人は戦略的スケールで考える国際政治家を自認していたかもしれないが、所詮内務行政官の器だった。
(19/11/29)

 共同通信の調査によれば、観桜会に関する首相説明について「信用できない」という回答が7割り近く。これではとてもじゃないが解散できない。ここは一つ北朝鮮ジョンウンにお願いしてミサイルの2、3発でも撃ってもらって、国難解散にもっていくしかないか?
(19/11/24)

 改元時の内閣が一年持たないというジンクスは本当になりそうか?例の首相主催観桜会問題に続いて自民党内から出てきたのが次期総裁選び。岸田は改憲等アベ政策踏襲を表に掲げながら、実態は憲法9条は変えない、憲法上の自衛隊の位置づけは別途考えるなど、アベ政権とは一線を画した方針を明言。やっとやる気が出てきたか、というところだ。
 無論石破も次期総裁は禅譲はダメだ、選挙だ、とやる気十分。おまけに腹心の菅の子分もボロボロ。責任ばっかり擦り付けやがって、と閣内も大揺れ。こういう党内状勢を一新・・・ナントカ・・・するため、思い切って年初通常国会冒頭解散もありうる。何故ならここで解散に踏み切れなければ、政権のレイムダック化は必然だからだ。
 問題は野党だ。立民と国民は何とか国会での統一会派までは持ってこれたが、はたして選挙協力が何処まで進むのか?首班候補は誰なのか?など不確定要素が多すぎる。ポイントはやはり小沢一郎だろう。彼はしきりに枝野を推すが、本心は何処にあるのか?立民には今なお小沢不信は残っている。
 筆者には未だ立民、国民にはオッサン政党の名残があるように感じられる。思い切って蓮舫とかキヨミあたりをトップに据える発想が出来ないのかねえ?昔蓮舫党首論があったが、一部の勢力・・・多分官公労のような既成労働組合・・・の反対でパーになった。こういう連中を排除しなければ、リベラルの再生は望めない。
 さてアベが年初解散に踏み切ったとすればどうなるか?自民も野党も結局は勝ち切れず痛み分け、空前の低投票率選挙となるだろう。その中で躍進するのは「れいわ新選組」と「N国」という左右ポピュリズム政党だけという皮肉な結果が予想される。維新はもはや既成政党だ。
(19/11/19)

 さて秋の内閣改造。大型改造と云われるが、心は各派閥への置き土産か?ワタクシはひょっとして菅幹事長、二階官房長官なんてサプライズ人事もありか、と思っていたがどうもそれはないらしい。しかし改造前から出てきたのがアベ四選説。発信元は二階。何故か?
 ミステリーでは何か事件が起こると、犯人はその事件で最も利益を得るものだ、ということになっている。自民党人事というのは十分にミステリーの領域である。アベ四選で最も利益を得る派閥は何処かというと、やっぱり二階派だ。
 前の参院選で二階派と岸田派は山梨・広島他で血みどろの戦いを繰り広げた。結果的には二階派の勝利に終わったが、この怨念が消えるわけがない。前の総裁選でアベは三期後の禅譲を条件に岸田降ろしに成功した。その約束は未だ消えたわけではない。その証拠が今回の人事での岸田留任。ここで岸田総裁が実現すれば、二階派への報復は目に見えている。何が何でも岸田総裁は阻止しなくてはならない。そこで出てきたのがアベ四選説。何故こんな騒ぎになるか?その最大の原因が後継者不足、というより自派に後継者がいないのだ。
 これはポピュリズム独裁者が常に落ち込む罠である。古来ポピュリズム独裁者で上手く後継者を育てた例はない。何故なら彼らの権力の元は広い大衆の支持だからである。ところが大衆の支持派は何時変わるか分からない。支持をつなぎとめるために、ひたすらバラマキと扇動を繰り返す。だから彼らは常におびえているのである。
 従ってポピュリズム独裁者は後継者を作らない。作ろうとしても誰かが横から邪魔をして潰されてしまう。アベ晋三の六年間を見ていると、当にこのパターンに当てはまる。各派閥領袖はみなドングリの背比べで、みずから政権を獲りに行くぞ、という気概がみられない。従ってその子分達も棚ボタ大臣ポスト狙いでやる気がない。何か失言しても官房長官が「・・・・問題ない」とか「失言に当たらない」とか云って助けてくれるから、今のポジションさえ守っていれば何とかなる。
 これは何も日本の自民党だけではない。日本維新の会も長らく橋下・松井・吉村の三人で権力を回してきたから後継者が育っていない。これらの内誰か一人がいなくなればたちまちバラバラになる。
 アメリカの共和党はトランプ人気に頼り過ぎたから、トランプがいなくなればバラバラだ。ロシアでもプーチンの後継者は育っていない。出てきそうなのがいると、プーチンが切ってしまうからだ。こういうのを進化論では「過剰進化は環境適応能力を低下させる」という。ポピュリズム独裁論は当に大衆民主主義における過剰進化の一例と云えよう。
(19/09/06)

 北海道でのアベ晋三応援演説に野次を飛ばした男女2名が北海道警に拘束。男性は警察官を刑事告訴する構え。これ典型的忖度逮捕。何となくそれにちらつくのが菅禿ネズミの陰。北海道警というのは警察キャリアとしてはマイナー。ここで何か欠点を作ると永久に中央に戻れない。そこでとにかく何事もないよう過剰防衛に奔るのである。しかし刑事告発を受けたことは思ってもみなかったことだろう。もしこれに司法が反応すれば、やっぱり道警本部長の首は繋がらなくなる。
(19/07/20
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 十日ほど前パソコンのキーボードの調子がおかしくなったので、高槻のパソコンドックなる店に持っていくと、キーボード5000円、取り換え料9000円といいう話。あんなもので9000円は高い(3000円ぐらいだろう)と思ったが、仕方がないのでそれでOK。
 さて帰ろうと思うとオッサン(70位のジジイ)が選挙で投票決まっとるのかという「から「シークレット」と答える。そしてオッサン何を云い出すかというと、「自公に投票しろ、自公が一番安定しとる」と選挙運動。
 安定とはどういうことか、というと要するに政権の交替もなく全ての政策は以前と同じように継続することである。その前提となる税収も予算の支出も変わらない、そんな世の中だ。そんな世界があると思いますか?
 国内を安定化させるためには国内政治が安定することも大事だが、外交の安定は更に重要である。現在、日本外交の基軸は日米安保条約である。従来の自民党(+公明党)政権の外交政策は全てこれをベースにやってきた。ところが今やこれがぐらついているのだ。
 それは週間ほど前のトランプのツイート。主旨は「現在の日米安保条約は不公平であり見直す」とうもの。現在の日米安保関係が不公平かどうかは別にして、少なくともトランプは日米安保条約は永久不滅のものではない、といったのだ。最も安定しているはずの自公政権が基盤とする日米安保体制自身が揺らいでいるのだから、自公体制こそが不安定なのである。では野党政権が出来た時、世の中は不安定になるか?政治も熱力学の原理に従うとすれば、エントロピー増大の法則が成立する。これによれば、自公一強政権の方が不安定で、野党バラバラ政権の方が安定ということになる。少し考えて下さい。
 無論これは来年の大統領選を意識したブラフとも受け取られるが、トランプはしばしば突飛もないことをツイートするが、それを実行することも確かなのである。このトランプ発言に対し、日本のアベはただニタニタしただけで何も反論していない。
 さて、上のパソコンドックのオッサンが云うように、自公政権が安定したものかどうか、今年の八月を見れば占えそうな気がする。
(19/07/17)

 7月衆院解散はない、とアベが公明山口に云ったそうだ。これが本当ならやっぱり解散はないのでしょう。何故なら、これで公明は解散シフトを解く。もしこの話を破って解散に踏み切れば、友党を裏切ることになるが、それでは選挙を戦えない。
 さて何故ここまで自公は仲が良いのか?今を去る20年程昔、97年自社連立政権が崩壊した時、池田大作が「本当は自民との連立が理想的だ」と漏らした。この一言が公明幹部のトラウマとなって、自民との従属関係が解けないのである。
 では何故大作が自民との連立が理想と云ったのか?それは創価学会施設建設に伴う池田始め学会幹部スキャンダルである。この点は昔々、週刊新潮が一時取り上げかけたがそれっきり。その後田原総一郎も黙っている。学会か公明あたりから握らされたのか。だから田原など三流ジャーナリストなのだ。自民に貸しを作っておけば、・・・自民には亀井静香とか平沢ナントカとか警察OBがいるから・・・学会は安泰。だから自公連立は止められない。但しこの話は少々やばいので、今回はここまで。
(19/06/22)

 今世界的に注目のホルムズ海峡に比べ大変ローカルな話だが、筆者が注目するのが来月に迫った参院選大阪選挙区。5月の衆院補欠選、6月堺市長選で、府連会長の渡嘉敷による都構想容認発言等の遺恨もあって、大阪自民党は国会議員団と府連・市議団とで分裂しそうだ。
 渡嘉敷発言は改憲で維新の支持を得るための党中央からの指示によるものは明らか。これに対し府連や大阪市・堺市議団は猛反発。こんな状態でまともに選挙が戦えるでしょうか?
 自民現職は元知事の太田房江。出張旅費をポッポないないしたことがばれて知事を辞任した前歴がある。おまけにその当時は民主党だった。チャッカリ自民党入りしていたのだ。いかにも強いほうに鼻が利く元通産官僚らしい。大阪府連側はこの点を徹底的に突いてくるでしょう。怪文書も飛び交うダーテイ選挙は必至。
 一方迎え撃つ府連側は候補選びに難航する。とりあえず考えられるのは堺市長選で善戦した野村でしょう。無論彼が党の公認を得られるかどうか分からない。自民党を離党しての無所属もありうる。当に令和「大阪夏の陣」だ。
 なお自民大阪府連は都構想について、法定協議会ではなく、住民投票容認姿勢に転じた。これは一応、統一地方選や堺市長選の結果を踏まえてということだが、住民投票では2/3の賛成が必要。堺市長選では維新得票率は50%に達していなう。この点から、住民投票では十分勝てると踏んだからだろう。
(19/06/15)

さて今は改元祝賀ムード一色だが、そんなに喜んでばかりいて良いのでしょうか?それは特に政治家に於いてだ。本日ある年表を見てみると、なんと驚くべきことが分かった。それは明治以降改元時の内閣で、それから一年以上持続した例がないという事実である。明治/大正時の西園寺内閣、大正/昭和時の若槻内閣、昭和/平成時の竹下内閣。果たして今のアベ内閣はこのジンクスを跳ね飛ばせるか?山は夏の参院選。秋にでも予定される衆院解散総選挙である。
 何故改元時内閣が短命なのか?何かの祟りかもしれない。例えば北野の天神とか崇徳院の怨念、あるいはヤマトのオオモノヌシの祟りか?
(19/04/30)

 衆議院議員で元自由党の山本太郎が新党「新選組」を結成。こころは朝敵長州のアベを退治することだ。なるほどその通りだ。これに倣って、東北・関東地域で政治団体「奥羽越列藩同盟」、更に新党「白虎隊」を作り「新選組」と連携するのはどうか?
 しかしいつの世にも裏切り者がいる。その典型がつい最近下北道路忖度発言で、国交副大臣をクビになった麻生派の塚田。かれの選挙区は新潟でれっきとした賊藩。それにも関わらず朝敵長州筑紫にへつらう「物分かり」の良さ。こういう裏切り者こそ、最初に血祭りにあげるべきだ。それは次の衆参同日選。
 それはともかく150年前の戊申戦争では、薩長偽官軍軍の先頭に立って、「世直し、世直し」と甘言を振りまいて無知の農民・庶民をだました、赤報隊というおっちょこちょいグループ。彼らを裏で操っていたのが腹黒の長州大村益次郎。彼は戦後赤報隊を偽官軍つぃてトップの相良総三以下幹部を皆処刑してしまった。次郎長三国志でお馴染みの甲州黒駒勝三もこの時にやられた。
 さて大阪維新の会、橋下徹というアジテーター(あたかも相良総三だ)に引きずられ、「世直し、世直し、都構想だ」と騒いでいる。しかしいずれそれは中身など何もない泡の様なものだと気が付くだろう。しかしその時は既に遅い。
(19.04/25)

衆院補欠選で自民2連敗。この責任を巡って党内はごたごたが続くでしょう。沖縄はともかく大阪12区補選は維新の躍進というより、自公の自滅という感が強い。つまり地方より国政=憲法改正を優先するアベ官邸は国会補完勢力である維新を敵視する行動はとりにくい。その点を見抜いた党執行部は自民候補応援に身が入らない。これは公明党も同じ。つまり自民大阪府連と公明大阪はどちらも中央から梯子を外された状態で選挙に突入せざるを得なくなった。
 その中でアベは選挙前日に突然大阪に入って12区北川候補応援、おまけに吉本飛び入り出演というサプライズ付き。ところがこれが裏目。北川応援演説の最中に籠池夫妻が現れ、アベ批判を繰り返す。これを自民党がブロックしたので、地元の聴衆が反発して「アベ帰れ!」コール。何のために来たのか分からない。大阪ではアベのような気取ったキャラより、籠池や男山根のような個性的キャラの方が受けるのだ。
 そして吉本飛び入り出演だが、これは大阪=お笑い=吉本というステロイドタイプ的思い込みがあるのだろう。つまり吉本で受ければ自動的に大阪人を取り込めるという思い込みである。ところが本当の大阪人は吉本には行かないのだ。吉本の観客の大部分は周辺から大阪に観光か遊びでやってきた連中。票には結びつかない。この点が東京生まれ東京育ちの長州人の勘違いだ。
(19/04/22)

 今メデイア世界では桜田失言問題で大盛り上がりです。私はこれでアベ4選の芽はなくなったのではないか、という気がする。何故なら昨年も云ったが今のアベ内閣は在庫一掃内閣。在庫の最後があれでは他にまともな在庫があるわけがない。
 そもそも今のアベ政権を支えているのは派閥的には細田派・麻生派・二階派、世代的には魔の三回生と呼ばれる12年総選挙当選組だ。どちらかというと、保守本流と云われる旧宏池会・経世会系やベテラン議員を冷遇し、右寄り且つ比較的若手を登用する傾向がある。ここで最近では先の塚田(麻生派)に続いて今回の桜田(二階派)失言。もう後がない。これで4選を果たし第5次アベ内閣を作ろうとしても、自分の周辺には人がいない。そうすれば他派閥の支援を仰がなくてはならなくなる。つまりベテラン議員・・・彼らは必ずしもアベ第一とは限らない・・・の力が増えて、自分は彼らに埋没してしまうおそれがある。
 「国王は将軍を嫉妬する」という言葉がある。又パーキンソンの第二法則に「副社長の資格」というものがある。これは「トップは自分にとって代わりそうな人物は排除するか遠ざける、無能なトップほどその傾向が強い」ということの比喩である。アベはこれまでそのセオリーに沿ってやってきた。つまり周囲には自分より無能な人物を配して、自分の力を際立たせてきた。その片棒を担いできたのが官房長官の菅である。今やその魔力が失せようとしている。無能総理も又土壇場なのである。
 なお今の政局では菅が優位にたっており、次期総裁(=総理)の芽とはやす向きがある。しかし塚田・桜田やその前の豊田真由子とか片山さつきなど、今のアベ内閣にはいて捨てるほどある問題大臣や議員任命の半分は、あの秋田の禿ネズミこと菅義偉にあることを忘れてはならない。
(19/04/11)


 統一地方選が終わって自民一強勝利という言葉がメデイアに踊っていますが、実は自民党内に亀裂を産んでしまった。それは福岡県知事選・大阪府知事・市長選が典型だが、麻生・二階という自民党保守主流派va菅というアウトサイダーとの対立だ。
 大阪で見ると、二階が押す小西が菅とツーカーの維新に惨敗した。この間アベは動かず事態を静観するのみ。他の派閥領袖もみな同じで洞ヶ峠を決め込んでいる。
 ここでアベと菅とは何者かを考えてみよう。実はこの二人に共通するのはアウトサイダーということである。そういえばアベが自ら「腹心の友」と語った加計幸太郎と加計学園も、教育界ではアウトサイダーである。なお、友人を「腹心」と呼ぶのは友人に対し極めて失礼で、ことばの使い方を間違っている。腹心とは自分より目下の部下に対して使う言葉である。切っても切れないという意味で使うなら、田中角栄が小佐野賢治に使った「刎頸の友」というのが正しい。これを見ても、如何にアベ晋三とその友人が、不勉強でもの知らずということが分かる。
 かつての総理大臣の孫であり、保守本流の御曹司と思われるアベ晋三をアウトサイダーというのはおかしいと思うだろうが、岸家にとってはそうなのである。
 まず祖父の岸信介、大叔父の佐藤栄作は東大法学部、父の阿部晋太郎は早稲田、従妹の佐藤信二も東大。みんな高学歴だ。その中で晋三だけが成蹊という二流半大学。それも裏口に決まっている。これがコンプレックスにならないはずがない。それが加計幸太郎や菅義偉のような同類との近接をつくったのである。
 菅義偉は秋田県出身。集団就職で東京で出てきて、t云われるが彼の年齢で集団就職なんてものがあったのか疑問。それはともかく明治の二部を出て、その後自民党の誰かの議員秘書になって政治家に転向、というより始めからそのつもりで上京したのだろう。その後無派閥で通し07年第一次アベ内閣で官房長官の座を射止めた。無派閥ということは、彼自身アウトサイダーであることの証明でもある。ここでアウトサイダー同志アベ・菅の関係が産まれた。
 では菅に対抗する二階・麻生はどうなのか。麻生はともかく二階は間違いなしのアウトサイダーである。彼が率いる二階派議員も又アウトだらけだ。ところが菅・アベとは支持層が異なる。二階は角栄の最後の弟子だけあって、土建業や農・漁協など既得権益階層に強い。これが旧来の自民党大阪府連組織と重なって自民支持に回った。
 一方の菅はそういう階層へのコネがないが、情報産業の受けが良い。アベは祖父の岸以来の経産族で鉄鋼・機械・電気等二次産業からの支持が厚い。どちらかというと土建業や農水産業とは一線を画したがる業種である。維新もアウトサイダー集団である。その支持母体は中小商工主を中心とした大阪青年会議所や自民党大阪府連青年部。既得権益層からは一段下に見られたアウトサイダー。大阪維新は結成以来既存政党・官僚機構の批判・否定を繰り返して支持を広げてきた。それが同じアウトであるアベ・菅と琴線が合った理由である。この点が大阪地方選での、二階と菅の対応の分かれ目になったのである。
 ではアウトサイダーの本質とは何か。アウトサイダーとはメジャー・・・既存支配階層あるいは既得権益者、あるいは既存の知的権威・・・から疎外された存在である。メジャーにも右もあれば左もある。そのどちらにも行けない中途半端な存在がアウトサイダーである。明確なポリシーもなく、ただ単にメジャーを批判し憎悪する。従って彼らは思想的にアナーキーにならざるを得ない。アナキズムは既存秩序や道徳・倫理を否定・憎悪する。その点は左翼過激主義に似ているが違うのは、多様性・寛容性、他者の干渉を拒否することである。GAFAにもその根底にこれがある感がする。
 アナキズムにポピュリズムが加わると、ファシズムとなり、それに民族主義(人種差別主義)が加わるとナチズムになる。アベと維新イズムに蔓延するのは、そこまでも行かないが前段階のアナキズ+ポピュリズムである。
(19/04/10)

自民党総裁アベ4選が未だに永田町や国会周辺を騒がせていますが、果たしてこれの発信源は何処でしょうか?世間一般には二階俊博が始まりで、その狙いは夏の参院選以降の幹事長続投、自派勢力拡大というものです。私もそう思っていた。しかし実は二階発言の少し前に加藤勝信が漏らしているのだ。加藤は現在官房副長官。官邸補佐官を仕切る重要ポストだ。そして何より齢90を超えるアベ母の大のお気に入りといわれる。
 このばあさん、岸信介の娘で、今は亡きアベ晋太郎の嫁。何よりも政治と選挙が好きで、アベ曰く「うちのおふくろは選挙になるt張り切りだすんだ」そうだ。スズメ百まで踊り忘れずで常に政治にちょっかいをだしたがるのだろう。
 「史記」に曰く「めんどり鳴くとき国は亡びる」。さてこの老メンドリ婆がお気に入りの加藤に政権禅譲を息子に託すため、総裁4選論を加藤や二階に吹き込んだ可能性は高い。これこそ岸一族による政権独占主義だ。これに黙ってホイホイついていこうとするのが、今の自民党の実態なのだ。メンドリが鳴くとき、国はどうなるか、を十分考えるべきが19年だ。
(19/03/24)

 元民主党の細野が二階派経由で自民入りを画策しているが、これに続いて新潟でやはり元民進の鷲尾が自民入りを要望。ここでは細野派議員と公認争いになるので、細野派は猛反発。
 鷲尾自民入りを押しているのは幹事長の二階。静岡と全く同じパターンだ。幹事長なら党ファーストで考えなければならないはずだが、この二例で見られるのは、二階の党より自派ファーストの姿勢だ。これが積もり積もれば・・・既に相当積もっていると思うが・・・党内に二階拒否感が広がり、それは総裁であるアベの求心力低下に繋がる。
 果たして二階はどういう意図で党外、それもかつての敵対党の人間まで引き入れようとするのか?最早党内人事は飽和し、これ以上自派議員を増やせない。そこで人材を党外に求める。一種の移民政策だ。なんとなく時代を先取りしているように見えるが、当然保守派の反発も強くなる。
 もう一つ考えられるのが次の参院選対策。選挙情報を最も正確に握っているのは幹事長。その結果次の選挙では自民党は大敗と読んで、それに備えて自派を拡大しておく。他派閥が議席を減らしても二階派だけは生き残る。そして自民党を乗っ取る。まさに田中角栄最後の弟子らしい、数は力なりの論理だ。さて本当はどっちでしょうか?
(19/03/15)

 大阪でもそうだが自民党内でもかつてない怨恨の争いが始まりそうだ。原因は幹事長の二階が放ったアベ4選発言。「余人に替え難ければ4選もありうる」。これに激しく反発したのが岸田派。当たり前で、昨年の総裁選では、耐えがたきを耐え忍び難きを忍んで、アベ三選に協力した。それは次の総裁禅譲を睨んでのことだ。二階発言はこれを反故にするものだ。約束が違うじゃないか、ということになる。おまけに二階発言は、自民党には他に人はいないと、他派閥を馬鹿にした言い方だ。
 これだけ見ると二階がアベに恩義を売って自派拡大・幹事長ポスト延命策の様に見えるが、内情はそうではない。問題の発端は細野豪志である。細野は民主党を裏切って「希望の党」をつくったが、あえなく失敗。どこも引き取り手がなく、結局草鞋を脱いだのが自民党二階派。但し正式党員ではなく特別会員という中途半端な立場。元々中途半端な人間だからそうなるのはやむを得ない。
 ところで問題は選挙である。細野の地盤は静岡5区。ここの自民前職の死亡を受けて自民の次点候補が繰り上げ当選した。これが岸田派だったからややこしくなる。次の総選挙で岸田としてはこの議員を下すわけにはいかない。一方細野はここでなくては駄目だと突っ張る。細野を押すのが二階。岸田と二階との対立はこれに始まらない。昨年の山梨知事選とか、総選挙でも常に対立している。この際何が何でも岸田の芽を潰す。それがアベ4選発言につながったのである。
 そもそも二階派というのは、他派閥から蹴られたはみ出し者が集まったような集団。かつての豊田真由子とか、最近では桜田失言大臣に片山さつき、更に田畑強姦議員と、ろくなのがいない。自民党の恥さらしのような連中のあつまりである。それに比べ岸田派は宏池会系の保守本流派閥。毛並みが違う、というわけで合うわけがない。
 しかしアベは彼自身の生い立ちから実は本流嫌いなのである。彼がおこなってきた人事、官僚だけでなく経団連などの民間団体も含め、個性はあるがみんな主流から外れた連中ばかりなのである。トランプと気が合うのもその所為だ。だから二階にシンパシーを感じるのだろう。しかしポイントは今度の統一地方選、更に夏の参院選。これで落とせば一気に求心力は下がる。二階俊博と一蓮托生となるか。
(19/03/13)

 第4次アベ内閣が発足しましたが、ずばり在庫一掃のシロート内閣。何故なら全閣僚18人の内、12人が初入閣。つまり閣僚経験ゼロなのである。なんとなく馬鹿の勢ぞろいのような気がする。これは入閣待機組の不満解消が目的以外の何物でもない。また、新閣僚の内9人までが60代。そのあとも50代がやっと。片山さつきは50代だが、年齢は59だから実質60代と数えてもよい。そうすると、平均年齢は60を超える高齢内閣ということになる。なにも若けりゃよいというものではないが、若返りを諮るヨーロッパや中韓に比べ、見劣りするのはやむを得ない。
 派閥分布を見ると、もともとアベ派だった麻生派が現況維持は当然としても、非主流派の中でいち早くアベ支持を打ち出した岸田派が4→3と一人減。逆に二階派は1→3と大抜擢。これは他派閥の不満を招き、党内に微妙な不協和音を作るだろう。。何故なら、確かに二階はアベ3選に貢献しただろうが、自身が陣頭指揮した沖縄知事選では惨敗だ。総裁選でも7割りは固いと云われた地方票を55%しか集められなかった。来年には統一地方選が控えている。地方議員そしてそれに選挙を頼っている議員には、二階派厚遇に疑問を持つものが少なくないはずだ。
 そして地方といえ、ば新内閣の近詰の課題は沖縄問題である。この問題を直接扱うのは北方沖縄担当相の宮腰と防衛大臣の岩屋である。そしていずれも初入閣というのが気にかかる。つまりその経歴から見て、沖縄にどれだけの面識(パイプ)があるか、疑問なのである。これまでの経緯を理解せず、従来のような強引な手法を執ると、とんでもないしっぺ返しを食いかねない。その点からいうと、この2ポストは沖縄問題に経験の深いベテランを配置すべきである。そうでなければ、沖縄からは、やっぱり政府は沖縄軽視と受け取られかねない。
 なお進次郎はどうか、というとあんなのどうでもよい。
(18/10/03)

 

 今アメリカは中間選挙に備えた予備選挙のシーズン。ここで共和党で流行るのがトランプ隠し戦法。地域によっては、共和党でもトランプ嫌いがいるからだ。そういえば、ここ高槻でもこの数年、自民党ポスター掲示版からアベのポスターが消えてしまった。モリ・カケイメージがマイナスに作用するので、アベステルス戦法に方針を変えたか?
(18/09/24)

 総裁選が終わって、一番みっともなかったのが宏池会の岸田。早速官邸に跳んで、何やら密談したが、アベから提示されたのは禅譲の確約ではなく、政調会長留任というカラ手形。南北朝時代や応仁の乱のときも、勝ち馬に乗って所領拡大を目論んで、獅子奮迅の大活躍をしたが、結果は所領安堵という安手形という例はおくらでもある。岸田のケースはまさにそれで、アベにうまく手玉に取られただけだ。
 岸田の戦術的誤りは、まず1)未だ戦が始まってもいないのに「禅譲」というカラ手形をあてに、早々と降伏してしまったことである。こういう場合は、できるだけ態度表明を遅らせ、相手をじらすことが常道である。そうすれば、相手の方からする寄ってくるから、自分をより高く売りつけられる。
 次に2)態度表明があいまいだったことが挙げられる。戦術的誤りは戦略的誤りに繋がる。レーニン曰く「権力は銃口から生まれる」。本当に権力の座を狙うなら、戦わなくてはならない。無論今回の総裁選で敗れる可能性は高いが、戦う姿勢をみせれば石破や野田、石原派更には目玉の進次郎と無派閥層を取り込める。いい勝負はできるのだ。
 そうすれば党内に大きな存在感を示すことができる。結果として政策や政局運用に影響を与えられる。そうすると、わざわざ禅譲などと、アベに頭を下げるるまでもなく、次の総裁の座は向こうの方から転げ込んでくる。新執行部(=新政権)は石破や他の支持者と山分けすればよいだけだ。これによって「大宏池会」を復活できるのだ。
 ところが、実際は岸田は出馬意欲はあったが、自派幹部がそれを押しとどめたらしい。理由どっちみちはアベには勝てない。無理に抵抗すれば次期政権でポストが得られなくなる。それならここはアベに頭を下げて、ポストを開けてもらおう、というせこい算段。こんなバカ議員が側近として居座っている限り、岸田は駄目だ。
 仮に岸田が約束どおりアベの後釜として居座ったところで、今回のように優柔不断・無能ぶりを天下にさらしてしまった以上、党内での求心力は下がり、支持率も下がって、政権が出来た途端にレームダック状態。一年後に辞職、総裁選となるだろう。そうなると石破が出てくる。石破は焦らず次の次の次ぐらいを狙って、地方票固めにまい進すればよい。
(18/09/24)

 昨日の自民党総裁選結果は、予定通りのようなそうでなかったような微妙な結末。筆者の結論は、「アベ(ノミクス)の終わりの始まり」だ。中央、地方票合わせ810票の内、石破に254票が流れ、アベの獲得票は556票で、獲得率は68%。国会議員や地方組織に対し、あれだけの締め付けや恫喝、ローラー作戦を展開し、マスコミへの露出もできるだけ避けて、石破の出番をなくすとか、あるいはアベ応援団メデイア・・・産経・読売とかフジ・・・によるヨイショ報道をやったのだから、得票率は80%、少なくとも75%は獲らねばならない。それにも関わらず、70%を切ってしまった。一体誰の所為だ!というわけで、今後犯人捜しが始まるでしょう。
 筆者の見るところ、犯人は二人いる。
1、一人は誰あろうアベ晋三自身である。今の自民党の中で、最も勝利に執念を燃やしたのはアベ自身である。何故なら、自分の任期中に改憲論議を終わらせるためには、この総裁選に何が何でも勝たなければならない。石破も改憲論者だが、彼の改憲手続きを見ていると、一体何時議論がまとまるか分からない。改憲は口先だけで、本音はそうではないのでないか?・・・・実は筆者もそう疑っている。
 そのアベの執念が周囲に乗り移って、やらなくてもよいような脅し電話や恫喝発言に繋がって世間の反発を買った。世論に最も敏感なのは地方議員である。地方議員は国会議員と異なり、地域住民の感覚を無視しては選挙は戦えない。これが、地方票を6年前レベルを大きく超えられなかった原因である。
2、は小泉進次郎である。彼は党大会当日朝に石破支持を表明した。この背景に最近反アベ色を強める父親の影響があったかどうかわからない。但し国民的人気の高い進次郎が、石破支持に回ったことは、今後の政局を予想する上で重要である。
 当面直近の政治課題は、10月初めの党執行部人事と内閣改造である。これに石破派はじめ支持者の処遇をどうするか、が課題になる。中で難しいのが、進次郎の扱いだろう。麻生のように、造反者は許さない、という立場を取れば、さっそく石破が手を伸ばしてくる。それどころか、彼の人気を考えれば、来年の統一地方選の眼玉になるのは間違いない。
 進次郎を斬れば、反アベ意識に火がついて敗北は必至。これは夏の参院選に影響する可能性もある。逆に進次郎だけ要職に登用すれば、選挙貢献を理由にポストを狙う議員から反発を買う。さてどうするか!ここが思案のしどころ。しかしこういう状態を作ったのも、身内には甘いが批判者は徹底的に排除する、彼自身の懐の小ささと人徳の無さが原因。だから後継者が育たないのだ。
(18/09/21)

 総裁選でアベが佐賀県に行って「今年は明治150年、佐賀には江藤新平や大隈重信」のような維新の英雄がいます」と佐賀県民によいしょ。しかし江藤新平は明治7年長州藩閥政府に対し反乱を起こした(佐賀の乱),。反乱は鎮圧され、江藤は捕らえられ首を刎ねられ、さらし首になった。大隈は自由民権運動に身を投じ、常に長州政権を批判した。その大隈を常に付け狙っていたのが、長州閥のドン山県有朋である。その前にはアベは鹿児島に行って、「薩長同盟」を強調して、長州(アベ)は薩摩(鹿児島)の味方だ、とオベッカ演説。果たして本当でしょうか?
 明治6年政府内不和*によって、西郷等薩摩出身者が一斉下野。鹿児島県を事実上独自政権下に置いた。しかしその鹿児島の反乱も長州政府により鎮圧され、明治政府は長州独裁となった。かつては日本優数の富を誇った(密貿易のおかげ)鹿児島も、遂には日本最貧県となったのである。
 要するに、佐賀も鹿児島も長州にいいように利用され、夜がなくなると弊履のように捨てられたのである。今の自民党もそうで、アベによって、今は天下を取っているが、そのうち用がなくなれば、あっさり捨てられるだろう。
*俗に征韓論の敗北とされるが、これは後に長州派歴史作家のウソである。真の原因は長州藩閥政府が徴兵制・地租改正などで武士や農民階層の期待を裏切り、嘘をつきまくったからである。司馬遼太郎はそこが分かってないから、歴史作家として二流なのである。
(18/09/16)

 財務大臣の麻生太郎が何処かで「G7で有色人種は日本人だけだ」などと発言。この男、一体何が云いたいのか?白人種は有色人種に対し優越人種である。それに対し日本人だけが白人種と対等に扱われているから、日本人は優秀なんだ、とでもいいたいのか。これはまるで、大正末から昭和初期に流行った、日本人優秀民族説の焼き直し。あるいはナチの人種論・・・アーリア人創造人種、日本人改良型人種・・・の丸のみである。
 白色・有色人種の区別は、18世紀以来のヨーロッパ白人植民地拡大によってうまれてきたもので、特に19世紀後半の白人による世界支配が、白人優越説の基になった。そこでは肌の色は各人種固有の形質とされ、それは能力の差を表し、民族間優劣の尺度とされた。ところが現在のDNA遺伝学では、人種間にDNAの差は全くなく、すべてホモサピエンスという単一人種に属することが分かっている。つまり我々人類の祖先は共通なのである。現在見られる人種間の形質・特質の差は、ホモサピエンスが現れて2~30万年の間、定着していた地域の環境によってもたらされたのである。こんなことも知らない人間が、G7蔵相会合などで何かを喋ると思うと、心配でしかたがない。海外のマスコミにつかまって叩かれるのは必定。日本の恥さらしだ。
 つい最近、東京医大裏口入学が問題になったが、ボスのアベも成蹊裏口入学・神戸製鋼コネ入社、当の麻生だって学習院裏口入学なんだから仕方がない。家庭教師のバイトをやっていた平沢勝栄が、あまりの頭の悪さに匙を投げたというんだから。こういうアホの年寄りが権力を握ることを”老害”という。麻生も、もう78だ。似たような年齢が副総裁の高村、幹事長の二階。アベだってもう63だから、決して若いとは言えない。こういう年寄りが権力を握っているから、若いものが出てこられない。それこそ岩盤規制である。アベ政権の最大の問題は後継者がいない、とうことだ。これにクサビを打とうとしているのが石破なのである。野田も伸晃も老人にからめとられてしまったから、最早老害予備軍、将来はない。果たして進次郎はいかに。
(18/09/07)

 麻生が岸田に対し「今更遅い」と悪口雑言。要するに、最早態勢が固まっているのに、あとからのこのこやってきても、役には立たない、面倒は見切れないという意味。。ここまで馬鹿にされて、未だアベ禅譲にしがみつく岸田という人間の中身が理解できない。せっかく一派を率いて草鞋を脱いだのに、こういう言い方はないだろう。こういう点に、麻生太郎という人間の卑しさが見て取れる。いくら母親が吉田茂の娘だといっても、所詮筑豊の炭坑屋の小倅。性格と育ちの悪さは人一倍だ。ついでに、頭の悪さも負けていない。現在日本、最低の人間の部類だ。これに比べれば、ボクシングの山根の方が、未だ可愛げがある。
 なお、ポン友のアベ晋三は真正長州テロリスト。岸田は、アベの政治テロに怯えているのだろう。
(18/08/13)

 石破が総裁選立候補を表明すると、さっそくアベ応援団の産経がネガテイブ報道。おそらくアベ陣営と示し合わせていたのだろう。多分今後のマスコミ報道は産経・読売連合vs朝日・毎日・東京のバトルになるだろう。その間で、新潮や文春のような週刊誌が(アベ陣営の意図を受けて)、何らかのフェイクニュースを流すだろう。2年前のアメリカ大統領選のミニチュアみたいなものだ。
 いくら何でも石破は、今度の総裁選で勝つなどとは思っていないだろう。問題は三年後、次の次である。そのためには、どのような負け方をするかがポイント。一方あべだって総裁4期までは考えてないだろう。そんなことをすれば、これまで協力的だった他派閥が反アべに転じる可能性がある。
 ではどうするか?岸田への禅譲は、まずないと考えられる。彼は今回の優柔不断振りで、党内どころか、国民の支持まで失ってしまった。アベの本心は細田派から出すことだ。以前は稲田朋美が意中だったが、あのざまでは話にならない。党内からも支持は得られない。で、今の細田派を見渡す限り、これだという後継者がいない。つまり人材不足なのである。
 細田派といえば、自民党衆院議員の1/3を占める最大派閥。細田派にあらずんば自民党員にあらず、という勢い。それでいて人材不足とは此れ如何に。理由は12年政権交代以来、権力の自己集中を図って、党内ライバル・野党潰しだけが目的の”大儀な気解散”を繰り返した結果、人材をするつぶしたからである。結局残ったのは、”魔の三回生”と呼ばれるろくでなしと、イエスマンだけ。これではその次の選挙は戦えない。
 一方石破は今回負けても、失うものはない。得票数が三桁あるいは二けた後半に達すれば、その次に期待出来る。その次が何時かは難しいが、一応次の4ケースが考えられる。
1、3年後の定期総裁選
2、来年参院選で自民党が負けた場合
3、2年後の衆院通常選挙で自民党が負けた場合
4、持病の潰瘍性大腸炎が悪化し、ステロイドの副作用もあって、ドクターストップが掛かったとき
 それまで、地力を養い、進次郎やその他非派閥議員の中にシンパを作ることだ。
(18/08/11)

 自民第三派閥の竹下派が石破支持で固まりそう。これは党内バランスに微妙な影響を与える。現在アベ陣営は細田派・麻生派・岸田派・二階派を取り込み、更にそれに竹下派や無所属議員を抱き込み、党内7割り以上の支持を集めて盤石の態勢で第三期アベ体制を作る予定だった。
 これに反旗を翻したのが石破と野田聖子。数字から見れば取るに足らないはずだが、なにが起こるか分からないのが総裁選。おそらくアベ執行部は独自の調査を行い、かなりの風が反アベ方向に吹いていると判断したのだろう。これをほおっておくと置くと大風になりかねない。そうなる前に消してしまえ、というわけで出てきたのが、野田聖子夫のもと暴力団疑惑。どっちみち官邸の何処かから文春や新潮に流された情報だろう。
 石破に対しても石破いじめは徹底している。アベ支持四派の内、イマイチ信用できないのが岸田派。ボスの岸田は脅しでいうことを聞かせたが、末端はどうか分からない。竹下派の石破支持で、末端が揺れる可能性がないとは言えない。豪雨災害慰問にかこつけて、岸田の地盤の広島や岡山(元々は橋本竜太郎の地盤だから、竹下派に近い)の避難所で、天皇気取りで見舞い、それをテレビで流させるなど、岸田・竹下派への締め付け以外の何物でもない。自分のおひざ元で好き勝手なことをされているのに、何もせずにじっと我慢など、あきれ果てた意気地無しだ。
 なぜそこまでして、アベが地方の締め付けに奔るのか?それは上にあげた独自世論調査。おそらく地方を中心に不支持率が高く、これでは安定政権が保てない、という判断になったのだろう。アベとしてはトリプルスコアの大差で総裁選を勝ち抜き、来年の改元・新天皇即位を自分の手でとりしきりたい、更には憲法改正に持ち込みたい。
しかし調査の結果は安心できるものではなかった。その原因はは石破だけでなく小泉進次郎の動き。進次郎に同調する若手議員は30人ぐらいいると云われる。もし石破と進次郎が手を組めば岸田派若手とか、他の無所属議員もそれに同調する可能性がある。そうなれば、逆転はないにしろ、結果は僅差となる。もし二けた差ぐらいなら、来年の地方選・参院選が戦えなくなり、政権はレームダック化し、第一次アベ内閣と同様の運命を辿ることになる。それはいかん、なんとかせねば。そのためには何でも言うことを聞いて、バラマキを続けることが一番だ。その第一は消費税アップの再々度先延ばしだ。
(18/08/0
6)

 岸田が早々に総裁選見送りを表明。あきれ果てた優柔不断ぶり。この男、前の総裁選でも直前になって白旗を掲げた。あくまで戦闘を避け、禅譲狙い。政治とは権力闘争である。日本でそれが一番露骨に出るのが、自民党総裁選である。これをいかに戦うかで、党領袖としての価値が決まる。中曽根康弘は負けても負けても総裁選に挑戦して、ついにその地位を得た。小泉純一郎もそうだった。
 こんな煮え切らず中途半端な人間が、仮に三年後アベから政権を引き継いだところで、国民のしじを得られるだろうか?本当に政権を担当したいなら、総裁選で自分の主義主張、信念抱負を国民に訴えていくべきだ。こんな臆病者は、総理総裁どころか、政治家としても失格だ。
(18/07/24)

 今回の災害の始まりとなる5日に、アベを含む自民党幹部が非公式の会合を開いていたことがばれて、アベは予定していた中東ヨーロッパ訪問を中止。総務会長の竹下は「どんな非難をされても甘んじて受ける」と平謝り。おそらく地元の選挙区から強くプレッシャーがかかったのだろう。
 しかしアベが中東欧州訪問中止を発表したのは、災害の山を越えた今日9日。いささか泥縄韓は否めない。そこで最近筆者が不思議に思っているのは、官房長官の菅の存在感である。以前だったらこういう場面には、菅がいち早く状況を判断して、外遊を止めたはずだ。今回の場合、菅が関与したとしたら決定が遅すぎる。菅の勘もにぶったか?それとも官邸内の菅の地位に変化が出てきたか?
 何となくここ数年・・・森友問題が出てきた頃か・・・菅の出番が少なくなってきたような気がする。ひょっとすると、アベは菅から首相補佐官にスタンスを置きだしたのか?アベ官邸内に権力争いが生じ、内閣分裂のはじまりか?
(18/07/09)

 麻生太郎が又々フィリピンで妙なことを言ってしまった。それは例の福田セクハラ事件に関して「セクハラは犯罪じゃない、殺人と違うんだ」とか「本人が否定してるんだから裁判で白黒つければよい」などと発言。この男、いい年(御年76才だ)して、自分が何を言っているか分かっていないようだ。知性・常識という点では、中学生から全く成長していない。何処に問題があるか、一々解説は省きますが、要するにセクハラは、ばれなきゃ誰がやっても構わない、される方にも責任がある、という論理である。
 この男の最大の問題は、思ったことを斟酌せず、そのまま言葉にししてしまうことである。親の育て方が悪かったのか、成長過程での周囲が甘やかせすぎたのか、一般教育以前の麻生家の家庭教育の問題が考えられる。それと現代社会では、責任ある政治家(や官僚)の発言は、リアルタイムで世界中に拡散されることが分っていない。アメリカのトランプなら、この発言にウンと云うだろうが、多くの人たちは眉を背けるだろう。
 つまり麻生は記者質問にキレて思ったことを口走ったため、日本の評判を貶めてしまった。この責任は、ますこみでなく、本人が負うべきである。与党内でも、アベだけでなく麻生を厄介者扱いする空気が流れている。この始末はアベの責任である。
(18/05/06)

