イラクの失敗
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横井技術士事務所
技術士(応用理学) 横井和夫

 800年前の十字軍時代、アサシン派と呼ばれる暗殺教団が中東に現れ、敵味方構わず殺しまくったので、アラブもヨーロッパ人も恐怖に震えた。13世紀半ばモンゴルがイランに侵攻し、この暗殺教団の根城を破壊し、問答無用で教団員を皆殺しにしたので教団は壊滅。さて現代のアサシン派ISを壊滅させるのは誰か?但しモンゴルが皆殺しにしたのはアサシン派だけではない。


 イギリスはマンチェスターで爆弾テロ。ISの犯行とすれば、タイミングから見てトランプの中東歴訪に合わせたものと考えられます。特にエルサレムに行って、キップを被って、嘆きの壁に手を合わせるなど、心にもないパフォーマンスが酷すぎる。これがIS他の反ユダヤ感情を刺激したのだ。
 あたかもわが国では「テロ等防止法」が衆院通過。イギリスやヨーロッパではとっくにこの種の法律があるはずだ。それでもテロは防げない。こんな役立たずの法律、あってもなくても同じじゃないかと云われかねない。ポイントは捜査当局の能力である。これが劣化しておれば、いくら法律を作っても意味はない。
 さてこういう事件、そもそも反ユダヤであるヨーロッパ極右はどう考えているのか?日本極右の中にも親ナチは大勢いる。アベや稲田、それからあのアホの田母神、三文小説家の百田などだ。
 トランプは自分が中東問題を解決すると大見得を切ったが、それはISを根絶やしにするという、かつて19世紀にアメリカが先住民に対し行った虐殺行為の再現である。果たしてこれでイスラムを根絶やしに出来るか?今のISを根絶やしに出来ても、新たなISを作るだけだ。ヒトラーは自殺間際に「今私が死んでも、100年先に復活するだろう」と予言した。今世界に蔓延する孤立主義・保護主義・排他主義の風潮は、当にヒトラーの再来である。
 従って幾らトランプが騒いでも、イスラム過激主義を根絶やしにすることはできない。もし恒久中東和平を実現するなら、それは常に和平のデッドロックとなるイスラエルを取り除くことである。これには強制的切除法と、自然消滅法の二つがあるが、筆者は後者で、いずれイスラエルと云う国は消えてなくなると考えている。その理由は環境の変化である。トランプが進める反温暖化対策は、地球温暖化を加速し、イスラエルから水資源を奪うだろう。その結果、イスラエルは国家として存続できなくなる。
(17/05/23)

 トルコの改憲国民投票で、エルドアン支持票が51.4%で、エルドアンが勝利宣言。事実上の大統領選だが、4年前の韓国大統領選でも、朴保守層の得票率はこの程度。それが今や逮捕起訴され、投獄の可能性もある。50%±1%程度ではこれは誤差の範囲。数年後エルドアンは逮捕され、イスラム法に依って斬首されているかもしれない。
 エルドアンの主張は簡単に言えば、議会制民主主義のような義西欧文明からの脱却=ケマリズムの否定、大統領への権力集中、イスラム主義の復活という、かつてのオスマントルコ帝国への回帰である。
 彼が目指すのは、プーチンやサダム・フセイン、古くはヒトラーやムッソリーニのような強権政治。エルドアンが目の敵にするケマリズムは,、第一次世界大戦後トルコ近代化革命を主導したムスターファ・ケマル・パシャ=アタチュルクに由来している。以来トルコ軍部は、このケマリズム守護が義務となった。そしてケマリズムにとって最も重要なカテゴリーは、政教分離、つまり脱イスラムなのである。そのアイテムとして採用されたのが、アラビア語、女性のスカーフ、男性のトルコ帽の禁止である。
 しかしイスラム教徒が90%を占めるトルコでは、しばしばイスラム化政権が誕生する。その都度軍部はクーデターを行うことによってバランスを採ってきた。昨年トルコで起きたクーデター未遂事件は、エルドアン政権のイスラム傾斜主義に対するけん制である。これは西欧諸国にとってプラスになってもマイナスになることはない。
 ところが西欧諸国はクーデターという手段=枝葉末節の問題を捉えて、ケマリズムの重要性を無視した。もっとも滑稽なの、は日本国総理大臣のアベ晋三である。
 ケマル・パシャは大の親日家で、彼のトルコ近代化革命は、日本の明治維新に倣ったともいわれ、彼の執務室には、常に明治天皇の肖像が飾られていたもと言われる。明治維新の理念を受け継ぐトルコ軍部が起こすクーデターなのだから、日本政府・国民は挙げてそれを支持すべきである。
 ところが事件後、アベ日本政府が打ち出したのは、これまでの日本・トルコ関係を無視したエルドアン支持声明。誰がこんな声明文を用意したのか?おそらく当面の試験答案しか書けない、東大出身の能無し無知秀才の仕業だろう。この結果、多くのケマリスタが逮捕拘束され、トルコはあたかもケマル以前の中世国家に逆戻りしたようなものだ。
 エルドアン政権が今後何年維持できるか分からない。下手するとケマリスタの多いヨーロッパ側が独立するかもしれない。GDPつまり経済力ではヨーロッパ側の方がアナトリア側に比べ、はるかに大きい。さて、そうなったときアナトリアに支持基盤を持つエルドアンを支持した日本の、対トルコ政策はどうなるのか?
 アベもアホだが、ホそれを支える霞が関官僚の能力劣化が問題なのだ。
(17/04/19)

 さてトランプのシリア空爆。その真意は何か?色々取沙汰されています。そのどれもが本当でしょうが、それ一つではないはずです。ここで筆者が疑問に思ったのが、何故ロシアとの関係悪化リスクまで犯してシリアを空爆したのか?。国務長官のテラーセンは人も知る親ロシア派。余計におかしい。
 トランプは本当に正当な大統領と云えるか、は多くのアメリカ国民が思っている疑念です。その理由の一つが選挙期間中でのロシアの介入です。これがある限りトランプ大統領は正当性を疑われても致し方ない。現にトランプ支持率は36%まで低下してしまった。これでは共和党主流派の突き上げも厳しくなり、来年中間選挙だって危ないものだ。
 折しも昨日スペインで、大統領選に介入した疑いでアメリカから国際指名手配されていたロシアのコンピュータープログラマーが逮捕された。トランプとしてもここらあたりでロシアとは手を切り、改めてアメリカファーストで出直そうということだろう。馬鹿を見たのはプーチンだった、ということだ。
 無論プーチンだって負けてはいられない。何らかの方法で報復に出る。その最初のターゲットが、いち早くトランプ全面支持を打ち出した日本ということは顕か。これで北方領土問題は振り出し。あの鳴り物入りのプーチン訪日は何だったのかね。シリア空爆で大慌ての日本政府。総理が無能なのか、周りにろくなスタッフがいないのか、それとも潰瘍性大腸炎治療薬(特にステロイド)の副作用か?
 ではプーチンの狙いは何だったのか?それは09年たりから活発になった「アラブの春運動」だろう。これを支援したのがEUとアメリカオバマ政権。これをほおっておけば、プーチン体制にも危機が及ぶ。
(17/04/10)

 戦後のアメリカ大統領の共通点・・・・全員ではありませんが・・・の一つに、就任早々何らかの軍事行動を採ることが多いことがあります。ジョンソンのガムラン湾上陸作戦(ベトナム戦争の始まり)とか、カーターのイラン大使館奪回作戦。他にブッシュ(父)のグラナダ襲撃、クリントンのソマリア上陸作戦とかだ。その目的は就任早々で、国民の支持も定かでないときに、こういうパフォーマンスをやって、求心力を高めるということです。
 パフォーマンスをやられた方はたまらないから逆襲する。だから上手くいかなかったことの方が多い。ソマリアの例では、ヘリで着陸しようとしたが、ヘリが不時着してしまって、海兵隊員が住民につかまり、引きずり回された挙句殺されるという始末。おまけにこの事件は映画にまでなった。この結果、クリントンとその後継者は、こういうパフォーマンスはやらなくなった。
 しかしそれにも懲りず同じことをやったのがトランプ。昨日イエーメンに軍事介入した。目的はイエーメンのアルカイダメンバー(ACAP)の打撃.。ACAPメンバーと関係者10数人を殺したが、その内8人は女子供。又、米兵一人が死んだ。この作戦はサウジの要請によるとも言われるが、サウジはトランプの値踏みをしているのだろう。
 さてこれがどういう結果を産むのか、未だわからない。しかし過去の経験則から見ると、アメリカにとっても世界にとっても、ろくな結果を産まないのは顕かだ。一人ご満悦はトランプだけ。
(17/01/30)

 2016年、年末に当たって行われたオバマによる強烈且つ直接的なイスラエル批判演説。これは世界史的には、アベの真珠湾演説よりはるかに重要である。アベ演説は所詮ローカルで、既定化された事実をなぞっただけで新しくもなんともない。おまけにフォーブスの「17年最も影響力のある人物」ランキングでは、アベは37位だ。このレベルの人物の演説など、通常は右から左へゴミ箱行き。
 イスラエルは現在の中東における十字軍国家である。中世十字軍運動は、11世紀末から13世紀末まで約200年間に及ぶが、12世紀末の第三回十字軍を境に前後に分かれる。前期は西欧カトリック世界が一致して聖地回復を目指した時期で、この時代の西欧にはカトリック共同体意識が強く作用していた。それが第三回十字軍の様に、英・仏・独の3元首の参加となったのである。
 ところが13世紀になると様子が変わり、各国元首は十字軍よりは内政重視にスタンスを移しだした。中にはドイツ皇帝の様に、ローマ法王と対立して、北イタリアを占領するまでになった。何故みんな内向きになったの か?それは十字運国家支援に疲れたからである。それだけでなく、この頃、後にブルジョワジーと呼ばれる商人階層が現れ、これが貴族や教会を飛ばして、国王と直接取引をするようになったからである。
 それだけではなく同じ頃、フランス王はいきなりテンプル騎士団の弾圧を始めた。騎士団と云えば聞こえはいいが、実態は現代のゴールドマンサックスとかエクソンモービルのようなグローバル企業で、特に金融で儲けていた。相手が儲け先ならアラブでもトルコでもなんでもよい、というのだからマイクロソフトやアップルも顔負けの会社だ。 
 そしてこれ以降始まったのが、西欧社会の内向き指向。カトリック共同体の崩壊である。崩壊だけならよいが、1453年コンスタンティノープル陥落は、その後の西欧社会の分裂と国家間個別対立を産み、20世紀に至るまでの抗争の歴史を作ったのである。
 この傷を癒すため、又かつてのローマ文明の再現を目指して作られたのがヨーロッパ共同体、つまりEUである。
 さて今の時代、西欧社会に顕著にみられるのは、極右勢力に代表される内向き志向。まさにポスト十字軍現象である。この原因は中東の混乱と、そこからの移民であるが、その原因を作ったのが、イスラエルという十字軍国家なのである。オバマ演説はまさにその問題点をついている。
 無論これで中東問題が解決するわけではないが、今後じわりじわりと効いてくるだろう。中東問題の根本はイスラエル問題である。これを解決したければ、中東をイスラエル建国以前の状態に戻すほかはない。中世十字軍は、そうやって解決したのである。
(16/12/30)

 クビになった国連南スーダンPKO司令官はケニア人だったらしい。この決定がケニア政府に何の相談もなく、事務総長ハンの独断だったからケニア政府はカンカン。PKOから全部隊を引き上げ、追加派遣にも応じない構え。そうするとケニアに追随するアフリカ諸国も出てくる。南スーダンPKOは崩壊だ。ハンに韓国人特有の火病が発生し、後先見ずに「言上げ」してしまったのだ・・・日本のアベもよく興奮して余計なことをしゃべる。やっぱり長州はチョーセン新羅の末裔なのだ。日本では誤った「言上げ」は、神の祟りがある、と言われる。今の山本農水相はTPP強行採決発言で祟りにあっているのである。
 さて、ケニアにそっぽ向かれたら、南スーダンPKOは何処が責任を持つのでしょうか?南スーダンの混乱は部族間対立もあるが、その裏には石油・天然ガスの争奪もある。これがポイントではないか?石油価格が高いときは、その利潤はそこそこ全体にいきわたる。ところが価格が下がれば、当然利潤の取り合いが始まる。一昨年の11月頃までバーレル100ドル前後をつけていた原油価格が突然急落。半値の50ドル台まで下がった。これまで黙っていても莫大な金が入っていたのが突然半分になったのだ。このころから南スーダン情勢がおかしくなってきた。
 さて最近のNY-WTY価格先月25日までバーレル50ドル台をキープしていたが、その後急落し、昨日はなんと2ドル近くも下げてバーレル45ドル。これじゃ南スーダンの混乱は収まらない。
(16/11/04)

 南スーダン派遣国連PKO部隊の司令官が解任された。理由は先月発生した南スーダン政府軍部隊の暴行・略奪に対し、国連職員の安全確保を怠ったということだ。この司令官が何人か知らないが、既に南スーダンPKO部隊は統制を失い、バラバラ状態になってるということだ。
 そもそも国連PKO部隊というのは各国の寄せ集め。特に途上国部隊は国連H除菌目当てに派遣されてきているのが多い。士気は低く装備はバラバラ。統一指揮という概念がない。だからこういうことになるのである。こんなところへPKO部隊を派遣したところで、敢えて火中の栗を拾うようなもの。かつてのシベリア出兵の二の舞だ。 
 ところが稲田はそういう実態を無視し、現地は安定だと強弁し、部隊派遣を強行しようとしている。その心は何か?一つは国連常任理事国の資格を得たいという外務省の思惑。もう一つは、これによって日本も国際的大国になった云いたい、長州アベ晋三の功名心。どっちも自分本位の次元の低い発想だ。こんな低次元レベルで右往左往させられる国民こそいい迷惑。
(16/11/03)

 これはシナイからガザへの連絡トンネルの写真。上半は鋼製覆工、下半も支保工が入り、なかなか立派な作り方だ。問題はこのトンネルがどのように入っているか分からないので、ガザのゲリラ活動を阻止できないこと。
 それに対しイスラエル軍は、自動的にトンネルの施工やルートを補足するシステムを開発中、ということだ。しかしこれはそんなに難しいものでしょうか?パレスチナは砂漠で地下水位は低く、地質構造も単純。たいしたことではないですよ
(16/08/27)

 トルコで軍人・公務員らの解雇逮捕者は5万人以上に上っている。当初は7000人程度だったのが、たった二日ぐらいでこんなにも膨れ上がった。最後は10万人規模に膨れ上がるかもしれない。どうしてこんなに増えたのか?その理由は「密告」です。自分は助かりたい、あるいは新しい体制下で上手い仕事にありつきたい、というエゴ動機で、新体制に少し批判的だったり、あるいは近隣と同和しない人を密告するのは、中世ヨーロッパの魔女裁判以来、ロシア革命やナチ革命後、あるいは中国文化大革命からカンボジャポルポトd政権まで枚挙にいとまがない。おそらく今のトルコもエルドアン支持派のイスラム同胞団系が盛んに密告を奨励しているのだろう。
 さて逮捕(抹殺)の対象は軍人・司法官・公務員である。エルドアンはかれらを追放し、その空きポストに支持派のイスラム同胞団系を入れ、権力基盤を強固なものにするつもりだろう。しかし逮捕者はこれまで国の運営の実務を担っていた。一方同胞団系には行政経験がない。こういうのが国家運営実務をとりしきればどうなるか?たちまち起こるのが行政の混乱と停滞。更に続けて経済の混乱が起こる。トルコリラは暴落し紙屑同然。その結果が超インフレ。物価の上昇は社会不安を発生し、第二のクーデターが起こる。エジプトで、同胞団系のモルシ政権がクーデターで倒れたのと同じパターンだ。
 エルドアンは死刑復活を主張しているが、これが実現すれば、自分が復活させた死刑台に自分自身が上ることになるだろう。フランス革命のダントンvsロベスピエールの物語の様だ。それほど高級な話ではないがね。

 トルコクーデター未遂事件語のアメリカの対応が問題。そもそもオバマがこの問題に日和ってしまったから、ホワイトハウスもばらばら。一番ダメなのは国務長官のケリー。対IS対策という目先の利益に目がくらんで、今後エルドアンの下で行われようとしている大虐殺に目をつぶっている。彼はいわゆる団塊世代。ほんとに日米ともにこの世代はろくなのがいない。姿勢がはっきりしていなから、アベやトランプのような、次世代やくざになめられるのだ。
(16/07/20)

1944年秋、ドイツでヒトラー暗殺未遂事件というのが起こった。ドイツ国防軍特に陸軍を中心とする大掛かりなもので、ヒトラー暗殺の報と同時に、国内外各地で陸軍によりSSの武装解除やナチ幹部の逮捕が行われた。ところがヒトラーは死なず、ラジオを通じて健在を示すと、たちまちクーデター派の勢いは低下し、反乱は鎮圧された。その後行われたのは反ナチ派あるいはそうみなされた者へのおぞましい報復である。ドイツ国民は愚かにも、ヒトラーについていけば何とかなる、と思い込んでいたのだろう。但しヒトラーがドイツ国民を連れて行こうとしたのは、輝かしい未来ではなく地獄だったにも拘わらずだ。
 今回のトルコ軍事クーデター失敗事件は72年前、ドイツで起こった反ヒトラー陰謀と、非常によく似ているのである。失敗の原因として、日本の無知無学で愚かな評論家達は
1、軍全体が一致しなかった
2、民衆の支持がなかった
3、国際社会の支援がなかった
 しかしクーデターというものは、秘密の内に行わなければならない。この三点を満足しようとすれば、必ずどこかで情報が洩れる。だからクーデターにはならない。又クーデター実施後、これをやろうとしても民衆も国際社会も、みんな日和見を決め込むから、あてにならないのである。
 44年ドイツの場合では、クーデター派はカナリス提督を通じて、かなり詳細なクーデター計画を連合軍側に流していたが、英米はこれを偽情報として無視してしまった。その結果、クーデター派は国際的に孤立してしまった。もしこのとき連合軍がクーデター派に協力すれば、ドイツ占領はもっとスムーズに行われ、ソ連の西進をけん制することが出来ただろう。その結果、大戦後の世界情勢も大きく変わったはずである。しかし英米が日和見を決め込んだため、戦後東西冷戦という最悪の結果を生んでしまった。
 今回のトルコクーデターでも、アメリカはじめ西側諸国は当初日和っていたが、エルドアンが生きてるとみるや、たちまちエルドアン支持に周り、トルコ民主主義の芽を潰してしまった。これというのも、オバマの日和見主義が原因である。日本のアベは何も考えず、単にアメリカの後追いをしただけ。ドイツの場合、数千人が処刑されたといわれる。今回のトルコの場合でもこれに匹敵する虐殺が行われるだろう。さらに世俗主義者に対する迫害・弾圧が強化されるだろう。
 この結果、エルドアンが西側諸国が自分を承認したと錯覚すれば、あの与太者国際ごろつきが何をするのかわからない。オバマの人権外交などごみのようなものだ。
(16/07/18)

 トルコのクーデターが失敗、残念。エルドアンのような与太者を消すにはテロかクーデターが一番。日本の2.26事件も、背景には政治家の腐敗・利権独占があった。今のところトルコ軍中央はクーデターに与していない。これでエルドアンは命拾いした。今後軍の関与が強まる可能性がある。
 なおトルコ軍部の使命はケマリズムの守護である。これは日欧米の価値観と一致する。むしろ反対するのは現エルドアン政権である。ケマリストとして注目されるのが、現在アメリカに亡命中のギュレン師。日米欧は今後同師を軸にケマリズム支持者支援を強化すべきである。
16/07/17)

 トルコで軍事クーデター発生。未だ詳細は不明。元々トルコ軍部はケマリズムの守護が使命。ケマリズムとは世俗主義と欧化主義が合体したもの。これはトルコヨーロッパ側で強い。しかしアジア側のアナトリア地方は保守的で、最近反世俗主義(イスラム原理主義)が強くなってきている。
 反ケマリズムを主導しているのが現エルドアン政権。エルドアンがそれほど信心深いとは思えないが、オポチュニストでポピュリスト、権力欲が強いのは間違いはない。トルコのトランプかアベ、タクシンのような奴だ。こいつが自分の権力強化のために、保守イスラム層・・・これはトルコの貧困層に重なる・・・ばら撒きをやった。彼の支持母体APKはばらまき専門の宗教政党。日本の公明党のようなものだ。そこで起こったのが、エルドアンの独裁と強権政治、腐敗と報道規制、民主主義の後退。要するにろくでもない三流人間なのである。
 その内クーデターでくたばるか、追放されればよいと思っていたが、昨日ついにクーデターが起こった。筆者はあくまでケマリズム支持、即ち軍部支持。また日本人はみなそうでなければならない。何故なら近代トルコの基礎を作ったケマル・パシャ=アタチュルクは、日本の明治維新を参考に、していたからだ。

 このクーデター騒ぎに対し、アメリカのケリーは早速エルドアン支持を表明。ほんとにこの男はアホだ。所詮70年代ベトナム世代だ。世界の歴史を全く勉強していないのである。
16/07/16)

 フランスニースでの爆弾トラックテロ。トラックには他に銃器や手榴弾まで積んであったというから、どこかで大量に武器爆薬を入手したということだ。さてそういうシロモノを何処から運んだのか?まさかシリアからはるばるというわけではあるまい。
 考えられるのは、EU域内にそういう武器爆薬を密売するシンジケートか組織があるということだ。そしてそれを取り仕切っているのがロシア人だったりして。資金はISの石油密売利益があちこちロンダリングを重ねて動いたのだろう。
(16/07/15)

 イギリスの独立調査委員会がイラク戦争でのイギリス参戦に法的・合理的根拠はなく、当時のブレア首相を非難する報告書を公開した。同じ調査委員会でも日本のそれとは、スタンスが随分違うようだ。この差は何処からきたのか?
 多分イギリスでは、この種の委員会は上院又は国王に属し、下院即ち政府とは無関係だった。だから”独立”委員会なのである。ところが日本では、しばしば当事者の委嘱で第三者委員会なるものが作られる。これではとても、委員会の独立性は保たれない。従って、依頼者の要求に沿った結論になるのである。例えば、かつての道路公団・東電・理研・舛添などが典型。
 それはともかく、当事者の言い分というか言い訳を聞いてみましょう。イギリスの当時の首相だったブレア(報告書で最大の責任者と名指し)は、開戦は不確かな情報に基づくものだったが、フセイン政権を倒したの正しかった。現在の中東混乱原因はイラク戦争によるものではない。世界はよりよくなっていると強弁。さてこの言い訳に納得する人は、アメリカのトランプとブッシュ、日本の小泉やアベ他数人だけだろう。現在世界では、イスラム過激派ISのテロ猛威を振るっている。サダム時代は過激派は押さえつけられ、ヨーロッパもイギリスもアメリカも、そして日本もテロには安泰だった。しかし今ではこれらの地域はISテロの脅威にさらされている。これでも世界はよくなったと言えるナイーブさに驚きいる。現在の中東の混乱は、米英がフセイン打倒後の中東秩序になんら計画を持っていなかったことが原因である。その中からISのようなイスラム過激派が生まれてきたのである。又我が日本政府はどうか?官房長官談話では、イラクが大量破壊兵器が存在しないことを証明できなかったことが原因だ、という。
 問題の一つはイラクが大量破壊兵器をもっているかどうかであるが、これには国連査察団が入って調査していた。フセインの妨害はあったにせよ国連査察団は、確認には未だ時間が必要だ、と表明している。それにも関わらずブッシュは時間を限って、攻撃を開始した。あたかもこれ以上、国連査察団に調査をさせてはならないかのようだ。
 ブレアもコイズミも情報が不足していたことを理由にしているが、自ら情報を集める努力はしていない。少ない情報でもそれを見る目があれば正しい判断が下せる。ブッシュがイラク空爆に踏み切った根拠に、その一週間前、パウエルが国連安保理総会で見せた一枚の写真がある。それはイラクがサリンを製造しているとするトレーラーである。筆者はこれを見たとたん,これはダメだと思った。何がダメかというと、パウエルの論理である。サリンのような危険な物質をあんなポンコツトレーラーで作れるわけがない。日本人なら、その前にオウム真理教事件があり、サリンとはどういうものか分かっていたはずである。ところが公明冬柴のアホが国会でパウエル発言をそのままオウム返しに答弁。これが政府見解になってしまった。
 その後の展開は筆者が言った通り、イラクに大量破壊兵器は存在せず、その代わりISのようなサリン以上に危険なものを世界中にばらまいたのである。その結果が、パリでのテロ、先日バングラでの日本人を狙ったテロの拡散である。ブレアはそれでも世界はよくなったと言い張る。バングラ犠牲者の家族は、結束してブレア(とブッシュ、小泉そしてアベiに抗議すべきである。何故アベか?それは昨年のカイロ演説である。
(16/07/07)

 今回のバングラ事件で、IS系通信社が日本を十字軍国家と非難し、その報いと報じた。昨年イラクで後藤さん殺害事件が起こったとき、筆者はこの原因を作ったのは、アベのカイロにおける不用意な発言だ、と指摘した。あれでISや他のイスラム過激派が、日本を欧米と同類とみなしたのである。みんなあのバカの所為だ。
 こういう事件が起こる度に、メデイアに出てくるのは、やれ経済格差だの、就職差別だのという、とおり一遍のアナクロ左翼流格差論。実際のテロ実行犯で貧困層出身者は殆どいない。これは戦後日本でテロ事件が吹き荒れた70年代の状況とよく似ている。
 あの当時テロに奔った左翼過激派も、その後の全共闘も主体は国公立大学の知的エリート層。出身階層は富裕ではないが貧困でもない中産階級。この中途半端さが、日本の反体制運動を中途半端にする原因だろう。彼らは経済的格差の是正を求めてテロや全共闘運動に奔ったのではない。その当時の社会を支配していた既得権益層の矛盾とウソを追及したのである。ところが、その全共闘の一部が転向し、今や既得権益層の代弁者になっている。例えば片山さつき(東大全共闘書記)。
 ということで、時間がたてば彼らISもいずれ転向する可能性もある。しかし、その時はもっと酷いテロを自国民に対して行うかもしれない。毛沢東やスターリンの自国民テロを見よ。そうならないためにも、今のうち目を摘んでおいたほうがよい。
(16/07/04)

 バングラでの対外国人テロj事件。みんなバングラデシュというのはどういう国かと思うでしょうが、今から170年ほど前の日本も、似たようなものだったのです。ペリー来航で開国を強制された日本には、多数の開国反対組織が生まれ、それらはみんなテロリズムに奔った。
 久坂玄瑞も吉田松陰も、みな開国反対テロリズムを煽ったのです。いわば日本版ISのようなものだ。
(16/07/03)

 現在の中東混乱について、実はISに武器・資金援助を行っているのはアメリカとトルコ、その陰でシリアの混乱を操っているのはイスラエルという説がある。まさかと思うだろうが、これは昨日BSフジプライムニュースで、ゲストであるパレスチナ・シリア・イラクの駐日大使が揃って云っていることである。と言うことは日本人には俄かに信じられないにしても、現地の人々には広く信じられていると考えられる。おまけにゲストコメンテーターの飯島勲まで同じようなことを云っている。
 さてこんな噂、一体誰が広めたのでしょうか?筆者はそれはロシアではないかと疑っています。元KGB将校というプーチンの前職を考えれば、やりそうなことだ。
 政治・外交は真実では決まらない。政治家や民衆の思い込みが最大の要素である。とすれば、今のアベ政権発足後アベはネタニヤフと会談している。一方現在のアメリカ政権とイスラエルとの関係は険悪である。ネタニヤフがアメリカ議会で演説しようとしたとき、オバマはビザの発給を差し止めた。
 これに比べると、アベのユダヤ傾斜は際立っている。何故か?大正期に酒井勝軍らが宣伝した、日本人優秀民族説或いは日猷同根説をまさか信じているのではあるまいか?
 彼が総裁を務める日本会議というカルトのメンバーを見るとその可能性もある。
(16/02/27)

 ホルムズ海峡近くの島嶼で、米海軍の哨戒艇隻がイラン海軍によって拿捕されたが、イラン政府は直ちに乗員を釈放。さてこの事件、何を意味するでしょうか?イラン政府の対応は、イラン側の対アメリカ関係修復を望むというメッセージです。
 これを横目で見て地団駄踏んでいるのがサウジアラビア。これでイラン/アメリカ関係が冷えれば思う壺、と思っていたところにあっけなく問題解決。従ってサウジは対抗手段として石油増産に励むから、原油価格は更に下がるでしょう。
 しかし筆者の目には、この事件はイラン/アメリカ双方による手の込んだヤラセ芝居に見えるのである。イランもアメリカも、関係修復は既定路線として継続しなくてはならない。しかし、オバマもロウハニも内に保守派という反対勢力を抱えている。両方とも「敵は本能寺にあり」なのだ。これら反対勢力を抑えるためにも、何か一芝居が必要。それは危機を作り、お互いが上手く収めることで、反対派も納得させること。それが今回の哨戒艇拿捕事件なのだ。
 民主党は今年大統領選を控えている。オバマは常に共和党から外交上の弱腰をつつかれている。従来の大統領は、これをかわすために直接的な軍事行動で演じたが、その殆どは失敗している。その典型がブッシュが始めたイラク戦争である。
 ああいう馬鹿なやり方はオバマの美学に反する。もっとスマートにやらなくちゃと云うわけで、思いついたのが今回の拿捕事件。この結末についてはアメリカ共和党もイラン保守派も手出しができない。
(16/01/3)

 本日ダマスカス近郊の反アサド派居住地区に国籍不明機が空爆を加え、住民を殺害したという報道。国籍不明機とは何処の誰の所有物か?今のところISが空軍を持っているという情報はない。又シリア空軍機なら国籍不明というわけはない。と言うことで、この国籍不明機はロシア機以外の何者でもない。但しこの空爆がプーチンの指示で行割れたものか?パイロットがアサドの要請に従っただけのものかは不明。
 これでシリア情勢は更に混迷を深める。今のところ国際原油価格は下落の一途を辿る。果たしてプーチン=ロシアはこの苦境に耐えて欧米に対抗できるのか?そもそもロシアがここまでシリアに肩入れする必要はあるのか?てな批判がいずれ出てくるだろう。
 これはかつてのアフガン介入、或いは日本の満州事変と同様の、国家戦略の誤りとして批判されるだろう。
(15/12/15)

 ロシアの経済制裁に対しエルドアンは「そんなものはたいしたことはない」と反撃。エルドアン反撃の根拠がどのようなものかわからないが、ロシアに比べはるか小国のトルコにここまで反撃されるとは、プーチンも予期しなかったかもしれない。ロシアの栄光も既に過去のもの。プーチンも最早過去の人間と、世間の人に思われかねない。
 ロシアがトルコの農産物を買わなくなっても、恐れることはない。地球温暖化の影響で買い手は幾らでもいる。とりあえずは日本か。イランも有望。ロシアが天然ガスを供給しなくなっても、イランから直接購入する手もある。アルメニア経由でトルコにガスパイプラインを作るのである。但しこのプロジェクトはイラン/アメリカ協議が進展する必要がある。これには来年のアメリカ大統領選挙が重要だ。ヒラリーが当選すればまず問題はないが、下手してトランプなんてことになれば、すべてがぶち壊し。
 と言うことで、今後暫く中東情勢はアメリカ大統領選挙とイランが鍵を握る可能性がある。そういう意味で、昨年の鳩山突然イラン訪問は・・・・大変批判を受けたが・・・意味を持っている。アメリカの言うままに、何もせず金をばら撒くだけで何も出来ないのが、今のアベ政権だ。
(15/12/06)

 連日のロシアvsトルコの対立報道。しかしここ500年来、両国は似たようなことを繰り返してきた。ロシアは何時ものようにトルコに要求を突きつける。一方トルコも何時ものようにやり返す。それだけのことで、500年間繰り返されてきた慣習イベントのようなものだ。だからいずれウヤムヤで終わる。
 只面白いのは、プーチンが一睨みしただけでヨーロッパは振るえあがったが、エルドアンはロシアを対等扱いして居直った。これが農耕民であるヨーロッパ人と騎馬民族トルコ人の違い。簡単には引き下がらない民族性と歴史経験なのである。喧嘩の仕方を知っているのだ。アメリカ相手には、直ぐペコペコする東洋のどこかの国の首相とは大違いだ。
 又平和ボケのヨーロッパ人は、いざとなったら役に立たないというのがよく判った。
 なお、プーチンにしても、トルコ相手に強硬策は取れない。何故ならロシア南方国境の外は、殆どがトルコ系イスラム国家。いざとなれば、これらがトルコ支援に向かうおそれがあるからだ。
(15/11/30)

 トルコ軍機によるロシア爆撃機撃墜事件。一見泥仕合のようです。その後公表されたロシア機航跡図を見ると、撃墜地点付近では微妙な違いはあるものの、全体は大きく変らない。ロシア機の行動範囲は大きくは楕円形であるが、その焦点は東方のIS支配よりは、西方の反体制派地域にシフトしている。おまけにこの地域はトルコ系住民の多い地域だ。
 この航跡図より、プーチンの意図はIS殲滅より、反アサド派弱体化にあったことは顕かである。只トルコがここまで反撃してくるとは、予想外だったかもしれない。トルコ領内進入が意図的なものか、パイロットの誤判断(或いは油断・・・・トルコ人を舐めていた))によるものかは判らない。
 よく外交の場で言われるたとえが、表は握手しているが裏では足を蹴飛ばしあっている。しかしその逆もある。従ってこの事件、一応ワアワア騒いで見るものの、いずれウヤムヤで終わってしまうだろう。
(15/11/27)

 アベがG20サミットでISを批判して関係国に財政支援を行なうと演説。このボッチャン、何か勘違いしているのではあるまいか?つまりKY。要するに金さえ出せばみんな大人しくなる・・・沖縄振興策さえ出せば、みんな辺野古移転に賛成する・・・、と思い込んでいるフシが見え隠れするのだ。
 ここでいきなり物理学の話になるが、一般に複雑に変動する物理現象は、異なる波長の波の重ね合わせとして理解される。つまりベースに最も波長の長い波があり、それに次々と短い波長の波が重なって、複雑な波形を作る。その典型例は地震波だが、これを周波数解析という方法*を使うと、上に挙げたような複数の波に分解できる。
 これを今の中東問題に当てはめてみると、現在のISと言うのは最も周波数の高い・・・波長の短い・・波で、これについでアルカイダやタリバンなどのイスラム過激派が続く。これらのノイズを取り除いていくと、最期に現れるのがイスラエルなのである。
 現在の中東混乱の起源は1947年イスラエル建国に遡る。この混乱を助長したのが戦後のアメリカ中東政策の混乱と失敗である。それを支持したのがナチのユダヤ人迫害に負い目を感じるヨーロッパ人と、中東石油資源に目がくらんだ、アメリカのユダヤ系石油資本。これらはもっと短い波長の波を作る。もっと云えば、ブッシュがサダムを殺してしまったのが最大の失敗と云えよう。ブッシュの浅はかなウェスタンヒーロー気取りが交渉相手を無くし、今の混乱を招いたのである。
 この考えで行くと、仮にISを力づくで倒したところで、後から後から別の過激派が現れることになるので、テロとの戦いは永遠に続くことになる。一番良いのは、問題の原因となったイスラエルという国を一旦解体し、ユダヤ人をパレスチナから追放し、その後西側がアラブ・イスラム側と交渉することである。これは日中戦争が泥沼化したとき、石原莞爾が考えた、日本軍長城外全面撤兵案と同じである。
 実際1000年前の十字軍戦争では、一旦パレスチナの十字軍国家が潰れたが、その後第一次大戦間での600年間は、中東は平和だった。
*今はネットでフーリエ解析ソフトは公開されているので、だれでも気軽に使える。
(15/11/17)

 バングラデシュで日本人農業家がISシンパによって殺害されました。この問題、最初に報じたのはWSJとかロイターなど外信系メデイア。日本メデイアは何も報じていない。こういう事態が発生するのは、昨年のアベ晋三カイロ演説、そして今年五月のアメリカ議会演説で判っていたことです。現にISはアメリカ協力国に対する報復を明言している。要はそれが何処で、誰をターゲットにするかだけの問題です。実際アベアメリカ演説は、ISによる対日本人テロを容認するようなものです。
 これまでのISテロを見ると、軍人官僚などガードの固い人物は狙わず、ジャーナリストとかNPOの援助・医療関係者など、国家によってガードされない弱者を集中的に狙っている。これは相手国に対し国論の分裂を誘う作戦です。日本はまんまと引懸かったわけだ。
 そもそも現在の中東の混乱は、第一次大戦後の英仏による中東分割が原因。ところが中東に莫大な石油資源があることが判って、それにアメリカやソ連まで手を伸ばしだした。ソ連はバース党を支援して中東に対欧米勢力を作ろうと画策した。その残り火が今回のロシア空爆介入である。つまり現在の中東混乱の原因は欧米各国による資源干渉である。この点では日本は中東の混乱やISなどに何の関係もない。それにもかかわらず何故アベが中東介入を口走ったのか?それはアメリカの圧力もあるが、国内的には未だに経産省や外務省に生き残っているペルシャ湾神話だ。こんなものが幼稚園の画物語にすぎないことは、ワタクシは何度も述べているが、それでも判らないアホがいる。それが岡崎研究所という無脳団体、「日本会議」というカルト集団です。彼らが根拠のない中東石油危機を煽って、成蹊裏口入学の劣等生アベとか、強いものにペコペコするしか能がな秋田のハゲネズミ菅を操っているのです。只のあほだ。
 では日本にISはいないのでしょうか?実はいるのです。ジャパンISと云って良いのがいる。それが右翼です。ISの特徴は反米だけでなく、既存のイスラム秩序も敵視している。彼らはムハンマドの世界へ戻れと主張するが、実際やっていることは奴隷制の復活とか、暴力による支配世界の再現である。これらはむしろイスラム以前の部族社会への回帰を主張しているようなものだ。ムハンマドはむしろこのような野蛮な風習を戒めるため、コーランを語り、シャリーヤを制定した。日本会議に象徴される日本右翼の主張はISと同様、古代の非理性的世界への回帰だ。
 シールズの奥田宛に殺害予告を出したのがいる。旧くは朝日新聞西宮支部を襲撃した赤報隊事件というのがあった。彼らは未だに本性を明らかにしない。そのとおり、右翼の本質は権力を頼り、その威力を肩に一般市民を脅す、思想暴力団にして臆病もの集団なのである。
 (15/10/04)

 アムステルダムからパリ行き特急列車にテロリストが現れたところ、アメリカのアフガン一時帰還兵に取り押さえられると言う騒ぎ。まるっきりハリウッド映画並みだが、その内間違いなく映画になるでしょう。中でもテロリストが米兵のパンチを食らって気絶するなど、映画そのもの。このテロリスト、ろくなものを食っていなかったのではあるまいか。
(15/08/23)

  いささか旧聞に属するが2〜3日前、ISによる日本人殺害事件に関する政府審議会が、「事件に対する政府の対応には問題はなかった」という結論を出した。ただし有識者意見として、アベ首相のカイロ演説および事件発覚後アベが犯人に太子「罪を償わせる」という発言がISを刺激した可能性は否定できないと補足。
 最初の結論はこの種の審議会では始めから決まっていることで、審議会メンバーの役割は議論を、如何にこの方向にスムーズに持っていくかである。ただしやってはならないのは、事故責任を政府や役人に持っていくこと。つまり官製ヤラセなのである。これに比べればNHKクロ現など子供の遊びのようなもの。
 しかしそれでもアベ演説を無視できなかったのには、訳があるだろう。そもそもカイロ演説とか、対応をトルコでなくヨルダンに任せたことに対する批判は、海外メデイアからきているのである(筆者が最初に見たのはWSJ)。日本国民はアホだから幾らでも騙せるが、海外メデイアは誤魔化せない。だから仕方なく有識者意見として付け加えただけだ。従って政府責任にはならない。しかし、もしトルコルートやその他のルートを無視するような結論を出せば、アメリカや諸外国が日本の危機管理能力に疑問を抱くのは間違いない。
 なおこの結論にはサンケイやネトウヨのような田舎モノには有効だろう。
(15/05/24)

 さて先日アラブ有志国連合軍が要衝テクリートを奪回しました。これで有志国側が俄然優位に立ったように見えるが、必ずしもそうとはいえない。以前筆者が指摘したのは、有志国連合軍の北上は二重包囲網を作ったが、それだけでは駄目で地上戦で劇的勝利を「収める必要がある。今回テクリート奪回はそれに該当すると云えるかと言うとやや疑問。テクリート近郊でIS軍を包囲殲滅できておればよいが、実際の戦果はIS戦闘員を追い出しただけで、主力は逃亡してしまった可能性が高い。無論一定の打撃を与えたのは間違いないので、有志国連合軍は直ちに追撃戦に移るべきだが、どうもその様子もない。次はどうするんでしょう?
 ISとか西アフリカのポコハラムとかその他、最近とみに過激性を高めるイスラム集団が増えている。それは何か?貧困だとか西欧文明の押し付けだとか、色々説明がなされているが、どうも納得出来ない。例えば今IS主力が占領しているイラク北部は、中東で最も豊かな地域だ。ポコハラムが暴れまわっているナイジェリア北部も、古くから 西欧文明を受け入れてきたのである。
 何故彼等が過激化したのか。筆者の考えでは彼等過激派の中に終末論思想が入り込み、それを扇動する人物や団体・組織がいるのではないか、ということだ。終末論思想はユダヤ教やキリスト教にもある。それどころか、彼等が元祖といっていいだろう。世界が終末を迎えると最後の審判が下され、人々は天国へ行くか、地獄に落ちるか決められる。イスラム教もそう説く。三原じゅん子の軽薄発言で有名になった八紘一宇思想も、日蓮宗の終末論思想が基になっているのだ。
 イスラム過激派の場合、これを救うのがジハードの実践・・・・オウム真理教における救済と同意義・・・であって、異教徒・背信者を殺すことが救いの道だ、というプロパガンダを流すのがいるのだ。迷信深い民衆ほど、こういう俗信に惑わされやすい。だから彼等は自分が助かりたいために、異教徒を攻撃するのである。オウム真理教と同じだ。結局は人間の弱さの発現である。
 筆者が判らないのは、日本にも世界にも多くの宗教学者がいるはずだが、彼等は何故終末論の危険性について注意喚起をしないのだろうか?それどころかワルノリして小銭稼ぎたくらむ悪党もいる。
(15/04/04

  何日か前に対IS戦略として情報戦を仕掛けるべきだ、と書いたら早速それをやった集団が現れた。何処かの国の情報機関かと思ったら、アノニマスという民間ハッカー集団。アメリカ国防総省やその他の政府機関のシステムに侵入して情報を盗み出すということで有名になった集団である。
 
彼等が今度はISのシステムをハッキングして映像を書き換えたり情報を消したりして
ISのネット破壊工作をやった。結構戦果も上がっているらしい。これが成功すればIISの資金ルートやリクルートネットを遮断できる。結果としてISの後方システムを破壊できる。
 
しかし何故各国政府は、これまでこういう情報戦を仕向けなかったのでしょうか?こういう安上がり戦法では、欧米軍需産業・・・・例えばボーイングとか、ドイツ・フランスの武器メーカー・・・や、石油産業が潤わないからではあるまいか。彼等はあくまで正面作戦で儲けるのである。
 
そういえば、昨年来下落を続けていた原油価格が先月末から上昇に転じ、今はバーレル50ドル前半をキープ。これは今春から始まると予想される、有志国連合の反転攻勢を期待してのものでしょうか?
(15/02/18)

 リビアでエジプト人21人がISによってクビを斬られたが、これをISの残虐性とだけ解説する向きもある。そもそも騎馬民族とはどういうものかを理解する必要がある。捕虜に対し情けを掛けたら、本人自身が遣られてしまう。エジプト人のクビを切ったISエイジェントも同じ気持ちだっただろう。うっかり情けをかければ自分が遣られるのだ。日本で言えば、500年前の戦国時代の感覚だ。
(15/02/17)

IS人質事件以来、アベの声がハイトーンになって威勢のいい言葉が連発。この延長に1)集団的自衛権の拡大解釈、2)紛争地での自衛隊隊による邦人救出の二つがある。
1)について;政府・与党は後方支援に留め軍事行動ではない、と言い張るが、これは平和ボケ国内向けの誤魔化しに過ぎない。現代戦では正面作戦と後方支援は一体化しており、区別しない。つまり軍事的に見れば、後方支援も軍事行動の一環であり、しかもその重要性は正面作戦以上のものがある。これは20世紀に入って以来常識である。逆に言うと相手の後方支援を如何に潰すかが、軍事作戦で極めて重要なのである。仮に日本がこれは後方支援であって、軍事行動ではありません、と云ってもそんな言い訳は国際的には通用しない。敵対勢力は軍事行動として、間違いなく後方支援ルートを攻撃してくる。今回のIS人質事件でも、政府は2億ドル援助を人道支援だ、と散々いいわけしていたが、そんなもの何の役にもたっていない。その際日本側、つまり自衛隊員に犠牲者が出るのは当たり前。そのリスクを政府・与党は明確に説明しなければならない。
2)について;これも非現実的マンガ発想である。ハリウッド映画とか、北斗の拳的マンガの見すぎではあるまいか?邦人が反政府勢力によって略取されたとして、その救出は現地国の主権に属することである。かつてイスラエル機がハイジャックされウガンダのダルエスサラームに着陸したとき、イスラエル政府は軍を使って人質奪回作戦を行った。作戦は成功したが、ウガンダ政府や航路下各国の承認を得なかったため、アフリカ諸国の反発を買い、イスラエルは国際的に孤立してしまった。その余波は今も残っている。
 この点から政府・与党は現実的に主権が行使されていない地域に限定するといっているが、そんな処が今の世界で何処にあるのか?例えば今回のIS人質事件でも、政府はIS支配地域は現実的主権は行使されていないといいたいだろうが、イラク・シリア政府はここは我々の主権地域だと主張するだろう。だからこれは現実には意味を持たない。アメリカが人質奪回作戦をやって失敗したが、これはアメリカとイラクの力関係の問題である。もしこれを実行すれば、邦人だけでなく、救出に向かった自衛隊員にも犠牲は避けられない。そのリスクを政府・与党は説明しなくてはならない。
 以上の件について、アベ晋三の情婦の座を高市早苗と争う稲田朋美が、昨日賛意を表明したが、あの政界AV女は何も判っていないのである。
 稲田といい高市といいアベ側近に見えるのは、政治家のヤンキー化である。ヤンキーと言うのはロジックはなくポエムだけだ、と云った人がいる。つまり既存の秩序を否定し、威力ときには暴力で一般市民を威嚇するが、その先には責任を持つ気がない集団である。究極のアナキストだ。その典型が吉田松陰なのである。判るような気がします。

 集団的自衛権の拡大にしろ、自衛隊による邦人救出にしろ、政府与党は大丈夫だ大丈夫だというだけで、そのリスクを全く顕にしていない。つまり今の政権は只のヤンキー政権なのである。
(15/02/16)

 漸くアラブ側にも対IS共同戦線が出来、反撃の機運が見えてきました。純軍事的に見ると、南からイラク+ヨルダン軍からなる有志連合軍が北上し、北のトルコ国境にトルコ+クルド軍が布陣して国境を固めると、所謂カンネー戦パターンの二重包囲が完成する。通常であればこれで包囲された側はギブアップである。
 ところが現代のような非対象型戦争では、そうは簡単にいかない。まず二重包囲を成功させるためには、包囲側の密な連携が不可欠である。さて今回のように数カ国が参加する作戦で、連携が上手くいくでしょうか?そもそもアラブと云うのは、互いにいがみ合うのは得意だが、協力し合うのは苦手だ。だから有志連合軍の連携が上手くいかないケースが発生する可能性が大きい。すると作戦上の隙間が出来、そこをISに突かれると包囲網が崩壊してしまう。又ISが正面戦を避け、浸透戦やゲリラ戦に転じると余計ややこしくなる。なかなか世の中上手くいかないのだ。特に騎馬民族相手では。
 更にISは情報戦を展開し、有志連合に揺さぶりを掛けて来る。これも騎馬民族の得意技。13世紀バツの西方遠征では、モンゴルは西方世界に恐怖宣伝を含む情報戦をやって西方側を骨抜きにしてしまった。有志連合は正面戦だけでなく、これに対抗できる情報戦を展開することが必須である。
(15/02/11)

 アベが国会質疑で、中東での演説・・・つまり2億ドル拠出・・・について、人質の存在は承知していた、その上での演説だ、と答弁。本当かあ?中東演説については内外メデイアから、その不用心性について指摘されている。それをかわすためにこんなたわ言を言っているのだろう。もし知っているのなら、なぜこんな発言をイスラエルなどという際どい場所でやったのか、その説明が必要だ。特に気になるのはアベ内閣のイスラエル傾斜姿勢である。この背景にはアメリカ大使館があるのだろうが、それにしても際ど過ぎる。
(15/02/05)

ヨルダン軍中尉の殺害映像が流れたので、ヨルダン政府はルシャウイ等テロ逮捕者の処刑を決定。つまり筆者が1/29に示したケースの内、4)のケースとなりました。ルシャウイ等の処刑がどういう方法で行われたかは判らないが、中尉の処刑法に対する報復であれば、それに順ずる方法が採られただろう。ヨルダン軍中尉が今まで生きていたかどうかは判らない。とっくの昔に殺していたのを、ヨルダン政府から生存証拠を示せ、と迫られて苦し紛れに映像を公開した可能性もあります。つまりルシャウイ等は始めから捨て駒だったわけだ。
 この件について、日本政府やマスコミからはISの卑劣さ残虐性を非難していますが、そもそも彼らの出自は騎馬民族である。騎馬民族と言うのは問題を戦略的に考え、交渉に於いては相手の弱みを掴み、そこを突いて要求を貫徹する。或いは交渉条件を次々に変えて相手を混乱させる。ローマもアッチラのこの手で振り回された。
 彼らに普遍の正義だの人道だのという言葉は通用しない。あるのは彼らだけに通用する正義であり、道徳であり、利益なのである。騎馬民族と言うのは目的のためには何でもありなのである。騎馬民族にロマンを感じるのは、ハリウッド映画に毒されたアホだけである。

 この点を日本人は・・・・政府や国民を含め・・・よく理解出来ていない例えば韓国・朝鮮人や中国人を日本人の多くは農耕民族と思って居るかもしれないが彼らはれっきとした騎馬民族の末裔である。そこを、判っていないから、外交で後手を踏むのである。
(15/02/04)

 IS人質問題は日本人二人の殺害で、日本にとって一応の決着を見た。しかしこの陰で、一番ほくそ笑んでいるのでいるのはアメリカではないでしょうか?事件の経過に応じて、アメリカはアベから様々な言質を得た。まんまとはまったのはアベー菅政権。戦後日本四番目の対米敗戦だ。長州と言うか岸家には対米敗戦DNAがあるのか?
 この事件、アベ政権「テロには屈しない」と綺麗ごとを並べているが、実態はヨルダンにはコケにされ、裏ではアメリカからネジをまかれている。これが敗戦トラウマなのだ。こんな状態で国際連携などと云っても誰も信用しない。
 他にも怪しい話が一杯あるがそれを、報道するジャーナリストが誰もいない。例えば事件最中から安部が「集団的自衛権の行使に地理的制約はない」とか「自衛隊による邦人救出の法整備が必要」と発言したり、更にはアメリカ第7艦隊司令官が「日本の南シナ海哨戒を歓迎する」という発言が飛び出したり、なんとなく日米双方がこの事件を集団的自衛権拡大に利用している感があります。
 この原因はずばりオバマの優柔不断です。何故オバマは中東問題に対し明確な姿勢を打ち出せないのか?それはノーベル平和賞のトラウマではなかろうか、と筆者は考えています。たとえ相手がISだろうとロシアのプーチンだろうと、ノーベル平和賞受賞者が自ら戦争を始めるわけには行かない。そこで日本を巻き込もうという作戦でしょう。それにマンマと載ったのがアベアホ政権というわけです。
(15/02/03)