 連休明け、あるいは6月国会明け解散総選挙は、やっぱり厳しいでしょう。別に内閣支持率が低いからだ、というわけではありません。連立を組む公明党の支持・承認が得られるかどうか微妙だからです。公明党の支持母体は云わずと知れた創価学会。学会を構成する組織の中で、日常活動を支えるのは、婦人部・青年部・財務部がある。この中で、特に選挙に影響を及ぼすのが婦人部である。
 昨年11月の総選挙で、議席・票を伸ばしたのは、自民と立民だけ。他の野党、それに与党や与党入りを目論んでいた維新も、みんな議席・票を減らした。この原因は、モリ・カケ問題で創価学会(特に婦人部)の票が、立民に流れた所為とされる。
 では現在の状況を見てみよう。例の財務省セクハラ騒ぎだ。これは財務省の問題で自民党には、直接関係はない。だから黙っておればよいのに、麻生始め自民党内部や、明らかに自民党応援団とみられる芸人や評論家から、セクハラ否定(=セクハラ容認)発言が相次いだ。これが、学会婦人部をいたく刺激して、とうとう福田辞任まで追い込まれてしまった。もう一つが学会財務部関連である。創価学会の主収入は「聖教新聞」等の出版物、霊園や墓石販売などの事業収入等の他、「供養」と称する臨時会計がある。これは、何らかの特別イヴェントの時に、会員に課せられる特別賦課である。これを負担するのが、財務と称する階層で、地域の中小商工業者が多い。この点で、学会構成メンバーは妙に維新と被るのである。
 それはともかく、先日内閣府がある世論調査が行った。それはアベノミクス効果に関する者で、なんと8割りの回答者が、アベノミクス効果は実感できないと感じているのである。この結果に対し、麻生は「アベノミクス効果を実感出来ない経営者は、経営能力が無い」と切り捨てた。さて、切り捨てられた中小企業経営者は創価学会財務部部員と重なる部分が多い。学会財務部員は又、公明党地域活動の中心母体でもある。彼らがこの麻生発言にどう反応するでしょうか?この野郎人をバカにしやがって、となるのが当然。その結果は遅くとも来年の統一地方選挙と参院選。早ければ、6月末総選挙で現れるでしょう。
(18/04/29)

 ある世論調査結果があります。それは麻生の財務大臣辞任に関するもので、高齢者ほど辞任必要派が多く(78%)、若者で少なくなる(26%)というものです。数字はフジサンケイGによるものだから、割り引いて考える必要がありますが、他の調査でも概ねこういう傾向らしい。
 筆者は30年ぐらい前から、世代が若くなるほど保守化が進むという傾向は感じていた。しかしここまでとは思はなかった。その原因は何でしょうか?戦後の復興から高度成長を作り、支えてきたのはいわゆる団塊世代・・・概ね60代末・・・より上の世代。その下の40代から60代前半世代は、全世代が作った資産で食ってきた・・・あるいは食いつぶした・・・世代。そして20代30代という若者世代は、始めから借金で食ってきた世代です。借金で暮らすということは、企業で言えば自転車操業。国の税収のおおよそ2/3が借金の返済に追われているのは、ブラック金融に追いかけられている中小企業のようなもの。自転車が止まれば直ぐに引っくり返る。
 今の若者はその事実をよく知っているのです。だから自転車に止まってもらっては困る。自転車をこいでいるのが麻生とアベ。だからこの二人に何時までも自転車こぎをしておいてほしい。逆に野党は自転車を止めようとしている。だから野党は我々の敵だ、というわけで若者の保守化がますます進む。
 しかし麻生もアベも永遠の生命を持っているわけではない。又この先に、とんでもない崖が待っているかもしれない。だから少しずつ速度を落として、崖から落ちないようにすべきだ、というのがアベノミクス批判派の路線なのである。
(18/04/25)

 明日3.25は自民党大会。ひょっとすると、ここでアベは引導を渡されるのではないか、という説がある。引導を渡すのは二階俊博。次期総裁は石破という読みだ。誰が読んでいるかというと、田原総一郎。だからあまり信用は出来ませんが。いずれにせよ、アベの寿命は長くて四月訪米まで。但しそれまでに、トランプが日本を輸入制限の例外とした場合だ。これが駄目なら、アベは政権に留まる理由がなくなる。
 アベ辞任となると、改憲論議もアベ=長州主導の明治維新150年記念行事も、ポシャってしまって誰も見向きもしなくなるだろう。それと来春予定されている、新天皇即位、新元号制定の式典をだれが仕切るのか、興味深々。
 改憲にしても、今の自民案は9条を残して自衛隊を明記するという、中途半端なもの。他に教育無償化とか選挙区の見直しとあるが、こんなものわざわざ憲法に明記しなくてはならないものではない。
 つまり現在の改憲案など、わざわざン百億を使って国民投票をするほどの価値はないのである。それにも関わらず、何故アベは改憲に拘るのか?一つは祖父の岸信介の宿願を果たすこと、もう一つが歴史に自分の名を刻むこと。どちらも動機が自分ファースのエゴイズムで、一般性に欠け理念がない。だから今一つ盛り上がらない。わあわあ騒いでいるのは、本人と取り巻きだけという、いびつな状態。これが現在の自民党の実態である。
 なお、祖父の遺志実現という点では、南進統一という祖父金イルソンの遺命に縛られる金ジョンウンとそっくりである。元々似たもの同士なのだろう。
(18/03/24)

 最近俄かに永田町周辺で囁かれているのが、アベ早期退陣説。早ければ四月予算成立後という説もある。この時は、アベが辞めなくても麻生が辞める可能性は高い。筆者は早ければ四月、もう一つ五月の可能性を考えている。いずれもモリ・カケ問題ではなく、彼が得意とする外交問題。四月には訪米が予定されている。ところがアメリカ側に全くその準備が出来ていない。
 現在国務省幹部に外交のプロはいない。アベは当然北朝鮮問題を取り上げるだろうが、アメリカにその専門家がいない。何のために行くのやら分からない。トランプは人一倍、他人からの助言や注文を嫌う。ここでアベが国内向けに、うっかり拉致問題を取り上げると、逆にトランプの機嫌を損ねる可能性がある。
 更に五月には米朝会談が予定されている。これに対し、韓国の文は韓朝米三者会談を提案している。もしこれが実現すると、日本は蚊帳の外。重大な外交的失策である。この三者会談こそが、アベ外交の悪夢である。何としても潰したいところだが、うっかり露骨なことをすると、韓国どころか、アメリカからも邪魔者扱いされかねない。つまりこれが命取りとなって、あえなく討ち死に。.
 そういえばジジイの岸信介も、日米安保は強行採決で通したものの、アイク訪日に失敗して敢え無く退陣。後をハト派の池田勇人に譲らざるを得なかった。血は争えん。
(18/03/22)

今朝、たまたまテレビにワイドショーあ映っていたのでそれを見ていると、例のアベ応援団の田崎が面白いことを言っていた。麻生の財務大臣・副総理辞任もあり得るというのである。自分が内閣に入ってアベを支えている内に、自民党内派閥勢力図は大変わりしている。例えば少数ながら二階派はアベにすり寄る。岸田派・旧額賀派の政策協定とか、石破の動きも怪しい。というわけでじっとしてはいられない。
 では麻生が抜けたらアベ政権はどうなるか?興味津々
(18/03/15)

 先の総選挙は希望の失速だけが話題になっています。むしろこれ自民・アベ官邸の狙いどおり。しかし希望以外に割り食った政党があります。それは公明と維新。どちらも自民の友党。どちらもこの選挙で党勢を伸ばしたかったはずだった。しかし結果は逆で、返って自民や立憲に食われる羽目に陥った。そのため両方とも下部組織で執行部批判がくすぶっている。
 まず公明だが、これは代表の山口の判断ミスが最大要因。山口の自民べったり路線がかえって支持団体の反発を買ってしまった。今回も山口執行部が主導する「選挙区は自民、比例は公明」路線でやったが、選挙区では自民に食われ、比例ではかなりの支持票(おそらく創価学会票)が、立憲に流れてしまった。作戦の失敗である。
 何故公明が」ここまで自民べったりになってしまったのか?考えるに90年代の野党は社公民路線だった。ところが会長の池田大作が「自公連立が理想なんだがねえ」などと喋った。それが今の山口執行部のトラウマとなって、そこから一歩もうごけなくなったのである。ところがここにきて、党内にもアベ改憲に批判勢力が現れた。よく考えると、最近大作が表に出なくなった。実際は出せなくなったのではないか?つまり脳梗塞かなにかで最早植物人間と化しているとか。そのため大作のトラウマが次第に溶けて、公明の体質も変わっていくのだろう。
 維新の問題も同じである。橋した=松井執行部が大阪万博への政府支援が欲しいばっかりに自民にペコペコ。維新というのはもともと大阪発のローカル政党。大阪は反中央=反東京である。このところの松井の中央べったり姿勢が支持者の反発を買い、比例部分が立憲に流れたわけだ。
 どちらも立党の精神を忘れ、見てくれの流れに乗ろうとして失敗した例である。
(17/11/17)

 衆院選結果は事前の大方のマスコミ予想の通りとなったので、不思議でも何でもない。今になって色々小池百合子の欠点があちこちで出ていますが、筆者は彼女が昨年、東京都知事選に立候補したときから、これは「メギツネだ、たぶらかされてはならない」と警告しています。それが事実になっただけです。
 選挙の結果、どうも野党第一党は立憲民主に+なりそうだ。これには枝野もびっくりだろう。昨日段階では立憲民主当選者は48人だが、今後無所属リベラル派を加えればこもっとと多くなる。更に、「希望」の内、民進からの合流者でアンチ小池派が集団離党し、立憲に合流する可能性だってある。又、未だ残っている民進党で前原追放の動きが高まれば、それこそ民進が解党し、「立憲」合流なんてこともあり得る。
 立憲民主の不思議なところは、支持基盤が旧来の左翼リベラルだけではなく、ネトウヨのようなクズ集団ではないまっとうな右翼も支持していることである。
 それに比べ「希望」は反自民を掲げながらも「日本のこころ」なる極右まで陣営に引き入れた。これが最大のミスで、例の民進リベラル派排除発言や、踏み画誓約書にも、背景にこの党の主張が伺える。たった衆院2名しかいない弱小政党の要求を受け入れて、100人近い候補者を犠牲にしたのである。なお「日本の・・・」は今回の選挙で当選者ゼロ。参議院に一人いるだけの消えかけの蝋燭のよな政党である。
 何故こうなったかというと、小池百合子自身に明確な政治信条と云うものがなかったからではないか。常に世間の様子を眺め、それに沿った行動発言で支持者を集め、それを背景に権力の座を上り詰めtる。それがこの女の目標で、この社会をどう運営しようとか、日本と云う国の将来をどうするか、という具体的なことには興味はない。だから「希望」などという抽象且つ曖昧な党名が出来てしまう。所詮テレビキャスターの限界だろう。マイク持って走り回っているのがお似合いで、マイクを突き付けられる能力はない。
 さて大阪10区ですが、前原の突然「希望」合流で、当然リベラル派急先鋒の辻元キヨミはこのままでは斬られる。さてどうしたものかと思っていたら、枝野「立憲民主」という助け船が現れた。更に共産党の立候補取り下げもあって、キヨミの圧勝。積年のライバル松波ケンタ(維新)は選挙区で敗北、更に比例にも残れなかった。何故でしょう?自民大隈は前回とおなじ比例復活。高槻市高西町付近では、自民とケンタの宣伝カーがやたらうるさく、キヨミはあまり目立たなかった。それでもこの結果。
(17/10/23)

 

突然の民進解党、希望への合流で、世間はびっくり仰天ですが、ワタクシは別に驚きも何もなかった。逆に昨日ワタクシが云った通りになったじゃないか。世間の並みの評論家は、これは希望による民進の吸収、民進は遂に希望にひれ伏したなどと云っているが、それは外見を見ただけ。一時のムードに酔わされているのである。
 ワタクシの見方では、これは民進(前原)による、究極の抱き着き作戦、つまり他党乗っ取り作戦である。ここに用いた作戦は、毛沢東が国共内戦や朝鮮戦争で用いた浸透戦法。浸透の第一波が細野ら早期離脱組。
 多分一番びっくりしたのが小池・若狭。まさかということで、それが民進離脱者への公認はこっちで決める、という発言に繋がる。一見希望が主導権を握ったようになっているが、小池・若狭にとてもそんな力はない。第一金を持っていない。
 そもそも次の総選挙だが、これに希望単独で勝てるかというと、とても勝てない。東京とか首都圏では一定の当選者・・・せいぜい10数人のオーダー・・・を出せるかもしれないが、地方では全く組織も何もない。まず選挙資金が足りない。若狭が全国で候補者を立てると云うが、一人頭2000万円として、小選挙区250人としても50億は要る。その他費用を含めれば、ザッと70から100億近い金が必要だ。今の希望には、そんな金はとてもじゃだせない。
 更に全国での立候補と云っても、そんなに候補者がいるわけではない。足らない分は公募ということになるが、コイズミチルドレン以来、公募議員の非常識不始末身勝手を、有権者は学習済みである。
 この点から、民進党の持つ97億の政党交付金、それと連合を中心とする地方組織は、小池にとって涎が出るほどの価値がある。このチャンスを生かせば、民進が希望を乗っ取れるのである。
 ここで民進離脱者が「よし、希望を乗っ取ってやる」という気になれば、話は違ってくる。問題は前原が小池tとの交渉で、どの程度の要求を突き付けたか、である。小池・若狭の言い分は明らかに自分の値段を吊り上げることである。これはアラブやイランのバザール商人のやり方そのもの。小池百合子はエジプト育ちということを忘れはならない。前原の弱点は線が細い、つまり政治家として成熟していないことである。
 なお、こんな重大事を前原や一部が昨日今日という短時間で決められるはずがない。やっぱり小沢一郎の陰がちらつく。
(17/09/28)

 今回の解散について、民進他反自民野党は解散権の乱用とか批判を強めています。自民党内でも石破やアベ応援団の山本太一まで、解散理由が不明とか、これでは国民を納得させられない、という批判がでています。それにも拘わらず何故解散に踏み切ったのか?多分アベの頭に何かが閃いたのだろう。元々スピリチュアルなところがある人物だが、そこに永年服用しているステロイドと整腸剤の副作用。これで神懸って解散だーっと行ってしまったのではあるまいか?つまり神懸かり解散だ。
 それはともかく、この解散を擁護する意見もある。
①憲法で規定されている総理大臣の権利である。解散の後には総選挙があるのだから、それで国民の総意を示せばよい。
 これは法律原理主義者の意見である。一見もっともに見えるが重大な誤謬がある。この意見は例えば化学や物理の実験の様なものである。化学や物理実権では実験室や実験器具を一旦クリアーにし、実験手法もマニュアルに忠実に従っておこなわれる。その理由は、実験結果が、誰からもそしられることがないようにするためだ。
 しかし選挙はそうではない。政治の世界は化学実験室よりははるかにダーテイだし、実験手法そのものが、実験者によって左右される要素が多い。従ってこの意見はあまりにも幼稚で俄かに受けられ難い。
②解散総選挙は野党にとって政権交代の絶好のチャンスだから、否定する方がおかしい。解散権は究極の民主主義である。
 これは読売新聞の意見である。これを見ても読売記者の頭が如何に悪いかが良くわかる。
 そもそも議会解散と政権交代、民主主義との間には何の関係もない。議員の任期が無限であれば、この説も成り立つが、英国上院を除けば、議員に終身任期を認めている国はない。
 アメリカやフランスでは、大統領にも議会解散権はないが、それでも政権交代はあるし、民主主義はキチンと機能している。頭の悪い読売らしい妄論である。主筆のナベツネの頭が悪いから、社員も皆悪くなるのだろう。
 解散ー総選挙を一つのゲーム(博打)と考えれば、通常のゲームでは、主催者も参加者も対等公平の条件でなくてはならない。ところが我が国の議会解散はそうではないのである。読売記者は野党は政権奪取のチャンスだから、むしろ野党が解散を要求すべきだと云う。実は過去に何度もそういうことはあった。古くは田中内閣ロッキード事件、宮沢内閣でのリクルート事件、あるいは第一次アベ内閣当時。野党は解散を要求したが、与党はそれに応ぜず、結局内閣総辞職で誤魔化してしまった。つまりこのゲームは対等なものではなく、主催者(与党)の都合によってどうにでも変わる、八百長博打のようなものなのである。
 では筆者はどう考えているか
(17/09/22 続く)

 モリ・カケなんてのは小さい問題だ、と自民幹事長の二階俊博。わざわざ幹事長が大きな声を出さなくてはならないのは、これが小さい問題ではないからだろう。そもそも二階が何かマスコミに対して毒ずくと内閣支持率が低下する傾向がある。例えば7月の都議選前に、マスコミ相手に「落とせるもんなら落としてみろ」と毒づいたが、きっちりみんな落ちてしまった。他にもまだある。何故こんなのを幹事長に据えているのか、意味不明。その陰で、自分のショバはしっかりかためているのだ。面従腹背の典型だ。
 モリ・カケ問題は決して小さい問題ではない。これらの問題の共通点は、公共財産の処分・取得に当たって、特定個人に国の最高権力者あるいはその周辺が便宜を図ったかという疑惑である。森友学園については総理夫人、加計学園については総理自身がそれに該当する。
 独裁制ではない民主主義国家では、権力者にも道徳・倫理が求められる。専制主義社会(国家だけではなく、企業・官庁と云った縦型社会)では、能力さえあれば、道徳など関係ないという議論も成り立つが、今の様にインターネットで即時あらゆる情報が走る社会では、そういう呑気なことは云っていられない。まして今後のAI社会では全てが見張られていると思わなくてはならない。それと大事なことは小選挙区制の導入で、政治が庶民にとって極めて身近なものになってしまったことが挙げられる。上に挙げた二階発言は、古い中選挙区制での呑気なトーさんのセリフである。和歌山のような滅亡地域では、このような呑気な話が未だに幅を利かせているのあろう。
 では守らなくてはならない道徳とは何か。今政治家が気を付けなくてはならないのは、一に政活費、次に不倫、その次が嘘だ。これらの中で不倫は個人の問題という部分もあるから、これは置いといて、後の二者に共通するのは、公権力の行使と利権のかかわり、それとマネーとの関係である。
 一般庶民はこういう話題に敏感に反応する。これは今に始まったことではなく、日本では徳川幕藩体制が整った時からで、幕府は施政に対する庶民の反応を知るために設置したのが、将軍直属の御庭番であったり目安箱だったりしたのである。
 日本人が最も戒める道徳とは何かと云うと、不倫なんかではない。それは嘘をつくことである。共同体の中で、誰かが嘘をついたり、あるいはリーダーが嘘をついたことがばれれば、たちまち共同体はバラバラになる。だから嘘をつくことは固く戒められたし、江戸時代日本が世界に先駆けて資本(信用)主義経済を開発出来たのは、嘘をつかないという道徳が根付いていたからである。だからと云って筆者が嘘を付かなかったということではない。現役時代の公共事業では嘘をつきまくっていた。
 ところが二階が云うのは、嘘は隠し通せれば」それで構わない、ということだ。竹中平蔵にしろ二階俊博にしろ、全く人間的に信用できない。両方とも和歌山賢人だ。和歌山賢人はみんな信用できないかと云うと、そうではない。松下幸之助は和歌山賢人だったが、販売代理店との間に信頼関係を作ることによって、松下ビジネスを確立した。同じ県人でもピMキリなのである。信用できないのは長州人だ。
(17/09/21)

 某ネット情報によると、この9月23日に地球は滅亡するそうだ。その前日の22日は、予定で行けば衆院解散の日。地球滅亡の前に自民党滅亡にならなければよいが。アベが解散を決意したのには、マスコミ筋から次のような理由が述べられている。
①北朝鮮核実験やミサイルのおかげで、支持率が回復傾向にある。
②野党の足並みがそろっていない。特に民進党は離党続きでガタガタだ。
③臨時国会をさぼれるので、森友・加計問題もスルー出来る。その他のややこしい法案もスルー出来る。
 てなところだが筆者は他に
④誰かから奨められた。例えば神様だ。あの一家は夫婦そろってスピリチュアルだから、ないとは言えない。
⑤解散総選挙となれば、野党も準備がっ整っていないのは当然だが、状況は自民党内でも大して変わらない。官邸からの情報に近い細田派、二階派は有利だが、最近アベと距離を置きたがる岸田派、石破派、額賀派らにとっては不利になる。今度の選挙で、これら反主流派のちからをそげれば、来年秋の党大会で総裁三選間違いなし、てなところだろう。こういう謀略と云うか、陰謀は長州人の最も得意とするところである。誰がそういう筋書きを描いたか、それは副総裁の高村だろう。当に陰険長州人の真骨頂である。
 さて上で述べた解散理由は、全て防衛的なものである。一方、受けて立つ自民党に弱点はないのだろうか?実はおおありなのだ。
⑥選挙準備が整っていないのは、野党だけでなく公明や維新も同様だ。特に公明はややこしい。。自民党の小選挙区選挙活動は、事実上公明党組織つまり創価学会に依存している。モリ・カケ問題が尾を引いて、先ほどの都知事選では創価学会が反発。結局は自民党の惨敗、公明党の一人勝ちになった。あれから何カ月も経っていない。その間、アベ晋三からは何の具体的な説明はなかった。その挙句がこの解散である。創価学会員にとって、これは極めて不誠実に映る。そういえば最近、公明山口の人相が変わってきた。死相が漂ってきた。
⑦アベ内閣は解散によって、臨時国会でのこの追及をかわせる、」と考えているようだが、籠池砲ネタは既に野党やマスコミに相当し込まれている。他に加計学園ネタもある。それが選挙期間中の何時発射されるかで、状況は大きく変わる。昨年のアメリカ大統領選を見よ。この選挙戦はズーットクリントン有利に動いていたが、投票直前のコミーFBI長官の一言で、一気に流れが変わってしまった。日本がその例外であるという根拠はない。
⑧そして最大の問題が例の「魔の1、2回生問題」である。この代表選手がトヨマユだが、似たようなものはいくらでもいる。今の自民党衆院議員の1/3がこの1、2回生なのである。彼らが今の自民党支持率低下の元凶だ。以前の某調査では、今総選挙をやれば、自民党は130議席減という数字があがっていた。これが概ね1、2回生議員に被る。ということは、彼らは世間から落第生と評価されていることになる。
 では、これら落第生を次の総選挙で、公認し続けるのだろうか?自民末端組織は絶対に容認しないだろう。ということは新たな公認候補を立てなければならない.。100数10人の公認差し替えを、一か月かそこらでやるのは、殆ど不可能だ。それをこれまでは公募で誤魔化せたがその結果が、今の「魔の1、2回生問題」となってしまった。又その失敗を売り返すのか、という批判が党内からも起こるだろう。
(17/09/19)

 俄かに高まってきた衆院早期解散説。筆者は既に先月、九月臨時国会冒頭解散を予想している。何故アベが解散時期を早めたのか?民進の混乱もあるが、実は血を分けた盟友、北朝鮮の金ジョンウンの援護射撃があったからだ。これで森友・加計学園で地に落ちた内閣支持率が回復してしまった。感謝感謝、北朝鮮には足を向けて寝られない。
 そもそも長州と朝鮮とは一体。古代韓半島に移動してきたツングース系騎馬民族の一部が、海を渡って出雲や長門に移住してきたのだろう。そういえばアベ晋三やジジイの岸信介の顔など、いかにもチョーセン顔だ。
 なお今日本のネットやマスコミで流行っているネトウヨ系記事は、大部分が反中・反韓目的で、反北と云うのはあまり見受けられない。せいぜいクズサンケイの様に「アベ政策を全面的に支持する」と云ったような提灯記事だ。つまりネトウヨとか在特会などの右翼集団は、実は北朝鮮の手先・スパイ・第五列の可能性がある。かれらを操っているのがアベ官邸で、実は地下で金ジョンウンと繋がっているのだ。
 それはともかく、話を衆院解散に戻す。現在森友学園問題で、籠池夫妻は大阪地検に拘置されたままだ。これまでの聴取でも、夫妻は財務局・航空局からの働きかけに関しては、黙秘を続けている。このルートの解明は、現政権の命運にかかわるともいわれる。一説では、籠池が持っている証言記録は、既に某報道機関に渡されているとも云われる。
 この報道機関が何処かは分からない(私なら複数のコピーを作り、別々に送る)。普通ならアベ解散直後に、この情報が一斉に公開されるだろう。やっぱり籠池砲だ。乞うご期待。
(17/09/17)

 昨日民進党新代表が決まったが、世間の関心は今一。むしろ自民党内での権力交替に関心が移っている。何故ここまで民進党が駄目になったのか?その原因は労働組合にある。
 そもそも野党の存在意義は政権奪取にある。これを目指さない野党など、何の意味もない。今の民進党が今状態に入って、既に5年が経過するが、未だに脱却しようという気配すらうかがえない。
 与党と野党の関係は、反対・協調(提案)・対決の3パターンがある。この中で最低は協調型である。これと反対とは形は異なるが、実態は似たようなもので、責任を与党に預ける点で同罪である。つまり自ら与党が敷いた土俵に載ってしまうのである。何故なら協調(提案)型の場合、提案した内容を与党がそのまま受け入れたら、提案の成果は与党のものになってしまう。90年代末期の小渕政権は、民主党政権の要求(提案)をみんな丸のみすることによって、政権の延命に成功した。一般企業では部下の提案は上司の手柄になってしまう。公共事業でも乙側の民間コンサルの提案は、発注者役人の手柄になってしまう。但し、これは上手くいった場合、その逆の場合は提案者の責任になるのである。昨年、民進党は代表を蓮舫にした。蓮舫執行部は、民進党の役割をこれまでの対決型から提案型に切り替えたが、結局自民与党に足元を見られるだけの結果に終わった。従って協調(提案)型は、野党にとって何の役にも立たず、百害あって一利もないのである。

 さて問題は新しい前原執行部。彼は松下政経塾出身で本質は保守。しかし性格は単純で、野党糾合のようなマキャベリズムは不得手の感がある。バックにあるのはパナソニック労組。従って、自民党に対し明確な対立軸を打ち出せるかどうかは疑問である。しかも早速小池新党に秋波を送っている可能性もある。早くもメギツネ小池の妖術にたぶらかされたか。もしこのまま保守路線を走れば、党内リベラル派の離反を招くだけ。これで喜ぶのは、自民与党と共産党だけだ。先日の茨城県知事選結果を見ても、原発立地地域での反原発傾向は、侮れないものがある。これが理解できるだけの複雑な頭脳を持っているかどうかが問題だ。
(17/09/02)

昨日の茨城県知事選、自公推薦候補が僅差で勝利して、菅や二階は自分の首は繋がったと大喜びだろうが、中身を見ると、そう喜んでばかりいられない。
 各候補の得票数は次の通り。
 497361  大井川    自公推薦
 427743   橋本     現職無所属
 122013   鶴田     共産
 1047117       計      
 現職と共産を合わせると、539000票あまりになるので、自公候補に圧勝だ。特にTPP(農業分野)と、原発再稼働問題を組み合わせれば、争点としては現職有利に立てる。しかし何故こういう結果になったのか?というと、
1、野党特に民進が党首選の最中でスタンスを決められず、労組やリベラル票が分散してしまった。一方自民党は執行部中心にテコ入れを図れた。しかし石破派や非アベ系は消極的だったため、現職票に迫られる結果となった。
2、茨城県で注目しなくてはならないのは、東海原発や鹿島臨海地帯の新日鉄始め、電力労連や鉄鋼労連など、旧同盟系労組。これらの多くが、今回の選挙で寝てしまったか、自公候補か共産候補に投票した可能性もある。これも肝心の民進執行部が、何もできておらずまた連合も何もできない、ということを意味している。
3、民進が明確に政権奪取の意志を持って居れば、現職支持に動き共産党も巻き込み、自公候補を打ち破れたはずだ。そうなれば、自公だけでなく自民内部の対立に楔を打ち込むことができる。これがマキャベリズムである。どのみち保守分裂選挙なんだから、俺たちに関係はない、なんて小児病的考えで有耶無耶にしたのなら、この政党は救いようがない。それともう一つ駄目なのは連合だ。今の連合執行部は旧同盟系。政労協議でもアベ自民党の言い分丸のみ。あんなのは、東海原発の原子炉とか、鹿島の溶鉱炉の中にでも放り込んでしまえばよい。
4、自公によって組織化された票は全体の47%である。この数字は内閣支持率の最大値を表すが、一方で53%が不支持を表している。森友・加計学園問題は、茨城でも終わっていないということだ。
 この選挙は基本的には、TPP支持(アベ=細田・二階派、経産省派)vs反TPP(石破・岸田派の一部、農水省と自民農水族)との代理戦争なのだ。だから民進に割り込む隙は無かったかもしれないが、そこでも割り込むのが政党なのである。
 この戦争、細田・二階派の勝利に終わった様に見えるが、裏返せば背後に結構ややこしい問題を残しているのである。
(17/08/28)

 さて本日投開票の茨城知事選。両方とも保守系だが、注目は東海原発の再稼働に対する姿勢の違い。現職は保守系ながら無条件再稼働は認めないというスタンス。対する新人大井川(元経産官僚で自公推薦)は再稼働同意派。
 これは自民党内の勢力争いを意味している。新人は明らかにアベ主流路線。経産省系だから猶更だ。政府の方針に則って粛々と県政を行う路線。これに対する現職はむしろ県民末端の感情をすくい上げている。要するに、茨城県民の感情は、原発再稼働に未だ不安だ、ということだ。
 このように保守が分裂するということ自体、今の自民執行部の求心力が低下しているということで、アベー細田派vsアンチ細田派との対立が鮮明化していることの証でもある。つまり、最早アベ体制は賞味期限切れということだ。
 さて、仮に現職勝利となれば、自民党中央執行部の面目は丸つぶれ。下手すると、幹事長辞任ということにもなりかねない。これは衆院解散の有無や、あるいは来年秋の自民総裁選にも影響を与えるだろう。
(17/08/27)

 本日何気なく通便ポストを見て見ると、松波ケンタからのカミさんあて国政報告。こんなものついぞ見たことがない。辻元キヨミは毎月律儀に、私宛「辻元ネット」なるものを送ってくる。ケンタものの中身を見ると、国政報告と称するのは、パンフレットが一枚。あとはケンタネットへの募金依頼。早速ゴミ箱へポイ。何故ケンタから我が家に国政報告がやってくるかと云うと、10年以上前、カミさんがパートでヘルパーに行っていた先の婆さんが、高槻自民党の関係者で、その時に、我が家の情報が高槻自民党から松波ケンタに渡ったということだ。別にケンタや自民党、まして維新を支持しているわけでも何でもない。それ以後も、ケンタから国政報告なる封書を受け取った記憶は全くない。キヨミは、前の政権交代の時に、社民党活動家がやってきて、ポスターを張らしてくれというから、「ああ良いよ」と云ったからで、何の問題もない。
 察するに、選挙は近いということだ。9月臨時国会開幕と同時に、解散総選挙という噂がある。いよいよその信憑性が増してきたか?それとも橋本神戸市議の政活費誤魔化し問題で、自分も疑われちゃ困ると、慌ててアリバイ作りに奔ったのか?
(17/08/25)

 毎年末、京都南座では顔見世興行として東西の役者を集め、その名前を看板に書いて指し示す習わしがある。今回のアベ第何次か忘れたが、内閣改造を見ると、当に顔見世興行の看板書き換えの感がする。さすがに三原じゅん子の名前がなかったのがやれやれ。あんなの閣僚に入れたら、外務大臣をやる人間がいなくなる。
 看板は書き換わっても、役者はとみると、立役者(首相)受け手(官房長官)は変わらず、替わったのは脇役ばかり。楽屋でも座付きメンバーはあまり変わり映えせず、脚本書きが演出に廻った程度。最大の脚本書きは日銀総裁、その下に内閣参与という座持ちがいるが、これも変わらず。さてこれで大向うをうならせるでしょうか?
 本日発表の毎日新聞世論調査では支持率が35%に回復したものの、不支持率は47%と、大きくは減少していない。来週早々には各社の世論調査結果が発表されるでしょう。もし支持率が回復していたとすると、その理由は無能大臣の更迭とか、アベの低姿勢路線を評価したことになる。しかし、その代償はアベらしさを失うことでもある。仮に非アベ系閣僚が、アベ政策修正をやりだしたら・・・いきなり飛び出したのが、郵貯銀行への預け入れ限度額の撤廃。これはやや難しいので別項で論述・・・経済再生どころか、アベノミクスなど吹き飛んでしまう。
 基本的には本人が云う仕事人内閣ではなく、来年総裁選を睨んだ、各派取り込み内閣だろう。これまでは総裁選など、アベ一強細田派単独でクリアー出来ると踏んでいた。ところが最近になってそうはいかなくなった。誰がとちったのかー!それはトヨマユだ。稲田も酷かったが、インパクトはトヨマユにはかなわない。
 ここで計算が狂って、他派を取り込まなくてはならなくなった。さてその中で一番効果的なのは何処かと眼をめぐらすと、出てきた。それは岸田派(宏池会)を取り込むのが一番なのだ。さて、先月末アベと岸田との秘密会談。なにが話し合われたのか?幾つかの可能性はあるが、岸田派にとって有利なものは何もなかったはずだ。
(17/08/05)

  アベ自民はなんとかかんとか内閣改造にこぎつけた。色々問題はあっても、敵対派閥の明白な造反は避けられた。アベ自民もお粗末だが、もっとお粗末なのは民進である。折角アベがミスエラー続出しているのに、民進党も内部で揉め事ばっかりで、漁夫の利を稼げない。例えば東京都議選だが、民進と議連は惨敗した責任を取りたくないので、ことを蓮舫の二重国籍問題にすり替え、責任逃れを図った。蓮舫国籍問題は法的には何の問題もなかったのである。
 何故民進党が都議選で惨敗したかというと、永年に渉る全与党体制下で、すっかり自民に取り込まれ、野党としての戦闘力も気概も失い、ただの自民党飼い犬になってしまったからである。それは東京だけでなく、日本全国に及んでいる。典型的なのは大阪で、もはや府知事選・市長選に独自候補も立てられないまで落ち込んでいる。
 その最大の元凶は労働組合(連合)である。これは円高によるリストラの恐怖に怯え、労働者・消費者目線を捨て、組織防衛に走った。そこで出来たすきを、維新や共産党、更には自民党にまで食い尽くされたのである。アベノミクスで行われる官製春闘こそ、民進潰しが狙いのだが、連合のダラ幹達は、これに載って与党の番犬になってしまった。
 最大のチョンボは岡田による共産党との選挙協力だろう。これは先の蓮舫ー野田ラインでも維持されたが、結果は惨めな失敗。共産党に軒先貸して母屋を取られた状態だ。筆者はこれを聞いて、第二次人民戦線かと思った。人民戦線とは1933年コミンテルンの決定による、共産党と社会主義政党との融和・協力を進める政策である。この影響下で1936年以降、スペインやフランスに人民戦線政府が成立した。
 しかしその実態はなにかと云うと、共産党による社会党勢力の取り込みなのである。スペインでもフランスでも、共産党は本来攻撃すべき資本主義政党より、社会党政権の足を引っ張ることに熱心だった。その結果が、ドイツ・スペインにおけるファシズム政権の強化・誕生である。昨年の民進ー共産共闘も似たようなものだったのだろう。ずばり云えば民進党は共産党に騙されたのだ。これを総括できなくては、政権奪回など、夢の又夢。
(17/08/04)

 毎日新聞調査で内閣支持率が30%を割ったかと思えば、アベは改憲論議の前倒しを表明。与党・野党の論議加速を要求。これ、郵政民営化で」、コイズミが野党に迫った手法とそっくりなのである。
 しかし、郵政民営化と改憲とでは次元が全く異なる。それにも拘わらず、いきなりこんなことを言い出すのは、やっぱり体調問題だろう。大腸炎がヤバくなってきたので、急ぎたくなったのだろう。なお、持病の大腸炎はガンになる可能性もあるとも云われるが、滅多なことはない。むしろ対症薬として用いたアスタミンとかステロイドホルモンの副作用の方が大きい。
(17/07/23)

本日、面白い記事が見つかった。都知事選前N5月、統一教会の代表が訪日し自民党本部を訪問したというのである。間を取り持ったのは官房長官の菅で、副総裁の高村や都連会長の下村他数人の自民議員が応対した。目的は都知事選への応援要請と云われる。
 統一教会と自民党との関係は古く、60年安保頃、統一教会の別動隊である「国際勝共連合」が岸信介に接近したと云われる。勝共連合のトップが文鮮明で、これが韓国系団体と云うのは直ぐに分る。その後池田内閣が出来て、自民党も岸的反共主義色彩が薄まり、両者の関係は疎遠になったが、この関係を受け継いだのが中曽根康弘。70年代後半、日韓トンネル構想というものが出てきて、統一協会をバックにした「日韓トンネル協会」とか「日韓トンネル議員連盟」なるものが産まれた。そのいずれも日本側代表は中曽根康弘である。つまりヤスは統一教会を通じて、どっぷり韓国政界に漬かっていたのである。
 さて現在日本で自民党と強固につながっている反共右翼団体と云えば、日本会議が挙げられる。今回統一教会と面会した自民党議員は、いずれも日本会議のメンバーかそのシンパ。これから統一教会(中曽根康弘)=自民党(保守派)=日本会議という図式が浮かび上がってくる。
 これだけ見ると、統一教会・日本会議という反共右翼団体の政治力・影響力が強まっているように見える。確かに自民党についてはそう言えるだろう。又アベは改憲について、こういう団体の力を期待しているのは言うまでもない。しかし、政治力・影響力を何で量るかと云うと、それは選挙力である。今回の都議会選はこれら右翼団体の選挙力を量る良いちゃんすだった。結論はどれもダメ・無能ということが明らかになっただけである。
 都知事選の結果を見ると、統一教会・日本会議の支援を受けたはずの自民党は惨敗。一方創価学会=公明党は全勝。選挙力の差はあきらかである。つまりアベ晋三他自民右翼が頼りにしていた日本会議と云うのは、実態は口ほどではなく、中身は空っぽで実戦の役に立たないということが判明しただけである。日本会議の中心とされる神道政治連盟(神政連)も1神社1000人の氏子を動員すれば、などとほざいていたがあえなく玉砕。
 この所為かアベの体調不良が噂される。持病の潰瘍性大腸炎はストレスが強くなると悪化すると云われる。そのため治療薬のアスタミンやステロイド投与を増やすと副作用が強くなる。特にステロイドは心臓発作のリスクが高くなる。従って来週予定されている国会予算員会の集中審議は要注意。
(17/07/20)

 あの保守的でアベシンパ新聞の時事通信世論調査でさえ、内閣支持率は30%割れ。これが朝日毎日ならもっと低い。更に深刻なのは、アベが帰国してからの低下率が更に下がっているということだ。
 一体誰の責任だあ!といいたいだろう。都議選敗戦責任は俗にTHISと云われるが、これだけが敗因かあ?ワタクシの見るところでは、最大のA級戦犯は幹事長の二階俊博である。この人物、都議遷前からマスコミ相手に、「落とせるものなら落としてみろ」とか「こっちだって金出して新聞買ってんだから」とか、筋の通らない暴言を繰り返してきた。この結果、あのアベシンパである読売まで、敵に回してしまった。それに気づいていないのは、日本のアホ代表のサンケイぐらいなものだろう。
 アベの最もよくないことは、人事が下手だということだ。つまり本人の能力・識見以上に、みてくれとか自分との距離の近さに関心が強いという傾向である。例えば戦犯Iである稲田朋美であるが、これはある自民党講演会での講演内容が、アベの気に入ってそのままアベ側近になってしまったということだ。ここには、稲田講演の客観的な内容批判はない。簡単に言えば琴線が合ったというだけのことなのである。
 昨日豊田真由子がやっと離党届を出した。離党届は本人の意志に基づくもので、党の意志ではない。無論これは表向きで、裏では党からの圧力があったはずだ。それより問題は時間が懸り過ぎていることだ。事件発覚直後ならまだしも、支持率が十分下がってからの離党など、なんの効果もない。まさに”冷めたピザ”だ。誰がこんなことを考え付いたのか?その責任は幹事長である二階が取るべきなのである。それが出来ていないことが、今の自民党の最大の問題だろう。
 さて今のところ、8月アベ内閣改造では稲田・金子は外し骨格は残すということだ。骨格とは麻生・菅・二階のことらしい。この中で麻生は別として、あとの二人は今の内閣支持率をもたらしたA級戦犯なのである。これを残して仮に甘利を入閣させたり、まさかとは思うが今反アベ色彩を明確にしつつある岸田を外し、稲田外相・・・・本人は外務大臣をやりたいなんて言っているらしい・・・、菅を地方創成相にして萩生田官房長官なんてやると、内閣どころか自民党は壊滅だ。
 コイズミ政治を劇場型と評した人がいるが、それに比べるとアベ政治は、同じゲキジョウでも激情型だ。
(17/07/16)

 戸籍謄本と云うのは第三者に公開してよいものかどうか、殆どの日本人は知らないのです。戸籍謄本は行政上の必要により、職権によって閲覧権が認められるもの以外は、閲覧が禁止されています。理由は戸籍抄本と違って、出自とか財産相続とか、デリケートな情報がふくまれているからです。つまり第三者が公開を要求してよいものではないのです。
 先の都知事選敗北で民進党から離党者が相次ぎましたが、その主な理由は党首の蓮舫の国籍問題と考えられます。こんなことを問題にする東京都民こそ、田舎者の権兵衛。アホの真骨頂。こういうアホこそ自分で戸籍謄本を申請して見れば良い。アッと驚くような情報が隠れています。それも出来ないアホを頼る民進議員こそ、出て行った方がよい。
 世界の先進国で、二重国籍を認めていないのは日本ぐらいなもの。ヨーロッパは戦争ばっかりやっていたから、二重国籍を認めないと、自国民が他国で虐殺されるおそれがあったのである。ナチスドイツ時代、二重国籍で助かったユダヤ人は大勢いる。要するに、二重国籍のような些末なことを問題点にした東京都民こそ、国際田舎者。こんな田舎者が東京オリンピックをやるのだから笑わせる。
(17/07/14)

 G20から帰ってきたアベ晋三を待っていたのは続く支持率低下と、党内でのアベおろし風。先日は党税制改革協議会とかなんとか言っているが、実態は野田聖子始めアンチアベ勢力の決起集会。おまけに加計問題は収束するどころか、発散する一方。さて誰の責任だ!本来ならこの種の問題は官房長官の責任だ。ここで発生するのが、アベVS菅の対立。こんなこと、外遊する前は想像も出来なかった。殆ど浦島太郎の世界だ。さてどうするかをあと三日以内にださねばならない。権力者というのは結構しんどいのである。
(07/07/13)

 トヨマユこと豊田真由子議員の議員辞職勧告を出さなかったのが、都議選自民敗北、直近の内閣支持率低下の原因の一つだ、という説がある。それはその通りだが、自民党にもあれをクビに出来ない事情があるのだ。トヨマユ本人が言っているように「世の中には表もあれば裏もアルンダヨーッ」だ。
 あれ(トヨマユのこと)が比例区復活議員なら、クビにしても繰り上げ当選があるから、衆院議員数は変わらないから、別に構わない。しかしあれは選挙区当選議員だ。この場合議員が途中辞職すれば補欠選挙になる。ここで問題が以前の宮崎健介事件。これも二回生議員だったが不倫がばれてマスコミに捕まり、議員辞職に追い込まれた。
 その挙句の補欠選挙で自民はきっちり負けてしまった。これが自民執行部のトラウマとなって、議員辞職勧告が出せなくなった。世間から何をいわれようと、トヨマユをクビにできないのである。
 世間ではトヨマユは入院を装って逃げていると思っているだろうが、実態はそうではなく自民執行部により、どこかに軟禁されているのだ。亭主・子供が別居しているのがその証拠。要するに世間との接触を一切絶てということだ。この指令は当然ながら、自民党の最高レベルの指示と考えてよい。
 さてトヨマユを祭り上げた自民埼玉4区支部だが、当然ながら次の選挙ではトヨマユをおろし、替わりに公募と云っている。しかし何も分かっていない。トヨマユ自身公募候補だった。学歴・経歴非の打ち所がない。それでこのザマだ。この次応募してくるのが、トヨマユの二の舞だったらどうするんだ。それどころかこんなけちのついた選挙区に、わざわざやってくるまともな人物がいるとは思えない。
 現在自民党衆院議員で「魔の二回生」というの100数10人。おおよそ衆院議員の1/3以上を占める。これらを残して次の衆院選を戦っても、結果は目に見えている。これらを差し替えると云っても、果たしてどんな人物が現れるのか?有権者はそこを見ている。どうせおんなじなら投票は辞めよう、というわけだ。それ以上にこんなに支持率が下がった政党に、まともな人物が応募するでしょうか?
 公募の場合、芸能界でも何でも応募者は公募団体の評判でやってくる。政党の場合、評判はマスコミ評価と支持率が、その評判の尺度だ。トヨマユだけでなく、今の自民党の評判は下がり続けている。ここが問題なのだが、果たして自民党執行部、就中総裁が理解しているかどうか?
(17/07/11)

 あのアベ応援団の読売でさえ、直近の世論調査で内閣支持率は36%、特に女性の支持率低下幅が大きいそうだ。読売でこれだから、アンチアベの朝日・毎日なら20%台まで落ちているだろう。
 昔の自民vs社会の対立時代でさえ、内閣支持率20%台は危険水域、10%台まで落ちるとアウトとされた。今は衆参で自民が単独過半数、党内ではアベ一強体制。怖いものは何もない。それでこのざまだ。
 当然ながら2回生を中心とする若手議員は浮足だつ。一体誰がこの体たらくを産んだのか?いうまでもなく、アベチルドレンと云われる2回生議員。その多くを抱えるのが、総裁派閥である清和会(細田派)。他派閥にとっては迷惑千万。ということで今後自民党内での抗争が活発化するでしょう。
 と云いたいのだが、今の自民党各派閥に、かつての田中派のような闘争心が残ってるでしょうか?今や自民国会議員の2/3が二世三世の世襲議員。党が作ってくれたレールの上を無事に歩くことだけを心掛け、決して踏み外さないのが今の自民議員のモットー。誰がこんな議員を作ったのでしょうか?それはいうまでもなく、元祖チルドレン産みの親であるコイズミ純一郎である。アベはその真似をしただけ。
(17,/07/10)

 愛知県選出の工藤という自民党議員が、FBの「都知事選でアベ演説を妨害した連中を、テロ計画罪で逮捕せよ」という記事に、「いいね」ボタンを押したのがばれて釈明に追い込まれた。こんなことはどうでも良いが、今九州が大変な被害を受けているときに、国会議員がネットで遊んでいるということが問題なのである。今度の水害をもたらした前線は今後北上し、場合によっては中部東海地方に豪雨をもたらす可能性もある。
 国会議員なら今回の災害を受けて、河川行政に問題がなかったかどうか、研究を行うべきである。それをさぼってネットで遊んでいるのだから話にならない。この議員も例の「魔の二回生」である。
 何故こんなに国会議員の質が劣化したのか?そのきっかけは言うまでもなく「コイズミ改革」それも05年郵政選挙である。この選挙で大量に出現したのがチルドレンと云われる政治未経験議員。これに味を占めて、次から次へとチルドレンが誕生した。しかし質は低下する一方。過去最低が今のアベチルドレンだろう。
 悪貨は良貨を駆逐するというのは、サミュエルソンの法則だが、悪貨とは何かと云うと、それはイミテーションということだ。元々通貨は金100%のはずだったのが、経済の拡大に金の生産が追い付かず、銅や錫を混ぜてイミテーションを作った。これが悪貨である。
 当然ながら貨幣価値は下がりインフレが拡大する。物価はあがり政府への信頼は低下し、最後には革命に突入する。チルドレンと云うのは、云わばイミテーション議員だ。そしてそれは議員価値の低下を産み、政策インフレを産む。現在1200兆円とも言われる国債残高がその証拠だ。そしてその内、誰も政府を信用しなくなる。働き方改革相などを作って、橋下を呼ぼうというのは、当にこの政策の行き詰まりそのものだ。
(17/07/07)

五輪担当相の丸川が、過去1年で党員を二人しか獲得できなかったということがばれて、話題になっています。ことの発端は昨年自民執行部が、各国会議員に1000人獲得、出来なかったものは氏名を公表するというノルマを課したこと。
 現在の自民党アベ執行部に一番似ているのは、むしろレーニン率いるボルシェヴィキ。各自にノルマを課し、それが出来なければ氏名公表というのは、一種の人民裁判。敵対するもの、批判勢力を全て反革命(反改革)と断じ、徹底的に追い詰めるのもそっくりだ。
 普通の人はアベ政権をナチズムに例えるかもしれないが、実はヒトラー(ナチ)の政策はボルシェヴィキのパクリが多い。例えば秘密警察を使った国民監視とか、反対者、共産党員、ユダヤ人に対する強制収容所隔離とかである。違いは、ナチはヒトラーを頂点とするピラミッド型社会を、ボルシェヴィキはその頂点に共産党を置き換えただけである。、今のj自民党を覆っているのは、アベボルシェビズムである。
 では東京都はどうか?これが結構ややこしい。問題は、都議選後、小池が都民フの代表を退いて、知事に専念するといったこと。これは知事と政治団体代表の二重代表を避けるためと云えばそうかと思うが、問題はその後継者。これは元々自民保守派で日本会議幹部、改憲論者。それも今の憲法を廃止して、旧帝国憲法の復活を主張したり、主権在民制を否定するいかがわしい輩。ずばり云えば隠れチョーセんだ。ところが都民フはこの手の主張を隠して表の見てくれだけを煽った。これは殆ど詐欺に近いやり方だ。まさにメギツネのやり方だ。こんな三流手法に騙される、東京都民こそ三流市民なのである。
(17/07/08)

 「高速道路の出口を間違えたので、入り直し逆走した」。これは昨日自民党の細田が、例の豊田真由子を弁護するために語ったいいわけである。こんな言い訳信用できますか?普通の人間なら出口を間違えたなら、入口から入り直す。これなら逆走にはならない。逆走ということは、オフランプから出て、また同じルートを辿ることである。これは現実にはあり得ない。
 よくある逆走というのは、例えばICに入って上り線に行きたいのが、間違って下り線に入ってしまったというケースである。これにしても、よっぽど車が少ない田舎道路でなければ、滅多に起こらない。
 豊田の選挙区は埼玉、実家は千葉だ。どっちにしろ南関東圏である。この地域の高速道路で、出口を間違えたからそこから入り直して逆走なんてことが出来るでしょうか?出たい車とぶつかって大渋滞。たちまちマスコミヘリが飛んできて大騒動だ。そんな話は聞いたことがない。つまりこの話は、豊田か細田がでっち上げた下手な嘘。
 解雇された秘書は刑事告訴する勢いだから、ことの真実は、いずれ法廷で明らかになる。
 それにしても最近自民党から出てくる嘘のレベルが、劣化の一途をたどっている。これは総裁のアベの嘘がお粗末だから、みんなそれに倣うのだろう。
(17/06/27)

 国会が終わったと思ったら、突然面白い新キャラクターが現れました。籠池顔負けの迫力だ。いうまでもなく豊田真由子のこと。12年、14年総選挙で勝ち上がってきた。選挙を取り仕切るのは幹事長。確か12年総選挙の時は細田、14年は谷垣だった。しかし小選挙区制の今、立候補者を最終的に決めるのは党首である総裁だ。豊田はアベ好みだったのだろう。
 翌年谷垣は新人議員を集めた講演会で「君たちはダイヤの原石のようなものだ。・・・但しそうでないのも混じっている」と苦言を述べた。みずから選挙を指導してきた中でそう感じたのだろう。豊田も、・・・そうでないクズ石の一つだったということだ。
(17/06/23)

 急落する内閣支持率。元々アンチアベの毎日調査が36%と最低値を示すのは当然だが、アベ応援団の読売が49%、時事通信が44%と40%台を示すのが面白い。この内訳として、支持理由が他に適当な政党がないという消極的支持が6割り強。そうすると、コアな内閣支持率は25&ぐらいだ、という見方もある。菅は「一喜一憂すべきでない」と強がっているが、本当は一番びくびくドキドキしているのが、本人だろう。
 元々自民党のコア支持率は30%程度。要するに3割り政党なのだが、これが50%強の高支持率を得ていたのは、公明・維新などの保守勢力が不足分を補完していただけである。コア支持率が25%ということは、これら補完勢力だけでなく、自民党コア支持層の一部もアベ政権に慰問を持ち出してきているという証拠である。先日の自民党内アベノミクス批判勢力の集会は、この調査結果を見越してのことだろうか?
 この調査結果が直ちに政局に、という見方は少ないが、党内から執行部への批判が高まるのは当然。何処かでけじめをつけなくてはならない。批判の矢面にたつのは官房長官である秋田の禿げネズミこと菅義偉。この禿げネズミの判断ミスが、ここまでの混乱をひきおこしたのである。かといってこのネズミを簡単に追放することはできない。今の経験のない官邸スタッフや、只の数合わせに過ぎないアベチルドレンに、脅しをかけられるのは彼しかいないからである。菅がいなくなれば官邸も、自民党内もバラバラだ。
 ということで菅をそのまま温存すれば、何かサプライズでもない限り、内閣支持率回復は望めない。一番有り難いのは、お隣の金ジョンウンが又核実験なり、ミサイル実験をやってくれること。なんとなくアベ政権もジョンウン頼みになってきた。これは嘘ではありません。これまでアベ内閣支持率が下がりだしたら、途端にジョンウンが何かをやる。そのたびに支持率が回復するという繰り返し。
(17/06/19)

(高村正彦の妄言)
 高村正彦と云うのは今の自民党副総裁。党内アベ一強を支える重鎮だ。同じ山口県出身だから、後輩の晋三がかわいいのだろう。可愛さ余ってというか、アベを支えるためにしばしば失言・妄言を繰り返す。その中で筆者の記憶を一・二。
1、ホルムズ海峡封鎖と凍死
 これは昨年安保法案改訂に伴う緊急事態法に関連して、某民放テレビ番組で喋ったもの。はっきり言って、こんなたわごとをまともに信じているとすれば、それは只のアホ。
 要するにホルムズ海峡がイランによって封鎖されれば、中東からの石油輸入が途絶え、ひいては北海道で凍死者が出るというもの。誰がこんなたわごとを考えたのでしょうか?それに乗る高村もアホだ。
 ホルムズ海峡軽油の石油が日本輸入量の約7割りを占めることは、誰でも知っている。この輸入量が途絶えたときに備えているのが石油備蓄である。現在の石油備蓄量は大体7カ月分ある。これさえあれば北海道で石油不足になっても十分対応できる。高村はこういう事実を知らないでああいう妄言を出したなら只のアホ。現在の石油備蓄だけでは不十分というなら、そういう政策を出せばよい。それが政治家の務めである。それを怠っているのだから、高村は政治家として無能・無責任の極みである。
2、アベ改憲と読売新聞
 アベ晋三が自身の改憲構想をウェブサイトで公開し、それを野党に追及されると、読売新聞を読んでくれればよい、と開き直る。
 これについて高村は、昨日「日本最大の発行部数の読売新聞に云っているのだから、それでよい」と開き直り。筆者のようなアンチ巨人で読売嫌いの人間は、今の政府から無視されたようなものだ。これでは今の政権は、まるっきり読売の拡販屋である。
 さらに問題は加計学園問題での、前川前文科省次官の出会い系サイトスキャンダルは、官邸筋から読売にりーくがあって、それを記事にしたという見方が強まっている。官邸筋とは誰か?それは秋田の禿げネズミこと官房長官の菅義偉に決まっている。
 それを読売が何故記事にするかというと、アベの後見人を自認するナベツネこと渡邊恒雄の意向だからである。この人物、元は共産党員で戦後転向し、下ネタ政界裏話を梃子に自民党にすり寄り、ジャーナリストとしては何にも実績ないのに、権謀術策を使ってライバルを蹴落として読売新聞を乗っ取ったとんでもない天一坊である。人間としてはクズであり、こんなクズジジイを主筆に戴く読売新聞こそ、クズ新聞である。
 しかし不思議なことは、高村は何故こんな誰でも直ぐに判る嘘を平気でつくのか?彼は東大法学部卒である。東大法学部は国家中枢の官僚を養成する場所。では官僚がまず学ぶのは何か?というと、それは「嘘のつき方」である。何か問題が起こった時、いかにもまともで論理性のオブラートを被せ、しかし中身は真っ赤な嘘を作ることが、官僚の出世技術である。小さいことを大げさに騒ぎ立てたり、逆に大事なことを矮小化して世間の目をそらすのも重要な技術である。それを教えるのが東大法学部と思えば、事の次第はよく分る。よくテレビに出てくる西部遷の様に、複雑怪奇なレトリックを弄するが、何を言っているのかさっぱり分からないのも、東大法学部の特徴である。
 高村の妄言もこの手のものかもしれないが、あまりにもレベルが低すぎる。中学三年並みだ。
 ただこの嘘も効果があるのは、アベ一驚体制が続く限り。最近の自民党内の状況は、必ずしもそうではない。まず石破のアベ三選批判発言、次に先日紹介した中谷元の首相批判発言。同じく岸田や麻生も自派を固めようとしている。更にアベが頼りにしまくっている霞が関官僚からも、前川擁護の動きが出ている。盤石と思えていた、アベ政権の足元が揺らぎだしているのである。
(17/06/06)

 自民党が与謝野馨の復党を承認しましたが、ワタクシが不思議に思うのは、何故こんな化石のような人間の復党を求めるのか?ということです。只の数合わせなら人を馬鹿にした話だし、与謝野にしても今更よりを戻してくれ、というのも情けない話だ。最早齢80数才、政界でうろうろせずにさっさとあの世に行くべきだ。同じことは100才にもなる生きた化石こと中曽根康弘にも言える。こういう年寄りからは、空気税を取るべきだ。
 こういう人間は元官僚政治家に多い。この世に対する執着心が異常に強く、そのため死んでも仏教でいう六道に落ちることも出来ず、天狗道に落ちる。そして永遠にこの世をさまよい、災いを流し続けるのである。その原因は、人並外れた自信とプライドの高さ、それと嫉妬心である。しかし、釈迦はそのどれも悟りの障害と云っている。
(17/05/01)

 東北復興相の今村が失言で辞任に追い込まれました.第二次アベ内閣でのこのポストをよく見てみると、初代の根本は福島だが、次は竹下(島根)、高木(福井)、今村(福岡)と、官軍ばかり。あたかも戊辰戦争での薩長官軍東北進駐のようだ。この辺りに、今のアベ内閣に今も官軍意識があるのではないか、と疑われるのである。なお筆者の本籍は伊勢桑名。れっきとした賊軍。
(17/04/26)

 最近民進党議員、特に東京都議員の離党が続いています。彼らは共産党との共闘が嫌だとか、色々理屈を並べていますが、実態は7月東京都議選での生き残り戦術。小池新党への合流を図る狙いは顕か。民進党特に旧民社党系議員は、地方の商工会とか中小企業組織からトコロテンで上がってきた連中、自民党とは殆ど差はない。
 7月都議選は、間違いなく豊洲問題を軸に展開する。一方都議会民進党は従来、自民と足並みを合わせ豊洲移転に賛成してきた。ところが昨年不意に誕生した小池知事は、なんとなく築地再開発を仄めかす風情。80%近い小池支持率をみれば、これまでのいきさつは抜きにして、小池に合流しようというのだろう。責任は党中央、特に落下傘にも近い蓮舫に押し付けておけばわが身は安泰、というわけだ。
 理念も何もなく、既得権だけを確保し、これまでの仲間・支持者を裏切る。これ、日本人の最も醜い処世術である。これを寝返りという。例えば、関ケ原での小早川隆景、鳥羽伏見の戦いでいきなり幕府軍を裏切った藤堂氏などである。彼らはその後、裏切りもの呼ばわりされて、世間から見捨てられた。
(17/04/17)

 昨日BS8プライムニュース。テーマはトランプ政権下での東アジア安保。ゲストスピーカーは元防衛相の森本ともう一人、対するは民進の辻元(この女蓮舫の後釜を狙っている可能性あり・・・自民もどっちも男はダメだ)。辻元曰く、分からない国(現実には北朝鮮のこと)が、日本に目掛けてミサイルを撃ち込んできたとき、日本海沿岸には、54基の原発がある、大惨事になる、と発言。これに対し森本は、原発に核ミサイルを撃ち込まれても原爆の様にはならない、放射性物質はばら撒かれても核爆発は起こらない、現にアメリカではそういう実験が行われていると反論。
 しかしこれは森本の詭弁である。彼は核分裂と核爆発の違いをわかっていないのか、あるいはごまかしているだけである。核分裂性物質は何処にもある。現に温泉で放射能強度が高いのは、核分裂の所為である。
 確かに日本の原発で使用されている核燃料の濃縮度は数~10数%だから、これだけでは核爆発は起こらない。しかしそれで大丈夫なわけではない。東電福島第一原発事故のれいでは、まず最初の地震振動では運転停止には成功したが、どうもこの段階で配管系に不具合が生じた。次の津波で送水系が破断し原子炉の冷却に失敗したため、その後の惨事につながったのである。
 そもそも核爆弾は通常爆弾と異なり、目標直撃主義は取らない地域破壊兵器である。原爆の場合、目標点の数100m上空で爆発させる。このとき発生する熱で空気が急膨張し、それが衝撃波を産んで周辺施設を破壊する。又熱線が周辺を焼き尽くす。
 もし原発上空でこのような現象が起これば、原子炉建屋は熱と衝撃波で破壊され、原子炉容器は無事であっても、一次・二次冷却系や発電機を繋ぐ配管系統が破壊されるから、原子炉は冷却できず、暴走をしかねない。これは物理的には原爆と全く同じメカニズムである
 森本はこの辺りのメカニズムが全然分かっておらず、しかも放射性物質の拡散など大したことはないと、たかをくくっておるようだ。こんなボンクラが、今の政権の外交安保政策の顧問をやっているのである。馬鹿馬鹿しくなって直ぐに、チャンネルを切り替えた。
(17/02/08)

 行き当たりばったりと云えば、日本のアベ政権も相当なものだ。年末自民幹事長の二階が、いきなり糸魚川火災復旧に国費投入を言い出した。この火災を災害と認定し、更に激甚指定して、住民負担をなくすというもの。一見善政の様に見えるが、この措置は、国民の中に著しい不公平・不平等感を与えるもので、政治家がとってはならない行為である。これをポピュリズムと云う。果たしてその裏は何か?
 果たしてこの火災、災害と云えるのか?災害とは地震とか洪水とか、原因が個人の仕業と特定できない災厄現象を指す。糸魚川火災原因は、中華料理屋の火の不始末と明らかになっている。又激甚とするには面積も少なく、死者も出ていない。従来の指定基準に照らしても無理がある。前代未聞である.。
 二階発言の狙いは次の総選挙での票確保。一部マスコミでは、次では自民は87議席減という予測まで出ている。これはカジノ法に関連して、公明が自民との連立解消、そこまでいかなくとも選挙協力ナシを仄めかしたからだ。更に小池が何かを狙ってくる可能性も大。
 この際幹事長としては、何でも利用できるものは利用する。票を税金で買っていると批判されても、背に腹はかえられない、てなところだ。かくして、自民アベ政権の行き当たりばったり路線・・・・この行き当たりばったりが、いずれ国民分裂を誘い、混乱を招く・・・は今年も続くのである。
 ところで、かつて東京の金で地方は潤っていると発言し、政府予算の東京集中を誘った人、その人に票を挙げた人たちはどう思っているのでしょうか?
(17/01/01)

 サンケイや東洋経済の必死の妨害工作にも関わらず、民進党代表戦に蓮舫圧勝。政治家に国籍など関係はないのだ。
(16/09/15)

 民進党蓮舫の二重国籍問題について、一部の保守系メデイア(例えばサンケイとか東洋経済新聞)が騒いでいますが、何故騒ぐのか理解できない。仮に蓮舫が二重国籍であったとしてもそれを阻害する法的根拠はない。かつて地方自治法に国籍条項はあったがこれは既に廃止されている。
 そもそも国籍と能力にはなんら関係はない。国政を能力ある外国人に委ねることは、かつてユーラシアでは極く普通のシステムである。三銃士で有名な宰相マザランはイタリア人だった。オスマントルコやモンゴルでは宰相はギリシア人やペルシア人果てはユダヤ人も普通だった。ドイツ第二帝国最後の首相ベートマン・ホルヴェーグはユダヤ人だった。それどころか外国人を国王や皇帝に担ぐことも当たり前。ロシア啓蒙君主で有名なエカテリーナⅡはドイツ人で、ドイツ人の愛人と共謀して、夫の皇帝を毒殺したという噂がある。とすれば二人の間にできた子が皇帝になれば、その後のロシア皇帝はみんなドイツ人かドイツ系になってしまう。しかし、当のロシア人はその点になんの反感も抱いていない。
 日本でも古代社会で実際に政治をうごかしたのは、蘇我氏・藤原氏・小野氏等みんな渡来系。何故か?3~5世紀にかけて、北東アジアの政治状況が激変した。これは朝鮮半島の動乱がきっかけである。ところが、それまでの日本政府には、この種の政治変化に対応する経験・能力がなかった。そのため、これら渡来系氏族に政治を頼らざるを得なくなったのである。そしてこれら渡来系氏族も、その後みんなヤマト化してしまった。
 つまりトップが何国人だろうが・・・やるべきことをやってくれれば・・・一般国民は気にしないのである。シャープのホンファイ買収が決定したとき、シャープ経営陣の何人かが他社に移動した。それを日本マスコミは優秀な人材流出と評したが、ホンファイ会長は「ろくでなしが出てiいってやれやれ」とうそぶいた。筆者はそれが本当だと思う。かつてのシャープ経営陣は無能で役立たずだったのだ。
 このように政治や経営トップというものは国籍を超えて移動するのが当たり前。それを国籍問題に持って行ったのはナチだったなのだ。つまりサンケイとか東洋経済新報は現代のナチジャーナリズムである。
(16/09/08)

 【北朝鮮労働党化する日本自民党】。今年の三月ごろか、丁度捕鯨船が出港するときに、アベは選挙区の下関の講演で「4年後の東京オリンピックの時も山口県から首相を」と表明した。似たようなことは、以前からちょくちょく口にしている。自民総裁任期延期論は、そのころから漏れ出ていたのだが、先の参院選の後、総務会長の二階が初めて前向きに 取り上げた。その二階を先の党人事で幹事長に抜擢した。誰が考えても、これは総裁任期延期のための自民党則改正の地ならし。
 現在の自民党勢力地図は、かつての派閥均衡型と違って細田派の一強多弱。又国会議員も2/3は09年政権交代以後、の若手中心。その大部分は二世三世議員だ。だから自前の選挙を戦えない。結局はアベ頼みとなる。一方、二階俊博というのは、あのイタチのような顔つきから見て、党内・世間の空気の匂いをいち早くかぎつけ、それに姿勢を合わせる典型的オポチュニスト。両者が組めば、アベの任期延長は、余ほどのことがない限り、まちがいない。それを読んで、アベは年初来着々と布石をうってきたのである。これが進み、いずれ党内から「アベを終身総裁に推戴」なんて声が出るのを期待しているのだ。これこそ日本自由民主党が北朝鮮労働党化する所以。
 これに一人立ち向かうのが石破。本来谷垣派や岸田派もこれに合流すべきなのだが、何を恐れてか曖昧態度。アベからの禅譲を狙っているのか?それなら只のアホだ。長州人は握った権力は手放さない。
(16/08/28)

 民主岡田が小池と会談したニュースがネットに登場。サブタイトルに新党結成もか?とある。参院選以来、岡田の言動には不可解なことが多すぎた。参院選での民共共闘はうまくいかなかったところもあったが、うまくいったところもあったので、ぎりぎり合格点。
 ところが次の都知事選で躓いた。都議会での舛添の状態を見れば早期辞任は必至。急いで都知事候補の選定に入らなくてはならないのに、都連も党本部も知らん顔で他人事、自公にまかせっきりだ。そこに舛添辞任表明・小池立候補という緊急事態。具体的な選定作業がはじまったのは、やっと公示1週間前だ。そして古賀に固まりかけ、公示前日のテレビ番組では、都連会長の松原が古賀で決まりと断言していたところに、いきなり党本部から鳥越で決定とうテロップ。
 何でもいきなり鳥越から直接岡田に電話があったらしいが、こんなことをいきなり党のトップに電話する鳥越のセンスもセンスだが、それをウンという岡田のセンスも相当のものだ。両者揃って社会人の常識に欠ける。おまけに投票前日に、9月代表選に出馬しない、と戦う前からの敗北宣言。これは都知事敗北の責任を取りたくないという意思表示だろう。
 この結果、民主党の都組織はがたがたになり、潜在民進支持層も鳥後を見捨ててしまった。無論直前で出た、週刊文春の鳥越女性凌辱報道は、明らかに悪意のある選挙妨害である。週刊文春や親会社の文芸春秋などのヤクザ・エタマスコミは廃刊に追い込んだほうが、国家・国民のためになる。それは別として、参院選で稼いだつもりの400万票を、たった100万票に減らしたのも、党首岡田のフラフラ腰が原因である。
 一体全体、岡田はどんなつもりで悪女小池に会うつもりなのか?岡田のフラフラ腰で、この女狐に太刀打ちできると思いますか?
(16/08/11
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 昨日発表の政府4緊急経済対策。相変わらず何の思想も哲学も無い、現状維持のばらまき政策。次の衆院選まで支持率を繋ぎ止めようという算段だろう。中で一番頭にきたのが「低所得者向け1.5万円給付金」。低所得者とは誰か?要するに住民税を払っていないか、所得をごまかしている連中。しかもそれは創価学会=公明党支持者とか、農民=自民党支持者と被るのである。そしてそれを負担するのは、我々中間所得者層。税金を払っているものから、金をむしり取って税金を払っていないものにばらまく。これが自公野合政権の経済政策なのである。
 こんな中途半端な給付金が景気浮揚につながると思いますか?どっち道、パチンコとか競輪・競馬などのギャンブルに消えるだけ。あぶくのようなものだ。儲けるのは、パチンコ業界(これ結構学会員が多いのだ)、とか裏の闇経済と暴力団だけ。もっとも暴力団は自民右翼と底でつながっているから、これがトップに還流する可能性もある。その他、効果があるのは公明山口の首つなぎ。その証拠に、昨日公明党大会で、山口の代表就任が無投票で決められた。
 そもそも低所得者向け給付金は、消費税増税を前提にした政策。増税を延期した以上、給付金はその政策的根拠を失う。それにも関わらずこんな政策を打ち出すのは、まずは東京都知事選対策、その次が上に述べた次の衆院選対策・・・つまり公明支持層を自民に引き寄せるため・・・にすぎない。政治と宗教の堕落、ここに極まれりだ。
(16/07/28)

 参院選で自公連合は圧勝したが、それほど安心してよいわけではない。沖縄・福島で現職大臣が落選したのもそうだが、まだ自公改憲派と野党統一派との得票数は明らかになっていない。さらに昨日鹿児島知事選で野党統一で脱原発の三反薗が当選した。保守王国鹿児島で、自公候補が敗れるとは以ての外。更にこれが東京に影響すればどうなるか?鳥越は当然脱原発、小池は推進、増田はあいまいといったところだろう。最近首都圏で頻発するM5級の地震・・・3.11東北太平洋地震の余震なのか?それとも新たな活動なのか?・・・がどう投票心理に影響するかも無視できない。
 ここで東京も落とせば、今の自民党執行部の求心力は一気に低下する。幹事長の谷垣は負傷入院中・・・アベはしめしめと思っているだろう。何故なら重傷で入院しているのに見舞いにも行っていない。ここで直ぐに見舞いに駆けつければ、確実に谷垣を自分のものに出来たのに。角栄だったら間違いなくそうしている・・・で、執行部はバラバラ。東京都知事選結果は、単に一地方自治体だけのものではなく、国政にも影響を及ぼすのである。
(16/07/21)

 東京都知事選候補について、昨日夜、民進松原は「党は古賀茂明」擁立で一致したと断言。ところが一夜明けると、野党統一候補として鳥越俊太郎で決定。一体何があったのでしょうか?
 それはともかく、参院選結果などから考えると、今のところの筆者の読みは
  鳥越・・・・・〇
  小池・・・・・Δ
  増田・・・・・×
 というところか?
 増田は都庁官僚や都議会受けはよいが、投票するのは都民。元岩手県知事というキャリアが災いするだろう。東京都民のプライドに関しては、岩手県出身者をトップにかつぐのは抵抗感があるのだ。自分たちも十分田舎者だが、関東や南東北出身者には、「岩手県より東京に近い」、という妙な優越感があるのだ。
 小池は自公の支援を受けられないことと、保守層を増田と分け合うというのがハンデ。その点鳥越は、野党共闘がこのまま持続しておれば、漁夫の利を得られる。
 なお現代の選挙では、知名度もあるが、中年女へのセックスアピール度がポイント。橋したや小泉が何故受けるかというと、あの笑い顔と突然の攻撃的演説、このギャップが、閉経した中年女性の子宮を刺激するのである。
 その点、小池は中年女性の反発を受けやすい。増田はアピール度がない。鳥越は甘いマスクと優しい低音で、橋したや小泉とは違う意味での対中年女性アピール性を持っているのである。
(16/07/12)

 小池百合子出馬で都知事選自民は分裂模様。場合によっては除名処分もあり得る。筆者が不思議に思うのは、何故アベ官邸が小池を見限り対決姿勢を選んだか、である。舛添問題が泥沼化した4月頃には、自民党は次期候補選定作業に着手しておかなければならなかった。舛添辞任が秒読み態勢に入った先月中旬には、候補を決定しておかなければならない。それを衆院絶対多数に胡坐をかいて、サミットや沖縄問題にかまけてホッタラカシにしていた隙に、小池に先手を取られたのである。これは官房長官の責任である。あの秋田のハゲネズミの所為だ。
 他に候補がなければ、先に手を挙げた人間に乗っかるのも一つの手である。ところがそれもせず、出来もしないこと・・・桜井父の担ぎ出しとか・・・にあれこれ時間を費やしてしまった。これ戦前の日本のやり方にそっくりなのである。何故小池に乗っかるのを拒否したのか?一応党内手続きを踏んでいないとか色々理由をつけているが、本質はアベが小池を嫌っているという、極めて自民党的ドロドロ人間関係工学の結果である。
 小池は当初細川新進党以来小沢にくっつき、その後自由党とか色々あるが、一貫して小沢べったりだった。ところがコイズミ政権下でいきなり自民党に入り、コイズミに可愛がられた。当然その後アベ側近となり、12年総裁選では直前までアベシンパだったが、本選となると、いきなり石破に寝返った。その結果、アベ政権下では要職につけず干されっぱなし。
 何故小池がアベを見限ったのか?いや、アベが小池を見捨てたのか?それはアベの関心が小池ではなく、稲田朋美に移ったからである。アベの目では、小池はコイズミの妾。しかもとうのたった60ババアだ。こんな妾にあれこれ言われたくない。おまけにこれまで男を色々変えておる。こんな女は信用できない。そこで目をつけたのが、以前から関係のあった(ズバリ不倫)稲田。それに比べ稲田はまだ40代のピチピチ。小池にしてみれば、「この小娘ふざけんじゃないわよ」というわけで、両方への当てつけで都知事選立候補。要するに、今回の都知事選は中塾年女の不倫の恋のさや当てというわけだ。
 なお今回都知事選の影響はこれだけにとどまりません。元々官房長官の菅と、幹事長の谷垣とはそりが合わない。谷垣はどちらかと云えば、調整型だが、菅はボスの力をかさに着て独断専行が目に余る。そう思っている自民党幹部は少なからずいる。もし、この選挙の結果で、自民党が一敗地に塗れることがあれば、たちまち菅VS谷垣の対立が顕かになる。それに石破が介入してくりと、自民党内はシッチャカメッチャカ。とても東京オリンピックどころではない。
 ああ、呪われた東京五輪
(16/07/06)

 小池百合子が「自民の支持がなくても我が道を行く」と宣言。これに対し自民は中央も都連も有効な手を打てず、一部議員には元岩手県知事の増田寛也を押す動きまででてきた。増田は元々民進が推してきた人物。この期に及んで増田とは、自民得意の抱き着き作戦か。それとも抱き着きだけでは手緩いから横取りに出たか。もしこういう状態で都知事選に突入すれば、自民都議や支持者のかなりの部分が小池に流れる可能性がある。野党とすれば無理に候補者を立てず、高みの見物を決め込む手もある。
 何故こんな混乱を生じたのか?直接の原因は、自民と官邸が舛添問題の解決を、自分ではなく世間・・・というよりテレビはじめメデイア・・・の流れに委ねたことである。実際今のアベ内閣程、メデイアの動きに過敏な内閣は見たことがない。消費税でも沖縄問題でも、解決を先送りするのは、メデイアの反発を恐れているからである。アベはコイズミ内閣で官房長官や幹事長をやって、メデイアの力を目にしたのだろう。メデイアというものは味方につけると利用価値は大きいが、敵に回すと大変だ、ということである。
 それはさておき、今の段階になって、党と都連が一致して推せる候補がいないということは、余程自民に人材がいないということだ。人材不足の原因は、彼の師匠のコイズミ純一郎が、経世会憎しで派閥を潰しまくったこと、その後政権交代で多くのテラン議員が党を去ったこと。その結果、今の自民党はアベ一強他弱体制になった。
 キャリアに乏しい新人議員は、常にボス・・・昔は派閥の親分だったが、今はアベオンリー・・・の顔をうかがうばかりで何もできない。その証拠が、今回参院選対策で、90才というご老体(野中広務)のお出ましを願わなくてはならないという恥さらし。おまけに野中はアベの敵対派閥の総帥だった。そして都知事候補すら立てられないという非常事態となってしまった。
(16/07/02)

 アベは民進岡田の党首討論要求を拒否し、公開質問状にも回答拒否。何故か?今回のイギリスEU離脱が、相当こたえたのではあるまいか?誰がみてもこのままでいけば、アベノミクスは崩壊。こんな非常時に、おまけに参院選も控えているのに、うっかり野党の挑発に乗るわけにはいかない。ボクちゃん強い相手は苦手なんだよ。菅君が云う通り、今は守りの一手、てなところが本心だろう。
 やっぱり選挙が怖いのだ。自民独自の世論調査や他の調査でも、衆院選で出てくる数字は自民マイナスばかり。参院で勝っても衆院で負けては何にもならない。イギリスのボリス・・・ボリスも所詮ボクちゃんだった・・・じゃないが、やばい場面はとにかく逃げる。これを旧陸軍は転進と云った。そのうち与党筋から転進論が出てくるだろう。西にボリスジョンソンという戦場から逃げた司令官がいれば、東にも同じようなのがいる。
(16/07/01)

蓮舫都知事選出馬拒否。まあそういうこともあるかと思っていたら、その通りになった。9月には民進党党首選。これに打って出て、民進党党首となり将来は日本の首相が狙い。都知事などに道草食っている暇はないということか。
 蓮舫首相!これは面白いが、日本人として相当の覚悟を迫られる。蓮舫は台湾出身だが本省人。中国とは相いれない。まずそこから始まるのだ。筆者個人として、今の日中関係をみれば、いい加減な自民党よりは、強固な台湾人を味方にしたほうが良い。
(16/06/18)

 野中広務の自民復党は、私が考えていた沖縄問題解決のような高次元の話ではなく、単に参院選対策という低レベルの話だったらしい。参院比例区に業界団体だけでなく公募制を取り入れたが、これまで応募したのはたったの一人。又業界団体でも勢力低下が著しいのが農業団体。その末端を束ねるのが全国土地改良組合連合会(略して全土連)。そのドンが野中広務ということ。全土連をまとめて集票効果を狙うのが、二階の作戦。
 しかしこういう発想は、かつての守旧自民党そのままのアナクロ作戦。現在、全国の土地改良組合は衰退の一途をたどっている。高槻でもここ数年、幾つかの組合が解散している。その原因は、後継者不足もあるが、都市周辺の急速な市街化で農地がなくなっているのである。それどころかTPPに関連して、政府与党は農業民営化、農協改革を推進しようとしている。これではまともに農業をやろうという人間が減少するのは当然。つまりやっていることが現実と矛盾し、結果として産業のベースが貧困化しているのだ。その上に、90才の老人を呼び出して何をしようとするのでしょうか?
 今の自民党農業部会長は小泉進次郎。典型的都市型議員だ。古い農業団体と感覚が合うわけがない。そこでギクシャクが発生する。それに危機感を抱いた総務会が、老人担ぎ出しに乗り出したのだろう。これは何を意味するかというと、今の自民党の足腰の弱さなのである。12年14年総選挙で、アベ自民党は衆院で圧倒的多数を保持したが、その大部分はアベチルドレンと呼ばれる30~40代議員。これらの中には、ゲスの宮崎のようなろくでもないのが結構混じっている。更にこれに舛添も加わって今の自民党支持率を「押し下げているのだ。だから、今の自民党は大変な危機状態にあるといってよい。それが長野でのアベとんでも絶叫につながるのである。さて問題は、党執行部の危機感に比べ、一般議員特にアベチルドレンに、まともな危機感はあるのでしょうか?
(16/06/15)

 アベが長野で、今度の参院選は政権選択選になると絶叫。しかし政権の選択はあくまで衆院選で、参院選は無関係。このように、この総理大臣、以前の衆院予算委員会で「首相は立法府の長」だなどと中学社会の試験ですら×になる答弁をやって、後で訂正する始末。
 今回の発言でも国会法の基本すら理解していないことが明らかになった。仮に参院選で敗れても、与党は衆院で圧倒的多数を有しているから政権交代にはなりえない。そもそも政権選択を叫ぶなら、衆参同日選にすべきなのだが、敗北が怖くて衆院選を逃げ出したのである。さすがに偏差値32の成蹊裏口入学だけのことはある。基本的な学力が出来ていない。
 何故この期に及んで政権交代を叫ぶかというと、9年前の第一次安倍内閣での参院選敗北。消えた年金や松岡飲料水問題(これ今度の舛添問題とよく似ている)が引き金となって、参院選で敗北、政権を福田に譲り渡すことになった。その時のトラウマが、未だ残っているのだろう。アベシンパのスキャンダル下に於ける参院選は、彼にとって鬼門なのである。
 ということは、彼の言う政権選択とは、単に自民党内での権力争いだけだ。もし参院選で議席数を減らすようなことがあれば、ポストアベを狙っている石破とか岸田とかノブテルとか、それどころか腹心と思っていた菅までが獅子心中の虫的動きをしかねない。それはヤバイ、何としてでもその動きを阻止せねばならない。長野絶叫はその延長です。
 そして第何次かの自民党三国志の幕開けか?なおこの党、出来た時からこんな揉め事を、飽きもせず繰り返してきたのである。
(16/06/13)

 自民政調の稲田が、2年半後の消費税増税について、党規則を変えることもありうると表明。つまり党規約を変えてでも、アベは自民総裁に居座るということである。アベの公然妾稲田朋美は賛成だろうが、他の議員たちはどうかね?
 これから2年半後、いろいろなことがある。参院選はもうないが、衆院選と統一地方選挙は嫌でもやってくる。党規約改正=現総裁居座りという重要事項を、参院選前という重要局面に、党政調会長という要職にある人物が唐突に出したことに違和感を感じる。それは自民党中央の危機感の欠如、つまり規律の弛緩である。党内アベ独裁体制がこういう空気を生み出したのだる。
 旧大戦でも、前線では連合軍の圧力に大変な危機感があったが、東条独裁体制下・・・アンチ東条派はみんな首になるか、前線にとばされた・・・の陸軍中央では、それは全く無視され、平時と同じ相変わらずの危機感なし官僚統制が行われて、結局は国を破滅させた。
(16/06/06)

 昨日のアベ記者会見。何を言っていたか判りますか?嘘(二枚舌と言い訳と居直りの羅列です。マスコミや政界関係者以外で、あれを最後まで聞いていた人がいたとすると、その忍耐力に関心します。わたくしなど、途中をチョコチョコと聞いただけで、嫌になってチャンネルを変えました。ただ一つ気になったことがある。彼の任期はあと2年だが、消費税再引き上げまで2年半。ということは彼の手消費税再引き上げはできないことになる。この点に関し彼は新しい発想で臨むといっている。つまり現在総裁任期1期3年2期を限度とする自民党規約を改正し、3期目も居座るつもりなのだ。
 その目的は消費税増税の実施などではなく、東京オリンピックに天皇と同じ貴賓席に座るためである。名誉欲の塊、下司長州人の本性が現れた。彼の演説には、必ず後で尻尾をつかまれても逃げ切れるレトリックが仕込まれている。まさに長州のイタチである。誰がコーチをしているのか?おそらく秋田の禿ネズミ官房長官だろう。イタチとネズミがコンビを組んで、日本の財産を食い荒らしているのだ。
 消費増税延期で当然国の税収は減る。ところが本日は高齢低所得者に対し3万円の給付を発表。それも参院選前だ。増税延期の了承を公明党から貰うための闇取りきは明らか。こういうのをヘリコプターマネー(俗にヘリマネ)という。ヘリマネの問題は、強い習慣性をもつことである。権力者にとって覚醒剤のようなもの。ローマ帝国もこのヘリマネ、つまりパンとサーカスで滅んだ。パンがさしずめ今回のような給付金、サーカスが東京オリンピックである。
 諸悪の根源は公明党=創価学会である。最近山口も段々人相が悪くなってきた。この党の経済政策にはろくなものがない。例えばかつて全く効果がなかった地域振興券とか、今回の軽減税率とか。世間受けを狙った田舎芝居のレベルである。こういう公明マネーが何処へいったかというと、パチンコや競輪・競馬。そこで儲けるのがヤクザ暴力団。つまりこういう裏社会と自民・公明が裏でくっついているのである。あの山口という代表が諸悪の根源。あんな屑野郎は叩き潰してごみ溜めに捨てたほうが、世のため、人のためだ。
(16/06/02)

 日本人の感性の中に「潔さ」というものがある。例えばある嫌疑を受けたとき、あっさり罪を認め謝ってしまうと、「あれは潔い」と逆に、罪が軽くなったり評価が上がることがある。罪のロンダリングである。逆にこれは無実であると否認すれば、「あれは強情な奴だ」と罪が重くなってしまうことがある。どちらも講談やテレビ時代劇の影響である。
 前者の典型が甘利前経産相。千葉県のUR道路工事に絡む金銭授与問題で、発覚後1週間で突然辞任。世間はこれを「潔い」ともてはやした。典型的罪のロンダリングだ。甘利の辞任が次の選挙対策であることは顕か。どのみち菅あたりの筋書きだろう。
 一方後者の典型が、STAP細胞問題での小保方晴子である。彼女はES細胞窃盗という嫌疑を掛けられ警察の取調べまで受けている。しかし嫌疑は立証できず無罪放免だ。しかし世間はこの事実に目もくれず、小保方を魔女呼ばわりしている。このように無実を主張することは、逆に世間の反感を買い、更にはいじめや冤罪を産む原因になるのである。
 さて、世間が「潔い」とした甘利事務所と、その関連先に昨日地検の捜査が入りました。全く「潔く」なかったのである。今回の事件の背景にあるのは、以前筆者が指摘したとおり、今後URによる都市再開発事業で発生する解体や産廃処理利権があるのは顕か。さて検察がこの点について何処まで迫れるか、見てのお楽しみ。なお、捜査が甘利の身辺・・・つまり政権中枢・・・に及べば、法務大臣による指揮権発動もあり得る。さて、今のアベ内閣の法務大臣は誰でしたっけ?皆さん知っていますか?
(16/04/09)