後藤さん殺害で、今後の展開は1/29記事での4)のケースの可能性が高くなってきました。この件の背景に何があるのでしょうか?昨日イラク北部キルクークにIS部隊が侵攻したが、クルド治安部隊の反撃で撤退した。なにかこれが関係しているような気もします。
 なおISはアベを名指しで非難している。何故オバマが出てこないのだ、という疑問も沸くが、アベを殺ってくれるのなら、それも日本のためかなと思ってしまうのである。ついでに片付けて欲しいのも何人かいるが。例えばシンタローとか。
 さて今後の日本政府のあり方だが、ワタクシがこの事件に感じるのは日本やヨルダンは大きく取り上げているが、他のイスラム圏諸国はそれほどではない。それどころかIS寄り発言も見られる。
 特に驚いたのは、ヨルダン軍中尉の父親が、日本人より「ヨルダン人を優先せよとあからさまに述べたことである。ずばり言えば人種差別発言である。
 果たしてヨルダンや他のイスラム諸国に、これ以上肩入れすべきか、という議論が今後必ず出てくる。実際従来世俗主義だったマレーシアやブルネイも、保守派に押されてイスラム法を外国人にも適用するという原理主義的政策を採るようになった。具体的にはラマダン月には外国人でも断食をしなければならないということであり、一日5回のメッカ礼拝を強制されるということである。これは外国人、特にキリスト教徒には耐え難い。その結果、欧米資本はこれらの地域から撤退していくだろう。日本はどうか?これまでの投下資本や石油・天然ガスに騙されて、結局はこれらイスラム諸国の言いなりなりかねない。
 その原因はエネルギーの自立である。未だに日本政府特に経産省には、エネルギーを化石燃料や原子力に頼る勢力が多い。ここで筆者が言うように主エネルギー源を水素にシフトすれば問題は全て解決するのである。そうすれば外交もイスラムやアメリカに遠慮しなくて済むのである。
(15/02/01)

 何事でも上手いか下手かは相対的なものである。交渉事で相手に振り回されるのは、相手の交渉術が優れているのではなく、こちらが下手だっただけというケースの方が遥かに多い。筆者は永年建設コンサルタント関連業務を手がけてきた。その中で設計業務で、エネルギーの大部分を占めるのは発注者側との交渉である。交渉で負けるのは、相手に主導権を握られることである。その原因は幾つかあるが、その代表的なものを挙げておこう。
1)課題が発生したとき(業務の受注もこれに含まれる)に、なにもアクションを起こさなかったために、相手に主導権を握られる。
2)こちらはアクションを起こしているが、相手にそれを理解する能力や、担当者に当事者能力が無かったりして、様々な雑音が発生して結論が出なかったりする場合。この場合でも相手は甲の優先権を駆使して主導権を握ろうとする。
3)こちらに業務の内容を理解したり、処理する能力が不足していた場合。要するにその世界の知識が足りなかったケース。
 今回のIS人質事件の日本政府の対応は、これらの要素が複合していたと考えられる。
1)まず、ISに日本人が拘束されていたということは昨年8月から判っていた。又、後藤さん家族に20億円の身代金要求があったのは昨年10月。これも政府は知っていたはずだ。これに対し、日本政府は何らアクションを起こしていない。これはISに日本人人質には何をしても良いというメッセージと受け取られてもやむをえない。
2)日本政府がモタモタしていた間に、ISはヨルダンを交渉窓口として指定してきた。その結果、交渉主導権をISに握られることになった。
3)本来なら日本人対ISの交渉だったはずが、途中からヨルダンが割り込んできたため、余計ややこしくなり、交渉事になれていない日本人にとって、手に負えない状態を作ってしまった。

 さて、今後の展開だが、ISは交渉期限を29日日没(日本時間では同日深夜)と限ってきている。幾つかのケースが考えられる。
1)人質全員解放、ルシャウイ釈放
2)ヨルダンパイロット解放、ルシャウイ釈放・・・・後藤氏殺害
3)その逆
4)全員死亡・・・・ISが人質二人を殺害し、その報復としてヨルダンがルシャウイを処刑した場合。
 筆者は2)のケースが一番高いとみている。次が4)か。何故なら、2)ではヨルダンに恩を売ることが出来る。と言うことはヨルダン国内にシンパや拠点を作ることが出来る。4)のケースでは、ISにとって失うものは何も無い。それどころか、ルシャウイを殉教者に祭り上げることが出来る。3)のケースではISのメリットは何も無い。日本が法外な身代金を払えば別だが。
 交渉とは常に相手の立場で考えて、自分が優位に立てるよう次の手を打つことである。馬鹿馬鹿しいと云えば馬鹿馬鹿しいのであるが。交渉に於いて被交渉者は結果に希望を持つべきではない。これが現実だ。
(15/01/29)

IS人質問題に関し、今国会で与党は現政権の対応を支持するようだが、こんな拙劣対応を容認するようでは、日本人を狙った今回のような類似事件は、今後頻発するだろう。何故なら日本政府は自分では何も決定できず、他国頼みだからだ。全く日本人というのは甘い。 
 なお、本日夕方の報道ではルシャウイと後藤との交換が合意したという。これ自体信用できるかどうか判らないが、もし本当なら裏で相当のマネーが動いていたと考えるべきである。その大部分は日本負担だ。
(15/01/28)


 しかしよく判らないのが、ISが後藤さん釈放の条件に出してきたリシャウイ死刑囚の釈放。彼女がやったのは10年前のテロ。その後直ぐにヨルダン政府は死刑判決を出している。何故10年も生かしていたのか?とっくに処刑しても良いはずなのだ。しかしそれが出来ないのが中東アラブ世界の複雑さ。ヨルダン政府と言うか有力部族長が、過激派から脅迫されていたか買収されていたのだろう。
 
それともう一つ不思議なことは、何故ISと対立するヨルダンに対策本部を置き、ヨルダンを交渉窓口にしたのか?本来なら中東で唯一ISと接触できるトルコを選ぶべきなのだ。海外メデイアはみんなそう云っておる。

 それにも関わらず時事通信の世論調査では、事件当初の政府の対応支持が60%となっている。但しこのメデイアはどちらかと言うと保守系アベ寄りだから、数字は少々割り引いて考える必要はある。それでも、国民の多くがアベ官邸の拙劣な対応を評価するのは驚き。全くこの国民は甘い。だから北朝鮮に拉致されるのだ。アベは事件発生後から「テロには屈しない」と声高に叫んでいたが、これは当たり前で別に自慢できるほどのものではない。むしろ事件発生後のアベの態度は、筆者には背後にいるアメリカ大使館の命令としか聞こえない。
 ISをここまで増長させた原因はアメリカ、特にオバマの優柔不断である。キャロラインだってオバマ一派だからオバマを批判出来ない。だから責任を日本に押し付けようとしているだけだ。また昨年夏以来日本人がISに拘束されているにも関わらず、日本政府が何もしなかったのも、アメリカが判断を誤り、誤情報を伝えていた可能性がある。その結果、日本側は問題について、高をくくっていたのだ。だからといって日本側が免責されるわけではない。敗戦以来何から何まで、外交安保をアメリカに頼ってきたツケが廻ってきただけである。
(15/01/26)

 イスラム国人質で遂に最初の犠牲者が出た模様。今回の事件について、本日ロイターは日本政府の一連の対応に関する分析を紹介しています。要点をまとめると
1)危機意識が低かったか、或いは全くなかった。
 そもそも人質二人が拘束されたのは昨年10月には判っていた。しかし日本政府はそれに何の手も打たなかった。
 今回の首相中東歴訪についても、政府・官邸がISや事前に人質について検討したフシはなかった。話題にも上らなかった
2)中東訪問国の順序を間違えている。
 もし中東和平に貢献する気があるなら、イスラム原理主義者にも影響力を持つトルコを優先すべきだった。ところがアベはエジプト、イスラエル、ヨルダン等パレスチナ問題に直接関係する国を優先している。これは過激派を刺激してしまった。
3)対ヨルダン2億ドル資金援助がISを刺激した
 そもそもこれをアラブと対立するイスラエルで発表したことが過激派を刺激した。東京であれば別だったかもしれない。おまけにヨルダンはISと対立している。アベとしてはこれを中東で発表することによって中東安定化に寄与し、積極的平和主義の意義を強調したかった・・・あわよくばノーベル平和賞も望める・・・のだろうが、逆効果になってしまった。これについては他の外国メデイアも同様の見方をしている。
 
 つまり日本政府はハナから人質を見捨てるつもりだった、と見られても仕方がない状況を、自ら作り出したのである(ノーベル平和賞はもう無理だな)。それが判っていたから、大慌てで各国に援助要請をして責任の分散を図ったのだろう。各国政府は日本政府の対応を稚拙と見ているだろう。
 
 自民党やアベは尖閣衝突事件を取り上げて、民主党政権の平和ボケを批判してきたが、自分自身もっと平和ボケだったことを露呈してしまった。上記1)〜3)は結局、政治家や官僚の危機管理能力の問題である。この平和ボケの源流は外務省や岸家に伝わるアメリカ安全信仰なのである。
 韓国は永年中国に事大して身の安全を図ってきたが、外務省・自民党・岸家のアメリカ事大主義はそれに劣らぬものがある。
(15/01/25)

本日昼の某テレビワイドショー。イスラム国にコンタクトを持つと言うあるジャーナリスト曰く「昨年8月以来(自分が把握している情報では)ISが人質二人に危害を加えるという懸念は無かった。ところが二日前いきなり態度が変わった。その理由は自分には判らない」。
 しかしワタクシ達にはなんとなく判る気がする。それはアベ晋三がいきなりイスラエルに行って対アラブ強硬派のネタニヤフと会談し、日本イスラエル関係強化を強調したり・・・・これなどイスラム強硬派に喧嘩を売っているようなモノだ・・・、ヨルダンやイラクなど反IS国家への資金援助を発表したりしたからだ。幾らこれは人道援助だなどといっても、それが通用する相手ではない。”敵の敵は味方”、”敵の味方は敵”という論理なのである。第一人道援助といっても、アラブ国家がそれを人道目的だけに使うとは限らない。
 だからワタクシが一番不思議に思うのは、アベ中東歴訪に際し、外務省が相手国や周辺諸国にどんな根回しをしたのか?アベにどんな情報を伝えたのか?である。
 とにかくアベのイスラエルにおける唐突発言が今回の事件の引き金になったのは間違いない。事件発生後のアベと政府の、なりふり構わぬ慌てぶり・・・か、ただのパフォーマンス・・・はその所為なのである。とにかく自分の失敗を、人道主義だの反テロなどという綺麗ごとのオブラートで包んで誤魔化そうという腹なのだろう。まあみっともないとしか言いようが無い。所詮経験不足のお坊ちゃん政権だ。
(15/01/23)

  去る2004年にもイラクで日本人が武装勢力に誘拐されたことがあった。このとき国内で吹き荒れたのが「自己責任論」あの時最も声高に叫んだのが佐々淳行。ころが今回は、佐々もアベ官邸もマスコミも何にも言わない。国士佐々淳行よ何処へ行ったのだ?一貫しとらんねえ。テレビワイドショーにも招かれていない。もはや過去の人物なのだ。
 
そもそも人質二人が拘束されていたのは、昨年10月から判っていた。ところが政府も与党も、それには何も触れずほったらかしにしていた。そのツケが今回きたのだ。アベも外務省も、うっかり自己責任論など出せばトバッチリが懸かってくるかもしれない。それは即内閣支持率低下に繋がる。これはまずい。この際何も云わないのが得策だと、はげネズミ(菅義偉のこと)がささやいたのだろう。その結果、自民や保守系マスコミにもバイアスが懸かってしまった。
 
さて今後の展開だが、交渉次第ではナントカなる可能性もある。何故ならISの目的は明らかに金だ。人質ビジネスの場合、人質を殺してしまえば何にもならない。それとISと言うのは元を糾せば砂漠の盗賊団。騎馬民族の流れだ。騎馬民族と言うのは交渉をしたがる。アッチラもそうだったし、サラデンもそうだった。但し彼らの交渉術は数1000年の歴史と経験をもっているから、日本人がうっかりかなう相手ではない。現地に信頼できる交渉コンサルタントでもいれば別だが。
 ISの戦闘能力だが、ワタクシは大したことはないと思っている。戦闘員1万人と云われるが、大部分は戦闘経験のない外国人、要するに烏合の衆なのだ。多分ドラッグを吸わせて戦闘に参加させているのだろう。又ISを支援する国も無い。と言うことは武器は政府軍から奪うか、密輸入しかない。政府軍が保有する武器には限度があるし、密輸の場合は対価が必要だ。その原資はこれまでは石油密売だったが、このところの原油安でそのルートも危ない。と言うことでISが今後拡大出来る要素は殆ど無い。

 
では何故ここまで勢力を広げられたか?それは政府軍が弱かったからだ。慢性的な腐敗で軍隊規律が劣化し、士気も衰えていた。そこにISなどと言う凶暴集団が登場するとみんなびっくりしてしまう。ISはその隙を突いたのだ。更にIS側はそれを恐怖宣伝に使ったと思われる。自分の力を誇大広告して相手を怯ませ、戦わずして勝つ。これはユーラシア騎馬民族の常套手段で、アッチラもモンゴルも使った。しかし、住民は彼らを恐れこそすれ、信頼はしていない。
 従ってこういう相手に対しては、何処かに兵力を集中し劇的勝利を演出することが重要である。これは目に見えない空爆よりは、目に見える地上戦の方が効果がある。そうすれば一気に形勢は逆転し、今度はIS側が住民によって皆殺しにされることになる。例えば1410年タンネンベルグの戦いでのドイツ騎士団の敗北は、中世ヨーロッパ政治環境を変えてしまった。戦術的勝利が戦略的勝利を得た例である。
 これに重要な役割を果たすべきは、やはりアメリカである。何故なら現在の中東不安定化に一番大きな責任を持っているのは、アメリカ・・・・ブッシュとライスとチェイニーとランド研究所の所為だが・・・なのである。問題はオバマが今なお海外派兵に優柔不断だということだ。
(15/01/22)

 アベの中東訪問にタイミングを合わせたかのような、イスラム国による人質殺害予告と身代金要求。なんとなくアベ自らが火種を撒いた感はする。昨今の原油安でISが資金難に陥り、資金目当てに脅迫に及んだという観測もあるが、それならなおさら、ことは慎重に運ばなくてはならないのだ。
 そもそも今回の中東歴訪の意味・目的がよく判らない。「積極的平和主義」実現のために一肌脱ごうとしたのか、単なる・・・国連安保理常任理事国目当ての・・・国際ばら撒き外交か?しかし中東問題はアメリカが動かなくてはどうにもならない。そのアメリカも上下院が共和党に占められているからオバマも身動きできない。つまりネタニヤフの云うがままだ。日本など何も出来ないのが現実。というより、何にもしないほうがマシだ。何故なら当事者同士がにらみ合っている処に、日本という門外漢が乗り込んだところで問題を混乱させるだけだからだ。
 日本とイスラエルとの間に何か特別な関係でもあれば別だが、そんな要素もない。そんなところにうっかり乗り込んで余計なことを言ったばっかりに、とんでもないトバッチリを受けたようなものだ。
 さて問題は今後の展開である。やり方によっては内閣が吹っ飛ぶ可能性もある。と言うことで今後の内閣支持率の変化に注目。
(15/01/21)

イスラム過激派テロに対し、フランスでは370万人もの反過激派デモが行われた。ここには各国首脳が集まったといわれるが、特徴的なのは東南アジアイスラム国家が参列していない*。アメリカも大物は出していない。日本は全く出していない。
 ここで思い出させるのは、故ケネデイ大統領が暗殺されたときの葬儀である。このとき日本は大使レベルで済ます予定だったが、英仏が首脳まで出すということで、慌てて池田首相が駆けつけたというみっともないう醜態があった。ここに今の日本外務省の無能振りがよく見える。昨年くたばった外務省OBの岡崎久彦など、その無能外務官僚の典型だろう。
 今回もそうだが、アベはいきなり中東訪問を発表した。一体何しに行くのか?中東歴訪はおそらく数ヶ月前には決定」されていたはずだ。今回の事件とは何の関係もない。目的は石油天然ガス輸出の円滑化である。ところが、このところの原油安でこんなもの何の意味も無くなってしまった。しかし、重要なことはこれだけ緊迫している中東地域で、何を発信するかだ。
*代表的なのはマレーシアやブルネイです。これらは王国です。イスラム原理主義者は王国を認めない。従って王は国内支持を得る為・・・言い換えれば命が惜しいから・・・に原理主義者に媚を売るのである。
(15/01/13)

 フランステロ犯は三人が射殺されてひとまずは落着。但し未だ一人が逃亡中。この事件、なんだか今のヨーロッパの問題を表しているように感じられます。
1、事件が起こってから解決まで三日間を要している。同日午後には犯人は特定されており、様々な目撃情報から犯人の逃亡経路も判っている。それにも関わらず人質を採って立て篭もりを許している。犯人を射殺するチャンスはもっと前にあったはずだ。アメリカやロシアなら有無を言わせず強行突破する。なんだかフランス政府は事件早期解決に躊躇し、結果として後手後手に廻った感がする。解決方法について政府内で意見の一致を見るのに手間が懸かったのか?これが・・・日本もそうだが・・・左翼政権の弱点だ。
2、犯人は機関銃だけでなくロケット砲まで持っていたという。こんなもの幾らヨーロッパでも簡単に一般人が持てるものではない。おそらく地下武器密売ルートがあるのだろう。一つはイタリアマフィアを介したアフリカ・近東からの地中海ルート。もう一つはロシアマフィアによるロシア・東欧ルート。銃はAKを使っているからどちらとも云えない。
3、流通経路があるということは売る連中がいるということだ。何故ならイスラム過激派が発生するのは北アフリカから中東・中央アジア。これらの地域は伝統的に騎馬遊牧民族地域である。彼らは原則として自分でモノは作らない。モノ作りは下層階級の仕事と考えているからである。だから武器は必ず何処かから奪うか買うかである。何処が売っているのか?北朝鮮やロシア・中国・ウクライナは大変疑わしい。西側先進国はまず武器供給源を突き止め、それをシャットアウトすることが重要である。これが国単位であれば、経済制裁も惜しんではならない。
4、犯人はとりあえず逃げようとしている。ということは逃げられる可能性もあったわけで、逃亡を手助けする地下組織があるということだ。実はこれはヨーロッパでは歴史があって、例えば第二次大戦後ドイツ崩壊に伴って、ナチ残党の多くがこの組織を使って南米に逃亡している。映画「オデッサファイル」はこれを描いたもの。それを請け負うのがイタリアマフィア。
5、実はこれは人事ではない。アジアでも東南部にはイスラム国家が多い。インドネシアやマレーシア・ブルネイなどである。これらはこれまで世俗主義を採ってきた。ところが最近風が変わってきて、マレーシアやブルネイでは原理主義的政策を採るようになってきた。イスラム法は他宗派にも及ぶという思想である。原理主義団体による脅しだろう。例えばこれらの国に観光に行くとき、女性はスカーフを被らなくてはならない。ラマダン月では日本人でも断食をしなくてはならない。酒をのんではいけない。もしこれらイスラム法に背く行為をすれば,たとえ仏教徒でも逮捕されるということだ。
 こんなことをやったのでは日本人観光客が激減する。それでもやろうというのは、資源が豊富だから、日本人も言うことを聞くだろうという思い込みである。
(15/01/10)


 フランスでイスラム過激派のテロがおこったかと思うと、アメリカNYではヘッジファンド創始者のギルバートが射殺された。フランステロはイスラム過激思想によるものとされているが、その背景には現在の世界を覆っている新自由主義経済への反発がある。
 この傾向は日本にも及ぶのは当たり前。竹中平蔵とか日銀黒田、さらにはアベ晋三などはテロの対象となって当然。むしろそれもせずに自民党ポチ化した弱虫意気地なし脳なし日本右翼など無いほうがましだ。
(15/01/08)

 フランスでイスラム過激派による大量殺人事件が発生。犯人は「イエメンのアルカイダ」と名乗っているが嘘か本当かは判らない。組織的バックもあるかどうか疑わしい。本人達の突発的行動の可能性もある。では何故こういう事件がおこったのか?それはフランスがこれまで植民地にしてきたイスラム地域からの移民を安易に使い捨てにしてきたからである。特に酷かったのがサルコジ保守政権時代だろう。同じようなことをやってきたのがドイツ(トルコ人)、そしてアメリカ(メキシコ、ヒスパニック系)である。これら欧米各国は目先の利潤のみを重視し、その陰でテロリストを養成・・・IS戦闘員の最大供給国はフランスである・・・・していたわけだ。今その報いが今やってきたということだ。
 翻って我が日本ではどうか?経団連始め保守系政治家や改革派経済学者が主張するところは、今後の日本の人口減を見れば移民を増やすべきだという意見が多い。これは従来の欧米と同様の、人間をモノ・金に換算する発想である。つまり彼らはこれまでの欧米の失敗を、日本で繰り返せというわけだ。誰が音頭を取っているのでしょうか?ワタクシは竹中平蔵という木っ端学者、それに洗脳された経団連やアベ政権の仕業と考えています。
 このような安易にして理念・哲学の無い政策を実行すれば、、日本はいずれフランス同様テロリスト輸出国家になってしまうだろう。さて今は日本が縮小均衡政策を採って安定国家を目指すか、テロリスト輸出国家になってしまうかの分かれ目のときだ。
(15/01/08)

 マララのノーベル平和賞授賞式に、パキスタンタリバン運動TTPが殺害予告をしたので、ノルウェー政府は大慌て。ノーベル賞の歴史にかつてない厳戒体勢を採る羽目に陥った。さてこのTTPなるもの一体何者か?これを含め例のイスラム国ISISやイエーメンアルカイダ、西アフリカのポコファラムなど、イスラム原理主義を名乗る集団が暴威を振るっています。さて彼らは本当にイスラムなのでしょうか?
 千夜一夜物語やオスマン帝国時代の様々な法令、更にはローマによって滅ぼされたギリシア文明をアラブイスラム世界が伝えてきたことでも、イスラム世界は西欧よりズーット洗練された社会を作ってきたことが判ります。中世十字軍世界ではイスラム世界より、西欧カトリック世界の方が遥かに野蛮で暴力的だったのです(塩野七生や曾野綾子のような十字軍オタクとは若干見解が異なりますが。
 筆者の見方では、上に挙げたイスラム原理主義集団は、イスラムの名を借りたイスラム以前の部族主義の復活です。ムハンマドはこの部族暴力主義を抑えるためにイスラム主義を創造し、その後継者もそれを伝えてきた。
 ところが近年になってそのシステムが崩壊し、旧い部族暴力主義が復活してしまった。誰がシステムを崩壊させたのか?それはアメリカです。まず手始めが70年代のイラン革命です。これまで対米追随主義だったパーレビ王朝が、石油収入の増大を背景にアメリカと距離を置き始めたのが発端です。これが第二次オイルショックで、このときアメリカ(フォード時代」)は、パーレビを倒すためにイスラム原理主義のホメイニを祀り上げた。このホメイニが反米イスラム原理主義を世界に撒き散らしたわけだ。世界はイスラム原理主義とはどういうものかよく判っていなかったのでしょう。
 次はイラン/イラク戦争です。このときアメリカ(レーガン政権)は、何を勘違いしたのか、イラン憎しでイラクに肩入れし過ぎてしまった。その結果イラクのサダムの力が強くなりすぎた。それが怪しからんと言うので、ブッシュ親子でサダムを倒したが、逆に出てきたのがアルカイダ系やISISのような過激組織。
 つまりアメリカがその場その場で、自分の都合の良いように動くたびに、このような暴力集団が生まれてくるのである。だったらアメリカが一切から手を引けば世の中が平和になるか?とんでもない。エボラウイルスと同じで、これら過激主義は天敵がいないと見ると無限に増殖する。とんでもない世界になる。現にマレーシアやブルネイなど、従来世俗主義だった東南アジアンイスラム国家まで、原理主義者の威しに屈してイスラム法の実施を表明している。これらの根源にアメリカアングロサクソン原理主義があったのである。
 西欧の格言に、自分が撒いた種は自分で刈り取らねばならぬ、と言うのがある。従ってアメリカは逃げることは許されない。父親が作った借金は息子が返さなくてはならない。これは世間の常識だ。さてこんな単純なこと、今のアベ政権や外務省がアメリカに対して言えるでしょうか?
 では何故今頃になって、原理主義=部族主義が復活したのでしょうか?部族主義とはユングの言う集合無意識が現実化したものと考えれば判り易い。集合無意識とは人間の持つ潜在意識が、地域・組織或いは部族(民族)単位で結合したものである。


(14/12/10)

 最近危険ドラッグによる犯罪や事故の多発がよく報道されますが、これは日本だけのことでしょうか?アメリカやヨーロッパでよく起きる銃乱射事件も、ひょっとするとこれが原因かもしれない。オランダではハーブの吸引は合法化されている。もっと危険なのは、イスラム国戦闘員がこれを吸引し、そしてその原材料が中国南部で生産されているということです。
(14/11/05)

 昔、ソ連東欧崩壊のとき、これで歴史は終わったと宣ったアホなアメリカ人歴史学者がいた。ワタクシはその逆で、歴史は逆転すると考えた。実際起こったのはそのとおりである。現在顕著なロシアの帝国主義的行動は、19世紀帝国主義への逆戻り。中国の権威主義的政策はかつての中華帝国主義への逆戻り。韓国朴クネの中国接近政策は、かつての李氏朝鮮か古代新羅の朝貢政策の再現だ。
 最近明らかになったイスラム国のカリフ制や奴隷制復活などは古代社会への逆戻りだ。実は人間は時代とtもに堕落してきた、古代の理想社会へ戻るべきだ、という考えはプラトンの昔からあるので別に珍しいことではない。ヒトラーの人種論も、日本右翼の主張もこれの一種である。又、経済のグローバル化にともなう短期利益中心主義はマネー主権性という一種の奴隷制を生み出した。
 さて社会が古代奴隷制社会に戻ったとして、その次にはどんな社会が待っているでしょうか?最も悲観的なシナリオは、ジャングル社会に戻ることで、そこを支配するものは虎でもライオンでもなく、エボラのような未知のウイルス。これによって今の人類の大部分は絶滅し、ウイルスに対する耐性を獲得した種のみが、次の世界に君臨する資格を得るでしょう。
(14/10/16)

「おろかな善人のおろかな行為によって悪が世界に撒き散らされた」これはロマン・ポランスキーの「ドラキュラ」のメッセージです。
 秋葉原の古本屋のポスターを見てIS戦闘員参加を希望した大学生が出た。他にも居るかもしれない。20年くらい前に、サラマン・ラシデイの著作を翻訳した筑波大教授が何者かに殺された事件があった。これと今回の事件とに直接関わりはないだろうが、相当昔から日本にもイスラム過激派のネットワークが侵入していたということだ。
 イスラム教徒のコロニーといえば、昔は新宿から新大久保辺りだったが、いまでは麻布・赤坂は当然、相当広く浸透しているということだ。東京に行くときは用心用心。
 さてこの大学生の動機。まだよく判らないが、一つは在日イスラム教徒による洗脳・リクルート。もう一つが書店に並ぶ軍事マニア雑誌。このパターンは殆どオウム真理教事件とそっくり。オウムのDNAは消えていない。もう一つの軍事マニア雑誌の影響も馬鹿に出来ない。これは結構売れるのである。それと編集者が概ね防衛省とか軍事産業出身者。これらはあまり後のことを考えないのである。その結果がこういうマニアを作ってしまったのだ。

 さて冒頭の「おろかな善人」とは誰でしょう。それはG・W・ブッシュのことです。
(14/10/07)

 とうとうアメリカがIS拠点を空爆。世間一般にはこの効果は限定的で、長続きはしないという見方が優勢。筆者もそれに反対する訳ではないが、結構大きなダメージを与える可能性があると考える。
 まず対IS戦は従来の非対称型戦闘とは異なるということである。かつてのベトナム戦争やその後の第三次アフガン戦争、21世紀に入ってからのタリバンやアルカイダ相手の戦争の場合、相手の実体が見えない。タリバンやアルカイダは指導者はいても組織がない。組織はあってもアメーバのようなもので、切ってもも切っても後から生えてくる。これが従来型非対称型戦闘である。
 一方ISは旧バース党とイラク軍をベースとする政府を持ち、地方組織および統治機構を有している。タリバン型に比べれば遥かに効率的で且つ剛な組織である。この”剛な”というのが曲者で、例えば頭を刎ねるとか、腕をへし折るとかすればたちまち全体の機能が麻痺する。また、強力な統治機構というものは、必ずその中に官僚機構が生まれる。官僚というものは必ず派閥を作り、権力闘争を始める。アラブ人は常にそうだった。ということは、対IS戦には非対称型ではなく、従来型を適用出切ることになる。
 従来型戦闘と考えると、かつての第二次大戦や朝鮮戦争を思い起こせばよい。つまり直接戦闘よりは戦略爆撃によって、相手の生産能力・経戦能力を奪い、その後地上戦に移るという手段が最も効果的である。また、ISは恐怖によって人民を支配しているだけだから、恐怖の源を物理的に断ち切れば、人民の支持も得られる。
 ただしこの戦略は効果が出るまで結構時間がかかる。このとき関係国政治家が功を焦って・・・例えば選挙目当てに・・・足を引っ張る可能性がある。アメリカは来年には、大統領選前の予備選挙が始まる。候補者の足を引っ張るために、トンデも発言をする議員が出ないとは限らない。ISだけでなく自国政治家の言動・行動にも、十分注意4する必要がある。
(14/09/25)



これはガザからイスラエルに向かう攻撃用トンネル。円形コンクリート製だから、シールド用セグメントに間違いない。北朝鮮製とも云われる。一昨年倉敷で起こったシールド崩壊事故のセグメントは一時韓国製と云われたが、日本製であることが判明。ここでの土被りは平均20m程度、おまけにイスラエルから爆撃も受けている。だが、セグメントに何の損傷もない。それは何故か?地山が持つ力を上手く利用すれば、こういうことも可能なのである。倉敷はそれを怠ったのである。
(14/09/03)

 イラクでアメリカ人のジャーナリストが二人過激派に捕まって、一人は殺された。もう一人だって危ないものだ。これに対し、西側諸国は非難声明を出している。非難の根拠は戦場に於けるジャーナリストの権利の保障条約だが、これは欧米人が勝手に作った、欧米人のための条約。肝心のISILは欧米の制度を否定しているのだから、こんなもの何の役にもたたない。
 問題の背景には、紛争地域に於ける記事や映像が、高値で取り引きされる市場が形成されていることである。従って責任の第一は、この様な市場を作ったメデイアが負うべきであって、それを政府(国民)に押しつけるべきではない。
 この様な市場形成は様々な点で現代社会を歪めている。脱法ハーブや児童ポルノ、個人情報の違法流出など、怪しい産業が出回るのは、そういう怪しい商品を取引する市場があるからだ。これを無くさない限り、テロや犯罪は無くならない。少なくとも減少しない。
(14/08/21)

 シリアで過激派に捕まった日本人は、実は軍事会社を経営していた。つまり地域紛争を金儲けの種にしていたわけだ。さてこれは誰の責任か?思い出すのは13年前のイラク戦争時の日本人拉致事件。彼等はNPOで被害者援護を行った。そのNPOが部族集団がに捕まったときに、日本世論はマスコミを含めどうだったか!自己責任だ。その基準に従えば、このアホも自己責任で処理すればよい。もしうっかり身代金でも払えば、ISILはそれを宣伝する。そうなれば、集団的自衛権など吹っ飛んでしまう。何処の世界に、テロリストの脅しに屈して気能代金を払う、馬鹿国家と集団的自衛権を結ぶお人好し国家がいるのか!
(14/08/18
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 中東ガザ紛争の行方が混沌。原因はイスラエル保守派にある。ネタニヤフは問題の根本解決まで軍事手段を止めないと宣言。これにアバマもケリーもお手上げ。根本解決とは何かと言うと、エジプトとガザを結ぶトンネルの全面破壊と言うことらしい。ダムや橋梁の破壊なら判るが、トンネルの破壊とはどういうことでしょうか?
 トンネルはそれ自身地盤を破壊して築造されるものである。破壊された物を更に破壊する、とは技術的には大変矛盾した行為である。イスラエル軍が現地でどのような作業をしているのか知らないが、例えばトンネルに爆薬を詰め爆発させる。すると周囲の岩盤が崩壊して坑道に落下しトンネルを塞ぐ。これを破壊と云っているのかも知れない。しかし、崩壊した部分の外側には新たな空洞が出来ているのである。これを使えば連絡は幾らでも出来る。又中東の地山の特性を考えれば、仮にトンネルを破壊しても、その脇や下に新たなトンネルを掘削する事はそれほど難しい事ではない。更に崩壊した土砂を発泡モルタルやウレタンで充填するとか、岩盤接着工法を利用すれば、その中に新たなトンネルを掘ることも不可能ではない。SHとかオーガーモールを使えばφ700o位の空洞は作れるので、人員・食糧・武器弾薬の輸送にはことかかない。日本のゼネコンならやってしまうかも知れない。
 つまり、イスラエルとネタニヤフのやっていることは矛盾の再生産なのです。そしてそのネタニヤフ政権を支持しているのが、他ならぬアベ政権
 トンネル位置の探知だが、これはそれほど難しくはない。無人偵察機に高精度の重力計や磁気探知計を積めば、相当の精度で探知は可能。レーダーを使えば可視化も可能。その結果は、破壊したはずのトンネルの廻りに、新しい空洞が出来ているから、がっかりするでしょう。
(14/08/03)

 イラク北部に発生したイスラム原理主義組織がカリフ制に基づく新国家樹立を宣言しました。カリフというのはイスラム国家でも大したものではない。そもそも中世でカリフというのはスンニ派地域で行われていた称号で、シーア派地域には通用しない。それもカリフの権威が通用したのはせいぜい十字軍戦争前半まで。後半になるとエジプトのマメリュークの方が強くなった。その後、オスマントルコ時代にはスルタンの方が強くなって、カリフなど名前だけの下請けになってしまった。カリフ復活とは、日本で云うと平安時代の摂政関白が実権を握るようなものである。この極端な復古主義が、今のイスラム原理主義運動の本質である。
 この手の復古主義が今力を持っているのは、イスラム世界だけではない。ウクライナの親ロ派や、日本の靖国派も似たような物だ。それが国家レベルに達したのが中国である。復古主義と言うのは決して長続きしない。内部分裂を起こして自滅するのがオチだ。
(14/07/26)

 シリアの化学兵器処理にえらく積極的なのが中国とロシア。中でも中国は要員や処理船舶を派遣するなど、ひときわ目立った行動。麗しき国際協力と云いたいだろうが、ズバリ云えばシリアに化学兵器を永年供給してきたのが、中国ということを自らばらしているようなものだ。化学兵器と云っても色々ある。それによって処理の方法も異なる。もしNATOが処理を行えば、中国の技術レベルがみんな判ってしまう。それはイカン、と言うわけで内々に処理してしまおうという腹だろう。
(14/01/06)

 日本政府は南スーダンで自衛隊が韓国軍に供与した5.56o弾丸は、現地では日本自衛隊にしかなかったと云うが、信じられない。5.56o弾はNATO共通仕様で、韓国軍は勿論、欧米から軍事援助を受けたり、同盟関係にある国はみんな持っている。南スーダン軍自身、この弾丸を所有しているはずである。
(13/12/30)


政府が南スーダンの韓国軍に銃弾の供与を決定。それもたった1万発だ。何と、韓国は銃弾の製造も出来ないのか、と驚くだろうが、これはアベシンゾーの集団的自衛権、積極的平和主義の実績作りのためのパフォーマンスに過ぎない。韓国側が要請したのではなく、日本側が押し込んだ、と言うのが実態だろう。
 韓国軍は受け入れを承認していると云われるが、政府特に大統領がどう出るか判らないし、韓国世論の反発も予想される。
 そもそもアメリカでさえ撤退を考慮するほど、急激に事態が悪化している南スーダンに、韓国軍が何時までも駐留しているとは思えない。銃弾が届いた頃には、韓国軍も撤退しているかも知れないのだ。その前に韓国政府から断られる公算の方が大きい。国際的大恥だ。アベは弾丸を供与する替わりに売春婦像を撤去せよと要求すべきだ。日本が銃弾を供与せずに韓国兵が死んでも、自業自得。世界から韓国人が一人でも減れば、それだけ世界は清潔になる。
 韓国人を助けるために、日本が協力するなんて!反韓ネトウヨよどうする?!

 政府は現地の韓国軍から国連に弾薬供与をの依頼があって、国連が各国に問い合わせたところ韓国軍仕様に会う弾丸が日本にしかなかった、と説明しているが、そんなこと信用できますか?仮に日本が自衛隊をPKOに派遣したところ、銃弾が韓国製しか使えなかった、なんてことはあり得ないでしょう。
(13/12/23)

 オバマのシリア攻撃は、13'予算を通すための議会対策だろう。今アメリカは、ホワイトハウスと議会がねじれ状態。予算案を通すためには、共和党の協力が不可欠。その共和党がシリア攻撃に積極的。その理由は、石油メジャーとユダヤ社会が共和党に圧力を加えているからである。
 イラク戦争でアメリカはイラクの石油利権を握った。しかし未だ不安定である。ペルシャ湾ルートには、イランの脅威がある。北方ルートの石油パイプラインは途中のシリアが、反米反イスラエルのアサド政権に握られている。おまけにシリアには、ライバルのロシア・中国の投資が活発だ。下手をすると、北方ルートを中ロに握られてしまう恐れがある。これをなんとかせねば。そこに偶々出てきたのが、化学兵器使用説。
 一方イスラエルの場合。エジプトの民主化革命で誕生したモルシ政権。これが思った以上に反イスラエル的で、ガザへの回廊を開放するなど、一々イスラエルにとって勘に触ることばかり。これは軍部ルートを通じて追い出したものの、暫定政権も民意を恐れて、前のムバラク政権ほど親イスラエル的ではない。南の国境が不安定になれば、北の国境防衛を強化しなくてはならない。幸い中東で沸き起こったのが民主化革命。これを逆利用して、この際アメリカにアサド政権を打倒させ、北方背後の安全を確保する。北方を確保さえしておけば、何時でも南方への侵攻は可能になる。
 さて、こんな画に描いた様に上手くいくでしょうか?シリアを確保しても、北方ルートはトルコ領内のクルド人地域を通過しなくてはならない。元々不安定な地域だ。この中にイスラム過激派が侵入してくれば、ルートの安全は確保されない。
(13/09/01)

 シリア攻撃を前に思いも掛けぬ世論の反発。狐疑逡巡立ち惑うのは英米仏政府。彼等は化学兵器使用の証拠がある、というがこれが未だ弱く、噂のレベルを越えていない。噂で騒ぐのは、アホマスコミだけ。
 イラクの時も、未だ国連調査団が結論を出していないのに、パウエルは国連安保理事会で「これが証拠だ」と、トレーラーの衛星写真を出した。ワタクシはあれで「こりゃダメだ」と思った。あんなボロトレーラーで、サリンなどという危険物質を作れる訳がない。事実はワタクシの思った通り、大量破壊兵器など無かったのである。今回も国連調査団の結論を待たずに、アメリカはやろうとしている。圧力を掛けているのは共和党。背景にランド研究所の唆しと、石油メジャーの臭いがある。マケインはそのポチだ。頭が悪そうな顔をしているからねえ。
 この原因はアメリカの情報収集・分析能力の低下・劣化である。ウイキリークスや契約社員に、重要情報を簡単に抜き取られるようなお粗末な体制で、その結論が信用できますか?これは福島原発事故で、東電の発表が信用されないことと同じである。
(13/08/31)

 アメリカのシリア空爆容認。 昔からの経緯を見れば、ボスニア問題以来、米軍は巡航ミサイルを使用する機会はなくなった。アフガンでもそうで、もはや巡航ミサイルを使うターゲットはなくなった。と言うことで米軍需産業には在庫が溜まってきた。
 そこで偶々出てきたのがシリアのアサド。化学兵器など、あろうが無かろうがどうでも良い。ロッキードやノースロップの在庫調整のための理屈さえ作れれば良いのである。そのために働くのが、アメリカ合衆国議員であり、大統領なのである。なお対シリア軍事介入に最も積極的なのはフランス。そういえばシリアはかつてフランス領地。アサド後の利権確保を狙っているのだろう。とんだキツネだ。リビアのジャスミン革命の際、最も強く軍事介入を主張したのは、元宗主国のイタリア。帝国主義・植民地主義のDNAは無くならない。
 そういえば、来年はアメリカ中間選挙。その前と最中は世界は忙しく、且つ物騒になります。
(13/08/28)

 エジプト状勢でEUは現暫定(軍部)政権批判を強め、一方サウジや湾岸諸国はモルシ派批判を強める。モルシ派(イスラム同胞団)の中に、アルカイダが潜り込んでいるのはあきらかである。それも判らずに、形だけの軍事弾圧を根拠に、暫定政権を批判するEUは、アホと臆病者と中途半端の塊。こんなもの、さっさと解体した方が世の中のためだ、とも思うが、EUを解体すると、ユーロは紙屑。マルクやフランが出てくるのに数年はかかる。そこで起こるのが突出的円高。これは困るから、アホはおだてて上手く使うしかないだろう。
(13/08/18)

 パキスタンで中国人を含む外国人10人が何者かに殺害された。内訳は中国人3人、ロシア人1人、ウクライナ人5人、パキスタン人ガイド1人。これだけ見ると、彼等の背景に何かきな臭いものを感じます。彼等は一体何をしにパキスタンにやってきたのか?核ビジネスか?ミサイルや兵器の売り込みか?タリバーンとの連絡か?どのみちその類だろう。この三カ国は現在世界の兵器輸出国ビッグ5に入っている。
 彼等を殺ったのは誰か?アメリカかイギリスのエージェントの可能性もあります。007の世界だ。

(13/06/23)

 昨日13/03/20はイラク戦争開始10周年。開戦理由となったイラク大量破壊兵器について、当時コイズミ内閣官房長官だった福田康夫は、全く情報が無かったと知らぬ存ぜぬ一点張り。本当でしょうか?ワタクシは始めから半信半疑だった。特に国連総会でパウエルが、イラク大量破壊兵器製造の証拠として出した衛星写真を見て、これはないと思った。あんなポンコツトレーラーで、サリンやVXガスのような危険なものを作れるわけがない。オウムサリン事件を経験した日本人なら誰でも判る筈だ。開戦2週間後に、筆者はイラクに大量破壊兵器は無いと断定したが、アメリカがそれを認めたのはそれから4年後である。日本政府もアメリカに従う形で、渋々それを認めた。
 アメリカ政府は本当にイラクに大量破壊兵器があると信じていたのだろうか?そんなことはどうでも良く、イラク原油の利権を確保するために、イスラエルやメジャーと結託して無理矢理戦争をはじめたのではあるまいか?筆者は当初からそういう疑いを持っている。私のような大阪府高槻市に陋居する一介の市井人でさえ、それぐらいのことは判別出来るのだから、いやしくも日本国政府の中枢にある官房長官がそんなこと判らない筈がない。情報を知っていて握りつぶして、なおかつ知らぬ存ぜぬではこれは嘘つきである。又、政府が保有する莫大な外交予算や官房機密費を使っても情報が得られなかったとすれば、これは無能を通り越して税金泥棒というべきである。泥棒した税金は何処へいったのか?ブッシュとその周辺か?それとイラク戦争を主導しアメリカを経済的破滅に追い込んだ戦犯二人、コンドリーサ・ライスとチェイニーは何処へ行ったのだ!アメリカ人はこの二人を戦犯裁判に掛けるべきである。
(13/03/21)

 フランスのマリ介入に関し、ロイターだかワシントンポストだかに「フランスの失敗」という論文が出た。要旨は「フランスは単独では騒乱を解決出来ず、アメリカに後方支援を頼んだ」。果たしてこれが失敗と云えるでしょうか?フランスが単独で介入したところ、武装勢力の抵抗が激しく、押し返されたのでアメリカに援助を要請した」なら、フランスに判断ミスがあったと云ってもよいが、作戦は順調に進んでおり、先週には北部の要衝を奪回した。また、アメリカの後方支援は事前にフランスとの協議に基づくものであって、慌てて泥縄ではじまったものではない。
 どこを見ても失敗とは云えないのに、アメリカ人は何故これを失敗と見るのか?アメリカが失敗した対イスラム戦を、フランスが順調にこなしている事への妬みか?それなら判る。アメリカ人は、結構他人の成功に嫉妬するのである。
(13/01/31)

 アルジェリアの天然ガスプラント襲撃事件の実態は、アルカイダによる犯行というより、カダフィ派残党の巻き返しだろう。カダフィの私兵には、マリやナイジェリアなど西アフリカ出身の傭兵が多くいた。彼等の多くはカダフィ政権崩壊と同時に姿をくらまし、更に多くがアルジェリアなどの近隣諸国に逃亡した。昨年来からマリ北部を占領している、イスラム原理主義を名乗る集団はこれらカダフィ私兵残党と考えられる。今回の襲撃犯はイスラム原理主義を名乗っているが、本当にそうだろうか?そもそもカダフィはアンチ原理主義で、アルカイダなど弾圧の対象だった。ということは彼等だって本音のところ、イスラム原理主義ではないはずだ。ところがリビアを追われ行く先を失った彼等に、アルカイダがすり寄ってきた可能性は十分ある。「武器と資金を与える。その見返りに・・・・・」というわけだ。
 彼等が持っている武器がリビア逃亡時のものだけなら、たいしたことはない。しかしアルカイダが何らかのルートを造っていたとすると、ことは厄介である。サハラは広い、そしてアフリカの海岸線も長い。アルカイダ経由で、彼等に武器を供給出来る国があるとすれば、まず何と云っても意の一番が北朝鮮。それとウクライナもマークする必要がある。アメリカの銃規制が厳しくなれば、全米ライフル協会だって怪しいものだ。
(13/01/18)

 突然のアルジェリア人質事件。アベにとって最初の試練・運試し。直ちに東京にとって返すかと思ったら、本人はのんびりベトナム旅行。まあ、こういうことはこれから何時までも続く。そうなったときに、腹が痛くならないように。下痢止めの薬は幾らでもあるが、あまりこれにばかり頼ると、薬も段々効かなくなる。
(13/01/17)

 アメリカ人が作った反イスラム映画の所為で世界中に広がる反米騒動。おかげで駐リビア大使と領事館員ら4人が死亡。随分昔、サルマンナントカというインド人が書いた小説がイスラムを侮辱したとして、イスラム最高法廷は作者に死刑判決。本人はイギリスで護衛付きで逃亡生活。日本でもその日本語訳を手がけた筑波大学教授が殺害された。
 死んだ大使・領事館員の家族と合衆国政府は、映画作者とその宣伝マン、宣伝を配信したグーグルを相手取って損害賠償訴訟を起こすべきである。
(12/09/14)

 先月アラファト死亡原因にポロニウム暗殺疑惑が、アルジャジーラから報道された。そして、本日アラファト未亡人が被疑者不詳で、パリの高等法院に提訴という騒ぎ。ワタクシはこの事件、始めからイスラエル特に軍部の仕業と睨んでいました。ポロニウムという物質は大変特殊で、核兵器特にプルトニウム原爆の、核のタネの被覆材に使われる。一般に流通することはなく、国家の厳重な管理下に置かれる。ということは、この事件は国家レベルの犯罪ということ。
 当時パレスチナ問題に関係し得る国で核兵器を持っているのは、ロシアかイスラエルしかない。イランは未だそのレベルに達していない。ロシアは元々PLO支持だから除外される。残るのはイスラエルだけ。アラファトとネタニヤフが共同でノーベル平和賞を貰ったが、その後ネタニヤフはイスラエル極右テロに倒れる。その後イスラエルには極右政権が誕生、PLOとの対立が始まる。そして始まったのがインテイファーダと呼ばれる対イスラエル抵抗運動。この黒幕にアラファトがいると、イスラエル軍部は睨んだのだろう。そこで奴をやってしまえば問題解決と考えた。かつて日本軍部が、満州争乱の元凶は張作霖、これをやってしまえば問題解決と思ったのと同じレベル。
 ところがそれから10数年。アラブの春の訪れで、これまで恐イスラエル症候群でイスラエルペコペコ外交のエジプトが、態度を変えて来たのが誤算。
(12/07/11)

 アメリカ陸軍参謀大学(日本の自衛隊高等幕僚課程)のようなもの?)で、ある人物が、日本の原爆投下やドイツドレスデン無差別爆撃を例にとって、イスラム教徒にも無差別攻撃を仕掛けるべきだ、と講義して大問題。この人物、第二次大戦について全く勉強していない。大戦末期、日本もドイツも全く経戦能力を持っていなかった。原爆もドレスデン爆撃も余計な仕事で、戦争終結を早めるには全く効果は無かった、というのが現代の常識。
 では、こんな馬鹿げたこと云った本人は一体どんな人物でしょう?おそらくユダヤ人、それも原理主義的ユダヤ教徒。イスラエルのプロパガンダのために、わざわざこんな話しをしたのだろう。こういう偏った人物に講義させたという点に、米軍当局のセンスも疑われる。大統領選を控えて、保守系議員による押し込みもあり得る。日本でも戦前に軍部学校に皇道派学者が押し掛け講義をやって、将校・生徒を国粋主義に洗脳したことがある。その結果があの敗戦だ。
(12/05/18)

シリア反体制派の拠点ホムスが陥落。アサドは勝利宣言。これを聞いて、私はスペイン市民戦争を想い出しました。あの時も英米仏は何もせず傍観するのみ。ヒトラーのやりたい放題にさせた。しかし、市民義勇兵は参加した。今回はそれもない。スペインの敗北はその後のナチの勃興を促した。さて、今回は?幾ら何でもアサド独裁が何時までも続くわけはない。中国・ロシアの支援も当てにはならない。世の中行くところに行くのである。これが「全応力理論」なのだが、判っていない人が多すぎる。
(12/03/01)

 中国がシリア反政府組織を招いて何やら相談しているらしい。こんな付け焼き刃はやらない方がまし。当たり前だが、狙いは見え見え。相手に足下を見透かされるだけ。何しろ相手は名うてのアラブ商人だ。
(12/02/10)

 連日ニュース国際欄を賑やかせているのがシリア情勢。その中でも中ロ二カ国の鈍感振りが際だつ。彼等は未だ、リビアから何も学び取らず、相変わらず敵の敵は味方、という冷戦思考に浸っているようだ。
 リビア騒動では、反カダフィ派支援に消極的だった中ロや、カダフィに入れ込みすぎた韓国は、その後リビア石油市場から追い出されてしまった。シリアではアサドが国民を5000人以上も殺している。こんな政権が何時までも無事で居られるわけがない。いずれ新政権が産まれるが、それは反アサド派で占められるのに決まっている。彼等はアサド批判国連決議に反対したり、サボった国を決して忘れない。おまけに、この決議を提出したのは、なにも欧米だけではない。アフリカ連盟が深く関与している。シリアにも石油は出るし、アフリカ諸国は、中国が喉から手が出るほど欲しい地下資源産出国が多い。アサド失脚後、中・ロはアフリカ市場からも追い出されるおそれがある。中国の天下も風前の灯火。それも中国指導部が自ら招いたのである。胡・温は、目先の利害に囚われて判断をミスったな。
(12/02/09)

カダフィが殺されました。みんな独裁者の最後と讃えていますが、一体誰が彼を独裁者に仕立てたのでしょうか?独裁者になるためには、それにふさわしいカリスマ性が必要です。それだけでは独裁者にもなれず、40年間も地位を維持することは出来ない。そのためには、それなりの経済力と軍事力が必要です。に経済力を与えたのは、欧米石油資本軍事力を与えたのは、イタリア・フランス・エジプト・旧ソ連(ロシア)という、リビアと利権を共有する各国です。カダフィとその周辺はこれを裏切りと感じるでしょう。いずれ、復讐が始まるはずです。
 と、ロシアが予言している。まさか、ロシアが旧カダフィ派を支援して、ゲリラ戦を始めようというのではないでしょうねえ。
(11/10/21)