 民進の山尾議員の政治活動費から400ン10万のガソリン代が見つかった。地球5周分らしい。この報告書を作成したのは公設秘書。甘利の時も業者と交渉していたのは公設秘書。この秘書は350万ばかりを着服していた。だから今回の山尾の秘書も、同じようにン100万ぐらいネコババしていた可能性もある。議員こそいい面の皮だ。
 甘利の件といい、国会をサボった上西小百合と私的宿泊をしていた秘書といい、最近の議員秘書の質的低下は目に余るものがある。小渕優子の場合は秘書ではないが、地元の後援会長。これはいわば地元での私設秘書で、事実上全秘書を統括する役割だ。
 議員の質が低下したから議員秘書の質が低下したのか、それともその逆か?或いは国民の質が低下したから、みんな一緒に低下したのか?「赤信号みんなで渡れば怖くない」的現象も考えられる。
 特に公設秘書はその経費は税金から支払われるから、ほおって置くわけにはいかない。これは公設秘書採用基準に問題があるのだろう。秘書互助会でもあるのではないか?
 なお、山尾だけでなく、官房長官の菅も地球5周分のガソリン代疑惑があるらしいから、自民党も偉そうなことはいえない。他にも一杯地球を回っている議員がいるはずだ。従って、この件はお互い痛み分けでウヤムヤ。
(16/04/07)

昨日BSフジプライムニュース。メインスピーカーは民進辻元に対し自民片山。女の対決だ。ここで片山が出してきた自民参院選公約10項目を見ると、その半分位が野党の主張とダブっている。つまりパクリ、丸呑みである。これは参院選の争点を誤魔化すためと、公明との連立を維持するための苦肉の策。
 こういう野党要求丸呑み路線は、小渕内閣末期とそっくりだ。小渕はその後死んでしまったが、結局は経世会の分裂を誘い、小泉無責任内閣を作ったのである。ということは、この後アベが心臓発作で急死(ステロイドの過剰投与)し、清和会が分裂し、再びその場しのぎの無責任内閣が出きるということだ。
 さてこの論争で吃驚したのが、キヨミの分配論に対しさつきが、「それは社会主義的ですねえ」という一言。今時左翼でも社会主義なんという言葉は使わない。驚くべきアナクロである。この女、東大紛争のとき、全共闘のアジビラをせっせと書いていたらしい。60年代米ソ対立が染み付いているのである。東大全共闘というのは、思想もなければテーゼもない、.ただマスコミが祭り上げただけ。,基本的に保守で、計算高いだけがとりえ。だからみんな役人になってしまった。さつきもその内の一人。上に挙げた言葉からいえることは、この女全共闘から何にも変っていない、只のアナクロ保守、体制べったり主義だということ、いかにも東大法学部的だ。
(16/04/05)

 古代ローマの大弁舌家キケロは、護民官選挙に立候補するにあたり、弟に相談したところ、弟いわく「とにかく何でも約束しろ、誰とでも握手しろ(その内みんな忘れてしまう)」と云ったそうだ。又エスキリストは右の頬を打たれれば左の頬をむけよ、と云った。我が日本国総理大臣アベ晋三は、今当にその境地に達したようだ。
 昨年はアメリカ大使館に「いい加減にしろ」と尻を叩かれると、いきなりアメリカで安保法案成立を誓う。今年に入ってツイッターで「保育園落ちた」とつぶやかれると、慌てて「保育園を増設します」と口約束。しかし内容は未認可保育園を増やすだけ。その実施は地方自治体に丸投げ。
 国会で民主から「現行奨学金は事実上の教育ローンだ」と追求されると、「給付型奨学金を創設します」。実態は現行の貸付型はそのまま残して、別に給付型をくっつけるだけ。どれだけの学生がこの恩恵に預かれるのか?その最たるものが消費税問題。アメリカからノーベル賞学者・・・態の良いよい家庭教師だ・・・2名を招いてのご高説拝聴セレモニー。この二人が何を云うかは、来る前から判っている。二人は日本政府から大枚の謝礼を貰って大喜びだろうが、その原資は我々の税金だ。二人とも「ジャップは甘い」とほくそ笑んだろう。
 要するに支持母体の経済界から、いま消費税を上げてはヤバイ、或いは自民党筋からこれでは参院選は持たない、と云われたので延期するためのアリバイ作り。根本問題の解決を遅らせ、その場しのぎで済ますのを我国では「泥縄」と言う。原義は中国にある。
 今のアベ政権が陥っているのは、当にその泥縄である。原因は5月サミットと7月参院選。ここで少しでも良い点を貰おうと、のたうち廻っているのだ。所詮成蹊裏口入学だけのことはある。普段から勉強してこなかったから、こういう目にあうのだ。
(16/03/30)

 今度は自民党東京の例の大西議員派閥会合で北海道補選応援に関連して、やれ「たかが巫女さんが」とか「巫女を口説いてやろう思った」などトンデモ発言*。早速女性蔑視だとかそういう声が出てくるが、問題はそれだけでは済まない。今夏の選挙に大きく影響する。そもそもこの大西議員、本当に保守なのか、伝統主義者なのか極めて疑わしい。
 古代、巫女とは神に奉仕するもの、神とこの世を繋ぐ霊媒の役割を果たしていた*1ので、地位・格式は極めて高かった。古事記によれば、神武天皇のヤマトに於ける正后ヒメタタライスケヨリヒメは摂津三島氏の王女で、ヤマトの大神神社の巫女としてオオモノヌシノ神に仕えていた。それを天皇が求めて后としたのである*2。巫女の最頂点である伊勢神宮の斎王は、代々皇室から迎えるのが慣わしだ。つまり巫女=神=天皇という図式が伺える。 つまり巫女は、「たかが」で片付けられる存在ではなかった。
 従って大西議員の「たかが巫女が」とか「巫女を口説く*3」という発言は、巫女だけでなく神・天皇も侮辱し、巫女の伝統を著しく損なうものである。昔なら不敬罪で特高に引っ張られかねない犯罪的発言だ。
 さて日本の神道界は、このような大西議員の巫女=神道侮辱発言をどのように受け止めるのだろうか?普通なら自民党に抗議し、本人に謝罪を求めるか、謝罪しなければ次の選挙で自民党支持を拒否するのが筋だろう。

*この件で、早速谷垣が「不適切発言」と釈明記者会見。しかしそれだけでは済まないだろう。例えば大西発言によって、全国で巫女さんバイトや巫女さんパートが居なくなれば、神社はやっていけなくなる。神道政治連盟だって選挙が出来なくなるのだ
*1衷哀天皇の后オキナガタラシヒメ(神宮皇后)は明らかに霊能力者だった。
*2この結婚は、出雲とヤマト間の政略結婚でもあるが、オオモノヌシが物部氏の氏神だったことを考えると、出雲+三島+物部によるヤマト支配の構図が伺える。実は筆者は高槻に引っ越して、10年程でそう思うようになった。
*3なおAV業界には巫女モノというジャンルがある。大西議員はこの手のアダルトビデオを趣味にしていたのではあるまいか?オッサンはどうもそういう顔をしておる。所詮口先だけ只のスケベ爺だ。
(16/03/25)

 自民党参院選目玉候補の乙武洋匡氏に5人の愛人が居たことが判って大騒動。五体は不満足でも、あと一体はそれを補って余りあった、などと不謹慎なことを云うつもりはありませんが・・・男ならみんなそう思っただろう・・・これで自民党参院選目玉の線は消えた。澤穂稀という線もあったらしいが、「なでしこ」があんな負け方をしたのでは澤も選挙どころではないだろうし、第一イメージが悪い。
 衆院京都3区補選では候補をたてられなかったり、このところ自民は選挙以前の候補者擁立問題で躓いてばかりだ。執行部や地方組織に危機感が薄れてきたのではないか?。その理由は過去の 二度の総選挙で野党が壊滅状態になった。そして増えたのがあまり選挙経験のない若手議員。これが今の政権の足を引っ張っているのだが、執行部はどうもそれがよく判っていないようだ。執行部は候補など政見・見識はどうでも良く、イメージで引っ張れば国民はどうにでもなる、と勘違いしているのか?。
 何時までもコイズミ郵政選挙の陰を追い続けていては、たちまち没落だ。
(16/03/24)

 最近政権筋からよく聞こえてくる言葉に「理論的に見れば・・・許される(或いはあり得る)」というのがある。例えば、高市*総務相(と云っても所詮奈良の同和の親分の家系=)の「理論上は放送法に基づく放送局への電波停止処分が出来る」発言。次は日銀黒田の「理論上はマイナス金利には未だ余裕はある」発言。更に昨日参院予算委員会での、内閣法制局長官「理論上は憲法は日本の核兵器使用を禁じていない」発言。こういうのを聞くと、彼ら法文系人間の使う「理論」と、我々理系人間が使う「理論」との間に、相当の乖離があるように思える。
 一番典型的なのは法制局長官答弁である。彼の認識では現憲法には核兵器保有・使用を禁止する条文がないから、何をやっても構わないのが理論ということだ。高市・黒田の認識も同じようなものである。彼等の云う理論とは、法律に書かれていないことは、何でも出来るということで、これは殆どヤクザの言いがかりのようなものだ。
 しかしこれは明らかに間違いである。我々理系人間の言う理論とは、その前の物理法則に則って、現在の状況を説明したり、将来を予測する手段なのである。当然ながら何でもありではない。一つの理論を「作ろうと思えば、前の理論を否定しなくてはならない。そのためには途方も内時間と労力が必要である。ガリレオに代表される地動論者がアリストテレスの天動論を覆すに要した時間はおおよそ1700年である。
 上に挙げた三名がそれほどの努力を払っているとは、到底おもえない。只の思いつきである。思い付きをを理論というのは、学問に対する大変な侮辱・冒涜である。
*今メデイアで話題になっているのは、二股三股を欠けるゲス男。ところがこの女、かつては政界で二股三股をかけていたのだ。小沢一郎まで色目を使ったゲス女なのだ。
(16/03/19)

 民主党と「維新の会」が一緒になって、新党名が「民進党」。昔に帰って「民権党」の方が良かったような気もするが、公募だから仕方がない。これに自民副総裁の高村が噛み付いて「党名を公募にするとはポピュリズムだ!」と批判。ところが肝心の「自由民主党」自身が公募だったことが判って逆効果。
 なんでこの副総裁は、ここまでアホなんでしょう?昨年の安保法案のときは、ホルムズ海峡が封鎖されると北海道で凍死者が出る、などと子供だましのおとぎ話レベルナンセンスをマジメな顔でテレビで喋るのだから、無知・不勉強極まれり。政治家として30点。落第だ。
 その馬脚が現れたのが、今回公募党名問題。アベもこんな変な爺さんを抱えていては頭が痛いだろう。なお変なのは爺さんだけでなく、若いものにも一杯いる。これは自分の身の不徳。
(16/03/15)

 自民はとうとう京都三区補欠選は不戦敗を選択。要するに候補を立てられないということだ。以前自民京都府連はシンクロの奥野を立てるという噂があったが、奥野に断られたのだろう。奥野にしてもうっかり自民の口車に乗ると、やれゲスの後釜だ、と何を云われるか判らない。こんなことで勝てるわけがない。将来シンクロ協会強化委員から更に協会理事辺りを狙っているのだから、ゲス議員の所為でキャリアに傷をつけるわけに行かない。そういうことも判らないのが田舎者の田舎者たる由縁。もっとも京都三区と言うのが何処を指すのかよく知らないが。
(16/02/29)

 昨日BSフジプライム。テーマは軽減税率。ゲストスピーカーは自民税調vs民主党。面白いのは二人とも大蔵省OBで主税局出身ということ。税金のプロ中のプロというわけだ。自民が先輩だが、後輩の民主も負けていない。この辺りが、さすが東大だ、という気がした。プライドが高いのである。
 さて問題は軽減税率の線引き問題。民主古山の突っ込みに対し、自民税調は防戦一方。結局答えに窮し最期は「国民の皆様から様々なご意見・問題点の指摘を頂き、政策に反映させたい」と答えにならない言い訳で逃げる。要するに、誰も何も判っていないということを暴露しただけだ。この番組を見ていた一般国民は、軽減税率の実態を理解出来たでしょうか?おりしも前日の衆院予算委員会で麻生は「現場では混乱が生じると予想される・・・国民はそのつもりで覚悟していただきたい」とトンデモ答弁。
 そもそも軽減税率は一昨年衆院選で、公明の支援を受けるために自民が受け入れた妥協の結果。理念も何もない、選挙のための野合の産物である。そんなもののために、何で国民が覚悟しなくてはならないのだ?なんとなく本土決戦のための大本営発表のような気がする。
16/02/18)

 民主党が甘利秘書とURとのやり取りを録音したテープを公開すると、途端に甘利は一ヶ月の入院。これ昔よく使われた手なのである。そういう点で今のアベ官邸のやる手は古臭い。官房長官があの秋田のハゲネズミだから仕方はないが。
 このテープの最大の問題は、20数億の補償金請託疑惑である。これが秘書Kの一存か、甘利の意向を受けたものかが問われる。この秘書が一体何者なのかがよく判らない。当初の報道では公設の政策秘書だということだった。この場合彼は国家公務員である。それが議員の口利きに関与したとなれば、現在の公設秘書制度そのものがひっくり返ってしまう。この制度は小沢政治改革の一環だったが、結局は全く自民党の食い物になってしまっただけという皮肉な結果になってしまった。
(16/02/16)

釈明記者会見が始まってから1時間で大臣辞任、新大臣発表。20日に問題が発覚して一週間、色々対策を練っていたのでしょう。しかし秘書の行動の説明が出来なくて・・・他にもややこしい話があって・・・今回の決定。甘利は平成13年~14年かけての700万円についてのみ説明している。この中でも非常にややこしい処理をしており、俄かに信用できないが、マスコミに出ている数字は1200万。残り500万は何処へ行ったのか?また、何故甘利はあっさり辞任を表明したのか?
 一部の金の動きは既にマスコミで報道されているが、以下筆者独自の視点でこの問題を眺めてみる。
1)千葉県S社とは何者か?
 問題の始まりはこの会社からだ。報道では建設会社と云われているが、前後から見るとこの会社は産廃業者だ。産廃業者は解体業者と背中合わせ。両者を合わせて環境業と呼ぶ・・・所謂人権団体とは紙一重。実はこの業界は、右翼・暴力団と係わりが深いのだ。この分野は同和関連の中核産業。同和団体は、かつては社会党左派の実力行動部隊だったが、同和対策特別措置が廃止されたこと、社会党の分裂で左派からは利権が得られなくなった。そこで方針転換、保守・民族路線への回帰。今の反在日ヘイトスピーチをやっているのは、みんなこの連中だ。そして、同和ー右翼・暴力団ー環境業の密接な関係が生まれたのである。
 本日毎日新聞朝刊では、S社と千葉県・URTの仲介に都内右翼団体が介在したといわれる。S社は右翼と深い繋がりがあったのだろう。
2)行方不明の800万
 現在行方不明になっている金は、秘書Aが使い込んだとされる300万と、S社が提供したとする1200万との差額500万と合わせて800万である。秘書Aが一人で300万を一年で使い込んだというのも信じがたいが、残りの500万は更に理解不能。300万はおそらく仲介の右翼への手数料。残り500万はおそらく甘利本人か系列新人議員の選挙費用。14年暮れには、アベの気まぐれでやらなくてよい衆院選をやってしまった。新人議員は大変な負担だったのだ。
3)S社の狙い
 S社は当初、千葉県・URに対し5億の補償を要求したが、結局2億数千万で折り合いがついた。しかしこの過程で、甘利事務所とURとの間で12回もの会合・話し合いが行われた。これは異常な数字である。甘利側からURへ非常に強いプレッシャーがあったとしか考えられないが、それはさておき、その背景を考えてみよう。
 現在URは古い団地や集合住宅を解体・統合して、新しい住居環境を作ろうとしている。そこで発生するのが莫大な解体・産廃処理利権である。S社はおそらくこの事業に参入したくて甘利事務所を利用しようとしたのが本音だろう。
 産廃事業は国交省所管ではなく、経産省所管。URの所管は国交省だが、甘利は経産省畑。領分が違うと思うだろうが、産廃処理業は経産の領分。甘利の守備範囲と重なるのである。そう考えれば甘利側のURへの執拗な要求はあり得るのである。
4)結論
 1200万円の工作資金で、S社がURの指名業者になれたかどうかは判らない。しかし甘利があっさり大臣辞職を決めたのには、次の二つの理由が考えられる。
(1)秘書が行った資金ロンダリング工作に不備があり、公の場での説明に困難をきたしたこと・・・甘利にしてみればこのバカたれと云いたいだろう。
(2)この過程で現れてきた右翼団体。これは当然暴力団との関係を疑われる。そもそも依頼主のS社だって同類だ。これは今の世界政治家にとって致命傷だ。
(16/01/29)

 本日17時からの甘利記者会見。一週間懸かってあの苦しい弁明では、スタッフの能力が疑われる。要するに2回に渉って100万貰ったのは事実なのだ。問題は後の1000万。それが何処に消えたか、なのだ。中間に誰かが必ずいる。それが行方不明の300万を持ち去った訳だ。右翼かヤクザか、どっちみちその辺だろう。
 甘利の説明が世間に納得されようがされまいが、アベは甘利を続投させる方針。なぜかと言うと、TPPとか中国経済減速というピンチに、甘利に取って替われる人材がいないからである。
 人材不足は経済問題だけではない。例の高木パンテイードロボー大臣もさることながら、沖縄・安保という重要課題に中谷という頭の悪いのを当てなければならないことや、日本の科学技術発展の責任者である文部科学大臣に馳という体育会系を持ってこなくてはならない、などろくなのがいない。
 これは現在の自民党人材不足が原因である。その原因は06年の郵政選挙。これで政策に疎いコイズミチルドレンが大量誕生した。これは09年の政権交替で大部分が居なくなった。しかし政策通のベテランの多くも自民党を離れた。決定的なものは、12年アベ政権の誕生である。ここで又アベチルドレンという有増無増を大量生産。ベテランは命脈を絶たれた。
 06年の第一次アベ内閣は、アベ自身が舞い上がって出来たお友達内閣。閣僚や党幹部を側近で固めた。しかしこのときは自民党内に未だ人材に余裕はあった。だから07年参院選で負けても、とにかく政権は維持できた。しかし現在のアベ政権を見ると、枢要部を側近で固めるという のは変らないが、人材に余裕が感じられない。一種の純血主義で、アベシンパ以外は許さないという風潮が広がり、党や官邸から政策通を排除したためである。
 今の自民党は数だけは圧倒的だが、中身では深刻な人材不足に陥っているのである。
(16/01/28)

 甘利疑惑献金問題について、早速自民高村や稲田が陰謀説を唱えて援護射撃。バックにアベの指示があるのだろう。さて彼ら陰謀説の根拠は、告発者がテープや写真を用意していたことである。善意の陳情なら、そんなことまでしなくて良いだろうという甘えである。確かに昔は何でもナアナアで済んだ。しかし時代は変わっている。ここで注意しなければならないのは、告発者が千葉県の建設業者だということである。
 昭和50年代あたりから公共事業の会計検査が厳しくなって、事業の発注過程は昔のようなナアナアでは済まなくなり、必ず打ち合わせ記録簿が要求されるようになった。更に平成になると、これもテープ・写真記録が当然になった。告発者は建設業者だから、誰かと会合する場合、録音・写真記録は当然と思い込んでいたのだろう。
 そもそも甘利は、資金授受に関して違法性はないと断言している。それなら録音されようが写真に撮られようが構わないから、陰謀説が出てくる余地がない。それにも拘わらず、陰謀説で論点をずらそうというのは、やっぱり後ろめたいことがあるのじゃないかと疑われてしまうのである。
 なお、あの高村という副総裁はもう駄目だ。年で殆ど脳軟化症・認知症状態。さっさとあの世に送ったほうが、本人にも国民のためにもなる。
(16/01/24)

 アベは施政方針演説で20何回も”挑戦”を繰り返したらしい。所詮成蹊裏口入学だから、東大・早稲田で固めている自民党本流には、”挑戦”しかなかったのだ。さて、軽井沢事故を起こしたバス運行会社イーシーピーも、それに発注した企画会社キースツアーも、コイズミ規制緩和で生まれたベンチャー。つまり”挑戦”企業だ。例の福知山線脱線事故を起こしたJR西日本も、規制緩和に乗ってダイヤの限界に”挑戦”してしまった。軽はずみな挑戦が、このような惨事を起こしたのである。
 他にも選挙に”挑戦”して世間の顰蹙をかった、〇〇チルドレンというシロートも大勢いる。いい年した大人が、経験に乏しいシロートを”挑戦だ”と云っておだてるのもいい加減にせよ。
(16/01/23)

 千葉の建設会社はURとのトラブル解決口利きに、甘利側に1200万円を渡したという。URはその事実はないと言う。甘利事務所は曖昧。そもそも問題の発端となったトラブルは解決したのでしょうか?しておれば建設会社がわざわざ週刊文春に告発するわけがない。こういう場合、アベチルドレンのようなチンピラならいざ知らず、甘利ほどのベテラン代議士が直接口利きすることはあり得ない。必ず中間に第三者が居るはずだ。もし本当に1200万払って何も解決出来なかったとすれば、中間がネコババしていたことになる。
 こういう話は、実は昔よくあったのだ。デベロッパーが地元対策費だといって経費を落としたが、実は何にもしていなかった、実は脱税の名目に使われただけという話。山東昭子が建設会社社長を「ゲス」とののしったが、ことと場合によっては、議員本人が名誉毀損で訴えられることがあるから、国会議員は言葉は慎むべきだ。まあ、こんな女、ゲスではなく「ブスの極み」と云ったほうが良いだろう。

 甘利は麻生、菅と並んでアベ内閣を支える三本柱の一本と云われる。その一本にひびが入ったわけだが、筆者はこの中では一番危ないのは官房長官の菅と思っている。彼は高卒で秋田から上京し、明治に夜間で通い、どういうわけか国会議員秘書になった。そして只の秋田のハゲネズミがとうとう国会議員となり、何時の間にか官房長官までなってしまったのである。何故こういうことができたのか?
 彼の特徴は陰のない人間ということだ。陰がないということは、思想・哲学始め自己を明確にする手段を持たない・・・捨てる・・・と言うことである。つまり普段は何処にいるか判らない。しかし肝心なときにはボスの傍にいる。こういう人物は過去にも居た。戦後では、例えば飯島勲、竹下登も角栄健在のときはそうだった。そして瀬島龍三である。彼らの共通点は、人間的には面白くも可笑しくも何にもないことである*。何にも喋らず只そこに居るだけ。しかし情報だけはしっかり握っている。菅はそういうやり方をコイズミ政権時代に飯島から仕込まれたのだろう。こういうタイプの人物の処世は、まずボスに徹底忠誠を尽くすことである。ボスに降りかかる火の粉やゴミを、消してしまう。手段は選ばない。それ以外のことは考えず、自分の影を消してボスの身の回りを守ること。これが出世のポイントだ。
 おそらく今後彼の影の部分に、マスコミの注目が集まるだろう。
*瀬島龍三の著書に「幾山河」というのがある。ある人に読めと云われて読み始めたのだが、2~3ページで読むのを止めてしまった。何を書いているかと言うと、単に何時何処で何をしたことの羅列である。小学生の夏休みの宿題のようなものだ。これに比べれば、NHKの中学生日記の方がよっぽどマシである。
(16/01/22)

 メキシコで麻薬王グスマンが逮捕されました。この男これまで2度捕まり、その都度脱獄に成功し、シャバでは結構優雅な暮らしをしていた。何故でしょう?彼は麻薬の利益で看守や警官を買収し、貧困者にばら撒きをやっていたからだ。民衆に結構人気があったのだろう。こういうのは古今東西大勢いる。イギリスではロビンフッドや海賊キッド、我国では大盗賊石川五右衛門や日本左衛門或いはネズミ小僧などである。
 バラマキで人気を上げようとするのは何も盗賊だけではない。最も酷いのはギリシアローマ以来政治家である。今国会で審議される28年度予算案の特徴の一つにばら撒きの際立ちがある。例の低所得高齢者向け給付金とか、軽減税率とか法人税減税である。ばら撒きの主な原資は、円安効果にともなう所得税収入だが、このところの中国経済減速・原油価格下落でそれも怪しくなってきた。従ってまたもや金融緩和・・・言い換えれば国債発行を増やし借金を重ねる・・・ことになる。税収が頭打ちになって借金だけが増えれば、日本は当にギリシアとなる。
 なお上に挙げた盗賊の末路はみんな哀れだった。五右衛門は釜揚げ、日本左衛門は打ち首、ネズミ小僧は張り付け獄門。
(16/01/09)

 消費税軽減税率問題が。アベの鶴の一言で決着。それも長い将来を見据えてのことではなく、来年参院選対策のためだ。似たようなことは、今年8月新国立競技場問題であった。これも関係者同士で決着が付かず、結局は総理大臣の裁定を仰ぐというお粗末な話。これもことの本質ではなく、安保法案を巡って低下してきた内閣支持率を上げるための奇策。いかにも長州=チョーセン人らしい、ずる賢さが見える。
 普通の会社なら、新国立問題など課長かせいぜい部長クラスの事案。軽減税率にしても常務レベルで決着をつけるべきものである・・・そもそも外食をどうのこうのという話など、首相がタッチする内容か、と云いたい・・・。それが出来ずにトップが出てくるとは、組織管理職や経営陣の能力が劣化している証拠である。
 何時からこんなことになったのか?一つは橋本行革、更にコイズミ時代の官僚いじめと中間階層を飛び越えたトップダウン政治。しかもそれに対し、マスコミ始め国民みんながやんややんやと声援を送った。政治の水戸黄門化.。つまりポピュリズムである。その結果が大阪の橋した。
 もう一つがインターネットの普及。かつて情報は中間階層が独占していた。しかしネットの普及で情報が大衆化しでもそれに触れることが可能になった。その結果がネット世論の形成である。ネット世論の最大の問題は、その時点での雰囲気に呑まれ、将来に対しては無責任ということである。
 しかし小選挙区制・・・これは三番目の問題・・・では、ネット世論を無視しては選挙に勝てない。かくて政治はひたすら大衆化・・・ポピュリズム化し、かつて国家(企業)のバックボーンを担ってきた中間階層*は社会から排除されることになった。その結果が今の軽減税率のような瑣末な問題まで、総理大臣が出てこなくてはならなくなった理由である。
 しかしこれはほんの一例に過ぎない。今後あらゆる問題に於いて、このようなケースが発生するだろう。トップへの権力の集中は、責任の集中でもある。しかし逆に国民全体では責任の分散でもある。それは政治家・官僚・大衆の無責任化を産み、国家滅亡の原因となる。現在のアベ一極集中政治は当に国家滅亡の兆しである。
*アメリカでもこの問題は深刻で、ヒラリーの主張は、常に中間階層の復権である。それを嫌がるのが共和党保守派、即ちGSのようなマネタリスト。
(15/12/15)

 散々揉めていた軽減税率が、官邸と公明の裏取引で食料品1兆円枠で決着。始めから着地点はある程度決めておくが、いきなりは出さない。観客の反応を見ながら、小出しにしていかにも苦心しているように見せる。フリだけはするが、実質は何もしていない。こういうのをカブキと言うのです。ワタクシに言わせれば、大歌舞伎ではなく只の田舎芝居だが。
 90年代日米構造協議の折にアメリカ側から散々言われた皮肉です。それを今になって再現するのだから、当にアベらしい「日本を取り戻す」だ。またしてもコケにされたのが、内閣と自民党、特に党税調、それから霞ヶ関。本人は一流役者を気取って、最期はオレが決めるんだ、と庶民に善政を施していると思い上がっているのだろうが、足元ではなんとなく、きな臭い臭いがする。
(15/12/11)

 高木パンツドロボー大臣に新たな香典疑惑。あまりにもレベルが低すぎるので、ここで取り上げるのはいささか気が引けましたが、なんとなくこの事件、かつての第一次アベ内閣松岡還元水事件に酷似している感がするのです。
 あの時も松岡は辞任を拒否して、結局自殺に追い込まれた。追い込んだ犯人が、当時の首相アベ晋三であることは明らかです。これが長州のやり方なのです。
 今回も高木は辞任を拒否し続けています。本心かどうか判らない。これが来春通常予算成立のためのスケープゴートだとすれば、彼の運命は決まったようなもの。
(15/12/07)

 福島県議選で自民が過半数に届かず敗北。福島県は元々自民党の金城湯池、しかもアベは総理就任以来、福島詣でを欠かしていない。にもかかわらず今回の結果は何故だ!谷垣は何をやって居るのだ!一つ考えられるのはやっぱりTPP問題。しかし民主党は3議席伸ばしている。元々TPP導入の検討を始めたのは民主党。つまり民主党はTPP派なのである。と言うことでTPPだけでは説明できない。総裁が福島の宿敵長州出身だからか?
(15/11/16)

 来月に迫った大阪府知事・市長ダブル選挙。ギリギリになって自民党本部は、アンチ「おおさか維新」の自民党候補支持を決定したが、なんとなくいやいやしぶしぶ感がある。これはアベが未だに、橋したや松井に未練を持っているからだ。これに引導を渡したのが谷垣というところか。飽くまで橋した・松井に拘れば自民党本部は、大阪の自民党地方組織を敵に廻すことになる。これでは来年の参院選は戦えない。そこでやむなく、てな話だ。
 一方の橋した維新は「いうこと聞かないと、参院選で全国に候補を立てる」と脅すが、こんなもの何の意味もない。「おおさか維新」が物言うのは大阪府下だけ。兵庫県に行けば途端に支持が下がる。まして全国区となれば誰も振り向かない。そもそも「おおさか」というネーミングが悪い。こんなので宮城県で立候補しても嫌われるだけだ。何故アベはこれほど橋したに拘るのでしょうか?お互い朝日嫌いが共通する。
 東北は明治維新時の官軍横暴から、西日本に対してはイメージが悪い。西日本の人間は「維新」という言葉は全国的価値を持っていると思っているが、地域によってはそうでもないのだ。日本は狭いようで広い。
(15/10/31)

 アベが日程緊密を理由に、秋の臨時国会をサボることにしました。日程緊密というのは言い訳で、本音は国会に出たくないから、つまり逃げの一手。臨時国会で懸案問題が一気に噴出す可能性がある。例の安保法案問題はもとより、沖縄辺野古基地問題、TPP問題、マイナンバー疑惑、アベノミクス効果など幾らでもある。なかでも最大はTPP。これに対する農業関係者の反発は激しく、来年の参院選に大きな影響を与えるだろう。
 アベノミクスも化けの皮が剥がれた見方が強くなっている。最近の毎日新聞調査では、一部上場企業の6割強が効果なしと回答。効果あり回答は2割弱だ。経済界からも見放されているのである。政府は3年後GDP600兆円、出生率1.8など景気の良い花火を打ち上げるが、市場は冷淡で全く動かない。既にアベノミクスに見切りをつけているのだろう。
 懸案問題が多ければ、そのための模範解答が多数必要である。これらには一貫した論理が必要である。ところがこれまで店を広げすぎたばかりに、なかなかそれができない。だから臨時国会を開けないのだ。それにも拘わらず本人は暢気にアメリカの空母に乗ってウキウキしている。
 なお、臨時国会を開かないということは、経済界が要望している補正予算を含む実体経済対策はやらない、という意味だ。つまり経済対策は日銀の金融緩和しかない。日本の経済界は、こんな抽象的雲の上の対策を欲しがってはいない。こんなことでは経済界からも見放される。
 ボクチャン逃げたい、と言うのが本音。
(15/10/18)

 政府官邸までユネスコ資金提供停止なんて言い出した(菅のハゲネズミ)。ではアメリカはこの件に対してどう出るか?そもそも南京虐殺事件を最初に世界に報道したのは、アメリカマスコミである。だからアメリカがこの報道を否定するはずがない。一方当時の国民党や共産党は、この事件はなんの言及もしていない。要するにどうでも良かったのである。
 つまりこの問題は元々日本vsアメリカの問題なのだ。だからこの事件を過度に否定すると、アメリカの機嫌を損ねることになる。そもそも南京事件否定論者はアメリカに抗議しなければならない。ところがT政府・自民党始め日本右翼・保守派はこの件になると、みんなだんまりだ。アベ政権はそこまでやれますか?
 戦後このガセネタを誇大化したのは中国共産党。それにみんな踊らされたのである。こういう場合、踊らそうという勢力に反発すれば、相手はそれを利用して、更に煽る。こっちも負けまいと思い更に事態はエスカレートする。つまり、きりが無いのだ。
 ではどうすればよいか?ずばりほおって置けばよい。その内みんな忘れてしまう。忘れさせまいと相手は色々画策するだろうが、いずれ廻りから馬鹿にされるだけだ。南京記念館など中国政府は国民教育のために、学校・職場に見学を強制するだろうが、みずから進んで見に行くものなど誰も居ない。
(15/10/13)

 南京事件の記憶遺産登録で、自民党の二階総務会長が、日本によるユネスコ資金援助を見直すべきだ、と発言。だからワタクシは和歌山県という田舎者が嫌いなのだ。ところが、自民党総務会でもこういう発言が出たらしい。
 二階俊博始め、自民党メンバーは、ユネスコが日本の資金で動いていると勘違いしているらしい。最大の援助国はアメリカ。アメリカとユネスコとの関係も好くはない。だからユネスコ職員には新興国や途上国出身者が増える。そこに目をつけているのが中国なのだ。
 さて二階俊博のような、頭の悪い人間のいうようにしたら日本はどうなるのでしょうか?まずフランスEUスとかユネスコ支援国から反発を受ける。その次にやってくるのは、、日本が資金を引き上げれば中国がその後を埋めにやってくる。それだけではない。ユネスコが登録する世界遺産は記憶遺産だけではない。文化遺産・歴史遺産や自然遺産もそうだ。経済効果から云うと、この三つのほうがはるかに大きい。しかもユネスコは過去の遺産登録取り消し権限ももっている。つまり二階や自民党総務会の云うようにやれば、日本が今後登録申請しようとする各遺産はみんな却下されたり、過去の自然遺産や歴史遺産の登録も取り消されてしまうかもしれない。百害あって一利なしだ。それでよければ、どうぞおやりなさい、ということだ。
 二階や自民党総務会の発言は、国際政治を全く無視し、単に個人感情を発現しただけの低レベルのものなのである。何故こいつ等はここまで頭が悪くなれるのでしょうか?そこで不思議なのは、何故国政政党である自民党がここまで、国際的地域政党に堕落したか、だ。ことの始めはコイズミ純一郎の下らない郵政民営化から始まったのだ。
(15/10/12)

 昨年だか、小渕優子の政治資金問題がばれたとき、BSフジの某番組に例の飯島勲が現れて「・・・こんな透明な政治資金報告書は見たことがない。あらゆる点まで領収書が付いている」とべた誉め。返す刀で「300ページに及ぶ報告書を領収書と照らし合わせて一々チェックできますか?途方もない時間が懸かりますよ」と居直る。それに対しフジ側キャスターは何も言えずフンフンとうなづくばかり。ワタシはそれを見て、この野郎、相手がシロウトと思って嘘ばっかりつきやがって、と思ったのである。
 まず第一は政治資金報告書の項目に全て領収書があるから透明だという嘘である。領収書など後から幾らでもくっ付けられる。問題は資金の流れが、それで全て説明できるかどうかである。出来ないから、優子の資金管理団体責任者の町長はPCのHDを壊したのである。それが逮捕理由となり、今回の有罪判決となった。
 第二は高々300ページの報告書のチェックに、途方もない時間が懸かるという嘘である。この程度の作業なら、慣れた弁護士や税理士なら数時間もあれば出来る。実際、ワタクシはある未払い工事代金請求裁判で、原告側の鑑定人を引き受けたが、原告請求額が妥当かどうかをチェックするために、被告への請求を全部見たことがある。100ページほどの分量だったが、2時間ぐらいで領収書も含め全部チェックが終わった。その間始めからの再チェックもやっている。。中に怪しいのもあって、それを原告の担当者に問い詰めると、「それは黙っといてください」というので、裁判官もアンカー工事にはシロウトだから黙っておいてのである。
 つまり、その道の専門家ならこの程度は大したことはないのである。
 それにしても不思議なのは、自民党の危機になると何故こんな持代遅れの生きた化石、政界ラスプーチンがテレビに登場するのか?フジはサンケイの系列だから、その関係で親会社から押し付けられるというケースは考えられる。しかしフジ・サンケイが保守本流を主張するなら、もう少し人を選ぶべきである。こういうのがウロチョロでかい顔をするから、何時まで経っても日本保守は駄目なのだ。
(15/10/10)

 第三次アベ内閣が発表されましたが、その数何と20人。昔の55年体制時代も段々閣僚の数が増えて26人までなった。これを橋本行革で半分の13人まで減らした。ところが第一次コイズミ内閣以降段々と増えて、第二次アベ内閣ではほぼ今と同じくらいの数になった。これは自民党が掲げる行政合理化とは逆方向である。経済面でのインフレ目標は達成できないが、大臣のインフレだけは確実に進む。
 なぜかと言うとずばり党内事情だ。現在自民党内での大臣待機者はおよそ60人。これを放っておくと党内に人事不満ガスが溜まり、主流派求心力低下のおそれがある。もう一つは党内反主流派の処遇。これを冷遇すれば、同じように反主流運動に繋がる。そうなるよりは内閣に取り込んで、名前だけのポストを与え、懐柔する方がメリットが大きい。虎は野に置くより、檻の中で飼い殺しにしたほうがよい、という長州的陰謀。ドッチミチ秋田のハゲネズミこと菅とか、飯島勲あたりの入れ知恵だろう。
 そう思えば、新閣僚および自民執行部の少なくとも1/3は飼いならされた虎で最早飼い猫だ。代表は岸田・石破・谷垣と云ったところ。
15/10/08)

 「一億総活躍担当相」なるものが創設されるそうだ。担当相が出来るということは、いずれ「一億総活躍法」なる法律ができ、それを実施する担当省庁も出来る。当然そこに莫大な利権が転げ込むことになる。実はこのアイデア、古い「国家総動員令」の焼き直しである。だれがこんな古色蒼然法をもちだしのか?筆者の勘読みでは稲田朋美とか、アベ側近シンパで作る「日本会議」なるカルト団体メンバーではなかろうか。「一億総活躍法」の延長に何があるか?自民党保守派や「日本会議」の狙いは新型徴兵法だ。 
 日本では昭和13年に物価統制令、14年に国家総動員法が施行された。結果はどうか?その後統制経済の日本やドイツのGDPは下がり続けた。一方自由主義のアメリカは大恐慌の後遺を切り抜けて、対日独戦に踏み切れた。この差は何処から産まれたかを、今の政治家・官僚は十分学ぶべきである。

下村がやっと辞意を表明しましたが、今のアベ内閣にはさっさとクビを切らなけりゃならないのがまだいる。それは防衛の中谷と、財務の麻生だ。
 中谷の頭の悪さは今国会で十分証明されたが、アメリカもこれのアホさかげんにうんざりしただろう。麻生も頭の悪さではこれにひけを取らない。還付税で馬鹿なことを言ったばっかりに初めからやり直しだ。
 つまり、今のアベ内閣と言うのはこういうアホ連合で成り立っていたのである。こういうアホを陰でウロチョロ這い回ってあやつってきたのが、秋田のハゲネズミこと官房長官の菅義偉。では何故こんなアホでも政権が維持ぢるのか?国民が彼ら以上にアホだからだ。
(15/09/25)

 やっぱり思ったとおりの強行採決だった。60年安保の時も強行採決だった。前のときも今回も、別に強行採決しなけりゃならない状態ではなかったのにやっちゃった。本音はとにかく強行採決をやりたかったのだろう。これでボクチャンもおじいちゃんと肩を並べられるようになった、ウレチイウレチイてなモンだろう。
 岸家の血は争えんのか?それとも吉田松陰以来の長州テロリズムの血か?
 強行採決と言うのは、この法案が一族(議会)全体から認知を受けていないということである。つまり妾の子と言うわけだ。従って、この法案を根拠にする自衛隊も、やはり妾の子呼ばわりされるわけだ。自衛隊を妾の子にしたのは、野党ではなく、自民党だTったという事実を忘れてはならない。
(15/09/18)

 公明に自民の一部も反対して何処へ行くのか分からなくなった還付税案。本当に新国立みたいになってきた。新国立も競技場だけなら良かったのに、巨大キールアーチが出てきて潰れてしまった。今度の還付税もそれで、軽減税率だけだったら何とかなったのに、マイナンバーなんてキワモノをくっつけたために、前に進めなくなった。財務省と総務省ら霞ヶ関官僚がくっついて、好きなようにやろうとしたのが運のつき。自民は野党に対し対案を出せというが、現実は霞ヶ関vs与党(公明+自民一部)の対立になっているから、自民が対案を出さなくてはならない。それが出来なくなっているのだから、最早政権与党の資格なしだ。
 さて筆者個人としてはどうかと言うと、先日4chワイドショーである国際弁護士が言っていた、還付税先払いが良いとおもう。筆者はあまり他人のアイデアを誉めたり、賛成したりしない方だが、これは上手い方法だと思う。メリットは次のとおり。
1)まず面倒くさくない。とにかく消費税10%を採ればよいのだから、余計な作業がいらない。
2)還付の窓口は各自治体になるが、従来この種の補助金事業はやっているので、自治体側も場慣れしている。これは大事で、新規事業に付き物のトラブル・混乱発生を防げる。無論マイナンバーなど必要ではなく、情報端末も無用。
3)貰った還付税をそのまま貯蓄に廻すのはそういない。大抵何かに使ってしまう。そこから新たな消費が生まれる。
 一挙三得だ。
(15/09/16)

 消費税について麻生が「軽減税率はめんどくさい」とか「マイナンバーカードを持たないのは税の還付を受けられない」とか、消費者の神経を逆撫でするようなな発言を繰り返すので悪評紛々。これで内閣支持率は10%は低下しただろう。
 さてこの発言、内閣の本音かどうか未だ判らない。そもそも軽減税率について、与党内で協議を重ねてもなかなか結論が出ない。そこで麻生が財務当局に立案させたところ、出てきたのが今回のマイナンバーと組み合わせた還付制度。いくら麻生がアホでも、こんな制度を消費者が、はいそうですかと、受け取ってくれるはずがないことグライは判る。
 そこでわざとマイナスになることを強調するために、アドバルーンを揚げる。官僚を悪玉に仕立て世論を煽ったあと、アベがでてきて手仕舞を指示。財務省にはこれは世論の要求だ、といえば彼等に責任は及ばない。霞ヶ関・公明両方の顔がたつ。おまけにこれで世論は静まり、内閣支持率はアップ。新国立と同じ猿芝居だ。
 このようにアドバルーンを揚げて世論の動向を見、その結果でトカゲの尻尾切りをするのは佐藤栄作の得意技。血は争えん。さてその結果出てくる負担軽減案がどのようなものか、未だ判らない。
(15/09/11)