 中世以来、ユダヤ人はキリスト教徒に寄附して長らえてきました。但し、長らえたのは寄附が出来る資産家だけ。出来ないものはゲットーに閉じこめられ、最後はアウシュビッツに送られた。これこそ、ユダヤ的格差社会の象徴。
 NYから始まった反格差デモは全世界に飛び火しています。ソロスやパフェットなど資産家は、彼等に理解を示していますが、これこそユダヤ的二股膏薬。世間がどっちに転んでも自分だけは生き延びようと云う算段。
 自分こそ現代の格差社会を作った立て役者だ。ところが、ナイーブな貧乏人ほど、こういう美談に騙されやすい。従って、この騒ぎもいずれ有耶無耶。世間は再び格差社会に戻るだろう。
(11/10/16)

 イエーメンでアルカイダNO2が殺されて、独裁者ののサレハが辞任の可能性をほのめかす。いよいよアルカイダ対民主化勢力の直接対決か?これに対し中国は「話し合いの解決」を望む。エライ平和主義的提案だね。自分の周りには強面で臨むのに、中東・アフリカには低姿勢。 何故か?中国が擁護する政権は、リビアのカダフィやイエーメンのサレハの様な独裁強権政治。アメリカ人権外交の敵だ。中国と共通している。その隙をついて、これまで相当投資や賄賂攻勢を仕掛けていたのだろう。そして、これらの強権政権は、みんなアルカイダのようなイスラム原理主義勢力を押さえつけてきた。中国だって、西域地方でのイスラム原理主義の活動は気に懸かる。有り難い同盟者なのだ。それが民主化で潰れてしまえば、これまでの努力は何だったのだ?かといって、自ら軍事介入するわけにも行かず、「話し合いの解決」てな中途半端声明しか出せないのだ。中国も段々尻に火がついてきたか?そして皆さんは、アフリカ・中東世界での、ジャスミン革命イコール民主化要求運動の背景に、アメリカの意志が無かったと考える程ナイーブではないと思います。オバマの意志か?昨年ノーベル平和賞の意地か?
(11/10/12)


 リビアに対し英仏が急接近。目的はカダフィ後の石油利権狙いという説がもっぱら。そんなことだと思ったよ。もうこれは昔から繰り返された腐敗の方程式旧政権を倒し、新政権を創る。そこに誰かが食い込んで利権を増やす。ところが、こんなことは直ぐにバレル。そして、新政権は分裂し混乱の再生産。フィリピンでもインドネシアでも繰り返されたパターン。問題はそこに第三国が介入することである。当事国内の混乱なら、その中でも収束が可能だが第三国が介入するとそうはいかない。今回は英仏が介入していくようだ。これはカダフィ派の反帝国主義主張を容認する原因になる。やり方を間違えれば、リビアは英仏に於けるイラク戦争になりかねない。サルコジもイギリス首相(名前を忘れてしまった)もアホだから、自分が何をしようとしているのが判らないのだろう。
(11/09/16)

 本日は9.11事件10周年記念日。石原ノブテルはこの事件を歴史的必然などと、使い古されたマルクス主義用語を使って早速ブーング。中東の反イスラエルテロを、歴史的必然と見るのは明らかに間違い。実はレーガン・ブッシュという二人の愚かな共和党員がユダヤ人票を狙って犯した過ち、それをリードしたネオコンやキリスト教原理主義者の圧力、そしてランド研究所やハドソン研究所のような、共和党系民間シンクタンクの誤誘導の複合要因です。
 但し、将来イスラエル国家がパレスチナから追い出されるのは、「歴史的必然」と呼んでも良いかもしれない。
(11/09/11)


 リビアトリポリ陥落で、反カダフィ派は中国・ロシアに対し今後の石油参入を排除すると声明。中国はカダフィに入れ込みすぎた。同じ事はスーダンにも云える。韓国もチョットトロイ。今景気の良い政権というのは、実は極めて不安定なのだ。こんなこと、国際政治のイロハのイと思っていたのだが、実は誰も解っていなかったのだ。胡も温もだ。今解っている人間を認定するのは難しい。しかしその逆は何とかなる。今一番世の中を解っていないのは、ロシアのメドだろう。
(11/08/23)

 リビアトリポリ陥落間近で、中国が(渋々)反体制派政権を容認。韓国はどうだったかねえ?従来、リビアに入れ込んでいた国々は、ヨーロッパではイタリア始め地中海諸国とロシア。アジアでは中国と韓国。特に中国は、リビアに3万人以上の要員を送り込み、関係は半端ではない。韓国だって、石油利権を巡って相当カダフィに賄賂を送っているはずだ。カダフィ没落で、これらの投資が一挙の焦げ付くおそれが出てきた。
 さてどうするか?ワタクシが思うに、新政権に対し、カダフィ時代と同じ賄賂攻勢を掛け、利権維持に努めるのではあるまいか?
(11/08/22)

 今中国が資源目当てに、米軍撤退後のアフガニスタン経済進出を目論んでいると考えられている。アフガニスタンが地下資源の宝庫であることは、筆者は既に三年前に指摘しています。そして、中国もまた、ソ連・アメリカの轍を踏むか?
(11/07/30)

オバマが来年夏までにアフガンから3.3万人の撤退を発表。これを聞いてブッシュはどう思ったでしょうか?ビン・ラデインを殺すまでに11年懸かっている。しかも当面の敵タリバンは未だ健在。ブッシュがでっち上げたカルザイ政権は腐敗でどうにもならない。あの頃、来日したカルザイを指して「カッコ良い」とか「服装のセンスを日本の政治家も見習わなくては」などとピント外れの馬鹿を云ったオンナ評論家がいた(名前は忘れたが)。だからオンナは馬鹿と云われるのだ。反省せよ。結局、アフガン戦争は終局が曖昧なままに終わってしまった。結局はブッシュの敗北にカウントされるだろう。何故負けたか?それは政治とビジネスを混同したからである。中でもコンドリーサ・ライスの単細胞とアホさ加減には恐れ入った。あんな馬鹿オンナ見たことがない。管が進める再生エネルギー促進法もこれの典型。従って、これも敗北するだろう。
(11/06/23)

 アフガニスタン政府がタリバンと協議開始という報道がある。ワタクシはこれこそがビン・ラデイン殺害事件の本質と考えています(「イラクの失敗」05/02)。あの事件はアメリカーパキスタンーアフガニスタン(カルザイ政権+タリバン)による壮大なヤラセなのです。
(11/06/19
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 ラデイン殺害後、オバマが語ったビン・ラデインをかくまった、何らかのネットワークとはなんでしょう?当たり前ですが、パキスタン軍情報部・治安機関のことです。オバマはそれを露骨に云えないから、間接表現で終わらせたのです。
(11/05/09)


 
常識で考えれば、何故ラデインが今まで10年近く逃げ仰せたのか、それが不思議。ワタクシ・・・だけでなく多くの一般人・・・は、ラデインは国境近くの洞窟とか、或いは街のバザールの奥深く潜んでいたと思っていた。何故なら、アメリカが持つ偵察衛星でも見つからなかったからである。処が見つかったのは、首都の近くの都市郊外。おまけに高級住宅街の一画で、しかも周りには軍事施設が一杯ある箇所の広大な屋敷だった。このことをパキスタン軍部や政府が知らなかった、なんてことある筈がないでしょう。ラデインは両者の了承もしくは保護の下に、ここに住んでいたのです。そう考えるのが、世間の常識。
 しかし、ラデインはアフガン戦争が始まった時から、この屋敷にいたのでしょうか?この屋敷が建設されたのは、報道によれば、今から4年前と云われる。4年前と言えばブッシュドクトリンで、米軍のイラク撤兵とアフガン増派が始まった年。この頃から米軍のパキスタンへの越境攻撃が始まった。おそらく、それまでは国境近くの辺境地帯に潜んでいたと思われる。ところで、この辺境地帯というのは、部族とパキスタン軍部(情報部と治安組織)が実質的に支配する特殊地帯。アフガン戦争開始以来、ラデインはこの地域にパキスタン軍の庇護の下に隠れ潜んでいたのだろう。その後のブッシュによるアフガン増派以来、米軍の越境攻撃が盛んになり、この地域も安全ではなくなり、パキスタン軍の手引きで首都近くの別荘に避難してきた。
 ところがなにかの理由で、パキスタン軍部にとって、ラデインを何時までもかくまっている必要が無くなった。その結果、アメリカによるラデイン殺害を容認するに至った。その証拠は、40分に及ぶ銃撃戦と、その後の遺体持ち出しに至る間、パキスタン軍も警察も何も手出しもせず、アメリカ側のやりたい放題に任せたことです。40分は長い。現地の軍や警察が気がつかない筈がない。こんなこと、軍・政府の了解なしではあり得ない。その理由は何でしょう?まず考えられるのは、パキスタンにとって、これ以上ラデインをかくまっているメリットが無くなった、ということです。パキスタンは核実験以来、西側、特にアメリカの経済・軍事援助を断ち切られてきた。それが終わったのは、アフガン戦争でパキスタン領内の自由交通権をアメリカに与えてから。これによって、パキスタンは再びアメリカの援助を受けられるようになった。これの隠し球として利用出来たのがビン・ラデイン。ラデインを生かして置く限り、アフガン戦争は終わらない。戦争が終わらない限り、パキスタン軍はアメリカから協力金を得られる。まあ、日本でも公共事業などでよく見られる自民党議員及びヤクザの論理だね。しかしアメリカだって何時までも黙って金を払い続ける訳にはいかない(特に今のアメリカは財政状況が厳しい)。そこでCIAがラデインの居場所を突き止めたことをネタに、パキスタン軍と政府を脅した。CIAがラデインが居るのを突き止めたのが2年前と云われる。その間2年何をしていたのでしょうか?ラデイン処分とパキスタン援助に関する交渉でしょう。それがまとまったので今回のの行動。無論お互い見返りはある。このところ中国と関係を深め、軍備特に海軍の拡張に余念のないインドへの牽制。ここでパキスタン海軍を増強して、インド洋自由通行権を確保する。古典的海上帝国主義の延長だが、パキスタンにとっても重要課題。オバマにとっても、次の大統領選は頂いたようなものだから、どっちにとっても損はしない。
(11/05/03)

アメリカがとうとうヴィン・ラデインを殺害。ゲバラ処刑以来のCIAの大戦果。この結果がどうなるか、色々見方が別れています。一つは(1)シンボルを無くしたことによるアルカイダ組織の弱体化。これの行方はイスラム過激主義の分裂と国際テロの収束。一方(2)報復テロが活発化し、却って世界の治安は不安定化する。実際には、まず(2)が先行し、次いで(1)に移行するでしょう。ラデインの跡目をだれが継ぐのかよく判らない。おそらく後継者争いによる内ゲバが発生し、その過程で自爆テロが多発するでしょう。要するに殉教者を如何に多く作ったかで手柄を争う訳だ。しかし、そんな何時までも続けていけるわけがない。一般メンバーから反発が起こり結果として分裂。後は一つ一つ潰して行けばよい。
 なお、今回の事件の裏にパキスタン軍情報部が、協力していないわけがない(戦闘時にパキスタン軍ヘリが墜落したという報道がある)。そうだとすると、タリバン穏健派の協力があった可能性もある。何故なら、パキスタン軍情報部とタリバンとは、表裏一体の関係。タリバンもアルカイダもスンニ派原理主義だが、タリバンはアフガン民族主義を基盤とする。一方、アルカイダは外人部隊の集まり。そもそも肌がが合わなかったのだろう。実はタリバンもアルカイダにうんざりしたのではあるまいか。もしそうだとすると、アメリカとタリバンが裏で手を握ったことになる。この結果、カルザイ政権の立場は微妙になる。一方ここ1〜2年、カルザイはアメリカ批判を強めている。つまり、タリバンへの保険を掛けているわけだ。しかし、アメリカはとっくにカルザイ政権を見放しているから、カルザイのクビと引き替えにアフガン撤兵の実を取ったのではあるまいか?カルザイよりは次の大統領選のほうが大事だ、ウン。何となく、この事件の裏には、アメリカーパキスタンーアフガニスタン(カルザイ政権+タリバン)による壮大なヤラセ疑惑が感じられるのである。
 ラデイン殺害で一番びくついているのが、キムジョンイルやカダフィ、チャベスのような反米独裁者。アメリカ人はその気になれば、徹底的にやるという恐怖。日本人もそこまで出来れば良いのだが、この東洋の君主国は、何事も中途半端。自己満足で終わり。
(11/05/02)

皆さんはランド研究所というアメリカのシンクタンクをご存じでしょうか?これは、アメリカが他国に武力干渉するときに必ず現れる保守系シンクタンク。そもそもは、アイン・ランドというチョットおかしい超反共女流作家が主催したサークルが、保守系財界の支援を受けて出来たもの。古くはベトナム戦争当時、ドミノ理論を発表してアメリカを泥沼に導いた。最近では自由と民主主義拡大理論を用いて、アメリカを泥沼のイラク戦争に誤誘導した。ブッシュの「不安定の弧」という理論もおそらくランド研製。これを見るとおり、この研究所の理論は常に失敗している。さて、今回のリビア騒動に対するアメリカの軍事介入。背景にランド研が無ければ、オバマは成功するでしょう。そして、ランド研は干渉していないと思われます。何故なら、ランド研のパートナーは常に共和党、民主党はライバルだから。
(11/03/23)

 世界中が東北太平洋沖地震で大騒ぎしている間に、カダフィは着々と失地回復。何故か?まず先般の国連安保理で、中ロがリビア制裁に反対したこと肝心のアメリカも慎重姿勢を示したことから、カダフィは相手は与し易しと見て、反転攻勢に出たのだろう。相手の様子を見て駆け引きするのは、当にヤクザの手口。欧米もアフリカのチンピラに舐められたものだ。
次に考えられるのは、世間に潜ってカダフィを支援する勢力があること。サウジ、スーダン、シリア、ベネズエラ辺りは怪しい。これら各国は資金だけでなく、義勇兵も送り込んでいる可能性がある。
(11/03/14)

 リビア情勢が一進一退。意外に長引くかも。ここでやるなら兵糧攻めだな。海はNATO軍で封鎖(理由は何とでも付けられるし、そもそもカダフィ側はろくな海軍を持っていない)。陸上を封鎖して食糧・燃料の流入を防ぐ。無論カダフィ側は有力な戦車と空軍を利用して突破を計るだろうが、その時は一旦退却し後方で待機。敵はその内燃料が無くなるので引き返す。そしてその後に穴を又埋める。これを何度か繰り返せば、相手は根負けして白旗を掲げる。
 豊臣秀吉なら、この段階で敵に内通者を作り、内部からの切り崩しを計るだろう。
(11/03/10)

 リーダー無き革命。現在進行中の中東騒動がそれです。果たしてこれが上手くいくのか?失敗例を挙げておきましょう。それは19世紀始め、インドで起こったスパーフィーの叛乱(日本ではセポイの乱と言った方が一般的)。北インドに駐屯するベンガル連隊で起こった些細なトラブルが大騒ぎとなって、インド傭兵(スパーフィー)の反英大叛乱に発展。あっという間に首都デリーが陥落した。処が、明確なリーダーも指導テーゼも無かったので、早速始まったのが内輪もめ。その内、皇帝側の裏切りや仲間の離反もあって、弱体化。イギリス軍の反撃にあって敢えなく挫折。結局皇帝は追放され、インドはイギリスの植民地になってしまった。
 この騒動を脇から見ていたのが、当時ロンドンタイムス特派員だったカール・マルクス。彼は後に、この失敗を前衛(共産党)の指導が無かったためと結論。共産党宣言に発展する。
 さて、今回の中東大革命。マルクスの予言通りとなるか、それとも新しいパラダイムを切り開くきっかけとなるか?
(11/03/01)

カダフィのウクライナ人愛人がリビアを脱出。カダフィ最愛と云うが、このウクライナ女が、カダフィより金目当てだったのは顕か。中国人だけでなく、ロシア人ウクライナ人など、旧共産圏民は信用してはならないという一例。
 資本主義を否定した彼等旧共産圏民が、資本主義民以上に資本主義的行動に奔るのは何故か?
 あのロシアのアンナチャップマンだって、今はプーチンにちやほやされていい気になっているが、プーチンとメドが仲違いを始め、怪しくなるとどうなるか判らない。
(11/02/28)

 今回の中東騒動で驚かされるのは欧米・中ロ各国の情報能力の劣化。チュニジアから始まった騒動がどうなるか、はっきり見通した国は一つもない。アメリカにしてもエジプト問題が漸く収束に向かいつつある頃にやっと態度表明。中ロに至っては未だ事態把握が出来ていない。
 何故各国情報機関がダメになったかというと、ソ連東欧崩壊で情報活動の主眼が、政治情報から経済情報に移ったからである。その最もお粗末典型が韓国。先日、韓国情報部員がインドネシア経済訪問団宿舎に忍び込んで、次期訓練機予算情報を盗もうとしたら、ホテルの警備員とガッチンコして、警察に突き出された。アホとしか云いようがない。
 経済情報員の欠点は、市民の内部に潜り込んで本音を探ろうとはせず、経済統計とかその国の経済エリートの意見など、表面情報ばかりを集めてリポートにして事足れり、とする慣習である。この結果、最近先進国情報機関は失敗ばかりを積み重ねている。その典型はエシェロンという盗聴装置。今回の中東争乱で、これが只の役立たずの木偶の棒の税金泥棒であることが明らかになりました。
 どうでも良い話しですが、例のカダフィガールズには、アラブ系・アフリカ系以外に金髪のヨーロッパ系もいる。なかなか良いオンナ揃いだ。ジョンイルと良い勝負。独裁者はメンクイが揃っているのか?さて、彼女達は何処からきたのか?ベルルスコーニの紹介でイタリアから、なんてのが一番ある話し。事ここに及んで、このイタリア娘達の運命や如何に?
(11/02/26)

 革命→反動→第二次革命。これは世界史でよく見られるパターンです。例えば1917ロシア革命。三月革命で社民党主導政権が出来たが、旧体制下の資本家・官僚が復活してきたために、その秋ボリシェビキによる10月革命となった。それに似た状況が今中東で出ています。チュニジアでもエジプトでも、独裁者は追放できたが、暫定政権には相変わらず旧体制下での実力者が居座っている。従って、この後再び揺り戻しがあって、第二次革命になるでしょう(今年の夏くらいか?)。しかし、それでもアルカイダのような過激派の影響が強くなるとは思っていません。何故なら、今のところイスラム原理主義の臭いがしないからです。
(11/02/25

 次第に狭まるカダフィ包囲網。これに一番どきどきしているのが、金ジョンイル。明日は我が身だ。同じような気分が湾岸のアラブの王様達。彼等は断頭台の露と消えたルイ16世の気分だろう。そもそもUAEの王様達は元を糺せば、ペルシャ湾を根城にしていた海賊の子孫。海賊は捕まれば縛り首が常道。先祖の悪業の報いが今、自分に降りかかってきたようなものだ。一時的な石油高騰で我が世の春を謳ったが、哀れなもので、明日は海の藻屑か、砂漠でジャッカルの餌か。
 もっと厳しいのが中国。今の繁栄はここ1〜2年で終わり、中東情勢の影響如何では、2〜3年後には中国共産党政権は崩壊し、劉暁波大統領が誕生しているかもしれません。そうなったら、彼のノーベル賞受賞式をサボった連中はどんな顔をするでしょうか?はたまた、日本でも今の中国政権に媚びを売った連中も同様。なお、筆者はチュニジアで騒ぎが起こった二日後に、エジプト・リビア・サウジへの飛び火を予測しています。それに倣えば、中国・北朝鮮への飛び火は十分あること。それどころか、ベラルーシ、ロシア、タジキスタン他旧ソ連圏独裁国家への飛び火も十分あり得ます。ロシア再分裂か?!あんな国、潰れるのは時間の問題。その時、北方領土はどうなるか?柿は熟して落ちてくるのを待てばよい。
(11/02/24)

 リビアが大騒動で面白くなってきました。これは数学で云えば、カオス理論が国際政治に、どのような影響を及ぼすかどうかの実験でもあります。例の鳩山普天間方便も、実はこれを実験したかったのではあるまいか?処が意に反してカオスの風は吹かなかった?何故か?民族の差があるのかもしれない。
 それはそうとして、今一番どっきりは中国。この民主化風が、中国にどういう影響を与えるか未だ判らない。最近、経団連幹部と管が会談したが、そこで経団連は相変わらずの中国一遍道論。経団連というより、ノーテン団蓮と云ったほうがよいだろう。それをホイホイと聞く管も管だ。
 中国バブルは後15年続くと言った民主党議員がいたが、15年も続くバブルは歴史上存在しない。中国好景気はせいぜい後5年。今の中東民主化騒ぎが伝染すると(その可能性は十分ある)、下手すると今年中にもおかしくなるかもしれない。そのあげくは、中国は再び分裂し、内戦になる事態もあり得る。今早く手を打たねばならないのは、中国からの逃げだし、チャイナレス社会の構築だ。なお、この騒ぎ、いずれロシアにも飛び火するでしょう。
 リビアではとうとう韓国人労働者住宅が襲われた(韓国は今の時代でも援助物件に自国労働者を使っているのだ。大韓航空機事件当時と変わらない)。今回の騒ぎは経済問題に加えて民族問題がある。その内、韓国人だけじゃなく、中国人やベトナム人・インド人も襲われるだろう。
(11/02/21)

中東情勢がまだまだゴタゴタ。バーレーンは国王が浮き足だって、野党と手打ちしようと画策中だが、リビアはなかなか。カダフィは今回は強硬手段でデモを抑えきるかもしれないが、奴も最早69才。後長くはない。彼が死んだとき、その後はどうなるかは判らない。カダフィは息子を後継者にしたいらしいが、そう上手くいくか?。北朝鮮の世襲が続くのは、あの国が農業国家で儒教社会だから。実力がものを云うアラブ遊牧世界で、それが通用するとは限らない。今回は乗り切れたとしても、あと2〜3年後に又やってくる。
 忘れてはならないのは、人間には寿命があること。そしてどんな独裁者も人間であること。
(11/02/20)


 
金ジョンイルが訪朝中の中国公安担当相と会談。何を話し合っていたのでしょうか?チュニジア・エジプトで起こった政権転覆、更にイラン他中東で起こっている反政府運動への対応策でしょう。さて結論は?エジプトの場合、首都を脱出したムバラクは、早くも健康状態悪化と伝えられる(少し早すぎる。毒物をやられたか?死人に口なしで誰かに消された可能性もある)。早晩、親族・側近の主なものは逮捕され、資産も凍結されるだろう。ムバラク資産を管理していたのが誰かよく判らないが、ゴールドマンサックスとか英米系投資ファンドなどは当然マークされる。ムバラク資産は700億ドルとも云われる。半端な数字ではない。これには様々な国の様々な機関が関与して、一つの巨大腐敗コネクションを構成していたと考えられる。これが凍結されるとムバラクショックだ?この影響がイラン・中央アジアを経由して、中国・北朝鮮に伝染するのが一番怖い。イスラエルやロシアだって例外ではない。あのダイアナ妃死亡の時、同乗していたのはエジプト人自称実業家。彼は一体何者だ?全く顕かではない。彼もムバラクコネクションの一員だったかもしれない。果たして、この事件は21世紀最大のスキャンダルに発展するでしょうか?
(11/02/15)

 
エジプト報道映像を見ていると、街の警戒に当たっているエジプト軍戦車は旧式のアメリカ製M60。去る第四次中東戦争シナイ戦線で、エジプト軍のソ連製戦車(確かT57)はイスラエル軍戦車(イギリス製だったかもしれない)にコテンパンにやられてしまった。その理由は中部ヨーロッパの平原を想定して作られたソ連製戦車が、起伏の激しい砂丘が連続する砂漠戦に適応していなかったからである。それにも拘わらず、ソ連はこの役立たず戦車の代金をエジプトに請求した。それでサダトが怒ってソ連と手を切り、アメリカに乗り換えたのが実態という説がある。ソ連の前科はまだあって、朝鮮戦争の時、北朝鮮援助武器代金を中国に請求して、それで毛沢東が怒って、その後の中ソ対立の原因になったという説がある。このようにロシア人というのは金に汚いのだ。そしてロシア製工業製品は安くて頑丈なだけが取り柄で、性能と安全性は無視。ロシア製原子炉など信用出来ますか?未だに新幹線が作れない国なのだ。
 なお、中東戦争の後、中東諸国が俄に注目したのが日本の74式中戦車。サウジからは実際に引き合いがあったらしい。しかし、防衛庁かアメリカか何処から邪魔が入って、この商談はパーになった。
(11/02/12)

オバマは辞めろ辞めろと言うが、一向に辞める気配はないのがエジプトのムバラク。そりゃ当たり前で、昔からアラブ世界では権力者が権力を捨てると、彼を待っているのは”死”のみ。彼はサダムの処刑をみている。サダムはある時期、中東最大のアメリカ協力者だった。それをアメリカは・・・ブッシュが支持率欲しくて・・・いともさっぱりと切り捨てた。誰だってサダムの二の舞にはなりたくない。常に最も悪い先例を作るのは、アメリカなのである。
 今彼を受け入れられるのはイスラエルぐらいしかないだろう。思い切って、イスラエルに亡命するか?
(11/02/05)

 今度はヨルダンで国王が内閣を更迭して民主化促進を指示。そういう一時しのぎの姑息手段を何時までやっても意味はない。サウジを始め中東・湾岸王政諸国は、西欧=日本型立憲君主制に移行すべきである。早い方がよい。サウジのように国王一族に政治・経済・軍事全ての権限が集中するのは、国家の安定にとってむしろ有害である。
 さて、この結果はアラブ諸国から中央アジアの独裁強権国家に波及する可能性が高い。例えばキルギスとか、ウズベキスタンなど中国の近隣諸国だ。そして中国が重点的に経済援助を行っているのも、このタイプの国が多い。中国はこれらの国に中国型統治システムを売り込んできた。今回の騒ぎはそのシステムの終わりの始まりかもしれない。今頃、北京ではカンカンがくがくかもしれないが、元々パクリだけで独自の発想が出来なかった二級民族だ。どうにもならないだろう。
(11/02/02)

 エジプト争乱でイスラム原理主義の台頭を懸念する声があるが、筆者はそうはならないのではないか、と考えている。但し今の処。理由はチュニジアもそうだが、反政府運動の主張は主に物価経済問題、失業問題、民主化問題、政府の腐敗追及でパレスチナ問題は上がっていない。そして、同じアラブでもエジプトを始めとする北アフリカ諸国は・・・昔からヨーロッパに近いせいか・・・政治的成熟度が高い。今更イスラム原理主義でもないだろう。エジプトでは軍部が民衆側に付いた(チュニジアも)のは重要。軍部の権威を維持さえ出来れば、おそらくこの騒ぎはイラン型革命ではなく、ソ連・東欧型民主化で収束する可能性がある。その為には如何にアメリカが我慢出来るかが問題。イランの場合はアメリカのチョンボ。軍を見捨てたばっかりに原理主義者に乗っ取られた。うっかりイスラエルの口車に乗れば、イラン型になってしまう恐れがある。そして、ソ連・東欧型を一番恐れているのが中国。
(11/02/01)

  チュニジアでクーデターが起こって、一番どっきりしたのは中国じゃないかと、本欄で書いたらどうやら本当らしい(中国ではチュニジアーエジプト関連報道は規制中)。チュニジア騒ぎがエジプトに飛び火し、さて次は何処か、というのが多分CIAの興味の的。20世紀始めの西欧型民主主義に対抗したのがソ連・中国型一党独裁制社会主義。今の中国は自身の経済的成功をバックに新興国に対し、「統治主義」という政治モデルを売り込んでいる。長期独裁政権にとって、中国型が望ましいのは云うまでもない。中国型統治主義と、かつてのアジア型開発独裁とはニュアンスが異なる。後者は少なくともアメリカの支持を得、且つ弱いながらも野党は存在していた。中国型は基本は反米・反西欧、野党の存在は認めない強権主義が基本。今度のチュニジア・エジプト騒動で中国型モデルが崩壊する可能性がある。さて、中国市場重視だったS&Pはどう格付けをするのでしょうか?
 そしてベネズエラのチャベスよ、どうするか?いずれキューバに亡命か!
(11/01/30)

エジプト反政府デモで死者発生。一方はデモ隊の投石で治安部隊員が死亡と云うし、一方は治安部隊のゴム弾で死亡と言う。そもそも投石やゴム弾で人が死ぬ訳がない。双方とも、もっと強力な武器を使ったに違いない。
(11/01/26)

チュニジアで前大統領が事実上追放されたが、事態がこれで収まるかどうか判りません。そもそも23年間も独裁を続けておれば、その周囲に膨大な利権組織が生まれている。彼等が黙っているはずがない。必ず反撃してくる。その隙を狙って前大統領復活というケースもないではない。新政権が何処まで旧利権組織を抑えきれるかが問題だ。新政権を欧米が支持したとき、中国・ロシアが旧大統領派支持に廻る可能性だってなきにしもあらず。独裁と利権!これは永遠のテーマだな。北朝鮮も中国も皆同じ。日本だって戦後半世紀以上続いた自民党独裁が膨大な利権組織を産み、その結果自民党 の敗北になった。そして利権組織は必ず復活する。最近の自民支持率アップを見るとその徴候か?
(11/01/17)


 チュニジアで実質クーデター事件。前大統領は23年間に渉って独裁を続けていたが、遂にアウト。ところでこれに似た政権がエジプトやリビアやアルジェリア。特にエジプトは親米独裁路線を採ってきたからチュニジアとよく似ている。チュニジア事件が周辺に飛び火する可能性がある。
 ではこれら親米独裁政権が倒れたらどうなるか?当たり前だがイスラム原理主義の台頭。最終的にはサウジまで行く可能性だってある。さて、こうなると、中東への原発輸出は正しい方策だったかどうかも、もう一度考え直さなければならないだろう。韓国がどうなろうと日本には関係ない。
 そして一番どっきりしたのが中国かも判りません。
(11/01/15)

先日、「アメリカがアフガンから撤退したら今度は中国がやってくる」と書いたら早速、アメリカは14年以降もアフガン駐留を続けると発表。別にホワイトハウスがこのHPを見ているとは思いませんが(いや、エシェロンを通して監視されているかも判りません)、やっとアメリカも中国の危険性に気がついたか?しかし、ゲーツは未だ気がついていないみたいだ。
(11/01/13)

アフガンで拉致されたフリージャーナリストが解放され、そのインタビューが先日(10/09/12)のニュースフロンテイア。彼は、拉致犯人が日本語が分からないことを利用して、日本大使館側に「犯人はタリバンではない。拉致犯人はカルザイ側の武装勢力。身代金を払わないように、一回払うと癖になって同じことを繰り返す」と証言。ところがその後出てきた鈴木宗男は「これは日本政府からのアフガンへの50億ドル」支援が効いたんですよね。」と自分の手柄話。要するに、拉致犯人はカルザイ側で、それに金を渡したのを自ら認めたものと同じ。さすがに「疑惑の総合商社鈴木宗男らしい」。日本は今後もカルザイ政権の腐敗に手を貸したことになる。今後、非カルザイ政権が成立すれば、日本とアフガンの関係はややこしくなる。その原因を作ったのは、鈴木宗男である。こんな人間は2年どころか、10年か15年ぐらい刑務所に放り込んだ方が良い。なお、アフガニスタンは様々な鉱物資源の宝庫である。
(10/09/14)

コーランを焼くと云ったり、止めたと云ったり、またまた延期だと云ったり。行ったりきたりのアメリカ人牧師。本当に焼きたければ、自分や仲間と一緒に勝手にやればよい。それをわざわざメデイアに露出したのは、売名目的のパフォーマンスだろう。原理主義プロテスタントというのは、しばしば、はた迷惑な宗派なのだ。
 福音派というのは、よく知らないが、ルーツは確かオランダ人ではなかったか?キリスト教徒の中でもかなり、孤立したセクトだった。宗教戦争の後、アメリカに渡り、19世紀に教勢を延ばし、特にブッシュ政権下で大拡張した。
(10/09/10)


 米軍のイラク撤退を期に、イラク戦争開始に関わった関係者が、それぞれ自分の当時の思いを述べています。しかし、ワタクシの思うところ、みんな嘘です。イラク戦争の本質はJ.W.ブッシュによるサダムへの復讐です。湾岸戦争以来、オヤジのブッシュはサダムに散々恥をかかされた。その所為で再選を果たせなかった。一度話しを付けなくちゃならんと、しかしなかなかチャンスがない。そこへ突然起こったのが9.11テロ。これはチャンスだ。それらしい理屈をくっつけろ、とNSAとかCIAに圧力を懸ける。そこで彼等が飛びついたのが大量破壊兵器。ブッシュもしめしめ。よし行こう!と言うわけだ。当にテキサス人らしいやり方。そういえば、シェーンを始め西部劇の主なテーマは「復讐」なのだ。
(10/09/02)


 ホワイトハウス最長老記者のトーマス氏が「ユダヤ人はパレスチナから出て行け」と怒鳴って、クビになりました。ワタクシはトーマス氏の意見に賛成です。何故なら、今パレスチナにいるユダヤ人の殆どは、ユダヤ人の仮面を被ったフランク人だからです。金髪で肌が白いユダヤ人などあり得ません。シオニズムなど、近現代が作ったヨタ話です。フランク人はいずれ、パレスチナから追放されるでしょう。
(10/06/08)

 イスラエルによるガザ支援船襲撃。あの国は常に何かに脅えているのだ。何故か?三界に家無し民族だからである。アダムの長男カインは神に逆らって、農業、度量衡、貨幣、利子を発明し巨富を得た。それ以来ユダヤ人は神に見放された。今も市場原理主義、グローバリズムの名の下に、神を小馬鹿にしている。
 なお、この件でトルコが強硬に出る可能性がある。十字軍時代、最終的にパレスチナのキリスト教徒を追い出したのは、トルコ人傭兵に率いられたエジプト軍。その間アラブは手をこまねいて仲違いばかり。中にはキリスト教徒と手を組むものまで現れた。今とおなじだよ。
(10/06/01)

女ヒトラーペイリン
 元アラスカ州知事のペイリンが本日ABCとのインタビューで、イスラエルのエルサレム入植支持を明言。その理由は「今後イスラエルの人口は増える。居住区を確保する権利はある」。それがパレスチナ人の土地でもですか?という問いに「だれの土地であろうと、ユダヤ人居住地は必要だ」と返答。これはかつて、ヒトラーがズデーデンやポーランドの割譲、ロシア・ウクライナ支配を正当化したときの論理と同じ。いよいよ、ヒトラーの呪いがユダヤ人に乗り移ってきたようですな。
(09/11/18)


 アルカイダがウイグル問題について、反中国聖戦の発動を宣言。更に世界中のイスラム過激派に対し、同聖戦への援助と参加を勧告。という報道が主に韓国系メデイアを通じて流されているが、日本では一向に報道されない。鳩山新政権が中国寄り姿勢を示していること、中国や欧米メデイアが無視していることにおもねって無視しているのでしょうか?もしそうなら、日本のマスコミは報道機関を名乗る資格はない。それは今に始まったことではなく、日本のマスコミは明治以来、力の強いものにペコペコが本業だから仕方がないが。
 筆者は昨年8月のカシュガル暴動時に、背景にアルカイダが影響していると観ていたので、今更別に驚く事ではないが、ラデインが明確に声明したことは、実質上の対中宣戦布告。さて、日米欧はどう対応するか?昨年時点では、中国の人権問題を見据えて、欧米は一致して中国批判、ウイグル支持を表明していた。しかし、日本福田内閣は相変わらずの曖昧ヘナヘナ。次の麻生はかなり明確に欧米(ウイグル)寄り姿勢を示した。民主党はどうだったか?実はよく判らないのである。相変わらずの外交オンチ。
 さて、アルカイダがウイグル介入を表明したことによって、事態は急展開し、対応の仕方によっては第二のアフガン戦争に匹敵する大混乱を招くだろう。
1)昨年8月暴動時点では、西側は中国人権問題だけをターゲットにしておけば良かった。
2)しかし、アルカイダ介入が本格化すると、中国はウイグル問題を民族独立弾圧から対テロ戦にすり替え、自己の行動を正当化するだろう。
3)更にアルカイダやイスラム過激派の浸透が活発化すると、西側はウイグル独立派支援の大義名分を失うことになる。
4)一方、昨年来の経済危機で、日米欧経済は中国の旺盛な内需と消費に、頼らざるを得ない状況にある。ウイグル支持に傾けば、欧米が間接的にアルカイダのテロを支援することになり、中国から逆経済制裁を受けることになる。
5)結局、中国と人権とアルカイダの間に挟まって米欧は身動きがとれなくなり、最期は、西側諸国はウイグルを見捨てるだろう。その結果、ウイグル独立派は更に過激路線への傾斜を強めることになる。
6)その結果、アフガニスタンからトルクメニスタン、中国ウイグル自治区に至る広範囲が第二のアフガニスタン状態となり、アメリカはこの地域から何も得ずに撤兵する。そして、この地域は以後、チンギスハーンによって征服されるまで、そしてモンゴルが滅亡しチムールによって統合されるまでの、無政府状態に戻るだろう。
(09/10/10)

オバマは議会02/25議会演説で、イラクからの早期撤退を表明。事実上イラク戦争の失敗を認めた形だろう。何故、失敗と言えるかと云うと、(1)後に残されたイラク政権が必ずしも親米一遍道とは云えない、(2)イラク国民も必ずしも米軍駐留を望んでいない、(3)武装勢力によるテロが根絶されたわけではない。ここで、(1)(2)はかつての日本とは全く異なる。ブッシュはイラク戦争を始めるに当たって、かつての日本占領イメージをだぶらせ、イラクが日本の様になると考えた。ところが現実は全く正反対。イラク人は日本人のよう対米追従主義ではなく、自主独立の道を選択した。これだけでも失敗と言ってよい。
 では何故失敗したかというと、戦争が予想より長引きすぎたためである。自分の意志と反対に長引いたから、国民に対し長引いた理由を説明しなくてはならない。そこでいろいろと理屈をくっつける。ところが現実は、あとからくっつけた理屈とは違う方向に走る。そこで又別の理屈を考え出す。これの繰り返しで、結局は戦争どころか、政権への支持も失う結果になったのである。だから何故長引いた理由は何かを考えなくてはならない。
 戦争が予想外に長引いた理由としては次の二つが考えられる。
    (1)戦費を税金ではなく借金で賄おうと考えたこと。
    (2)戦争を民営化したこと。
(1)について
 通常、戦費とは、まずは税金を当て、足らない部分を借金(国債)で、と考えるものである。ところがブッシュはそれをまるまる借金で賄おうとした。そのため、為替相場を意図的にドル安傾向に持っていき、短期金利を上げて日本やアジアからの資金流入を促進した。お陰で日本の輸出産業は大いに潤ったのである。又、借金は返さなくてはならないが、それをイラク原油の販売益で賄うとした。そのためか、イラク戦争が始まると原油価格はたちまち倍以上に跳ね上がり、一昨年にはバーレル70ドル、昨年春からは100ドルを越え6月末には140ドルというキチガイ相場になってしまった。ではそれで戦費は賄えたかというとそうではない。アメリカの財政赤字は増え続け、おそらく1兆ドルは越えているのではないか思われる(ブッシュ政権は数字を誤魔化しているので、本当の赤字はどれぐらいか判らなくなっている)。アメリカの財政赤字増大に伴って増大した原油利益は、アメリカに戻ってくるのではなく、ペルシャ湾岸国及び、そのおこぼれに預かった英欧米の金融・不動産バブルに化けてしまった。この結果がアメリカ国民の途方もない浪費に繋がったのである。税金が増えず、おまけに経済が拡大すれば、国民は戦争の事などすっかり忘れてしまう。それどころか、戦争継続を歓迎するだろう。
(2)について
  ベトナム戦争後半、ジョンソン政権は徴兵を実施した。戦争の初期は確かにテレビを通じたお茶の間戦争劇だった。しかし徴兵実施と同時に、アメリカ一般市民にとって極めて身近なものになった。これがアメリカ青年層にベトナム反戦運動のうねりを作り、次のニクソン政権での戦争のベトナム化という方針転向を促した。
 イラク戦争では、ブッシュ政権は一貫して、戦争と市民生活との距離を保とうとしてきた。その方法として用いたのが、情報統制と戦争の民営化である。近現代で今回のイラク戦争ほど、民間企業が戦争に深く関わった例はない。即ち、米軍の後方・側面を支援する軍事会社や、ハイテク戦争を主導する各種メーカーの存在である。これら軍事会社のスタッフが武装勢力のテロに倒れても、それは米軍の戦死傷者にはカウントされない。又、米軍兵士は全て志願兵であるが、そのかなりの部分が市民権待機者で占められている。一説では兵士全体の1/3を占めていたとも云われる。市民権待機者とは、アメリカ永住権は持っているが、市民権は持っていない者のことである。かれらには兵役に付くと優先的に市民権が与えられる。この結果、市民権待機者の志願が増加する。彼らは通常のアメリカ人以上に、アメリカ人たるとする。例のバグダード陥落後、フセインの銅像の上に登って星条旗を振った兵士も、ビルマ系市民権待機者だったのである。
 兵士も又、一般市民とは遠い処にいた人が大部分だったのである。従って、その死傷も一般市民にとっては自分には縁の遠い、新聞やテレビでの話しに過ぎなかった。

 通常、市民が戦争に対し疑問を持ち出すのは、いつまで経っても戦争は終わらず税金ばっかりが上がる、政府は勝った勝ったと云っているが、近所で男が段々と少なくなり、誰それが戦死したという噂ばっかりが聞こえてくる、というような状態が続いたときである。上で述べたように、ブッシュ政権はこの二つの要件を誤魔化してきたため、国民は戦争に疑問を持たなくなってしまった。その結果ダラダラと、5年も戦争を続けてしまったのである。
(09/02/28)

 通常、市民が戦争に対し疑問を持ち出すのは、いつまで経っても戦争は終わらず税金ばっかりが上がる、政府は勝った勝ったと云っているが、近所で男が段々と少なくなり、誰それが戦死したという噂ばっかりが聞こえてくる、というような状態が続いたときである。上で述べたように、ブッシュ政権はこの二つの要件を誤魔化してきたため、国民は戦争に疑問を持たなくなってしまった。その結果ダラダラと、5年も戦争を続けてしまったのである。
(09/02/28)

 オバマはイラク紛争をイラクに委ねると言明(02/25米議会演説)。かつてベトナム戦争が泥沼状態になったとき、同じように戦争のベトナム化が行われた。結局は南ベトナム政府とアメリカのベトナム撤退となった。今回とは少しニュアンスは違うが、これでイラクが安定化するかどうかは別問題。もし将来イラクがイスラム過激派に乗っ取られたとき、イスラエルの関係でアメリカが冷静でいられるでしょうか?
(09/02/25)

 あるサイトを見ていると世の中には仕事をゲーム感覚でやろうとする会社があるらしい。ではどういう感覚かというと、単に仕事のやり方によってポイントが積み上がるだけの単純なもので、ゲームというより、お友達同士のお遊びかスーパーのポイントカードに近い。ゲームというと思い出すのは「ゲームの理論」。これを作ったのはフォン・ノイマンというユダヤ人学者。計算数学の天才でノーベル賞受賞者。量子力学の解法である統計力学の創始者の一人でもある。量子力学に何故統計が必要かというと、ハイゼンベルグの定理により、量子の挙動はニュートン型の決定論では記述出来ず、確率的にしか記述出来ないからである。これには膨大な計算が必要になるが、ここに計算数学の天才が力を発揮出来る場が生じた。更にこれを必要としたのが、原爆の開発である。彼はマンハッタン計画にも関係したが、本業は弾道計算器の開発。彼はこれを0と1の組み合わせ(真空管のON、OFF)で解決した。この結果がENIACという世界最初のコンピューターである。現在のコンピューターをノイマン型と云うのは、これが理由である。
 さて、ノイマンはその後「ゲームの理論」に転身した。「ゲームの理論」といってもテレビゲームの世界ではない。その目的はアメリカの戦略意志決定の理論構築。戦略を練る場合まず必要なことは、相手がこちらの行動に対しどう反応するかの予測である。19世紀型帝国主義戦争は比較簡単で、第一次大戦のように複数国が参加する場合でも、、参加者は概ね同じ価値観・行動原理を持っている。しかも参加者はそれぞれ条約によって関係付けられている。つまりみんな共通のルールで戦うわけだ。従って、それぞれを縛る条約の内容を吟味すれば、相手がどう動くは予測出来た。しかし、第二次大戦後の世界はイデオロギー対立という、かつて経験したことのない状況下での戦略である。ゲーム参加者の数が遙かに多くなると同時に、ルールは参加者毎に異なってくる。例えば民族解放戦争の場合、独立派にとっては、先進帝国主義国家が作ったルールなどクソ食らえと言うわけだ。この場合、戦略はそれまでのような決定論的方法は使えなくなる。相手の反応は確率的にしか予測出来ない。この確率を如何に予測するかに統計力学の手法が応用されたのである。これが「ゲームの理論」の本質である。
 この理論を最も強力に推進しアメリカ政府に売り込んだのが、ランド研究所という保守系シンクタンクである。ランド研究所についての詳細は避けるが、何となくカルト集団の傾向も見受けられる。ランド研はまず1960年代に、ドミノ理論という悪名高い理論をあみ出し、これを当時のアメリカ(ジョンソンーニクソン)政府に売り込んだ。ジョンソンはこれにはまってしまったが、ニクソンはそうでも無かった。結局は73年のベトナム全面撤退に追い込まれてしまった。
 ベトナム戦争の失敗でランド研は、暫くなりを潜めていたが、イラク戦争で再び姿を現した。その間、おそらくネオコンと接触し、ブッシューチェイニー外交路線の筋書きを書いたと思われる。即ち、9・11事件の後のブッシュドクトリン、即ち「単独行動主義」、「自由と民主主義の拡大」、「不安定の弧」といった一連のネオコンテーゼはランド研の創作によるものと考えられる。そして、その戦略のベースになったのが「ゲームの理論」なのである。
 そして結果はどうなったか?再び失敗したのである。07年、泥沼に陥ったイラク情勢を立て直すために、ブッシュはイラクへの兵力増派に踏み切った。この背景にもランド研の介在が疑われるが、はっきり言えば、これはこれまでの戦略理論の破綻を認め、力づくで問題を解決しようとしたに過ぎない。例えば、上越新幹線中山トンネルは着工以来10年経っても、坑内の湧水、崩壊で全く開通の目処が立たなくなった。これに対し最期はトンネル上部の地表から強引に薬液注入をやって開通にこぎ着けた。環境汚染など関係なし、工期に間に合えばそれでよし、という発想である。何となくこれによく似ている。
 では、ベトナム・イラク戦争の失敗の原因は「ゲームの理論」の破綻なのか、それともゲームモデルの構築にあったのか?その辺りはよく判らないが、少なくとも後者に何らかの欠陥があったようには思える。モデルの構築には経験の積み重ねが重要だが、アメリカはレーガン政権以後、経験よりは理論重視に陥った。その結果が市場経済主義の導入であり、更に選択と集中のかけ声の下に古い経験と知恵を捨て去った。その結果、コンドリーサ・ライスという大学院程度の知識しかない人間に国家の命運を託してしまったのである。イラクの失敗は何も史上初めて起こったことではない。アメリカ自身30年前に経験したことを再学習したに過ぎない。果たして、アメリカはこの学習を経験として取り込めているだろうか?未だ判らない。
(09/02/12)


 大日本雄弁会講談社発行の「クーリエジャパン」という雑誌があって、それを本屋で立ち読みしていたら、ライス前米国国務長官へのインタビュー記事が載っていた。斜め読みしたが、それ以上詳しく読む気もしなかったですねえ。印象は、まるで指導教官向けに書いた女子大学院生的答案、内容空疎な言い訳の羅列。反省も無ければ今後の展望もない。6年経ってライスのイラク・アフガン戦略は失敗したのは顕か。このほどやっとイラクで地方選挙が行われた。これをライス等は成功々と自画自賛するが、これに要した時間・コスト・犠牲者の数、それに政策・戦略の混乱を見ると、とても成功と言えたものではない。大統領選に合わせて強引にこじつけただけである。既に過去の人間だからどうでも良いが、もう少し我が身を振り返ってみてはどうかね。
 ワタクシがライスを大学院生並みと評する理由をもう一つ。それはクーリエの記事に、経済的な観点が全く欠如していることである。それだけではなく、ブッシュ政権時代(安保補佐官と国務長官)に彼女から、経済的視点からのコメントを聞いたことがない。それどころかブッシュの放漫財政を放任していたのである。彼女の担当は外交と安全保障だが、内閣の一員である以上、国家財政に無関心であって良いはずがない。ブッシュ政権閣僚のこの無責任たこつぼ振りが、現在のアメリカ経済崩壊を呼んだのである。なお、彼女が唯一経済的発言を行った例としては、イラク戦争が始まったときに日本政府に「戦争に協力すればイラク復興ビジネスに参入出来る。悪い話しではない」と語ったことがあげられるが、これは経済というより、品の悪い地上げ屋まがいの勧誘である。
(09/02/02)

 イスラエルはエジプトとガザを結ぶ密輸トンネルを空爆しているようですが、これは殆ど効果は無いでしょう。例えば、イスラエルがトンネルルートを正確に把握し、そこへピンポイントの地中貫通弾を打ち込んだところで、破壊される部分はせいぜい直径10数m程度。こんなもの、迂回トンネルを掘れば直ぐに元通りになる。
 そもそも中東パレスチナという地域は地下水位は低く、地山は中生代の砂岩や石灰岩などで自立性は高く、しかもスコップやツルハシで十分掘れる程度の堅さだ。だからトンネルを掘るのに障害になるものは何にもない。おまけに西南〜中央アジアにかけての地域は、有史以前から水路トンネル(カナル)が掘られ、トンネル技術に関しては、極めて進んでいるのである。現在日本のトンネル標準工法であるNATMももとはと言えば、その起源は中東地域にあったのである。
(09/01/28)

これはガザ上空の衛星写真です。赤線の内側がいわゆるガザ地区。その外側はイスラエルです。イスラエル側に点々と見える緑はユダヤ人入植者用のファームです。レーガン政策で東欧・ソ連が崩壊すると、ヨーロッパ・ロシア地域に発生したのが個別民族主義、即ち人種差別主義。その最初のターゲットになったのがユダヤ人。同時期に北アフリカでもイスラム原理主義運動が始まり、アフリカ系ユダヤ人に対する迫害がはじまる。これに対し、イスラエル政府ははパレスチナ帰還運動を始める。そして新イスラエル人をガザやヨルダン川西岸地域の周辺に入植させた。そこを追い出されたのが、居住権を持っていたパレスチナ人。これがその後の新しいパレスチナ紛争を産んだのです。今回のガザ紛争も、元を糺せばレーガンに行き着くのです。
 
では緑の斑点、つまりファームを維持するには何が必要でしょうか?それは水です。この水を現在のイスラエル政府はヨルダン川と地下水に頼っています。しかし、こんなに沢山のファームを一時に作って、全体の水収支バランスは大丈夫でしょうか?それ以上にイスラエルの経済バランスは大丈夫でしょうか?いいえ、とんでもない。先進国の中で、イスラエルほど経済バランスの悪い国はありません。農業は国庫補助頼み。国家財政も慢性赤字財政。海外からの送金と、アメリカの無制限軍事・経済援助で、やっと帳尻合わせをしているだけ。今回の世界同時不況で海外からの送金も当てにならなくなった。唯一の外貨獲得資源であるダイヤモンド加工やITだってどうなるか判らない。ドル安でシケル(イスラエルの通貨でドルにリンク)など紙屑みたいなもの。というわけで今回のガザ侵攻は、イスラエルにとって乾坤一擲の大バクチ。イスラエルの一方的停戦など、ズバリ金がなくなったのだよ。それに世界中が目くらましに合ったようですな。(09/01/19)