 昨日BS8chプライムニュース。ゲストは安保法案反対13万人デモ主催者側の若者二人。対するのは自民党の武見敬三。武見が二人に反論して何を言い出すかと思うと、「君達若者は安保をよく判っていないんだ」と切り出し、これまで政府自民が繰り返してきた主張を、あたかも教師が小学生に説いて聞かせるような、上から目線での説教。馬鹿じゃなかろうかと思ってチャンネルを切り替えた。
 武見が解説するようなことなど、この二人はとっくに知っている。当に釈迦に説法。それにも拘わらず反対世論がこんなに大きいのは、知識が乏しいのではなく、法案そのものに信頼が置かれていないからだ。その点を武見や自民は、頭が悪いから理解出来ないのだ。
 筆者個人としては日本独自の安保政策は必要と思うが、今回の法案は信用できない、と言うのが率直な印象だ。何故法案に信頼が置かれないのか?その理由は(1)法案の出生過程がノーマルではない、2)中身がお粗末過ぎる、の2点である。これだけで我々の業界ではアウト。
(1)出生がノーマルではないということは、この法案は嫡出子ではなく非嫡出子・・・つまり妾の子・・・だということだ。母親が日本のアベ政権だと云うのは明白だが、父親は誰かと言うと、アメリカである。その証拠が今年5月のアベの米議会演説。日本で国会審議も始まってもいないのに、いきなり夏までには安保法案を成立させるとぶち上げた。これは自分の子だというのを一族ではなく、他人に公表してしまった。本人としては退路を絶ったつもりだろうが、現実には対アメリカ全面降伏の表明に過ぎない(とアメリカは思うだろう)。
 無論非嫡出子にも嫡出子と同じ権利を与えることは出来る。但し法的にそうなっても、継子扱いされるのは当然だ。
(2)中身のお粗末さは云うまでもないが、筆者は次の2点を指摘しておく。まず集団的安保適用に多くのケースを例示しているが、殆どが非現実的ナンセンス例である。中でもサイテーはホルムズ海峡神話。今頃こんなことを云っているようでは自民党の頭は30年以上遅れている。政府は封鎖されると石油が入ってこなくなり、その結果北海道などでは凍死者が出るなどと、三文紙芝居みたいなことを云っている。もし北海道で石油が不足すれば、本州から持っていけばよい。そのために石油備蓄制度があるのだ。高村や自民保守派はこんな初歩的な知識すらもちあわせていないのである。
 もう一つが国会で不安定答弁を繰り返す中谷の存在である。内閣は何故こんな頭の悪い人間を防衛相という要職にすえるのか?国民はみんなあきれ返って居るよ。本当にしっかりした法案なら、中谷のようなアホでもまともbな答弁は出来る。それが出来ないのは、法案自体に欠陥があるからだろう。
 なお、ワタシが見るところ、中谷とか髭の佐藤など防衛大卒業生は、企業なら係長がいいところ。ワタクシも防衛大卒は僅かだが知っているが、なんとなく発想が過去限定的で、将来へのイノベーションが期待できないというところか。高村など課長がせいぜいだろう。
(15/09/10)

 今回の無投票再選で際立ったのが、官邸による政治(政党)介入である。某報道によると、立候補を表明していた野田聖子が連絡を採った議員に対し、官房長官が一々電話して引き剥がしに懸かったという。これなど逆らうものは徹底的に潰すという、大村益次郎、山縣有朋以来の陰湿長州ファシズムの典型。それに媚を売って自分を売り込もうとしているのが、秋田のハゲネズミこと菅義偉。官房長官は内閣の重石として総理の暴走を防ぐのが役割。ところが今の長官は、総理にペコペコアベの代弁者に成り下がっている。まして一政党の総裁候補選びに口出しするなどもってのほか。おそらくボスのアベに云われて媚を売ったのだろう。三権分立原則を自ら侵しているのだ。
 あの上目遣いのへつらい顔が全てを物語っている。おまけに何かと云えば「・・・問題はない」の一点張りだ。こういうのは政権が変われば、一番先に粛清される。
(15/09/09)

 自民党総裁選はアベの無投票再選に決まったが、これは既定路線どおり。ここで感じるのは日本の男が駄目になったということだ。最近の厚生省調査では、今の30~40代以下の日本人男性にセックス拒否症が広がっており、これが人口減の理由と云われる。丁度アベ支持の自民若手保守層・・・当選1~2回生がこの年齢層に重なる。
 セックスを求めないということは、オキシトシンの分泌能力が低下していることである。オキシトシンの分泌が低下すればドーパミンやアドレナニンの分泌が活発になる。彼等の発言を見ても、周囲との調和を求めず、威勢の良いのはこの所為と考えられる。では彼等の頭目であるアベ晋三はどうか?彼には子供がいない。元々性的不能だったのか?それは女房のアキエに聞かなければならないが、しばしばネットで話題になるアキエスキャンダル見れば、なんとなくそんな気もする。
 つまり今の自民党は不能党首を頭に頂くインポ政党なった。なお、党首が無投票再選で、政局が安定すれば株価は上がるはずだが、現実は日経平均は433円安の17927円。市場は未だアベノミクスを信用していないと云うことだ。
(15/09/08)

 昨日国会で、自民党の鴻池祥肇が例の礒崎に「あの時あっさり腹を切っておきゃ良かったんだ」と暴言。この男、礒崎に負けない放言居士で、かつてテポドン2号のとき「あんなのファーだ」と云って世間の顰蹙を買ったことがある。
 筆者の知り合いの鴻池組OBによると、この男鴻池一族でももてあまし者で、本家からも相手にされないらしい。だから鴻池組のために働いたりはしない。逆に鴻池組もこの男を頼りにしたりしない。そりゃそうだ。どうしても政治家の力が欲しいときは、もっと口の堅い人間を選ぶ。結構疎遠な仲なのだ。一応鴻池組の名誉のため。
 竹下登のところに業者が群がったのは、竹下の口が堅かったからだ。ところが最近の政治家、特にアベチルドレンと呼ばれる保守系若手は口が軽い。これはボスのアベの口が軽いから、そういうのが集まるのだろう。
(15/08/27)

 二階派のアベ支持に次いで、谷垣がアベ支持を表明。これで9月の自民党総裁選は無投票アベ再選はほぼ決まりだ。これでアベとその側近達は、我々への支持は間違いない磐石だ、これで何でも出来る、と勘違いするだろう。しかし党内派閥がアベ支持に動いたのは、なにもアベ政策支持や、対アベ全面屈服の意志表示ではない。ウッカリアンチアベ運動をやれば、総裁選後の人事で冷や飯を食わされるのが怖いだけだ。つまり各派閥の動きはあくまで、党内・閥内事情によるもの。
 党内支持率が高くなるにつれて、逆比例で低下するのが自民党および内閣支持率、つまり世論調査の行方。これは秋から次第に顕かになる。それが意味するものは、来年衆参選の動向。おそらく今年冬から来春にかけて自民党内混乱が発生するだろう。
15/08/23)

 額賀派に続いて二階派がアベ無投票再選支持を決定。これで党内の反アベ派は身動きできなくなった。アベは我が世の春で、昨日も山口の自民県連集会で「18年も山口県出身の首相で」とぶち上げた。しかしアベの敵対勢力は野党だけでない。最大敵対勢力は世論調査、それと宗教団体。もともと日本の宗教団体は、反共テーゼで保守支持だったが、ソ連崩壊とオウム真理教事件で立場が崩れ、更に安保法案と原発再稼動で風が変わってきている。その筆頭が創価学会。「生長の家」は元々右翼だったが、90年代に環境問題で左派に転向・・・つまり原発再稼動反対。その他真宗系教団やキリスト教系も左派転向。
 つまり、来年夏の衆参院選で現勢力を維持できれば天下は続くが、勢力を減らせば第三次長州征伐だ。そのためには会津(東北)、関東、朝廷(関西)、薩摩・土佐(九州、四国)の同盟が必要。アベはそれまで支持率が維持出来るかどうかがポイント。
(15/08/13)

 9月に迫った自民党総裁選。先月から既にアベの無投票再選論が主流だった。一方それに対し、古賀誠や山崎拓のようなOBから、これでは本来の自民党の特質が失われるというクレームが付いた。それに応じる議員も出てきている。果たして自民党に波乱があるか!
 ここに額賀がいきなりアベの無投票再選支持を打ち出した。その真意はなにか?額賀派といえば旧経世会の直系。アベが属する細田派(清和会)とは犬猿の中。それがアベ続投を打ち出すとは、何か含むものがあると考えるのが当たり前。
 ポイントは下落し続ける内閣支持率である。おまけにTPP始め難問山積。このままで行けば、アベ政権はいずれ自滅する。仮に総裁選を争って勝っても、アベのマイナスイメージを引きずるだけで意味はない。敢えて火中の栗は拾わず、リスクはアベ(清和会)に背負わせ自派勢力を温存し、ここと言うときに政権奪取に向かう。つまり未だそのときではない、ということだ。ただそのタイミングを早めるための揺さぶりは必要。それが古賀(元は経世会)、山崎(アンチ清和会)の発言に繋がる。
 ではそのときとは何時か?来年の参院選は可能性として十分あるが、世の中そんなにのんびりしてくれはしない。ひょっとすれば年内、12月予算編成明けか?或いは10月消費税率上げか?逆にこのときアベ、は、またまた総選挙に打って出る可能性もある。
 或いは支持率アップのためのヤラセ総裁選もあり得る。
(15/0/01)

 例の自民保守派文化芸術懇話会報道規制発言。谷垣は即座に反応し遺憾の意を表明し、責任者の処分に踏み切った。一方アベは発言を遺憾としながらも「言論の自由はある」と、半ば庇う姿勢。これが百田や懇話会シンパを増長させて、更なる報道・沖縄批判発言が続いた。
 ところが本日衆院安保特別委員会で、「懇話会の発言は非常識で看過できない」と急にトーンアップ。これは公明との関係もさることながら、自民支持率が相当急テンポで低下していると見られる。まもなく岩手県や埼玉県知事選をはじめ、衆院補欠選という国政選挙もある。この問題を今のままで放置しておくのは不味いと、谷垣に突っ込まれたのだろう。選挙を取り仕切るのは幹事長だから。なお自民党はマスコミとは別の独自世論調査ルートをもっている。これのほうがマスコミ調査より現実を表しているという説もある。そこからの情報で、今のままではヤバイと執行部が判断したのではなかろうか?
(15/07/03)

 自民若手保守系サークルでの放言がネットに流れ、それをマスコミが取り上げたものだから国会は大騒ぎ。ワタクシがこの放言を知ったのは昨日だったが、ここまでの騒ぎになるとは思わなかった。何故このサークルがあんな放言を許したかと言うと、国会一強他弱状態と、自民党内でも清和会圧倒多数という状態での気の緩みと同時に、一種の焦りもあったと思われる。
 一つは一向に進展が見られない安保法制の行方。アベがアメリカでアホな発言をしたばかりに、かつての泥沼中国戦線のようになってしまった。
 もう一つが下がり続ける内閣支持率。昨日の朝日データでは39%。朝日だから仕方がないが、あの保守系の時事通信調査でも50%を切ってしまった。これはイカン何とかせねばの焦りが、件の放言を呼んでしまったのだろう。
 ところで肝心の集団的自衛権論争。5月の米議会アベ演説では、日本はアメリカを助けて地球の裏側までも行く勢いだった.が、このところ急速に収縮。とうとう昨日の国会答弁では、海外派兵はホルムズ海峡、後は近海防衛に限定するとトーンダウン。これではアメリカの信頼をなくし、下手すると今年秋には政権野垂れ死にの可能性もでてきた。引導を渡すのはキャロラインか?ジジイの恨みは孫まで祟る。
 なおアベ米国議会演説でWILLなどの保守系論壇では、これで日本もアメリカと対等の関係になったと手放しの大喜び。しかしアメリカは日本をイコールパートナーなんぞとは見なしていない。使い勝手の良い下請けが見つかった程度だ。使えるだけ使って、用事がなくなればあとはポイ捨て。これがアングロサクソンのやり方だ。
(15/06/27)

 与党が今国会の二ヶ月延長を提案。こんな長期の会期延長は過去余り例がなかったと思う。敢えて言えばコイズミ時代の郵政国会か?ここまで永い会期延長は与党国対の責任だが、その前に与党執行部の国会運営方針に間違いがあったのだ。
 何故国会延長に踏み切ったのか?当たり前だが安保法案の採決。しかし現在の衆院与野党分布を見れば・・・いや野党のはずの維新も擦り寄ってきている・・・強行採決はいとも簡単。にも拘わらず強行採決に二の足を踏んでしまった。その原因の一つに副総裁の高村のトンデモ発言がある。一例ではホルムズ海峡に機雷が浮かべば、日本国民は凍死するという馬鹿発言がある。こんなことまともな人間なら信じられますか?彼は他にもありもしない妄説を喋っている。殆どオウム真理教状態である。
 自民党はさっさと高村のクビを斬るべきである。そうしないと、自民党自身がオウム化してしまう。
(15/06/21)

 風雲急を告げる永田町。憲法審査会で憲法学者3人がいずれも集団的自衛権権という意見を出したので政府与党は大慌て。おまけに年金情報流出事件も重なって、安保法案の今国会会期内成立は不可能という話(毎日新聞)。無論与党は数を頼りに衆院強行採決もあるが、55年前の60年安保改定で、ジジイの岸信介が強行採決をしたもんで、とうとう退陣に追い込まれた前例がある。これはアベ/岸家のトラウマだ。
 そこで俄かに高まったのが反集団的自衛権運動。これはイカンと谷垣が街頭演説に乗り出したが、猛烈「帰れコール」。谷垣は「帰れで国は守れない」と切り替えしたものの、予定を切り上げて帰ってしまうのだから何にもならない。これでは敵前逃亡呼ばわりされてもいたし方ない。
 もう一つは防衛相の中谷。野党の挑発に「法案に沿って憲法解釈を検討している」なんてやったものだから余計混乱。はっきり云って中谷は頭が悪いから防衛大臣の器ではない。さっさとクビにしたほうが良い。
 もしこれでアベがアメリカ議会で約束した、夏までの安保法制が成立出来なかったらどうなるか?アメリカはアベ政権に大きな不信感を抱くだろう。ジジイの岸はアイク訪日を実現出来なかったために、アメリカ大使館から引導を渡された。ジジイの罪は孫にも祟るのか?
 岸が退陣した後、自民党が立てたのが池田勇人。池田は岸の強硬路線を止めて対話路線に転じ、国民の自民党への信頼感を回復した。そのとき池田がやったのは会議はライスカレー路線。ところが今のアベ晋三は・・・総理ウェブサイトを見れば判るが・・・連日高級レストランや高級料亭の飲み歩き。これでは一般ピープルの支持は取り付けられない。そんなことも忠告できないのが、今の自民党の体たらくだ。自民党堕落の原因を作った一半の責任は幹事長である谷垣禎一にもある。
 アベの米議会演説は日本神道の流れでは「言上げ」にあたる。「言上げ」とは一旦発言したことを実現できなければ、言葉の霊に祟られるという信仰である。
 なんとなく、自ら墓穴を掘っている感がある。
(15/06/09)

 来週5,17大阪都住民投票について、自民幹事長の谷垣は都構想反対の自民大阪府連支持発言。これに対し、官房長官の菅が批判した。これに本日石破が谷垣支持発言で菅を牽制。これは単なる大阪都構想や維新vs自民対決構図ではなく、今秋予定の自民総裁選の予備戦のようなものだ。
 今の国会は自民一強他弱、自民党内でもアベ清和会一強他弱、おまけにアベー菅独裁による政高党低状態。官邸の意向が全てに優先する。党はその下請けのようなものだ。おまけに官邸が何かやると、アベ系議員がヨイショするから他の派閥はやる気なしだ。
 政党が政治の下請けになってはならないのは、議会制民主主義政治の鉄則。今のアベ政権はそれをあまりにも逸脱している。これではイカンと若手議員がアベの強硬政策批判勉強会を始めた。これに谷垣が激励文を送っている。やっと本人もやる気が出て来たか?ただ問題は東大秀才特有の目先見えすぎ症候群。つまり戦う前から勝敗が見えてしまうのである。これを殺して、如何に反アベ勢力結集に向かうことが出来るか?まずは石破とか或いは古賀2世など旧宏池会系を取り込めるかがポイント。
(15/05/12)

 アベが上機嫌で帰ってきましたが、今回の訪米が外務省北米課が書いた筋書きを、日米両国で示し合わせて歩いたのは歴然です。上下両院合同でのアベ演説実現には、莫大な内閣官房機密費、外務省機密費が使われたはずです。。おそらくン100億円は行くだろう。
 まずここ20~30年間の日米両国外交関係をざっと振り返ってみましょう。80年代竹下内閣以降の経世会(或いは経世会支配)政権下では外交の中心は中国で、ODAを含む外務省予算の大部分は中国課(所謂チャイナスクール)が握り、欧米系は冷や飯を食わされてきた。
 風が変わったのはコイズミ政権下。ヤツはこれまで冷え切ってきた日米関係を立て直すべく、北米課に予算を廻す。この結果、ブッシュとの個人関係など日米関係は目に見えて改善された。しかし面白くないのは中国課と、中国政府。外務省職員にハニートラップを仕掛けたり色々嫌がらせをやった。この頃から日本国内に反中感情が芽生えてきたのである。
 しかし04年北京オリンピックがあるので目だったことは出来ない。ポストコイズミの自民政権は内部の混乱もあって外交どころではなくなった。政権交替後の鳩山ー小沢政権は明らかに親中反米政権である。しかしこれは1年も持たず崩壊(CIAが裏でマスコミ操作をした可能性もある)。次の管は親中ではないが反米。東北太平洋沖地震などの大災害が連続して外交どころではなKなった。それを見越して中国は尖閣沖で挑発行為を繰り返す。これが日本に反中感情を作り、日中関係はますます悪くなった。この点は中国政府の読み違い。次の野田は元々財政再建派だから、特定の政策に予算を集中なんてことはしない。その結果外務省はやる気をなくし、米中とも外交関係が疎遠になった。この間中韓は中国経済拡大を背景に、アメリカに対しモーレツ外交を展開。議会ホワイトハウスに中韓ロビーを形成するだけでなく、大学やメデイアまで買収し、一定の中韓世論を形成するまでになった。当たり前だが相当のマネーを使っている。
 ところがアベ政権になると、日本の外交姿勢は一転、対米一遍道になった。しかも14年衆院選の勝利で実弾を使うまでになった。原資は円安でだぶついたマネーと消費税増税分です。これをアメリカ議会対策費にぶち込んで上下両院の買収に成功した。つまり、アメリカ議会でのアベ演説は我々日本国民の消費税のお陰なのである。なお、日本では内閣官房機密費や外交機密費は領収書も必要なく、議会に報告する義務もない。無論中国や韓国も日本以上の実弾を使っているから、他人のことはとやかく云えない。
 この頃ネットを見ていると中央日報や朝鮮日報まで日本の外交攻勢に警告を出している。しかし朴クネ大統領は何も出来ずうろうろ。理由は中国経済減速で、中国に足を踏み込みすぎた韓国経済に余裕がなくなったからである。
 政権奪取以来アベ政権は「日本を取り戻す」と云っていたが、彼が取り戻したかった日本とは、税金の公私混同、自民党・官僚利権の回復、政官財癒着の復活である。彼の頭の中にあるのは、全てマネーだ。実はこれ戦前では2.6事件以前の状況。と言うことはいずれアベ晋三とその周辺は右翼テロに倒れることになる。問題は今の右翼は自民のイヌに成り下がり、国家革新とは縁遠いものになってしまったということだ。アベはじめ政官財の腐敗階層は今後もぬくぬくと生きていくだろう。
(15/05/04)

 自民党がNHKとテレ朝を呼んで事情聴取したことについて、マスコミだけでなく党内でも波紋を呼んでいます。誰がこんなことを思いついたのか?直ぐ挙げられるのがアベ側近ゴマスリNO1の萩生田内閣参与。しかしこんなことをやればマスコミからの反撃をくうのは判りきった話。それを止められなかった幹事長や総裁の責任も大きい。
 さてここでワタクシが云いたいのは、事情聴取は自民党だけの特権ではないということです。、野党だって国政調査権はあるのだから野党も負けずにやれば良い。例えば自民党に何を聞かれたか?誰が来たか?どう答えたか?だ。NHKやテレ朝経営者には守秘義務はないのだから、そのまま喋ったところで誰からも文句は付けられない。むしろ企業コンプライアンスの立場から積極的に公開すべきだ。そうでないと、NHKでは料金不払い運動、テレ朝では株主代表訴訟に経営陣はさらされることになる。
(15/04/18)

 4月統一地方選は24年振りにトータルで自民が過半数を得て、それで自民は一人勝ちと大はしゃぎ。しかし世の中そう甘いものではない。ワタクシの見るところ、天変地異で新しい地層が崩壊し、古代の化石層が姿を現しただけだ。この中には絶滅種も相当含まれている。
 まずここ10数年の国勢調査人口統計を見れば明らかだが、地方の人口は減少しているにも拘わらず、地方議会定員は殆ど変わっていない。そうなれば既得権益を代表する保守系候補が有利になるのは当たり前。この既得権益を拡大擁護するのが、石破地方創生。そのコストを負担するのは都市生活者だ。
 次に低い投票率がある。一般に投票率は地方で高く、都市部で低くなる。そうなれば人口が減少する地方で保守系候補が有利になるのは当たり前。別に自民党の政策が、国民に支持された訳でもなんでもない。地方既得権に触らないことが支持されただけなのだ。
 今回の選挙で野党特に民主党の敗北が指摘されるが、民主党は元々労働組合依存都市型政党。人口減でなおかつ円高で地方産業が壊滅する中では地方にはなかなか候補を立てられない。政策の未熟さ上滑りも指摘される。それもそうだが、背景に人口移動という社会変動を無視した、保守層に有利に働く殆ど化石化した現行選挙制度がある。つまりこのような化石制度でしか勝てない今の与党こそ化石政党なのである。
(15/04/15)

 連日続く「政治と金」問題。とうとうアベまで不正献金が明らかになった。これに対し自民党幹事長の谷垣は「政治家には説明責任が必要」と発言。これに対し総裁のアベは、「知らなかったのは違法ではないと法律に書いてある。だから問題はない」と強弁。
 谷垣は元は宮沢派で宮沢派分裂後加藤グループに属する、今では自民党内では希少生物のようなリベラル派。彼がこのような発言をしたのには理由がある。自民党は先般四月の統一地方選挙を控えて全国幹事長会議を開いた。このとき地方から、今のような状態では選挙は戦えない、という意見が出てきたのではあるまいか。選挙を取り仕切る立場の幹事長としては、無視できない状況だ。
 一方のアベはそんなこと気にもせず、地方選挙とは全く関係のない改憲やアベノミクスを前面に出す方針。アベノミクスで一番迷惑をこうむっているのは地方だ。また、「政治と金」に関するアベ発言は、政治家の発言とは思えない。役所ではせいぜいノンキャリ課長補佐か係長のレベル、小学生並みである。政治家なら単に意地を張るのではなく、「現在の法制度には種々欠陥があるようなので、野党の皆様のご意見を伺った上で改善に努めたく思っております」と答弁すべきなのだ。これは官房長官の責任だ。
 アベのジジイの岸信介は戦前満州にいた。同僚に東条英機や鮎川義介などがいた。彼等は法律の条文を盾に取って、満州国を自由自在に操り、結果として満州人民に反日感情を作ってしまった。石原莞爾は満州着任後、彼等を法匪と断じ、東条英機を東条曹長、次いで東条上等兵とさげすんだ。筆者がアベに感じるのは上に挙げたノンキャリ係長と東条上等兵的発想である。両者に共通するのは、まず”守り”。何を守るかと言うと自らの権威である。役所でも末端の係長クラスの方が、市民やに対し横柄なのは日常実感するところである。業者の場合はそれが判っているから、取り入ろうとあれこれ手を尽くすのである。
 東条とアベの共通点として感じるのは、身内や支持者への過度とも云える甘い優しさと、反対者・批判者への強い攻撃性である。石原莞爾もこれの犠牲になって、陸軍から追放された。
 この元は何か?一つにはコンプレックスがあると思う。東条もアベも若い頃に注目されなかった。同時代に注目された人物が一杯いた。東条の場合、それは石原莞爾であり、アベの場合麻生や谷垣だった。何とかこいつ等を見返してやらねば、これはヤンキーやヤクザに共通する現象である。もう一つはその裏返しになる過度の根拠のないエリート意識である。これが反対者に対する攻撃性になり、身内との庇いあいを作る。
(15/03/09)

 昨日某民放BS討論番組。筆者は途中からと、途中までしか見ていないので、全体を紹介できませんが、見ていた時間帯ではゲストスピーカーは亀井静香と古賀誠。テーマは現在のアベ政権の評価。当たり前だが、両者とも否定的。共通しているのは、今の政治、なかでも自民党の劣化。理由は全ては官邸が決め、党内議論が行われていない、だから議員が政治家として成長しないこと。
 この中で亀井が面白いことを言っていた。政治家の云うことには必ず裏がある。
1、今の最大の懸案は日中関係。今度出されるアベの総理談話が重要であることぐらい、誰でも判る。亀井曰く「村山談話は既に閣議決定されたことであって、これを取り消すことは出来ない。アベソーリは自分の意見をズバーっと出せばよい」。亀井はアベにはそんな度胸も信念もないと見切っているのだろう。
2、「アベソーリは優しい人だから、周りの人間の言うことを何でもハイハイと聞いてしまう。だから官房長官の役割が重要である」。亀井はわざわざ後藤田正晴を例に出して、官房長官の役割を説いている。と言うことは、亀井は今の菅を官房長官として無能と云いたいのだろう。
3、政治劣化の原因はコイズミ郵政選挙だ。反対派には刺客候補を立てるというやり方のため、議員が怯えて党内議論が出来なくなってしまった。
 これらは筆者の見解と一致している。特に2についてはアベを操る5人がいる。つまり、自民党保守改憲派、経団連、霞ヶ関官僚団。アメリカ大使館、その他アベの個人的取り巻き(例えば籾井とか百田とか櫻井とかである。つまり彼は自分のテーゼ・信念というものがそもそも無い。だから自分の好みだけを受け入れ、それに合うテーマをつまみ食いするのである。まあ、偏差値35の成蹊裏口入学だから仕方がないだろう。
(15/03/06)

 どうにもならない[アベ政権の幼稚度];一つは先週衆院予算委員会。民主後藤議員の㈱鈴与による西川・上川・望月違法献金がらみの「金と政治の問題」追求に、アベが切れて「それじゃ民主党も献金が禁止されている外国人から献金をうけているではないか!」とやった。管直人や前原らの在日朝鮮人からの献金を言っているのだろう。しかしこの例では管は総理をも前原も党役職を辞任している。又献金者も補助金を貰う立場ではない。それに比べ鈴与は補助金交付企業である。企業コンプライアンスの立場からは寄付行為に当たり、商法違反に問われる可能性もあり、悪質性のレベルは遥かに高い。ところが菅のはげネズミは、法律の末端だけを取り上げて「法的には全く問題ない」と逃げまくり。盗人猛々しいとはこのこと。もっとも菅など盗人どころか、盗人の使い走りのレベル。同じ逃げるならもっと上手く逃げろ。
 次に外交防衛委員会だが、この程防衛省は武官(制服組)を文官(背広組)と同等の立場におくという自衛隊法改正案を提出した。これに対し野党は「これはシビリアンコントロールの否定である。大臣は自衛隊法が出来た経緯を知っているのか!」と糾したところ、中谷は「私が生まれたのは自衛隊法が出来た後で、経緯は知りません」と子供だましの言い訳で逃げようとした。
 なお、武官を文官と対等に置くことによって、直ちに強硬主義に行くかどうかは難しい問題。歴史上しばしば文官が武官以上に強硬で国を滅ぼした例は多い。例えば建武中興の時、南朝武官の代表である楠正成は北朝足利との融和を主張したが、文官貴族の猛反対で湊川の敗戦。その子の正儀も北朝との和解を何度も画策したが、その都度文官貴族に妨害され、結局は南朝敗北に繋がって行く。筆者個人としては、この経緯をNHK大河ドラマで」やって欲しいものだ。
 元々、武官は現実主義で武力発動には慎重である。危ない橋は渡りたくない。その現実主義を生かせば、ノータリンの文官や背後の自民党強硬派を押さえることが出来るかもしれない。そのためには、武官が現実主義と慎重さを維持することが重要だ。昭和陸軍は武官の本分を忘れ、自ら文官化してしまったのである。
 さて、ワタクシは上に挙げたアベの責任逃れや、中谷の三文逃げ口上をとやかく言うつもりはありません。馬鹿馬鹿しいだけだからです。所詮偏差値35の成蹊裏口入学(アベ)と、防衛大クズレ(中谷・・・この中には本当に人間のクズとしか言いようが無いのがいる)のその場しのぎ。ここに見られるのは、恐るべき日本保守層の知的劣化・クズ化ヤンキーです。人間がクズになるのに大した時間やエネルギーは必要ではない。金と権力を与えればあっという間だ。
 なお、韓国の朴も中国の習も、ヤンキー度では日本のアベに勝るとも劣らない。
(15/03/02)

 今国会に政府が提出決定しようとしているのが自衛隊の運用に関する政策変更である。大きくは三つある。
1)人質救出に自衛隊派遣
2)海上臨検
3)武器輸出の解禁
 さて筆者は前から云っていますが、今のアベ政権には独自のテーゼは無く、支持団体或いは組織からの要望を唯々諾々と呑むだけだということです。外部組織にとってこんな扱いやすい政権はない、というのが実感でしょう。だから政治・経済に緊張感が無くなり、次から次へと政治家不正献金騒ぎが起こるのです。筆者の所見では、上記3項目は、支持者に対するただの言上げで、現実性に乏しいということです。
1)は本年起きたIS人質事件を「契機に立ち上がった政策である。支持者は自民党保守を中心とし、ネトウヨや自衛隊退職者などを意識したものと言うのは明らかです。しかし現実に可能でしょうか?まず現代のような非対象型戦争の時代では、人質奪回をやろうと思えば必要なことは①情報の確保・充実、②経験、③打撃力である。残念ながら、今の自衛隊にはそのどれもない。情報は米軍依存、経験は全く無く、打撃力はテクノロジーだけでなく経験への依存度が高い分野である。対ISに対してはあのアメリカでさえ失敗している。そんな分野に全くのシロートである日本自衛隊を投入しても、効果はないどころか、問題を混乱させるおそれがある。
 次に2)だがこれも怪しいものだ。この発想にはアメリカ大使館=ホワイトハウスの強い意志が伺われる。アメリカがやりたくないことを日本に肩代わりさせようということだろう。臨検対象が非武装民間船であることが前提にあると思われる。しかしソマリア始め地域によってはそうはいかない。数年前アメリカの駆逐艦がホルムズ海峡でイラン革命防衛隊の急襲によって大破した事件があった。このときイラン側が使った武器は旧ソ連製のRPGという対戦車ミサイル。現代の軍艦と言うのは、この程度の武器で簡単に壊れてしまうのである。また、関門海峡で日本の護衛艦くらまが韓国の貨物船と衝突したとき、くらまの船首は壊れてしまった。もし相手の船が武装して強い意思を持っていたとすれば、うっかり近づくととんでもないことになりかねない。18世紀の海賊船はみな武装しており、両舷に大砲を積んでいた。そんなのに近づいて臨検だといっても、相手がそれに応じず、大砲をぶっ放されれば、こちらが沈没だ。政府は自衛隊員にそのリスクをキチンと説明すべきである。
3)も怪しいものだ。現代の武器輸出国で主な国は、アメリカ、ロシア、中国、そしてドイツである。日本はその一角に食い込もうというのだろうか?国際武器輸出シンジケートは強固なもので、日本のような新人を容易には受け入れない。例えば昨年オーストラリア政府は日本製潜水艦の導入を発表した。ところが巻き起こったのが、国内産業重視とか、ドイツ・フランスなど海外メーカーの参入圧力。要するに日本受注へのいじめだ。ここで起こるのが価格競争。日本商社の受注本能から見れば、日本側が低価格競争に巻き込まれるのは必定。その結果、日本メーカーが培っていた技術が競争相手に移転されたり、日本メーカーが大赤字を出す可能性は大。それでもやりますか?
 それどころかアメリカの圧力もある。アメリカは自分の役に立つ技術なら大いに移転を進めるだろう。例えばミサイル探知技術などだ。しかし、それが第三国なら話はべつだ。様々な形で圧力を加えてくる。
 
 さて、今回のアベ政権政策転換を裏で操っているのはだれでしょうか?1)は既に述べたとおりです。2)はアメリカ大使館=ホワイトハウス、3)は日本経団連です。何事も自分で決定することは出来ず、ひたすらバックの言うとおりに動くのがボクチャンの仕事。成蹊裏口入学、神戸製鋼コネ入社なら、止むを得ない人生です。
(15/02/27)

 これまでバーレル50ドル台をキープしていたNYWTIは昨日50ドル割れ。なかなか元気が出ません。元気が出ないといえば今のアベ内閣。いきなりの西川辞任も、かつて松岡のときに引っ張り過ぎて、傷口を広げたのが懲りたのだろう。なお高市早苗のように未だ懲りない面々も結構います。
 今回の西川、昨年の小渕明治座事件、宮沢SMクラブ事件などで、議員側や与党が繰り返すのは「知らなかった」という言い訳である。「知らなかった」と言うのは本当かもしれないが、日本では昭和50年代から建設事故でも雇用者元請責任が問われるようになった。つまりそれまでのように「下請けが、下請けが」では済まなくなっている。またバブル崩壊後の企業犯罪でも、企業責任が問われる。そういう意味では政治の世界は世間から30~40年ぐらいは遅れているのである。
 何故こうなったか?その原因として資金管理団体出納責任者の能力劣化が挙げられる。政治資金規正法が複雑になってしまって・・・あんな細かい規定は部外者だったら直ぐには判らない・・・、責任者が高齢化すると,その変化についていけなくなる。特に世襲議員が多い地方で著しい。小渕優子はこの典型。逆に若年化すると法律規則の解釈が未熟で、イケイケになってしまう。松嶋みどりのようなものだ。つまりヤンキー化である。昔なら派閥がキチンと教育したものだが、小泉時代に派閥が崩壊したので、ついでに党内教育システムも崩壊した。また、小選挙区制で資金管理団体=政党支部が倍以上になってしまった。その結果人材不足に陥り、ろくでもないのがこの世界に入り込むようになった。これも又自民党のヤンキー化の現れ。維新も同じでヤンキーが政党を作っただけ。
(15/02/24)

 農水大臣の西川が不法献金問題で辞任。なんだか8年前の政局に似て来ました。あの時の切っ掛けを作ったのは農水大臣の松岡。実はアベ政権には他にアキレス腱が幾らでもいる。第一は小渕優子。後援会長の町長がパソコンのHDをボルトであなを空けてしまった。これを検察がどう見るかで話は大違い。飯島勲は盛んに小渕擁護をメデイアで発信しているが、あれの言うことはでたらめも良いところだ。
 次は誰でしょう?宮沢あたりか。
(15/02/23)

 今もっぱらの話題はIS人質事件だが、もう一つ重要な話題があります。それは昨日投開票が行われた山梨県知事選です。これで新人で元民主党衆院議員だった後藤候補が、民主推薦で当選した。この選挙に自民・公明は独自候補を立てられず、結局は後藤候補へ相乗り。昨年福島県知事選と全く同じパターンである。独自候補を立てられなかったのは事実上不戦敗。
 これで自民党は、滋賀福島・沖縄・佐賀に次いで大型地方選5連敗。特に保守王国佐賀・山梨で敗れたのは大きい。アベの思い上がりと谷垣執行部の無能と云ってよい。これにより地方には中央に対する不満が蓄積される。その原因は云うまでも無く、TPPと農協改革。ところがアベはそんなこと全く意に介さず、NHK大河「花燃ゆ」の低視聴率も無視して「この道しかない」とあいも変わらずアメリカ目線と外遊三昧。これで自民党も中央(国会議員)と地方の分裂がますます深まる。その結果は4月の統一地方選が済めば判るだろう。東京や都市の外側の自治体は、みんなアンチ自民党中央勢力で占められているかもしれない。原因は自民党国会議員の地方に対する”鈍感”である。
(15/01/26)

 今のアベ政権最大の課題は地方活性化。もっともそれを云っているのはライバルの石破ぐらいで、アベ自身は地方などどうでも良いと思っているフシが多い。当たり前だがアベもそうだが、自民党アベ支持層はみんな2世3世世襲議員、東京産まれの東京育ちだ。
 まず地方崩壊のきっかけを作ったのは、中曽根康弘による国鉄民営化。これにより、地方交通ネットはズタズタにされた。これに追い討ちをかけたのが90年代の橋本行革と、それに続くコイズミ改革。諸悪の根源は宮内民営化委員会。トドメを刺したのがコイズミと竹中平蔵による郵政民営化。これによって地方金融機関が壊滅し、増えたのが地方資産家を狙った詐欺事件のみ。ヤクザが儲かり堅気が損する社会を作ったのである。亀井静香はそれを強調しなくてはならない
 更にこれに決定的ダメージを与えるのが、今回文部科学省が発表した学校統廃合指針。これによれば、1学年1学級以下とか通学時間1時間以上なら学校統廃合となる。こうなると通学時間が1時間をオーバーすれば学校が無くなるのだ。
 さて地方活性化の重要ポイントは地方人口を増やすことであり、そのためには地方居住の利便性を拡大しなくてはならない。しかし、政府のやっていることはその全く逆なのである。その典型が今回の文部省マニュアルなのである。
 例えば若い夫婦が地方で居住しようと考える。無論働き先の確保は必要で、それは政府や行政がナントカしてくれるのだろう。次に重要なのは社会保障だが、これは未だ先の話。直近に迫るのが子供の教育だ。ところが移住先の地方は鉄道も無ければ、銀行は勿論郵便局もない。それに加えて学校まで1時間もかかるとなれば、誰でも移住には腰が引ける。それどころか、元々地方に住んでいても、結婚して子供ができれば、やはり教育に便利な都会に移ることになる。
 と言うわけで、今回の文科省マニュアルは地方解体を促進しても、創生に寄与することはないだろう。それを進めているのが、実はアベノミクスなのである。官邸がこうやるといっても、その陰で霞ヶ関が反対のことをやって足を引っ張る。アベ官邸は実は官僚に舐められているのではないか!自民党も気が気じゃないだろう。
(15/1/20)

佐賀県知事選敗北で、自民党は大型地方選4連敗。選挙を指揮した党執行部は当然責任を問われるべきだが、その動きはなさそうだ。ここで自民党地方組織から挙がっているのが、地方と中央との意識の乖離、つまり中央は地方の実情を理解していない、これでは4月の統一地方選は戦えないという声。
 これは当たり前で、現在自民党国会議員の3/4は2世3世といった世襲議員。彼らは選挙区こそ地方だが、実態は東京生まれの東京育ち。最終学歴も殆どが東京圏の有名大学。選挙区のことは国家老に任せ、自分は東京で有名タレントと合コンやったりして遊んでおる。
 又国家老もベテランは高齢化し世代交代が進み40台50台ぐらいの私設秘書が選挙区を取り仕切るが、この世代が又頼りない。そもそも甘やかされて育っているから、公私の区別ができていない。だから広島の宮沢のように、秘書がSMクラブのツケを政活費で落とすような間抜けなことをやるのである。
 世襲議員は地方のことなど関心も無ければ知識もない。典型は小渕優子である。彼らは地方の人間など選挙の票に過ぎず、金をばら撒けばこっちについてくるぐらいとしか思っていないのだ。
 だから中央と地方の意識に差が出来るのは当たり前。この差は今後ますます広がるだろう。それは幾ら石破が地方創生だ何だといって予算をばら撒いたところで、東京一極集中がなくならないのと同じである。
 この結果何が起こるるかと言うと、国家国民の分裂である。一つは東京を中心とした関東圏とその他との地域的分裂。もう一つは保有資産による階層化である。実際にはこれらの組み合わせが発生するから簡単ではないが、ずばり言えば新自由主義に基づく新封建主義の発生だろう。
 筆者がこういうのは単に山勘ではない。それは熱力学第2法則エントロピー増大の法則に基づくものである。全ての反応は非可逆的に起こり、もとに戻すことは出来ないというものだ。
(15/01/14)

 佐賀県知事選で非自公の山口候補が自公が推す樋渡候補を破って勝利。この原因として候補選定にあたり、アベ官邸が主導権を握って地元の意向を無視したということが挙げられている。又樋渡候補の武雄市長時代のトップダウン手法が嫌われたのも影響したと言われている*。それもあると思うが、官邸がTPPを焦る余り農協改革を性急に進めたり、佐賀空港のオスプレイ配置を発表したりした戦術ミスも影響しているだろう。
 ここで際立って見えるのが、アベ官邸のトップダウン手法である。殆ど信仰と云ってよいだろう。日本でトップダウン信仰・・・というか迷信・・・が始まったのは、1960年代後半。山本七平がきっかけを作り、司馬遼太郎が広めた。その点で司馬遼太郎の罪は大きい。アベ晋三が青春時代を過ごしたのは当にこの迷信時代。それが裏目に出たのが今回の佐賀知事選だ。何故アベがトップダウンにこだわるのか?そもそもトップダウンが正しいか?これからの検討課題。
*ある自民党国会議員は、政策は支持されたが候補者が支持されなかった、と負け惜しみを云っている。と言うことは間接的官邸批判だ。樋渡を推したのは官邸だからだ。
(15/01/12)

 現在のアベ政権を支えている三本の柱は、経団連・霞ヶ関官僚それとアメリカ大使館である。アベ晋三はこの三つの言うことならなんでもぺこぺこだ。なかでもダントツはアメリカ大使館ではないか?例の集団的自衛権もここの差し金。しかしアベにとってこれは天敵でもある。
 
今回アベ談話の発表に当たって、官邸は河野・村山談話の経承を表明した。この背景にはアメリカ側の強い圧力があったことは間違いない。何故なら同日ホワイトハウスは終戦70周年に当たって、日本に謝罪の念が無ければ無意味と、ダメダシしているのである。アベ官邸はこのアメリカの要求に屈したと云っていだろう。アベはその後、積極的平和主義とかなんとか訳の分からないことを喋っていたが、こんな口先だけのものなど、アメリカもどの国も問題にしてはいない。
 
アベ政権の悲願は憲法改正であるアメリカは表面上は知らん顔をしているが、改正内容がアメリカの利益・価値観反するとなると様々な圧力を掛け今回同様骨抜きを図るだろう特にアメリカポチ主義のアベ政権下ではなおさらだ。つまり日本は自民党政権が続いている限り、何時まで経っても自主憲法は持てないというパラドックスに陥っているのである。逆に言うと現憲法が唯一の自主憲法かもしれないのだ。
 
民主党政権が崩壊した原因の一つに、鳩山・小沢・管という三大反米勢力がアメリカ大使館を味方につけなかったことが挙げられる今回の官邸決定に対し、当然自民党内保守派からの反発が予想されるさてそれにアベはどう対処するのか、それも大きな課題だ。統一地方選も控えているからねええ。
(15/01/06)

 蓮ホウが民主党党首選立候補の意志を固めたそうだ。ワタクシは前にも言ったとおり、今の民主党は女性党首ぐらい作らなくてはどうにもならない。女性の良いところは、過去のしがらみに縛られないことである。そういう点で蓮ホウ立候補は歓迎すべきであるが、不安もある。彼女は頭が良くて弁が立つ。おまけに気が強いだけに、支持者も多ければ敵も多い。キヨミも気が強い点では負けないが愛嬌がある。蓮ホウには愛嬌の点が欠ける点がある。周りから足を引っ張られる危険があるということだ。何事も女は愛嬌だ。
(14/12/24)