 原油高が止まりません。この原因については皆さんいろんなことを云っています。やれ中国・インドのような新興国の石油需要だとか、サブプライムローン問題で行き場を無くした投機資金が原油市場になだれ込んだとか。それぞれはみんな当たっています。しかし誰も触れない原因があります。それは今のブッシュ政権がこの問題に無関心か、逆に原油高を容認しているフシがあることです。イラク戦争が始まったとき、ブッシュは戦費はイラクの石油生産を回復しその利益でまかなう、皆さんにご迷惑はおかけしません、と云った。ところが戦争は当初の目論見を外れ5年経っても終結の目処はつかない。戦費は膨れ上がる一方。ところがイラクの石油生産能力は過激派の妨害もあって遅々として進まない。石油生産が増えないのに利益を上げようとすれば、当たり前だが単価を上げるしかない。イラク産原油価格だけを上げるわけにいかないから、この際世界中の原油価格を上げてしまえ、というわけだ。昔なら戦費はアメリカの負担だけで済んだ筈だが、何のことはない、世界中の人々がガソリンや石油、食料価格という形でイラク戦費を支払わされているのである。従って、ブッシュが大統領でいる限り、原油価格も食料価格も下がらない。ブッシュこそ21世紀最大のキリストの敵、吸血鬼と云ってよいだろう。ブッシュは熱心なキリスト教徒ではないか?だって。あのドラキュラ・ブラド・チェペシュも熱心なカトリックだった。
(08/06/02)

 新春、ろくでもない正月番組など見たくもないのでリモコンを回していると、NHKBSでカイロ、ニューヨーク、東京の三元中継でイラク問題徹底デイペートというのをやっていたので、一部だけ何気なく見てみた。登場者はカイロは、カイロに逃げ出してきたイラク人学生、ニューヨークはアメリカ人学生それぞれ6人、東京はNHK解説員。カイロ側は当然だが全員がイラク戦争並びにアメリカの占領統治に対し批判・否定的。一方ニューヨーク側は、昨年アメリカ中間選挙でイラク撤兵を主張する民主党が勝利し、しかもニューヨークは民主党の金城湯池。だからここでもイラク戦争批判意見が出るかと思いきや、意見はバラバラ。三人がイラク戦争積極肯定・ブッシュ政策支持、一人が消極的支持、批判派は二人、しかも積極的批判派は一人に過ぎなかった。さて、面白いのが、これらの意見の人種構成である。消極的支持及び批判派の全員がプロパーのアメリカ人と思われる白人。一方積極肯定派は一人がユダヤ系、一人が中国(名前から見ると香港?)系、もう一人が亡命イラン人。つまり、アメリカの政策を積極支持しているのは、全員が人生の途中からアメリカ人になった人達なのである。「辺境に忠誠心が宿る」と云う言葉がある。普段、辺境にあって差別されている者ほど、危機に際し君主から忠誠を求められると、より忠誠心を発揮する、という意味である。ロシア革命の際、普段辺境で過酷な境遇にあったコザックはロシア帝国のために最後まで戦った。滅び行く徳川幕府に最後まで忠誠心を発揮した新撰組は、三多摩の農民に過ぎなかった。上に挙げた新アメリカ人は、未だ十分アメリカ人とは認められていないだろう。従って、よりアメリカ人らしく振る舞う必要がある。又、何世代も前からのアメリカ人ならアメリカを批判的に見ることも出来るが、新アメリカ人の場合本人自身もアメリカを全肯定してアメリカにやってきているわけだから、今更アメリカを否定すれば自分自身を否定することになる。従って、一般アメリカ人以上にアメリカを肯定することになるのだろう。と言うことは、このトーク番組におけるアメリカ人学生の意見は、全アメリカ人学生の平均的意見を反映している物では無いということだ。要するにNHK側の人選ミスということになる。
 なお、アメリカ側イラク戦争積極肯定派の問題点は次の諸点である。
 (1)中東特にオスマントルコとイラクの歴史・文化に対する無知。
 (2)イスラムの歴史に対する無知。特にスンニ派シーア派の歴史と関係に関する無知。
 (3)9.11テロの背景とイラク(特にフセイン政権)、アルカイダ、タリバンの関係に関する無知及び認識不足。
 (4)イラク戦争開戦に関する欺瞞に対するナイーブさ。
 (5)アメリカ文化に対する盲目的信仰。これの押しつけが如何に他国・他民族を侮辱しているかに関する認識不足。
 要するに馬鹿だということだ。
(08/01/06)

トルコ/アメリカ関係が急速に悪化。原因は米下院外交委員会が、第一次大戦中のアルメニア人殺害事件を、トルコ軍による虐殺として、トルコ非難決議をしようとしたことに始まる。アルメニア人というのは、ユダヤ人と並ぶ商売上手で、アメリカにもアルメニア商人が多数住んでいる。彼らが米共和党に金品を送って議員を籠絡し(判りやすい言葉で言えば買収)、事を進めたのである。この構図は、イラク戦争の前に、クルド商人が共和党を買収して、開戦を唆したケースとそっくりである。この結果、アメリカの支持を良いことに、トルコ国内でのクルド人武装勢力の反トルコ活動が活発化している。なお、今から65年ほど前に、蒋介石のスポンサーである浙江財閥が米議員を買収して、アメリカの対日世論を一気に反日に持っていき、日米開戦のきっかけを作ったことがある。筆者は私見ながら、相手が買収しているのなら、こちらも負けずに買収作戦で対抗すればよかったのにと考えるのだが、単細胞単直線思考しか出来ない日本人には、それが無理だったのだろう。
 さて、この問題について過日駐トルコ米大使と、共和党議員との討論があった。駐トルコ大使はイラク戦争への悪影響を懸念して、米議会での非難決議に反対する。一方、これに対する共和党議員は、日本の従軍慰安婦問題非難決議採択が日本で全く問題にならなかったことを引き合いに出して、今度のアルメニア人問題も自ずから解決するだろうと、楽観的な見通しを示した。この単純さが、アメリカ人の最大の欠点なのである(そしてその代表がブッシュ)。そもそも従軍慰安婦問題は、日本から始まったものである(火を付けたのは、既に死んでいる元朝日新聞女性記者)。そして、この問題は日本国内でも否定的に受け止められている。一方アルメニア問題は、まずフランスで始まり、それがアメリカに飛び火した。日本とは条件が違うのである。当然、トルコ国内から猛反発を喰らう。そして、昨日トルコ軍部がイラクへの越境攻撃を議会に申請したと云われる。アルメニア問題はとんでもない方向に行こうとしている。
 これというのも、ブッシュ始めアメリカ人自身が深い歴史認識を持ち得ていないからである。
(07/10/16)

本日、日本記者クラブ主催公開討論会で、麻生が安保理謝意決議に関する「国連への働きかけは、参院選直後からワタクシ主導で行った」と発言。なんだかこれまでと話しが違ってきた。一体全体どれが本当なのでしょうか?さて、何故このような工作を行ったか、と言うと、17年前の湾岸戦争の時に、「日本は莫大な戦費負担をした。しかるに、戦後のクウエート政府は、戦争参加各国に謝意を表したものの、日本に対しは一言も触れなかった」。どうもこれが外務省のトラウマになっているらしいのである。麻生はその代弁をしているだけ。何故そんなに感謝して欲しいのだろう。誰かに何かをして貰えば、それに対し感謝の意を表するのは常識である。それをしなかったのは、クウエート政府が非常識であっただけ。要するに金持ちアラブ人は、そのような人でなしなのだ。そんなのは相手にしなければよい。そんな人でなしの獣の謝意が、何故欲しいのかね。金持ちに取り入って、自分も上手い汁を吸いたいだけなのか?湾岸戦争中、クウエートの王族や高級官僚は、カイロのデイスコに入り浸って遊び撒くっていたらしい。サウデイなら酒は飲めないが、カイロは構わないからね。アルカイダは、こういう腐敗堕落したアラブ王族こそ、テロのターゲットにすべきなのだ。

 「小人閑居して不善をなす」。国連安保理感謝決議は、日本外務省の独走と思っていたが、なんとアベがブッシュに直談判して実現したらしい(外務省筋)。おそらく外務省とアベの二人三脚で、考え出したのだろう。つまり、ブッシュを巻き込んだヤラセなのだ。そうすると、安保理決議の権威も疑わしいものになり、自民党が大はしゃぎするほどのものではない、ことになる。さて、このニュース、外務省は(首相やブッシュも動かせるという)自分の力を誇示するためにリークしたのだろうが、逆効果だと思うがね。何故なら、ブッシュが動かなければ感謝決議も無かったわけで、そうなら他の安保理各国は、日本の給油活動を感謝していなかったことになる。そう言えば、アメリカ中東軍司令官の談話も、それほど焦っている様子でもなかった。
(07/09/21)

 昨日国連安保理で、日本のアラビア海における給油活動について感謝決議。何のことはない、陰で外務省がウロウロ根回ししたおかげ。国内では、福田や与党は、「給油活動は国民の理解を得られている」なんて呑気なことを云っているが、早速民主党の反発を買い、国会でもどうなるかどうか判らない。この対国連根回しは、外務省全体の意志で行われたものでしょうか?ワタクシは外務省内の一部の独断暴走と見ています。無論、陰にアベやその周辺の了解があったことは、疑う余地はありませんが。外務省といっても、一枚岩の団結があるわけではなく、中に幾つもの派閥がある。
 そもそも、日本が本格的な外交官僚を養成し出したのは明治維新以降、教師はイギリス。日本はイギリスの云うことさえ聞いていればよかった。これで日露戦争をクリアーしたところまでは良かった。ところが、第一次大戦後、イギリスは突然日英同盟を廃棄し、更にその後ロンドン軍縮条約で日本の敵側に廻った。たちまち外務省内は混乱し、守旧派である英米派と反英米派に分裂する。反英米派が注目したのは、当時上昇気流に乗っていたファシズム国家、就中ナチスドイツ。日中戦争が泥沼化するにつれ、国内世論は反英米に偏る。結果として英米派は駆逐され、外務省はドイツ派に乗っ取られた。ドイツ派の代表が松岡洋右であり、大島浩である。彼らは陸海軍のドイツ派と手を組んで、三国同盟に突き進み、対英米開戦を主導した。そして敗戦。ドイツ派は追放され、英米派・・・といっても実態はアメリカ派・・・が実権を握った。そして、日米安保条約により、日本の外交政策は対米追随主義となり、この傾向はコイズミ・アベ政権により、更に強化された。外務省内は親米派一色に塗りつぶされた、と言いたいところだが、そうは問屋が卸さない。かつての反英米派のDNAは未だ残っていた。その内一つは日中国交回復で息を吹き返し、親中派(いわゆるチャイナスクール)を作り、又一つは親露派を作った(例の佐藤優などはこれのメンバーだろう)。今回の事件は、彼らに対抗する岡崎ー柳井ラインに繋がる、親米強硬派が引き起こしたもの。なお、田中真紀子が辞めたのは、外務省の派閥争いに巻き込まれたためと考えられる。田中の立場は無論親中である。当時やっと外務省の実権を取り戻した親米派は、真紀子の出現で自分達の力が弱められるのを恐れ、真紀子追い出しのために、様々な瑣事をマスコミや官邸にリークし、世論を自己有利の方向に誘導していったのである。それを知らないマスコミは真紀子バッシングに奔り、陰険冷酷なコイズミはこれ幸いと真紀子斬り。
まあ、日本の外務省の考えること、やることはこの程度だから、いずれ馬脚を現すでしょう。
(07/09/20)

アフガニスタンの韓国拉致被害者全員解放が決定。建前としては、韓国軍の年内撤退とか、キリスト教の布教禁止などと云われているが、裏で金が動いているのは間違いない。要するに、韓国はアメリカの云うことは聞かないぞ、という意思表示。これはこれまでの対北朝鮮政策でも顕かだったのだが、誰もそれに気が付かなかったのだろうか?
(07/08/29)

 小沢、シーファー駐日大使に対テロ特別措置法延長反対を明言。これに対しアメリカや自民党、民主党の一部からも反発の声が挙がっている。幾ら小沢でも、野党なんだから、アメリカだって無視しても良さそうなのに、わざわざ駐日大使が民主党本部まで出向いたというのが重要なのである。一番慌てているのが自民党。自民はみんながみんな馬鹿じゃないから、小沢の狙いを判るものは判っている。一番判っていない馬鹿が前原のような民主保守派だろう。さて以上は国内問題だが、小沢の対テロ特別措置法延長反対の真意は、国連決議がどうあろうと、現在の対テロ戦争は既に主旨・目的から逸脱しており、方法としても全く破綻している。今後このような戦争を続けたところで効果はなく、いたずらに犠牲を増やすだけである。ここはひとまず原点に帰り、戦略そのものを練り直すべきある、というところか。但し、これでは日米同盟の根幹を崩すことになるから、与党としては到底認められない。
 まずアフガニスタンでは、最初に米軍が侵攻しタリバンを追い出した後、国連決議に基づいてNATO軍が展開した。カブールにはカルザイを首班とする傀儡政権も誕生した。それから5年半、今どうなっているかというと、主犯のラデンはいまだに行方を眩ましたまま。知らない間にタリバンは勢力を盛り返し、全土の1/3を制圧するまでになった。これまでタリバンが弱かったアフガン北部まで、タリバンの攻勢が強まっている。それどころか、これまでアルカイダとは無関係だったタリバンが、実質的にアルカイダに指導されている疑いさえ出てきているのである。これは、これまでのアメリカとNATOの干渉が全く無意味どころか、返ってタリバンやアルカイダの復活・勢力伸張に寄与したに過ぎない、という結論しか出てこない。
 イラクではどうか?4年経っても事態は一向に改善しない。マリキ政権は閣僚の半数近くがボイコット又はサボタージュで穴を埋められず、半身不随状態。大統領は強欲で利己主義者のタラバニだから、誰からも信用されていない。昨年の中間選挙敗北に驚いたブッシュ政権は、08年4月までの撤兵を表明せざるを得なくなった。その為07年5月から米軍を増派し、イラクの治安を回復して、8月からは漸次撤兵を始めるはずだったのである。その為に06年年末に急いでフセインを処刑したが、治安が良くなるどころか、テロはますます規模を拡大している。冷静に見れば、アフガニスタンもイラクも出口の見えない袋小路状態で、対テロ戦争も今や、かつてブッシュやコイズミが毛嫌いした、「効果のない公共事業化」しているのである。
 何故こうなったかは、ブッシュを始めコイズミもブレアもアベも前原も、中東紛争の歴史を全く勉強していないからである。勉強していないから、横からそれらしい話しを聞かされるとその気になって、ますます深みにはまりこむ。認知症レベルの老人が詐欺師の甘言に乗って、財産を皆はたいてしまうのと同じパターンなのだ。まず、現在の対テロ戦争の発端が9.11テロということは、誰でも判る。では9.11テロの原因になったことは何か、と云うとパレステナ問題である。この問題の始まりは古く複雑で、第一次大戦まで行ってしまうのだが、それは別にしても1980年代のレーガン戦略にその遠因がある。それまでの世界は米ソ冷戦という奇妙な対立均衡状態にあった。この状態を一番上手く利用したのが、誰あろう、我が日本国なのである。ところがこのカリフォルニア出身の頭のおかしい元三流西部劇役者が大統領になって、この均衡を潰してしまった。東欧ソ連崩壊である。社会主義体制は崩壊したが、その変わり台頭してきたのが、欧州各国の右傾化と個別民族主義である。その標的になったのが、東欧旧ソ連地区のユダヤ人。同じ頃、東アフリカでもスーダン、ソマリアにイスラム原理主義政権が誕生し、アフリカ系ユダヤ人に対する迫害が始まった。これに対し、イスラエル政府は、紛争地域のユダヤ人、ユダヤ教徒に対しパレステナ帰還運動を始めた。その結果、イスラエルの人口が急速に増加した。問題は急増した新イスラエル人を何処に住まわせるか、である。これに対し、イスラエル政府はこれまでパレステナ人地区との緩衝地帯だった非武装地区への入植を始めた。当然パレステナ人側からの反発を買い、自爆テロを含む報復が始まる(いわゆるインテファーダ。第6次中東戦争とも呼ばれる)。これに対しイスラエルはパレステナ人地区への軍事侵攻で答える。いわゆる報復の連鎖である。これはクリントン政権が仲介に立って、一旦和平が実現する(オスロ合意)。ところが、イスラエルのネタニエフ首相がユダヤ教極右のテロに倒れ、あとを襲ったシャロンが強硬派だったから、和平合意は元の木阿弥。おまけに01年アメリカ大統領になったG.W.ブッシュはパレステナ問題に無関心。おまけに「イスラエル人にも生きる権利がある」とか、「シャロンは平和の人」などと、無神経なことを放言するものだから、パレステナ人やアラブ人(特にイスラム原理主義者)の反発を買ってしまった。これが9.11の原因なのである。それから先はボタンの掛け違いの連続。つまり現在の対テロ戦争は、ブッシュが自ら撒いた種なのである。ブッシュはイスラエルというちっぽけな国に拘り、ユダヤ人と宗教右派の票が欲しいばっかりに、パレステナという狭い地域に限定しておけば解決出来る問題を、イスラム対欧米という解決不可能な国際問題に拡大してしまった。これがそもそもの間違いである。更に問題は、今の世界に、ブッシュに対し以上のことを直言出来る人材がいないことである。
(07/08/18)


 今度はアフガニスタンで23人の韓国人団体がタリバンの捕虜になる。この団体は某キリスト教団体に所属しているらしいが、どういう団体なのでしょう?それは別にして、タリバンはこれまで、外国人の人質を取ったり、脅迫するようなことはしなかった。この手は、むしろイラクでスンニ派武装勢力によって使われてきた。スンニ派を陰で動かしていたのがアルカイダだから、いよいよアルカイダがタリバンの前面に出てきた証拠。
(07/07/26)

 云った通り、「ラル・マスジッド」モスク制圧後、パキスタンで自爆テロが相次いでいます。この背後にタリバンとアルカイダがいるのは顕かです。いよいよパキスタンのアフガン化とイラク化が始まりました。これまで、パキスタン政府とタリバンが、手打ちするチャンスは何度かあったと思うのだが、その都度潰してきたのがブッシュ。そもそもこれまで、タリバンは自爆テロなんかやらなかった。むしろ今、タリバンを操っているのがアルカイダと思って良いでしょう。いや、アルカイダが前面に出てきたとも云える。タリバンのアルカイダ化、パキスタンのイラク化だ。
(07/07/21)

またまた、不吉な予言をしなくてはならないようです。それは、今後、パキスタンでも自爆テロが発生するだろう、ということです。パキスタン政府はイスラム過激派神学生が支配する、首都イスラマバードのモスクへの武力制圧に乗り出した。本日毎日新聞外信では、イスラマバード市民は概ね好意的に受け止め、イスラム過激派への反感が強いことを報道している。さて、これはパキスタン全土について云えることだろうか?ムシャラフはアメリカの要請を受けて、アフガニスタンとの国境を封鎖し、パキスタン国内でのタリバンの弾圧に乗り出した。その見返りとして得られたのが、アメリカからの経済支援。問題はこの支援が、全土全国民に等しく分け与えられたかどうかである。日本では、北朝鮮支援が全国民に行き渡らず、政権周辺に留まってしまって、キムジョンイル体制の維持にしか貢献していないのではないか、という批判がある。北朝鮮で起こっていることが、パキスタンで起こっていないはずがない。何故なら、どちらも非民主的な強権独裁政権だからである。西側の経済支援はムシャラフとその周辺、地域的には首都周辺に留まり、地方、特に従来反ムシャラフ勢力の強かった北部山岳地帯は、支援の枠外に置かれる。結果として、都市と地方の経済格差はますます広がる。都市には経済支援の恩恵に浴した新富裕層が産まれる。彼らは当たり前だが、アメリカとその下請けである現政権を支持する。一方地方には新たに貧困層が発生し、更に貧困化が進む。その隙間に入り込んで来たのが、タリバンとアルカイダ。タリバンは元もと、パキスタン北部のイスラム神学校から産まれたものだから、故郷に帰ってきたようなものだ。
 現在アフガニスタンでも、国連支援に湧く首都カブールと、それから疎外された地方との格差が顕在化し、地方に根拠を置くタリバンが復活し、カブールでも自爆テロが発生するようになった。カルザイなんか、最早お飾りで実権はない。アフガンのイラク化が進んでいるのだ。従って、今後予想されるのは、パキスタンのアフガン化であり、更にはイラクからパキスタンまでのイラク化である。その背後にあるのがアルカイダ。その結果、パキスタンでも自爆テロが頻発し、ムシャラフ政権は、イラクのマリキやアフガニスタンのカルザイと同様、ブッシュがいなければ、一日も持たないような状態になるだろう。
 そもそもアメリカは北アフリカから北東アジアまでを「不安定な弧」と称して、この地域の民主化を推進しようとしてきた。何が不安定だったか?それはこれら地域社会が、元もと不安定だったのではなく、政権がアメリカを支持するかどうか、が不安定だっただけの話しである。アメリカがこの地域に持ち込んだものは、アメリカ型民主主義だけではなく、アメリカ型消費社会と市場原理主義経済である。それが返って地域内経済格差を産み、不安定でなかった地域を不安定化してしまった、というのが実態だろう。ブッシュとライスとチェイニーのおかげで、アルカイダはイラクとアフガニスタンを手に入れ、次はパキスタンを手に入れるだろう。その次は、エジプトかサウデか?
(07/07/09)

 サミットと平行して、バーレーンで中東経済フォーラムが開催された。これについて日本のマスコミが殆ど報道しないのが不思議。フォーラムコメンテーターは主に中東イスラム諸国指導者(イラク、サウデだけでなく、イランやカルザイまで出席)であるが、リスナーにはインド・中国など非イスラム諸国からも参加があった。ところが日本からは誰も出席していない。ついこの間、日本の首相が中東諸国を訪問したにも拘わらずだ。おそらくサミットで手が一杯で、中東までも手が回らなかった、と言い訳するだろう。しかし、一事が万事この調子だから、日本は中東諸国の信頼を失い、重要な時に足下を見られるのである。
 なお、このフォーラムで注目されるのは、パレスチナ問題へのアラブ諸国の対応の変化である。サウデやヨルダンまでもオスロ合意への復帰を要求している。日本もアメリカ追随一編道では船に乗り遅れる。
(07/06/10)

 先日、アメリカABCのタラバニ大統領(クルド人)に対するインタビューを聞いていると、この大統領の下ではイラクは駄目だなという感がした。インタビュアーはしきりに、「イラクではイラク人犠牲者・アメリカ兵の死亡が増え、治安は悪化する一方、難民は膨大な数に上っている、アメリカ国内ではこれ以上の派兵に対する批判が強まっている」、とイラクの責任を追及する。しかし、タラバニは「いや、治安は以前に比べ良好で、数100万の人が安全に暮らしている。収入は以前に比べ200倍に増えた。今米軍が撤退するとかえってこの状況が悪化する。従って、米軍は撤退すべきではない」と言い張る。今イラクでこんな良い地域があるのか、というとそれがある。タラバニが出たクルド人地区である。つまり、今のところ今回の戦争で一番得をしたのがクルド人なのだ。首都バクダッドの制圧が今後のイラクの勢力地図を大きく左右するから、戦争の中心はバクダッド周辺となる。スンニ派武装組織の戦闘は、そこに展開する米軍・イラク政府軍・シーア派が相手になる。もし米軍が撤退すれば、スンニ派の攻撃はクルド人地域へも向けられることになる、そうなれば、タラバニだって呑気なことを云ってはいられない。だから、彼が米軍撤退に絶対反対することは当然なのだ。彼は今度の戦争で相当ためこんだのだろう。そうでなければ、こんなに米軍撤退に反対する訳がない。それともタラバニが貯め込んだ分の一部が、ブッシュ政権の周辺に還流していたりして。
(07/06/05)

今年、特に二月以降、イラクでのテロが増え、大規模化しています。これを一般にはスンニ派対シーア派の宗派間対立と捉えられていますが、果たしてそれだけでしょうか?私は急ぎすぎたフセインの処刑に対するスンニ派、特にフセイン支持派の報復が始まったと考えています。そもそもフセイン裁判はシーア派主導の一方的なもので、ヨーロッパ各国からは裁判の正当性について疑問が出されています。おまけに裁判が済むと直ぐ判決、判決が出ると直ぐに処刑実施。つまり、裁判から処刑までが、一連の政治スケデールに沿って動いていたことが判ります。さてこのスケデールは誰が決めたのでしょうか?ブッシュではないでしょう。いくら彼が馬鹿と言っても、こんな見え透いたことをやればテロが増える位のことは判る。おそらくマリキ・タラバニそれとサドルあたりの談合で決まったのではないでしょうか?手前勝手のマリキ、強突張りのタラバニが仕切っているようじゃこの国は何時までも持たない。アメリカだって何時までもこんなのに付き合っている訳にはいかない。2年後には間違いなく撤退(事実上の敗北)だ。米軍撤退と同時に崩壊だ。その後、この国に入ってくるのは何処か?ロシアか?中国か?
(07/04/24)


 チェイニーを狙った自爆テロが、カブール近郊の米軍基地で発生。米側はこれは予測内と主張しているが、未然に防げなかったことは、今のアフガン政府の権威が首都近郊でもぐらついている証拠。何故こうなったかというと、アメリカの驕りと、それに伴う誤算の結果です。
1、アフガン作戦の初期の成功に舞い上がり、タリバンは排除されたと錯覚してしまった。ところがタリバンはパキスタン領内に逃げ込んだだけ。
2、次いで、傀儡であるカイザルを支援するために部族勢力の武装解除に踏み切ったが、当たり前だが、これに素直に応じるのもいれば形だけで武器を隠匿するのもいる。その結果、部族勢力の均衡にアンバランスが生じ、カイザル政権の基盤を返って不安定にしてしまった。
3、そこがタリバンの付け目で、政権と部族勢力との間に出来た隙間に、アルカイダと一緒に潜り込む。
 その結果、今やタリバンはアフガン中で我が物顔に大暴れ(アメリカABCニュース)。このまま行けば、アフガンは再び大混乱。カルザイはその内、殺されるかアメリカに逃亡しかない。タリバンと手を組んで置けば(少なくともタリバンは9.11テロには無関係)、アルカイダは支持を失って孤立する。元もと反イランのタリバンはイランに対するプレッシャーにもなる。尤も、タリバンがウンというかどうか判らないが。
(07/03/01)

 アメリカは今年の夏、遅くとも秋にはイラク撤兵を開始すると思われます。と言うよりむしろそうせざるを得ないでしょう。1年半後には次期大統領選挙です。もし、イラク情勢が今の状態なら、民主党はイラク即時撤兵を求めて共和党を攻め立てるでしょう。その時点での米軍死者数は、およそ4600〜4800人程度と予測されます。これではとても勝ち目がない。だからブッシュが今やっておかなければならないのは、共和党の次期大統領候補が誰であれ、彼が勝てる環境を作ることです。それは、少なくともイラク戦争を終わらせ、出来れば勝利の装いのもとに撤兵を実現することです。その為の準備期間として少なくとも1年以上は必要です。それを実現するために必要な措置が米軍増派です。だからブッシュは幾ら議会が反対しても、支持率が低下しても増派をするでしょう。では、増派すれば、ブッシュの思惑は実現するでしょうか?大きな賭けです。しかし、強引な手法で、一時的にも治安が回復すれば、それを口実に撤兵すればよい。撤兵後、イラクは再び混乱するでしょう。その時はブッシュは引退しているし、責任を後継者に押しつけておけばそれで済む。後継者が民主党なら尚更だ。
 
 今、イラン攻撃が取りざたされています。何となく、太平洋戦争末期のインパール作戦を思い出します。日本軍は中国大陸の海岸線を封鎖し、中国軍を大陸奥地に追いつめ、都市と交通線の大部分を占領しました。それでも中国軍ゲリラの活動は止まず、200万もの日本軍は大陸に釘付けのまま。中国軍を支援しているのは英国。インドからビルマを通り、中国奥地を結ぶ、いわゆる援将ルートを使って大量の軍事物資を送り込む。これでは埒が開かんと、折から太平洋戦線の膠着状態打開・・・国民の目をそらす・・・の必要性もあって、昭和19年大本営はいわゆるインパール作戦を発動。これがとんでもない杜撰な計画で、大失敗。日本は太平洋だけではなく、東南アジアでもボロボロになったのです。
 今考えられているイラン作戦も、元はといえば@イラク膠着状態の打開(国民の目をイランに向けさせる)、Aイランによるシーア派武装組織への支援ルートを遮断する、の2点が発想の原点。インパール作戦とそっくりです。まさか、アメリカ国防総省の秀才達が、インパール作戦の戦訓を学んでいないとは思いませんが、大丈夫でしょうか?
(07/01/31)

ブッシュの対イラク兵力増派案に対し、アメリカ議会・マスコミでは悪評芬々。それでも更に今度はアフガニスタン派兵を計画。アメリカが幾ら何をやろうが関係は無いので構わないが、将来的には日本にもマイナス方向で影響が出てくる可能性がある。
 今の米国の置かれた状況は、かつて日中戦争での日本の状況と非常に似ている。従って、アメリカの将来は、かつての日本と同じようになるだろう。日本との類似点は次のとおりである。
1)相手が特定出来ない。
 日中戦争で、日本が闘った相手は単一中国軍ではない。大きくは、国民党軍、八路軍(共産党)それと独立系反日武装勢力である。それぞれが協同して(第二次国共合作)、バラバラに日本軍を叩くものだから、日本軍は常に兵力分散・逐次投入の愚を犯さなくてはならない。増派に継ぐ増派である。一方、イラクでも、スンニ派、シーア派がそれぞれ武装勢力を抱え、これにアルカイダのような国際反米組織が加わる。米軍もどれが本当の敵か判らなくなっている。
 戦争は始めたら終わらさなくてはならない。近代の戦争では、それは交渉で確認される。交渉する時には、はっきりした交渉相手が無ければならないし、出来れば信頼出来る仲介者がいた方がよい。ベトナム戦争の時は、北ベトナム政府というはっきりした交渉相手と、中国という仲介者がいたから、アメリカは途中で手をひけた。ところが相手が二つも三つもいれば、どれを交渉相手にして良いか判らないし、その内の一つと交渉しても、他の連中が足を引っ張る。だから何時までも戦争を引きずって行かなければならなくなるのである。
2)味方が頼りない
 そこで、交渉しやすい相手を自分でつくることになる。日中戦争では南京政府、イラク戦争ではマリキを頭にしたイラク暫定政権はそれである。ところがこれらが肝心の国民の信頼が無くて、全く頼りにならない。それどころか、マリキはタイミングが合わないのに、勝手にフセインとその子分を処刑して、混乱の火に油を注ぐ始末。これでは何時まで経っても埒があかない。国内世論からの批判は高まるばかり。
3)そこでよそに目を付ける
 中国大陸でどうにもならなくなった日本は、事態打開(という名の国民世論のすり替え)のため南方に戦線を広げ、遂に英米に宣戦し最終的に国を滅ぼした。ブッシュもイラクで立ち往生している現状を打開するため、アフガニスタンに戦線を広げようとしている。次はイランだろう。

 さて、日本はアメリカを敵にしたため、国を滅ぼした。アメリカはどうなるでしょう。いくらなんでも、タリバンやイランがアメリカを占領してしまうとは思えない。考えられることは、二年後ブッシュは負け犬として政権を追われ、後継政権は何ら成果を上げ得ないまま、中東から兵力を引き上げることです。アメリカの威信は地に落ち、中東特にイラクはその後10年に渉って混乱するでしょう。では、我が日本はどうなるでしょうか?現在の持続的経済成長はイラク戦争のおかげです。これには日本だけでなく、世界の様々な国が関係している。そのバランスが二年後には一挙に崩れるということです。何時までも輸出偏重市場経済原理主義だけではやっていけなくなるだろう、ということです。
(07/01/18)


 フセインが遂に処刑されました?何故クスチョンマークを付けたかというと、この手の話しに必ず付き物なのが、「処刑されたのは替え玉で、実は本物は生きている」という噂が発生することです。おそらく数年後、早ければ来年早々にも、この手の噂があちこちで流れ出すでしょう。それを避けるために、イラク政府は処刑直前のフセインの映像を、わざわざ流したのでしょう。しかし、人間の心理はしばしば科学技術を越えてしまう。フセインの存在を考えると、この手の噂が出来ないわけがない。但し、ブッシュが死んでも、このような噂は流れないでしょう。
 ワタクシ自身は、フセインの独裁肥大化の最大の協力者はアメリカだったと思っています。フセインが属したバース党は、そもそも反共反ソ政教分離が建前の世俗的民族主義政党で、米ソ冷戦時代の中東では、アメリカの最大の協力者だった。フセイン時代のイラクは、アメリカの手代としてイランに喧嘩を売り、その間アメリカ製兵器を大量購入して、アメリカ兵器産業の経営安定にも貢献した。90年湾岸戦争のきっかけになったクウェート侵攻は、アメリカの承認のもとに行われたのは間違いない。その証拠に、侵攻1週間前に、イラクがクウエート国境に軍を集結しているという報道があったにも拘わらず、ホワイトハウスは何にも動いていない。これじゃフセインは、アメリカがOKを出していると勘違いしても矢無を得ない。ワタクシもそう思っていました。おまけに駐イラク大使だったエイプリルは侵攻直後、本国に帰還してその後行方不明。エイプリルよ何処に行ったのだ?この件をアメリカでは民主党だけではなく、マスコミも一切追求していない。フセインのクウエート侵攻は、チリのピノチェトクーデターと並んで、戦後アメリカ外交最大のスキャンダルになっておかしくないのだ。
(06/12/31)

 フセインは30日中にも処刑される?かくて稀代の独裁者は殉教の英雄としてよみがえり、更なる災いをイラクの地にもたらすであろう。日本でも麻原彰晃の死刑が確定され、実施されれば、将来麻原が殉教者として復活するおそれがないとは言えない。
(06/12/30)

 イラク政府は年内にもフセインを処刑する構え。アメリカの圧力らしい。ブッシュはどうしても、さっさとフセインを始末してしまいたいようだ。フセインに生きていられると困ったことでもあるのか。大統領がクルド人で、首相がシーア派、副大統領がスンニ派とシーア派だから、政府自身が分裂してしまっている。間違いないのは、年明けからスンニ派によるシーア派へのテロが激化し、事実上の内戦に突入すること。そして米軍死傷者の数が増え、ブッシュの支持率が更に低下すること。
(06/12/29)


 イラク問題に対するベーカー/ハミルトン(B/H)委員会報告書は、アメリカ国内ではブッシュを除けば、概ね好意的に受け止められているようである。ところが、肝心のイラク大統領がこれに猛反発。反発のポイントは次の下り
(1)治安の回復にはイラク人(政府)が責任を持つべきだ。
(2)イラク政府が責任を果たさなければ、アメリカはイラク支援を停止すべきだ。
 この点は、筆者もB/H報告書のポイントを聞いていて疑問に思った。これでは今回のイラク戦争開戦責任、その後の治安悪化はイラク人(政府)にあるといわんばかりである。どうもアメリカ人は、ブッシュだけでなく議会を含めて、みんな今回の戦争の実態を理解していないようだ。「イラク人(政府)が責任を持つべき」という下りには、今回の戦争はイラク人が望み、米軍介入もイラク人の要請に依るものだ、といったニュアンスが感じられる。普通の人間なら、今回の戦争はアメリカが勝手にイラクに侵攻したのではないか?と思うのだが、アメリカ人はそうは思っていないようなのだ。実は伏線がある。フセイン時代、イラクからは反フセイン派のイラク人、クルド人が大量にアメリカに亡命して、それが一つの勢力を作っていた。特にクルド人は商売の民であり、共和党に多額の献金をしていた可能性は高い。他にも結構いい加減なのが多いのだ。例えば、チャビリの様なヨルダンから指名手配を受けているペテン師とか。これらは、フセインに掻っ払われた利権を取り戻したくて、アメリカにイラク侵攻をお願いしたのである。アメリカのイラク侵攻を主導した勢力には、ネオコンだけではなく、これら亡命反フセイン勢力も含まれている。その根拠は、何度も引用する、開戦半年前のアメリカABCによる対ライスインタビューである。これが米議会も含めて、アメリカ人がイラク戦争に対して持つ感情の現れであろう。つまり、「我々アメリカ人こそが、独裁者によって虐げられた哀れな人民を救済すべき義務を負っている。又、世界中もそれを望んでいる。」という錯覚だ。B/H報告書には、未だその点のトラウマが残っているようである。従って、米軍イラク撤兵はまだまだ先の話しになるでしょう。ただ、撤兵が遅れれば遅れるほど、アメリカの双子の赤字は膨れる一方。それを一体何時まで許容するのだろうか?その点がさっぱり理解出来ない。日本も何時まで付き合うのでしょうか?
(06/12/11)

 今度はボルトンが国連大使を辞任。海の向こうのネオコンは今やガタガタになった。ブッシュ政権発足時からつい最近までの、飛ぶ鳥射落とすあの勢いは何処に行ったのでしょう(以前「何処へ行った〇〇〇」という唄がありました)?ホワイトハウス、政府、議会、産業界から宗教右派を通じてアメリカ人の精神世界まで支配し、盤石の強さを誇り、数10年はアメリカと世界をリードするだろうと思われたあの勢力も、ピーク期間はたったの6年。日本の平家より短い。それでも彼らは自分が間違ったと気がつけば、辞めて行くだけましである。かつて、ネオコン勢力を誇大視し、アメリカ追従政策の旗振りをした、日本の政治家、評論家、マスコミの中では、未だ誰も過ちを認めたものはいない。それどころか、奴らはジャパンNSCに潜り込んで、更に日本を間違った方向に導こうとしている。そしてその親玉がアベシンゾーなのである。
(06/12/05)

 ラムズフェルドに続いて、ライスも政策の過ちを認める。チェイニーは多分絶対に認めないと思う。それは別として、果たして我が日本国の政府、外務省、防衛庁、自民党、公明党の判断はどうだったのでしょう?
(06/12/03)

 連日のイラク爆弾テロ。事態はブッシュや各国の思惑を越え、最早内戦モード。国内各派は既に内戦を準備している。ここにアフマデイネジャドがシリア、イラク、イラン枢軸を提案。イラクのマリキがシーア派だと言うことを考えると、これは呈の良いシーア派連合。シーア派による中東支配を目指すのか?これはサウジやヨルダンなどの親米スンニ派国家を痛く刺激するだろう。単なるイラク内戦を越えて、大規模中東戦争に発展するか?果たしてジャパンNSCはどう判断するか?あのメンバーじゃ、「まずワシントンにお伺いして」ということになるのではないでしょうか?
 もしこのシーア派枢軸が実現したらどうなるのでしょう。アフマデイネジャドの頭の中には次のような構想があると思われます。
1)シーア派連合を作ることにより、南の親米イスラム諸国に圧力を加え、国内に騒擾状態を作りイスラム革命を起こす。サウジ、ヨルダン、エジプト、クウエート辺りが標的です。
2)これらの国に反米、反西欧政権を樹立する。
3)シーア派連合と協同してイスラエルを包囲圧迫し、最終的に滅亡に追い込む。
4)その後中東イスラムは数100年の安泰につく。
 馬鹿馬鹿しいと思うかもしれませんが、実はこれは700数10年前に中東アラブ世界で起こったことを、現代風にそのままアレンジしているのです。200年近く続いたパレスチナの十字軍国家は、ほんの最期の20年位の間で、あっという間に滅んでしまったのです。一度あったことは繰り返す。二度あることは三度ある。但し、この構想を実現するためには、アルカイダのようなスンニ派原理主義者を撲滅しておくことが必要です。だから、将来アメリカがアルカイダやタリバンを支援する可能性もあります。
 なお、こういう騒ぎが起こると直ぐに石油が入ってこなくなるとか、ガソリン価格が上がるとか、くだらんことを云う馬鹿が直ぐに出てくる(例えばジャパンNSCメンバー候補生)。ご心配なく。多少の乱高下はあっても、石油価格は殆ど変化はないでしょう。
(06/11/25)

中間選挙に関するABC(11/05)のインタビューに対し、チェイニーが反論。「選挙結果がどうあろうと、議会が反対しようが、国民が反対しようが、我々は正しいことをやり抜く」。何処かで聞いたようなセリフですねえ。そうです。太平洋戦争末期。戦局は最期の巻頭に直面するも「断固聖戦完遂」を叫んだ、旧大日本帝国主戦論者のセリフです。しかし、今の米国が置かれている立場は、かつての日本ほど深刻ではない。止めようと思えば、何時でも止められる。彼は一体何のために闘おうとしているのでしょうか?彼の云う「正しいこと」とは何でしょう。ブッシュと石油産業の利益、チェイニー、ラムズフェルド、ライス、ネオコンとベクテル、ハリバートンら政権寄り企業の利益、ランド研のような保守系シンクタンク、一部の投資ファンドの利益、と考えれば納得できます。
(06/11/06)

 ダナット英参謀総長が「イラクの治安悪化は我々の存在が原因だ」として、イラクからの早期英軍撤退の必要性を示唆(06/10/14)。やっと気がついたか。この鈍さがアングロサクソンの特徴だが、海の向こうに、もっと鈍感なアングロサクソンがいるのが問題。さて、同参謀総長は失敗の原因を「イラク侵攻後の米英軍の対応は、楽観主義に基づいたお粗末なものだった」と言明。楽観主義をばらまいたのは誰でしょう。最終責任者がブッシュとブレアであることは間違いありません。彼等が楽観主義に陥ったストーリーを描いたのは誰でしょう。これは本当のことは判りません。共和党と石油産業、それに連なるシンクタンク、それに乗っかった国防総省の官僚達、何よりも彼等の尻を叩き急がせたのは、チェイニー、ラムズフェルドとライスの三人だとは言えるでしょう。
 彼等の過ちは何だったでしょう。それはあちこちに、全く脈絡の無い約束を、し過ぎたことです。
1、民主主義のばらまき
 開戦の前、某黒人女性・・・今から思えばこれがライスか・・・に対するアメリカABC放送のインタビュー。詳しいことは忘れたが、彼女曰く「独裁者を追い出して、弾圧されてきた反フセイン団体や、外国への亡命団体、シーア派、クルド人を含めた民主・平等な会議を開いて、真の民主主義を実現するのです・・・」と言うことらしい。その単純さに、何となく三昔ほど前の左翼原理主義者の主張を思い出してしまった。反フセイン団体も、イスラム原理主義者からイラク共産党まで幅が広い。外国亡命団体も、みんながハリウッド好みの抵抗団体ではない。大概が、フセインとの権力闘争に敗れた元政治家とか軍人。中にはフセインの個人財産や国家資産をネコババして、それがばれて逃げ出したのもいる。クルド人とアラブが同じテーブルにつく訳がない。こういうことも判らないで、それぞれの団体に、フセインを追い出したら、あなた達の権力は「民主主義の名の下にアメリカが保障しますよ」、などという、約束をばらまいたのである。だから、みーんな自分が正しいと主張して、他人の云うことなど聞かない。だから現在のイラク暫定政権など全く機能しない。にも拘わらず、アメリカはこれを支えるために、10数万の兵力をこの先も駐留させざるを得なくなってしまったのである。
2、アメリカ型自由のばらまき
 バグダード陥落後、アメリカ製TシャツにGパン姿の17〜8才ぐらいの少女(結構美人)が、コーラを飲みながら、米兵と戯れる映像がTVに流れた。フセイン時代に禁止されていた、アメリカ型自由がもたらされた、イラク人は解放された、というアメリカ製プロパガンダである。可哀相に、彼女らはその後イスラム勢力により、首を切られて死んでしまっただろう。良くて、アメリカ亡命か。そもそも1300年続いてきたイスラム文明の上に、いきなりアメリカ型消費文明を据え付けようとした性急さ、据えられるだろうと思った楽観主義に問題がある。最も哀れなのは、アメリカ人の勝手な自由のばらまきに騙された、イラクの青少年達である。
3、石油利権のばらまき
 ブッシュ政権は、イラク亡命団体やアメリカ共和党・石油資本に対し、イラクをフセインから解放すれば、イラクの石油利権は反フセイン団体(現在のイラク暫定政権)とアメリカのものになる、という宣伝をしまくって、産業界からのイラク開戦支持を取り付けた。実際はどうか。せっかく石油生産施設、パイプラインを再建しても、イスラム過激派や武装勢力の攻撃にあって、なかなか生産が回復しない。生産が回復しても、警備コストが高くついて採算に合わない。そこで思い付いたのが昨年来の原油価格高騰。石油の値段を思い切って上げてしまえば、警備コストが吸収出来るだろう、というわけだ。しかし、原油が一番上がっている時期は、イラクの石油生産能力は復活しておらず、肝心のイラク政府は儲け損なっている。しかも、逆にイラン、ロシア、ベネズエラなどの反米・非米国家が原油高で大儲け。結局、アメリカの相対的地位が低下する結果を招いてしまった。そして最近原油価格は低下の傾向を強めている。タイミングがずれてしまっている。こんな筈ではなかったのだ。
4、復興支援事業のばらまき
 日本がイラク派兵(自衛隊派遣は国際的に見れば、派兵である)で揉めているときに、ライスがやってきて、「イラク復興事業は協力国に、協力の程度に応じて応分に配分する。日本にとっても有利なビジネスと思う」と宣わった。途端に日本工営の株は急騰。ところが蓋を開けてみると、実態は、ベクテルとかハリバートンとかいったアメリカゼネコン、それもチェイニイー、ライスのひも付き会社の下請けだということが判ったのである。おまけに中間に訳の判らないブローカーが介在する。何のことはない、ブッシュとその仲間だけが儲かって、下請けは儲けを吐き出さされるだけ、という構造になっていることが判ったのである。途端に日本工営株は急落し、もとの株価に戻ってしまった。
5、希望のばらまき
 ブッシュは、戦争前にフセインとその取り巻きを追放すれば、イラクは民主化し、テロリストは退治され、大量破壊兵器も見つかって破壊され、世界は平和になるだろう、と約束した。この中で実現出来たものが、一つでもあるでしょうか?更に、アメリカ人兵士をイラクに派兵するとき、ブッシュは兵士達にどんな約束をしただろう。「早ければ秋には、遅くともクリスマスには諸君は故郷に帰れるだろう」と宣言したのである。実態はどうか?夏にはフセインの息子達が殺された。秋にはフセイン自身が逮捕された。それでイラク戦争が終わったでしょうか。むしろ、その頃からアルカイダのような過激派のイラク潜入、部族勢力の反米武力活動が活発になってきたのである。しかも何時まで経っても大量破壊兵器は見つからない。三年経って、とうとうブッシュも、大量破壊兵器が無かったことを認めざるを得なくなってしまった。しかし、ブッシュは自分の誤りを認めず、今度はイラク内戦を理由に米軍撤退を拒否し続けている。いつの間にか、戦争目的が、対テロからイラク内政問題にすり替わっているのだ。兵士にとって、こんな話では無かったのじゃないか、というのが実態だろう。ただ、彼等は現代アメリカではマイナーな存在なので、軍や政府に反することは言えない。ここがベトナム時代と違う処なのだ。ベトナム時代は、アメリカ社会も格差は大きくなく、いわゆる総中産階級の時代だった。だから、政府の云うことに嘘があれば、みんながクレームを付けることが出来た。しかし、今のように経済格差が広がれば、上部階層は戦争で一儲け出来るが、マイナー階層は政府に反する言動をすれば、そこで生活できなくなる。そこで政府批判をする人間が誰もいなくなり、何時までもだらだらと戦争が続くという訳なのだ。

 さて、筆者は戦争を仕掛けた側にとって、戦争の時間経過に伴って、国民の中に次のような現象が発生すると述べた
1)開戦〜0.5年      援戦・・・・・積極的に戦争を支援する。政府支持率最高。
2)開戦〜1〜2年     継戦・・・・・戦争目的にやや疑問が出てくるが、始めたものは仕方がないので、それを続ける。政府支持率やや低下。
3)開戦後丸2年目以降 厭戦・・・・・戦争が段々うっとおしくなる。部分的に反戦活動が出てくる。政府支持率かなり低下。
4)開戦後丸4年目以降 反戦・・・・・反戦活動が活発化する。政府支持率最悪。
 今やブッシュ政権の支持率は40%を割り、民主党だけじゃなく、肝心の共和党内部からもイラク政策を批判される始末。現在イラク戦争は丸3年を経過している。つまり、アメリカの現状は3)の段階に入っており、おそらく来年には4)のレベルに達するだろう。通常この段階なら、冷静な政府・政治家なら、戦争の終結点について検討を始めているはずだ。ところがブッシュは相変わらずの強気一編道(Stay the coarse)である。最近出版された、シュレーダー元ドイツ首相の著書によれば、ブッシュは神と対話し、その結果で政策を決めているらしい。最早神懸かりの状態である。指導者がこういう状態であれば、冷静客観的なアドバイスは効果を有しない。何故なら、彼は神のお告げで行動するからだ。そして、彼の神は犠牲を要求する。一方もう一人、神懸かり状態ではないかと思われる人物がいる。キムジョンイルである。彼は朝鮮の祖霊と対話しているのかもしれない(朝鮮半島はシャーマニズム勢力が強い)。祖霊神も又、犠牲を要求する。神と対話する人間と祖霊と対話する人間が、ガチンコで勝負すれば、行くとこまで行くしかない。そういえば、ヒトラーも末期には神懸かり状態になっていた。(06/10/25)


混乱の始まり
・・・・何故こうなったかは、ブッシュを始めコイズミもブレアもアベも前原も、中東紛争の歴史を全く勉強していないからである。勉強していないから、横からそれらしい話しを聞かされるとその気になって、ますます深みにはまりこむ。認知症レベルの老人が詐欺師の甘言に乗って、財産を皆はたいてしまうのと同じパターンなのだ。
 まず、現在の対テロ戦争の発端が9.11テロということは、誰でも判る。では9.11テロの原因になったことは何か、と云うとパレステナ問題である。この問題の始まりは古く複雑で、第一次大戦まで行ってしまうのだが、それは別にしても1980年代のレーガン戦略にその遠因がある。それまでの世界は米ソ冷戦という奇妙な対立均衡状態にあった。この状態を一番上手く利用したのが、誰あろう、我が日本国なのである。ところがこのカリフォルニア出身の頭のおかしい元三流西部劇役者が大統領になって、この均衡を潰してしまった。東欧ソ連崩壊である。社会主義体制は崩壊したが、その変わり台頭してきたのが、欧州各国の右傾化と個別民族主義である。その標的になったのが、東欧旧ソ連地区のユダヤ人。同じ頃、東アフリカでもスーダン、ソマリアにイスラム原理主義政権が誕生し、アフリカ系ユダヤ人に対する迫害が始まった。
 これに対し、イスラエル政府は、紛争地域のユダヤ人、ユダヤ教徒に対しパレステナ帰還運動を始めた。その結果、イスラエルの人口が急速に増加した。問題は急増した新イスラエル人を何処に住まわせるか、である。これに対し、イスラエル政府はこれまでパレステナ人地区との緩衝地帯だった非武装地区への入植を始めた。当然パレステナ人側からの反発を買い、自爆テロを含む報復が始まる(いわゆるインテファーダ。第6次中東戦争とも呼ばれる)。
 これに対しイスラエルはパレステナ人地区への軍事侵攻で答える。いわゆる報復の連鎖である。これはクリントン政権が仲介に立って、一旦和平が実現する(オスロ合意)。ところが、イスラエルのネタニエフ首相がユダヤ教極右のテロに倒れ、あとを襲ったシャロンが強硬派だったから、和平合意は元の木阿弥。おまけに01年アメリカ大統領になったG.W.ブッシュはパレステナ問題に無関心。おまけに「イスラエル人にも生きる権利がある」とか、「シャロンは平和の人」などと、無神経なことを放言するものだから、パレステナ人やアラブ人(特にイスラム原理主義者)の反発を買ってしまった。これが9.11の原因なのである。その原因はこれまで民主党に奪われっぱなしだった大統領を取り返すために、ユダヤ票が欲しかっただけである。
 それから先はボタンの掛け違いの連続。つまり現在の対テロ戦争は、ブッシュが自ら撒いた種なのである。ブッシュはイスラエルというちっぽけな国に拘り、ユダヤ人と宗教右派の票が欲しいばっかりに、パレステナという狭い地域に限定しておけば解決出来る問題を、イスラム対欧米という解決不可能な国際問題に拡大してしまった。これがそもそもの間違いである。更に問題は、今の世界に、ブッシュに対し以上のことを直言出来る人材がいないことである。


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