民主党は海江田が辞任したものの、後継の行方は定まらず漂流状態。岡田復活説もあるが、この際思い切って辻元キヨミを党首にしたらどうか。前身の社会党も党勢が低迷したとき、土井たか子を党首に据えたら、一気に党勢を挽回したことがある。
 今の民主党には・・・かつての社会党もそうだが・・問題が二つある。一つは内輪もめが激しく、党内意見がなかなかまとまらない。とりあえずまとまったとしても、必ず誰かが足を引っ張る。もう一つは革新勢力を標榜する割には男性中心で、女性へのアピールが乏しいことである。これでは女性票の取り込みが出来ない。09年総選挙で政権交替を実現した影には・・・好き嫌いはあるが・・・小沢一郎の徹底した女性活用があった。
 残念ながら、女性活用については、アベ自民にそのノウハウをパクラれた。おそらく自民は09年敗因を徹底的に検討し、民主潰しの作戦を練ってきたのだろう。民主い欠けているのはその徹底さである。
 ここで原点に戻り、キヨミあたりを党首にすれば女性票を獲得できる。それぐらいやらなくては党の再生はおぼつかない。
 なお、アベ晋三は後数年で健康を害し、再起不能になるだろう。それまでになんとか出来れば、再び政権交替も夢ではない。
(14/12/16)

 我が家の近所では朝から「オオクマ!オオクマ!自民のオオクマ」の連呼でうるさくて仕方がない。確か候補者連呼は公選法で禁止されているはずだ。連呼は騒音だけでなく、サブリミナル効果もあるからだ。そのためテレビやラジオでも商品名の繰り返しは、放送法で禁止されている。しかしいざとなれば背に腹替えられないのだろう。何故か?やっぱり大阪10区はキヨミとケンタの一騎打ちで、オオクマが付け入る隙がないのだろう。実際宣伝カーもそう云っている「あと一歩、あと一息です」と。
 筆者は今回のようなインチキドーピング解散を防ぐには、総理大臣から解散権を取り上げるべきだ、と考えている。ここ20年近くにわたる政治的混乱の原因は、一つは小選挙区制であり、もう一つは首相の衆院解散権である。つまり議員や野党は常に首相から匕首を突きつかれているようなものだ。このため議員は常に解散の恐怖に怯えてびくびくし、じっくり政策を研究する余裕が無くなり、政府もまた短期的成果のみを狙うようになった。小渕問題に代表される議員と金の問題も、そこに原因がある。
 このため中選挙区制に戻せという意見もあるが、これだと票割が始めから決まってしまうから、国民の政治意識が低下してしまう。それを避けるなら、現在の小選挙区制を維持するか、ドイツのように完全比例代表制しかない。但し後者だと少数政党乱立になり、政局は常に連立探しになる。日本も多数乱立のように見えるが、ドイツなど20幾つも政党があるんだよ。グリーンピースなど大人しい方で、海賊党なんてものもある。
 首相から解散権を取り上げれば、少なくとも議員は任期内は政策研究に集中できる。しかしこれだと議会に緊張感がなくなるという懸念も残る。それに対しては議員任期を3年に縮めるとか、アメリカのように2年毎の中間選挙で半数を入れ替えるというような手段も取れるのである。
 何故こんなことを云うかと言うと、政局の安定は経済の安定に繋がる。つまり急激な国債の下落・為替相場の変動を防げるのである。
(14/12/13)

 JTBが関連会社に今度の衆院選で公明党支持を要請した疑惑が発覚。この背景には国交相の太田(公明党)の意図があったといわれる。もしこれが本当なら、太田=公明のアナクロ振りに驚かされる。大臣がこうだから、関連企業もこうせよというのは、せいぜい1980年代まで。今時大臣にぺこぺこする会社などない。それでも以前はOBの受け入れ先機能もあったが、今やそれもない。何故か!日本企業発行株式の約6割は外人投資家が所有しているからである。太田=公明はその変化を全く理解していないのだ。
(14/12/10)

しかし何故麻生太郎はこんなに頭が悪いのでしょうか?まあ学習院も成蹊・・・ついでに大隈が出た聖マリアンナ医大・・・も、頭が悪くなくては入れない大学だから仕方が無いでしょう。つまり、本日麻生が何処かの応援演説でやった「社会保障費負担が増大するのは、女性が子供を産まなくなった所為だ」という発言。別にこの発言をあれこれ言う。つもりはないしかし一国の副総理ともあろう人物がこの程度の知的レベルと知られれば、世界中から日本が馬鹿にされる。又こういうアホを選出したのは北九州筑豊住民、仙台・東北と並んでアホの固まりだ。北九州にはアホDNAが充満しているのでしょうか?
(14/12/08) 

 衆院選公示前のマスコミ共同世論調査の結果が本日発表されましたが、それによると自民が300議席超で圧勝という結果でした。これは自民にとって、結構悩ましい数字なのである。
 まず回答者の約半数が投票先未定としている。これはこれまでの世論調査での数値とほぼ一致している。つまり、投票者の役半数が浮動票なのだ。これの動向如何で結果は大幅に変わる。第二に自民優位という情報が広まると、運動員の気が緩み、ドッチ道勝んだからと、運動に身が入らなくなる。第三に自民支持層もドッチ道勝んだからと投票に行かなくなったり、他党に浮気するのも出てくる。昔これで自民党が大敗した選挙があった。と言うことで、まだまだこの選挙も行方はわかりません。
 なおこの調査にはアベ支持の読売・産経も加わっている。それでもマスコミは公平な報道を、と要求するのでしょうか?。
(14/12/04)

 本日朝近所を散歩していたときに目に付いたのは自民党ポスター。ここでは相変わらず自民公認の「おおくま」と麻生のツーショット。アベのアの字もない。さてはアベの支持率低下を見込んでアベ隠しか。午後チョット図書館に行ってみてみると、自民ポスターは「おおくま」だけ。大丈夫でしょうか。
 大阪10区はこれまで辻元清美(社民→民主)と松浪ケンタ(自民→維新)が票を争ってきた。どちらも固定票を持っている。そこに自民分裂で担がれてきたのが大隈なのである。それを最大支援しなくてはならないのが党首であるアベ晋三。ところがこの男他の選挙区ではどうか判りませんが、どうも大阪10区じゃ雲隠れ。これじゃ末端の信任は得られない。
 「この道しかない」と叫ぶボクチャンは、苦手なところは行きたくないのですよ.。
(14/12/03)

 又アベの悪い癖が出ました。相手の挑発に乗ってつい激高し、云わなくてもよいことを口走る癖である。本日日本記者クラブ党首討論でアベは民主党の挑発に乗って、大事なことを口走ってしまった。
 まず第一は低年金受給者の月額5000円支給の1年半先延ばしである。これは消費増税対策として打ち出されたものだが、消費増税先送りは年金生活者から要求されたものでもなんでもない。実際世論は半々であって、決めたのはアベ本人である。それをあたかも年金生活者の所為にするような発言は筋が通らない。この結果、投票率の高い年金生活者の票が自民党から逃げていく結果になる。得票率は20%程度下落するだろう。裏で筋書きを書いているのは財務省。
 次は、賃上げがこのまま続けば、実質賃金は17年度後半には増税分を追い越すという見通し。こんなオトギ話みたいなもの、誰が信用しますか?これもまた、裏で筋書きを書いているのは財務省。アベはその筋書きに載って踊っているだけなのである。
 日本企業の中でこのまま賃上げが持続できるのは自動車他の一部の輸出型産業だけ。その他の輸入型産業のうち規制で護られていない分野の中小企業は、次の1年半の内にバタバタ倒産していくでしょう。賃上げどころの話ではないのだ。夢物語だよ。これでも得票率は10%程度は下落する。
 どうもアベ晋三は自分が少年時代を過ごした昭和30~40年代の夢を追いかけているようだ。あのアメリカ追随主義もその当時の名残だろう。しかし今や21世紀。パラダイムは全く変わっている。こんな時代遅れのアナクロ人間をトップに据えておいてよいのでしょうか?無論、財務省にとって、こういうアホほど扱いやすいのはいないと思っているでしょう。
(14/12/01)

共同通信調査では、アベ内閣支持率(43%)と不支持率(47%)が逆転してしまった。又比例区での自民党投票率は28%。元々自民党は3割り政党なので、政党支持率は30%前後が普通。しかしこの数字は09年の政権交替選挙以来の低レベルだ。
 共同通信はマスコミ各社の出資による会社だから、アベの云うように「選んでいるんでしょ!」というわけには行かない。何故なら最大出資会社はアベ支持の読売新聞だからだ。今各紙で最大の購読数を誇るのはアベ支持の読売。アンチアベの朝日は例の従軍慰安婦やその他の誤報問題でむしろ購読者を減らしている。その他アンチアベは毎日・東京、アベ支持は産経だが、これらは世論形成にはたいした力はない。もう一つ侮ってはならないのが聖教新聞。これの購読者は創価学会会員にして公明党支持者。去る沖縄県知事選では、結局公明は自主投票になってしまった。学会員を纏め切れなかったのである。その理由は円安に代表されるアベノミクスです。創価学会会員の多くは、中小零細の自営業者かその従業員。それと年金生活者。円安と増税の被害をまともに蒙る階層である。彼らが山口の言うように、アベノミクスの好循環を実感しているでしょうか?その結果が共同通信調査に現れている。
 さてその対策はどうするか?既に現れているのが地方へのばら撒き予算。石破地方創生予算という2兆円のばら撒きが選挙対策でなくてなんでしょう。2兆円と言うのは骨格予算で、その周辺を含めると、大体その数倍概ね10兆円規模の借金が増えることになります。この支払い担保が消費税増税なのです。多分国民は既にその点を見通しているのでしょう。それに気がつかないのが永田町という訳。
(14/11/30)

自民党が民放各局に、選挙報道の公平さを要求。これは、これまでも選挙の度、特に自民不利と見られた時にやられてきた。その証拠に12年暮れの衆院選とか、昨年の参院選にはこんなことはやっていない。と言うことは、今回の選挙に自民党は相当危機感を抱いているということだ。むしろ逆効果4だけ。それに気づかないのは自分がアホだという証拠。
 以前のTBS放送にアベが頭にきて、それで慌てて各局へ脅しを掛けた(つもり)のだろう。しかしそれが効果を発揮したケースは一度もない。先月の内閣支持率はアベ贔屓の読売でさえ48%、アンチアベの朝日・毎日では42%台だ。こんな状態で解散などとキチガイ沙汰だと選挙のプロなら思うだろう。
 この自分に対する批判にキレル、思いたったら居ても立ってもいられない、周辺を仲間で固めるという性癖に一番似ているのが、お隣の韓国大統領朴クネ。今日も大統領府が野党系民間紙を大統領の名誉毀損で告発した。理由は産経ソウル支局長事件と同じ、取るに足らない噂を掲載したからだ。クネは韓国でも新羅人に属する。新羅と山口つまり長門は海一つ隔てて隣同士。古代から交流があり、いわば親戚同士。そう思えば、今の日本保守・右翼がいかに韓国化しているかがよく判る。以前橋したとやりあった在特会の桜井も、太っているが顔つきからはツングース朝鮮系。対する橋したは縄文系。かみ合うわけはない。
(14/11/28)

 それはさておき、いよいよ衆院解散。世間では「大儀なき解散」だとか、「止むにやまれぬ解散」だとか「長期政権狙いの政局解散」だとか色々言われていますが、本日毎日新聞解説記事が真相ではなかったかと思います。
 つまり消費税増税のためには人心一新が必要だ。そのために9月内閣改造、これにより解散総選挙を行って長期政権を目指す。しかし突如降って沸いたのが、小渕・松嶋問題。ここでもたもたしていたのでは予定が狂う。そこで飛びついたのが消費増税先送り案。これを「国民に信を問う」という名文にしたのである。
 そもそも解散に大儀が必要だという法律はない。明治憲法でも衆院解散規定はあった。ただし解散権を持つのは天皇であって、内閣の助言によってこれを行うものとされていた。だから歴代天皇は滅多に解散権行使はしなかった。それが戦後新憲法で内閣総理大臣に移管されただけのことである。従って以前は誰も簡単には解散はしなかった。それが解散の大儀である。ところが最近、いとも簡単に政局に利用されるようになった。きっかけはコイズミの06年郵政解散である。
 しかしそれは手段に過ぎない。本質は、「止むにやまれぬ解散」だ。「止むにやまれぬ」とは、感情に奔って思いを行動に移す様である。そこには情はあっても理はなく、感はあっても論がない、自己中心世界しかない。昨年暮れ、アベは突然靖国神社に参詣した。これがその後の日中韓関係を悪化させた。このときも彼は「今行かなくては・・・」などと意味不明発言をしている。更に国会答弁などを見ていると、野党質問に対し、しばしば激高し感情的になり、質問趣旨と異なる自説を延々と主張するケースがある。つまり彼は多数の理解を得られる客観的論理より、自分又はその支持者だけに通用する主観的論理を優先する傾向が強い。これらの点から考えると、今回は「アベのヒステリー解散」と呼んだほうが良い。
 この傾向は何に由来するものだろうか?遺伝的形質によるものか?しかし彼のジジイの岸信介とか、大叔父の栄作なんかは、陰謀家であったが感情に奔ることはなかった。と言うことは、これは父筋のアベ家の特質かもしれない。
 あるいはカルシウムとか亜鉛とか鉱物成分の不足又は過剰摂取、脳内ホルモンの代謝異常のような要因もあるかもしれない。特に筆者が注目するのが、新政権で頭髪が増えたことだ。これは女性ホルモンの過剰分泌を疑わせる。男性の女性化は、先に述べた過剰な感情行動の原因にもなる。アベが服用しているといわれる胃腸薬の副作用か?
 これは別にしてアベ晋三はジジイの信介より、東条英機に似ている。東条陸軍大臣の下で兵務局長を務めた田中隆吉は、東条大臣は気に入らぬと直ぐにかんしゃくを起こし、部下を怒鳴りつける性癖があり、それを恐れて部下がまともな報告を大臣に上げなくなった、と述べている。また反東条派の軍人には憲兵を差し向けて徹底弾圧。周りに批判派はいなくなった。しかし一方自分の仲間には暖かく、開戦時には、参謀総長には杉山、南方軍には寺内、シナ派遣軍には畑、関東軍には梅津と、自派で固めている。昭和18年のインパール作戦など、参謀本部も陸軍省もみんな反対しているのに、子分の牟田口に泣きつかれると、あっさり認可してしまった。その結果があの悲惨な白骨街道なのである。これなどアベ政治の特徴であるお友達人事とそっくりなのである。アベも官邸内では気に入らぬことがあると、怒鳴り散らすらしいからよく似ている。
 今回の総選挙はアベノミクス他色々争点もあるようだが、アベ恐怖政治も争点の一つに取り上げても良いかもしれない。
(14/11/19)

 沖縄県知事選は予定通り、翁長候補が中井真を14ポイントの差をつけて圧勝。自民党筋は、事前には負けるの判っているが、どの程度の票差で負けるかが問題だ、といっていた。得票率差が一桁ならまずまず、二桁なら問題ということだ。そして今回、10ポイント以上の差をつけられての敗北。党内では谷垣執行部の責任を問う声が出てくるだろう。
 今回の選挙は中井真と自民の自滅だ。昨日8時からのTBS/BS放送(開票直後に当確が出るのだ)。ゲストは元防衛相の森本敏。彼曰く中井真敗北の原因は民主党政権時のミスマネージメントにあるという。つまり鳩山の混乱で沖縄県民に辺野古移転はしなくて良いというメッセージを与えてしまった、それが無ければ辺野古移転は粛々と進んだはずだ、といかにも過去の経緯を無視する元外務官僚らしい解説。
 しかし、辺野古移転は既に橋本内閣時に決定されていた。それを地元の反対に脅えて10年以上もほったらかしてきたのは自民政権なのである。これこそが沖縄ミスマネージメントの原点である。他にも久間*とか尾身他の自民党議員の沖縄ゼネコンとの癒着というスキャンダルもある。
 このままでは普天間固定が既定事実化してしまう。これでは連立政権がもたないと判断した鳩山が、社民要求を呑んで「最低でも県外移設」方針を打ち出した。やり方としては稚拙で、結局アメリカの圧力で鳩山退陣になってしまったが、中井真は10年沖縄知事選では民主党の支持を得て再選を果たした。その後民主党は辺野古回帰に移り、埋め立て申請をおこなった。この間中井真は終始冷淡で埋め立て申請書も事実上たな晒し。この時点では、県民は中井真は辺野古移転に反対と思ったに違いない。
 ところが12年の政権交替で、アベばら撒き沖縄振興策と引き換えに辺野古移転支持を打ち出した。一般的に見れば金で魂を売った、大いなる変節と見られても仕方がない。
 では何故普天間問題はこんなに揉めるのか?これにはアメリカの都合を考えに入れなくてはならない。クリントン時代に沖縄海兵隊のグアム移転が議論された。問題はその移転費用である。アメリカ議会はその大部分を日本負担とするよう要求した。その額にびっくりしたのが日本の財務省。グアムにこんな金をつぎ込むくらいなら、沖縄で済ます方が安上がりだ。何故ならグアムでも沖縄でも、結果は同じだからである。もし政権が沖縄をあきらめるなら、そのときは霞ヶ関による倒閣運動(クーデター)だ。
 この財務省の反対により、歴代政権は辺野古と向かい合わなくてはならなくなったのである。当に敵は本能寺にありだ。
*元々辺野古展開では桟橋案が有力だった。ところが久間が防衛庁長官のとき、何故か埋め立て案に変更されたのである。その理由の説明を久間は拒否している。それどころか、後継の石破や中谷など外国防衛族議員も知らぬ顔だ。彼らは表では日本の国益とか綺麗ごとを言っているが、裏では自民党沖縄利権拡大の片棒を担いでいるのである。
(14/11/17)

 いよいよ沖縄知事選が始まりました。事前の調査では翁長候補が中井真を25ポイントリード。自民党が懸命に底上げを図るもこのリードを逆転するのは難しい。おまけに投票率も上がっているようだ。
 ここでもし負けると、次の衆院選や来年統一地方選に影響が及ぶ。とたんに政局でしょう。しかし中井真の選挙公約とか衆院解散・選挙日程まで全部決めたのはアベ自身なのだから誰にも責任の持って行きようがない。ボクチャンさてどうするんでしょう?
(14/11/16)

 自民党の高村が今回の解散を「念押し解散」と表現。意味はよく判らないが、要するにアベノミクスの効果を国民に判断してもらうための解散だ、と言うことらしい。しかしそんなことに衆院解散まで引き出す必要があるでしょうか?要するに、アベはアベノミクスに自信をなくしているということだ。誰でもそう思う。これはアベノミクスを推進してきた日銀・財務省の官僚群、与党内でも谷垣派など改革派に対する大変な侮辱である。こんなことで自民党は選挙を戦えるのでしょうか?
 高村発言は自民党史でも滅多に見られない大失言だ。
(14/11/14
)

 2週間ほど前、誰かが家をピンポンするのでだれかと見てみれば、自民党の市会議員。色々地域のお役に立ちたいのでぜひどうぞ、と言うわけ。自民党がこんなことをするのは高槻に引っ越してきてから初めてだ。多分来年の統一地方選に向けてだろうが、保守天国の高槻市南部でこういうことが起きるということは、自民党も相当危機感を深めているのだろう。
 さていよいよ衆院解散が確実視されています。報道よれば、総理が解散時期について与党と本格協議に入ったとか。しかし、こんなことは前代未聞です。そもそも衆院解散は首相にだけ許された特権である。だから政党と時期その他について協議することなどあり得ない。仮にあっても、それが外に漏れないようにするのが、官邸・与党の役割だ。それをこんなに早く出してくるのは、野党や与党内批判派を牽制する戦略か。だとしてもあまりたいしたことはない。与野党ともそれを見越した対策をとっくに採っている。その表れが冒頭に挙げた高槻市議のどぶ板廻りなのである。
(14/11/13)

 アベがAPEC・・・そもそもTPPの時代にこんなもの必要なんでしょうか?・・・出張中に、俄かに自民党内で高まってきた早期解散論。今や衆参両院で多数を取る自民党で、何故解散風が出てきたのでしょうか?
 衆院解散の争点は云うまでも無く消費税再増税です。思うに、小渕・松島問題で最近とみに低下してきた内閣支持率、沖縄県知事選での中井真不利情報。これで負ければ来年の統一地方選はガタガタだ。その後には参院選が控えている。おまけにアベブレーンの内閣参与の浜田は早期消費税再増税には否定的。日銀黒田だって本心はどうか判らない。と言うわけで今のところ、アベ内閣には障害が山積している。この際座して死を待つより、局面打開・体勢挽回を諮るべきだ、ということか。これ、まるっきり太平洋戦争開戦前の陸軍強硬派(参謀本部)の主張にそっくりなのだ。
 さて肝心のアベはどうか。あれはB型だ。B型は結構天邪鬼で、みんながいうことの反対方向に行きたがる。ここでみんなとはどういう範囲かと言うと、一つは自民党内の雰囲気、一つはアベ側近特に財務省の意向、もう一つが国民世論つまりマスコミ世論調査の結果である。この中で再増税に最も積極的なのが財務省と、それに踊らされている自民党の一部だけ。評論家の多くも慎重論だ。従って天邪鬼アベが早期解散に打って出る可能性大と見る。株で言うところの逆張りだ。ただしあくまで可能性だから、アベ本人がどう考えているかまでは判りません。お坊ちゃんだから、途中でへなへなになってしまうこともある。そうなればアベはレームダックだ。
(!4/11/11)

石破地方創生でもう一言。中央官僚を地方に派遣して地方の希望を吸い上げるという構想だが、こんなもの効果があると思いますか?それ以上にこれが実現するかどうか、実現したところでその結果がどういうものか、はっきり云って惨憺たる失敗策に終わるでしょう。
1、派遣するといっても、本人が自前の役所(官僚組織)を持っているわけではない。派遣するなら他省庁にお願いするしかない。他省庁がいい顔するわけがない。それどころか恩着せがましくなるだろう。
2、他の大臣がいいと言っても、肝心の官僚が、はいOKですというとは限らない。そもそも地方への出向は、各省庁で決まっている。これはキャリアになる。しかし石破人事による出向がキャリアになるかどうか、彼らはまずそれを気にするだろう。
3、仮に地方に出向したとして、どのセクションに配属されるのか?これは地方でも同じで、石破人事官僚をどう処遇してよいのかわからないから混乱が発生するだけである。
4、無事あるポジションが与えられても、官僚の出向は大体2年が限度。.やっと地元に慣れてきたかと思うと交替だ。それどころかその前の地元役人に篭絡されて、果ては地元の言い分を中央に伝えるだけの伝書鳩に成り下がる。何故そうなるかと言うと、自前の組織予算を持たないからだ。
5、この逆が地方役人を中央に派遣する、所謂「天上がり」である。この方が中央官僚の天下りに比べましのように思えるが、それも一時的なもので、結局は中央官僚に篭絡され、中央の意向を地方に伝えるだけの伝書鳩に過ぎない。
 何故こうなるかと言うと、今のアベ政権の地方創生策が、来年の地方選挙対策を意識しただけの、俄か作り生煮え産物だからである。つまりそこには哲学も理念も思想もなにも感じられない。
 地方創生問題とは、言い換えれば東京一極集中問題なのである。地方創生をやろうと思えば、東京への資本集中をやめなくてはならない。しかしアベノミクス下では東京集中はますます加速する。今回の日銀金融緩和など、当にそれを地でいっているようなものだ。つまりアクセルとブレーキを同時に踏もうとしているのに過ぎない。こんなことが成功すると思いますか?アベも石破も世襲議員。つまり東京生まれの東京育ち。心の底では東京は離れたくない。地方なんてどうだっていいと思っているのに違いない。
こんな馬鹿な地方創生などさっさと止めて、地方切捨てに走った方が未だましかもしれない。
 (14/11/04)

 地方創生で石破が政府機能の地方移転を言い出したが、本気かねえ?首都機能分散は殆ど半世紀ぐらい前から言われ、20年ぐらい前には「首都機能移転法案」と言うのまで出来ている。しかしその後、これが国会で真剣に議論された形跡はない。特にコイズミ内閣以後は完全に封印されてしまった。盟友の石原シンタローが反対したのだろう。しかもその後の政策・・・特に自民政権下・・・では人口・資本の首都一極集中政策が採用されている。
1、自民党最大の支持団体である日本経団連加盟企業はバブル崩壊以後、急速に資本・経営中枢の東京集中を進めている。これには理由があって、好き好んでやっている訳ではない。経団連が今更各社に本社移転を進めるわけがない。
2、アベ政権が成長戦略の矢とするリニアや東京オリンピックは、いたずらに人口・産業・資本の東京集中を進めるだけである。既に東京オリンピックは国家プロジェクトに指定され、施設整備計画は当初の倍以上に膨れ上がっている。この差額はどこから持ってきて、誰が払うのか?下手するとこれが消費税増税のネタに使われたり、将来東京オリンピック税が付加されるかもしれない。その大部分は地方が負担することになるだろう。リニアなど名古屋から人口を東京に吸い上げる吸引ポンプのようなものだ。
3、官僚の抵抗。これが最大の抵抗勢力だろう。何故抵抗するか?彼らは官僚互助組織というものを作っている。この中にいれば一生安泰だ。しかし、地方に行けばこの組織から外れる。それどころか互助組織そのものが崩壊してしまう。と言うわけで、政府機関移転案は官僚によって潰されてしまうのである。
4、現在の与党自民党議員3/4は2世3世議員である。彼らは東京生まれの東京育ち、事実上東京出身者である。選挙の時しか選挙区には帰らない。小渕優子もアベ晋三もそして石破茂もそうなのだ。そういう東京住民が今更地方創生など言い出すことに嗤ってしまうし、根っからの地方在住者には不信感しか残らないのである。
(14/11/03)

 小渕優子後援会の元会長が、観劇費用収入を収支報告書に記載しなかった、と発言。その理由として会計に色々辻褄が合わないところが出てきた、それを埋め合わせるために記載しなかったとも発言。これで飯島勲の言う、うっかりミスは根拠を失った。
 これまで(ワタクシも含め)世間が注目してきたのは明治座観劇会ツアー収支の不一致だった。ここにきて、どうも収支不一致の本質は会計の辻褄合わせで、観劇ツアーはそれを隠蔽するために使われただけとなってきた。他に色々あったのだろう。
 しかし原因はどうであれ、小渕優子後援会を通じて優子政治資金に疑惑のある動きがあったことに変わりはない。要するに、団体の経理に何らかの不足分があり、後援会長はそれを補填するために何処かから金をかき集めた。ところがその使途を明らかにすると議員に迷惑が懸かる。まさか私的流用ではあるまい。その場合は直ぐに判る。
 そこで使途を有耶無耶にすることにした。しかしこのままで行くと、元後援会長はかき集めた金を自分でネコババしたことになる。つまり背任横領である。それが何処からきたのか?かき集めた金が何処にいったのかが問題なのである。
 町長という職務を利用すれば、町発注の公共事業や物品購入で、業者から年1000万単位のバックを要求することは不可能ではない。これは収賄に当たる。又集めた金が選挙資金に使われたすると公職選挙法違反。議員にも連座制が適用される。議員辞職は免れない。事件が発覚して一ヶ月近くにもなるのに、なんら明確な説明がないということは、背景に相当複雑なシガラミがあるのだろう。
(14/10/31)

  東京地検が小渕後援会事務所や後援会長宅強制捜査に着手しました。さて何事があったのでしょうか?この前TVで飯島勲は小渕会計報告書を「こんなガラス張り報告書は見たことはない、金額が合わないのは修正すれば済む」とべた誉め。ではそんなきれいな報告書に出た軽微な間違いに、東京地検特捜部が関心を示すでしょうか?韓国ソウル地検とは違うのだ
 
皆さんは観劇会収支報告の差を議員側の補填という点で捉えている。しかしワタクシは補填はあったにしろ、その原資が何処から来ているかに関心がある。小渕家が幾ら財産を残したからといって、ン千万円は大金だ。優子にそんな金を集められる能力があるとは思われない。何処かから見えない金が小渕後援会に集まってきたのだ。
 このわけの判らない金の出入りを巡って、優子後援会長が町長を辞職。これこそとんでもない話だと、世間では非難轟々。しかし、これは上州(群馬県)では当たり前。なにしろ、国定忠治や大前田英五郎などヤクザの本場。法律よりはヤクザの仁義が優先する土地柄なのだ。

 
それと不思議なのは、何故あの時点で、飯島がマスコミを使って、血相変えて優子擁護発言をしたのだろうか?多分この問題を放置しておくと、政権近傍に火の粉が飛んでくるのは明らか。それを誤魔化そうとしたのだろう。飯島はいろんなことを知っているはずだ。それを喋ればとんでもないことになる。だから政治家に恩を売るために黙っているのだ。これもまたヤクザの仁義。一度指の数を数えてみたいものだ。しかしたかが元内閣秘書官。議員どころか表の役職にすらついたことがない。こんなイタチ野郎に何故日本のマスコミや政治家はぺこぺこするのでしょうか?そんなにヤクザが怖いのでしょうか?
(14/10/30)

それにしても腹の虫が収まらないのは、一昨日の飯島勲の言い分である。当人はスタジオに小渕事務所の政治資金報告書コピーを持ち出し、これを領収書も合わせて全部チェックするのは不可能だ、と主張する。しかし報告書はせいぜい300ページ。ワタクシの経験で言えば、こんなもののチェックなど、半日もあれば十分。それも領収書等根拠資料参照も含めてだ。1000ページでも1~2日もあれば十分。それを出来ないというのは、飯島の頭がよっぽど悪いのだ。こんな頭の悪い人間の言い分が通るのが今の日本の問題点。そこに見られるのが、事実の露呈が怖い役人と永田町住人の自己保身。そんなものに騙されるマスコミの無知・無能の堕落。

 
世の中には女に嫌われる女というものがある。プライドが高く、周囲を見下すタイプの女である。筆者の小学校同窓会でも、小学校時代の派閥が今だに残っている。優子、みどりに続いて片山さつきにも、参院外交防衛委員会の運営を巡って野党からの追求の目が迫ってきた。運命は風前の灯。何故女性閣僚や幹部ばかり狙われるのか?優子はともかく、みどりとさつきは東大。これ女が駄目なのか東大が駄目なのか?

 
優子とみどりの首切りは始めから決まっていたことで、その筋書きを書いたのは菅義偉という説がある。それはあり得ることだと思う。まず反面教師にしなければならなかったのは5年前の第一次アベ内閣。このとき松岡や赤城のスキャンダルに対し決断を遅らせたため、内閣支持率が低下し、その年の参院選大敗北につながった。このとき菅はアベ側近として事態収拾に当たり、失敗した。そのトラウマが、今回の早期首切りに繋がったのだろう。これがアベ恐怖政治の本質である。菅の役割はむしろ豊臣政権における石田三成だ。
 
今回人事の目的はあくまで政権維持である。これはアベとその側近及びコアの支持者にとっては安心できるが、首を切られた本人やその周辺にはしこりを残す。更に中間派にとって党中央に対する不信感や不安感を与える。これが集約すると三成憎し、ということになる。
 
果たしてこれで自民党は党としての団結を維持出来るか。維持するためには、今後も同じ人事という党内テロル(恐怖政治)を繰り返さなくてはならない。その挙句が憎しで始まる自民党版関が原合戦だ。
(14/10/22)
 

 それにしても優子とみどりの書き眉毛はなんとかならないものか。下手過ぎる

昨日BS8プライムニュース。テーマは小渕辞任。コメンテーターは自民中谷と民主、対するゲストは飯島勲ともう一人評論家。評論家が今の問題は野党が「これを盾にして国会審議を妨害していることだ」、というと民主に「そんなことはないキチンと審議に応じている」と反論されると、この腰抜け評論家はだんまり。
 一方飯島は黙っていない。小渕の政治資金報告書はガラス張りだ、こんなガラス張り報告書はみたことがない」「そもそもアカハタが取り上げたのが8月半ば、一ヵ月半後に週刊新潮が取り上げるという情報がでたから問題になった。その間に修正して置けばよかったのだ」とはげ頭を震わせ血相変えて大怒り。さて飯島は誰に対して怒っていたのでしょうか?野党か、マスコミか国民か、それとも自民党か小渕事務所か?それがさっぱり判らない。彼が言うガラス張りとはどう云うことか?数字が一桁単位まで書いてあれば、領収書の裏づけが無くても、それが真実とでも思っているのか?こんなアホ見たことがない。だからあの怒りも空虚になってしまう。
 手続き上、報告書にミスがあれば修正すればよい。しかしそれは数字を書き換えればよいというものではない。修正の根拠が必要である。明治座観劇ツアーの収支差額は2年間で2600万円以上に上る。書き忘れでは済まされない。小渕と後援者は、その根拠を見つけられなかった。この差額の金が何処から来たのか、が注目のまとなのだ。それが小渕辞任に繋がっているのである。飯島はその点を見逃し、形式上のことだけを採り上げている。下仁田ねぎのくだりに至っては笑ってしまった。飯島はあんなものもらっても美味くないから嬉しくもないと喋ってしまったが、これは群馬県農家に対する大変な侮辱である。そしてそんなに喜んでもらえないものを送るのが、後援者に対する謝礼となるのか?
 何故フジTVは飯島などというアナクロボケ老人をゲストに呼んだのでしょうか?プロデユーサーの能力を疑う。
(14/10/21) 

優子辞任に続いてみどりも辞意。意外に早く片付いたかとも思うが、それだけアベが焦っている証拠。オレが留守中に何をやっとるんだ、という思いだろう。元々国会会期中は閣僚は日本を離れることが出来なかった。それを副大臣制を敷いて、閣僚も海外に行けるようにしたのは民主党内閣閣。アベはちゃっかり利用したわけだ。自業自得といえばそれまでだ。
 昔の自民党内閣閣僚は政権奪取の貢献度とか、派閥バランスを考えて、必ずしも総理一人の思い入れだけでは決まらなかった。ところがアベ内閣になってから、総理の思い入れが際立つようになった。それがお友達内閣である。まず平成5年の第一次アベ内閣である。そして今回の第三次アベ内閣。まず・・・海外基準に照らして・・・女性閣僚の数を決めた。そして自分に近い女性議員をピックアップし、その経験・能力・識見に無関係にポストを割り当てた。これが全ての失敗の素だ。

 さて優子の後任となった高市早苗。これだってどうだか判らない。これの地盤は奈良県中部。宇陀郡、高市郡、葛城町あたり。高市という苗字はものすごく旧く、少なくとも飛鳥天平期、ひょっとすると古事記に、神武天皇を案内した言われる大和葛族まで遡れるかもしれない。この地域は古代では興福寺や法隆寺、吉野神宮等大寺院・神社の領地だった。聖徳太子の貧民救済政策により各地に悲田院が作られた。悲田院はこれた大寺社領地に割り当てられたと考えると、現在の奈良県内同和地区の分布が説明できる。その後、悲田院住民や先住民はこれら寺社の神人となった。神人とは、地域や寺社の忌みごと、穢れごとその他雑事を引き受ける被差別民である。高市氏は彼ら神人を統制する役割を持ってたのだろう。高市氏も神人かどうかについては、議論が分かれるだろう。
 そして明治の解放令で、神人は公務員(役場員や警察官)、食肉業者、土建業、産廃業者となった。高市は彼らを組織集票基盤としている。これ以上云うと差別発言になるから、この辺で止めておきます。
 こんなのが日本の経済産業政策を決めるとすれば、すわ同和利権の復活か、と直ぐに思ってしまう。ワタクシがアベ政権を批判する理由の一つに、この政権は根底のところで同和利権をくっついているのではないか、という疑いがあるからです。アベの選挙フレーズ「日本を取り戻す」の中に、「同和利権も取り戻す」も含まれていると考えれば納得できます。
(14/10/20)

  共同通信の世論調査で、アベ内閣支持率が50%を切って48%台。共同通信は保守派メデイア。これでそうだから朝日・毎日ならもっと支持率は低下する。元々アベ政権は保守主義という名の、ポピュリズム路線でやってきた。その看板が女性閣僚だ。そこにトンデも事件。ポピュリズムというのは人材を無視するか、浪費する。かつて民主党が政権をとったとき、痛感したのが専門家不足。いきなり勢力を伸ばしたものだから、人材がいない。所詮小沢ガールズだ。何か問題が起こったとき、後をフォローできる人材がいない。
 今回の小渕事件でも似たようなものだ。仮に小渕が辞任したところで、あとを埋める人材・・・女性でなくてはならない・・・がいない。それだけではなく、12年総選挙の結果、シロウト議員が増えてしまった。これはかつての民主党政権とそっくりである。この結果、アベのお友達人事、言い換えれば人材浪費作戦がここにきて破綻しかねない。
 人材不足は与党も野党も同じだ。
(14/10/19)

 今話題の小渕優子資金疑惑事件。従来のこの種事件に比べ金額が桁違いに大きいので、まだ全貌が明らかになっているとは云えない。明治座観劇問題はその一部にしか過ぎないが、内容が単純でお粗末だから判りやすい。
 この件、会員1000人で会費12000円だから収入は1200万円。それに要する費用はバス代・劇場代・昼食代を入れてもせいぜい700~800万円。ざっと4~500万は儲けておる。役者のご祝儀がン百万円要るというのもいるが、ご祝儀は必要経費としては認められない。
 何故これだけの収益を上げなくてはならなかったのか?明治座観劇がおこなわれたのは12年。年末には総選挙だ。金の要る年だ。しかし小渕は既に地盤を持っているから、本人の選挙にはそれほど金はかからない。一方全体収支を見ると、資金疑惑は多年度に渉っており、一回の選挙毎に金を集めていたわけでは無いことも判る。
 これから先は筆者の当て推量だが、09年の下野で自民党は懐が寂しくなった。これではとても次の選挙は戦えない。そこで党中央から、一部の有力議員になんとしてでも資金を集めろ、という指示がでた。小渕派は十分有力議員のひとつである。無論その見返りは、政権奪取後の人事だ。大臣だって夢ではない。悪くは無い話である。誰がこんな指示をだしたか、と言うと当たり前だが党幹事長を置いて他にはいない。
(14/10/17)

 松島団扇事件に続き、今度は小渕優子の政治資金疑惑。アベは女性登用優先を掲げて第二次内閣を組織したが、掛け声が優先して、中身のチェックがおろそかだったようだ。優子も当選当時はスッチーで政治のことなど判らず、政治資金の運用は後援会の番頭連中に任せていたかもしれないが、これも今や過去の話。本人も既に50才。そんな言い訳は通用しない年齢だ。資金の使用先を見ても、本人の意思が強く働いていたと見られる項目が多い。
 アベ内閣の登用女性を見て直ぐに判るのが、みんなアベ好みと言うことだ。別に顔がどうと言うのではなく、基本的には保守で、政治的には派閥や何かでもアベに近く、頭と性格が悪いのが共通点。これはいわゆる「お友達内閣」路線だ。それも海外での標準がこうだから単にそれに合わせようという小学生的発想。これがアベの女性起用路線の実態なのである。それにしても、数さえ合わせればそれで合格という発想はどこから来ているのでしょうか?小学校教育に問題があったか、それとも子供のときから選挙の度に、そういうことを聞いて育ったからか?
(14/10/16)


 シリアへ行こうと考えた若者。ワタクシは3年前の統一地方選挙のとき、電車の中で維新の内容空疎な選挙ビラを真剣にみていた若者の顔を思い出します。今イスラムに関心を持つ若者は、かつてオウム真理教に取り込まれた若者と大きな差はないでしょう。
 さて日本の防衛大綱から周辺事態という言葉が消されようとしています。この言葉は確か昔、中曽根康弘が国会答弁で使った言葉。それが弟子筋のアベシンゾウによって消されようとしている。ヤスの心境や如何に。
 この展開、背後にアメリカ特にオバマ政権の強力な要求があったのは見え見え。オバマはこれを中間選挙の材料にしたいだろうし、アベはこれをTPPの取引材料にして、来年統一地方選材料にしたいとうところだろう。
 それにしても長州という尊王攘夷の本場から、何故こんな媚米・反中・天皇嫌いの右翼が出るのか不思議だ。ジジイの岸が巣鴨に入っていた5年間で、よっぽどアメリカに4脅されたのだろう。このように時期を見てコロコロ変わるのが長州人の特徴だ。だからワタクシは山口県人を信用しない。この時期親米に転向した右翼に児玉誉士夫がいる。一方、赤尾敏のように、あくまでも反米自主独立を主張した右翼もいた。今この路線を継ぐのは鈴木邦男の一水会ぐらいなものか。
 アメリカはこれで自分のポチとして日本を手なずけたと思ってるだろうが、事としだいよっては将来アジア最大の同盟国を失うリスクも手に入れたのである。何故なら日本には選挙による政権交替というアクシデントもあるからである。
(14/10/09)

  アベが国会で御岳災害に触れ、「ハザードマップ作成を急ぐ。そのための予算を増やす」と答弁。誰がハザードマップなんて言葉をアベに教えたのだ?幼稚園児に玩具を教えるようなものだ。それも頭がよけりゃよいが悪いんだから。
 ハザードマップを作る前にやるべきことは一杯ある。必要なことはそれが行われてきていたかどうかの検証、次の噴火に備えて何をすべきかの計画・立案・実施である。
 現在のハザードマップは固体のマグマ噴火だけを想定して作成されている。マグマ噴火に至る過程でも様々な現象が起こる。火山防災対策はそれぞれの局面に応じて作られねばならない。今回の御岳噴火は、前兆である水蒸気噴火に過ぎない。今後本格的な活動に移行する可能性は高い。それを予測するためには、今の気象庁がやっている測地学的方法は無力である。山体内部での地熱・圧力分布とその変化を捉えなくてはならない。
 なお、今日気象庁が御岳の山体が僅か膨張したと発表したが、これが噴火の後に発生したのか、発生前に発生したのを今確認したのかが判らない。これがどちらかなのかで、今後の対応は大違いになる。こういう基本データさえ採られていないのだ。こんなことで噴火予知など噴飯だ。
 昨夜のNHKニュース7に気象庁の火山・地震予報課長と火山予知連絡会長が出ていたので少し聞いてみたが、途中で嫌になったのでチャンネルを変えてしまった。要するに二人とも、云っていることは中途半端で言い訳ばかり。火山に対してはシロウトなのだ。それどころか、現在の気象庁にいるのは物理・天文専攻ばかりで、火山や地質を学んだものは殆どいないということだ。こんなシロウト集団に火山予知を任せてよいのか?アベはその点を答弁すべきだった。
 それと、火山や地震などという固体地殻に関する現象の予測を、何故気象庁という空気屋に任せるのだ。空気屋は空気だけ触っておればよいのである。アメリカでは気圏は全米気象協会、水圏はNOAH、岩石圏は地質調査所(USGS)と言うように厳密に分けている。これはヨーロッパでも同じある。異なるカテゴリーをゴッチャにし、更にその中で学界・官界・業界で蛸壺に入ってお互い知らん顔をするのは、日本だけじゃないか?
(14/10/05)

 片山さつき問題、もうちょっともめるかと期待していたのに、自民が陳謝してあっさり幕引き。いくら女性重視の世の中といっても、こんな女が管理職で上司にこられたら、たまったもんじゃない。私ならあっさり会社を辞めちゃうよ。
 それはそうと片山が入手したという投書。果たして誰が出したものか?それを明らかにしないと怪文書騒ぎになる。永田町には昔から自作自演の怪文書が出回る。以前、第一次アベ内閣の時だったか、民主党の若手議員が怪文書を出して政府を追及したところ、それが偽者だということがばれて、議員辞職。本人はその後自殺した。この議員も東大(全共闘)→経産省で片山の後輩。東大全共闘というのは怪文書が好きなのか?東大闘争のアジビラなど、怪文書みたいなものだから仕方が無いといえば仕方がない。

 片山さつきが某匿名自治体首長からの投書として、「御岳の観測がおろそかになったのは民主党政権の仕分けの所為だ、政権交替でいくらか復活した」とツイッターに書き込んだものだから、それに民主党が噛み付く騒ぎ。このバトル、何か朝日慰安婦誤報事件によく似ています。
 両方ともニュースソースが怪しい。朝日の場合は吉田清次といういかがわしい人物ということは判っているが、今回は匿名と言うことで人物も特定されていない。また、両方とも裏付けも採らず、上司の了解も得ないで勝手にパブリッシュしてしまった。公人としてお粗末極まりない。
 元朝日記者は本年66才。団塊全共闘世代のど真ん中だ。朝日→帝塚山学院大教授(このほど右翼から脅迫が入ったので辞職)という経歴から察すると、元東大全共闘の匂いがする。一方片山はれっきとした東大全共闘書記で、東大闘争のときはせっせとアジびらの原稿を書いていた。
 そして一方は転向して官僚→保守系政治家、一方はラジカル左翼ジャーナリスト。どちらも東大左翼に多いパターンである。そして両方に共通するのは、自分に都合の良い情報ならなんでも飛びつく貪欲さと、途方も無いエリート意識だ。元朝日記者に、オレが書いた原稿にけちを付けられる奴なんかいない、という思い上がり、一方片山にもこれを利用して点数を稼ごうという功利主義が見られる。
 要するに両方とも、同じ穴の狢なのだ。
(14/010/01)

福島県知事選は自民党県連が鉢村支持をあきらめ、党本部の言うとおり、民主相乗り内堀支持で決着。昔ならこれでメデタシメデタシなのだが、今の世の中そうは行かない。自民県連内ではこれまで鉢村支持で動いてたのに、なんで今更民主候補支持にならなきゃいけないのだ。民主陣営でも同じで、自民は勝手に割り込んできただけだ、協力の必要はない、という声が上がりかねない。
 ここに地域しがらみのない第三者候補が、いきなり立候補すれば、自・民共闘など吹っ飛んでしまう。まだ判らないのが福島県知事選。
(14/09/09)

 さて第二次アベ内閣が発足しましたが、最大のサプライズは谷垣幹事長ではないでしょうか?この案、元々アベの頭にあったのか、それとも他に人がいなくてこうなったのか?定かではありませんが、誰が見ても判るのが、来年秋の総裁選での露骨な谷垣外し。
 石破の例で見るとおり、政敵と見ると一旦は取り込むが、時期がくればポストを取り上げて追い詰める。その後は梯子を外して孤立させる。谷垣だって何時そうなるか判ったものじゃない。今のアベは将来政敵になりそうなのを次々と潰しにかかっているように見える。果たしてこれが吉と出るか、凶と出るか?
 なお、地方における石破人気は衰えていない。今回の人事が地方票の同情を買うことになれば、逆効果。策士策に溺れる例となる。
 なお、女性僚5人だが、これは只の数字合わせ。出てきた面子を見れば、只ひたすら小泉やアベに擦り寄ってきただけの政界売春婦、いや慰安婦というべきか。高市早苗など、大和のあっち系。あの口の大きさから見ると、先祖は郡山辺りの淫売か!。
 マスコミや世間では重厚内閣というが、らの私世代では軽量チンピラ世間迎合内閣にしか見えない。
(14/09/03) 

 第二次アベ内閣・執行部人事も大詰めに差し掛かってきました。残りポストはあまりない。消えたのは小渕幹事長だが、候補者には数人おり、石破或いは石破派が入る可能性はない。そもそも小渕幹事長など、誰が言い出したのでしょうか?存外アベ自身かもしれない。選挙は俺がやるぞ、と云いたかったのか?
 大臣待機者も大勢おり、アベがそれらに目配りすれば総務相ポストも危ない。そうすると石破に与えられるのは、地方創成相という名前だけの盲腸ポスト。これでは仲直りは無理だ。
(14/09/01)

 第二次アベ内閣人事の概要が段々と明らかになってきましたが、この中で誰でも興味・関心を持つのが幹事長と安保担当相、それとアベが石破に示した農水相と総務相ポスト。ところがこれまでの情報では、農水相は西川、安保担当兼防衛相は江籐で決まり・・・・兼務なら安保担当相など不用ではないか?。おまけに幹事長は小渕優子という説まで出ている。残っているのは総務相だが、これは内政ポスト。石破がやりたがっている外交・安保とは全く無関係。要するに石破飼い殺しポスト。
 さて石破は総務相を除く3ポストを皆経験している(農水相はどうだったか憶えていないが、石破は本来農水族でシロウトではない)。ところがこれまで出てきている人事案は全て石破より格下。つまりアベが「石破さん、アンタはこの程度ですよ、もう用事はありません」と云っているようなものだ。石破も随分甘くみられてしまった。
 最も問題は小渕幹事長。アベは何故こんな情報をリークしたのか?幹事長は選挙の要。確かに前の滋賀県知事選で負けたから、アベが石破に不満を持ったかも知れないが、他の誰かなら勝てたか、というとそんな保障はない。
 一番重要なポストは幹事長だ。9月の福島県知事選、11月の沖縄県知事選。どちらも保守分裂選挙だ。こういう分裂状態を作ったのは、これまでの総裁・幹事長の責任にあるのは当然だが、当面次期幹事長の役割は、この分裂状態を如何に修復し、党に有利な状況を作っていくかである。果たしてこの難問を、党勢選挙どころか自分の選挙も自前でやったことのないお嬢様が解決出来るか?むしろ自民党地方組織の方が「これで大丈夫か!」と不安がってしまうだろう。成り行きによっては、地方組織の反発が強まる可能性あり。当然これは来年の統一地方選挙に影響する。
 石破vsアベのバトルは当分収まらないだろう。長州vs因幡・伯耆の争いか?そしてこれまでの自民党史を見れば、この怨念は残る。
(14/08/31)

 結局アベが石破に示した案が地方創成担当相。こんんなの独自予算も無ければ直属のスタッフもいない。要するに二階に上げて梯子を外す作戦だ。如何にも謀略好きの長州人が考えそうなことだ。これを受けた石破の言い訳がだらしない。「組織人としてトップの指示に従わなくてはならない」。中学生の言い訳並のレベルだ。ワタクシは、そもそも政治家は組織を超越した自由人でなければならない、と思っていた。ただの組織人なら政治家とは云えない。
 まあこれは本心ではなく、ここは一番アベの顔を立て、体制を立て直して卷土重来を期すと言うことだろうが、アベ派だってそれは折り込み済み。そこで投げたのが「次は君だ」という殺し文句というか空手形。つまりアベとしては、次を狙っている谷垣や岸田など中二階を切り捨て、側近政治を確立して、一気にアベ独裁体制を敷こうと言うことなのだろう。
 これまでの経過を見ると、最近とみに先鋭化しているのがアベ側近制の強化である。明治維新直後の政治形態に藩閥政治がある。これの実態は、大久保利通側近政治で、これを支えたのが長州と薩摩の一部である。これに不満を抱く士族・平民による反乱・一揆が頻発した。大久保側近政治は明治10年の大久保利通、その腰巾着の岩倉具視暗殺によって終焉しyた。大久保がいなくなって藩閥政治や側近政治が無くなり、逆に旧幕藩からの人材登用が行われた。本当の日本の近代化は、彼等の手によるものである。石破はそのどれでもない。あまり寿命は永くないだろう。
 今アベを大久保に例えれば、麻生は岩倉に例えられるだろう。この二人の最期はあっけないものだった。川島正次郎曰く「政治家は一寸先は闇」。
(14/08/30)

 さて鳴り物入りで始まったアベ/石破会談、終わってみれば何のことはない石破入閣という曖昧決着で終わった出来レース。泰山鳴動ネズミ一匹。しかし問題はここで終わったわけではない。ここまで揉めた問題が、たった1時間やそこらの会談で元の鞘に収まるわけがない。いずれ又再燃します。石破の処遇は入閣さえさせてしまえばどうでもよい。総務相のような盲腸ポストで飼い殺しにしておけばよい。
 当面の問題は次期幹事長人事。9月福島県知事選、1月沖縄県知事選。どれも難関だ。次期幹事長がこれに失敗すれば、再び党内波瀾に火を付ける。アベがこれを自分の側近(つまりお友達人事)に拘ると、そうなってしまうだろう。所詮はネズミ集団のざわざわ騒ぎ。
(14.08/29)

 アベが今日予定していた広島被災地視察を急遽中止。理由は「救助活動に混乱を来すおそれがある」ということだが、本当でしょうか?本音は政局にあり、とみます。
 突如沸き起こってきたのが、石破の安保担当相拒否の情報。更に石破は非派閥系議員を集めて勉強会を開き、自前の派閥造りに乗り出す動き。これが拡大すると、これまでのアベ一強独裁体制が崩れる。これはイカン、広島の災害どころではない。ナントカせねばと菅や高村・麻生らと、慌てて協議しているのではないか。
 しかしこれらだって腹の中はどうかか判らない。菅の様なコウモリ人間は当然で、麻生だって「アベが出来たのだから俺だって」と柳の下の二匹目の泥鰌を狙っているかも知れない。他にも岸田や谷垣・小野寺ら旧宏池会系もいる。考えてみればかつての麻垣庚三の内、総理に慣れなかったのは谷垣だけ。つまり今の閣内で、本当に命を張ってアベを助けようなんてお人好しは何人いるのでしょうか?考えてみれば、アベ独裁など旧派閥のバランスの上に乗っかっただけの不安定なものなのだ。
 折しも内閣支持率はジリジリと低下。今は40%台半ばを維持しているが、これが40%ギリギリになったり、9月福島県知事選、11月沖縄県知事選で自民系候補が敗れるようなことがあれば、一挙に政局。党内波乱、自民戦国の再来となる。面白いですねえ。

 さて、アベvs石破の対立の発端は、集団的自衛権解釈の問題と云われている。石破はこの対象を大きく広げよ、つまりアメリカが要求する事は何でも聞けと言うことだが、アベはこれを限定的に捉えた。これは何もアベがハト派と言うことではなく、単に公明の要求を丸呑みした結果に過ぎない。これが石破始め党内保守強硬派にとって不満なのである。と言うことは、石破には自分が政権を獲ったときには、自公連立解消が念頭にあるということだ。来年には衆参院選・・・おそらく同日選になるだろう・・・更に自民党総裁選もある。こういう時期に連立解消もあり得る人物が与党党首になれば、選挙に勝てるのか?当に政局だ。
(14/08/24)

  アベが山梨の別荘でゴルフをしていたときに広島豪雨の連絡が入り、慌てて東京に戻ったと言うが、戻ったのは昼前。少し遅すぎはしないか?車で戻ったと云うが、一国の総理なら、仮にプライベート休暇であってもヘリは待機させておくべきだ。そしてあれこれ指示を出したと云うが、これ又月並みのコピペ指示。官邸の官僚が事前に作った作文を読んだだけだろう。
 そして殆どヤラセ同然のパフォーマンスが終わると早速別荘に戻ってしまった。その点をマスコミや野党に追及されると、「あれは書類をとりに帰っただけ」と、小学生並の言い訳。資料を取りに帰るなら秘書か役人にやらせばよい。こんな子供だましの言い訳を作るというのは、官房長官の菅が無能だからである。
 自民党の閣僚の学力レベルは、コイズミ時代から段々と低下してきた。それが顕著になったのは、第一次アベ内閣以降である。これは小選挙区制の所為で党より官邸の力が強くなったためである。つまり、なんでも官邸で決められる様になったから、閣僚など首相の小間使いで済むようになった。その結果、閣僚の学力低下である。
(14/08/22)

 ブラジル訪問中のアベの車列が玉突き事故。これでアベもあの世に行ってくれれば有り難いのだが、悪運の強い奴は何時までも生き残る。さて今回のアベ中南米訪問の目的は、日本の国連安保常任理事会入りを目指した多数派工作。その担保として差し出したのが、メキシコやブラジルでの資源開発援助。しかし日本が幾ら多数派工作したところで、現常任理事国の一致が無ければ無駄な努力。まず中国は拒否、ロシアも危ない。それ以上に信用出来ないのがアメリカだ。アメリカは未だ日本を信用しているとは云えないのだ。最期にアメリカが拒否する可能性が大。
 そもそもアベが指向している新常任理事国は、インド・ブラジル・日本・ドイツ。こんな国が常任理事国になったところで、今のウクライナ問題や中東問題を解決出来るでしょうか?無駄の拡大再生産である。
 と言うことは、メキシコやブラジルに幾ら金をばらまいても無駄で、金が相手国の利権に消えて行くだけなのである。
(14/08/02)

 本人は気楽に中南米旅行だが、旅行先からでてくるのは、9月内閣大幅改造案。当然党人事も大幅変更。これで各派閥は大慌て。人事を使って、ライバルを分断し互いに牽制させ、党内を遠隔操作するのは、大叔父の佐藤栄作の得意技。これに学んだのが中曽根康宏。ヤスは引退してからもこの手で院政を敷いた。シンゾーはこれの真似をしているのか。しかし副作用も大きく、栄作の後は福田vs角栄、ヤスの後は金丸・イチローvs竹下の確執対立を産んだ。此の後見えるのは、シンゾーvs石破の対立。
(14/07/31)

 次の内閣改造で石破を安保相にという構想が出てきた。これは躰のよい石破棚上げ策だろう。そもそも安保相とは何をするのか?安保問題は従来防衛省と外務省が扱ってきた。これに安保担当大臣が出てくれば、日本の安全保障政策は混乱するばかり。外国特にアメリカは、安保問題について誰と協議すればよいのか判らなくなる。安保相など名前だけで、下に何の組織も無いのだからただのお飾りに過ぎない。
 思えば、一昨年自民党総裁選で、地方議員を含めれば石破が勝利、アベは国会議員票を集めただけだ。その時のしこりが未だ残っているのだろう。この際、石破を名前だけの安保相に祀り挙げ、非アベ系を一掃し、独裁体制を敷きたい、と言うのが本音。この線で行くとノブテルとか岸田・小野田・谷垣などみんなクビ。下手すると、自民大乱の前兆になりかねない。
(14/07/29)

 ハワイ沖リムパック周辺に中国情報収集船が遊弋して、通信情報の傍受をやっていたらしい。アメリカ海軍当局はこれに不快感を示しているらしいが、こんなもの始めから判っていたのではないか?
 そもそも中国海軍のリムパック参加を認めたのは何処のどいつなのか?海軍だったら文句を言う資格はない。ホワイトハウスからの要求とすれば、誰がオバマに圧力をかけたのか?色々あります。中国市場を睨む自動車業界やIT業界。或いは中国資本に乗っ取られた東部メデイアか。
 アメリカの意図は中国をリムパックに参加させることによって、中国と認識を共有し、危機発生を未然に防ぐというものだ。しかし、現実は中国に上手く利用されただけである。
 アベ集団自衛権は日本の平和ボケ批判から始まったはずだ。しかし実際は肝心のアメリカが平和ボケになっている。平和ボケとは現状維持への期待である。今当にアメリカがそこに逃げ込んでいるのである。こんなのまともに相手に出来るでしょうか?
(14/07/22)

滋賀県知事選で、自公推薦候補が敗北し、民主支援候補が勝利した。その原因として挙げられているのが集団的自衛権と国会ヤジ発言、原発再稼働問題。滋賀県は近畿圏で唯一、若年令人口が増えている県である。そういう世代の子供は未だ小さい。だから若い県民は原発再稼働に敏感になる。
 ところが自公推薦の小鑓という候補は、そういう事情に全く見向きもせず、アベノミックスに参加したとか中央との直結とか大型公共事業とか、老人向け半世紀前の高度成長期政策の復活を訴えるのみ。おまけに経産省上がりのエリートだから、地方の県議・市議や県職員に対しても上から目線で威張るだけ。これが地方の反感を買って、自公とも地方組織が動かなくなってしまった。こういう話しが選挙当日マスコミに暴露されてしまったのである。やっぱり怖いのはマスコミである。
 何故自民党はこの落選候補を押したのか?その経歴から見て、これがアベの側近・・・お友達・・・と言うことは顕か。アベが地元事情を無視して論功行賞的に押し込んだのだろう。
 こんな落選候補を押した自民党はもとより、それに追随した公明党の馬鹿さ加減にあきれる。山口はもはやアベの男妾状態だ。当然今後、公明・創価学会には山口・北側執行部への批判が高まるでしょう。
 しかし何故北側はあれほど集団的自衛権に協力的になったのでしょうか?おそらくアベから目の前に勲章という餌をぶら下げられたのでしょう。確か以前、コイズミ郵政選挙の時に、公明の誰かが勲章を貰ったことがあった気がする。勲章で相手を釣るのは昔からアベの得意技、いや山県有朋以来長州の隠し技だ。
(14/07/14)

 日中韓三国の今後の労働力人口の推計曲線があります。これによると日本は1995年にピークを過ぎ、中韓両国は2015年にピークを迎え、その後減少する。労働力不足を穴埋めするのが移民です。日本でもこの論議が盛んになっています。韓国は既に労働力移民奨励政策を採っている。最も深刻な影響を受けるのは中国でしょう。
 さてこの三国が相変わらず、従来通りの経済成長路線政策を採ればどうなるでしょうか?当然発生するのが労働力の奪い合いです。19世紀のヨーロッパでは、第二次産業革命により、国内に余剰労働力が生じた。これを放っておけば社会不安になるので、先進国は皆国外に植民地を求め、そこに余剰労働力を移転する事によって本国の経済バランスを採ろうとした。ところが今回は経済成長率を維持するために海外から労働力を移入しようとしている。19世紀とは逆に見えるが、自国の経済システムを維持するために、他国の土地・資源・人口を利用する点では同じである。おそらく将来、新たな国際紛争を作る火種を作ることになるでしょう。
 日中韓三国は今後労働力人口が減少するから供給源にはなれない。だから別地域(東南アジアやアフリカ・中南米)から輸入する事になる。当然これら地域の人件費高騰が発生する。それはこれら三国の経済コストを押し上げ、競争力を低下させることになる。国際競争力を維持するための移民政策が、返って逆方向に働く。これは大矛盾です。
 ローマ帝国の滅亡原因は、よく「パンとサーカス」に例えられる過度の福祉政策やポピュリズムとされます。これも一因ですが、別の要因もある。末期では政治家や軍人までもゴート人やフランク族の様な移民で占められていた。フン族の傭兵までいたらしい。それと判断能力を無くした独裁者(皇帝)の側近・・・お友達)政治。これがローマ滅亡の直接原因です。過度の移民と首都への一極集中、それこそが文明崩壊の第一歩。
(14/07/13)

 兵庫県の野々村県議がとうとう辞表を提出しました。彼がやったことと云えば、カラ出張と切手や金券の大量購入。政治活動費で金券を大量購入し、それを金券ショップに持ち込んで現金化し私的資金にロンダリングする。これは小沢一郎が音頭を採ってできた政治資金規制法以来、国会や都道府県議員ならみんなやっている。野々村本人にしてみれば、何で俺だけがという気持ちだろう。マスコミに掴まったのが運の尽きなのである。思い切って週刊文春辺りに、「あいつもやっている、こいつもやっている、みんな同じ穴の狢だ」という手記を売り込んではどうか?兵庫県議会は真っ青だ。北野のプライドを護るためにもそれぐらいの事をやった方が良い。マスコミにペコペコするだけが能じゃない。
(14/07/11)

 東京都議会に次いで、国会でも自民党議員によるセクハラ発言が明らかになった。一般にはこれは男女差別ジェンダー問題の様に受け取られてるが、筆者はその背景に来春地方選を睨んだ政局が関係しているように感じられる。
 まず被害に遭った女性議員は、東京都では「みんな」、国会では維新という、どちらかというと自民に近い保守系党会派所属である。つまりこれらの不規則発言は政党理念に基づくものではない、ということだ。特に面妖なのは、都議会鈴木議員処分に対する「みんな」の対応が2分されたことだ。ズバリ云えば都議会「みんな」主流派は自民寄りに、反主流派は野党寄りにということである。これは国会「みんな」が自民寄り渡邊グループとアンチ渡邊派が維新との合流を目指していることと符合している。「みんな」の分裂振りを如実に現してしまった。維新も二つに分裂した。実はこの三党、選挙特に地方選では保守層の取り込みに熾烈な戦いを繰り返している。その延長を議会でやってしまったのだ。
(14/07/05)

 先月、大阪のある建て売り業者から、裁判沙汰になりそうだから相談に乗ってくれ、という電話があった。聞くと10年程前に販売した宅地擁壁の一部に昨年大雨で亀裂が発生した。住民から違法建築だと訴えられている。その業者は家を販売しただけで、土地造成や擁壁構築は40年ぐらい前に元の所有者が行ったものである。色々話しを聞いて、では一度現場を見てみようと、担当の建て売り屋営業と一緒に現地に向かった。その車中で、その営業に「お前んとこ東京に行く気は無いか?」と聞いてみた。すると彼曰く「考えてます!東京と大阪都では器が違いすぎる。値段も倍ぐらい違う」。
 さて何故、こんなことを建て売り屋の営業に聞いたかと言うと、例の日本創世会議による20~30年後の自治体崩壊予測である。その原因は現在の東京一極集中主義にあるのは間違いない。これに驚いて政府もやれ特区だの地方の自立支援など言い出しているが、こんなものほんの付け焼き刃。実態は、上に挙げた末端業者の判断が物語っている。
 つまり東京一極集中主義は終わらない。その象徴がリニアである。これによって更にこれが加速されるだろう。この結果、東京首都圏が関東圏全体に拡大する。それはチャンスと云えばチャンスなのだ。誰がチャンスと捉えるか?これが勝負の分かれ道。

(カジノについて)
 カジノはアベ成長戦略の目玉の一つであるとともに、地方分権のシンボルにもなっている。先月、アメリカのカジノ王が、カジノを創るのなら大阪に最も魅力を感じる、なんて云ったものだから、橋したは鬼のクビを獲った様に大喜び。しかし大方の見るところ、本命は東京。人口・交通の便が段違い。アメリカ人の言い分は、招致条件を競わせる作戦。白人が先住民を騙す時に何時も使う手だ。
(14/07/04)

 都議会ヤジ演説事件の後を、ネット(2ch)などを見ていると、出てくるのが塩村議員の不倫疑惑。竹田恒泰が田嶋陽子から「アンタ結婚しなさいと云われた」なんてのもあった。しかし都議会という国際的にも公的な場所で行われた下品なヤジと、テレビバラエテイなどのアホな場でのお笑い発言とゴッチャにするのが今のネトウヨとか自民党のレベル。これらは、自ずから全く異なること位誰でも判る。判らないのがネトウヨとか、それにワルノリする週刊新潮とかサンケイWILLの様なロクデナシメデイア。
(14/06/26)

 都議会セクハラ発言の鈴木というチンピラは、どうやら色々前科があったみたいで、しかも尖閣無断上陸事件など起こしているから、シンタローシンパか子分。と言うことは、あのセクハラ発言はシンタローの本音。まあそれなら判る。そういうアナクロ振りから、橋したにクビを切られたのだろう。こんなジジイと一緒にいると、次の選挙は戦えないと言うのが本音。
 しかし何故こんなのが都議に選ばれたのでしょうか?鈴木の選挙区は大田区だ。大田区と言えば蒲田。まあ下町で保守的な土地柄。昔からの義理と人情が優先する世界。少々のヤンチャは許してやろうと言うわけで、頭を下げて廻ればこんなアホでも議員になってしまう。お陰で大田区民みんなが同じ様な出来損ないに見られてしまう。ついでに、一緒になって笑っていた都知事を選んだ都民もみんなアホに思われてしまうのである。
 今日アベが「みんな」に陳謝したが、何やら白々しい。ズバリ云えばシンタローという、頭が悪く脳軟化症、知的障害政界徘徊認知症老人、ヤクザ渡世が残した負の遺産だ。
(14/06/24)

 さて急転直下、件の都議会セクハラ発言の犯人が、漸く名乗り出ました。鈴木という51才のチンピラ。ここまで党内では色々あったのでしょう。事件が起こったのが06/18と云われるから、ここまで4日以上懸かっている。多分周辺自民党は擁護に動いたのだろうが、06/20頃に石破が釈明記者会見。この時点で党中央は犯人を把握していたはず。それをここまで長引かせたのには、アベが狐疑逡巡したのだろう。それを石破辺りがナントカ説得して、本日ゲロ吐きに繋がった。それでも記者会見内容を見ても本人は反省していない。シンタローがバックにおれば、未だしらばっくれていたかもしれない。
 何故説得に応じたのか?それは東京オリンピックという殺し文句だろう。このセクハラ発言が原因で女子有力選手が出場を拒否すれば、それに倣う選手も大勢出てくる。現在のオリンピック経費の大部分はテレビ放映料収入と、特定スポンサー収入で支えられている。有力選手が出場しなければ、当然視聴率は低下する。そんな競技会に金を出すスポンサーはいない。そうなると、IOCは東京オリンピック計画を見直す可能性が出てくる。この男、51にもなって、そんなことも判らなかったのだろうか?今の40代50代のレベルがよく判る。
 つまりたった一人のアホ議員のアホ発言によって、東京オリンピックがパーになりかねないのだ。ということは、この鈴木という都議や一緒に笑っていた自民党や桝添が、グローバル経済というものを理解していないということだ。グローバリズムの本質は、80年代に現れた非線形力学にある。つまり北京の雀の羽ばたきがニューヨークで嵐になるという例えである。そのトップにいるアベや黒田日銀だって、判っているのかどうか?

 いまだに名乗り出ない自民セクハラ発言都議。何故出てこないのか?一つは来年の都議選で落選キャンペーンを張られるのが怖い。もう一つは自民中央保守派同志がアベにお願いして、ナントカしてくれるのではないかという浅はかな思い。
 アベの周辺には、このセクハラ都議と同じ様な考えを持つのが結構多い。例えばNHK経営委員の長谷川三千子は以前、そのような事を雑誌に書いている。党は違うが、シンタローや中山成彬の様な死に損ないも似たようなものだ。長谷川の様に公職に就いていないが、普段の言動からアベに近い曾野綾子も、「結婚した女性がそのまま職場に留まるのは甘えている」と発言している。要するに黴の生えたカトリック原理主義の亡霊だ。今のバチカンでさえ、そんなことは云わない。云うとすればロシア正教会とか、ヒンズー教原理主義者、ポコハラムやアルカイダのようなイスラム原理主義者、イスラエルのユダヤ原理主義者ぐらいだ。
 みんな世界の除け者である。この除け者を擁護するようでは、自民党もいずれ世界の除け者になる。既になっているかも知れないが。
(14/06/23)

 東京都議会自民議員によるセクハラ発言は、野党にとっては絶好の攻撃チャンス。ところが民主も含め野党側はイマイチ攻撃姿勢が足りない。足りないどころかやる気すら感じられない。
 元々、東京(江戸)は男社会だった。江戸時代での江戸男女比は6:4位だったと云われる。だから男優先社会が産まれ、特にそれは神田・上野・浅草・葛飾のような下町で顕著。だから今回のようなセクハラ発言議員は、この様な下町出身だったのだろう。
(14/06/21)

 ノブテルが言わなくてもよいのに、中間貯蔵施設について福島で「最期は金目でしょ」なんて云ったものだから、てんやわんやの大騒ぎ。これで来年の統一地方選挙の行方が分からなくなってきた。ノブテルの一言は、本人だけでなく、アベや自民党、自民福島県連なんかの本音。お陰で中間貯蔵施設のハードルが高くなってしまった。と言うことは福島に落ちる金が2割は増えると云うことで、実は地元はしめしめ。この騒ぎ、ホントはヤラセ出来レースではないのか?
 これ、アベの大叔父佐藤栄作の得意技。閣僚の誰かにトンデモ発言をさせ、世論特にマスコミの反応を伺って次の戦術を練る、アドバルーン作戦である。血は争えぬ。議員だけでなく世間みんなが、古い岸兄弟の手玉にとられているのである。
(14/06/18)

 アベと自民保守派のアホ連中が、女性宮家創設を否定した。これはかつての藤原氏や平清盛に並ぶ皇室侮辱廃棄事件である。女性宮家創設が無くなれば、早晩皇室は滅亡する。これこそ、日本天皇家撲滅を狙う朝鮮と、その第5列である長州族の狙いである。その先鋒が、顔から持てもチョーセンのアベ晋三。自民党もチョーセンの手先だ自民党の顔を見ればチョーセンだらけ。日本から長州チョーセン族を追放し、皇室伝統を護ろう。
(14/06/16)

 公明が限定集団的自衛権の容認に動きましたが、その背景は何でしょうか?マスコミでは72年見解とかなんとかそれらしい理屈を並べていますが、それは表向き。本当は創価学会経営の大規模霊園や文化会館の許認可に関する、池田大作=創価学会スキャンダルです。これらの事業には、中間に創造社という設計事務所が入り、ゼネコンには水増し請求をさせ、実際には支払いを叩く。その差額が何処かに消えていくのです(これは本当にあった話しです)。真面目な学会員こそ良い面の皮だ。このからくりを自民党に掴まれてしまった。こういうのは、自民党がしょっちゅうやっているからお手の物。うっかり自民に楯突くと、オマエラの旧悪をみんなばらしてやるぞ、と脅されたのだろう。いつぞやの石破政教分離発言などその一環だ。
 集団的自衛権という重要案件が、この様なタヌキとイタチの取引で決まっていくのである。タヌキに騙されて、いずれ戦地に赴かなくてはならない自衛隊員こそ哀れでる。そういえば靖国特攻隊員も、東条とか杉山・梅津のようなボンクライタチに騙されたのだ。その恨みが、靖国神社に籠もっている。日本の神は祟るのである。
(14/06/13)

25年後には地方自治体の半分が消えてなくなるという民間シンクタンクの報告に脅えて、政府自民党がいきなり地方分散型社会だの、対策会議を立ち上げるなど大騒ぎ。
 それは当たり前で、地方こそは自民党保守派の票田。これが無くなれば自民党も無くなる。ところがその対策たるや、やれ特区を作るとか、公共事業で地方への予算バラマキしか能がない。こんなもの何時か来た道で、失敗することは間違いない。特区もカジノのように都市集中型が大部分で、今の自民アベ政権下では今後も人口都市集中は終わらない。
 誰がこの様な都市(東京)集中政策を奨めたのか?と言うと、それはコイズミ政権当時の東京都知事石原シンタローであり、それに追随した竹中平蔵やオリックス宮内らである。アベシンゾーもその一味として、経世会潰しに協力してきたわけだ。そのシガラミが簡単に切れる訳がない。
 本当に東京一極集中を阻止しようとすれば、シンタロー、竹中平蔵、宮内、シンゾーらの生首を獲って、東京駅八重洲口にぶら下げるぐらいの事をしなければダメだ。
(14/06/03)

 維新がとうとう分裂。前の合同騒ぎも目の前の人参目当てだったが、今度の分裂にも似たところがある。そもそも旧太陽と維新の合併こそが、キツネとイタチの野合で、お互いに相手の恥部を舐めあっていただけ。シンタローというババアと橋したというオバンの、レズプレーAVのようなもの。こんな物気持ち悪くて見たくもない。だから売れ行きが悪くなって、回収商品となったのである。第一、平均年齢80代と40代とじゃ、言葉が違うから話しが合う筈がない。
 橋したとしては野党第一党の地位が欲しいから、江田に秋波を送ったが、江田と石原とでは政治スタンスが全く違う。石原は自己の理念(と云っても、もはやアナクロで、ゴミ箱に捨てた方が良い)を優先し、橋したは目先の票を優先したのでこの始末。
 仮に江田「ゆい」と一緒になったところで、上手くいくとは限らない。江田「ゆい」はパブリックな改革政党を目指し、民主や果ては公明との連携も否定しないだろう(あくまでアベが集団的自衛権に固執して、公明と分裂した場合)。それに対し、橋した維新は当面、大阪ローカルに徹しなければ党勢を維持できない。いずれにせよ、太陽との合併と同様、木に竹接いだ印象は免れない。
(14/05/28)

 PCなりすまし事件で保釈中の片山被告が、やらなくても良い追加メールで馬脚を表した。これは本人が保釈中も尾行がつく*という、極めて初歩的な注意点を知らなかったかというアホな話し。鬼平には、取り逃がした盗賊の関係者に尾行を付けるという話しが出てくる。何事も、これで一件落着などと安心しないことが大事。
*保釈中でもまんまと逃げおおせた大物もいる。それは例の安宅産業事件に絡んだ許永中である。これは中堅商社安宅産業を舞台にした巨額不正融資事件である。この背後にいたのが住友銀行。1977安宅産業の破綻に際し、住友は強引な資金回収に乗り出したが、その過程で住友BK名古屋支店長が暴力団員に射殺された。犯人は未だ不明の筈。
 これら一連の事件のフィクサーと目されたのが許永中。彼は事件の数年後、重要参考人として逮捕されたが、保釈中にホテルを脱走してそのまま行方しれず。事件は今も謎のままである。
 筆者はこれら一連の事件の背後に政治家が絡んでいると見ている。警察は保釈中の犯人の監視も満足にせず、その後の捜査もウヤムヤにしてしまった。つまり途中から捜査の手抜きをしているのである。何処かから警察に圧力が加わったのだろう。
 誰が圧力を加えたのか?筆者は中曽根康弘が一番怪しいと思っている。安宅産業事件があった1975年当時、彼は派閥として一本立ちし、金が必要。おまけに彼は上州出身、ヤクザとの付き合いには事欠かない。許永中脱走当時は総理大臣にまでなっている。
 さて、今日本闇社会に一番顔が利くのは誰でしょうか?これ、と言うのがいないのだ。これも小選挙区制の所為で、政治家の粒が小さくなった効果だろう。アベなんかせいぜい下関ヤクザ。

(14/05/21)

 集団的自衛権に関する公明党の反応はイマイチ。要するに積極的賛成はしない、今国会では握りつぶすということだ。石破の牽制は無駄だったみたいだ。そもそもコイズミ・アベと言うか自民福田派は、公明・創価学会とそりが合わない。コイズミの前妻が学会員だったと云うこともある。まあ、それが出てきたのだろう。当分国政選挙はないと、アベ・自民は高をくくっているだろうが、来年春には統一地方選がある。そこにアベ増税政策がどう評価されるか、が問われるだろう。
(14/05/19)

 2040年896地方自治体消滅との民間団体報告を受けて、甘利が50年後でも人口1億維持の政策を発表。さて、50年後どうなっているか、誰も判らない。判っているつもりの人間が幾らかいるだけだ。さてその政策とは、やれ児童手当とか、やれ子育て支援とか、月並みなものばかり。そもそもこれらの政策は従来公明が主張してきたもの。それを自民党保守派とか、竹中平蔵ら経済顧問達、増税しか頭にない霞ヶ関官僚が、よってたかって潰してきた。それを今更復活など、恥知らずもいい加減にせよと嗤ってしまうのである。
 地方自治体の消滅とは、即ち自民党地方支部の消滅である。公明や民主他の野党勢力の多くは都市型だから、地方が消滅しても影響は大きくない。一方自民は地方頼みだったから大変だ。選挙が出来なくなる。それも後26年後だ。50年先まで待ってくれない。
 これまで票を頼んで国家を食いつぶしてきた、地主神(国津神)が遂に滅ぶときがきた。そういえば、ヤマトタケル、平清盛、聖徳太子、織田信長ら地主神に滅ぼされた英雄は数多い。アマテラスだって非道い眼にあっているのだ。地主神の元締めは大和のオオモノヌシ。蛇体とも云われる。「蛇の道はへび」という言葉はここから出てきたのか?
 地方自治体=自民党地方支部=地主神の消滅こそ、日本再生のきっかけ。メデタシメデタシ。
(14/05/14)

 鹿児島2区衆院補欠選。自民候補がナントカ死守。しかしなんともレベルの低い選挙だ。そもそもこの地域は金で票が動く地域。民度の低さでは日本の韓国と言ってよいような地域だ。
 金で議席を買い取った徳田の後継選びだから、これまで金で動いてきた選挙民も金権批判候補に投票するわけには行かなかったのだろう。通常は7~8割と云われる投票率が今回は半分以下。選挙に白けたというより、金が動かなかったのだろう。徳田(金)が動かなけりゃ、選挙民も動かない。そんなところだろう。
(14/04/28)

 結局のところ、オバマが来てもTPPは何も解決せず、尖閣発言も従来の見解をオウム返しにしただけ。尖閣諸島が日米安保の範囲内と明言したのは、民主党野田内閣時代。自民党やアベの手柄ではない。
 オバマは何しに来たのでしょうか?銀座で寿司を食っただけだ。アベは彼に何を期待したのでしょうか?ボクにはアメリカ大統領を呼ぶ力があるんだぞ、と見せびらかし、6月内閣改造・自民党人事をマイペースでやる地均しをしただけでしょう。オバマはアベのコケにされただけだ。しかし、24日の首相主催晩餐会がパーになったのは、オバマ(ホワイトハウス)が、未だ昨年末アベ靖国参拝にわだかまりを持っているということだ。
(14/04/25)

 アベがオバマと寿司食っている間に、膝元で妙な展開。一つは腹心の籾井が役員の造反にあっていること。籾井は会長就任後理事全員から辞表を取り付けていたが、それをいつの間にか全部返してしまっていた。又4人の専務理事を全員自派に入れ替える予定だったが、その内二人に退任を拒否され、結局入れ替えは二人に終わった。おまけに経営委員会で専務の一人から罷免要求される始末。辞表を返すくらいなら、始めから取らなけりゃ良いのだ。始めは虎の威を来てコワモテで迫るが、相手に強く出られると途端にヘナヘナになるのは北九州の男に多い。二流のヤクザと同じで根性がないのである。所詮筑豊炭坑屋の小せがれの馬脚が現れたようなもの。
 もう一つは、古賀誠が音頭を採っ宏池会が政権奪取に向けて勉強会を開始。これには現職として岸田・小野寺という外交・防衛の要を握る閣僚がいる。又、谷垣は旧宮沢派だが、これも宏池会から枝分かれしたもの。いわば親戚だ。現在の自民党議員勢力は旧福田派(清和会)が圧倒的だが、宏池会が独自構想を立て、そこに旧経世会の残党などが加われば侮れない勢力になる。
 ポイントは何度も云いますが、6月通常国会明け人事。
(14/04/24)

 今自民党内で静かに力を増しているのが、反アベ発言。昨日は元幹事長だった古賀誠が「アベは愚かなオボッチャン」発言。古賀は元々リベラル派だから、保守系福田派直系のアベを批判的に見るのは当然だが、「愚かな」とはちょっと言い過ぎと思われる。しかし古賀だって政界の古狸、自分の発言が世間にどう受け止められるかは、とっくに計算済み。ポイントは6月通常国会明け内閣改造人事。経世会ー宏池会枢軸を企図しているのか?
 そのアベだがこのところ、党内の形勢は危うい。法制局長官小松の「集団的自衛権法案」先送り発言に続いて、アベが朝鮮従軍慰安婦問題の河野談話踏襲発言、菅の河野発言検証否定発言と、昨今の日米状勢は、何となくアメリカ(というよりキャロラインか?)の完全勝利という感がある。背景に朴クネの猛烈プッシュも考えられるが、ウクライナ問題で対ロシア関係が緊張する処に、アジアに於けるアメリカ外交の要である日本が、この様な枝葉末節問題で同盟国韓国といざこざを起こすのは、ボスとして黙っておられない、ということだろう。ホワイトハウスから相当きついクレームがアベ官邸に来たのではないか?そこですぐヘナヘナになるところが、所詮成蹊裏口入学のオボッチャンのオボッチャンらしいところ。さてこの急展開に見られるのが、冒頭に挙げた党内不協和音。
 何故アベ」が「愚かなオボッチャン」と云えるか、と言うと、一連のお友達人事である。閣僚や党内人事は、各派閥のチェックが入るから勝手には出来ないが、政務官とか他の外郭人事は党の了承が要らないからやりたい放題。そこに自分のお友達を放り込んだ。本人としては、これまでの協力に対するお礼の気持ちだろうが、ろくな人間がいない。共通しているのは、籾井にしろ百田にしろ、長谷川にしろ、その業界では異端とされてきた人間である。アベは彼等異端人に対する思い入れが強いのか?これは本人自身が異端であるという意識が強い・・・コンプレックスの現れ・・・ためだろう。ウーンそれは判る。小学校から一流学生の家庭教師をつけて貰っていたにも拘わらず、成蹊裏口入学そして国会答弁での強気発言。典型は、「最高責任者はワタシだ”」発言。これは全てコンプレックスの現れである。
 昔から愚かな独裁者ほど、異端人物を採用したがるのである。
(14/03/18)

 今度はWSJが「内閣官房参与の本田某がアベノミクスは日本の軍事力増強のため」などという記事を載せたので、またまた菅が大慌て。実はこの記事、筆者も昨日WSJサイトでタイトル「ナショナリスト本田悦郎氏のアベノミクスの目標は・・」だけ見て、アクセスしようとしたのだが、繋がらなくてほったらかしてしていた件。本日、もう一度チャレンジしてみると繋がりました。読んでみると、いささか出来すぎで本当か?という感じ。問題は、WSJの誰がこの記事を書いたのか?です。現在アメリカメデイアには中韓の影響が伸びています。その中で特に強いのがワシントンポスト(中国系)、NYタイムス(中国・韓国系)、WSJはそれほどでもなかった。しかしWSJにもこういう記事が出ることは、中国情報戦略は相当レベルに達していると言うこと。
 それとアベのここ1年、前のめり発言や側近軽はずみ発言が、この記事を満更嘘ではないかもしれない、という印象を強化している可能性は大。意外にこれは本田やアベの、本音かもしれないのだ。
(14/02/20)

 今朝のニュースで、衛藤内閣補佐官がアベ靖国パフォーマンスに関するホワイトハウスの失望表明を、「こっちが失望した」なんてことをユーチューブで云ったことが判った。ナンとこのアホ、たかが首相補佐官如き下郎の分際で自分を何者と心得ておるのか、と想っていたら、案の定午後には菅が「あれは個人的見解」と釈明記者会見。その後本人が発言取り消し釈明。この背景にはアメリカ大使館・・・バックにはホワイトハウス・・・の強いクレームがあったには間違いない。こんなことでは4月オバマ訪日もどうなるか判らない、という官邸の焦りがマザマザ。アホとしか云いようがない。
 しかし、首相補佐官の発言は国際的には、個人的発言とは認められない。我が国でも、ライス大統領特別補佐官の発言には一喜一憂するのである。中国スポークスマンの発言に対しても同様である。日本という重要国・・・アベが自惚れている程度に・・・であれば、首相補佐官の発言は個人的見解では済まされない。こういう事を繰り返していると、日本という国への信頼度が下がっていくのだ。
 政権奪取後1年はナントカ無難に切り抜けてきたが、1年経って、特に靖国パフォーマンス以後、本人も側近も気が抜けたのか、失言の連続。前のアベ内閣でもそうだったが、側近の失言で支持率を減らし、結局は政権投げだし。今回も同じパターンなのだが、以前に比べ野党が弱すぎるから、政権が続いてるだけ。現在かつての野党の役割を果たしているのが、アメリカだと言うことは、まことに皮肉である。
 最大の問題はアベ晋三の側近偏重人事である。NHK問題にしろ何にしろ、これが全ての問題を引き起こしている。その原因は、アベ晋三自身が、子供の時からのオボッチャン育ちで、周辺に追従者しか見てこなかっただろう。だから逆に、能力主義客観的人事には不安を感じる。そこを付け目に茶坊主追従者がはびこるのである。徳川幕府の末期症状だ。
(14/02/19)

 アメリカ議会下院外交委員会ロイス委員長が来日し、中曽根弘文と会談。ここで「アベの靖国参拝は中国を利する結果となっている」と日本側に苦言。アメリカ流の持って回った言い方だが、要するに今の日中韓三国対立で、アメリカは日本だけを特別扱いする事はない、自分で作ったリスクは自分で解決せよ、ということだ。
 これは当たり前と言えば当たり前である。今の三国対立はアメリカが望んだものでもなく、アベの靖国参拝も侵略否定発言も、アメリカが指示したわけではない。日本特にアベ内閣が勝手にやったことだ。そんな面倒に巻き込まれたくない、と言うのがアメリカの回答なのである。
 ロイスは確か共和党。同日キャロラインが、アメリカ大使館のNHK取材拒否は籾井や百田らNHK経営陣の一連の発言によるものだ、これはホワイトハウスの了解済みとも表明。つまりアメリカは民主・共和両党とも、今のアベ政権の行動・言動に懸念を抱いている、ということだ。こんなことで、何故日米関係は今が最良と言えるのか?これは小学校以来、東大生の家庭教師をつけて貰っていたにも拘わらず、成蹊裏口入学・神戸製鋼コネ入社しか出来なかった頭でなくては、理解できないのである。
 アベ・・・だけでなく日本人全般・・・のメンタリテイーについて云える事は、自分が相手に与えたパッションは、そのまま自分に返ってくるという錯覚である。これを「シコメの深情け」という。こっちが想って居るほど相手は想ってくれていない。アベは自分が美しくありたいと想っているようだが、冷静な他人にとっては、只のブスなのである。これが現実だ。この現実を正確に認識出来ないから、日本人は何度も同じ失敗を繰り返すのである。
(14/02/18)

 昨日アメリカ大使館がNHKの取材を拒否した。政権奪取後のアベ政権による一連の発言・行動、例えばアベによる侵略否定発言や靖国パフォーマンス、特にNHK会長や経営委員の発言に対する、アメリカの回答がこれである。
 オバマが4月に・・・日米関係修復のために・・・”国賓待遇”で来日するのはほぼきまったようだ。これでアベ・菅・岸田らは皮一枚でクビが繋がったようなもの。元々”国賓”にしたかったのが”国賓待遇”にしたのは、アメリカ側が断ったからだ。だから仕方なく、国内向けに”国賓待遇”にしただけ。いかにも小物茶坊主菅の小賢しい誤魔化しである。
 さてこの様な状態でオバマが来日して、どういうことが話されるのか?”国賓待遇”だから皇室行事が優先される。更にキャロラインの要望により、オバマの広島訪問があるかも知れない。そうすると日米首脳会談に裂ける時間は殆どない。実はこれがアメリカ側の作戦かも知れないが、首脳会談と言っても、実はアメリカ側からの・・・日中韓関係改善に関する・・・一方的要求で終わるかもしれない。会談時間は最悪15分だ。更に日米共同記者会見にNHKが外される可能性もある。会長始め執行部の責任問題に発展するだろう。
 筆者は前にも云っているが、日米関係は今が最悪である。誰がこんな状態を作ったのか?それは政権奪還で舞い上がった、アベ・石破ら党内単細胞保守派の所為である。
 では日米関係が修復する可能性はあるか?筆者は当面殆どないと考えている。問題はアメリカ政権が日本を、真の同盟国と見なしているかどうかに拘わる。これはイデオロギーの問題であって、経済システムとかそうう枝葉末節の問題ではない。今年アメリカは中間選挙だが、おそらく民主党の勝利に終わるだろう。2年後大統領選、本命は民主党のヒラリー。リベラル派の筆頭である。対する共和党は、今のところ立候補者すら建てられないでいる。
 日本人の中には、保守派の共和党が勝利すれば、日米関係はもっと良くなると錯覚しているアホがいるかもしれない。処が民主党も共和党も、アメリカの理念追求と云う点では同じなのだ。その方法が民主党では外国との協調を重視するが、共和党はアメリカ人の主張に重点を置くという違いに過ぎないのである。ここで例えば、百田のような東京裁判否定論を繰り出せば、民主党どころか共和党からもより強い反発を受ける。実際そういう動きが出ている。結果として日本の孤立しかない。果たしてこんな状況で、日本の独立・安全保障が確保できるだろうか?アベ政権は日本をこんな際どい状況に追い込んでいるのである。これを防ぐ最も簡単な手段は、A級戦犯を靖国神社から追放し、政治家の靖国参拝を禁止することである。当たり前だが、我々一般国民が、東条や梅津、板垣などというノーナシボンクラと心中させられる理由はない。
 そこで筆者が注目するのが谷垣禎一。9年総選挙の敗北で自民党がバラバラになったにも拘わらず、よく党内をまとめ政権奪還の道筋を作った。責任野党を実践したのは、アベではなく谷垣執行部である。その間アベは何をしていたのか?いかにも長州人らしく権力奪取の策謀のみ。
 それにも拘わらず、谷垣は12年総裁選では立候補も出来ず(何となく、明治維新前夜の小御所会議のようだ)、アベ内閣でも法務大臣という盲腸ポストをあてがわれただけの飼い殺し状態。何か心に期するものがあるはず。未だ67才という年齢から、このまま朽ち果てる気はないだろう。6月には内閣改造がある。最近のアベの憲法解釈前のめり発言を巡って、党内にも不協和音が出てきている。ここでアメリカから何らかのシグナルが出れば、一挙に倒閣・政界再編成という動きになる。
(14/02/15)

 アベは就任以来、日米関係は「民主党時代が最悪で、今が最良だ」と強弁し続けてきた。しかし筆者はこれには元々疑惑的で、日米関係はむしろ民主党時代が最良で、自民に戻ってからの方が険悪になってきたのではないか、と思うようになっている。
 民主党時代は、鳩山のアホの所為で、普天間問題で揉めたが、これはその後修復されている(今の辺野古埋め立て案は、民主党時代に作られたもので、自民党はそれをパクッテいるだけ)。東日本大震災でもアメリカは「トモダチ作戦」を実施している。尖閣問題でも、アメリカに「尖閣諸島は日米安保条約範囲内である」という言質を取り出したのも、民主党時代である。
 その後アベ自民党政権は何をしてきたのか?就任早々の侵略発言、アベ側近による太平洋戦争肯定発言、更には中国・韓国との対立激化、極めつけが昨年末の靖国パフォーマンスに、籾井・百田・長谷川らウスノロアホの馬鹿発言。これらがみんなアメリカをいらだたせた。それを修復するために、岸田をアメリカに送り、オバマに国賓待遇という餌をばらまいたが、ライスは知らん顔、ケリーも只今作業中とウヤムヤ回答。要するに、アベの安っぽい餌には食いつかんぞということだ。
 最期の餌が集団的自衛権だ。しかしこれはアメリカにとっても両刃の剣。アメリカを守るためと称して、日本が勝手に発動した集団的自衛権が、アメリカをより複雑な状況に追い込む恐れだってある。
 どうもアベや自民党は、世界には日米関係しかないと思っているフシがある。しかし、アメリカはもっと多くの国際関係を持っている。日米関係はその内の一つにしかすぎない。米中関係と日米関係、このどちらがアメリカの将来にとって重要か、それはアメリカ人が決めることなのだ。
 岸田訪米に当たって、ライス大統領特別補佐官が、日中関係について何も言及しなかったのは、そういう意味である。
(14/02/09)

 外務大臣の岸田がアメリカに行って、帰っていきなり言い出したのが「オバマを国賓として招きたい」。今年4月にはオバマのアジア歴訪は既に決まっている。何もわざわざ国賓として招く必要もない。察するところ、岸田が渡米してホワイトハウスと協議したところ、オバマは訪日に難色を示したと言うことだろう。理由は明かである。
 昨年末のアベ靖国パフォーマンスにアメリカが不快感を示したにも拘わらず、アベはそれを無視して単独行動。その象徴が、籾井や百田、長谷川などの反米・アメリカ無視発言。これじゃ幾らオバマが忍耐強いと言っても限度がある。今年秋には中間選挙だ。アベや自民党の反米行動を受け入れていては、共和党につけ込まれる。その点をアベやその周辺は全く理解していない。そこがオバマやキャロラインがイライラする理由だろう。
 処が、アベやその周辺は、アメリカのイライラは金で買えると錯覚しているのではあるまいか?という疑問がある。具体的には、最近アベはアメリカに対し、何らかの経済援助を申し出ている。これぐらい人を馬鹿にした話しはない。やることなすこと全て裏目に出ているのである。
(14/02/08)

 アベの昨年末靖国パフォーマンスについて、外相の岸田が訪米し説明するという。そもそも靖国パフォーマンスはアベの個人的(=選挙目当て)行動。一方、岸田訪米は公的行動である。意味は全く異なる。公私混同も甚だしい。そうなのだ、アベ晋三について甚だしいのは公私のケジメがついていないことである。これは橋下ら、今の40 ~50代の人間に特に多い現象である。親の育て方が悪かったのだろう。
 それは別にしても、この問題は先月義弟の岸(外務副大臣)が一度訪米して説明しているはず。それを又外相が説明に行くと言うことは、アメリカは前の説明に満足していないと言うことだ。今度の岸田訪米でも満足させられなければ、次はアベの補足説明しかない。
 この原因は何か、と考えると、最近の籾田・百田・長谷川発言にアメリカが、かなりいらだちを憶えているということだ。アベ政権は口では親米と云いながら、実は反米ファッショ政権ではないかと疑われている可能性大。第一最近流行の特攻隊映画は、即ち反米映画。ここで気を付けなくてはならないのは、アメリカでは反ファッショという点で、民主党も共和党も同じ。むしろ共和党の方が強烈ということだ。
(14/02/07)

 ルパング島の小野田元少尉が死にました。世間やマスコミは彼を英雄視するが、ワタクシは当初から疑問に思っていいました。まず第一に彼は本当に終戦を知らなかったのか?NOです。1年2年と上部司令部から連絡がなければ、何かおかしいと思うはずである。もし相手からの連絡がなければ、何としてでもこちらから連絡を付けるのは当たり前。召集されたグアム島の横井軍曹の場合*は自ら情報収集義務はないが、小野田少尉は陸軍中野学校で教育を受けた情報将校**で、情報収集の義務も能力もある。それをせずに29年も何もしなかったのは合点がいかない。職務怠慢ではないか?また、少尉には岡野軍曹他1名の部下がいた。彼等はいずれも途中で死亡している。少尉は地区司令官からの命令がなかったから投降しなかったと言うが、それは少尉自身の問題である。もし少尉が自ら実状を把握し、部下を解放しておれば、この2名は死なずに済んだのである。この2名の家族は小野田少尉を深く恨みに思うだろう。
 ワタクシは小野田元少尉はマスコミが描くような英雄ではなく、気の小さい官僚軍人に過ぎなかったと思う。
 さて問題はここからである。仮にこれがドイツ軍だったらどうか?ドイツ軍の場合、敵地に取り残され孤立した部隊をほったらかしにはしない。必ず救出する。少なくとも救出作戦は行う。これはアメリカ軍でもイギリス軍でも同じである。
 日本軍だけが孤立部隊を見捨てるのである。それどころか孤立してしまうと、救出どころか玉砕を強要する***。究極の責任放棄である。それが東条英機や辻政信のやり方だ。
*横井軍曹は逃亡兵として軍法会議で処断されるのを恐れたためである。小野田少尉も又同じ事をおそれたのか?
**情報将校というのは、自ら情報を集め分析し、その結果を上級司令部に報告するのが役割で、只の野戦将校とは訳が違う。
***これはビルマでもガダルカナルでもニューギニアでも繰り返された。
(14/01/18)

 外務副大臣の岸というのはアベの義理の弟。これがアメリカに渡って、アベの年末靖国パフォーマンスを説明したところ、一定の理解が得られたと報告。ではどんなのに会ったかと言うと、下院外交委員会のアジア太平洋小委員会の委員長(共和党)だけ。ホワイトハウスの誰とも会っていないのである。アーミテージなど過去の遺物で、何の影響力もない。
 そして得られた回答が「靖国パフォーマンスに一定の理解を得られた」と言うだけ。「一定の理解」とは、「言い分は聞いたが、納得はしていない」という意味の持って回った言い回し。その証拠が小委員長の「日中韓の話し合い解決を望む」という、木で鼻くくった返事。
 果たしてこれでオバマ四月訪日が実現するでしょうか?アベ内閣年内崩壊説が囁かれる由縁である。それこそ「ガキの使いやあらへんで」。
(14/01/15)

 外務副大臣がアメリカに行って、アベの靖国参拝を説明したところ、概ね理解を得られたと報告。当たり前だ。ガキの使いじゃあるまいし、わざわざアメリカまで行ってダメでしたとは云えない。駐米大使館もそのところを読んで、そこそこ当たり障りのない人間を、相手に選んだのだろう。
 大事なことは彼等の報告が、アメリカ首脳の意見を反映していないと云うことだ。アーミテージなど過去の人物。アメリカ政界に何の影響もない。その他会った人物がどのレベルのものかを、はっきり報告していない。せいぜい局長クラスではないか。アホのアベ政権は、この報告を聞いて対米戦略を誤り、国政も誤るおそれがある。
 この様な官僚茶坊主的報告が国政を誤った例は他にもある。太平洋戦争開戦前に大東亜会議というのがあって、ここで興亜院は資源調査会の報告を元に、200年継戦可能と報告した。これを聞いて愚かな東条は対英米開戦に踏み切った。ところが後に判ったことだが、この報告数字に捏造があったのである。何故興亜院は数字を捏造したか?当時既に首相の東条も軍部も国民(マスコミ)にも、対英米戦必至空気が充満し、これに水を差す様な報告を出すことは、自らの役人人生を棒に振る事になるからだ。それどころか憲兵に引っ張られて何をされるか判らない、という恐怖が先に立ったかもしれない。
 しかし、興亜院が数字を捏造していたとしても、それは東条以下政府の責任ではない、という反論もあるだろう。しかし、資源調査会が挙げた数字は全て一次資源である。実際の戦争は、これを二次資源に転換しなければならない。それには設備が必要である。これが当時の日本は決定的に不足していたのである。例えば鉄では仮に東南アジアに鉄鉱石が無尽蔵にあったとしても、それは当時の東南アジアでは鉄鋼には転換出来ない。それを日本に運ぶ船舶や、高炉が必要である。ところが、当時日本が保有していた高炉は、アメリカピッツバーグの一製鉄所にも及ばなかったのである。この違い・・・つまり転換という概念・・・が理解出来なかった事が、東条が愚かであったという理由である。こんなアホを神として祀れますか?
(14/01/12)

 昨年末、小沢一郎はどうしてる、と書いたら、早速本日小沢が「力に頼るアベ政権は必ず破綻する」と気炎を上げる。やっとやる気がでてきたか。これで政界も少し面白くなるだろう。
(14/01/01)

 バイデンも上手くごまかせたから、今度も大丈夫と高をくくってやった靖国パフォーマンス。中韓の反発は折り込み済みだったが、思いもかけなかったのがアメリカの反発。「失望」とまで云われるとは思わなかっただろう。アベの慌て振りが手に通るように判る。
 日本人は他人との付き合いが下手だから、前の戦争の事はみんな忘れていると思っている。ところが、忘れたのは日本人だけで、他国の人はみんなきっちり憶えている。アメリカ人だって、2/3は日本はかつての敵国だと思っている。その証拠が、毎年12・08に繰り返されるパールハーバーセレモニーだ。彼等はかつて敵国だったことを承知の上で、(自国にとって有益だということで)日本と付き合っているのだ。
 さて、アベ政権下で成立した重要法案に「特定秘密保護法」がある。これの目的は、アメリカからの重要情報提供を円滑化する事だ。しかし政府が失望したという国に、アメリカ軍部や情報機関が重要情報を気前よく渡すでしょうか?アメリカが重要情報を提供する国は、価値観を共有するだけではダメで、アメリカの国防政策を補充強化出来る能力の持ち主で、且つ第二次大戦の結果を厳粛に受け止める国でなければならない。
 せっかく、特秘法を国会で強行採決までやって作ったのに、今度の靖国パフォーマンスで全部パー。あの強行採決は何だったのだ!と自民国対は怒り芬々だろう。
 問題は来年四月に予定されているオバマのアジア歴訪。訪問国の順序や滞在期間の長さで、アメリカが重要視している国のランクが判る。
 60年安保の時、ジジイの岸は機動隊を導入してまで安保改定を強行採決した。しかし、念願のアイク訪日は中止。岸内閣は総辞職、後を宿敵池田勇人に譲らざるを得なかった。今のアベ晋三も似たような状況である。もしオバマが日本無視のような態度に出たら、アベはどうするのか?60年当時の自民党には、岸のあとを埋め合わせる人材が多数いた。しかし今の自民党には、その影も見あたらないのである。
(13/12/28)

 今度NHK会長になった籾井は、北九州の炭坑屋のせがれ。なんでこんなアホを持ってきたのかよく分からない。如何にもアベ・麻生好みのヤクザお友達人事。かつて北九州には遠賀川の流れに沿って、四種類のアウトローがいた。一番の上流には炭坑の抗夫。次は遠賀川を下って石炭を小倉港に運ぶ石炭運搬船の水夫(これを川筋モン或いは筋モンと呼ぶ)。この石炭を内航船に積み込むゴンゾと称する積み込み人足。最期に彼等から金を搾り取るヤクザである。
 ここで現在残っているのはヤクザだけで、他は時代の変化とともにみんな絶滅した(ゴンゾは1970年代の神戸三宮で見たことがある)。彼等はヤクザではなく、部落民でもないカタギの常民である。それでも何故アウトローと呼ばれるかというと、彼等は結束力が強く、独特の規範・しきたりがあり、一般社会の法律・常識が通用しない独自社会を作る。そのためヤクザ社会との境界が曖昧になり、下手をすると持ちつ持たれつの関係になってしまい。そこが一般人から浮き上がる由縁となる。
 籾井はこれらの内、炭坑の出身者。麻生と同じである。就任早々の記者会見で早速トンデモ発言をやって、記者達を吃驚させたようだが、それは上で紹介したように、かれは北九州アウトローの流れだから、一般人の常識が通じない人間だと思えばよい。但しNHK会長は日銀総裁と同様、その発言は海外メデイアにも注目される。彼等は白人エスタブリッシュメントである。従ってNHK会長に求められる必要な資質は、経営感覚もさることながら、国際感覚である。さてこれに今回の社長人事は応えられているだろうか、見物である。
(13/12/21)
 

 維新が江田新党にスリヨリ説。維新でも旧民主系はまだしも、旧太陽系がくっついている。こんなのを受け入れたら、またまた只の数合わせかと評価され、江田はお陀仏。政治家は数よりケジメを付けることが大事だ。
 それはそうと、めっきり聞こえないのが小沢一郎の声。未だ71か2だから枯れる年ではない。後5~6年はやれる。アベ政権発足後、集団的自衛権、特秘法、コイズミ原発ゼロ宣言など、国会内外を騒がせた事件は多い。
こういうときこそ、何か発言して世間の注目を浴びるべきである。例えば「(腹になくても)俺も脱原発だ」とやれば、世間は「すわコイズミー小沢連携か」となって国会内外は大騒ぎ。アベ自民党の動揺を誘うことが出来る。これを何度か繰り返すと、自然に政治の流れは別方向に動き、小沢復活の芽、即ち野党再編の芽が出てくる。あの政局を見る天才が、何故この程度のことを画策しないのか、不思議で仕方がない。
 今年、国会が騒いでいた時にジッと黙っていたのは、小沢一郎最大の失敗だろう。いよいよ政局勘が衰えてきたのか?
(13/12/22)

 就任以来次々と死刑執行を命令する谷垣。元々鳩派イメージが強かったのが何故変身したのか。一つはアベ内閣で、法務大臣という閑職に追いやられた鬱憤ばらし。一つは強いイメージのアベに対し、強い谷垣を演出し、次ぎを狙う作戦。彼も又ジョンウンの真似をして、恐怖政治の種をばらまこうとしているのか?石破もあれこれ余計なことを喋って、恐怖政治に国民を慣らそうとしている。谷垣だってこのまま消える年ではなく、その気もないだろう。と言うことでポストアベを狙う石破への鞘当てがはじまっているのだ。
(213/12/12)

 昨日某民放BSトーク番組。テーマは特秘法強行採決問題。ゲストは自民他野党やマスコミ関係者。当然ながら自民以外ゲストは、全員本法を否定・批判(桝添までダメだし)。自民は鈴木とかいう担当副大臣(か何か)。この鈴木までが、法律の不備を認めるのだから何をか云わんやである。おまけに翌日になって石破までが、1年後の法改正を表明する始末。
 つまりこの法律、提案者側からみても欠陥だらけのバラックだったのだ。そんなバラックを作るのに強行採決に奔った与党のセンス、それにバタバタ雷同した自民公明ら与党と一部の野党議員の無責任さが問題なのである。どれもこれも国会議員の躰をなしていない。
 親分がこうだと云えばそれになびくなら、その辺のヤンキー集団と変わらない。そういえば、コイズミ郵政選挙以来自民党議員のヤンキー度が高くなってきた。これ自民党議員の世襲度が高くなってきたことと関係があるのだろうか?議員ヤンキー化は「大阪維新の会」だけではなくなってきたのである。
(13/12/08)

 特秘法強行採決で自公はメデタシメデタシだろうが、そう甘くはないだろう。そもそもこの法律は、日本は情報駄々漏れ国家と諸外国に思われ、そのため重要情報を得られないと、自分の無能を棚に上げた外務省や防衛省からでてきたもの。それに丸め込まれたのが、彼等よりアホの上を行くアベシンゾー。
 では、この法律が出来たからといって、重要情報がジャブジャブ入ってくるでしょうか?まさかです。情報を出す出さないは、相手国の主権に属すること。日本に法律が出来たところで、相手国に日本へ情報を提供する義務が発生するわけではない。二国間の情報取引はいわばバーターであって、日本が重要な情報を持っておれば、相手はそれに相当する価値のある情報を提供するだろうが、それがなければ知らん顔だ。と言うことは、日本に必要なことは、重要情報を保有していることである。それなら同盟国も興味を示すだろう。それを担保するものは、情報を秘匿する能力よりも、情報を獲得する能力である。ズバリこれがお粗末だから、今回の中国防空識別圏問題でも、張ソンタク失脚問題でも、事が起こってからオタオタしなくてはならないのである。
 本法では日本の情報秘匿期間をとりあえず60年としているが、アメリカは原則35年。つまり幾ら日本が機密を隠していても、アメリカから幾らでも出てくる。もっと重要なのは、今後の情報ハッキング技術の進歩である。この分野での日本と中国の力の差は歴然である。情報セキュリテイを強固なものにしていかなくては、幾ら法律で建前論を喋っても意味はない。
(13/12/07)

 バイデンが北京で何を喋ったか、喋らなかったか?これが具体的にはさっぱりわからない。我が政府は、バイデンが日本の意向を北京に伝えたと宣伝しているが、本当かあ?という疑問は常につきまとう。そうでなかったら、アベは嘘つきだ、と言うことで内閣支持率の大幅下落は必至。政権の命運に拘わる。これも特定秘密なんだろうがご心配なく、いずれ中国とかハッカーがバラしてくれる。
 つまり特定秘密など、現代IT社会では、殆ど意味をもたない。それを法律の条文で防げると思うところに、アベら自民党の愚かさが見えるのである。

(13/12/06)

 特秘法6日に強行採決。多分自民党内にも慎重意見はあるのだろうが、アベは聞く耳もたず、誰も忠告しなくなった。 何となくアベシンゾーは自分自身を、ジジイの岸シンスケ、或いは維新の志士になぞらえて高揚しているようだ。「百万人といえど我行かん」、という気分なんだろう。力で敵をねじ伏せるやり方は、金ジョンイルやジョンウン、習近平と何ら変わるところはない。アベジョンイルと呼んだ方がよいだろう。
 野党や世論・マスコミを舐めているのは間違いないが、舐められる方も舐められる方だ。舐められるマスコミの代表が新潮や文春・サンケイあたり。馬鹿とキチガイの野合といったところか。
 しかしジジイの岸は60年安保を強行採決した直後に、右翼に襲われ、一ヶ月後に哀れ退陣に追い込まれた。あとを襲ったのは、宿敵池田勇人。
 シンゾー君自身、第一次アベ内閣で強行採決を連発したが、その度に支持率を下げ、おまけに下痢で腹まで下し、参院選の大敗北で空しく退陣。
 何となく過去の亡霊をなぞっている感がある。ポイントは来年春のオバマ訪日。
(13/12/05)

 さて問題の特秘法。外交・防衛はともかく、テロ・スパイまではやりすぎだ、という声が自民党内にもある。誰かがこれをアベに囁いたのだ。誰が囁いたのか?ワタクシはそれは、佐々淳行という間抜けの茶坊主だと思っています。彼は第一次アベ内閣の時から、側近として治安問題に関し、あれこれ入れ知恵している。するとあのアホは、直ぐその気になってしまった。その結果が、あのお粗末法案なのだ。
(13/12/04)

 党首がホルホルと諸外国を飛び回っている間に、福島県内3首長選で与党候補は三連敗。少しどころか相当たがが緩んでいるのでは無いか?内閣支持率も今や50%台に低下。それも知らず与党呆けのみ進行。
(13/11/18)

 連日のコイズミ原発廃止発言報道にも拘わらず、原子力規制委員会は柏崎原発再稼働に向けた安全審査開始を表明。又、コイズミ発言を受けたのか、廃棄物最終処分に向けた超党派議員連盟が発足。これらの動きの背後にアベの意志が作用しているのは間違いない。彼としては来年の消費税増税に向けて、なんとしても景気の底割れを防がなくてはならない。その手段 が、一つは東京オリンピックであり、もう一つが原発再稼働。無論日米同盟堅持で、今の円安水準を維持するのも重要である。
 コイズミが原発反対の立場に立ったのは、フィンランドのエンカロを見てからだという。エンカロで何を見たのだろうか?只のむき出しの花崗岩を見て、これでは放射能は防げないと思ったのだろうか?今のトンネル工法では、フィンランドのような先カンブリア系片麻岩では、むき出しで施工するのが当たり前。それともこのトンネルが、何時潰れるか判らないとでも思ったのだろうか?トンネルと言うモノは、潰れるところはすぐに潰れるが、潰れないところはなかなか潰れないのである。それとも彼は極度の閉所恐怖症なのか?あんな狭いところにあんな危険なものを、という思いこみか?
 しかし最終処分地の決定に、わざわざ議員連盟まで作らなければならないものか?この問題が一向に前に進まないのは、従来から政治が民間(電力業界)にマル投げしてきたからである。放射性廃棄物の最終処分は、プルトニウムの処理に見られるように、高度に政治的な分野である。始めからこういうものだと思って、法整備を進めておれば良かったのだ。筆者はズーット前から、これには政治関与が必要だと主張している。なお、最終処分地については、筆者が主張するとおり、現原発の地下に立地すれば何の問題もない。但し中電浜岡と東電柏崎は別。この二カ所は深部のトンネル掘削が不可能である。
(13/11/15)

 突然のコイズミ原発廃止発言。その真意は何処にあるか?元総理で稀代の政局師だ。単純個人発言ではあるまい。アベ内閣成立後、着々と進むのが原発再稼働。原発推進派の中心は電力会社及び大手重電メーカー。経団連の中核企業群である。これに対するのがソフトバンクとか楽天とか新興IT企業(ブラックも含まれる)。彼等は経団連を脱退して新経連という別の経済団体を作っている。又彼等はコイズミ政権時代に大きく成長した。だからコイズミとは、切っても切れない中にある。そして彼等新興I財閥が投資しているのが新エネルギー。ここで原発が再稼働すれば、これまでの努力と投資がパーになる。これはイカン。そこで思いついたのがコイズミ。彼を説き伏せて、原発再稼働のネジを逆回転させるのが狙い。ナントカもおだてりゃ木に登る、てなところだろう。
 さて困ったのはアベ。昨年の政権奪取に大いに貢献してくれたのは財界。その見返りに原発再稼働があったのは疑いようもない。さてここで新興財閥に媚びて古くからの付き合いを反古にするか、いやあくまで旧恩に報いるべきか、ボクはハムレットだ。
 しかしコイズミの本当の狙いは何なのか?経団連主導の財界にショックを与えて財界再編成を促し、その余力で政界再篇を狙っているのか?その時は政界復帰もあり得るぞ、てな話し。ハムレットの最期は自殺だ。
(13/11/13) 

 昨日某民放BS討論番組。テーマは特定秘密保護法案。ゲストは鳥越俊太郎と中谷元、もう一人民主党。これが全く噛み合わない。鳥越の突っ込みも甘いが、中谷も質問の意味が判っているのか判っていないのか、法律論を繰り返すのみ。何でこの男、こんなに頭が悪いのか?そもそも、法律では特定秘密は主務大臣が決める事になっている。ところが中谷は自分の経験を引き合いに出し、「大臣は忙しくて、とてもそんなこと一々見ている暇はない」。つまり防衛機密の指定は下僚任せだ、と言うことを自ら認めているのである。これは当に幕僚統制である。悪しき幕僚統制がどんな結果を産んだかは、中谷は防衛大卒だから判っているはずだ。それとも防衛大ではそんなことも教えていないのだろうか。まあ防大卒には人間の屑も結構いるから、習ってもすぐ忘れるアホがいても不思議ではない。
 自民党保守の中には、自衛隊幹部と組んで、かつての軍部統制の再現を夢見ているアホがいるのは間違いない。その筆頭がアベ晋三かもしれない。
(13/10/29)

 自公民共闘候補は川崎市長選では敗退、神戸市長選では勝ったものの僅差。ショック!。石破はこれを民主と組んだ所為だと云わんばかり。だったら自公だけだったら楽勝だったと云えるのか?一方民主はダンマリ。あくまで自公民路線で延命を諮る主流派(本音は原発再稼働容認)と、アンチ自公の反主流派(原発廃止)に分裂したためだろう。川崎も神戸も、今の民主党支持層及びかつての民主党支持層の多くが、アンチ自公民候補に流れたと考えられる。
 特定秘密保護法案の支持率は35%強(共同通信調査)。これは自民支持率に幾らかを足しただけの数字。
 これらから何が伺えるか。国民がアベ政権に期待するのは経済だけで、余計な事はするな、と言うことだ。ところが本人、高い支持率にいい気になって、やれ集団的自衛権だとか、トルコへの原発輸出だとか、どうでも良いことに目先が行き過ぎている。国民もそろそろ、それに気が付き始めたということだ。
(13/10.28)

 今国会で成立が見通される特定秘密保護法案。これが通ると政府高官に近づいて情報を採ることが禁止される。そうすると、テレビで、「いや僕がよく知っている〇〇省の高官によるとだねえ」と自慢げな青山某という評論家とか、「いや僕の情報によるとだねえ」と訳知り顔の田原総一郎とか、宮崎某というチンピラマスコミ芸者達は、みんな逮捕されて刑務所行きだ。良いことではないか!マスコミゴミ掃除にもってこいの法律だ。
(13/10/22) 

 ノブテルが水俣病犠牲者追悼式をサボって風力発電開所式へ。どっちみち追悼式なんかへ行ったら、患者団体から嫌みを云われるから、それが怖くて、どうでも良い風力発電をスケジュールに挟み込んだのだろう。
 アベもそうだが2世3世議員はボッチャン育ちで、たたき上げほど度胸がない。だから自分の都合の良いところには張り切って行くが、悪いところには後込みする。習近平もジョンウンもそういうところがある。そういえば、ブッシュⅡもそうだったなあ。キャロラインが任地を無難なカナダじゃなく、(困難が予想される)日本を選んだのは、彼女には、少しこれらアホ2世とは違うところが在るのかも知れない。
(13/10/07)

 民主党大会で、地方から党中央の責任追及の声。それはそれで正論だろうが、もし地方が中央の責任を追及するなら、地方が新しいリーダーを出さなくてはならない。それをサボってきて、組合利権に頼んで自己革新を怠ってきたからこんなザマになったのだ。
 民主党が再生を願うなら、それなりの理念を示さなくてはならない。そのためには、まず管直人に代表される無責任市民派路線を追放することである。
(13/08/23)

先週NHK世論調査では、内閣支持率は57%。他の民間系とかわりはない。政府べったりのNHKでこれだから、他はどうだか判らない。麻生ナチ発言直後なら、もっと支持率は下がっていただろう。(13/08/13)

 今度の参院選勝利で、「今や野党は分裂し、与党に勝てる力はない。後三年は選挙はない。最早敵はない。その間自民党は何でも出来る」と錯覚した麻生がアベに、「最強の独裁者になる」と持ち上げた。
 さて、本当に敵はいないのか?潜在敵はマーケットと世論調査である。マーケットは自民の参院選勝利を読んで、選挙前から日経平均は上がりだしたが、その後14000円を挟んで一進一退の繰り返し。なかなか15000円を超すことが出来ない。マーケットは未だアベノミクスを信用していないと言うことだ。
 内閣として最も注意しなければならないのが、内閣支持率と与党支持率。与党特に自民党支持率は比例区得票率から見て35%程度。相変わらずの三割政党である。ここ数10年、任期途中で降板した内閣の降板理由の殆どは、内閣支持率の低迷である。これが50%を切ると、連立与党内に亀裂が出来る。40%を切ると、支持基盤を持たない若手議員を中心に動揺が始まる。30%前後までなると、党内に倒閣運動が始まる。25%を切ればもう終わりだ。
 第二次アベ内閣支持率は選挙直後の共同通信調査では57%程度。1週間後の毎日新聞調査でも似たような数字。第一次アベ内閣の時でも70%強だった。今回のような圧勝下では、70~80%オーダーの支持率があって当然。それが60%に達しないと云うのは、世論もマーケットと同様、アベノミクスや改憲論議に不信を抱いているということだ。そんなことも露知らずに、あと三年は大丈夫だと嘯いているノーテンキ副総裁を見れば、幹事長がイライラするのは当たり前だろう。
 そこに突然起こった麻生の「ナチス手口学習発言」。これで内閣支持率は数ポイントは打撃を受けた。これじゃ、アベが慌てるのももっともだ。獅子心中の虫とは麻生太郎のことか?ワタクシもそう思っていましたがね。さっさと麻生を斬った方が身のためだろう。
(13/08/07)

 この間の山陰豪雨で、アベが早速激甚指定を指示。随分自分の地元には親切丁寧だねえ、という感じだ。筆者の感覚では、あの程度の被害で激甚指定が妥当かどうか疑問である。死者も一人かそこいらだ。昔の政治家は、むしろ地元には冷淡だったように思う。それが逆になったのは田中角栄からではないか?
 通常激甚指定は国交省河川局長・次官(技監)の判断により、国交大臣を経て、閣議決定となる。いきなり総理指示などあり得ない。
 本人はこれが官僚主導ではなく、政治決定だと思っているかも知れないが、一旦こういう前例を作ると、後から後から真似をするのが出てくる。これが戦前に於ける国民の政党不信を産み、2.26事件に繋がったのである。官僚判断などは後から幾らでも修正出来る。しかし政治判断はそうはいかない。だから、政治判断はよっぽど慎重で無ければならないのである。ま、成蹊裏口入学生には無理でしょう。
(13/08/04)

 一昨日の麻生発言の中に「ナチス憲法」というのがあった。筆者の理解はナチが権力を奪取したのは、確か大統領ヒンデンブルグの死去に伴って、ワイマール憲法下の全権附与法を利用しただけの筈。その間憲法は何一つ変わっていない。何時の間に「ナチス憲法」なるものができたのか、筆者の錯覚だったのか?しかし、シャイラーの本を見直してもそんなことは一言も書いていない。それどころかヒトラー「我が闘争」の目次を見ても、憲法など一言もふれていない。
 そもそもヒトラーは民主主義を否定していた。憲法は専制主義と民主主義の闘争の中から産まれたもので、君主の権力を規制することが目的である。絶対専制制の復活を願うヒトラーが、憲法に興味を持つ訳がない。*
 つまり麻生太郎は、有りもしない「ナチス憲法」があると錯覚し、デタラメなことを喋ってしまった(誰がこんなことを彼に吹き込んだのか?)。モノ知らずにもほどがある。それを何ら批判しなかった自民党改憲派も同罪である。そろいも揃って、大恥を天下にさらした。
 さて問題は「・・・その手口に学べ」という一言の解釈である。これには次の二通りがある。
①言葉通り、改憲論議はナチに見習ってこっそりやろう・・・・・改憲派の文脈
②ナチを反面教師とし、あんな卑劣な真似をしてはならない・・・・・非改憲派の文脈
 さて麻生は今一所懸命、②の方向へ話しを持っていこうとあがいている。しかし、彼が講演したのは自民党改憲派のサークルである。従って彼の発言意図が①でない筈がない。全く顔もイタチなら、考えることもイタチ並みの卑しさだ**。育ちが悪いのだ。若い頃ヤクザと付き合っていたから、ついそうなってしまうのだろう。
 問題はこれから先だが、麻生発言は既に国際問題になってしまった。特にアメリカの反応は手厳しいものになるだろう。日本政府が麻生を庇えば、日本はアメリカからも見放され、国際的に孤立することになる。これを避けるには、少なくとも麻生の閣僚辞任は避けられない。さてアベに「泣いて馬謖を斬る覚悟」があるかどうかが問われるだろう。
*これに今一番近いのが、シンタローの「廃憲論」である。
**この様に顔も根性も卑しい人間の事を、最近の大阪弁ではコンババというらしい。ワタクシはこんな品のない言葉を使ったことはないが、麻生には使っても良いかもしれない。
(13/08/02)

 麻生が自民党保守派サークル集会で、サービスのつもりで余計なことを云ったばっかりに、またまた日米関係が怪しくなった。麻生太郎という人間は、生半可な知識で余計なことを喋って墓穴を掘るタイプだ。バックに変なのがいて、それにあれこれ吹き込まれて、思いこんでしまうのだろう。要するに、アメリカに全部盗聴されていることも知らず、言葉の意味が十分理解出来ないまま、喋ってしまうと言うことで、これは頭が悪い人間の典型行動。幼稚園並みの知能である。
 早速発言撤回となったが、そんなことをしなくてはならないと言うことは、やっぱり頭が悪いととしか云いようがない。アベ、麻生、菅義偉、これが現代自民党三大馬鹿なら、逆にさつき・珠代・早苗これが現代自民党三大悪女か。悪女になりきれるかなあ?
(13/08/01)

 明日から高速ツアーバスが無くなるそうですが、ご心配なく。何年か先には復活します。そもそも高速ツアーバスというのは、コイズミ改革の民営化委員会が仕掛け人。本音は委員長オリックス宮内の大型バスリース事業拡大が狙い。
 その廃止は高速ツアーバスで損害を受けたJRや既存バス会社が、民主党にねじ込んだもの。いや連合が仕掛けたのかもしれない。民主党だってコイズミ改革を潰すのにやぶさかではない。しかし再び政権交替。楽天三木谷のようなアンチ経団連系経営者が巻き返しを諮るかも。
(13/07/31) 

 参院選の圧勝にも拘わらず、本当なら70%強が当たり前のアベ内閣支持率は,、今や55%位から一向に上がらない。日経平均も14000円台をキープするのがやっとで、昨日は遂に14000円割れ、対ドルレートも98円台まで上昇。
 現在の円や日本株購入者の6割は海外投資家。彼等がアベノミクスをイマイチ信用していないのではないかと。その原因は黒田なんて元財務官僚を、日銀総裁に選んだこと。これで日銀の客観性が失われてしまった。だから日銀の発表や、総裁のコメントも、本当か?と疑われるようになったのだ。
(13/07/30)

 アベが八月の靖国神社参拝を控えると発表。いろいろな原因が考えられます。一つは選挙後の内閣支持率の低下、世論調査に於ける改憲賛成の伸び悩み。しかし、今の勢いでいけば、こんなもの、はじき飛ばせる筈だ。しかし何故彼は立ち止まったのか?アメリカの圧力だろう。日本総理大臣の靖国参拝は、旧連合国を刺激するのである。特に今年はキャロライン・ケネデイが駐日大使として赴任する。ケネデイ家は民主党のスポンサーとして、日本の戦後処理にも関与した。ケネデイ家のメンツを潰してくれるな、ということだろう。
 そこでアベが今直面しているのが、自民党保守派とアメリカの相反する圧力。オバマは習との会談には8時間を費やしたが、アベとはたった40分。ただの儀礼的会談に過ぎない。この点からも、今のホワイトハウスがアベと自民党をどう見ているかがよく判る。そこで驚いたアベが、俄に手を打ったのは、別に誰からも頼まれていないのに勝手にやった、サンフランシスコ講和会議記念式典。あれに何処か連合国首脳がやってきましたか?折角アメリカに胡麻を擂ったのに、肝心のアメリカからも無視される始末。改憲や侵略論、従軍慰安婦問題など、選挙目当てに自分で巻いた種で自分のクビを絞めている状態だ。
 これらの点から考えられる日本の真の支配者とは誰か?それはアメリカなのです。民主党政権はアメリカ支配を脱却しようとして潰された。自民党政権時代でも、経世会政権は対米姿勢には一定の限度を示していた。しかし、コイズミ・アベはその歯止めを無くし、アメリカの云うままポチ状態になった。特にアベが酷い。まるっきりオバマの下女扱いだ。
(13/07/26)

 選挙後共同通信の緊急世論調査では、アベ内閣支持率は56%台に急落。普通、選挙でこれだけ勝てば、70~80%台は期待して当然。何故か?おそらく消費者物価の高騰感が、景気回復に追いついていないからだろう。これは消費者がアベノミクスに不信或いは不安感を持っている現れである(ところがこの世論調査は、その後あらゆるメデイアから無視されている)。
 本日朝刊の年金抜本改革棚上げは、アベがそれにビビッタ所為だろう。
(13/07/24)

今回の参院選結果予測。投票率は50%割れの可能性あり。得票率は与党で35%程度。共産党が伸びるでしょう。民主、維新は分裂の可能性大。
(13/07/21)

【終わりの始まりと、始まらない終わり】
 参院選大勝で連日笑いが止まらないのが自民党。石破のアホズラも限度が無くなってきた。さて三年前、民主党もこういう状態だった。それがこういう体たらく。では自民党は民主党とどれだけ違うと云えるのでしょうか?
 三年前の衆院選後、つまり政権交替後の自民党は、執行部は統率力をなくし、各派閥はバラバラで自分のことしか考えず、その結果党離脱が相次ぎ、殆ど壊滅状態にあった。何故そうなったかというと、そもそも自民党は価値観・歴史観・国家観が異なる複数のグループが、それぞれの思惑に従って、権力掌握を目的として合体しただけの、集合体なのである。それぞれのグループが派閥であって、これが今も自民党を作る基本要素であることに変わりはない。派閥間の抗争、これが自民党発展のエネルギーであったことは間違いないだろうが、それも限度があって遂に政権交替・野党転落。ここは一旦古い派閥体質を追放するか、封じ込めて政権奪還までの挙党態勢を作った。それは上手くいったのだが、政権を奪還すると、途端に出てくるのが派閥抗争。おそらく9月国会明けにはアベは内閣改造・党人事刷新に踏み切るだろう。そうでなければ、各派閥の不満・要求を抑えきれない。そしてたちまち起こるのが派閥抗争。これは政策ではなく、人事を巡る抗争で顕在化するのが、あの党のこれまでのパターン。又何時も見たパターンで、その度に内閣支持率は低下する。それだけでなく、アベノミクスに対する一定の評価が今秋にも出るだろう。

 さて対する民主党だが、